203号(2021.9&10)」カテゴリーアーカイブ

vol.203 原点、原体験、原風景を持つ

 ず〜いぶん前のことです。にらめっこ編集者たちが「少人数学級を実現する請願」に取り組むために「教育を考える祖父母の会」を立ち上げた頃。今から20数年前のことです。請願の署名を集めると同時に、何度も勉強会を開きました。記憶に残るのが、その当時、教育先進県といわれた長野県の教育長をお招きして、講演会を開いた時のこと。当時の教育長は黒沢氏。とても物腰の柔らかい方でしたが、壇上で開口一番「道路は待てるが、子どもは待てない」ときっぱりと言われました。名言です。
 その意味は、「子どもは一年、一年成長していく、その間はかけがえのない一人ひとりの育ちの時間。だから子どもの環境を整える方が優先なのです。生活に支障をきたすような工事は別として、道路工事はいくらでも待てます。」
拍手喝采でした。要は公共工事より教育に予算を!ということですね。

 今とても気になっていることがあります。若い人たち、小・中学生、高校大学生、社会人となって1、2年生・・・彼らの一年、一ヶ月、一日・・・の大事な時間がコロナ騒動で奪われてしまっていること、そしてそのことがあまり報道されていないことです。

 6年生の修学旅行は6年生の時にしか味わえないこと。それは中学3年生でも同じ。中学に進学してもオンライン授業で級友とも離れ離れになったり、遠足や、宿泊研修、野外活動や、キャンプなどが中止となったり・・・など、その時ならではの体験、経験は、その後の成長に大きく影響してきます。大学生に至っては、リモート授業でキャンパスライフを実現できない。短大生は2年のうちもう残りわずかです。
 今、コロナ騒動で、子どもたちの大事な生活環境が大きく変容しています。

 『歳月人を待たず』という言葉、陶淵明『雑詩』にある一節です。『雑詩』とは、「その時々の気持ちをとりとめもなく書つづった詩」という意味。
陶 淵明(とう えんめい、365年- 427年)自ら農作業に従事しつつ、日常生活に即した詩文を多く残し、後世には「隠逸詩人」「田園詩人」と呼ばれる。

人生無根蒂 飄如陌上塵 分散逐風轉 此已非常身 落地爲兄弟 何必骨肉親 得歡當作樂 斗酒聚比鄰 盛年不重來 一日難再晨 及時當勉勵 歳月不待人

 人生には木の根や果実のヘタのような、しっかりした拠り所が 無い。まるであてもなく舞い上がる 路上の塵のようなものだ。 風のまにまに吹き散らされて、もとの身を保つこともおぼつか ない。そんな人生だ。みんな兄弟のようなもの。骨肉にのみこ だわる必要はないのだ。嬉しい時は大いに楽しみ騒ごう。酒を たっぷり用意して、近所の仲間と飲みまくるのだ。血気盛んな 時期は、二度とは戻ってこないのだぞ。一日に二度目の朝はな いのだ。楽しめる時はトコトン楽しもう!歳月は人を待っては くれないのだから!!

 「時間の流れは、絶対に止まらないから今という時を大切にしなさい、大切に生きなさい。」 という意味です。時間が過ぎて年が変わっていく事は全ての人にとって平等です。同じように一時間が過ぎ、一日が過ぎ、一年が過ぎていきます。ですから、今できること、今しかできないことに勇気をもって挑戦し取り組むことが大切です。子どもたちには、一日一日を大切にし、挑戦する生活をしてほしいと願っています。

時は片時も待ってはくれない。あ〜それなのに!

 学校が休校になったり、運動会、スポーツ大会、文化祭などのイベントは中止、友達との他愛もないおしゃべりもできないなど、人生の大切な一瞬一瞬が失われてしまう現実を私たちはどれほど気にかけているのでしょうか。
 世間では、コロナ感染者数が増えた、減った、ワクチン接種では地方によってばらつきがある、誰が優先か、職域接種だ、次は若者にも接種を!・・・などの報道ばかりが目につきます。7月に入ってから、新型コロナウイルス感染者の増加が止まりません。緊急事態宣言が再度発令される可能性も高まっている中でも、オリンピックは開催されました。生活のありとあらゆる側面が新型コロナの影響を受ける中、小中高校生に関する報道は本当に少ない気がします。

原点、原体験、原風景を持つ、ということ。

 検索サイトで「原風景」と入力して調べてみると、
・人の心の奥にある一番最初の風景。原体験から生じるさまざまなイメージのうち、風景の形をとっているもの。
・今はなくなってしまった、子どもの頃の記憶のような風景。
・様変わりした現実の風景に対して、本来そうであっただろう、 懐かしさを覚える風景。
・人それぞれの、感性の基礎となる景色。
・ 人がある程度の年齢に至ったときに最も古く印象に残っている風景やイメージ。定義づけは難しいのだろうけど、自分の原風景をはっきりとしたイメージとして持っておいたほうがいい。なぜならそれは自我を形成するのに一番大切な時期だったという裏付けになるだろうから。

 原風景はそれぞれの人の「原点」が育っていく「原体験」の環境、そしてその記憶であると考えると、大切な時期をコロナ騒動で奪われている学童期や学生たち、若者たちが直面している機会の不均衡に、私たちはもう少し想いを馳せる必要があると思います。

あなたの「原風景」はどんな風景ですか?

体験・経験がその後の人生の大きな礎となります。子どもたちの「今」がどれほど大切な時期なのか認識し、大人としてできることを見つけたいものです。


vol.203 こどもたちの未来のために

 8月8日、郡上市総合文化センターで行われた『子どもたちの未来のために。マスクやワクチンの安全性について』と題して行われた講演会。郡上の若いママ達が、「郡上市でも、いよいよ未成年者への接種券が各家庭に配布されました。広報でも、『郡上市は高校3年生が受験、就活に関連して、優先接種となりました』とアナウンスされており、8/5より接種が始まります。決して義務ではない接種が、当たり前の流れになっており避けられぬ同調圧力を感じている方も少なくないと思います。ちょっと立ち止まって判断出来ますように。」そんな思いが募り、広島県呉市の市議会議員・谷本誠一氏の講演会を企画しました。その中で、谷本氏はPCR検査、ワクチン、マスクについて、議員という立場で情報を得て行動されています。以下、内容を抜粋してお伝えします。

谷本誠一氏・広島県呉市市議会議員
(全国の有志の医者とともに、PCR検査、一連のコロナ報道について、法律、憲法に基づいた見解を示し全国で講演活動を行なっている)

新型コロナ「陽性者」≠「感染者」

 昨年12月、柳ケ瀬裕文という国会議員が、特別委員会で、「PCR検査で陽性になったら感染か」との質疑に対し、厚労省の佐原総括審議官が「陽性は感染性を持つものということであり、証明はできません。」とはっきり答弁しています。
 陽性者を感染症と発表したら恐怖を煽るだけです。私は呉市の保健所に「PCR陽性イコール感染症じゃないことが、明白になったのになぜ感染者と公表しているのか」と聞いた。すると「国から通知が来ています」との返事。その通知を読むと、「コロナの疑いのある人は二つの方法で診断をしてください。一つは、そのウイルスを実際に取り出すこと。これはcovid-19ですという診断。ところがこれは不可能です。いまだにこれを取り出して証明した人は世界の誰もいないんですから。もう一つの方法はPCR検査法を用いなさい」と。そして「陽性になったら、一つの判断材料としてcovid-19であると報告しなさい。」と書いてある。

教育の現場では

 学校で、一人熱が出てPCR検査をして陽性者が出たとします。するとその学級の児童は全員が濃厚接触者。隣のクラスは接触者ということで保健所がくる。検疫法に基づいて、積極的疫学調査で全員PCR検査をします。5人以上陽性者が出たらクラスターという定義になり、この学校は休校。でも症状が出ている人はほとんどいない。そこで、陽性だけど無症状者が学校に出かけたら、うつるんですか?ということが問題になってくる。実はつい先般、国民が国立感染症研究所というところに、「無症状感染者から他人に移るという証拠の論文があったら公開してください」と、情報公開請求をしました。回答は「開示できません。そのような論文、科学的根拠は持ち合わせていません」。
 実はポルトガルでは「PCR検査は信用できない、だからこれは無効である。」と市民が訴えていた。すでに裁判が行われて、「PCR検査の陽性者を2週間隔離するのは違法である」という裁判の結果が出ています。

そもそもウイルスは存在するのか?

