お知らせ一覧」カテゴリーアーカイブ

vol.211 とっておきの本 BOOK紹介

読む、というより見る。見るというより読み込む。そんな絵本。見開きページの対比から思考が深まる。ページをめくる手がゆっくりとなっていく。
文も絵もシンプルだがテーマは重い。
同時に、自分ごととして捉えられる構成となっている。せんそうが起きたら自分はどうなるのか、へいわな「今」だからこそしっかりと向き合いたい。

 2019年8月、愛知県で開幕した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」。「慰安婦」を象徴した「平和の少女像」は旧日本軍の「慰安婦」制度や軍国主義下での天皇制、朝鮮人強制連行といった歴史認識の問題と絡んだ、メッセージ性のある作品。過去に展示を拒まれたり、撤去されたりした作品を一堂に展示するという挑戦的な狙いの「表現の不自由展・その後」の中止…。本書は、「表現の不自由展・その後」をはじめ、2021年7月の「名古屋展」と「大阪展」、そして、22年4月の「東京展」など「表現の不自由展」をめぐる出来事の取材記録であり、表現の自由とは何かを考える。著者の井澤氏は弊紙P-15の「夢か悪夢かリニアが通る!」の執筆者でもある。


*** にらめっこ レンタルスペース

障子も張り替え、だんだん心地よい空間になってきました。この空間をみなさんとシェアしたくて「レンタルスペース」としてお使いいただけたらと思います。ヨガや整体とか、きまぐれランチ会とかミーティング、ワンデーカフェなど、人が集う空間としてご活用ください。興味がある方はにらめっこ編集室までご連絡ください。


vol.192  niramekko Gallery「やさいスタンプで」

作者:さら

さら:ふふ〜ん♩ひらふぅはぁゆぅ〜♬、さらちゃんはいつも小さな声でハナウタのような歌を口ずさみながら、ペンや筆を走らせます。その集中力にいつも感心します。特に、粘土の作品つくりは気迫さえ感じます。今は、造形やドローイングを楽しんでいる段階ですが、実はそこに、ものつくりの原点があります。成長していく彼女の今後が楽しみです。


*** お知らせ♪ 2018年こども芸術村 芸術祭は10月14日

今年のテーマは「ツリーハウスをつくるぞ〜!」。

日本一の気温を記録した飛騨金山でしたが、暑さもなんのその、子どもたちは見事な集中力を見せてくれました。
朝ごはんの前に作りだしたり、おやつも忘れて作り続けたり。そのかいあって、素晴らしいツリーハウスができあがりました!

今年は作品展は現地での「ツリーハウスお披露目会」となります。
10月14日飛騨金山の森キャンプ場 ささゆりにて(現地集合、解散)詳細は後日
保護者の方にもツリーハウスを見ていただいたり、活動記録映像を観たり、交流会をしたいと思っています。

 

 


vol.183 未来に続く暮しの学び Part-25


ルーツを探る

この冬は音楽とアートと、採れたての野菜たちも音楽とコラボするという創造的で文化的な活動が充実し、とても楽しい時を過ごしました。

ほかにも、ペインティングリトリート、キューバやジャマイカの人たちの協同音楽プロジェクト。アフリカンドラムとダンスのリトリート。ジャマイカアーティストとのディナーイベント…など多彩なイベントが続きました。なかでもキューバ、ジャマイカ、ジンバブエなどのアーティストたちとのかかわりはとても新鮮で、彼らの人柄、音楽は心の琴線に触れ、自分の中になにかが弾けるような感覚を覚えました。

彼らの国はアフリカルーツ。そのルーツを感じられただけでも、私たちにはとても意味深い時間でした。

これまでいろんな国の人たちが、ここパラダイスを訪れてくれます。今回は特に自分のルーツを探るきっかけを与えてくれたように感じました。このような文化的なつながりは心に深く響きます。

私たちは多くの人たちと出会っては別れて、をくり返し生きていますが、人とのかかわりは、その人たちと時間や場所を共有し、食を共にして、少しずつお互いの文化を紹介しあい、理解していけるのだなと感じます。特にアフリカがベースにある国、キューバはスペインに、ジャマイカはイギリスに占領されたといえど、ルーツはアフリカ。かれらは音があれば踊る。踊りがあれば音が鳴る。そして歌いはじめる。歌うこと、演奏することが生活の一部であるかれらの姿。それが自然にある日々がうらやましい。ここパラダイスにも自然にわき出るような文化的要素を、日々の暮しに組み込んでいこう!そう思わせてくれた!と同時に、自分のルーツを探り、踊りや歌を学ぼう!とも。ないならつくればいい。そして習えばいい。まずはこの夏帰国したらしっかり盆踊りを歌って踊れるようにすること!この数ヶ月間は各国の伝統的な文化に触れたことで、日本の文化について改めて思いを馳せるきっかけとなりました。YAO

パラダイスで採れた野菜を次々に手にとり、軽やかなリズムで即興で歌うジャマイカのミュージシャン。

 


vol.182 カタコトの部屋 牛乳、飲む?飲まない?

牛乳、飲む?飲まない?

 

栄養豊富で成長にかかせない食品とされる牛乳。しかし、牛乳には問題点があるという情報も…。今回は、積極的には牛乳を飲まない、という選択をしたママたちにお話しを聞いてみました。

 

わが家と牛乳

Kさん わが家では牛乳は飲んでいないです。牛乳のために牛が何回も搾乳されていることも気になるし、牛のお乳は仔牛を育てるためのもの。乳離れした人間には必要ないんじゃないかなぁって思って。
Nさん 私はホルモン剤など気になる事はあるけど、牛乳を使うと美味しい料理もあるし…。ただ、買う時は低温殺菌にしています。
Oさん 私は好きじゃないので飲みませんが、主人は牛乳好き。子どもは家では飲まないけど、給食では飲んでいます。カルシウムは他の食品でも取れるので、牛乳から摂る必要はないと思っています。でも、牛乳を飲む人には、自然放牧、抗生剤やホルモン剤無投薬のものを選んでほしいな。
Yさん 以前は飲みませんでしたが、同居の牛乳愛好家のお義母さんが子どもたちを愛してくださる気持ちを受け止めようと、今は感謝して飲んでいます。
Tさん 第1子妊娠中は牛乳を飲むとお腹が痛くなり飲めませんでしたし、牛乳は不要とさえ感じていました。でも第1子の入園を機に、豆乳より牛乳が好きだし、飲めるし、産地や生産者、遺伝子組み換え飼料かなどを気にして選んで、嗜好品としてありがたくいただこうと考えるようになりました。
Sさん 私はたまにカフェオレを飲むくらい。子どもは便が緩むので幼稚園でも飲んでいないです。「日本人には牛乳は消化しにくく、カルシウムを吸収できていない」と読んだこともあって、メリットも感じられないし、それでいいかな。
Mさん たまにシチューで使う程度です。第1子は年長から飲むのをやめていますが、たまには家族で飲むこともあります。毎日飲む健康食品ではなく、し好品と思っています。
Aさん 昔は飲んでいましたが、食材や調味料に気を配るようになったら、牛乳を飲むと家族全員のお腹が緩くなるようになり、やめました。今はおかずをクリーミーにしたいときでも雑穀などを使っています。


幼稚園や学校では

Kさん 昔から牛乳を使っていない幼稚園で、給食に牛乳が出ないんです。
Sさん 牛乳、ヨーグルトはやめてもらっています。
Aさん 幼稚園には入園の時に乳糖不耐症であること、万が一飲んでしまっても命の危険はないことを理解してもらって、飲まないようにしてもらっているよ。
Hさん 担任にはお腹が痛くなるから、と伝えていますが、先生によって対応が違って、子どもに対して「飲んだほうがいいので学校では飲めるようになる練習をするよ」「みんなが飲んでいるのに一人だけ飲めないのはかわいそう」と言われたときは「学校で練習することではないし、体調が悪くなったら学習どころではない」と話しました。かわいそうかは本人が感じることなのになあ…
Mさん 私も言われました。前例がなかったようで証明を提出する前は、入学前に学校に2度呼ばれました。「飲めないのはかわいそう」「パンの時にお茶は合わない」などと平行線でつらかったです。乳糖不耐症※に理解のあるお医者さんが近くにいることを知り、証明をいただき、学校に提出することができました。

※乳糖不耐症とはーーー乳糖を分解するラクターゼという酵素は、赤ちゃんの時にはほとんどの人が充分な量を持っているが、年齢を重ねるごとに減っていく。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロしたり、下痢をしたり…これはラクターゼが不足して乳糖を分解できないために起る症状。

