vol.213 ボーダーレス社会をめざしてvol.72

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

 

障がいを知らせる

法人ぎふ市民協が主催する「介護の仕事を考えるキッカケ研修会」がありました。「ためしてガッテン」などに出演し有名な福辺節子さんの介護術を学ぶための研修会なのですが、高齢者だけでなく、障がい者も支援する仕事はあるよねと、突如私が話す事になってしまいました。できないと断ったのですが、    の   を見てもらえばいいじゃないという話で落ち着きました。それだったら簡単だと思い、受けたのですが、なんとよく調べますと   で放送された番組は研修会などでは著作権により使ってはいけないことが分かり、急遽自分でパワーポイントを作ることになりました。
さぁ~大変。2時間半もどうする?考えた末、受講生の方はきっと障がい者の事をご存知ないだろうと考え、まず障がいを知ってもらおうと思いました。「障がいって何?」と「障がい者の支援」について話すことにしました。
まず、疑似体験をしてもらいました。抽象的な言葉は理解し辛い、手先が器用に使えない、シングルフォーカスと言って興味のある物に集中してしまう、聴覚情報処理障がいという雑音の中から必要な音を聞き取る選択聴取が難しいということなどの体験をやってもらいました。
当日の受講者は、やはり障がい者と関わっている人は少なく、もっと知ってもらう活動をしなくてはいけないなと痛感しました。特に抽象的な言葉は、伝わりにくいという体験は分かりやすかったようです。私が言うことばを絵に描いてもらう。例えばりんご、飛行機、鉛筆など。これらは難なく描けます。次に「ちょっと小さいりんご」「ちゃんと」「あそこの鉛筆」「あれ」「これ」は描けないです。抽象的な言葉は絵には描けないのです。描けない・・・そのことそのものが、知的障がい・自閉症・発達障がいの人の「とまどい」になります。
伝える側は、具体的な言葉「これをあっちに置いてください」ではなく、「机の上にリンゴを置いてください。」・「あとちょっとで終わります」ではなく、「あと5分で終わります」など分かりやすく、ゆっくり話すと伝わりやすいようです。また、絵や写真を使う方法もあります。言葉を目で分かるようにすることが大切です。しかし、障がいの軽い・重いで明らかに理解度は違いますので、すべての障がい者に当てはまる訳ではありません。
現実に、このような人たちが町の中で暮らしている。そういう人たちが、困っている時にはそっと手を差し伸べて下さいということを伝えなくてはいけません。まだまだ障がい者のことを知らない人がいっぱいいらっしゃるという事を実感しましたので、もっともっと発信しようと思います。
もし、この文章を読まれた方の中で話を聞きたいと思われましたら、どうかお気軽に私に声をかけて下さい。飛んでいきます!
さて、私と一緒に書道をしている人が、今回初めての個展を開催いたします。是非お時間のある方はお立ち寄り下さい。

 

河原 良企 書道展 6月3日(土)~6月14日(水)

ハートフルスクエアG2階で行います。





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発行日:偶数月の第4月曜日
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