 ドイツのある機関が昨年、コロナウイルス検出した者に懸賞金を出しました。日本円にして1億9千万円。しかし、いまだに誰も手を挙げていません。世界58国が、「新型コロナウイルスの証明はできません」とはっきり言っている。アメリカの疾病管理予防センター(CDC)もそれを認めています。
 日本では、ある女性が厚労省に電話してそのことを聞きました。「新型コロナウイルスってちゃんとあるって言うことが証明されているんでしょうか?」と。オペレーターはマニュアル通りに「その答えはないんです」と。「では存在がわかってないものに対して、どうして感染症の対策を?」とさらに聞くと、「新型コロナウイルスが存在すると仮定して、感染症対策を講じております。」という答弁でした。

あれ?ワクチンって、感染症予防にならないの?

 ファイザーの仕様書に「このワクチンは感染予防効果があることは証明できていません。従って、ワクチンを打った後も引き続き感染症対策を取ってください。」と書いてある。厚労省のホームページにも同じことが書いてあります。ではなんのためにワクチンを打つのでしょうか?
 これから摂取する方、だんだん対象年齢も下がってきました。ワクチンの開発には通常10年はかかります。しかし今回のワクチンはたった10ヶ月。ファイザーとかモデルナのワクチンを接種するためには、医薬品医療機器等法に基づいて承認を得る必要があります。しかし政府は、危機的な状況があるから短期間で特例承認をすると。治験を省略できるというのが特例承認です。
 一番権威のあるアメリカ食品医薬品局(FDA)という機関が、「これは実験が終わっていないから承認はできません。その代わりWHOが言うように、パンデミックになるから特別にこれを緊急使用許可を与えます」と。緊急使用許可と承認は違います。これは実験中です、ということ。この実験は治験期間が定められていて、ファイザーは2023年の5月2日まで。モデルナは2022年の10月3日までです。

 ワクチンは、<コロナが収束する唯一の手段なら、副反応があってもみんなが助かるなら、集団免疫獲得のため打つなら…>あなたはどう判断しますか?

逆行した生活

 今日は私だけマスクをしていません。先ほど司会者から「マスク着用してください。」とアナウンスがありましたが、そのように言わないとこの施設を貸してくれないから。実はこれはおかしいんですよ。呉市も同じですが…。
 マスク着用、ソーシャルディスタンス、これはお願いです。お願いを拒否した場合は別にお咎めはありません。つまり、マスクを着用しない団体に貸さないということは憲法違反になり強要になります。
 そこで私は、厚労省と文科省に「マスクをつけないことによって他者に感染させる、あるいは感染予防になると言う科学的根拠を出してくれ」と請求しました。「それは持っていません」と言う返事でした。
 そのような状況下で大人が皆マスクをしているから、子どもたちもそれに準ずる。特に学校。暑い時期の登下校、歩くだけでも運動に匹敵します。マスクしていると苦しくなる、酸欠になる、脳が働かなくなる、認知症が進む、記憶力が低くなるとか、そういうことがわかってきています。息を吐くと二酸化炭素を出す。それを吸うから体が弱る。で免疫が落ちる。発達期にある子どもの情緒的なものが育ちにくくなるという研究論文もあります。マスクは子どもにとって非常に有害であることがわかっているんです。
 文科省が作った“学校に対する衛生管理マニュアル”には、「体育(部活)以外はマスク着用のこと」とあり、それを全教育委員会に通知をした。教育委員会は上の言うことを守らなければ、ということで保護者が訴えてもなかなか動かない。それを校長会議を開いて、全校長に「国からこう言う通知が来ている、従ってください」と。これは命令ではなくお願いをするわけです。

ほんとうに必要か、そのマスク

 愛知県のある保護者が、自分の子が学校でノーマスクを実現していた。しかし教頭がその保護者に「マスクをつけなくていいから、あなたのお子さんを教室の隅っこに机を移動させてください。そこに仕切りをつけてください。」と言われたと私に相談に来た。私は「絶対に屈しちゃいかん。」と言いました。他の児童から、マスクしてない罰だとか影でコソコソ言われて、のけもの扱いにされるリスクが高い。つまり児童生徒が差別と偏見にさらされてしまう。いづらくなって不登校になってしまうことも否定はできませんから。
 文科省の衛生管理マニュアルには、「新型コロナウイルスに対応する学校運営に関するガイドライン」があり、そこには「差別とか偏見を許してはいけない」と書いてある。この部分を切り取って学校に訴えるように伝えました。それでもマスクをつけろというなら、刑法223条の強要罪に該当しますよと訴えなさいとも。
 誰でも望めばノーマスクが実現するようになることが大事。私は、“ノーマスク学校生活宣言”を保護者と子どもが出せば拒否できないという方程式を作りました。学校全体、市全体で、児童生徒が全員ノーマスク!要望ではなく宣言をしよう!その第1号が6月1日だった。今42号までいってます。なんでここまで広がったのか。この方程式を私のFBで公開したからです。皆さんもどうぞ閲覧してください。
 あるお母さんが「谷本議員、一緒に教育委員会に行ってください」と相談に来ました。議員が来るということで教育委員会は課長だけでなく、部長も対応してくれました。部長は「この宣言書には二つの要素がありますね。一つは、この宣言をしたら校長や教育委員会も、ダメだということは憲法上できない。二つ目は、宣言をしたらその子が孤立する可能性がある。マスク警察、それは児童にもいれば、先生にもいて、保護者にもいる。そこから護る必要がある。これを学校側に要望するということですね。」その2点をちゃんと理解してくれた。例えばホームルームの時間に「今日から誰々ちゃんはお母さんとも相談して先生とも相談してマスクをしませんから、皆さんよろしくね!」と一言いうだけ。特に小学生は素直だから「あーそうなんだ」って。「そのお子さんを守る」その前提がないとノーマスク宣言は成立しない。簡単じゃないんです。

私の決意、これは闘いです!

 ある方が「対決するようなことはしないで、柔軟に。その方がいいんじゃないか。」と言いました。でもそれでは要望は通りにくいのが実情。だから、これは闘いなんだ。間違った政府の政策、それを正すために保護者が現場の子どものために立ち上がる。その闘いを絶対に妥協せずにやる。そしたらその保護者はどんどん勉強し、調べはじめ、目が開けてきて、「今まで私は政治に全く関心がなかったけど、関心を持った。」と言うお母さんたちがいっぱい増えてきますよ。自分たちの1票が政治を動かすんだと言うことに気づいて、それが投票につながる。でも、今いる政治家を説得するのは難しい。ならばそこからグループを作って市議会議員くらい出せばいい。地方議員にも理解者を広げ、輪を作っていく。そのためには有権者が声を上げないと、政治は動きません。これを言ったら票が減ると思いますが、私は減ってもいいと。政治家は真実を述べる。そのために私は議席をいただいているんだと言う信念で、必ずその理解者は出てくると信じて、闘っていくことを決意をいたします。