もし選ぶなら・・・
より自然に近いノンホモ・パスチャライズドの牛乳を。

牛乳の生産行程について考えてみませんか?
牛乳は以下のような工程で生産されます。

搾乳→集乳→計量→冷却・貯乳→均質化(ホモジナイズ)→殺菌→充填→日付印刷→製品検査→出荷

多くの牛乳では生乳本来の風味や栄養素の維持よりも生産効率が優先されてしまい、結果として臭みがある、乳糖不耐症の症状が出やすいなどのデメリットが発生しています。
一般的なホモジナイズド・超高温瞬間殺菌の牛乳が1Lあたり200円前後であるのに対し、ノンホモ・パスチャライズドの牛乳は400〜800円ほどとかなり高価です。しかし、体への影響を考えたらやはり高くても質の良い商品を選びたいもの。

牛乳は嗜好品として少量楽しむのがおすすめ。
体質的に合う・合わないがあるということ、カロリーが高くお腹に溜まるので牛乳を飲みすぎることも要注意。その分ご飯が食べられなくなり栄養が偏ってしまうことも考えられます。

食品の質を左右するのはどれだけ自然に近いかどうか。
科学技術のなかった時代から食されていたものは、人の手が入っているとはいえ今よりははるかに自然に近かったはずです。肉だって、野菜だって、もちろん乳製品だって。そしてそれらの食品は長い歴史の中で私たちの命をつないできてくれました。もちろん、食文化により腸内細菌が形成されるので日本での歴史が浅い乳製品などは大量に食べることが良いと思いません。

乳牛の生育環境にも注目しよう。
もちろん、生産方法以外にも生育中に投与される抗生物質やホルモン剤、遺伝子組み換え飼料、牧草の放射能汚染についても対策している牛乳を選ぶのがベストです。ただ、「動物性はNG!」「乳製品はダメ!」と言うのではなく、飼料もふくめた生産プロセスにも注目したいと思います。
「どの食品を摂るか」ということと併せて「どんな風に生産されたか」にも注目して食材を選びたいものですね。

子育てコミュニティ toco toco
子育て世代のやってみたい、知りたい、学びたいことを、自ら企画・運営。誰かが講師、受講者という立場のない、一人一人が活躍する「学び合い会」を中心に、顔と顔を合わせて集う良さを生かした活動を展開中。

問い合わせ:facebook「子育てコミュニティtoco toco」

 


*** お知らせ えんぴつカフェ開催します***

ライフデザインノートの書き込みワークショップ

えんぴつ・カフェ開催
と き:2018年1月17日(水)9:30-11:30
ところ:各務原中央ライフデザインセンター
2階 第一会議室
各務原市蘇原中央町(市民会館隣接)電話: 058-389-1820
参加費1,000円(資料代700円・モーニングコーヒー付き)

定価700円

・ライフデザインノートを日常生活の備忘録として使う
・家族に「ありがとう」を伝えるノートとして使う
ノートへの書き込みは、えんぴつで!
書き直したり、気持ちが変わったりするのを見越して。
ひさびさに、学生になった気分で!あーだこーだとおしゃ
べりしながら、らくがき感覚で描き込んでみませんか?

 

問い合わせ:「ゼロの昇天」編集委員まで

田辺 090-5638-7044 佐藤 080-2645-9785
中本 090-4162-2409 三上 090-7854-4561


vol.177 プレゼントコーナー

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プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、下記のアンケート1〜6をご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:5月25日 当日消印有効。
Dはにらめっこ編集室に受け取りに来ていただける方。
宛先:〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、
使用させていただきます。

1- あなたのイチ押しの本を教えて!
感動した本、笑っちゃった本、泣けた本…。あなたのお薦めの一冊を教えてね。
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事のタイトル1つ
その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望)
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

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A.CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様
大きなスクリーン、整った音響、映画だけに没頭できる貴重な時間。映画館ならではの醍醐味ですね。写真は「私は、ダニエル・ブレイク」より。(招待券は、シネックスマーゴではご利用になれません。)

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B.吟醸生貯蔵酒 百春 引換券 ワインショップ サチ様より…3名様
美濃の、国の重要文化財指定のうだつ造りの建家で、長良川の伏流水に良質な原料米を用いて醸し出された清酒。なめらかで端麗な地酒をお楽しみください。720ml入り。(ワインショップサチさん(各務原市尾崎西町)で、商品とお引き換えください。)

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C.「Jazz Liveご招待券」 アートギャラリー是様より…2名様
5月28日(日)開場18:00 開演19:00
アートギャラリー是(関市武芸川小知野489)にて
たまには日常から離れて、大人なひとときを過ごしませんか!ギターとウッドベースが奏でるアンプラグドな音が心地よく心に身体に染みわたります。
(軽食と飲み物ご利用される場合の料金はご負担お願いします。)

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D.写真集『奥飛騨に響く種蔵の里』 加藤麻美様より…2名様
岐阜県の北部、飛騨市古川町種蔵。春夏秋冬、それぞれの表情を持つ豊かな自然とそこに暮らす人々が映し出されています。写真:加藤麻美(にらめっこ編集室でお受け取りください。)

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E.麻のコースター5枚セット にらめっこより…1名様
天然素材の良さを堪能できるコースター。ちょっとした来客に、ふだんのお茶タイムにさりげないおしゃれな演出を!刺し子の色がアクセント。麻100%です。

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*** お知らせ まちカフェ ***

 まちカフェ 毎月  第2・第4 土曜日   10:00〜12:00

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にらめっこ編集室(蘇原新栄町2-25)にて
出入り自由 参加費200円

こんなまちに住みたい!
こんなアイデア、みんな聞いて!
どうしたら実現できる?
「まちカフェ」は世代を超えた
井戸端会議。でも、おしゃべりを
形にする力へとつなげませんか?

参加希望の方は事前にご確認をお願いいたします。

☎058-383-8666


vol.176 タネが危ない!

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おいしさの8割はタネで決まる

 「在来種」や「固定種」と呼ばれる、昔から使われているタネは一粒一粒に特徴があり、多様性があり、早く育つものもあれば遅く育つものもある。 葉の形を見たり、成育の状況を見ながら、大きくなったものから収穫します。一度タネをまけば長い間収穫できますが、需要に合わせてまとまった量を定期的に 出荷することができないから、お金にするのは難しい。でも味も昔の野菜そのままで美味しいので家庭菜園に向いています。そして、いくら無農薬や有機肥料で 育てても、味を決める8割はタネ、本当に昔ながらの美味しい野菜を食べたいなら在来種を自分で育てるしかありません。
昔は日本の8割の人がなんらかの農業をやっていました。お侍だって自分の畑を耕して野菜を育てていました。 それがどんどん工業化が進み、高度成長期になると農村部に残って食べ物を育てる人が少なくなった。いまの日本では、215万軒(H27時点、農水省統計) の農家が1億2000万人の食べ物を作っている。だから効率が良くないといけないし、周年栽培(1年中栽培すること)して供給しなければならな い、だから社会全体の食の需要を賄うにはF1のタネが必要なんです。

オシベがない、タネができない「雄性不稔」
雄性不稔を使ったF1の技術はアメリカでできたもので、それがいま世界標準になっています。もともと日本にあったF1のタネはアブラナ科の野菜から作られていました。しかしアブラナ科の野菜は海外にほとんどないんです。菜っ葉なんて食べているのは日本、韓国、中国くらい、欧米ではあまり食べないんです。
雄性不稔の野菜かどうか、スーパーに並んでいるものを見てもわかりませんが、花を咲かせればすぐにわかります。試しに、スーパーで売っている大根やニンジン、タマネギなんかを庭に植えてみてください。やがて花が咲きますが、その花の先を虫眼鏡でよく見るとオシベがありませんから。つまり子孫を残せない野菜ばかりを食べてるんです、私たちは。それは危険なんじゃないのかと。でも誰もそんなこと知らないし、知ってるのはタネ屋だけだけど、タネ屋はそんなこと何も言わない。だから誰も知らないんです。

誰もタネを採らなくなった
日本の菜っ葉は交雑しやすいので、すべてのタネを一カ所で自家採種することは難しい。カブをやると菜っ葉のタネは取れないんです。みんな交雑しておかしくなっちゃうから。菜っ葉の下がカブに、カブの葉っぱが小松菜になったり白菜になっちゃったりするから。だからカブ以外のタネは他所から買うしかないんです。だからどんどん減ってるんです。
タネを採る人がいなくなったから、タネもなくなってきているんです。タネは買うものだという時代になってしまった。いまタネ採りの仕方を知っている農家は、80~90歳くらいの人だけ。50~60代の人たちはタネを採るなんて面倒くさい、買った方が安いし楽だしお金になる野菜ができると考えています。
「種採りをしたいんですけど、どうすればよいですか? 」とよく訊かれるんですが、難しいことなんてないんです。植物は人間に食べられるためじゃなくて、自分の子孫を残すために生きてるんだから、ほっとけばみんなタネになるんです。

