167号(2015.9&10)」カテゴリーアーカイブ

【Vol.167】i’m a challenger ムーヴメントとして種をまくたびをはじめる:種まく旅人さん 

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そうだ、種をまこう!

今、災害や異常気象や戦争、経済問題にしても、いろんな問題が沸騰しているでしょ。今年は本当に大事な年になるだろうというのが、ぼくの勘なんです。それで、間に合うかどうかわかんないけど、とにかく今、種を蒔き始めようと、今年の2月、10,000人に米と麦の種を手渡す旅を始めました。

なぜ、種なのか・・・

誰でも食べることに関心はあっても、種には無関心ですよね。しかし種がなければ何も栽培できません。もしこの地球上から種がなくなればスーパーやコンビニから食品は消えてしまいます。みなさんはF1種をご存じだろうか?1世代限りの作物で、それから種を採っても同じように実らず、異品種(奇形・異質)ばかりになります。企業による種の支配は食の支配につながります。それに加えて、TPPの問題があります。米一粒はとても小さいですが、とてもパワフルです。このハッピーヒルは一粒から4,000粒(4,000倍に増える)でき、2年目=320キロ、3年目=日本人24,000人分の米、4年目に約1億人分、5年目には3,500億人分の米になります。食糧危機もたった 一粒から救うことが可能なんです。米一粒の価値は底知れぬ パワーと永遠性があります。今のところ米も麦もF1種ではありませんが、その存在が危ぶまれています。それで一念発起。自分で作った種(F1ではない固定種)を日本中に蒔いて歩くことを始めたんです。

最初はすべての人に「種」を受け取る権利がある、そう思って「もらってください」って、手渡ししていました。街の中でコンビニに入ったら、コンビニのお姉さんにどうぞって。でも、それは違うなぁと思い始めた。というのは、愛知県、岐阜県に来たら、「ほしい!」って言われることが多くて。本当は1年で10,000人にと思っていたけど、それでは1日30人に配らなきゃと、ちょっと焦っていました。でも渡すべき人に渡すと切り替えたら、まぁ、2年くらいかかってもいいかなと思えるようになったんです。
種を受け取られた方、ぜひ育ててみて下さい。

旅する目的

ぼくがこうして旅している目的のひとつは、都会の人に田舎での暮らしをすすめたいんです。都会暮らしって、全部依存して生きているでしょ。エネルギーや電気・ガス・水道などライフライン、究極は食べ物の問題。天変地異・・・そういった非常時に、なにもできない。ぼくは山の中で暮らしていたのですが、贅沢しなければ生活に必要なものはなんでも揃っているんです。エネルギーは薪があるし、山水は美味しいし・・・。
もう一つの旅の目的は、難病や末期癌とかが治った人たちを取材すること。どういう経過を経て克服したかを克明に記録をとって、ブログで書いていこうと思っている。
そういう事例をたくさん知れば知るほど、病気の人には励みになり、自分にもできると、意識が変わる。その意識が変わるということが大事、とぼくは学んだんです。民間の治療師の方のお話しや、実際、病気を克服した人の話しを聞いて思うことは、食事も大事だし水も大事だけど、一番大事なのは意識だということ。意識が変わらなければどんなにいいものを食べていても、固定観念に縛られすぎてて、治っていかないのだと。それは自分の経験からも確信をもちました。

病気をして意識が変わる

ぼくは高校3年生の時に急性腎炎になり、休学して半年ほど入院生活が続いたんですが、「もう治らないから退院していい」と言われた。ショックでした。それで腎臓病の本をいろいろ読んで、慢性腎炎に移行することの恐ろしさ、最後のところには「死亡」って!これは死ぬような病気なんだと思った。
その後、ある人の紹介で専門医のいる病院へ再入院。そこの婦長さんが「この本を読みなさい」とくれたその本には、病気が治った話しがいっぱいで、すごい励みになった。そしてある道場にも通い、最後の日のカウンセリングで、病気の話しをしたら、他には?って聞かれて、「お袋と5年間口をきいてない。お袋が作るものも食べなかった」と話したら、それが原因だって言われたんです。
あー、そうかって、すぐ母親に電話して謝罪しました。でもそれだけじゃ病気は治らない。その本には「病気は本来存在しない、自分が作るもの」と書いてあった。病気がないなら、薬を飲む必要はないと思いすべて捨てました。腎臓病は、絶対安静、タンパク質と塩分が控えめの食事が大事といわれている病気なんですが、それを無視して、朝早く起きてランニングしたし、なんでも食べた。一時期すごく尿の色が悪くなって、これは自殺行為だなという思いもあったんだけど、それをやり通した。そしたら3ヶ月くらいしたら調子よくなって、専門医のところで尿検査したら、もう完全に治っていたんですよ。それ以来一切問題ないんです。
人間の身体ってどうなっているのかなぁ、医療ってなんなんだろう、と・・・そのときの死の恐怖心から、ぼくは生と死をずーっと考える人生になってしまった。ぼくはアーティストなんだけど、そういう人生の中でアートのテーマもそこにあった。それが作物を栽培する事によって、視点がちょっと変化してきたんです。死が怖い怖いと思っていたのが、なんか、死も受け入れるべきもの、そういうところに、気持ちが行き着いたんです。

死を受け入れるきっかけは農業

農業に染まっていったのはその奥深さにありました。すごい田舎の、借家の小さな土地でトマトとかキュウリの栽培を始めました。ぼくは素人だから土に種を蒔けばなんでもできると思っていた。でも、植物にも栄養がいるんだなと思って、コンポストに生ゴミを入れて、土に混ぜたらやっぱり成長がいい!。そこで気づいたのが、「なにかが生まれ育つにはなにかが死ななければならない」ということ。死んだものが微生物で分解されて土に戻り、それが次の世代の植物を成長させる。それを畑で感じたときに、死んで生きる、という循環がとても奥深いと思った。
あるとき、自分一人の体力に限界を感じて耕耘機を使ったら、事故を起こしてヘリコプターで運ばれたんです。それが今回旅するきっかけとなったわけです。目が覚めて、自分だけこんなことしててもなぁと思って。それで、自分の種を蒔いていこうと思って旅をすることになった。ただ、農業の在り方としては、あんまり機械を使わないほうがいい、と思っています。機械に頼る農業は土に接する機会が少なくなってしまう。農業が何でいいかというと、土を知ること,土を触ることなんです。それは自分で農作業していて感じたんです。機械を入れれば入れるほど土から遠くなるって。機械に頼らない農法も、昔の農法にあこがれる人が集まって、みんなで限界集落に入り込んで、みんなでやれば、可能だと思うんですよ。

