143号(2012.9&10)」カテゴリーアーカイブ

(1)放射能から子どもを守れ

放射線から子どもを守れ

俳優:山本太郎氏が見た福島の現実

「戦時中、空襲から子どもたちを守るために疎開をさせた。どうして先人たちがやって来たことを今できないのか。国の対応は後手後手になっている、という考え方もあると思うが、僕は、政府じゃ今おこっていることを全て解ってるんじゃないかと。補償や賠償でお金がかかるし、人を動かせないという経済的な考え、目の前のお金を守るために人の命を犠牲にする政策だと思う」
01  「福島だけの問題ではない。全国的な問題で、全ての食品に対して汚染の可能性がある。それだけじゃなくて、放射性物質を浴びた汚泥(放射性セシウム濃度)200ベクレル以下のものはもう肥料として福島県以外に流通させてよいと。

今していることは、きれいな場所まで汚染される状況を作り上げている。日本から汚染されていない場所がなくなってしまう。いったい国は今、何をしているのか。ひょっとして、国の重要なことを決める人たちは、この国の未来をあきらめたんじゃないかと思える。ぜひみなさんで声を挙げていってほしい」

(‘11.7/20 ニュースアンカーより)

本の紹介

緊急出版 第2弾「放射能から子どもを守る」
552円+税(キラジェンヌ株式会社)

子どもたちを放射能から守るノウハウが満載。パパ&ママ必読!
子どもを守るママからのメッセージ
特別インタビュー UA「この世は楽園であると歌いたいし、今でもそう信じたい」/カヒミ・カリィ/中島デコ/吉川メイ/民(タミィ)/日登美/吉本多香美
◆Mother’s Action! 放射能について正しく知るために
放射能対策レシピ 放射能を徹底的に防ぐマニュアル 飲料/生活習慣/疎開/代替医療
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(2)もうひとつのフクシマ インサイドストーリー

子どもを守れない国は滅びる・・・

もう一つのフクシマ インサイドストーリー

6月26日(日) 福島の子ども達を避難・疎開させる措置を求める署名を福島市長に届ける、原発反対のパレードに参加する、飛騨清見での夏休みの保養受け入れ先の受付という活動のため福島市に行ってきた。

放射線量は高いはずなのに、屋外でもほとんどの人がマスクをしていない。小雨でも、傘をさしている人も少ない。自分も岐阜を出るときにマスクを忘れてしまった。そうしたら福島にいるうちに喉がイガイガとするような違和感が。「ここの人たちは毎日こんな空気のところをマスクなしで過ごしているの!?」町並みも壊れてはいなくて、街を歩く人たちの恰好も普通。見ただけでは普通の生活をしているように見えた。

福島に行くまでは、こんな危険な目にあわされて福島では岐阜よりもずっと多くの人が原発反対を思い、なんらかのアクションを起こしていて、子ども達を避難させようと思う人も多いだろう、と思っていた。ところが、行動にうつす人は意外に少なく、あれ?という感じ。

当日、清見での保養に申し込んで来た人は6人だけ。他の保養先に申し込んで結果がまだ出ていないとか、こちらの宣伝不足もあったと思う。しかし、情報収集にやってくる人も少なく、ちょっと拍子抜けしてしまった。

ただ、福島の中でも、温度差があるようだ。家族の中でも、「国が安全と言っているから、ここに居ればいいんだよ。仕事だってあるし」というお父さん、引っ越したいと願うお母さんと子ども。おばあちゃんが庭先で作った野菜を食べられないと嫁が言うと、わしの作った物が食べれんのかと怒り、家族間が気まずくなったという人。引っ越しの話しを出せばそのたびに家族の意見が分かれ、家庭の空気が悪くなり、もうそれに疲れてしまって触れないようにしているという人…。

子ども達の受け入れ先を探しに学校の先生も来ていた。その先生は自分の子どもはすぐに疎開させたそうだ。生徒だって自分の子どもと一緒だ、疎開させたい。でもなかなかできないジレンマがある。学校の中にも温度差がある。その先生のように、原発はいやだ!という先生と、原発を肯定的に捉えている先生がいて、先生同士が一緒に行動をおこせない現状がある。

