vol.204 ここいく日記 リレートーク はじめの21歩!

小さなころから性教育を!

 「県内〇〇人感染」新聞には、毎日のように新型コロナウイルス感染者数を示す見出しが載っています。その記事はいつも同じような場所に書かれており、これはまるで連載ではないか?と目にする度にうんざりします。
 このコロナ禍の影響で、今まで規制の無かった事がどんどん「してはならない事」となり、やらなくても良いことが「しなくてはならない事」に変わってきてしまいましたね。 感染拡大を防ぐ為には仕方がないことなのか?これから大きく成長していく幼児、多感な十代の子どもたちにとって、人との関り、出逢い、触れ合いが制限される今の生活は決して良い状態とは言えません。
 この影響で私たち「ここいく」が定期的に行ってきた幼稚園、学校からの「いのちの授業」の依頼も激減しました。私たちの活動の危機というより、伝えるべきメッセージや学びを届けられず、体験する機会が少なくなってしまった子どもたちの危機だと思います。
 家庭での性教育はよく「難しい」「どう教えていいか戸惑う」と言われます。
 「お兄ちゃんには、おちんちんがあるのに、どうして女にはないの?」「赤ちゃんはどこから生まれるの?」
 このような質問は85%の子が5歳までに母親にすると言われています。この時決して誤魔化さないで下さい。逃げたり、誤魔化したりすると、子どもは敏感に感じます。『こういうことは親に聞いてはいけないのだ』 親子のタブーを作ってしまうと、子どもは自分で答えを探そうとします。探す先は友人や雑誌から、今はネットからかもしれません。こういう時は逃げないで、チャンスが来たと思って下さい!
 質問されて困ったときは、是非こう言って下さい!「とても、いい質問だね。お母さんもすぐには答えられないので、勉強してみるから、少し待っててね」
そして、ここいくメンバーにご相談下さい(笑)。 
 本当に困ったときに、この親に相談しようと思えるかは信頼関係です。小さなころから性を語りあえる関係を作っていくことは大切ですね。
 小さな子どもたちはふざけたり、いたずらしたりと性器に興味を示す時があります。
 プライベートゾーン(水着で隠れる場所+口)の大切さは小さな頃から教えてあげて下さい。ぼくだけの、わたしだけの大切な場所。人に見せたり、触らせたりしてはいけないこと。
 女の子には赤ちゃんが生まれてくる道がある。だから綺麗にしてね。ウンチはこうやって拭こうか。男の子にはタマタマ(精巣)あるよね。ここでは「いのちのもと」の精子が作られるんだよ。蹴られるととても痛いのは、大切なところだから乱暴に扱われない為に痛く感じるようになっているんだよ。
 大切なことを恥ずかしがらずに事実として伝えることで、幼児でもしっかりと受け止めることができます。自分の体の仕組みを知ることで「自分を大切にする」ことに気付きます。そして自分を大切にできて、初めて他の人を(周りの人)を大切にしようと思えてきます。

 今回紹介したのは、授業のほんの一部です。家族で親子で体のことを伝える事も、とても大切なことですが、お友達やクラスメイトの皆と一緒に「いのちの授業」を受けることで、性被害の被害者、加害者になることを防ぐことにもなりますし、何よりも知らなかったことを知る喜びを共にわかちあう事ができると思います。
 そして、今までは園や学校での授業を中心に活動してきましたが、今後は少人数の集まりでのミニ授業なども対応できるよう工夫していきたいと思います。質問もお受けします。お気軽にお問合せ下さい。

担当:ここいくメンバー・多田良子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)