ギブ&ギブの精神で

今回の旅のテーマでもあるんですが、普通はギブ&テイクの世界にいるわけでしょ、ぼくもまぁ、そういう世界にずっといてね、いかに自分の儲けを多くするかって。それがそもそもおかしいんじゃないかなと、疑問もあった。テイクの部分があまりにも重視されすぎてて、儲けを独り占めするとかね。儲けがあるところに偏ったり。それが世の中がおかしくなった原因でもあるんじゃないかなと。自分のためだけに生きるのは、やめにして、少しでも人のために生きるってことに変えていったらどうかなと思うようになった。それは農業を始めたから思ったこと。それで、最初やったのがハッピーヒル(※1)のバケツ稲コンクールだった。できるだけお金をかけずに、賞品は自分が作った無農薬のお米、労働力だけで用意できる。だけど、今回はもっと広い、たくさんの人に、ホントそれこそ、ギブだけの行為をやり続けたらどうなるか、って、ひとつの実験なんですよね。そういうギブだけの世界を展開していったら結果的にどうなるのかというのが、自分の中でのひとつの課題なんです。
今、2,000人を超えた時点で言えることは、全然後悔がないということと、人ととのつながりのおもしろさを肌で感じている、ということですね。

この一粒の価値は底知れぬパワーと永遠性があります。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA編集部は1803人目と1804人目となる手紙と種をいただきました。手紙には・・・「福岡正信氏※2がこれからの食糧危機に備えて、多収穫の米を交配して作られました。うまく作れば、同じ面積でコシヒカリの2倍できます。偶然手に入れて無農薬栽培しました。小麦のほうは「伊賀筑後オレゴン」。明治時代に日本人が交配して作ったそうですが、パンにしてもうどんにしても大変美味しいそうです。」
と、種の説明と、F1種(一代限りの種)とTPPの動向の行く末を案じ、食の自己防衛を勧めています。
旅の様子は・・・・こちらから・・・・
ブログ「種まく旅人」http://happyhillcontest.seesaa.net

※1ハッピーヒル 福岡正信氏の福(ハッピー)岡(ヒル・丘)をもじった
※2福岡正信氏(1913年 – 2008年):日本における自然農法の第一人者。「無農薬、無肥料、無除草、不耕起(耕さない)」というもの。「自然農法・わら一本の革命」著者。岐阜高等農林学校(現岐阜大学応用生物科学部)卒。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
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どういう人間も、あらゆる可能性があり、どうにでもなるものですが、それを決定するのはその人の技量でも才能でもなく、その人の意思だと思います。その確信が持てたのが、意識変革をされた方が多かった・・・岐阜なのです。そういう方々が集まるとどういうことになるのか、一度試みてみたいと思っています。その時にはぜひたくさんの方が集まることを願っています。


【Vol.167】旬の身体になろう!

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〜季節のサイクルに乗る〜

自立的に次々とバランスを変えてゆくリズムを持っているのが身体です。
自分自身と環境や自分以外の人との間の反応によっても、身体のバランスはつねに変わります。季節の変化に対しても、いつも生きることの「最適化」をはかっています。
身体の季節サイクルがうまく回れば元気を得られるし、
季節のサイクルに乗り損なえば元気も出ず、体調も優れないという事になります。
季節は誰にでも訪れる基本的環境変化のリズムです。
季節を身体の側からあらためて見直してみましょう。

大まかな身体の四季のサイクルです。実際には地域やその年ごとに気候は違いますが、夏の冷房や冬の暖房など人工的な環境からも影響を受けるので、身体のバランスの変化はさらに複雑になります。
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春ゆるむ頭から一気に気の流れがあふれ出し、頭蓋骨も骨盤も、全身が一旦脱力し,リラックスした状態になる。(頭蓋骨のつなぎ目がゆるみ頭の皮がたるむ。骨盤は広がる)

2月 骨盤右からゆるみ始める 身体がリセットされる時季
3月 頭から気の流れあふれ出る 最も敏感な排泄期
4月 最も気持ちよくゆるむ 春の仕上げ
梅雨 身体は夏の体勢に。汗をかき放熱しやすい身体になろうとするわけです。泌尿器と関連するポイントを調整しておくと、夏が来たときの身体のバランスが良くなります。梅雨後半になると、胸の周辺部、とくに胸の下の方と上腹部がゆるもうとします。胃腸など消化器の反応が敏感に。
7月は胃腸の働きを良くするチャンスでもあります。
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夏ひらく梅雨が明けると胸の中心部がゆるんで一番の熱源(心臓)のある胸から直接放熱しやすくなります。暑苦しいと感じるときは、胸の真ん中あたりに熱がこもり、胸が硬くなっています。冷房などで冷えて汗のかき方が少ないと、かえって硬くなります。こうなると呼吸が浅くなってぐっすり眠れなくなるうえ、胃腸の働きが鈍くなり食欲が落ちます。これが夏バテ状態です。
5月 ふんどし(骨盤)を締めなおす 春が過ぎ、引き締まっていく身体
6月 梅雨 汗をかきやすくなる 夏へ向かう身体へ
7月 胸ゆるみ始め暑苦しさをとる 胸は自家製のクーラー
8 月 胸柔らかく自前のクーラーになる 胸に弾力をつけて夏バテ防止
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秋あたたまるゆるんでいた胸が縮み始め、胸からの放熱が少なくなってきます。汗はかきにくくなり、身体は冷えへの対応をスタートします。敏感に対応する臓器は腎臓などの泌尿器です。腎臓はどの季節でもひどく冷えると熱がこもり、むくみやすくなったり、 おへその周りが膨(は)ってきますが、秋は冷えがダイレクトに腎臓に影響しやすいです。冷えると頭から下りてくる気の流れがつかえてしまい、とくに10月頃はのぼせやすくなります。免疫反応が敏感になり、春に次いでアレルギーを起こしやすい時期でもあります。
9月 胸のつかえをとりお腹の動き良くなる 胸を閉じていき感傷的な時季
10月 脇腹を引き締めお腹温まりやすくなる 「食欲の秋」犯人は冷え
11月 寒さへの準備 骨盤に力 「身をすくめる」晩秋の身体
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冬引き締まる骨盤を中心に体全体がぎゅっと縮んで身体に熱を蓄えやすい寒さに強い身体になります。骨盤がダイナミックに反応する「骨盤期」の準備は11月から始まります。骨盤は左側から縮むため、骨盤はねじれた状態になります。これが腰痛を引き起こす場合もあります。同期して肩胛骨も左側から縮むので首の付け根にねじれが生じます。
12月 骨盤縮めて冷えに対抗 保温するからだ
1月 下腹に最大限 気を集中 最大限に縮む=集中する身体