文責・にらめっこ


vol.203 気候危機・自由と権利

今、何が起きているか

 日本でも有名になりましたが、オーストラリアの火事では、6000近い建物が燃えて、30億という数の動物が焼け死にました。ユーカリという木は樹脂、油をたくさん含んでいるので、空気が乾燥している中では気温が40度という高温に達したら勝手に火がつくと言われています。
 一方、アマゾンの火事は、僕らが日々口にしている肉、特に牛肉のために人が火をつけています。焼畑です。牛の放牧場所や大量に食べさせるトウモロコシや大豆を育てる場所を確保する為に、原住民や動物が住んでいるアマゾンを焼き払う。
 気温が上がると、大地に含まれている水分や海の水分がこれまで以上にたくさん蒸発するようになります。温かくなった空気はたくさんの水蒸気を含み、豪雨や洪水、台風をこれまでにない大きさにしたり、より頻繁にすると言われています。

 2月にはスペインで、超大型の嵐、6月にはインドで一週間に2度スーパーサイクロンが発生し100人以上が避難、7月14日、ドイツでも僕が住んでいた所を中心に、観測史上最大の豪雨と洪水が発生。1300人が行方不明になり、一番仲が良かった友人もまだ連絡がつかないです。7月20日には中国で、観測史上最大となる豪雨と洪水が発生、地下鉄が浸水…。
 2019年の7月にドイツでは気温が42.6℃に。ヨーロッパでは熱波による死者が7万人以上。世界で二番目に寒い国カナダでは、今年の6月29日に気温が49.6℃、719人が死亡しました。アメリカのカリフォルニア州では、7月9日に気温が54.4℃に達しました。これは地球上で観測された気温の中で一番高いものです。過去最悪な火災がアメリカでも発生しています。
 南極の気温は去年の2月に20℃を超え、1/4の雪や氷が溶けて海の高さを上げ、北極圏では今年の6月に気温が48℃を記録しました。ここまで暑くなってしまった北極圏では、一日に百億トンを超える量の氷が溶け続けています。
 世界中の2/3を超える人々が沿岸部に住んでいるとされています。このまま海面が上がったら住んでいる場所や資源が失われ、残ったものの奪い合いが世界中で発生するといわれています。今年の2月に行なわれた国連の安全保障理事会でも、気候変動と戦争の繋がりに重点を置いて話している国が多かったです。日本もついに今年の5月に防衛省が気候変動が安全保障に与える影響、海面の上昇によって領土や資源をめぐる争いが活発化する恐れについて議論を開始しました。

一番最初に失うものは

 もしこのまま僕たちが気候変動に取り組まない場合、一番最初に失うものは、自然ではなく平和だといわれています。この問題は無関心でいられる人はいても、無関係でいられる人というのはもう一人もいないのです。
 よく、「こんなに深刻なところまで来てるのに、大勢の人がそれを知らなくて絶望的や!」という人いるんですが、逆です。みんなが知っているのに、そんなに深刻なところまできていたら、それが一番絶望的です。でも、「え、知らんかった!」という人が「できるところからでも選ぶ物を変えてみる」というのはたくさんの人ができます。なので、深刻なところまで来てるのは事実なんですけど、まだそのことについて、知らない人が多いという状態が一番の希望です。みんなが知れば必ず変わります。なので僕はみんなに知ってもらおうと世界中をまわらせてもらってるんです。

どうやったら変えられるか

「① ゴミを減らす」特にプラスチックゴミと食べ物のゴミ。出かける時はバックと水筒のセットを持ち歩く。それからフードロスをなくす。食べ物を買い過ぎない、作り過ぎない、外食の時に注文をし過ぎない。賞味期限を気にし過ぎない。
「② 省エネ」電気の無駄使いをしない。今ご家庭で自分が使っている電気を水力とか地熱とかという、再生可能エネルギーと呼ばれる方法で電気を作っている人たちから電気を買うこと。
「③ 車をなるべく使わない」可能な時は公共交通機関を使う。近場だったら歩いたり自転車で。健康、美容にもいいと言われています。
「④ お肉をちょっと減らして野菜を増やす」これも体にもいいと言われています。お肉、特にベーコンやソーセージという加工肉はガンになる可能性が高いことがWHOからも公式に発表されました。

一番大事だと思うこと

 政府とか企業やメディアという、大きい影響を及ぼす存在をちゃんと自分の頭で考えて選んで、自分の選択に責任を持つ。今、投票率と比例している数字は、年収です。年収が高い人程ちゃんと投票に行っています。そして高齢者。こういう偏った投票率の中では、政治は比較的投票率の高い層に向いて行なわれます。なので本当に子どものことを守りたかったら、子育て世代といわれる世代の投票率が上がらない限りは、政治がそちらの方を向く事はないです。
 また、企業が出している物やサービス、メディアが流す情報や番組も僕らの意志でしっかり選び抜くこと。そうすることでその企業やメディアは存続が厳しくなります。
 だからその国の政治や企業やメディアのレベルは国民のレベルと同じになるんです。社会で問題が起きた時に政治が悪い、企業が、メディアが、って話しになりがちですけど、今の日本に存在するそれらをこれまで選んで来た、その裏にいる黒幕は「自分」です。自分が当事者という認識さえ持つ事ができたら、やることは1つだけ。選ぶものを見直すだけでいいのです。自分が黒幕というのは何もネガティブな話しではなく、むしろ希望です。自分さえ変われば世界が変わるんです。

 まずは自分のできるところからと、「初めて投票に行ってみました」とか「レジ袋を断るようになりました」とかそういう一歩を踏み出す人を、そんな小さな事、と笑う人がいますが、そんな小さな事ですらも出来ない人間がほとんどだから、こんなに大事になったんです。

自由と権利

 僕、ヨーロッパの教育を研究する機関に行って、ヨーロッパと日本の教育の大きな違いを教えてもらったんです。その時「日本って義務は教えるのに権利は教えないね」と言われました。ヨーロッパは、「あなたには生まれつき自由と権利が備わっていて、それは絶対に誰からも侵害されてはいけないし、侵害することも絶対にしてはいけない」。なので、ドイツでは民主主義の最低限保障されている権利として、デモのやり方っていうのを学校でちゃんと教わります。
 人は自由や権利を持っているんですけど、意識してなかったら、自分は生きてるだけで価値のある人間だとか、自分の事が好きだとか、自分の行動で世界は変えられるという自己肯定感というものがどうしても下がっていくんです。
 自分のことを義務で縛っている人が、日本はめちゃめちゃ多いなぁと思っていて、特にお母さん。お母さんは、こういうことをやらないと、こういうことはやっちゃいけない、と自分で“自分の自由と権利”を否定している。そうじゃなくて、ちゃんと自分にも自由と権利があるってことを尊重して、ありたい自分であるというお母さんが増えていったときに、子どももお母さんの背中から多大な影響をうけるので、この社会めちゃくちゃ明るく楽しくなると思っています。
 「私は私やから」というのを口癖にして、せめて自分だけでも自分のこともお子さんのことも、他の人と比べないということをやっていただけると、とても嬉しいです。

 小学校でお話しさせてもらうと、毎回絶対に聞かれる質問。「地球温暖化って前々からわかってたですよね、なんでほったらかされて、こんなにまずいところまで来てるんですか?」。で、毎回答えるんですが、最大の原因で、今もこの星が直面している最大の脅威は「他の誰かがなんとかしてくれる」という思い込みです。ほぼ全員が他力本願で、自分ではなにもせず互いのせいにしているということ。人任せにして放ったらかしにしていたその問題は、巡り巡って自分の大切な物を傷つけます。自分にしかできないことが必ずあって、僕じゃ伝えることができなくても、あなただから伝わるって言う日が必ず来ます。