「タネなし」を好む現代人
いまの人の「美味しい」は、甘くて柔らかいもの、生で食べられるもの。 昔の大根なんて堅くて辛い。なぜかというと細胞の一つひとつが緊密で均一だから。固定種で3〜4ヶ月かかるところをF1だと2ヶ月で収穫できる。ということは、細胞が水ぶくれのようにフニャフニャで、その細胞を維持するために細胞壁が強くなって根が崩れるのを防ぐ。だから大根おろしすると水分でペチャペチャなものが出てきて、おろし金の方には繊維が残っている。いまの大根はすぐに煮えますが、昔の大根は時間をかけると辛みが甘味にかわる、味も全然違うんです。
いまの子どもはトマトにタネがあるのも嫌がるという。子どもがよろこぶからという理由で、トマトまで雄性不稔になっています。本来植物は人間に食べられるために生きてるんじゃない、タネをつくって子孫を残すために生きている。そのタネを邪魔だというような世の中になってしまったんですね。

タネを残すために、私たちにできることimage_04
フランスでは4000〜5000人規模の「ココペリ」 というタネを交換する団体があります。タネを自由に売買できないので、会員制の組織を作って年会費を払って、カタログに載っているタネを会員が無料でもらえる 仕組みができました。育てた野菜は流通させずに自家消費して、採ったタネをまた会に送り返す。そのようなやり方で多様性が維持されています。image_top
植物というものは本来変化していくべきものなんです。生命にとって「変化」は重大なテーマで、環境が変わったら自分も変わらなければ生き続けられない。植物というのは自分で歩けないので、根が生えた世界を生きるしかない。人間にとって神経や脳にあたるような思考する器官、自分の育っている環境を判断する能力は根の表面にあって、根を張ったその土地に合った子どもをつくって、それが花を咲かせて、また同じ土地に落ちてまた育っていく。その土地の環境にあった体に変わっていくんです。
私はタネ屋を継ぐ前、手塚治虫の漫画編集の仕事をしていました。彼のテーマ、作品の根幹は生命。命をつなぐこと、地球の環境と生命を持続させることでした。このタネ屋のテーマも同じです。このままだと世界はお金持ちや大企業の思う方向に進むだけであって、その中で私たち個人が生き延びるためには、自分でタネをまいて野菜を育てて、それを食べて、自分でタネを採って、それを自分の子どもにつなぐしかないと思っています。
それをやるかやらないか、それはあなたがたの問題です。うちはタネを提供するだけです。そして一度買ったタネは二度とうちから買わないでほしい、タネをちゃんと採って欲しい。あなたの土地に合ったタネを育てて欲しい。それが野口のタネの営業方針です。

<プロフィール>野口勲(のぐちいさお)さん
野口のタネ・野口種苗研究所代表。1944年生まれ。全国の在来種・固定種の野菜のタネを取り扱う種苗店を親子3代にわたり、埼玉県飯能市にて経営。著書に「いのちの種を未来に」「タネが危ない」等。家業を継ぐ前には、漫画家・手塚治虫氏の「火の鳥」初代担当編集者をつとめた経歴を持つ。(http://noguchiseed.com/)

一般財団法人 ネクストウィズダムファウンデーションより抜粋


vol.176 カタコトの部屋 どうする?どうする?予防接種

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Q1.ワクチンってどんなもの?
「生」とか「不活化」とか…、いったいなあに?

病気を起こすウイルスや細菌、また菌がつくりだす毒素の、病原性を弱めてつくった薬剤が予防接種液、ワクチンです。ワクチンは薬事法上、「生物由来製品」になっていて、「劇薬」です。その種類は、生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドにわかれます。
生ワクチンとは、生きたウイルスで、病気を起こさない程度に弱いウイルスを培養して使います。(ポリオ、麻しん、MR、BCG、おたふくかぜ、水ぼうそう)
不活化ワクチンは別名「死菌ワクチン」とも呼ばれ、病気を起こすウイルスや細菌を、薬物や熱を加えて、活動しないようにして使っています。(百日ぜき、日本脳炎、インフルエンザ、ヒブ)
トキソイドワクチンとは、細菌の出す毒素を、薬物や熱を加えて活動しないようにして使うワクチンのこと。(ジフテリア、破傷風)

Q2.どうして病気を予防できるの?
注射などでワクチンを体内に送りこみ、ごく軽く病気にかかった状態にし、人工的に免疫をつくろうというのが予防接種です。
免疫とは、私たちにそなわっているからだを守るしくみのこと。一度、外から体内に入ってきたウイルスや細菌などの異物を記憶して、その異物がふたたび入ってきたときに排除する。それが、免疫のはたらきです。免疫がつけば、ふたたび病気にならない、あるいはかかっても軽くすむ、という考え方です。

Q3.免疫って、どれくらいもつの?
自然に病気にかかることで得られる免疫とちがって、弱毒化したワクチンの場合、接種した人すべてに免疫がつくわけではありません。得られる免疫の効果や持続時間もいろいろ!ポリオのように九割以上の人に免疫がつくといわれているものもあれば、水ぼうそうのように七割くらいのものもあります。免疫が得られても、ワクチンによっては、その効果が一年や数年のこともあるといいます。

Q4.どうして副作用が起きるの?
ワクチンも他の薬剤同様、効果と同時に副作用(害作用)があります。ウイルスや生物の組織は、知らないうちに活性化したりするなど、いつなにが起きるかわからないところがあるのです。
またワクチンには製造過程で使用される化学薬品もふくまれています。たとえば、ウイルスが活動しないように使われているホルマリンや、防腐剤として水銀化合物のチメロサールが入っているものなどもあります。
これら成分の物質によって、注射部位の腫れや発疹、発熱、けいれん、アレルギー反応などが副作用としてあらわれます。呼吸困難やアナフィラキシーショックという重篤な全身症状を起こす場合も。さらに、免疫機能に支障をきたすギランバレー症候群や、ワクチン接種の際につくられる抗体が、自分自身の神経を攻撃してしまうことから発症すると考えられる、緊急散在性脳脊髄炎なども引き起こします。接種後、生ワクチンの場合は数ヶ月、不活化ワクチンの場合は一ヶ月間、なにか変わったことがあったら副作用の可能性も考えてみてください。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

予防接種 わが家の場合
病気にかかって強くなりたい(3児の母)
わが家の場合、長男は BCG、ポリオ、破傷風の予防接種を受けましたが、下の2人は、なんの予防接種も受けていません。

ポリオを機に悩みはじめる
ポリオ接種当日になって、数日前に遊んだお友だちの親から「子どもが溶連菌感染症にかかったので、うつっているかもしれない」という連絡が。はじめて聞く病名にとまどい、接種医に話したところ、「のどが赤いけれど大丈夫でしょう」。問診票にサインをし、接種しました。
翌日、長男は生まれてはじめて下痢をしました。しばらく様子を見ていたときです。「九州で、ポリオ予防接種の副作用が2名?」という新聞記事を見つけました。
接種は一時中断されましたが、再開してもワクチンのロットナンバーは副作用の疑いのあるものと変わらないようだったので、区の保健センターに問い合わせました。すると、「あまり心配なら、別のロットナンバーになる来年の春に接種すれば?」との答え。納得がいきませんでした。
その後は助産院の子育てサークルで話しあったり、ワクチントークの勉強会に参加しました。

接種回数も副作用も多い3種混合
3種混合(百日ぜき、ジフテリア、破傷風)については、長男だけ破傷風単独接種を選択しました。
3種混合はなにより接種回数が多いし、厚生労働省が配布する冊子『予防接種と子どもの健康』でも、副反応が初回接種1回めのあと100人中20人近い人に、3回めのあとでは100人中40~50人くらいの人に見られるとあり、それは「多すぎないかな〜」と思ったのです。実際、小児科で、接種後に腕が腫れて痛がっている子を目にしたら、受けたくないと直感的に思いました。
百日ぜきについては、複雑な経験があります。身近にある病気だとは思えず、また、かかったとしても初期であれば抗生物質が効くとのこと。心臓や肺が弱い子でもなかったので、予防接種は必要ないと思っていました。
しかし、当時1歳の次男が発症し、その2週間後、3歳の長男へ。実際にかかってみるとふつうのかぜと変わりません。聴診器をあてても判断できず、4人めの医師の診察でやっと百日ぜきだと判明。まっ赤な顔でせきをして呼吸困難になったり…、症状が激しくなる夜の看病がとくにたいへんだったことを覚えています。
「病気を甘くみている」と医師から注意を受けましたし、これから子育てしていけるのだろうかと、そのときは不安でたまりませんでした。でも、同じ価値観の友人たちにめぐり会い模索するなかで「自分の思うように育てていいんだよ」「こどもは治っているじゃない」という言葉をもらい、これもひとつの経験だと思うようになりました。自然にかかって強い免疫をつけ、丈夫に育ていくということが、なにより大切だと考えたのです。
現在進行形で悩んでいるのは、はしか(麻しん)について。子どものうちにかかったほうが軽くすむかもしれない。ほんものの病気にかかり、終生免疫を獲得したほうがいいと思いつつ、小学校にあがった今もかかっていません。一度は予防接種を受け、軽く病気にかからせておいたほうがいいのか…、考えてしまいます。

ジャパンマシニスト社「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」vol.70より

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おすすめBOOK
『新・予防接種へ行く前に改訂新装版』
ワクチントーク全国 編 1,200円+税
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“すすめられるまま”接種をすると1歳までに約15回! 7歳までに約40回!!乳幼児期から学齢期にかけての、気になる予防接種を徹底検証。病気の流行状況、ワクチンの効果、副作用のこと…。 国内外のワクチン状況・データ分析・臨床医のアドバイスも!