バラバラなのは学校だけではなかった。情報をネットで調べられない人のためとか、多くの人の目に触れるようにと、保養受け入れ先の情報一覧を西日本、東日本とわけて作るから、あなたの地域も載せないか、とある団体に声を掛けられた。申し込んだら西日本ではなんと自分一人だった!それでは一覧表が作れないと、知り合った受け入れ団体の人たちの連絡先を教えた。情報も行動も統一されてないし、それぞれにやることがあり過ぎて行き届かない部分が出てきてしまう感じがした。

清見の保養先では、ここに来たおかげでまた引っ越そうという気持ちになってきた、という人がいた。その人は避難のために一度引っ越したけれど、引っ越し先で子どもが「ゲンパツ、ゲンパツ」と言われたり、避けられたりして、結局福島に戻ったそうだ。でも、今回の体験でこうやって受け入れてくれる人たちがいるということもわかったし、何の心配もなく外で遊んだり野菜を食べられることはやっぱりいいし、と。

福島子供疎開企画『この夏みんな青空の下つながろう会』 千田陽子
文責・にらめっこ


(3)河田昌東さん講演会「放射能汚染と私たちの暮らし」

放射能勉強会 4回シリーズ
主催:農学友の会 共催:GIS研究会、花丸一座、東海芸術アカデミー
美濃加茂市 文化の森 みどりのホール 7/24 10:00~12:00

自分とフクシマとどういう関係があるのか

飯舘村は日本で最も美しい村とたたえられている三つの村のうちの一つです。事故後、村の郵便局の前で計ったカウンターは23.63マイクロシーベルト!恐ろしい数字です。もしここで一年間過ごしたら、原発労働者の被曝限界値の基準値を遙かに上回ってしまいます。なのに、住民は知らずに生活していた。その後、計画的避難区域に指定され、全員避難しなさいと…農家の人は土地を持って出ていくことは出来ないし、まだ1000人弱の人が残っている。非常に厳しい状況にあります。

25年前にチェルノブイリ4号炉が爆発しました。事故の直後、日本の電気事業連合会は「チェルノブイリの原発は日本とは違う特別な構造の原発で、日本では起こりえない!」と書いたパンフレットを配布しました。しかし、同じことが起きた。実際に事故が起こってみると、結果はほとんど一緒です。原発が持っている本質的な問題が浮上したのです。

放射能の影響

私たちは常に自然放射能を浴びています。放射能で細胞の遺伝子が傷つくのですが、私たちはそれを修復する酵素を持っています。普段はどんどん修復するのですが、たまに修復ミスを起こす。年をとるとミスも増えていきます。

放射能の他に化学物質の影響もありますが、年をとってガンが増えるのは当たり前。心臓病、糖尿病、とだんだん病気が増える、これも当たり前と考えます。問題は放射能がそれを加速させてしまうこと。若い人が年寄りの病気になる、ということ。しかし広島、長崎を経験された専門の先生方は、それを放射能の影響と認めない。チェルノブイリから多くのことを学んでいないのです。

また、放射能は成長ホルモンに大きく影響します。それは14歳以下の子どもが圧倒的に多く、男女比較をしてみると女性が多いのです。

怖いのは内部被曝 食べ物に要注意

内部被曝は細胞の中から体中に入って、放射線が遺伝子を壊していく。特に盛んに細胞分裂を起こしている赤ちゃん、小さい子どもなどは影響が大きいです。遺伝子の傷は若い人ほど広がるから、結果いろんな病気になったりします。

食べ物の影響は大きいですが、セシウムなどに汚染されたものを食べた後で綺麗な食べ物を食べたら、半減します。セシウム自体は2ヶ月ぐらいで体から出ていくんですが、ずーっと汚染された食品を食べ続けていると、あるレベルに達して、それが病気の原因になる。放射能の影響は、がんと白血病といわれていますがそれは間違いです。