ポーズ

私たちの身体は一息ごとにバランスを変えます。整体では、姿勢のバランス、身体の緊張・弛緩の変化のリズムに注目するわけですが、とくに注目するのが一息で姿勢のバランスが大きく変わる瞬間そのものです。
秋は寒かったり暑かったりをくり返し冬へ向かっていきます。その時に、体温の調整が必要です。急激に冷えると身体が引き締まりすぎて硬くなり、ぎくしゃくします。しかも均等には締めてくれません。人によって違いますが、どちらかというと右側を締めて、左側という順番になります。左右差が大きい状態が続くので、秋はねじれの季節とも言われます。そのねじれをゆっくり整えていきます。また秋は身体がどんどん変化しているときなので、その変化をスムーズにしようという意識が必要です。ねじれたから戻すんじゃなく、身体をもっと自由に自然にしてあげる。「戻したい」って思うのは頭(脳)が反応するだけ。身体って柔らかいんだなぁと考えればいい。きれいに縮んでいったら、冬には整います。
柔らかさを保ったまま締めていきたいので、そういう部分のストレッチをします。大きなポイントは、体側(脇腹)ですね。足の外側、内側(内もも)も伸ばします。もしくはマッサージをします。3呼吸4呼吸くらいで、ゆっくりじっくりと。ほどよく脱力できるといいのでペアで行うといいでしょう。じわーっと伸びてきたなぁ、と自覚する。やっぱりご自分の持っている感覚をたくさん使ってほしいですね。秋はその繊細さをうまく使えるときだから。そうして確実にじっくりと締めていくと弾力がある身体になります。弾力があると、対応しやすい身体になり、冬でも動きやすくなります。自分の中心に柔らかさがあるので、冬でも熱を生みやすくなるのです。一番熱を生むのは骨盤。とくに骨盤内の動きが重要で、骨盤低筋が柔らかい人は、内臓の温度を高くできるから、冷えに対してそんなに負担を感じないでしょう。いい引き締まり方をして、内部に弾力を持っているような身体になったら、冬でもTシャツや裸足でも過ごせますよ。
整体は、” 身体がなりたい状態”に後押しすることだと考えています。身体だけではなく、実は心も関係が深いんですね。感情も身体の状態から生まれてきます。たとえていうと、悲しいから泣くんじゃなくて、泣くから悲しい、というように行動が先であとから感情がついてくる。ある出来事による思いがあって、誰にも言えない、ぎゅっと出さないようにこらえると、胸を締めて呼吸がしづらくなります。その体の反応を不安感と思い、出来事と直接結びつけてしまいがちなのですが、実は感情さえも身体の状態が左右しています。では骨格標本のように体をきれいに整えました、といったらその人はイキイキするでしょうか?ちょっと違うと思うんです。その人の営みが大事、その人の命そのものが大事だと思うんです。
談:整体師・南埜勉己(みなみのかつき)  体と心の整体 和面(にぎおも)


【Vol.167】整体カレンダー

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この時季反応敏感
まだ残暑もあり9月は胸と脇の発散をある程度確保しながら夏用の「発散ルーバー」を徐々に閉じていく段階になります。胸下部(胸椎7,8,9番と7,8,9肋骨)の反応が敏感に。冷えてしまった場合は胸下部が硬くなり,上腹部(みぞおち)が膨って消化器の働きが悪くなります。

胸椎7・8・9番
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お腹に気を通す

のぼせて熱くなる
春に右側からゆるんだ身体は,寒くなっていく時季は左側から縮んでいきます。冷えは腎臓を直撃し、腎臓の周りが硬くなり熱がこもったり、腰椎3番も硬くなります。胃腸の動きも鈍くなります。さらに冷えると骨盤のねじれも大きくなり、便秘や生理痛を引き起こしやすくなります。

「整体カレンダー」著・片山 洋次郎より


【Vol.167】マザーグース

はじめまして

家族との関係がうきぼりに・・・
今回は「食卓」をテーマに動的家族画(※)という方法を使って家族との関係をみたり、自分と向き合ってみました。

参加ママそれぞれ特徴のある絵が描きあがりました。動的家族画には、無意識のうちに描いた本人の家族との関係やその時の心理状態が表れます。子どもの食事の仕方にモヤモヤをもっているママの絵にはモヤモヤが、子どもの好き嫌いと向き合い中のママの絵にはその葛藤が表れていました。今回の参加者には日常の食卓の中で、なんらかのストレスを抱えているママが多い事が判明!それを見た参加ママたちの間からは「食事って、楽しいもののはずだよねえ」という声も。
ストレスを感じながらの食事はしんどいですね。幸せな楽しい食卓にするには、まず自分が幸せ、楽しい、と感じる事が大切。でも、自分にとっての幸せって?
ということで、次のワークショップに取り組みました。
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①「幸せ」からイメージするものを書き出してみよう!
【出て来た言葉】ハート・子ども・笑顔・ケーキ・おにぎりとみそ汁・晴れ・誰かが自分の為に作ってくれたご飯・寝る・食べる・動く・旦那が元気・海・コーヒー・天然酵母パンなど
②「私あと○○があると、もっと幸せです」の○○ってなに?
【出て来た言葉】唐揚げ5kg・私の時間・ぬか漬け・ケーキ・友達・パン・ミシン・畑・味噌汁・習いごと、など。
①と②をそれぞれ一枚の紙にみんなで書き出しました。具体的に書く事で、自分の中の「幸せ」が明確になりました。お互いの幸せのイメージを共有し、みんなで意見交換をしました。
<シェア会>
・イメージした幸せの中に「食べ物」、しかも「お母さんが作った」というものがいっぱいあったね。
・動物とは違い、人は命を繋ぐため  だけに食事をするんじゃないもんね。
・自分が子どもの好き嫌いを直すことばかりに意識がいってたことがわかりました。これからは楽しい食卓に意識 を向けてみます。
・私も今までは食べるためだけの食事だったかな。団らんとなるよう、自分にできることからやってみます。
※動的家族画法(Kinetic Family Drawing)
家族の状態を知る方法で、【動的家族画法】と言うのがあります。 画用紙に、『あなたの家族のそれぞれ何かしている絵を書いてください』とテーマを出します。家族を描くとき、人は家族の状態をイメージして絵にする傾向があります。 家族のつながりが薄いと、各々の距離は離れてまったく別々の行動をしていたりします。 逆に、団らんした家族だと一家団欒の暖かい食事風景を描いたりします。 家族のイメージは色彩にも影響を及ぼします。 絵の中の自分の立ち位置にも意味があります。自分で家族の絵を描き、自分の家族に対するイメージを自己診断するのもおもしろいでしょう。
専門家は、描いた絵をふまえて簡単な質問もして参考にします。