文責・にらめっこ


vol.203 続・ぎむきょールーム「公教育を考える」Part-2

特別インタビュー「公教育を考える」-Part-2

みんなの森ぎふメディアコスモス
総合プロデューサー 吉成 信夫氏

イラスト「森と風のがっこう」より
ほぼこのイラストのような「がっこう」ができました。イメージすることは大事です。

森と風のがっこうは、岩手県葛巻町の標高700m、11世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。「もったいない、ありがたい」を合言葉に、パーマカルチャーの手法を取り入れ、自然エネルギー教育、循環型の暮らしが実感できる施設づくりを進めてきた。コンポストトイレ、空缶風呂、バイオガス装置をはじめ、さまざまな人がおとづれる環境共生建築のcafe森風もオープンした。2018年に惜しまれながら閉館となったが、そこに私たちが思い描く「教育の理想」があった。その仕掛け人、「森と風のがっこう」のコーチョー、現在は、みんなの森ぎふメディアコスモス総合プロデューサーである吉成信夫さんに「公教育」について、話を聞いた。

子どもの育ちに何が必要か。

 僕は子どもと一緒に、子どもの地球環境そのものに関わることを自分のテーマとして生きていこうと決めて、家族とともに岩手に移住しました。昔から宮沢賢治が好きだったこともあり、賢治の故郷で小さな地域の中でエコビレッジのような学校をやりたい、それで「森と風のがっこう」を始めました。

多様性を学ぶために

 僕らは多様性を何から学んできたのか。いろんな人が混ざるということもありますが、人の多様性ばかりに目がいってないだろうか。私たちは本来、自然の多様性というものの中から気付くことが、実はとっても多いんです。
 自然から学ぶということは土から離れないということ。田んぼや畑もそうだし、命を育てるっていうこともそう。そういう中で気づくことがいっぱいある。何よりも、自然の中にいるだけで心や体が解き放てるんですね。
その一例にこんなことがありました。
 森と風のがっこうでは、夏休みや冬休みなどの長期の休みに、エコキャンププロジェクトとして合宿をおこなっていました。ある時、養護学校に通う男の子が、「森と風のがっこうの合宿に参加したい」っていうんですよ。気にいるかどうかわかんないけどやってみたらどうか、って参加してもらった。森と風の子ども達は15人くらいいたかな。合宿だから、一人になる時間がないんです。その子は疲れてくるとしんどくなって発作が起きたりします。で、きつくなってきたら、「コーチョー、ちょっと外出ていい?」って言ってくるわけ。で、僕は「いいよ〜」って答える。すると、彼は校庭で軽いジョギングをしながらずっと山手線の駅をつぶやいているんです。で、そこに風が吹いていろんなものを取り去ってくれるわけ。自然が近いとね、自分のしんどいことを「風が連れ去ってくれる」という感じです。風が全てを運んでいくんです…そういう感覚が必要だと思うんですよね。
 これは自然の多様性のおかげなんですよね。そこに自然があるっていうことだけで、息を抜ける場になるわけです。

森と風のがっこうはどんなとこにあるの?

 立地は自然のど真ん中。標高700メートル、小さな集落で、盛岡から70キロ、冬にはマイナス20度まで下がる、岩手県の中でも僻地と呼ばれたところです。この地を取り囲んでいるのは山であり、森。水があり、動物がいて、代々受け継がれてきた田畑や学校がある。でも、ここでは自然が厳しすぎて一人で生きられないんですよ。11世帯しかないから信頼をベースにして支え合うしかない。その信頼はどこから来るのか、それは一緒に畑を耕したり、とにかく何か一緒にすることだよね。このがっこう自体が新しい共同体として関係性を生み出していくんです。私がつくりたかったのは、自然学校ではなく、エネルギーと暮らしのがっこう。子どもに体験をさせるだけでなく、そこに「暮らし」をつくりたかった。それも循環型のね。

最初にどんなことに取り組んだか

 そこにあった教員住宅はリノベーションすればいいのですが、校庭は除草剤が撒かれいていたので、まずそこを緑化するところから始めました。緑の絨毯にするまで5年くらいかかりました。その後、果樹を植えて、ベジタブルガーデンに。創っていくプロセスをみんなと一緒に味わうことができました。
 「食べられる学校」って面白いじゃないですか!みんなが自由に収穫できて、ブルーベリーやブラックベリーなんかを近所のおばさんたちもつまんで食べるし、誰が先に食べるかって感じ。10年ぐらいしたらイチゴは在来種になり、そのほか10種類ぐらいのベリー系が育ち、夏になるとカフェが見えないくらい生い茂りました。実がなってつまんで食べる。そんな学校なら行くのが楽しみになるよね。

いのちの授業 いのちの循環

 僕は鶏を80羽飼っていたので、「命をくらう」っていうプログラムで合宿の最後の日に、みんなで鶏を絞めて食べました。
 子ども達は半強制的だけど最後には命と向き合わなきゃならなくなる。スタッフも同じ。スタッフが動揺してたら、子ども達はもっと動揺するからね。でもそれが子どもと大人の共通の体験になっていく。鶏の解体から気持ちが揺れますけど、それがだんだん落ち着いてきた時に、全部食べて骨が残る。すると「この骨をちゃんと山の中に埋めておこう」、と子ども達が言い出すわけです。実はそういうところが大事なんですね。次の日、山の中にその骨を埋めに行くわけです、みんなでね。で、お墓作って、鶏さんがここに眠ってますって。たまたまそこにやかんが落ちてて、誰ともなく拾って水で清める…。お墓まいりで、おじいちゃんおばあちゃんたちがやっていることをどっかで見ているんだよね。拝んでいる時のみんなの真剣な顔、今も忘れられないですね。2、3日後にスタッフがお墓を見に行ったら、獣に掘り返されて埋めた骨はきれいになくなっていた。命が循環したというか、全うしたんだね。その循環は山の中だからできたことです。

森と風のがっこうは、
いろ〜んなエピソードが生まれたところ

 1週間くらいのキャンプでのことです。障害のある人も参加しました。そこでは、演劇の上演がある。全部自分たちで用意し役割も立候補。「この役やりたい!」という人が優先で全員に役が行き渡るように用意しています。役が被った場合はオーディションを行います。子どもたちは緊張しながら、オーディションに臨みます。
 ある子が「自分はナレーターをやりたい」と立候補しました。その子のおじいちゃんは、岩手訛りのベテランというかバリバリの岩手弁の方。宮沢賢治のお話でしたが、彼のナレーションがそれはもう素晴らしくて!!!みんなが「いいね〜っ」て拍手喝采ですよ。それが彼の自信につながり、生き生きとし始めました。自分のやりたかった役がやれなくて泣く子もいたけど、半年後にトライできるしね。障がいがある、ないに関わらず人のやりきったという経験・体験は、何にも変えられない宝物になる。そんなエピソードならほんといっぱいありますよ。

「必要な自然がなければつくっちゃえば?」とおっしゃる吉成さん。「手間がかかるからやれません」って言いがちだけど、そういうことをやるのも教育の一つかな。そもそも「教育」って、上記のエピソードにもあるように、障がいがあってもなくても「自分のことがどんどん好きになる」ように、同時に「自分と自分以外の自由を承認できる」ように支援していくことだと思う。そして、教育は「ブレない理念」と柔軟に変化可能な「多様性」が必要だと思う。2号にわたり「公教育」について、吉成さんにお話を伺い多くの気づきを得ました。新たに建設される学校「各務原市特別支援学校」は2025年に開校予定。計画の中に「必要な自然を作っちゃおう!」という思いを受け入れてもらうよう柔軟に働きかけをしたいと思った。


vol.203 しょうがいをみつめるvol.14

子どもにあわせて枠をひろげる

 教室という決められた空間で全員が黒板に向かって先生の話を聞くという、明治時代に学制がスタートして以来の教授スタイルは、私が子どもだった頃も、そして大人になった今も、スタンダードな授業のやり方として続けられています。
 小中学校の特別支援教育を学ぶ研修会などに出ると、「授業中ずっと机に突っ伏して寝てしまうんです」「友達にちょっかいばっかりかけて授業の邪魔するんです」「嫌な教科になると教室を出て行ってしまうんです」といった現場の先生のお悩みを聞くことがよくあります。
 このような話を聞くたびに、そういった行動に出ざるを得ない子ども達の叫びが聞こえてくるようで、どうにかならないものかともどかしい気持ちにさせられます。

