vol.214 ぎむきょーるーむ スマホは脳に猛毒?!?

 1日何時間以上スマホを使ったら依存症? 3時間以上、8時間以上、10時間以上…様々な説があります。依存しているかどうかは、以下のような質問から自身で判断することができます。

スマホ依存症・セルフチェック

★ スマホは、家でも仕事中や移動中でも、どんなときでもすぐに手に取れる場所にスタンバイしてある。
★ 電車内、仕事の休憩中、待ち時間など、ちょっとでも時間が空いたらスマホを取り出すのがクセになっている。
★ スマホの着信音やバイブレーションの「空耳」が聞こえることがある。
★ 「情報に乗り遅れること」「みんなが知っている情報を自分だけが知らないこと」に対して不安や恐怖を抱いている。
★ 夜、ふとんやベッドの中でもスマホをやっている。
(参考:奥村 歩著『そのもの忘れはスマホ認知症だった』)

★ スマホをする時間を増やすために、家庭での仕事や役割をおろそかにすることがある。
★ スマホをしている時間が長いと周りの人から文句を言われたことがある。
★ 人にスマホで何をしているのか聞かれたとき防御的になったり、隠そうとしたことがある。
★ スマホをしている最中に誰かに邪魔をされると、いらいらしたり、怒ったり、大声を出したりすることがある。
★ スマホをしているとき「あと数分だけ」と言っている自分に気がつくことがある。
★ スマホをしていた時間の長さを隠そうとすることがある。
★ スマホ使用のため、予定していた仕事や勉強ができない。
★ スマホ使用のため、(クラスで)課題に取り組んだり、仕事や勉強をしている時に、集中できない。
★ スマホを使っていると、手首や首の後ろに痛みを感じる。
★ スマホがないと我慢できなくなると思う。
★ スマホを手にしていないと、イライラしたり怒りっぽくなる。

(出典:久里浜医療センターHP「インターネット依存度テスト」より設問の一部を抜粋)
上記の質問は依存度をチェックするためのものですが、当てはまる数が多ければやはり、依存度は高い状態だと言えます。                                                       精神科医・樺沢 紫苑

 

精神科医・樺沢氏が教える「スマホは脳に猛毒?!?その3つの理由とは」

① 視覚障害
光っているものを見ると人間は興奮して楽しくなる。パチンコなどはすごく光っていますね。パチンコ台そのものが光と音で興奮するようにできてます。スマホの落ちもの系のゲームも連鎖して爆発してたくさん光ります。
短時間であれば問題ないですが、3時間以上一回も立ち上がらずにゲームを6時間できたりするのは脳が興奮している証拠。視覚刺激はすごく脳を疲れさせます。

② 脳が休む暇がない
仕事の休憩時間にスマホをする人が多いですね。電車の待ち時間や乗車中もスマホを見る。スマホ依存症の人やヘビーユーザーで、ぼーっとする時間がないのは脳の危機です。ぼーっとしているときに活躍する「デフォルトモード・ネットワーク」※に入ってきた情報や記憶を整理して脳に固定していきます。何かをインプットするときより、ぼーっとしている時の方が脳は活発になる。ぼーっとしているようで、脳を整理して活性化しているんです。スマホを見ていると脳を整理できないし、情報を詰め込みながら整理するのは無理。記憶ができなくなり、認知症のような状態になります。だから脳を休ませることが大事。何もしないでぼーっとするのが一番いい。それができない人はお風呂がオススメ。精神科医・樺沢氏のマイブームは「闇風呂」。電気を消してお風呂に入るとすごくリラックスできます。アロマキャンドルを焚くとさらにいい。光の刺激を遮断するだけでも脳がすごくリラックスします。
(三上も実践中!ほんとリラックスできます。超おすすめ!)