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よ〜く考えてから・・・
子どもの体に入る予防接種です。スーパーで食品成分表を確認するように、よく考えて選ぶ必要があるのではないでしょうか。【予防接種 添付文書】で検索すると、厚生労働省や製薬会社などが公開している添付文書が出てきます。ほとんどの予防接種についての添付文書が、インターネットで誰でも簡単に見ることができます。ちょっと小難しいかもしれませんが、「知ること」は「選ぶこと」そして「守ること」につながりますから、ぜひ検索を!! (にらめっこ編集部)


♪お知らせ♪ まちカフェに参加しませんか?

つくる・みらいの会は、みんなでまちづくりを!

という思いで『まちカフェ』を開いています。
毎月第2土曜・第4土曜 10:00~12:00
出入り自由 参加費200円
まちかどギャラリーにらめっこ(蘇原新栄町2-25)058-383-8666

※日時が変更になる場合もあります。事前にご連絡をお願いします。
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4つの分科会を設定しました。
1-市庁舎建て替えについて
2-学童民営化について
3-航空自衛隊岐阜基地について
4-福祉(高齢者・障がい者など)について
興味のある「まちカフェ」へどうぞご参加下さい!


vol.174 自然欠乏症候群

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身近に自然がない人の場合は、どうすれば良いのでしょう?
自分をケアする、手持ちのカードをたくさん持っておくことです。友達や趣味、マイセラピストなど。マイスポットもいいですね。日帰りで 行ける場所、泊まりがけで行きたい場所、近くの神社でも良いです。そうした自分のお気に入りをいくつか持っておけば、状況に応じてカードを選ぶことができます。

人類は都会生活に慣れていない!?
「自然欠乏障がい」というものがあり、都会の人は心身の病気にかかりやすいとされています。夜勤や深夜労働は、年に2度(普通は1度)の健康診断を義務付けられていますが、こうした生活では、生活習慣病やうつの発症率が高いのです。
人間はずっと自然のなかで暮らし、現在のような都会型生活はここ100年ほどの変化です。人間にとっては違う惑星に来たくらいの激しい変化で、それに対応できていないのです。
では、不規則な生活の人が上手にリセットをするには?
週に一度でも自然に接することでリセットできます。時間がない時は、アロマで疑似的に自然を体感するだけでも違います。
食事も重要な要素で、スムーズな消化のためには副交感神経が優位でなければなりませんが、都会の生活では食後すぐに電車に乗ったり、会議に出たりし て、交感神経が働いてしまいます。これでは食べ物が心身の負担になってしまうだけです。食後にしっかりと“食休み”をとることを徹底したいですね。

自然欠乏症候群(自然欠乏障がい)とは?
自然の中の一部である人間は元々、自然の中にある音や季節感、雲や風、星の動き、朝昼夜の生活リズムなどを感覚的にとらえて生活してきました。
それが特に都心部ではビルに囲まれ、土や木は慰め程度に存在するだけで、日常的に本当の自然に触れる機会が異常に少ないのが現状です。また子ども達は自然の中で遊ぶことが少なく、自宅でのゲームなどにいそしんで、むしろ外で遊ぶ事が危険視されている風潮まであります。
その都会的な生活が、遺伝子レベルに大きな影響や違和感を与えているといわれているのです。

自然欠乏症候群の症状
左記のように自然環境やリズムを無視した生活をしている事で、子ども達の心身に次のような影響がでるとされています。

• 集中力が欠如して、一つの事に集中できない。
• 落ち着きがなく、じっとしていられない。
• 我慢弱くなり、わがままになる。
• 他人に対する気遣い、人付き合いが苦手になる。
このような症状からもわかるように、多動性障害(ADHD)の原因の一種とも言われているのが自然欠乏症候群なのです。

幼い頃から、色々と変化が多い自然環境の中ではなく、平面的なパソコンやスマホの中や、コンクリート上での生活など、自然とはほど遠い生活環境の中で暮らしていることで、五感が十分に育たない事が大きな原因になっています。

どうすれば防げるの?
じゃあ子どものために都市生活を捨て、田舎暮らしをはじめよう!なんて事はなかなか簡単にできる事じゃないですよね。

もちろん生き方として引越しを選ぶというのも選択の一つだとは思いますが、そうではなくてもっと身近に出来ることを意識することが何より大切です。

• 休みの日を使って田舎に行ってみる。
• 森林のある公園で過ごす。
• パソコンやスマートフォン、ゲームから切り離した日を作る。
• 近所に土いじり、川遊びに出かける。
• 空を見上げる。etc…
もちろん夏休みなどを使って海や山に旅行に行ったり、キャンプをしたり自然教室のような体験学習に申し込むなども理想的ですが、簡単でもいいので定期的に日常生活を離れ、自然に触れる機会を意識して回数多く作ってあげると、子どもたちもわれわれ大人も、徐々に自然界との調和が取れていきます。

自然の中で過ごす効果
自然の中で過ごす効果は、子どもたちにとって良い影響を与えるのはもちろんですが、ストレス過多な大人にとっても様々な良い効果をもたらしてくれます。

例えば風や川のせせらぎ、鳥の声などの自然の音を聞くことは、ストレスを解消させる癒し効果が非常に高いです。

また太陽の光を浴びる事で、皮膚上でビタミンDが生成され、免疫力が格段にあがり病気を未然に防ぐ効果が高まりますし、昼夜の体内リズムが整えられ精神的にも安定していきます。

さらに自然のエネルギーを浴び、木々の多様な色彩をみたり土や木に触れる事で、脳が活発に動き脳の発育に非常に効果的です。森や川、朝や昼の香りを嗅ぐことで五感が刺激され感性豊かに五感が研ぎ澄まされていきます。

筆者は個人的に3.11以降、自然回帰の傾向が日本でもすごく強くなってきていると感じています。最近のアウトドアブームなどをみてみてもわかりやすいですよね。

子どもたちの成長のためにも、大人たちがリラックスして本来の姿で過ごす手助けをするためにも、自然と触れ合って、自然の恩恵に感謝した生活を心がけていきたいところです。

ぜひ今週末あたりちょっと自然に触れにいく時間を作ってみてはいかがでしょうか?
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content『自然欠乏症候群』
身体と心のその「つらさ」、自然不足が原因です。
著・山本竜隆(医師・医学博士)
ワニブックス[PLUS]新書


vol.174 メディアよもやま…ばなし 連載3

メディア題字
本土の新聞からは伝わらない沖縄の素顔

この10月26日~30日、沖縄に世界各地から1万人ものウチナンチュ(沖縄人)が集って「第6回世界ウチナンチュ大会」が開かれています。沖縄から職や食を求めて、海外へ移住した人たちやその家族は、今や40数万人。ハワイを中心とするアメリカとブラジルへそれぞれ20万人、メキシコ・ボリビア・ペルー・アルゼンチンなど中南米に多く、それぞれの移住先で沖縄県人による親睦団体を作って、活発な情報交換や地位向上運動などを続けてきました。そうした世界中でのさまざまな取り組みや、スポーツ・芸能などの活動を沖縄の県紙『琉球新報』『沖縄タイムス』が、毎日細かく報じていることを、私は恥ずかしながらほとんど知りませんでした。またカリフォルニアのバークレー市議会は、沖縄県人会の働きかけで、普天間基地の辺野古移設に抗議する沖縄連帯決議を採択し、ハワイのホノルル市議会は辺野古移転の賛否で揺れているということで、移民たちはそれぞれ移住した先で、故郷の平和を求めて一生懸命運動しているのです。%e6%b2%96%e7%b8%84%e3%82%a4%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%82%99
これら沖縄の新聞は、失業率や児童の相対的貧困率が本土の倍近いこと、一人家庭の貧困率や学生のブラックバイトの割合が全国一であることなどを、さまざまな家庭の具体的な実態からレポートしています。もちろん辺野古基地や東村のヘリパッド建設に対する村人たちの体を張った闘いは、いつもトップニュース。去年の安保法制審議の最中に、某党の「芸術文化懇話会」講師である著名作家が「(政府に批判的な)沖縄の2つの新聞は潰してしまえ」と暴言を吐きました。彼の情報力・創造力の貧困さには呆れますが、本土のメディアを見ているだけでは、沖縄の人たちが置かれている切迫した雰囲気は、ほとんど伝わってこないことも確かです。(私は、9月末に沖縄・読谷村で、「FMよみたん」や沖縄国際大学の有志が中心になって開いた「第14回市民メディア全国交流集会in OKINAWA」に参加して、こうした情報格差の実情や、さまざまな工夫を凝らした沖縄からの発信の一端を知ったのですが、これは別途報告したいと思います。)
さてあまたの沖縄の歌い手の中で「ネーネーズ」の唄声は、一際胸の奥深くまで響きます。出稼ぎ、移民などで別れた親しい人への切々とした慕情や哀しみ、深い愛、支配者への不屈の思いを独特のトーンで歌い上げて美しい。世界中に移民を送り出してきたポルトガルの民族音楽ファドにも通じるようです。