 昨年、縁あってスウェーデンで行われている野外教育を学ぶワークショップに参加しました。野外での学習の手法やその効果を、参加者である私たち大人が実際に体験し、その翌日には簡単なプログラムを組んで、実際に子ども達に指導してみるというような内容でした。
 「自然の中にある1メートルを探そう」、「自然の物で色相環を作ろう」、「木の枝とロープで立方体を完成させよう」など、子どもも大人も夢中になるような楽しい活動をたくさん行いました。
 屋外での活動は、心が開放的になって、初めましての参加者や子ども達と自然と打ち解けて過ごすことができました。1メートルも色も、立方体も、学校で習って知っていますが、実際に自分の体で体感しながら学ぶとより深く理解できました。
 また、自然にあるものを使って学ぼうとすると、例えば、ぴったり1メートルのものなんて決して見つけられません。ちょっと曲がってるけど大体1メートルのものがあって、それが正解になります。教室で学んでいると、答えはただ一つしかないんだ、それ以外は間違い(ぴったり1メートルが正解で、1メートル1センチは間違い)なんだ、となってしまいがちなのですが、そんなの自然の中ではあり得ません。答えは一つじゃないという自然の真理を体感して学ぶことができました。

 このようにさまざまな野外教育の魅力を感じることができたわけですが、私が最も素晴らしいと思ったのが、「教室という壁がないこと。教室の枠そのものが子どもに合わせて横にも縦にも広げられる」ということです。
 子どもとの活動の最中、こんなことがありました。長さの学習をしていたあるグループの子が、活動と関係のない木登りを始めてしまいました。一緒にいた指導者の大人はびっくりしたものの、「じゃあ君のいるそこ(木の上)からここ(地面)までの長さを測ってみよう」と、子どもの突発的な行動を逆手にとって活動(学習)の幅を広げることに成功しました。まさにこの時、この子に合わせて教室が縦に広がったのを感じました。
 こんなこともありました。子ども達同士のペア作りが上手くいかず、気分を害してその場を離れていってしまった子がいました。どうやって連れ戻そうかと一緒にいた指導者の大人は思案しながら付き添っていたそうですが、しばらく山を歩いた後自分から活動の場に戻っていくことができました。この子にとってはこの時、山の方まで教室は広がっていたのかもしれません。壁に囲まれた空間がないということは教室の中と外という区切りがありません。子ども自身その場に壁を感じず自分から戻ってこられたんだろうと思います。

「子どもを枠にはめるのではなく、子どもに合わせて枠を広げる」野外教育は、インクルーシブ教育の目指す教育そのもののように感じました。   S.I


vol.203 人生これから!

「私の人生を楽しむために」
やりたいことをリストアップ&プチ音楽

上西さんの体験談を聞く

 事の始めは5月、「人生これから!」さん主催のシニアポートレート撮影会。誘われるというのはきっと何か意味があると思っていて、他に用がなければできる限り参加すると自分で決めています。一年前にガンが見つかり入院している時、亡くなった方や自分が死んだ後など、いろいろ考えてその気持ちを歌にしました。
 以前から自分の歌をCDにする構想をもっていましたが、病気もありそのままでストップ。それが撮影会できれいにメイクしていただき、ステキに撮ってもらいトントンと進みました。ちょっとしたことがどんどん広がって行く、人との縁はすごく大切、と実感しています。
 『ゼロの昇天』というノートをいただいたとき、全部のページをまず読みました。以前から私は年始めに、今年叶える夢を書き出すのですが、今年はもう35の夢が実現しました。夢といってもほんの小さなことです。1つ1つが実現していくのは本当に嬉しいです。 私の考え方は、生まれてから親のもとにいた期間を第1の人生、結婚してから子ども達が巣立つまでを第2の人生、それからの今が第3の人生なのですが、今後は10年をひと区切りとして、還暦から10年を第4の人生、その後をまた10年と考えています。
 第4の人生で叶えたい大きな夢として、演奏会もできる、みんなが集って楽しめる古民家カフェをしたいなぁと思っています。

参加者の「やりたいことリスト」は・・・

★今は「毎日1回は自分自身を褒めること」と決めて実行しています。(asa)
★岡崎の恩人が、腰が痛いとおっしゃるので、それを何としても治してあげたいです。(go)
★ 60歳になった時に大型バイクの免許をとりました。分割しての旅ですが、日本一週めざして毎年ソロツーリング。来年は四国に行きたいです。(ha)
★毎年末に翌年1年の予定をたてています。マラソン、ハーモニカ演奏、新聞への投稿が趣味ですから今後も続けたい。(take)
★まずは部屋をきれいにして、以前音も出せなかったトランペットがあるので、せめて音が出るように頑張ってみます。(ta)
★中学時代にブラスバンドでバリトンサックスを吹いていたことを思い出しました。(hi)
★自分が思っているよりも現実が先にいっている感じ。こうなるかな、と思っているとそれが実現しています。(ume)
★年頭に実現したいことを100もリストアップしてあるのですが、何一つできてないです。自分に甘いからかな。(mastu)

参加者の感想は・・・
 自分と向き合う時間が必要だな。今日はいろんな方に出会えて、ステキな方が多くてすごい。心がスッキリしました。一歩前に進もうと思いました。など声が聞かれました。


6月17日 揖斐川町春日、天空の茶畑で「お茶摘み&和紅茶作りに挑戦!!」

① 梅雨の晴れ間!気持ちのいい青空の下で茶摘み。② 大きなザルに広げて、発酵時間を均一にするため硬い葉と芯を取り除く。紅茶作りに重要な作業。③ ひたすらもみます。葉がねじれるように揉むにはちょっとコツがいります。④ 発酵タイムの間に、全国の和紅茶の試飲をさせていただきました。⑤ 緑の葉が発酵を経て、茶色に変色。各自の揉み方で味も違うとか。番号をつけました。⑥ それを乾燥機に入れて80度で約1時間で出来上がり。


「やってみたシリーズ」は今回お休みしました


vol.203 9月10月のえんぴつカフェ

★9月16日(木) 13:30~15:30
「手作り秋酵素」
講師:奥村 八代生さん

秋の新しい命で、酵素を作らせてもらいます。寒さに向かい栄養を充分に蓄えた恵みです。材料の数だけ酵素も豊富で、自分に足りないものが入ってきた時に、すばらしい効果を発揮してくれるそうです。

参加費+材料費実費
持ち物:2Lの容器(広口瓶orタッパー)、身近な野草、秋野菜、果物など

★10月21日(木) 13:30~15:30
「丹田呼吸法」
講師:廣瀬 麻紀さん

この呼吸法はヨガでも用いられる、基本的なもの。へその数センチ下の下腹部あたりにある「丹田」は、気が集まる場所と言われています。この呼吸法で、副交感神経が刺激され、ストレスの緩和にもつながります。

両日とも
場所:にらめっこフリースペース
(各務原市蘇原新栄町3-15)
参加費:1,500円
  ワークショップ終了後、お茶を飲みながら、『ゼロの昇天』6、7ページの「やりたいことをリストアップ!」に書き込んでいきます。



参加ご希望・お問合せはNPO団体「人生これから!」
(058−383−8666)

えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。



vol.203 熱中人 江崎恵子さん

あずき本来の味を若い世代にも伝えたい

小豆は縄文時代からあり、邪気を払う赤い食物として、祝い事に食べられていた、すばらしい食材です。

「あんこカフェ」をオープン 江崎 恵子さん(関市在住)