確かに広島、長崎で原爆が落ちた後、がん、白血病が多発しましたが、(チェルノブイリも同様)病気全体からいえば発生の一割以下。それよりも心臓病、脳血管病、糖尿病、先天性異常、が多いです。福島も心配です。今のうちは何ともないが4,5年経ってからどうなるか非常に心配。

今後起こってくるのはおそらく海の魚の汚染で、食物連鎖が始まる。小さい魚からだんだん大きな魚に汚染が移っていく。今一番心配なのが、コウナゴ。この小さい魚は汚染したプランクトンを食べるから、連鎖はそこから始まるんです。

低容量の放射線の影響 (NPO法人知的人材ネットワークより)

福島の原発事故に際し、多くの人にとって問題なのは、低容量の放射線の影響です。今までに報告されている範囲では200mSv以下では、直接的な身体への影響はないと考えられています。ただ、これ以下の線量でも発がんリスクが上昇する可能性が心配されます。他にも影響があるかもしれないという不安もあります。

一度に大量の放射能を浴びた場合と、低容量の放射線を長期にわたって浴びた場合では身体への影響は異なります。私たちの身体は、容易に遺伝子の傷ついた細胞をはびこらせないための、何十もの抑制機構を持っています。

通常は傷つけられたDNAはすぐさま酵素により損傷部位が取り除かれ修復されます。そして変異した細胞を除去する最後の砦が免疫システムです。免疫機能が低下するような要因(過度なストレス、恐怖、絶望など)を取り除くことで、晩発性の病気を防ぐことにつながるのです。

01

汚泥の汚染

次に問題となっているのが、下水処理場の汚泥の汚染。下水処理場は、台所の水、トイレの排水、側溝の水を集めて処理している。われわれの生活環境に入ってきた放射能を全部集めて処理している。当然汚泥の汚染が起きるのは福島県内だけでなく首都圏にも深刻な問題が広がってきている。政府は方針を出していないばかりか、最近はそれを焼却してもいいといい出した。もし8000ベクレル/キログラム以下であれば、将来家を建てる予定がない、あるいは井戸を掘る予定がないところは埋めてもいいともいった。これは全国に汚染を広げることを意味します。

 この問題に、私たちはどう関わったらいいのかしっかり考える必要がありますね。
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「汚染がれき」のゆくえ (アエラ8/8より)

岩手・宮城両県のがれきを全国で分散処理する計画が進んでいる。環境省の前提は「汚染はない」だが、稲わら、腐葉土のようなことはないのか。不安が広がっている。「放射性物質が運び込まれ、少しでも土壌や水に漏れだしたら子どもたちの健康はどうなるのか。不安です」と話すのは幼稚園児の母親。これまで主に東北・関東地方でわき起こってきた、放射性物質による健康被害への不安。それが遠く離れた西日本でも広がっている。

いまだ膨大ながれきが残る被災地の市町村は「反がれき受け入れ」の動きに困惑している。受け入れ側の住民にとっても被災地にとっても、不安の源となっているがれきの放射能だが、比較的最近まで目立った問題にはなっていなかった。

「被災地のがれき受け入れを全国に呼びかけた時点では、放射能が問題になるとは想定していなかった」それが問題視されるようになったのは6月下旬以降、東京都や千葉県柏市などの産業廃棄物処理施設で、ごみの焼却灰から高濃度の放射性物質が検出されたから。がれきを広域処理すれば、放射性物質が拡散する可能性がある。一方で、被災地だけでは処理しきれない—。原発事故で飛び散った放射性物質は、時間の経過と共に、影響範囲を着実に広げている。
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がれき処理を担うと表明した自治体・一部事務組合の一覧に岐阜県では、大垣市、高山市、多治見市、中津川市、瑞浪市、山形市、下呂市、岐阜羽島衛生施設組合、加茂衛生施設利用組合、南濃衛生施設利用事務組合があった。

 