食卓で愛を伝えたい

「人は食卓で愛を感じる」と言った人がいます。それはママ達が今回書き出した幸せのイメージの中に食べ物が多かったことからもうなずけます。
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料理は食材の命と作った人の命(時間)を和えてできあがります。家族で食卓を囲み、お母さんの手づくり料理をいただくことに愛を感じるのも当然のことかもしれません。
 でも、お母さんも何かと忙しい日々、たまには出来合いのものを買う日もあるでしょう。ただ、そんな時にはせめて、パックごとテーブルに並べるのではなく、「今日は作る時間がなくてごめんね。これを食べてね。」とパックからおかずを出してお皿に並べ、ご飯はお茶碗に、お箸はそれぞれのお箸を用意しませんか。ちょっとした気配りで、家族の食卓の雰囲気は変わります。
 食卓はお母さんが家族に「大好き・愛している・大切」を伝えやすい絶好の場所。健康のためにこれを食べなきゃ、といった情報や、食事のマナーも大切だけれど、「誰と、どんな雰囲気で食べるのか?」ということもちょっと意識してみませんか?愛を感じる食卓に向けてぜひ!
 (渡邊雅美 健康管理士・食育アドバイザー、マザーグース代表)

食事中に大切にしたいママの心得3

(1)子どもと一緒に食卓につく
(2)完食させることを目指さない
(3)会話をしながら食事を楽しむ
 どんなにおいしい料理でも、家族でワイワイ食べる食事に勝るものはありません。お母さんは忙しいでしょうが、食事の時間だけは腰を落ち着かせて、子どもと一緒に食卓につきましょう。それと、子どもにバランスよく栄養をとらせたいがために、献立にこだわりすぎたり、完食させることを目指さないことも大切。思いが強すぎると、つい子どもに「食べなさい!」と強制してしまい、食卓の雰囲気が悪くなります。子どもが「家族っていいな」「ごはんって楽しいな」という気持ちを、おなかいっぱい味わえるようにしましょう。   
(室田洋子 聖徳大学〈前〉教授・兼任講師・PHPのびのび子育てより)

人は愛されて人になる

寂しい思いを抱える子どもに共通しているのは、生きる基本であるはずの「食」がおざなりになっているということです。
 例えば、お母さんが子どもに「自分の体を傷つけるようなことはしてはだめよ」といくら口で伝えようとも、食卓に並ぶのが冷凍食品やインスタント食品だったなら、〈自分は大切にされていない〉と子どもは感じ取ります。朝食を食べなかったり、一人でご飯を食べたり、毎日、コンビニ弁当だったり…。こんな食生活では、子どもたちの健全な心と体がはぐくまれるはずがありません。
 お母さんが手抜きをする理由として、「共働きで忙しいから」と言う人がいます。でも、果たしてそうでしょうか。「食」を放棄するほどの忙しさって、どんな忙しさでしょう。もしかしたら、「面倒くさい」を「忙しい」にすりかえているだけではないでしょうか。
 ひと昔前のお母さんは、今よりももっと忙しかったと思います。それでも、当たり前のように、梅干やぬか漬けを作ったり、皆で食卓を囲み、子どもにお手伝いをさせたり、子守唄を歌い、寝かしつけたりしていました。食をはじめ、「豊かさ」が子どもたちの心をはぐくむんですね。ですから、どれだけ親の自覚に立てるか、だと思います。生きることを大切にすれば、食が大切になります。生きることは食べること、食べることは生きることにほかならないのです。
 「幸せな食卓」とは、食事を大切にする食卓です。一緒に食べる人がいる食卓です。食事の時間が楽しくてたまらない食卓です。お母さんが家族のために作った料理が並ぶ食卓です。たかが食卓、されど食卓なのです。子どもの心の豊かさは、食卓で決まるといっても過言ではありません。
   (内田 美智子さん (助産師) 生き方つながるコミュニティこころーたすより)
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参加ご希望される方はマザーグースまで
mail:gifu-bentounohi@infoseek.jp
ブログhttp://ameblo.jp/gifu-mothergoose/
URL:https://sites.google.com/site/gifuhappystylenet/home


【Vol.167】中高生平和を考える

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DSC_1146-1今年の全国高校生平和集会は、去年に引き続き広島で行われました。私たちは、そこに去年と同じメンバー3人で参加してきました。今年は、初日戦時中に毒ガスを作っていた大久野島へ行って、フィールドワークをしてきました。
2日目、3日目は去年と同じ行程だったのですが、ここではツアーの主目的だった「全国高校生平和集会」について報告します。

分科会で憲法や18歳選挙権について話し合いました(奏)
今年も、全国高校生平和集会に参加してきました。
午前中の被爆者のお話は、改めて原子爆弾の恐ろしさを思い知らせてくれるような、心にグサッとくるお話でした。被爆者の平均年齢が80歳をこえました。私は、私たちが被爆者のお話を聞くことができる最後の世代ということで、私達で被爆体験を次に伝えなければならないと思いました。
午後からは、6つのテーマにわかれて分科会をしました。私たちは憲法についての分科会を担当しました。高校生11人、大人9人の参加がありました。
分科会では、普段同じ世代の人と話すことがない、憲法とか18歳選挙権を話題にとてもいい時間を過ごすことができました。学校の先生はこのような話をしてくれるか、憲法改正というのが問題になっていますが、それについてどう思うか、18歳選挙権についてどう思うかなどを主に、話し合いをしました。