 今年5月、関市の本町商店街に小さなテイクアウト専門店「あんこカフェ」が誕生した。店長は、元満月堂の二代目店主、江崎恵子さん。満月堂と聞けばあの満月焼き(大判焼き)の店、と思いあたる方も多いのではないだろうか。

 12年前、満月堂店主の義父が突然亡くなった。店は閉めるしかないと思ったが、義父が大切にし、多くの人達に親しまれてきた満月堂。惜しむ声も多く、閉めるのはしのびないと一念発起し、残されたレシピをもとに満月焼きを復活して店を再開した江崎さん。しかし、満月焼きのあんこの仕込みも焼くのも一人。満月焼きを焼く機械は癖があり、独特のコツが必要。それを何とか使いこなしながら、立ちっぱなしで焼くのは想像以上の重労働だった。時の流れにしたがい売り上げは下降して行った。
 「このままでは商売として成り立たないのではないか、その思いが頭から離れなくなって、それが怖くて怖くて」心身ともに疲れきっているときに、義母が発病した。ここが潮時と、7年間続けた店をたたんだのは5年前の事だった。

 もう商売はこりごり。二度と店を開くなんてあり得ない。そう思いながらハタカツ(畑活)をしたり、京都まで着物リメイクを習いに行ったりという日々が続いた。
 そんなある日、「え、満月堂をやっていたの?じゃあ収穫祭にはあんこを炊いて持って来てよ。」とハタカツ仲間に言われ持って行くと大好評。お世話になったお宅にも届けたら、「あんこは嫌いという夫が、これはうまいとたいらげたのよ。うちであんこのワークショップしてくれない?」とまで言われた。
 そういえば、美味しいと評判の和菓子をいただいても、市販のものを買ってもイマイチピンと来なかった江崎さん。「私が炊いたあんこの方が好きだな、という気持ちはずっとあって。」
 そんなとき、江崎さんのあんこの美味しさを知る仲間から、関市にできた施設「本町BASE(ベース)」で何かやらないかと声をかけられた。「何ができるというわけでもない自分だけど、あんこを炊く事だったら私にもできるって思ったんです」。

 出店が決まると、本町BASEの担当者の提案で、関商工の生徒とのコラボ商品を開発することに。まずはあんこを学生たちに試食してもらうことから始め、試行錯誤を重ねた末に完成した商品「春巻き五郎」は大好評で早々に完売した。
 イベントは好評のうちに終了したが、一過性に終わらせてはもったいないという思いが残った。「せっかくここまでやったのだから、仕事に結びつけたくなったんです。拠点を持ってやってみようって」。さいわい義父母の住んでいた家は空き家となっていたが、あんこの仕込み場も残されていた。取り外してあった水道を引き直し、素人ながら壁にペンキを塗って手作りで模様替えもした。
 得意のあんこを使った商品は「おはぎ」。てんさい糖と麦芽水飴を使ったあんこは、甘さは控えめで、小豆本来の味が活きる。ある程度寝かせた方が馴染んで美味しくなるため、江崎さんは真夜中にあんこを仕込むこともざらだ。
 関商工の学生たちにあんこを試食してもらった時の「おいしい!」という言葉も励みになっている。「今は設備的にできることが限られていますが、あんこを使った商品をもっと開発して、若い世代の方にも、あんこの美味しさ、良さをもっと知ってもらいたいんです。」
 もうひとつの主力商品「ヘルシー弁当」は低カロリー、低糖質で、調味料を厳選した体に優しいお弁当。これは、主婦が作ったお弁当っていいよね。という声を受けたもの。お母さんが家族の健康を願い、メニューや味付けに工夫する、そんな温かさが漂っている。
 「おはぎもお弁当も、みなさんが食べて健康になってもらえるものを作っていきたい。その気持ちは大きいですね。」
 江崎さんは今日も元気に店に立つ。
 
 


vol.203 夢か悪夢かリニアが通る!vol.32

陥没が起きる前に

 JR東海が始めようとしているリニア中央新幹線の大深度地下トンネル工事に対し、東京都の住民が「NO」を突き付けました。大田区と世田谷区に住む沿線住民24人が7月19日、建設工事の差し止めを求めて東京地裁に裁判を起こしたのです。工事差し止め裁判は、山梨県南アルプス市、静岡県でも進行中です。原告は「取り返しのつかないことが起こる前に、何としても食い止めなきゃならない」と訴えています。       井澤 宏明・ジャーナリスト

提訴のため東京地裁に向かう三木さん(中央)ら原告団(7月19日、東京都内で)

危険訴え続けたが…

 JR東海は、品川駅付近から東京都町田市までの約33キロと、愛知県春日井市から名古屋市中区までの約17キロで、地下40メートル以深の大深度地下トンネル工事を計画しています。
 この連載でも何度も触れてきましたが、「大深度法」で国に認可された大深度地下トンネルは、たとえ私有地でも、用地交渉や補償交渉をしないで、つまり「無補償」で工事を進められるという開発側にとってとても都合のよい事業です。
 「大深度地下については、通常は補償すべき損失が発生しないと考えられる」(国土交通省)というのが大前提でしたが、昨年10月に東京都調布市の住宅街で起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の大深度地下トンネル工事中の陥没事故により、「安全神話」は崩れてしまいました。
 原告は、トンネルの真上を含め3キロ以内に居住している住民です。訴状では、リニア工事は人が人として生きていくために不可欠な人格権である身体権と平穏生活権、憲法と民法で保障されている財産権を侵害するとして、約4キロ区間の工事差し止めを求めています。
 「我々はもう3年前から、大深度地下トンネル工事の危険性を訴え続けてきたが、JR東海も国土交通省も聞く耳をまったく持っていませんでした」。提訴後の記者会見で原告団長の三木一彦さん(63)(大田区田園調布)は悔しさをにじませました。
 三木さんたちは2018年、「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」を結成、2019年1月には、陥没や地盤沈下などの危険性を訴え、大深度地下使用の認可取り消しを求める700通以上の「審査請求書」を国交省に提出しました。
 1年半もたって届いた赤羽一嘉・国交相の弁明書は「単なる抽象的危惧感にすぎないもの」と、三木さんたちが訴える危険性を一蹴しました。これに対する「反論書」を出した直後、外環道の陥没事故が起こってしまったのです。

「蟻地獄」になる不安

 記者会見には三木さん以外にも3人の原告が出席しました。小川優香さん(49)は4人の子どもを持つ主婦。緑豊かで子育てのしやすい環境にあこがれて数年前、都心から田園調布に引っ越しました。小川さんは、リニア工事が周囲の川に与える影響を心配し、「どうして水とトンネル工事が関係ないと言えるのか、子どものために何になるんだろうという気持ちでいっぱい。失望感を感じています」と訴えました。
 親の代から世田谷区東玉川で暮らす松本清さん(75)は自宅の真下にトンネルが計画されています。「どなたでも自分の家の下にトンネルを掘られたら嫌だと思う。将来的に、住宅地の陥没が『蟻(あり)地獄』のように起こるかもしれない」。近所では、被害を恐れ移転した家が何軒かあるそうです。

調布市の外環道陥没事故もあり、多くのマスコミが記者会見に詰めかけた(同)