質問タイム

Q: 近海魚はまだ大丈夫ですか?
A: 場所による。
千葉沖あたりは福島の南の方に海流が流れているからこれは危ないと思う。国は海の汚染、魚の汚染に関しては調べていない。本来ならもっと細かい汚染を調べ、データをとり発表する必要がある。

Q: 岐阜県にモニタリングポストがあるが・・・
A: 福島以外からも測定すれば検出するだろうが、生活に影響はないと思う。
食べ物は気をつけるしかない。産地を選ぶ、それもむずかしいとなると、汚染しにくい食べ物を食べる。たとえば野菜。キャベツの仲間アブラナ科は、カリウムが多いので汚染しやすいと覚えておく。トマト、なす、キュウリ、ネギの仲間は汚染しにくいから、そういうものを選んで食べるとか。あと、酢の物にするとよい。ただしその酢は飲まないこと。
(※われわれは、菜の花を植えてそこからセシウムを吸収する事業を展開。福島県内の学校のグランドの表土を5〜10センチ剥いで2〜3メートルの穴を掘って埋めることもしています。被曝を防ぐ方法としてとりあえずの策ですが・・・)

Q: 一才の子の免疫力低下が気になります。
A: 免疫力を強化すれば放射能の影響はかなり防ぐことができます。
そのためには、抗酸化性のビタミンA,E,Cが大事。ジャムなどに含まれているペクチンも有効で、セシウムを固くくっつけて便と一緒に排出させます。免疫力を増加させる方法もあります。アメリカのインディアンより風邪薬として使われてきた薬草・ヘキナシア(きく科・多年草)は抗ウィルス、免疫強化、殺菌消毒、抗感染症などの働きが確認されています。しかし、多量の摂取は副作用があるので注意してください。

Q: 脱原発に向けできることは?
A: 今後は、もんじゅが再開しないよう働きかけましょう。
ウラン燃料はあと60年しかもちません。それをカバーするために再処理工場(六カ所)を造った。もんじゅを停止すれば、使用済み燃料は六ヶ所に行かないので、六カ所も稼働できません。国民の一人として出来ることは、事実を知ること、声を挙げること、そして実行に移すことだと思います

プロフィール

河田 昌東(元四日市大学非常勤講師、チェルノブイリ救援・中部理事)

放射能勉強会のご案内

第3回 9月18日(日)
松井英介氏(岐阜環境医学研究所所長・医師)◆内部被曝について
第4回 11月26日(土)
田中 優氏(未来バンク事業組合理事長、天然住宅代表)◆安心して暮らしていくために

ぜひみたい映画『100,000年後の安全』

『100,000年後の安全』2009年/デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア/79分

原発から生まれる放射性廃棄物の放射能レベルが生物に無害になるまでには最低10万年を要すると考えられている。透明で無色 放射能を人間は関知できません再処理は危険だ。その過程でプルトニウムが流出するかも。

未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリー。放射性廃棄物を巡る問いかけてと印象的な映像…名古屋・大垣で上映され、今後の予定は未定。近隣映画館を要チェック。

 


第6回 こども芸術村 活動報告

2011年8月3日(水)~5日(金)

Step!「アートキャンプ」活動報告

長いなぁ〜各班に7.5mの布が配られました。
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布に絞り模様を施します。施し終わったらまず水に浸し、絞る。そうすることで染料がしみ込みやすくなります。
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檜の葉っぱを拾ってきて煮詰めます。いい匂い!01 01
絞り模様を施した布を入れ20分は煮出します。
01 4種類の染料。生葉・木っ端・ターメリック・泥(ベンガラor黄土)どの鍋に入れようかな〜どんな色になるかなぁ〜
やっと終了!いよいよ日陰に干します。
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きれいな絞り模様!
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蓄光糸でネームが光る!もっともっとと、ひかりを溜めてみる子どもたち、ほんとかわいい!