つだまさお・プロファイル
1943年金沢市生まれ。京都大学卒業後1966年~1995年NHK(福井・岐阜・名古屋・東京)で報道番組の制作・開発に従事する。その後東邦学園短大、立命館大学でメディアやジャーナリズムの在り方を教えたり、全国の市民メディアをつなぐ仕事に携わる。ぎふメディアコスモスの中から発信する市民による市民のための放送局「てにておラジオ」代表。


vol.174 半農半Xという生き方

01

「新・糸へんの時代」

絆(象形文字)

絆(象形文字)

2011年の今年の漢字は「絆(きずな)」でした。あれから5年半を経て、日本も世界もますます「糸へん」を大事にしていかないといけない時代になっている。そんな感じがします。「糸へん」の漢字をあらためてあげてみると、縁(えん、えにし、ネットワーク)、結(ゆい、協働)、編(あむ、組み合わせ、編集)、絵(芸術、アート)、緑(自然、環境)、継(つなぐ、継続)、練(ねる、きたえる、みがく)などがあげられます。なんといっても「縁」は糸へんの漢字の代表ですね。「縁」といえば、必ず思い出すのが、柳生家家訓「小才は人に会っても縁に気づかず、中才は縁に気づいて縁を生かさず、大才はそでふれあった縁をも生かす」ということばです。未来に向かって新しい風を起こすには、多様な「出会い」が大事になってきます。それぞれの地でいろいろな物語が生まれたらいいですね。

 

 

「自己紹介が地球を救う」

lgi01a201407120100 講演などの機会をいただいたとき、あるワークをおこないます。それは「大好きなこと」「得意なこと」
「ライフワーク」「生きがい」「気になるテーマ」などのなかから、自分にとって大事なキーワードを3つシートに書いて発表いただくというもの。東京などの都会や地方の農村部でもおこなってきて、わかったことがあります。それは3つのキーワード出しをすると、その3つがすべて重なる人が会場に誰もいないということ。みんな異なる家庭で育ち、違う師や友と出会っています。学んできたことや読んできた本も違うし、旅してきたところも異なりますね。みんな3つのキーワードが違うことを私は「使命多様性」と呼んでいます。1人ひとりが3つのキーワードを使っての自己紹介を聞いていて感じたのは、自分の夢や好きなことを語る自己紹介の大事さでした。グループや地域内で、日本各地で、そして世界で、こうした自己紹介ができるだけされることが平和への道で、とても大事だと思うのです。あるとき、「自己紹介が地球を救う」ということばがふと生まれました。他者のキーワードに刺激を受けたり、それを応援することにつながったり、自己紹介から新しい関係性がこのまちで何か生まれたらうれしいですね。

 

※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景とする。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。
塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は中国語訳され、台湾、中国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。


vol.173 対話を重ねて、みんなで「まちづくり」!

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女性が変われば街が変わる!そう信じて、お母さんを中心に「つくる・みらいの会」が発足しました。
政治に関心を持たなかった世代が、とある市政報告会に出席したことをきっかけに、山中氏と出会い、「市民の役割と責任」に気づいた。愚痴や不満を言うだけではいけない。関心を持とう!それをみんなに伝えたい!対話をしたい!いろんな意見がであって、新しい価値観が生まれる。そんな対話集会の第2弾です。
主催:つくる・みらいの会

市民参加型のワークショップ

最初は寸劇「ある日の各務山市議会」。
各務原市議会を初めて傍聴した「つくる・みらいの会」会員。その時に感じた議会の様子をパロディ寸劇にした。「実際に市議会ではどんな討論が行なわれているのか、ぜひ、自分の目で見てほしいです」と代表の古川さん。

続いて前松坂市長 山中光茂氏の基調講演「市民の役割と責任について」
まちづくりとは、市長や行政に任せきりにすることではなく、市民の一人ひとりが市政に関心を持つことから始まります。誰が市長になっても、市民同士で、市民と行政で、対話を重ねていくことが大事。当たり前の幸せや普通の行政って、なくしてしまって初めて気がつくことが多いんです。
各務原市の未来を思い、今日、500円払ってまでもここに150人もの人が集まった。これは各務原市の大きな進歩だし、こういう集まりはこの街の宝だと思います。この輪をどんどん拡げて、みんなでまちづくりを考えて対話をしていきましょう。
と、自らの経験を交えて力強く語りました。

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次にグループ討議
参加者は15のグループに分かれ、各務原市の現状に感じていること、住み良い街づくりのために、自分にはどういうことができるのか、などを話し合いました。
・ 航空自衛隊の基地が存在することに誰も何も言わない、でも、自分は防音してある家に住むなんて不自然なことだと思う。これからも声をあげていきます。
・ 長年各務原市に住んでいるが、こういう集会は初めて。これからもどんどん会を開いてほしい。
・ 何も困ってないし、毎日楽しく暮らしている。今回、新聞記事を見て、「各務原市に縁のない山中さんを市長にという声が出るのはなぜなんだろう」と思って参加した。
・ 学童の民営化、障がい者利用施設の廃止、稲田園の廃止…いろんことが、知らないうちに決定されていく。私たちは当事者なのに、突然聞かされてびっくり。でもみんな決定したことはしょうがないよね、という感じ。
・ 自分がもっと勉強していく必要性を感じています。そうでないと、仲間を増やしたくても人に何も説明できない。
・つくる・みらいの会のリーフレットに『議会ウォッチングツアー」がありました。そんなこと考えてもみなかったけど、山中さんの「市民の役割と責任」のはなしを聞いて、1回みんなで行こうと思いました。
・市庁舎のことも、決まってから知った。決まる前に知るにはどうしらたいいんだろう?
・情報は自ら求めていくべき。市は広報に書いてあるというだけ。

多様な意見交換ができ、有意義な集会となりました。


vol.173 錦秋の板取 トレイルランin関市

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2016年11月6日(日)開催決定!!
選手を住民宅に泊めて交流する、全国でもめずらしい大会
参加者募集!  大会ボランティア募集!

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板取トレイルランコース
板取の古道は起伏に富み、谷、稜線、林道あり。総距離は31.8km、累積標高差2,410m。11月上旬の紅葉は見事です!
エイドステーションは2ヶ所。10km地点と20km地点に設置。強者も初心者も安心して走れるようサポート体制も万全に整えています。

スタート&ゴール 関市板取事務所駐車場
7時30分スタート 設定時間7時間30分(最終ゴール時間15時00分)
参加費用 出走料8,000円 宿泊料5,000円
・参加者は前日板取入り、民家へ宿泊して交流を深め、家庭の味を楽しんでください。
・参加者多数の場合の宿泊は旅館等になります。宿泊料は、当トレイルランのHPで確認を。

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詳しくは板取ふれあいのまちづくり推進委員会
http://www.itadori-run.com/


 vol.173 ぎむきょーるーむ

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学校帰りに友だちと、まったり〜
塾や習い事の合間にパパッと、
少ないおこづかいでも
お腹を満たし、ひと息つけると、
多忙な10代にも親しまれる
私たちの毎日にすっかり浸透した
コンビニ、ファミレス、ファストフード・・・

 

安さの中身
偽装アリ。基準値を超える農薬検出アリ。なんでもアリ!?のご時世ですが・・・・・・、表示を見てもわからないけど、原材料のほとんどは輸入品。長持ちさせるための保存料に潜む毒性も心配。

手軽さの中身
3分以内に出てくる食べ物が、ファーストフードの条件のひとつなんだって。時間のないときにもチャチャッと買ってパクつける。そのために失った手間ひま、プライスレス?