 同じ東玉川のトンネル予定地直上に住む弁護士・朝倉正幸さん(81)は早朝に目が覚め、リニアの問題が頭に浮かんで眠れなくなってしまうといいます。イタイイタイ病弁護団長を務めるなど自身が長年携わり、国の環境政策を転換させた「四大公害裁判」に報道が大きな役割を果たしてきたことを紹介し、「現代の最大の公害問題であり、大公共事業であるリニア事業の問題点を積極的に報道してほしい」と、報道陣に語りかけました。
 「このまま行ってしまったら、家の前や下に穴が開いてしまうかもしれないという不安、危機感、非常な精神的負担に日々悩まされている。その不安は、JR東海がリニアを止めると言うまでずっと続くものです」。三木さんはやりきれない思いを明かしました。第1回口頭弁論は10月26日に開かれます。




vol.203 ボーダーレス社会をめざして vol.62

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

情報弱者

 コロナウィルスのワクチン接種で分かったことがあります。情報弱者が生き辛い社会であるという事です。
 ワクチン接種は、ネット・電話予約でするという方針が出されました。高齢者の中には、自分からネットや電話で予約できない人がいるかもしれないのに、平然とそれを押しすすめていった社会。電話で予約ができず、右往左往する高齢者をほかっておき、出来る人が優先される社会。予約できない高齢者が集団接種会場に行っても相手にされず予約もできない。しかし、しばらく時間が立つと、それではいけないと思う人が現れ、いろいろな所で接種予約のサポートがされるようになりました。また、小さな町では、日時指定という高齢者に優しい対応がされたようです。
 では、障がい者のワクチン接種の予約は、どうだったかと言いますと自治体で大きな差がでました。私の知っている4つの自治体が、知的障がいのある人に関しては、自己申請をする必要がありました。ある利用者さんが、接種券が自宅に届いたので、かかりつけ医にそれを持っていき、予約をしようとしました。お医者さんは、「打てないよ」の一言で後のフォローなし。支援に入っている私は、どういうことなんだろうと、その自治体に電話をし確認をしました。「ホームページにある申請書をメールで送ってもらうか、窓口まで来て下さい。送ってもらえたら翌日から接種できるようになります。」と。知的障がいのある人にホームページを見るようにとは?出来る人も中にはおられるかもしれませんが、とても難しい事です。知的障がいの人は、基礎疾患のある人のくくりに入っており、広報で出たのを頼りに申請をしなくてはいけなかったのです。多くの人は広報を細かくは見ていなくて、障がいのある人に周知されない状態でした。知的障がいのある人が広報を詳しく読めるでしょうか??
 基礎疾患のある人のたくさんの項目の中で一番最後に知的障害(療育手帳を所持している場合)と書いてあるのが分かるでしょうか?私自身、これって知的障がいの人が該当するの?と頭を抱えるような表現でした。
 しかし、私が住んでいる自治体と高山市はそうではありませんでした。療育手帳を持っている人に、何の申請もなしで接種券を送って下さったのです。障がいのある人の事をよく理解されていました。情報弱者と言われる高齢者や障がいのある人のことを決して置き去りにしてはいけないのです。
 今回の事から、情報弱者と呼ばれる人の周りの人が、彼らに分かりやすい情報を伝える、できれば積極的にその人達の手助けをするということが必要なのだと痛感しました。


vol.203 菌ちゃん野菜応援団 vol.24

野菜作りの難しさを痛感!

 今年は春に無農薬で固定種の野菜を育てている農家さんから「畑活のみなさんでつくってね」と苗をたくさんいただいき、喜んでいたのに。。。。びっくりするくらい次々に枯れてしまって、なんでやねんーーーー、と泣きそうな日々を過ごしていました。

 枯れてしまったなすの横で草が青々と繁っているのを見るとガックリきたりも。。なかなかね、野菜づくりも難しいものがあります。

 青枯れの原因は菌と聞き、ならば有用菌をまいてやろう、とせっせと仕込みましたよ。ちょっぴり悪い腐敗菌に対応するのは薬ではなく発酵を促す菌、なんですよね。

 人はすぐに目の前の現象だけを見てその場しのぎの対処療法をやりたくなるものですが、原因を知り、広く長い目で土地のことを考えて対処をする。これって人の身体もおなじなんですよねー。ウイルスや菌に勝つのは薬ではなく有用菌、つまり日本人が大切にしてきた発酵菌なんですよ。

 土と身体はほんとに一緒だなー、と改めて思わされました。生き残った苗たちはとびきり美味しい実をたくさんつけてくれています。

 そろそろ秋冬野菜の準備時期。またまた心踊る季節の到来ですね。


vol.203 未来に続く暮しの学びPrt-44

オーストラリアという土地をめぐる旅で気づいたこと

 先月バイロンベイから2千キロほど北のケアンズまで、ロードトリップをする機会を得て、約1か月、車での旅をしてきました。「ノマドランド」という車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービーを思い起こしますが、オーストラリアという広大な土地を肌で感じる旅となりました。
 車上生活は、日々、動き回り常に違う土地で一日が始まります。それがとても新鮮だった。国が運営しているナショナルパークがどこにでもあるので、野営場所は簡単に見つけらる。自然は壮大でまるで自然に溶け込むように毎日を過ごした1か月。日常生活から離れることで、「毎日生きていられるということは幸運であること」を感じ、「安全な場所を見つけるという自分の直感」は確実に磨かれたように思う。

 それにしても2000キロ北上すると気候は激変。ケアンズは常夏、バイロンベイは冬。この変化は大きかった。また大陸の北方面では、水辺ではワニの生息地があるので気を付けなければいけない!バイロンベイの様にどこでも泳げるわけではないことも知り、自然と共生するにはそこの土地の在りようを十分理解することを実感。
 いたるところにある滝や小川は岐阜の板取川を思い起こさせた。水をとおして自分の故郷とつながれる感覚も味わった。しかしこの旅のハイライトは何と言っても「ロックアート(岩壁画)」にめぐり逢えたこと。自然の中に存在する天然アートギャラリーは、2万8千年前に描かれた壁画。アボリジニのコミュニティーは世界の先住民文化の中でも相当進んでいたようです。世界で最も古い部類の芸術作品であることもわかったロックアート。土地の古跡に触れることで、この土地に生き続けてきた人類の生き様を想像させられます。
 同時に、広大な土地がサトウキビ栽培などの単式農法に換えられ、どれだけ地形と水源に影響を与えているのかという現実を見ることになりました。単式農法は効率を求めるものですが、大量の化石燃料を必要としたり、生態系に負荷をかけるので持続可能ではありません。
 この現実をしっかり見つめ、、人類と自然との共生の仕方に新たな目線を持つという機会を得たように感じます。自分たちが今できるとこは、生活スタイルを見直すこと。社会情勢とのギャップなどが絡み、思考がぐるぐると回りますが、自分を含め一人ひとりができる選択をしていけたらいいなと思います。           YAO


vol.203 オーガニック給食 署名活動その後

 私たち は、お母さんたちの集まりの「子宝のさと」と言います。食の勉強会を企画し、食の現 状を知っていただく活動や、自然農の田んぼを始め、仲間と共に自然の営みから大 切なことを学んでいます。そして、今大きな活動として、子どもたちのために給食のオ ーガニック化を目指す活動団体「未来をつくる給食♡ぎふ」と共に、オーガニック給食 に向けて署名を集め、12 月の岐阜県議会に請願する為に動いています。
 この号をお借りして、6月中間締め切りの署名数の報告をさせていただきます。 とても驚く署名数が集まりまし た。7259 名分です!!正に今、「学校給食をオーガニックにしたい!」という思いは沢山の方と共有できたと実感しています。ご協力本当にありがとうございました。
 でも!目標は 10 月末の最終締 め切りまでに10,000筆!!残り 2700 筆です。どうぞ引き続きご協力よろしくお願いしま す。

 私たちと共に動いている未来をつくる給食♡ぎふでは、オーガニック給食を段階的に 進めるために、市町村各地で動ける取り組みが始まっています。その方法は、給食に 関わる栄養士さん、お母さん、農家さんなど、いろんな方が集まり、農薬などの基準を 話し合い、自分たちのできる事から始めていく方法です。この流れを知り、子宝のさと のお母さんが郡上市高鷲町で取り組みを始めています。詳しい取り組み方法は下記の QR コードを読んでください。この取り組みができそうな方、ぜひお問い合わせください。
 県へ請願を!そして、市町村単位でも動いて、みんなで岐阜県をオーガニック給食 の県にしましょう!子どもたちに残したい未来の世の中にするために頑張ります。 引 き続きご協力よろしくお願いします。

問い合わせ
未来をつくる給食♡ぎふ
子宝のさと: 代表 菱川 智恵(090-8552-6249)
岐阜ゆうきネット: 代表 服部 晃 (080-3683-215


vol.203 ここいく日記 リレートーク はじめの20歩!

