vol.197 ここいく日記 はじめの14歩!

体ってス・テ・キ!

 「これから男の子の体のしくみについて話をします。これは『ペニス』です。」
 このフレーズで「射精の話」がはじまります。(私の担当)
 唐突に耳に入ってきたワードに、びっくりする子、笑って食いついてくる子、恥ずかしそうに下を向く子・・・反応は様々です。私も初めの頃は、とても勇気が要りました。それは、まだ学びが浅く、伝える内容が自分の中に落としきれていなかったから。しかし、ここいくメンバーで授業内容を吟味し、繰り返し授業をしていくうちに、何のためらいもなく、むしろ「みんな、聞いてね!」という気持ちで大きな声で伝えられるようになりました。
 小学校高学年~中学生の第二次性徴期の男の子は、自分の体の変化に戸惑う時期。親にも友達にも相談できずに悩んでいる子がとても多いそうです。
 そんな子どもたちに正しい知識を伝え「自分だけじゃないんだ」「恥ずかしいことではないんだ」と安心し、体の変化・成長を前向きに受け止められるように話をします。
・ペニスが勃起すること。男の子はお母さんのお腹の中にいる時から勃起してるよ。それは、大人の体になった時に、上手に命をつなげられるように!
・勃起しないと射精できないのは、セックスの時に女性の膣内へ精子を空気に触れることなく安全に送り届けるため。(精子は空気に触れると生きられない)
・毎日射精しなくても、絶対に溢れないよ。(体内に吸収され、老廃物として排出)
・セルフプレジャー(マスターベーション)は射精の時に快感を伴うことで、罪悪感や後ろめたさを感じる子が多いけれど、それは自分の体を知る勉強。とても大切なこと。でもマナーとエチケットがあるよ。

 射精は命を繋いでいくとても大切で素敵なこと。本当に「知る」「学ぶ」って大切ですね。これらを学ぶことで、夫や二人の息子を、とても愛おしく感じるようになりました。

 私は話終える時「男の子も女の子もお互いの体の事を知って、相手を思いやれる優しい大人になって下さい」とできるだけ優しい声のトーンとなるよう心がけます。
 「自分の体を知ることができ安心しました」「セックスはいやらしいことではなく、命を繋ぐ大切なことだと分かった」
 こんな感想を多くの子が書いてくれます。「伝わってる!」と確信できる嬉しい瞬間です。
 新型コロナウイルスの影響で、今年度の「いのちの授業」が軒並み中止。毎年、年に2回の授業を行っているフリースクールだけが、今年も変わらず授業を実施して下さいました。
 「今、学校では学習時間の確保に重きを置いていますが、こういう時だからこそ、生き方を学ぶ『いのちの授業』が必要だと強く思います。」この校長先生の言葉はとても嬉しかったです。
 こんな時だからこそ、一人でも多くの子どもたちに「いのちの授業」を届けたい。ここいくとしても、少人数の依頼やオンラインなどでも対応できるよう、あらゆる可能性を模索しています。そして、いつかは県も超えて、全国の子どもたちに授業を!そんな壮大な夢も抱いています。
 早く生の授業を届けられる日が来ますように。

担当:ここいくメンバー・横山里美でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)





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