うまいのもと、におい
フゴフゴ、人は鼻で味わっていたんだ〜。フライドポテトの香ばしさも、ゴクゴク飲めちゃうジュースのうまさも、みんな「香料」が生みだしてくれるんだって。

うまいのもと、味
濃厚な深い味わい。一度食べたら、また、食べたくなる。素材によって味が変わる肉や野菜が、いつ食べても同じ味を保つために使われるのが「添加物」。

食べたい気持ちにさせる、CM効果
最近のトレンドは、エコ、ヘルシー、安全、そして食育!人気のキャラで、学校を使って、ジャンクで不健康なイメージから脱皮をはかる企業戦略にご用心。
母本音

子ども本音
ほとんど輸入食品
外食産業は食材の多くが輸入品。人気ナンバーワンのハンバーガーやハンバーグに使われている牛肉は、どこの国から来たんだろう。たとえばそれがアメリカ産の牛肉だったら、BSE(牛海綿状脳症)の問題は未解決。アメリカは飼育履歴管理が???だらけ。BSEの原因の肉骨粉をエサにすることを禁止していない。
輸入農産物については、遺伝子組み換えや農薬が心配。それに、輸入穀物はその大部分が国内の家畜の飼料にもなっている。国産の肉も遺伝子組み換えトウモロコシなどのエサを食べて育った家畜の肉が多い。外食産業の安さのヒミツはここにある。

スカッと、リフレッシュ!!ジュースは「香り」で選ぶっしょ?
「香料」の二文字にかくされた化学物「果汁1%」のからくり
味の決め手になるのは、じつは原材料名表示のうしろのほうにある「香料」。水と着色料と香料があれば、どんな味のジュースでも、どんな色のジュースでもつくりだせます。ただの色水が天然ジュースと見まがうものになるのです。
おいしさの大半は香りで決まるといいます。人間の嗅覚はたいへん敏感で、記憶とも蜜に関係しています。

香料の中身ってなに?
食品添加物は、合成のもの【指定食品添加物】と天然のもの(既存食品添加物)に分けられますが、着香料は、前者で約100品目、後者で約600品目あります。いかに食品が香料でごまかされているか、これを見てもわかります。
ジュース類にかぎらず、ありとあらゆる食品に香料が使われています。
また、複雑な香りや味を科学的につくることで、常習性というか、何度も飲みたくなるような味をつくることができます。コーラなどにはカフェインも含まれていますから、依存しやすくなるのはたしかでしょう。

学校でPRすると・・・
一生食べ続けてもらえる!?

一般に、幼い頃に受けた印象は、その子の記憶に深く刻まれます。ときどきこんなはなしを聞きます。妻がわざわざかつおや昆布のだしをとって味噌汁をつくったのに、夫は「味が薄い」といって喜ばない。なぜかというと、子どものころからL-グルタミン酸ナトリウムを主成分とした「味の素」の味に慣れてしまっているため、天然のだしでは物足りなく感じてしまうのです。
L-グルタミン酸ナトリウムは昆布   に含 まれるうまみ成分ですが、それを調味料として単独で摂取した場合、味覚神経を刺激して、その刺激が脳に記憶されるのです。
多くの食品会社は同様な「刷り込み」を、まさに食育という名のもとに、小・中学校でなかば強制的に行われているように思えてなりません。子どもたちがハンバーガーやポテトチップスに興味をもち、実際に食べてその味が脳に記憶されたとします。すると、一生食べ続けてもらえる可能性があります。

食べ物が商品になってから
富山洋子 日本消費者連盟代表運営委員

私たち一人ひとりのいのちを支える「食べ物」は、本来、風土に根ざした食べ方が望ましいのですが、今私たちの食べ方は、「地産地消」「旬産旬消」からほどとおいものになっています。商品としての食品が工場で大量生産され、スーパーなどによって広域に流通しています。さらにその流通は拡大し、いまや大量の食品が国境を越えています。
食品が大量生産されることで、品質が一定し、価格も安くなったかもしれません。しかし、もともと食べ物は大量生産や一定の品質を保つことになじまないものです。無理になじませようとした結果、食品添加物が多用されるようになりました。
インスタント食品などの出現で、簡便な食生活ができるようになり、遠くから運ばれてくる「珍品」も手に入れやすくなるなど、食品添加物のメリットが挙げられています。しかし、私たちの食べ物が歪められているという、本質的なデメリットを忘れてはならないと思います。
さらにいうと、ジャンクフードと呼ばれるもののほとんどが比較的安価であり、無添加の食品や有機栽培の農産物は高価だし容易に手に入らない、経済的な余裕のない人は添加物と脂質のたっぷり入ったものをたべるしかない、ということにも釈然としません。結局、食べて身体を壊してそんをするのは消費者だなんて。そんな悔しい現状を変えていくことを、一人ひとりがめざしたいと思います。
食べ方は、生き方につながると思います。ていねいにつくられた食べ物を、ゆっくりいただくことができる社会を求めていきたいですね。

食べ物の物語を紡ぎだす

まず、暮らしの中でなににお金をかけるかを、もう一度考え直してみることです。食べ物にそんなにお金をかけられないとしても、その範囲の中で変えてみる。コンビニでカップスープを買うのをやめて、昆布とかつおぶしを買い、だし汁をしっかりとる。これは面倒なように感じるかもしれませんが、慣れれば簡単です。かつおの丸節と昆布なんて一度買えば長く使えるし、市販のだしの素よりずっと安い!
だし汁がしっかりしていると、具は豆腐、野菜などどんなものでも十分おいしい。おいしいと満足するんです。慣れてしまえば、ジャンクフードを買いに行くより早い。そして、ゆっくり食べる時間をつくることも大切です。歩きながら食べたり、のみ込むようにして食べたりするのではなく、食卓についてたのしみながらいただく。食べることはあくまで「個」のこと。肉は身体に悪いとか、農薬のついた野菜は食べるなとか、誰かに命令されたら、正しいことでもいやになります。
子どもは、質素でも風土の中で育った食物を食べた経験を少しでも持っていれば、ある時期はジャンクフードにまみれても、からなず気づくときが来ると思います。だから、多少のことは大丈夫と思いましょう。まず、目の前の食べ物の表示を見ることから始めましょう。そして、結果として押しつけられているいまの食べ方から「自由」になり、食べ物の豊かな物語を紡ぎ出してみませんか?


お知らせ 投票に行こう!7月10日は参議院選挙

投票へ行こう題字
あなたはどんな日本にしたいですか?
7月10日は参議院選挙
私の1票が天下分け目の1票になる!かも!
10日都合が付かない人は期日前投票で投票しよう!

あなたはどんな日本にしたいですか?
7月10日は、日本全体に影響を与える大事な日。
原発、経済成長、オリンピック、防災、格差、福祉、教育、年金、環境、子育て、住民参加、憲法・・・
あなたにとって、何が投票の決め手でしょう?
政治に文句ある人も、白けている人も、
その思いを投票用紙にぶつけようよ!
行かないなんて「モッタイナイ」!
投票は「大きな変化の大事な一歩」。
きっと、わくわくする第一歩」。
投票所へGO!

わんにゃん
I VOTEƒ_ƒEƒ“ƒ[ƒh—pA4 ƒIƒtƒzƒƒCƒg
選挙 GO Vote選挙に行ってねなぜ行かない・・・
投票済んだぜねこ
私たち一人ひとりに役割と責任があります。
自分一人くらい投票しても、なぁ〜んにも変わらないと思っている?私たちの1票が積み重なると大きな数になります。
関心を持って投票所に行こう!

多くの作家さんたちや多くの自治体や団体が
いろんな表現で投票に行こう!って、発信しています。
絵本作家・降矢なな
絵本作家・市居みか
漫画家・江口寿史、吉田戦車、ひうらさとる
ヤマザキマリ・いしかわじゅん、しりあがり寿
NPO法人東京キャットガーディアンほか
(敬称略)


お知らせ 対話を重ねて、「まちづくり!」7月30日

まちづくり題字

対話集会 第2弾!
対話を重ねて、みんなでまちづくり!
日時*7月30日(土)14:00〜16:00
場所*各務原市総合福祉会館 3階集会室
ゲスト*前松阪市長 山中光茂氏
参加費*500円

市民参加型のワークショップです。
テーマ*〜みんなのことをみんなで決めるには〜
・前松阪市長 山中光茂氏 基調講演「市民の役割と責任について」
・小グループに分かれ、テーブルセッション
・自分の役割と責任を付箋に書き込む
・全員が個々に書いた役割と責任をシェア

お問合せ つくる・みらいの会
古川090-7953-5670 三上090-7854-4561

古川ブログ 参考までに…http://blog.canpan.info/manacafe/archive/203


【お知らせ】次回のまちカフェは6月18日です

まちカフェでは、
私たちのふるさと各務原市の未来について話し合います。
こんな街に住みたいな。
それを実現するにはどうしたらいいのかな?
自分にできることは何かな?
お茶しながらわいわい楽しく、でも、真面目に。
関心のある方、参加しませんか?
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お待ちしてまーす!
次回は
6月18日(土)13:30~15:30
にらめっこ編集室にて
参加費200円(お茶代)
問合せ:古川 090-7953-5670


【お知らせ】 中村哲氏講演会 終了いたしました

アフガンに命の水を
現地代表 中村 哲 講演会
「ペシャワール会」現地活動報告
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5月28日、無事終了いたしました。

約600名の方が足を運んでくださいました。
ありがとうございました!!!