芸術的なTシャツを森中に
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わんわんスタッフ・ハナは、いつもみんなと一緒

ライブペイント
ジャンベとディデュルドゥの軽快なリズムに合わせみんな思い思いに描きます。
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裂き織り。みんなの手が伸びる。古い衣服が別物に生まれ変わる。
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第6回 こども芸術村 作品展&芸術祭

作品展

日にち:2011年10月12日(水)~15日(土) 入場無料
時 間:10:00〜
展示内容
・アートキャンプでみんなで草木染めをした大きな布
・ステンシルで染めたTシャツ
・持ち寄った布を裂いて織った布
・思い出を書き留めた絵

芸術祭

日時:2011年10月15日(土)13:00~15:30
活動報告(Hop,Step)記録上映会、お楽しみミニコンサート&茶話会
みなさんお気軽に見に来てください


ボーダレス社会をめざして(26) 伊藤 佐代子さん

新しい命と

息子は赤ちゃんの泣き声が大の苦手です。自閉症と言われる人の中には音にとっても過敏で私たちが気にしないような音に反応する人がいます。赤ちゃんの泣き声、犬の鳴き声、サイレン、人のざわざわした話し声、子どもの悲鳴などです。彼らには騒音としか感じられないのかもしれません。

息子が小さい頃、そうとは知らずスーパーで買い物をしていたら突然赤ちゃんの泣き声が聞こえる方へ行き、赤ちゃんを叩こうとしました。びっくりしたのとどうして?という疑問を持ちました。苦手なんです。あの泣き声。

今、我が家では赤ちゃんの泣き声が毎日響き渡っています。娘に子どもができたからです。娘には子どもを産む前に淳司は泣き声が苦手なのを説明しました。さぁどうしよう??です。夜中泣き声が聞こえると淳司がかわいそうということで、まずは部屋を遠くにする(狭いマンションなので限界がある)ことにしました。その他は淳司に慣れてもらうしかない・・・。

そうこうするうちに出産をし、病院に赤ちゃんを見に行こうということになりました。どんな反応をするか楽しみでした。病院に行くと淳司を大歓迎するかのように大きな声で泣いていました。全然近くには寄れず遠巻きに見ていました。まぁ叩かないだけいいかなと思いました。

その後退院をしてきて毎日毎日泣き声が聞こえます。赤ちゃんが泣いていると何とも言えない顔をしています。嫌なのだろうなと思いつつ、ここは慣れてもらわないと困るからと知らん顔をしていました。しかし、赤ちゃんが泣き出したら自分で判断して自分の部屋に行くなど上手に回避をしています。

先日はお風呂を自分が先に入って、その後ベビーバスに適温のお湯を入れてくれていました。「誰が入れたの?お兄ちゃん?」と娘夫婦はびっくりし、「助かるねぇ〜」と感謝していました。その後も時々お湯を入れてくれて「僕、優しいですか?」と私に聞いてきました。優しい伯父さんになってくれて嬉しい限りです。

未知の世界でどうなるかと心配していたのですが妹の子どもということで、違う感情も入り気持ちをセーブできているのでしょう??娘婿もたびたび我が家に来ることで賑やかな日々を過ごしていますが、淳司はリズムを崩すことなく淡々と生活をしています。案ずるより産むは易しでした。

プロフィール

伊藤 佐代子 (いとう さよこ)
伊藤淳司の母、岐阜障害者就業・生活支援センターの支援ワーカーをした後、NPO法人オープンハウスCANの理事長。地域で暮らす障がいのある方の生活支援や障がいのある方と書道を楽しんでいる。

リンク

NPO法人オープンハウスCAN


はさ掛けトラストin黒川

はさ掛けのわらは家に佳し、田んぼに佳し、これぞ循環型ライフスタイル!01 01

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一株1~2本で田植えをした苗が見事に扇形に分けつしています。この田んぼでは、田植え希望者を一般から募り2日間で終了。参加者は親子連れが多かったとか。
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稲の分けつが進んでないけれど、浮草が生え根っこのまわりにはたくさんの微生物が住んでいる。水は浄化されよい環境を作ることができます。少し収量はおちますが味は抜群とか!