安保法制が衆議院で強行採決されたのを昼休みスマホで知って、クラスのみんなに話したら反応があったので、「みんなで反対しよう!」とTwitterで呼びかけたら、それが校内で広まった。そうしたら先生に呼び出されて、「そういうことを呼びかけるのは良くない」と注意された。学校でスマホを使うことを注意されるのならともかく、注意されたことに納得がいかないという発言がありました。
参加してくれたみんなは、憲法改正に反対でした。
「今は憲法9条があるから戦争しないって言えるけど、変えたら何が正しいかわからなくなる。」「第二次世界大戦が終わって決めた憲法、それを守ってきたのに変えたらまた世界大戦が起こるんじゃない?」などたくさんの意見がありました。「世界から素晴らしいと言われている憲法9条をかえたらあかん!」そう思っている人がたくさんいました。私もそう思います。こんなに素晴らしい憲法があるのは日本だけだと思います。だから守られてきたものは守り続けたいし、この憲法がどれだけ大切かをもっともっと考えるべきだと思います。

18歳選挙権については、「18歳選挙権が決まってから、まわりの子が社会のことに興味をもってくれた。」という嬉しい声もありました。18歳選挙権になったからこそもっともっと、私達の世代が興味をもって勉強しなきゃいけないと思いました。

私たちの課題
これからの私達の課題として、被爆者のお話を聞いて伝えていくということもありますが、今一番やらなきゃいけないことを考えて、行動を起こすべきだと思いました。戦争ができる国づくりの方向に進んでいますが、私は嫌です。絶対に戦争なんかしたくありません。だからこそ、そうならないように訴えていきたいと思います。

いい体験をしてきました(司)
高校生平和集会では、被爆者の貴重な話を聞いて、核兵器の悲惨さは当然のことだけど、船の特攻の話などあまり知られてない話も含め、幅広く戦争の実態について知りました。本当に聞けてよかったです。今回広島でお話を聞かせていただいた被爆者の皆さんは、どの人も「核兵器は絶対にいけない。戦争は、絶対にいけない」と、言われました。被爆者が少なくなっている今、戦争を体験している人しかわからないこの思いを、無視してはいけないと思いました。
今年、僕は分科会へ参加するのではなく、アピール起草委員をやらせてもらいました。大阪の高校生、広島の高校生と3人で、高校生平和集会のまとめの文を考えました。い ろいろな意見を聞けてとてもいい体験でした。


【Vol.167】アクティバ

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ピアノとウッドベース。シンプルな音の組み合わせが奏でるのはスタンダードなジャズから、リクエスト曲をジャズ風にアレンジした曲まで、2時間たっぷり堪能しました。Jazz Bar という趣向で会場をセッティングしたのは、会員の熱い思いから。真夏の夜のひとときをクールに過ごしました。
アクティバは、<生きる><食べる><あそぶ>のカテゴリーで「会員の思いを形にする」をベースにさまざまな取り組みをしています。田んぼプロジェクト、生前準備なども活動の一環です。なかでも、楽器を奏でることができたらどんなに豊かな人生だろう!ということで、ワークショップを開くとその日にバンドを結成してしまうという即実行派。妄想が暴走しちゃっかり形になるアクティブな集団。アクティバの活動に興味のある方は、仲間になりませんか?11月には収穫祭でそのバンドが(276バンド)課題曲を2曲披露します。お耳汚しとは思いつつ、日頃の練習の成果を発表したいという思いを実現します。でも、その後にはプロの演奏がありますので、ご安心を!
新米と石窯ピザとプロの演奏をお楽しみに!!!!

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アクティバ楽しく生きよ
アクティバ掲示板


【Vol.167】エコビレッジfrom オーストラリア

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食を通して伝えたいこと
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パラダイスワンでは、食事の提供はとても重要な要素の一つと位置づけています。野菜中心の食事を提供し、お肉がなくても満足の出来る食事を知ってもらう事、興味を持ってもらう事から始めています。私達の敷地では牛、豚、鶏を飼育していません。魚介類も捕れません。しかし野菜、穀物を育てられるだけの敷地はあります。今の段階では育てられる種類、量は限られていますが、この土地で栽培が可能なもので食事を提供することが、菜食主義という選択になっています。

持続可能な生活をする上で、自分たちが収穫できるものでメニューを組み立てた食事を提供する事が重要です。というのも、穀物に関して言えば人間が食べるだけではなく、先進国では穀物の 6割(約4億トン)が、牛、豚、鶏などの家畜のえさになっています。牛肉1キロ作るために穀物11キロ、豚肉1キロ作るために穀物7キロ、鶏肉1キロ作るために穀物4キロを消費しています。結果として、世界の 2割足らずの先進国にすむ私たちが世界の穀物の半分以上消費しているのです。
この現実を直視することで、私たちが食を通して伝えたいことがクローズアップされ、お肉を使わない菜食主義につながりました。まず、食事を楽しんでもらう事から始めようと思いました。そのためにはどうしたらいいかと考えた結果、菜食ディナー付きの音楽イベントを開催する事から始めました。
音楽を楽しみながら食事も楽しんでもらう。回を重ねることで、菜食という食事をした事がなかった人や、菜食ではあまり満足感が得られなかったり、いつも同じ味付けで飽きてしまうという人たちに、新しいスタイルの食事を紹介したり、食そのものの捉え方の幅を広げてもらえるようになりました。中には、料理の仕方を習いたい、レシピを教えて欲しいとのリクエストも貰えるようになり、手応えを感じています。
feasts in paradise2
パラダイスワンが目指すところは、これらの食材はどんな行程で食卓に上がってきたのか、どんな人たちが関わっているのか、など食卓の向こう側に意識を広げてもらう事、そして果たしてこの食材は安心・安全な食べ物なのかなど、自己判断をしてもらう事です。
私たちが提供する食事が持続可能であることは、とても重要なことです。そういった意識を共有してもらい、興味関心を持ってもらい、体験を通して知ってもらう事が、今私たちがここで出来る事です。食への関心は、自分にいいものを選ぶことから始めて、環境にいいもの、生活にいいのもを選択していけるようになるといいなと思っています。   be happy YAO