8年ぶりにお会いする中村さんは、やはり、謙虚で静かで、優しい方でした。

次号の「にらめっこ」に講演会の内容をまとめたものを掲載します。
お楽しみに〜!

スタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。


【お知らせ】 こども芸術村2016 日程が決まりました!

第11回こども芸術村アートキャンプは
今年の日程は、8月3日(水)、4日(木)、5日(金)です。
場所はいつもの下呂市「飛騨金山の森」。

今年は「おもしろ空間づくり」!
和太鼓のライブもやるよ!
すごいよ、すごいよ!
和太鼓奏者の加藤拓三さんのオフィシャルサイトはこちら
http://www.nukumorinomori.com/

5月1日、受付開始します。
お友だちとぜひ、参加してね!
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vol.171 ぎむきょーるーむ

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数の書き方★一目瞭然であること
数字は学び始めから読みやすく書こうと努力しなければなりません。高学年になってから読みやすく書くのは大変です。いちばん肝心なのは、一目瞭然であること。まずは読みやすく、早さはそのあと。早く書けるようになっても、ひどい数字だったら、意味がまったくありません。

ぎむきょーノート
算数ノートの使い方★ケチらない
算数ノートには、まず、ページ数を入れましょう。
そして、かならず、欄外でもいいですから、授業の月日を書きましょう。ボクがうるさくいうのは、問題を解くときに、問題と問題のあいだを一行あけなさいということです。問題をくっつけて書くと、いまやっている計算の数字が前の計算とだぶって見えたり、続けて見えたりします。これでは、せっかくできる問題もまちがえてしまいます。もうひとつ大事なのは、せっかく方眼ノートを使っているのですから、そのラインをうまく利用すること。方眼のラインを使えば、整然と数字を並べたり、グラフがうまく書けるはずです。ラインは、低学年のころから意識して使いましょう。高学年でラインを使うことに慣れていない子は、方眼のマスが、ノートの景色の中に見えていないようです。

順序数
順序数と集合数★「半具体物」を活用
数を学び始めるときに子どもたちはいろいろなところでつまずきます。しかし、大人にとってあまりに意外なところなので、「なんで理解できないの?」と、子どもの考え方が「理解できない」大人が多いのです。
数字も、順序数なのか、集合数を表しているのかがはっきりと区別できていない場合があります。5つのミカンがあり「3つ目に○をつけなさい」というとすれば、それは順序数。でも「3つ○をつけなさい」といえば、集合数です。一年生のころに、この「意味のちがい」が理解できていない子がいるのです。
数字には、抽象性があります。それらを媒介するもの(半具体物)が、タイルであり、おはじきであり、数え棒というわけです。
太田まじん/小学校教員

暮らしに役立つ時計の読み方★生活の中でマスター
時計の勉強は、低学年の算数の中で、「やっかいな勉強」ベスト(?)スリーに入るのではないでしょうか。もしかして一位かも?
結論からいうと、おうちに12の数字と60の目盛りが全部ついているアナログ時計をおいて、子どもに「○○ちゃ〜ん、いま何時かなあ?」としょっちゅう聞くのがいちばんでしょう。
学校で「50までの数」を学んだあたりで、「5飛び」(5、10、15、20…)の数え方を勉強します。このとき、5飛びをしっかりマスターしておけば、時計を勉強する時、ある程度ラクになります。おうちで5こ詰め、5こ並びのお菓子を一緒に数えるなど、案外生活の中でマスターできるかもしれません。

お風呂
九九は反復練習でマスター★お風呂、買い物先でも
学校にいる時間だけでは到底九九は覚えきれません。おうちでの反復練習がマスターの鍵になります。お風呂の中、買い物の時、並んで歩いているとき、生活の中で子どもといっしょにいるときがいいですね。
子どもが苦手なのが、6、7、8の段。「しち」がいいにくく、「し」と混同して、別の九九の答えをいったりします。この三つの段で困ってしまったら、ややゆっくりめ、口を大きくしっかり開けて発音して練習するといいでしょう。また、まちがえたまま反復練習しないよう、気をつけてあげてください。
九九は算数や数学のごくごく一部です。九九ができたら計算がスムーズになり、買い物のとき便利なぐらいでしょうか?それより、九九を覚えられないことで子どもを叱責して算数ぎらいにしたり、自尊心を傷つけたりするほうが、よっぽどダメージが大きい気がします。
長谷川洋子/小学校教員

1・2年生で「わかんな〜い!(涙)」といわれたときの心得
まずは、「学年なりのむずかしさ」をわかろう!
小学校教員 何森真人

もう10年も前、一年生を担当していたときのことです。プリントを使って計算練習をしていました。子どもたちの様子を見てまわっていると、「なあなあ、センセ」とカズくんが声をかけてきます。
カズ「あんな、この7+6な、タイル使わんでもわかるねん。なんでかっていうたらな、7は5と2やろ。6は5と1やろ。やから5と5で10、2と1で3、全部で13やねん」
しばらくすると、またカズくんが呼びます。
カズ「あんな、この7+4な、タイル使わんとできへんねん。7には5があるけど、4には5がないやろ。やからタイル使わんとできへんねん」
そういって、タイルを【図1】のように動かしたのです。
タイル
「7+4」の計算を「6+5」におきかえたカズくんは、そのタイルを少しながめると「わかった、11や」と答えを書きました。
図1のタイルの動かし方は、大人から見ると面倒な方法に思えます。【図2】のように4を3と1にわけ、その3を7とあわせれば11になるのですから。でも、いろいろな数から10をつくることがまだ苦手なカズくんにとって、5をふたつつくることがわかりやすい方法だったのです。そして、そのことよりもっと大切なのは、カズくんが、「わかることとわからないことをわけられている」ことでした。「わける」ことは、大人が子どもになにかを教えるときはもちろん、子ども自身がなにかを学ぶときに、とても大切なのです。
むつかしい
大人になってしまった私たちにとって、小学校低学年の学習内容はあたりまえすぎて、そのむずかしさが実感できません。でも、どの学年の学習内容にも、その学年なりのむずかしさがあります。そして、なにがわからないのかがわからなければ、乗り越えられないのです。子どもたちの「わからなさ」につきあいながら、「わかる」ことと「(まだ)わからない」ことがわけられる力をつけていく。それが大切だと考えています。


vol.170 みんなで取り組みたい!菜の花プロジェクト

菜の花プロジェクトタイトル

今、全国で「菜の花プロジェクト」の取り組みが広がっています。「菜の花プロジェクトネットワーク」には現在、全国でおよそ120もの団体が参加しています。
この「菜の花プロジェクト」とは、地域の「資源循環サイクル」の確立を目指して行われている取り組みです。そのしくみは、転作田や休耕田を活用して菜の花を栽培し、収穫したナタネは搾油してナタネ油にして家庭での料理や学校給食に使用。搾油時に出る油かすは飼料や肥料として活用され、家庭や学校からの廃食油は地域で回収されてせっけんやBDF(バイオディーゼル燃料)にリサイクルされ、再び地域で利活用されるという形です。このモデルを1998年に最初に始めたのが滋賀県愛東町(現在の東近江市)でした。
持続可能な社会の地域モデルの図
もともとは1970年代に琵琶湖の水質悪化が深刻になる中、滋賀で「せっけん」を使おうという運動が始まったのがきっかけです。この時、「家庭から出る廃食油を回収してせっけんへリサイクルする運動」が広まりましたが、廃食油の回収量が増大する一方で、合成洗剤の普及に伴いせっけんの使用率が著しく減ってしまいした。そんな中、廃食油の新しいリサイクルのしくみを探る中で注目されたのが、ドイツで進められていたナタネ油の燃料化計画だったのです。
菜の花プロジェクトでは、ムダになるものをできるだけ減らし、資源として地域の中で連鎖させ活用することで循環型社会の実現を目指しますが、その取り組みの基本は、しっかりした回収の仕組みを地域の中に作り上げること、それを進める人々を育てることです。さらに、それぞれの地域の特性や課題を踏まえた上で、集めた廃食油をリサイクルするための適正技術の開発や、リサイクルされたものを地域で利活用していくといった「地産地消」にもつながる考え方を広めることも大切です。せっかくせっけんやBDFにつくりかえても、それが使われなければリサイクルの輪が途切れてしまうからです。