01農薬を使わない田んぼには両生類はもちろん水中昆虫など豊富!イトミミズには本と久しぶりに対面しました。

 
01 見た目はきれいですが、田植えと同時に除草剤をまいた田んぼ。一株が20本ぐらいあり分けつしていないし、風通しもよくなさそう。


田んぼとつながる家づくり

田んぼとつながる家づくり

アクティバ「大人の社会見学」として、白川町黒川で活動している「はさ掛けトラスト」さんを訪問しました。

自然農法&有機栽培に取り組んでいらっしゃる生産者さんのお話を伺って、午後からは土塗り体験も!循環型生活サイクルを実践されている「はさ掛けトラスト」のみなさんとの交流 は、とても有意義な1日となりました。

ストローベイル・ハウスは、直方体に圧縮したワラのブロック(ストローベイル)を積んで壁にし、表面を土で仕上げる北米生まれの建築。断熱性、調湿性、遮音性にすぐれ、健康にもよい、低エネルギー、環境循環型の持続可能な建築として、いまや世界中に広がっています。

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生産者の伊藤さんから説明を聞くメンバー。田んぼの畦には千石豆(ふじまめ)を栽培。豆の根粒菌は土を肥沃にすると聞く。

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はさ掛けトラストの塩月さんご夫婦と、生産者さんとの交流会。自然農法有機栽培のレクチャーを受けながら持参したおにぎり弁当をほおばる。採れたての野菜を手際よく調理してくださったので、つい箸が伸びる。地産地消をみなさんで楽しんでおられる姿に、お邪魔したメンバーからは憧れとも賞賛ともつかないため息がもれる。アクティバもなんとか田んぼと畑を切り盛りしているけれど、まだまだほど遠いなぁ…

美しい模様をかもしだす土壁。

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01いよいよ土壁塗りの体験。ワラが発酵した何となくつんを鼻を突く臭いに気後れしながら「エイッ」とバケツに手を突っ込み、土を握りしめ思いきり壁に塗りたくる。隙間なく土を塗るのは思ってた以上に力がいる。何度か繰り返すうちにコツが解ってきた。そうなるとどろんこ遊びの感覚から無心になって壁塗りに没頭!

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塩月さんのレクチャー受け、
メンバーたちは思い思いに塗り始めた。

 

 

 

 

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「はさ掛け」とは、かつて日本の農村の風物詩でもあったワラの伝統的な自然乾燥法。自らお米を作り、収穫したワラを乾燥させ、ワラの家づくりに参加しながら、人と人、人と地域、人と自然がつながり直す、結(ゆい)の再生運動です。

結:家の新築や回収、農作業で、お互いに労力を提供しあい、助け合いな がら行う組織や仲間のこと。(建築家・大岩剛一氏)

 


生前準備講座 第3回「介護と看護」

生前準備講座 第3回「介護と看護」

ケアマネージャー 相馬 清美さん(NPO法人DOREMIみらい 代表)

7月27日午後1時半から、川島ライフデザインセンターにて「生前準備講座」第3回が開かれました。今回のテーマは「介護と看護」。講師の実体験を映像で見た参加者は、介護される自分をイメージした。が、認知症は徐々に進行し、いつのまにか、というのが現実と知りショックを隠せない。しかも予防の方法もないという。病気を始め、自分は大丈夫、といいきれないゆえに、準備することの大事さを再認識しました。まさに「どう生きるか」が問われる講義となりました。

介護と看護の違い

介護とは<生活の場>

生きがいのある人生をおくりたい、自らが望む環境で生活を続けたいことに対して、手助けやお世話を行うのが介護。

看護とは<療養の場>

人間が健康的な日常生活をその人なりに支障なくおくれるように配慮することで、自分の力を発揮して生活ができるように支援するのが看護。

介護される自分をイメージして

01○嫁とは仲良く暮らす(嫁に嫌われない)
○財産管理(元気なうちに書く必要あり)
○最期はどこで死を迎えたいか
○介護施設やサービスをどこで受けたいか
○信頼できる病院・主治医をみつける
○経験豊富な介護支援専門員をみつける