~帝王切開の話~

 ここいくの授業の中で、幼児・小学生のプログラムに「出産劇」があります。妊婦さんが登場して、陣痛~出産までを5分くらいでやってしまうという、まさに寸劇です。
 それでも子どもたちは生まれてくる瞬間を「がんばれ‼」と応援してくれます。出産シーンは妊婦の迫真の演技に(笑)子どもたちは真剣な表情でみています。そして生まれてきた赤ちゃんを見て、「人形やんかー!」とちょっぴり残念そう(笑)
妊婦と助産師2名の構成ですが、時にはお父さん役を先生や保護者の方にお願いし、登場してもらうこともあります。急遽その場で決まりますので、先生がお父さん役の時などは大盛り上がりします。
 そんな出産劇で生まれてくる赤ちゃんは、多くの人が経験する「経膣分娩」(産道を通って生まれてくる)で生まれてきます。
私は子どもの頃から出産に対して、憧れを持っていました。テレビのドキュメンタリーなどで出産シーンがあると、かぶりつきで見ては、『いつか自分もこんな風に家族に支えられて、生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱きたい。』いつも感動でぐしゃぐしゃに泣きながら、そう思っていました。しかし、実際は帝王切開での出産でした。
 予定日まであと10日の検診の日。おしるしらしき出血があり、病院に行きました。念のため入院になり、翌日赤ちゃんの心音が弱くなっているとのことで、昼からの緊急手術でした。旦那さんはお仕事で大阪へ・・・私の憧れの出産は叶わず、気が付けば全身麻酔で生まれた瞬間も夢の中でした。もうろうとした頭でしたが、「元気な男の子ですよ」との声に反応した写真が唯一の思い出です。
 それでも小さな息子はげんきいっぱい!未熟児で1か月の入院後は特に大きな病気もなく、すくすく成長していきました。
帝王切開で出産したことは、私の中に少しだけ、“残念”と、“ごめんね”という気持ちが残りました。普通分娩できなかった事に引け目を感じていたんだと思います。

 ここいくでの出産劇の後に必ずお話するのが 『帝王切開のお話』です。助産師役の人が、「帝王切開も生まれ方の1つだよ。膣から生まれてくることが難しい時に、お腹を切って手術をして、赤ちゃんが生まれてきます。手術で産むのは簡単だと思うかもしれないけれど、お腹を切ることは痛いし、手術後もお母さんはおっぱいをあげるのも大変です。赤ちゃんも息を吸う練習もできないまま、お腹の中から急に外に出されるので、息を吸うことも大変です。どんな生まれ方でも、お母さんと赤ちゃんは頑張っているんだよ。」
 この話を初めて聞いた時は号泣でした。それまでの引け目や、残念な気持ちは薄れ、「私も赤ちゃんも頑張ったんだ。」と気持ちが楽になりました。

 授業後のお母さんたちとの交流会の時、このことに触れ、交流会後に駈け寄ってきた方が『私も帝王切開です。同じ気持ちでした。話を聞いて私も楽になりました』と共感して話してくれたことがとても嬉しかったです。

 帝王切開だけではなく、コンプレックスを感じたり、自信がなかったり不安を感じながら子育てをしている方は、割といるな~と感じるときがあります。そんなお母さんにも寄り添えるここいくでありたいと思います。

 子どもは『生まれてきた時の話』が大好きです。お家でも写真などを見ながらお話できると良いですね。

担当:ここいくメンバー・今尾幸子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.203 連載-3 南の島よりハイタイ

平敷屋(へしきや) エイサー

 沖縄の(うちゅなーぬ) お盆(しちぐわち)は、旧暦の(7月13日~15日)です。
 お盆の最終日(ウークイ)は、ご先祖様のお見送り。あの世に戻るご先祖様の霊をお送りするためのエイサーが、各地で奉納されます。その中で、うるま市平敷屋のエイサーは、昔ながらの形が継承されており、ぜひ紹介したいエイサーです。カミヤーと呼ばれる祖霊を祀る社の建物前、普通の路上で奉納されます。所属できる年齢は、男性が25歳以下、女性が22歳以下と決まっており、西(イリ)と東(アガリ)の二つの青年会に分かれています。
 まず片方の青年会が住宅街の向こうの路地から「ヘイヘイ、ヘイサンダー、ヘイマーチャ」とユーモラスな歌声と共に歩いてやってきます。平敷屋のエイサーは、大太鼓は、使いません。パーランクという小さい太鼓をたたきながら踊るのが特徴です。中腰で90度回転しながら変える動きを挟んだ踊りは相当な脚力が必要と思います。日常に見られない、ある種異様な動きの一団がゆっくり近づいてくる様子、それが普段使っている路地の向こうから現れるという昔の人の「演出力」は、感動ものです。
 エイサーの花形である「テークチリ」の衣装は地味で黒と白のみ。頭には手ぬぐい(ティサージ)を前結びで巻く。曲によって踊りの隊列や組み合わせが変わりますが、テンポはほぼ一定でゆっくり。あえて個性を押し殺すような集団的舞踏が特徴です。また「ナカワチ」が踊りながら鳴らす指笛の音、動物のような長いまげのカツラに鉢巻き姿も楽しいものです。休憩時にナカワチが、ブリキのヤカンで水を配り、クバの葉の扇で踊り手に風を送る姿も印象的です。 踊り手を支える伴奏パート、地謡(ジウテー)の存在も大切です。三線(サンシン)を奏で沖縄民謡を歌いこんだ渋い声が若者ののどから出てきます。沖縄芸能の底力を感じます。
 この平敷屋のエイサーは、数回見に行く機会に恵まれましたが、若者たちの真剣さが心に残ります。観客に向けての演技ではなく、超自然的ものに向けて畏敬の念を感じてやっているのが伝わってきます。
 現代では旧暦のお盆に合わせた日取りは設定しにくく、行事は週末になりがちですが、沖縄では、それが平日であろうが旧暦に忠実です。満月にエイサーは、とてもよく映えます。夜間照明のなかった昔、こうして月光の下で、ご先祖様を送ったということに思いを馳せると感動もひとしおです。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.203 プレゼントコーナー

1- あなたが「環境を考え実践していること」は?
小さなことでも、みんなが取り組めば大きな力に。あなたがしていること、これからやろうと思っていること教えてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事
 (タイトル1つ)その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望を必ずお書きください)
  ※A、Dは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:9月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A. 刺身用ごま  (株)セサミライフ様より…5名様

瑞々しい新鮮な刺身に乾いたごまの風味と香ばしさが見事にからみます。濃厚な醤油胡麻とツーンと爽やかなわさび味の胡麻が、刺身の味を一段上げてくれます。にらめっこ編集室でお受け取りください。(75g入)


B. シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券  和楽様より…3名様

過炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤です。その他の添加物は含みません。除菌効果があり、衛生的に仕上げます。塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いも、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


C. CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様

感染対策しっかりしてある映画館なら安心。作品を観ながら泣いたり笑ったり。感情を表に出すことでストレス解消や免疫力アップにひと役!写真は映画「明日に向かって笑え!」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


D. CD「彼方への旅」 上西 恵美様より…1名様

202号やってみたシリーズ「好き」を形(CD)にしてみた!、今号のP11、12で紹介した上西さんの歌のCD。大切な人を想う気持ちが込められた歌2曲が収められています。にらめっこ編集室でお受け取りください。