最初に始まった愛東町のモデルをもとに、「菜の花プロジェクト」に取り組む地域・団体の数が徐々に増え、それぞれの地域が独自の文化や特性を生かして取り組む中で、養蜂との連携、菜の花の観光利用、小中学校などでの環境教育としての利用などより広い資源循環サイクルへの展開も見られるようになりました。2001年からは毎年「菜の花サミット」が開催され、資源循環型社会、持続可能な社会のより有効なモデルづくりを目指して地域間の相互交流が行われています。
菜の花プロジェクトネットワークより

なたねタイトル

「なたねのひとつぶ体験活動」では、油を軸とした親子参加型の体験活動を展開しています。昔から循環型社会の鍵を担ってきた「油」を切り口に、食・農・生活・地域活性・環境・地産池消・社会・多世代交流・健康など広い視点から、子どもたちの食の安全と未来のために、持続可能な食の基盤を地域に作りたい。そういった思いがベースになっています。
自分の子どものアレルギーから、食を含む生活を変えること、学ぶことの大切さを教わりました。油をはじめ、今うちにある食材が、どうやって作られ運ばれてきたのか。食育が大切と言われる割には、実体験に基づく学びの場が乏しく、生産者の顔が見えない、という現状を変えるきっかけを作りたかった。

活動のキーワードは[循環]。古代から人の生活を支えてきた「油」、特に植物由来の油は食・暮らし・産業・農業すべてにわたり、循環型社会の鍵でした。現代でもそれは変わらず、菜種を搾った油は料理(昔は灯火などにも)に。搾り粕は良質な家畜の飼料や畑の肥料に。廃油はバイオ燃料や洗剤類として再利用され、全くムダがないんです。農業の担い手が減って問題視されている耕作放棄地は、里山の生態系を荒らし、川海も汚す。これを活用して、今の私たちの生活、地域の中でも循環できる仕組みを作っていきたいんです。農家、事業者、地域の多世代の方々、若い親子、色んな立場の人びとの交流が生まれ、一粒の菜種からどんどん輪が広がっていきます。
菜種は生命力が強く栽培しやすい反面、近隣の種と交雑しやすい難点もあります。そこで問題となるのが、海外から輸入された遺伝子組み換え(GM)菜種との交雑です。
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2015年から2016年にかけ、なたねの仲間たちは、根尾・岐阜市向加野・美濃市の3箇所の畑でみなさんの力をお借りしながら菜種を育てています。春以降は菜種畑の草取りに始まり、6~7月頃には菜種の収穫、脱穀、乾燥と作業が続きます。9月以降に菜種の搾油。秋以降には、初収穫(たくさんできるといいな!)を記念して、マルシェとともになたねの収穫祭を行います。
今後は岐阜県版遺伝子組み換えナタネマップづくりに取り組む予定です。例えば三重県では、日本で遺伝子組み換え商業栽培が行われていないにも関わらず、輸入される菜種が港から製油工場へ輸送される途中に落ち、それが自生して交雑、拡がってしまうという深刻な事態が起きています。これを食い止めるために活動している人たちもいます。なたねのひとつぶ体験活動でも、「岐阜県版GM菜種マップづくり」に取り組みます。TPPがさまざまな分野で影響してきます。GM作物の問題が身近なものであるということを、マップ作りをして注意喚起を促せたらと思っています。今後の活動内容、イベント情報はホームページ、Facebook、配布物にて随時発信していきます。

お問合せ:なたねのひとつぶ体験活動実行委員会メール:natane.no.hitotsubu@gmail.com
090-1317-3588(森山) 058-275-2224(とまり木)058-253-5506(こびとのすみか)まで


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サイクル

惑星一つひとつに周期があるように、私たちも周期を繰り返して生活しているように思います。最近感じるのが、コミュニティーは一つの生命体というか、一つの存在だということ。人(メンバー)の入れ替わりは一つの周期。毎回、周期の切り替わりを感じたときは、今回のサイクルはマネージメントのやり方を注意して生活しようとか、コミュニケーションを重要にしていこうとか、いろいろと課題を掲げて取り組むようにしています。
周期の切り替わりは、時に感情的にもなったりしますが、私的にはポジティブに受け止めて、次のステップにつながると思い、変化を受け入れるようにしています。
先週、数人が入れ替わり、新しいサイクルが始まったところですが、今回の私の課題は、丁寧に対応すること。新しい人を迎え入れる事は、それなりのエナジーを使います。
どんなに、自分が忙しくても、自分の感情を投げつけず、穏やかに、その人を尊重して対応できるように意識しています。
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現在、ペインティング・リトリートの真っ最中。今回は22人もの参加者!!!22人が一緒にペインティングを学び、交流できるという貴重な経験をしました。個々に活動しているペインターたちが、パラダイスに集い一緒に絵を描くという環境は、めったにできることではありません。絵をとおして交流できる仲間としての出会いの場で、参加者どうしが刺激し合い、励まし合いながら、ここでの時間を楽しんでくれているように思います。
どんな作品が仕上がっていくのかこれから楽しみです。
この環境を体験しながら、将来的に共同アトリエスペースを、パラダイスワンに作りたい、という新たな私の夢が膨らんでいます。
Art is magick!!


お知らせ 第5回障がい者アート展 アートのちから展

第5回障がい者アート展 アートのちから展
2015年11月7日(土)〜21日(土)
9,13,16,17は休館日
各務原市立中央図書館3F 展示室A,B&市民ギャラリー
10:00~17:00

芸術文化活動を通して、障がい者の社会参加の推進と、市民の方に障がい者アート作品への理解をしていただくために、障がい者アート展「アートのちから展」を開催します。市内福祉サービス事業所に通所の障がいの方、働きながら創作されている障がいのある方、そして、市内、近郊で活躍されている一般アーティストの方とのコラボレーションによる作品展です。芸術性や創造性あふれる作品の数々を、ぜひご覧ください。
アートのちから展・表
27年度アート展チラシ・裏

主催/各務原市
問合せ/各務原市社会福祉課☎058-383-1126
協力/風の芸術村


お知らせ 第10回こども芸術村 作品展

こども芸術村
今年の会場は「みんなの森・ぎふメディアコスモス岐阜市司町40-5)」です

今年は、縁あって「ぎふの森学園」という NPO 任意団体との共同事業(ハートパワーフェスティバル)として岐阜市のメディアコスモス をお借りすることになり、期間、時間ともに限定的ではありますが、下記のような日程で開催することになりました。
今回は、「こども芸術村10周年」ということで講師にプロのサックス奏者・粥川なつ紀さん ( 粥川さんもデビュー 10 周年!)をお招きしてのアートキャンプは、実に神がかり的なブラボーな3日間でした。
子どもたちが音に合わせて絵を描きました。その作品展と、3日間をDVDに約50分ほどにまとめた記録上映会をみなさんぜひぜひ!見に来てくださいね!

Step! こども芸術村作品展 (みんなのギャラリー)
12月3日(木)12:00-20:00・4日(金)9:00-17:00

Jump!こども芸術村アートキャンプ DVD 記録上映会 & 交流会
12月5日(土)
10:00(受付9:30~)-11:30 DVD 記録上映会かんがえるスタジオ)
13:00-14:15 交流会 粥川なつ紀さんによる サックス演奏「いるか」(おどるスタジオ)
ビンゴゲーム ( 豪華景品をお楽しみに!!)
アートキャンプ参加者は作品をお持ち帰りいただきます。

14:30-15:00 ぎふの森学園ファミリーコンサートに参加 (みんなのホール)
ビリーブ、ハッピーバースディを合唱!
サックス奏者・粥川なつ紀さんのアドリブ演奏あり!


お知らせ 9月の案内

2015年9月の案内yjimage

★26日(土)10:00-12:00
「まちづくりカフェ」
参加費/お茶代200円
問合せ/090-7953-5670(古川)
私たちの住むまち、各務原市で、私たちが心地よく暮らしていくには?いろんな角度に目を向けてみんなで考えます。
前回は、子どもたちの給食について大いに盛り上がりました。
堅苦しく考えずに、でも真面目に、お茶をいただきながらわいわいと語りませんか?

★26日(土)14:00-16:00
「風の芸術村 美術教室」
知的、発達障がいのある方のための美術教室。
アートに関心のある方ならいつからでも参加できます。
なかまとその保護者さんとの交流会を行います。
作品展・公募展など積極的に応募します。
毎月第4土曜日です。体験・見学だけでもどうぞ。
問合せ/風の芸術村058-383-8666(にらめっこ内)

※場所はいずれも「にらめっこ」編集室和室です