最後に 自分の人生を見つめて
「生活の質」は自分の場所である
「人生の質」は自分の生き方である
と締めくくりました。

 


NY貧乏Nurseものがたり-5

まいまいの看護師見習い奮戦記 ~From Newyork~

Incarnation Children’s Center

01 インカネーション チルドレン センターっていうHIV/AIDSに感染した子ども達の施設にボランティアで行ってきた。医療専門者もソーシャルワーカーもいて、施設自体は寮みたいな感じやけど、そこは彼らの家。

全部で20人くらいの子どもたちが住んでて10代の子が多い。ほとんどの子がHIVという病気とうまくつきあえずにここへやってくる。もしくは家族や親戚からも適切なサポートがうけられずたどり着く。

虐待や見捨てられたりしてしまった子もいる。ある意味、彼らにとって最後の砦のような場所。でもそこで働く人はみんな熱心で、建物内にはたくさんのアートがあふれている。写真、絵、タイル…子どもたちが書いたものはとてもステキでカラフルだ!

HIV/AIDSをもった子どもたちと接するのは初めて。ボランティアはとにかく宿題みたり、一緒に遊んだりするだけやけど、でもきっと10代で一番多感な時。自分の病気を知って生きている子達やもん、難しいこともたくさんあるやろうと思う。実際にマネージャーさんからは、「10代だしね、本当に難しい子もいるよ」って聞いた。

でも彼らの明るさはいつも太陽のよう!今までうちは、自分の存在は彼らにとってあんまり意味のないものと思っていた。会話も弾まないし、彼らの使うスラングは正直わかんないものも多い。最近のゲームもテレビも映画も音楽も全然わかんない…でも今日、なんとなく彼らとのキョリが近づいたような気がした。彼らの笑顔はいつもとび抜けてる。

うちはHIVに感染したこともなければ命に関わるような病気もしたことがない。彼らがどう毎日を過ごしていて、病気をどう受け止めてるのかは想像でしかわかんない。もちろん話を聴くことはできるけど、今の私にはボランティアとして日曜日の4時間を過ごすだけで、何が自分にできて何がプラスになってるのかもわかんない。一緒にソファに座っておしゃべりしたり、ふざけあったりできること。ただ一緒に時間をすごせること。

彼らが今日も笑って生きていられること。
私も笑って生きていられること。
それを感謝しよう。

プロフィール

まいまい
ニューヨークの片隅在住。2010年6月に看護師国家試験取得。不況のあおりで就職難民・・・そんな日々の中で感じたこと、気づいたことを現地からお届けさせていただきます。


親が手を出していいとき悪いとき

01同じことをやってても
「放ったらかし」っていわれたり
「世話やきすぎ」っていわれたり

「自立」のためには
どっちがいいの?
出したその手を
またひっこめる

 

「しなくていいよ」もひとつの方法・・・郡司修一

少子化の影響で、一人の子どもをお世話する大人の手は確実に増えています。子どもに「〜しなさい」という要求行為やかわって「してあげる」代役行為は、もはや子どもにとって飽和状態なのです。「してもらう」ことへの慣れは自立性を確実にむしばみ、あげくのはてに「親に依存しながら親を否定する」ことに行く場合もあります。「お母さんが○○をしろといわなかったから」などと、他人まかせの姿勢になってしまうこともあります。

そこで私は、「しなくていいよ」というアプローチをおすすめしたいと思います。つまり、大人がこれまで「してほしい」と思っていた宿題。かたづけ、持ち物チェックなど「しなくていいよ」と通達するのです。子どもにとって。これは新鮮ですよ。

これは罰則ではなく、一種の渇望感を味わわせることが目的なのですから、「もうやらなくていい!」と怒るのではなく、笑顔で、あたりまえに伝えてみてください。「いまのあなたに必要ないようだから、やらなくていいよ。もう少し大人になると、もしかしてやりたくなるかもね」程度でいいのです。でも中途半端なことはしません。問題が整理整とんなら、徹底的にかたづけさせません。