【Vol.167】半農半X

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うまくいっていることに集中する

 
集中力

米国で最も有名なコーチであるアンソニー・ロビンズ氏によると、幸福であるか不幸であるかは、何に意識を集中するかにより決まるそうです。私たちはつい、うまくいっていないことにとらわれ、沈んでしまいがちですが、うまくいっていることに集中するという方法もあるのです。氏が推奨する簡単なワークをご紹介しましょう。①どんな小さなことでもいいので「人生でうまくいっていること」を5つあげます。②毎日、その5つを思い出します。③すると・・・数日以内に、人生がすてきなものに感じられるようになる、というものです。お金も要りませんので(笑)、ぜひチャレンジください!こころが変わると世界が変わるといいます。意外と、こうした小さなことから、まちは変わっていくのかもしれませんね。

「多様・小ぶり・分散」

ある雑誌に「わが日本復興計画」という識者からのメッセージ集がありました。同志社大学の浜矩子教授は3・11以後、「多様」と「小ぶり」と「分散」が経済社会の道標とされています。「多様、小ぶり、分散」。すてきなキーワードだと思います。この世にはよいキーワードがいっぱいありますね。いいものが埋もれず、活かされていく。よいものは伝えられ、ひろがり、深められ、応用されていく社会になればと思います。「多様、小ぶり、分散」はいろいろな分野にも応用できる考え方だと思います。生命誌研究館の中村桂子館長はかつて、「分」と「志」という2つのキーワードで日本や日本人のあるべき姿、未来を表現されていました。いまも影響を受けている考え方です。「分(ぶん)」ということばはずいぶん使われなくなっていますが、別なことばでいえば、「身のほど」「身の丈」といった感じでしょうか。限りある資源をわきまえ、自世代だけで浪費、独占せず、将来世代とも分かち合っていきたいですね。次世代に大きな大きな負の遺産を残してしまった日本ですが、たとえ小さくともそれぞれの地から希望の芽を生み育てていきましょう。

 
※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景とする。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。

塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は中国語訳され、台湾、中国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。


【Vol.167】記者雑感

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五輪を巡って、この国のトップたちはどうしておかしな発言を繰り返すのだろう。東京誘致のプレゼンで「福島第一原発の汚染水はコントロールされている」と言い放った安倍首相。そしたら今度は、いったん白紙に戻った新国立競技場に関して森喜朗元首相が「もともと、あのスタジアムは嫌だった。生ガキみたいだ」。この人の好みなどどうでもいいが、カキの産地にいる者としてはちょっと腹が立った。
とはいえ、フィギュアスケートの浅田真央選手を「あの子、大事な時には必ず転ぶんですよね」と評した人物だから、生ガキぐらいなら「またやった」と思える。しかし「国がたった2500億円も出せなかったのか」には感覚を疑った。
この金額は、住宅や道路の建設といった復旧・復興事業に気仙沼市が今年度見込む約2600億円とほぼ同じだ。集中復興期間が終わる来年度以降は一部が自治体の負担になる。数億円の独自の出費を求められただけで市の担当者は「元々豊かではない財政を圧迫する」と強く反発していた。
また、不通になったJR気仙沼線について、南三陸町は鉄路での復旧をあきらめた。安全なルートで復活させるには、大きな地元負担が生じる可能性が高いのが理由のひとつだ。その費用は気仙沼市などと合わせて400億円。「たった2500億円」にはるかに及ばない。
こんなことを呉服屋さんと喋っていると、彼は「報道も来年の3・11震災5年で一段落でしょう。次は10年ですか。ああその頃はオリンピックか」と、話はまた五輪に戻ってしまった。各種競技場建設のせいで復興工事の人手を取られる、メディアも五輪ばかり取り上げて被災地を忘れている……。ここにいると、どうしても五輪に対して批判的というか、ひがみっぽい声が耳に入る。「関東や西日本に地震が来て、オリンピックどころじゃなくなるかもしれないけどね」。どういうつもりで彼が言ったのか、怖くて尋ねなかった。
私が寝起きする事務所兼住居は2階近くまで津波に漬かった。震災後に床を張り替えるなどして使っているが、「後遺症」なのか寿命なのか、木製のドアは腐って穴が開き、エアコンは壊れ、電気も一部つかなくなった。勤務する会社に修理を頼んだものの、作業を請け負う地元業者になかなか来てもらえない。高台移転先の造成がいくらか進み、家の新築工事に忙しいようだ。市役所勤めの男性は「公務員として、ほかの被災者より先に建てるのは抵抗がある。いちばん後でいい」と話していた。政治家トップに欠落している慎みや思いやり。こんな言葉を聞くと、少し救われる。
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2012年に岐阜から赴任しました。がれきの片付けは震災後3年で終わり、高台移転先の造成や水産加工会社の再建なども少しずつ進んでいます。それでも「元の生活」に戻ることは決してありません。現地で見聞きし、思ったことをご報告いたします。
     現役新聞記者(宮城県・気仙沼在住)


【Vol.167】ぎむきょーるーむ

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おとなの節度   教員40年の経験から見えてきたこと

がんばらない子がまともなとき
私はときどき「がんばれよ!あと少し」とか「がんばりが足りません」などと言うのですが、よく考えてみると、がんばるものの自体を深く考えてみようとはなかなかしないわけです。「なんのためにがんばるのか」「どうして、がんばらなければならないのか」ということを、あまり子どもにいいません。「そんなむずかしいこと、わかるもんか」。たしかにそうは思いますけど、「仮設実験授業」の場合、「足なんぼん」は、子どもたちにいわせると「おもしろいからやる」だそうです。
つまるところ、「がんばりがい」のないことは、「がんばれない」のではないか。だから「がんばりがいのないこと」を「がんばる子」たちは、いまに「がんばること」それ自体が「がんばりがい」になってしまうのです。
「なんでもいい、とにかくがんばることだ」ということも、よほど気をつけないと危険になってきます。つまらないことにはちっともがんばらない子。そんな子の方が、よほどまともなんではないのでしょうか。    (1年生の通信「やんちゃっこ」より)