③ ブルーライトによる体内時計の撹乱
寝る前2時間以内のスマホやゲームなどのブルーライトを浴びると睡眠障害の原因になります。ブルーライトは午前中の波長なので夜10時に浴びた場合、夜なのに朝の10時だと脳が思ってしまうので脳が目を覚ます指令を出すんです。夜間にブルーライトを浴びると体内時計がどんどん撹乱します。体内時計が狂うとすごく健康に悪い。メンタル疾患やがんなど様々な病気のリスクを数倍高めることにつながります。特に夜間のブルーライトが良くない。寝る前2時間はデジタルデトックスしよう。
メンタル疾患で療養中の人や、メンタルの調子がよくない人などは何をするにも意欲がないので、スマホやゲームをやってしまいがち。意思や判断の必要のない行動をとる傾向があります。メンタルの弱っている人が、スマホやゲームを長時間した場合、脳の活動性(特に前頭葉)を弱めてしまい、余計にメンタル疾患を悪化させます。スマホが常習化している人は、前頭葉に負担をかけ続けているので脳が休息できなくなります。メンタル疾患が治らない状態を自分で作っているんです。スマホやゲームをゼロにするのは無理ならせめて1日2時間以下に。メンタル疾患でない人も、1日4〜5時間もやると脳が疲れてくるから、メンタル疾患に移行する可能性が高いですよ。スマホやゲームをする場合は時間を限定してください。

 

脳の活動エネルギーの約75%を消費するのが、このデフォルト・モード・ネットワーク。主にぼーっとしているときに、内側前頭前野と後帯状皮質の活動がアップします。逆に集中して作業をしているときに使われるエネルギーは5%、残りの約20%は脳細胞のメンテナンスに当てられるのだそう。

DMNデフォルトモード・ネットワークについて

※DMNは<Default Mode Network>の略語で、ぼんやりした状態の脳が行なっている神経活動のこと。

DMNの具体的な役割には「危機への備え」と「情報の整理」があります。
危機管理 脳が完全に休んでしまうと、突然の危機に反応しづらいため、脳の一部(DMN)を待機(アイドリング)状態にして万が一に備えています。
情報の整理 入力:五感を通して情報を収集。 整理:入力した情報を取捨選択。 出力:言葉や行動として表す。DMNの働きが弱いと、脳内で情報が整理されず、ぐちゃぐちゃに散らかったデスクのような「脳過労」状態に。インプットした情報が脳に定着しづらくなったり、脳の活動自体が低下したりといった恐れがあります。
DMNが活発な状態と活発でない状態には、それぞれメリットとデメリットがあります。両方を理解したうえで、DMNの「オン」と「オフ」を切り替える必要があります。

 

 

DMNを活性化(オン)させる方法
脳内にたまった情報をスッキリと片づけ、脳疲労を防ぐためにも、DMNをオンにすることは重要です。
● 観察瞑想 3つのステップで実践します。
1. 調身:背筋を伸ばしつつ、力を抜く
2. 調息:5秒かけて息を吸い、10~15秒かけて吐く
3. 調心:感情・思考を観察する。心をなるべく弛緩(しかん)させて、とりとめのない思考や感情の動きに身を委ねる。
● 楽しい空想 PCD(Positive Constructive Daydreaming)ポジティブで建設的な空想をする。脳の集中状態を解除し、心を緩める効果が期待できる。
● デジタルデトックス 現代人はみんなやった方が良さそう。
● 単純な作業・運動 たとえば、皿洗いや掃除、靴磨きなど。
● パワーナップ 15分間から30分程度、昼寝するとDMNが活性化し、記憶の取捨選択や定着を行ってくれます。

DMNを不活性化(オフ)させる方法
仕事や勉強に集中したいなら、DMNの活動を抑制することが必要。
● 集中瞑想 観察瞑想と異なり、雑念をシャットアウトして精神を研ぎ澄ます感覚。観察瞑想と同じ3ステップですが、「調心」における心の使い方がまったく異なるので要注意。
3. 調心:呼吸に集中する。自分の呼吸に全神経を集中させ、「5秒かけて息を吸う→10~15秒かけてゆっくり吐く」をキープしながら、鼻を通り抜ける息の感触や、膨らんだりしぼんだりする肺の感覚などに意識を向ける。
● 雑念のコントロール
捨てる:心のなかで「もう十分!」と叫び、雑念を頭の外に放り捨てる様子をイメージする。
例外を考える:心配事が当てはまらないケースを想像する。
賢者の目線で考える:自分が尊敬する人や歴史上の偉人なら、問題をどう解決するか想像する。
善し悪しで判断するのをやめる:雑念や心配事について「善い」とも「悪い」とも判断せず、中立に考える。
由来を探る:なぜその考えにとらわれてしまうのか、原因を考える。

STUDY HACKERより抜粋

 

 

 

 





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