こうすることで渇望感や飢餓状態をつくりだし、子どもの心に根ざす「必要感」をはっきり意識できるようになる場合もあります。子どものほうから「もう、かたづけたい」などといいだしたらしめたもの。「いいところに気がついたね」とか、「ちょっと立派な考えだね」などと認めつつ、「どうしてしたくなったの?」と理由を聞いて、子どもなりの考えを整理してあげるといいですね。

でもこのアプローチ、しょっちゅうだと効果は薄いです。子どもの年齢や性格、そして「ほんとうにこれをしてほしいかどうか?」を考えて、ここぞというときにどうぞ。また、宿題の場合は担任の先生の協力も必要です。「しばらく荒療治をしてみますので、よろしくお願いします」と連絡して、意識を共有できる担任だといいのですが。
01 学校では子どもが出来るだけ困らないようにと思うのが親心。でも、失敗の過剰な回避は、子どもの自立性をマヒさせていきます。忘れものをしたとき、なんでもいつでも届ける親は「下僕」化していきます。残念ながら、親のやさしさよりは「都合のよさ」のほうが強く伝わり、浸透してしまうのですね。

一方、「忘れ物をしても届けないよ」と宣言している家庭には一種の緊張感があり、子ども自身で「なんとかしなきゃ」と考えるようになります。失敗を味わわせ、そこから子どもなりの知恵や対処を学んでほしいという配慮ですね。ただし、「これがないと今日は大変!」というときには、やはり助けてあげたい。「してあげること」と「してあげないこと」のバランスとタイミングが大切です。

また、子どもの成長段階や性格をよく考え、探りながらためすことも必要です。とくに、小学校四年生ごろの思春期の入口からは慎重に。この時期に育ちつつある子どものプライドを最大限に気づかう必要があるでしょう。「親の思うようには困ってくれない!」ということもあるでしょう。でもそこから、わが子の持ち味を再認識でき、次なる「手出し」の方向が見えてくるかもしれません。

郡司修一/ぐんじ・しゅういち
(福島県の市立小学校教員 共著に『がっこう百科』)

「母ちゃん劇場」・・・山本ふみこ

手を出しすぎるか、ぜんぜん出さないか??これは、たいした問題じゃないと、わたしは思うんです。それは、母ちゃん(あるいは父ちゃん)の性質によるところだし、出しすぎる、出さなすぎる、ということは、それぞれ反省しているところだろうし。
01 大事なのは、ちゃんと見せるということだと思います。子どもにしてもらいたいことをして見せる。こんなふうなやり方がおすすめよ、というやり方を見せる、ということです。

ナイフでえんぴつを削る、食卓を台布巾で力を入れて拭く、本を大事にする、ノートは最後まで使う、パンツや靴下はこうたたむ、上着にブラシをかける、洗濯物を干す棹をきゅっと拭く、箒とはたきを使う…。これらすべてが「母ちゃん劇場」です。

わたしは毎日、主役をつとめています。子どもは見ています—。見ていて、すぐ真似してくれるとうれしいんですが、ま、だいたいは見てるだけ。

そうして自分が独立したとき、そっくりそのまんまのことをしてみるはずです。もっと合理的なやり方を発見したり、わたしたちがインチキして踏み外していたやり方を正道に戻したりすることもあるかもしれません。どちらにしても、そのときは、わたしたちにはあまり関わりのない話です。ちょっとつまらないですね。「ああ、見ていてくれたんだなぁ」としみじみする日をたのしみに、「母ちゃん劇場」の看板女優として、がんばりましょ。ちゃんちゃん。

山本ふみ子/やまもとふみこ
(エッセイスト・著書に「元気が出るふだんのごはん」(講談社文庫)「子どもと食べる毎日のごはん」(岩崎書店)「親がしてやれることなんて、ほんの少し」「人づきあいの練習帖」(オレンジページ)など。)

 

抜粋

にらめっこのバイブル:こども・きょういく・がっこうBOOK『おそい・はやい・たかい・ひくい』N0.31より抜粋

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