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いたずらをしかる
いたずらをしかりつけていて、しばしプッと吹き出してしまうことがある。神妙にしていた子どもも、ボクに調子をあわせてニヤリとする。こうなってくると、もうしかっても効果なく、「これから気をつけるんだぞ」とまとめてゲームオーバーとなる。同じことをやっても、こちらの気分でしかるということもけっこうある。子どももえらい迷惑なことだが、笑って許せることと、そうでないときは紙一重だ。えらそうな教育評論家が「『おこる』と『しかる』はちがいます。おこらずにおちついてしかりましょう・・」なんていうけれど、それはあまりうまくない。なんでもかんでも「しかる」と、かえっていやみになる。
「どうしてそういうことをするの」「なぜ、よく考えずにやるの」「いいと思っているの?」「相手のこともなぜもっと考えてあげないの」などネチネチやると、子どももいつのまにか「俺が悪かったよな」という思いから「ウルセエババア(ジジイ)だな。てめえがぐちぐちいうからじゃねえか」という思いに変わるものだ。
まじめ、ふまじめ、いいこと、悪いことの差がいったいどこにあるのか示すのは難しい。わかっていてもやってしまうとき、いちばんめげているのは本人なのだ。(1〜2年生の通信「快感のラプソディー」より)

つらいこともうれしいこともすべて栄養
親の考えや生き方が、そのままにしろ反対にしろ、きちんと子どもに反映しますから、子育てはしんどいですね。でも、基本的には楽観的な方がいいのではないかと思います。しんどそうにやってても、結局あまり効果なく、「子どものために,私はこんなにがんばっているのよ」という暗黙のプレッシャーが子どもに行きますから。それに「学業成績は人間の素晴らしさに比例しない」というのを、あたりまえのことですが、念頭におきたいです。小学生のうちは、体を動かし、人としっかりかかわり、つらいこともうれしいこともすべて栄養だと思ってほしいのです。学習と言うことも、知的な好奇心や探求心が重要で、それを喚起させられるような教え方をしたいとボクは考えています。なにごともなく生活していれば安心でしょうが、だからといって子どもにとってプラスになっているかということとは別なんですね。
学校は家庭と同じように生活をする場で、そこにルールもあれば、役割の仕事もあります。傷ついたり、傷つけあったり、いっしょに悲しんだり、喜んだり、そんなドキドキハラハラのできごとを栄養にしてもらいたいと思います。
ご家庭の方も自分の子どもだけでなく、我が子の友だちも同じように成長していくことを願ってほしいと思っています。自分が楽しむためには、人にも楽しさを分けてほしいのです。(1〜2年生の通信「快感ラプソディー」より)

家庭訪問から思うこと
家庭訪問週間は人生相談週間と、ほぼ同じだなあと思いました。
「うちの子は消極的で、家ではよく話すんですけど、外ではダメなんですよ」「おっちょこちょいで、おちつきがなくて、集中力に欠けますの」などなど。
1人ひとりの子どもの性格についてくわしく調べ上げ、よいモデル(型)と照らしあわせチェックしているようで、もしみなさんの願望通りの人間になったら、まず息苦しくてボクなんか真っ先に日本から逃げ出さなきゃいけないと思っています。
○ おっちょこちょい→積極的・活発
○ ぐず・消極的→慎重・コツコツ型
という具合に、短所は長所でもあり、長所は短所にもなります。短所は長所で十分に補えます。事実、誰でも無欠点の人間に魅力など感じないでしょう。
ただ、だからといって居直ってもらっては困るのですが、毎日の生活の中で自分自身の短所に悩みつつ、短所を圧倒するような実行を、長所で推し進めていく以外ないようです。 どうぞしっかりお悩みなさい。  (1年生の通信「みちくさ」より)

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子どもとわたりあえる自信を
教師がいくら公務員でも、国家の持ちものでないのと同じく、子どもがいくら親に育ててもらっても親の私物ではありません。ボクは「それが親に向かっていうことか」といったそのとき、親はすでに敗北していると思います。なぜなら子どもは「べつに頼んで生んでもらったわけじゃない」といえるからです。
親が親であることにあぐらをかいて、子どもを私物化するとき、親は自分の無能さを子どもにさらけ出します。親としてではなく、人間同士として子どもとわたりあえる自信をもつことこそが、大変重要なことじゃないでしょうか。
「生んでもらってよかった」と、子どもは思いたいのです。 (1年生の通信「みちくさ」より)


【Vol.167】天然の暮らし応援団

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第4回「プラスチックについて」Part2

先の号の「にらめっこ」にビスフェノールAについて書きました。読後に財布からレシートをこまめに捨て、食器も考えはじめたという話を、読者から聞きました。素晴らしいことです。ではビスフェノールAを使わないプラスチックなら大丈夫でしょうか?水道水が危ないと、ペットボトルに入った水を飲んでいる人がいます。おにぎりを作る時にラップを使ってにぎり、ラップに包んで携帯する人がいます。心配はないのでしょうか?

現在の流れはビスフェノールAフリーからエストロゲン様物質フリーへ
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哺乳びんからビスフェノールAが溶け出すのを心配したのは、ビスフェノールAがエストロゲンと似た働きを持つ物質(以下、エストロゲン様物質)だからです。
エストロゲンは卵胞ホルモンあるいは女性ホルモンともいわれ、女性が子どもを作れるように体の発育を促し、受精卵が着床できるように子宮内膜を厚くします。また乳腺細胞を増殖させるなどの女性らしさも作ります。エストロゲン濃度は卵巣周期に従って変化します。この微妙な変化が体外からやってきたエストロゲン様物質によって乱された事件があります。流産防止などに使われた合成エストロゲン、デス(ジエチルスチルベストロール)は、第二次世界大戦中から戦後に米国などで使われ、投与された女性では乳がん発生が、ばく露した女性胎児では性器のがんや性器形成不全などが、男性胎児では性器形成不全や精子数減少、不妊などが報告されています。外国よりは少ないですが、日本でもデスが使われた時期がありました。精子数減少のような傾向はデスが使われていない現在でも続いています。このため、エストロゲン様物質が体に入るのを世界中の科学者が憂慮しています。

