vol.198 ここいく日記 はじめの15歩!

〜愛を叫ぶ〜

 今年は新型コロナウイルスの影響で学校等での「いのちの授業」はほぼ中止。こんな時だからこそ、体と心と命の話、包括的性教育を届けたいと思っても、呼んでもらえないと実現できません。ならば今年は、学校ではできない「いのちの授業」を実践する年にしたいと考えていました。そんな時、遠方に住む、子どもたちが思春期で「性」に関心があるという知り合いの家族が、たまたま各務原市に来てくれたので、急遽「いのちの授業」を実施しました。
 ここいくの授業プログラムは、年齢に応じて工夫され、いろいろなメニューがあります。その中のひとつ「愛を叫ぶ」というプログラムが私は大好きですが、1人でも親が参加できないお子さんがいる場合は実施しません。定員も10組くらいの親子が理想です。そんな条件があるので学校の授業では、なかなかできないメニューです。
 この日は、お父さんお母さん兄弟姉妹揃っての3家族が参加。いつものように心と体のお話をして、いのちの成り立ちを伝えたあとで「愛を叫ぶ」を実践。前振りもなく、突然の流れに、お父さんもお母さんも戸惑います。用意されたカッコいい言葉ではなく、「いのちの授業」を受けた後の流れで感じた気持ちを、お父さんお母さんから子どもたちに叫んでもらいます。
「優しい○○くんが大好きだよ~」
「いつも、からかってごめんね。でも大好きだよ」
「お母さんを受け止めてくれてありがとう~」
 それぞれの思いを叫ぶお父さんお母さんに駆け寄り抱きしめてもらう子どもたち。思わず溢れる親子の涙。その涙にもらい泣きする私たち。愛が溢れる瞬間を参加者全員で共有できた幸せな時間でした。
 こんな風に「愛を叫ぶ」ことができる家庭はきっと大丈夫。そんなに心配ないのかなぁ~と思います。それくらい「愛」の力は大きいし、人は愛が原点なのだと思っています。

 「いのちの授業」で学校に行くと様々な子どもたちと出会います。一人一人違って当たり前ということ、「あなたはあなたのままでいい。生まれてきてくれてありがとう」という思いをどれだけ伝えても、それを実感できる場所がない子どもたちは、苦しくて辛い。そんな苦しんいる子どもたちにも出会ってきました。
「あの親が、そんなこと思う訳がない。」
「自分には親がいないから、よく分からない。でも親っていいなと思いました。」
 そんな感想をもらった時、親じゃなくてもいい、誰でもいい、ありのままを受け止めてくれる人たちがいる、ということが大事だと、「ここいく」の拠点でもある「あいのね」が誕生しました。あなたはあなたのままで「あ~いいのね」と感じられる愛の根っこを育む「あいのね」はそんな地域の居場所です。ここに来る子どもたちに、ここいくのメンバーが心で愛を叫んでいます。
 誰もが幸せになるために生まれてきました。
 生い立ちは変えられない。でも未来は変えられます。
そして、自分の気持ち次第でその出来事の意味も変わってくる。
私自身もたくさんの愛をもらって幸せに生きていることを「いのちの授業」を通して出逢った人たちに伝えていきたいです。

今回、「いのちの授業」を受けてみたいという声と、届けたいという思いが重なれば、こんなふうに小さな集まりでも実現できるという新たな可能性を感じました。授業に興味のある方はお気軽にお声かけ下さい!(費用は要相談)

担当:ここいくメンバー・古川 明美でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)





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