ほとんどのプラスチックからエストロゲン様物質が
2011年に米国のビットナー博士らのチームはプラスチック類からエストロゲン様物質が溶け出すかどうか調べる画期的研究をしました。驚くべき結果が現れました。検査したプラスチックの92%からエストロゲン様物質が溶け出したのです。ペットボトルやポリプロピレン、哺乳びん、食品ラップなど、私たちが日常的に使用するプラスチックの全てからエストロゲン様物質が溶け出しました。今まで安全だろうと思われがちだったポリエチレン製品からもエストロゲン様物質が溶け出していました(61%)。さらに、プラスチックを加熱したり紫外線にあてたりすると、さらに多く溶け出すことも分かりました。

どうしましょう
答えが見つかるでしょうか?単純で明白な効果が期待できるのは、プラスチックを全く使わないことですが、実行は困難です。実行可能なことを少し述べます。なるべくプラスチック包装容器に入っていないものを購入する。食品を保存するにはガラスや陶磁器、ステンレスなどの容器を選ぶ。

Q&A 除草剤についてお尋ねします。
はじめまして、3歳の子の母親です。現在2人目がお腹にいます。(妊娠5ヶ月)
私の家の周りは休耕田で、そこには根が深い草が多く除草剤をまくしかないらしく、毎年まかれ3、4年経ちます。子どもが通学で通る道。わが家はその休耕田に囲まれていて逃げようにも逃げられません。まかないでくださいと言っても無理な話で、いつの間にか周りがまっ茶な田んぼを眺めながら、子どもの将来や命を考えるとどうなるかわからなくて不安になります。
渡部:農薬を使おうとしている人や直接散布する人の全てが、環境・農水省通知、「住宅地における農薬使用について」を遵守しなければなりません。申し入れ方にはいろいろあると思います。一番良いのは除草剤使用全面禁止だと思いますが、農地を利用する人の手間を考えると、家に近い場所やお子さんがよく通る場所の散布を遠慮してもらうという策もあります。また、風向きが家に向かっていない時に使ってもらうという方法もあるでしょう。個人的に交渉をすると問題がこじれる可能性もあります。そのような場合は市や県の出先に働きかけるという方法があります。出先で良く分からない場合は、私たちは県庁まで交渉に出かけ、解決したこともあります。お子さんのためにもあきらめないで下さい。できれば同じ市内で同じような考えを理解してくれる方を探してみて下さい。情報を共有して、除草剤使用を考える環境を作れるといいですね。

わたなべかずお:福島県生まれ。新潟大学卒。浜松医科大学勤務(脳研究と教育に従事)医学博士、各務原ワークショップ主宰(毎月第4木曜日13:00〜渡部宅(各務原市蘇原東栄町)主に健康と環境に関することの勉強会)参加希望者はbandaikw@sala.dti.ne.jpまで


【Vol.167】プラスチックについて

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まずは、プラスチック製品の種類を確認
プラスチック製品にはいくつかの種類があります。その種類を見分けるため、製品の底や側面にあるマークを確認してみよう。これらはリサイクルごみを分別する際に使われるマークで、3つの矢印に囲まれた三角の中には、プラスチックの成分別に1から7までの番号が表示されています。これがプラスチックの種類を知る目安となり、番号によって安全・危険を判断することができます。
リサイクルマーク

避けたほうがよいプラスチック製品

3 – PVC、V 塩化ビニル:塩化ビニル製クリンラップにはDEHA(アジピン酸ジエチルヘキシル)が混入、油脂性食品をレンジで加熱すると高温によりDEHAが食品に溶出。内臓や血液などに影響を与え、発がん性の疑いがある。男性ホルモンを妨害するフタル酸エステルが含まれているものもある。
6 – PSポリスチレン:スチレンが溶出。中枢神経や肝臓障害、発がん性の疑いがある。
7 -ポリカーボネート:プラスチック製品有害説で最も騒がれているタイプ。強力な洗剤や酸、高温な液体によりポリカーボネートからビスフェノールA(BPA)が食品・飲料水へ溶出。BPAとは1997年頃から環境ホルモンとして騒がれ始め、その後世界規模で研究を重ね、未だ安全性を確かめ続けています。2008年4月、米国国家毒性プログラムにより「極めて低用量のBPA(人体無害とされる溶出試験規格数値の1/1000濃度)にて、乳幼児の神経や行動に影響を及ぼす懸念」と報告。日本でもBPA哺乳瓶の使用を控えるよう呼び掛けました。その後2008年9月、米厚生省による「BPAは子供の脳に悪影響?」、が公表。BPAが人体に与える影響について、今後もまだまだ再評価を繰り返す必要があります。P-19にあるように、ほぼすべてのプラスチックからEA(エストロゲン様物質)が溶け出しています。とはいえ、
もはや私たちの生活には欠かせないプラスチックですが・・・
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もし プラスチックがなかったら?
• 使える材料は、金属、木材、紙、ガラス、陶器などに限られる。
• 食品の包装がなければ、傷みやすくなる。
• 家電製品の価格が、相当高くなる。
• 少なくとも液晶テレビ・ノートパソコンは存在しない。
なのですが、せめて飲食品、口するものに対しては警戒し対応を考えるときが来ている気がします。とくに加熱時は要注意です。
まずできることからはじめよう!
筆者は、軽くて便利なペットボトルを、少し重いけど安心・安全なステンレスに変えました。(水の味が全然違う)私はこんなふうに対処しているよ!というご提案があれば、ぜひ編集部までお便りください。
info@niramekko.comまで 情報・意見お待ちしています!


【Vol.167】プレゼント

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A.アクティバ2015新米 アクティバ様より…3名様

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無農薬・無肥料・天日干し。作業は全てアクティバ会員の手作業!イノシシから守り抜いた愛着ある新米をプレゼント!銘柄は「ハツシモ」。玄米3合入りです。
 

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C.熟成ほうじ茶 こころ野農園様より…5名様

Cほうじ茶
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D.ひめぜん
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ノンアルミのベーキングパウダー にらめっこより…3名様

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アルミニウム無添加、コーンスターチはもちろん非遺伝子組換えと、体にやさしいベーキングパウダーです。一般のベーキングパウダーと同じ量でご使用いただけます。(113g入り)