お塩のお話会【好塩快】
講師/ご塩社 社長 笹谷達朗さん
8月下旬、古民家再生工房(羽島市)参加者:学生~お母さん15人
「どんなお塩を選んだらいいですか?」
「岩塩」がとれる欧米は、岩塩に含まれたミネラルを多く含んだ硬水が土壌にもいきわたり、ミネラル豊富な土壌となっています。その土壌で育った植物にはミネラルが豊富に含まれ、その植物を食べた草食動物(家畜の肉)にも当然、ミネラルが多く含まれています。
日本の水はミネラル分が少ない軟水です。土壌も火成岩で、育つ植物はそれなりのミネラルしか含みません。だから、日本人は昔からミネラルの宝庫である海からの「海塩」を摂り続けてきました。
塩という物質は、身体に入って、直接、細胞に作用するモノですから、お塩の製造方法・工程が大切で重要なポイントとなります。海には多くのミネラルが溶け込んでいます。しかし、旧日本専売公社が販売していた「食塩」は、イオン交換膜法でつくった塩化ナトリウムが99%以上の過精製イオン塩。海水に含まれているミネラル等を取り除いた「ミネラル欠乏塩」なのです。どの塩が身体に良いか、それはご自身で試してみて実感するのが一番確かですね。
「健康のために減塩、とよく聞きますが?」
健康の第一条件は、血液の塩分濃度を0.9%にすることです。自分の血液が塩分濃度0.9%かどうかは体が判断してくれます。塩っけが足りていると塩がいらなくなる。舌が判断するので私は「ベロメーター」とよんでいます。実際に塩をなめてみてください。何十グラムもなめられないはず、もういらない!となります。または、いつもより塩辛い味付けの料理を続けてみてください。だんだんと塩辛い料理を受け付けなくなります。もしも塩分を取り過ぎても吐くだけ。吐くことは悪いことではなくて、もう十分であることの知らせです。塩の摂取量は頭で考えなくても体が知っているんです。
腎臓では1日に200リットルの体液、血液を濾過しているそうです。塩に換算すると25kg相当を濾過し、そこからまた99%の塩を再吸収します。その時に、減塩で塩分濃度が低いと、腎臓は濾過処理の回数を増やさなければ必要な塩分を吸収できません。結果、腎臓をこき使い過ぎ、腎臓に負担がかかります。腎臓が弱まり機能しなくなると様々な病気に繋がります。
おねしょの予防は、水分を摂りすぎているなら夕飯をいつもより塩辛くしてみたらどうでしょう。塩分を排出するために尿が出るので、眠る前に不要な水分を出し切れるかな?
※精製塩では逆効果です
漬物や梅干しは使う塩によって、ずいぶん味が変わります。漬物に精製塩を使うと、塩そのものにミネラルの成分が少ないため、素材のミネラル分が漬汁のほうに溶け出てしまいます。そのため、風味はよくありません。天日海塩で漬けると、塩のミネラル成分を摂れるだけでなく、味もよくなります。
女性は子宮の上に腸があり、水分や砂糖の摂りすぎると腸が冷え、下にある子宮まで冷えてしまいます。塩を摂ることで水分が抜け、冷えを予防できます。塩分濃度が0.9%に近づくと、水分が出て体温が上がるんです。
●日本には昔からお塩を大切にしてきた文化があり、『いい塩梅』『手塩にかける』など塩から生まれた言葉も沢山あったことを知りました。昔ながらの日本の風土や暮らしが、健康のキーワードだと聞いて、納得しました!(Rさん)
●減塩をすることが必ずしも良いということではないんだと知り、塩分摂取について改めて考えさせられる良い機会になりました。(Mさん)
●妊活中の体質改善にも塩にかなり助けられたので、塩にはすごく興味ありました。塩などからミネラルを摂って、”出せる体、循環のいい体”に戻していくこと、コレ、ホント大事だなーと感じました。(Cさん)
●おねしょの予防法や、子宮を冷やさない方法がお塩を使ってできるとは、目からうろこでした!すぐ実践して、体の声を聞いてみたいです。(Aさん)
●自分の体にコンプレックスがあったけど、笹谷社長とお話していたら、そのままの自分をまるっと認めてOK、大丈夫、むしろこのままの方がいい、と包まれたような気持ちになりました。楽しく健康になれそうです。(Sさん)
笹谷 達朗さんプロフィール
北海道夕張市出身 。大学を出て食肉の日本一の会社で輸入実務を担当、畜産業界がどういう業界かを知る。25年ほど前に、お塩の大切さとお塩の裏事情を知り、生業とし、塩屋になる。2006年、夕張市の財政破綻が、きっかけで、夕張市にご塩社を移す。夕張で政治を勉強。2011年大震災をきっかけに、「お塩の大切さを伝える」塩屋となる。2014年より、軽トラックで、「全国塩脚」をして、お塩のお話を700回以上こなす。
子育てコミュニティ toco toco
子育て世代のやってみたい、知りたい、学びたいことを、自ら企画・運営。誰かが講師、受講者という立場のない、一人一人が活躍する「学び合い会」を中心に、顔と顔を合わせて集う良さを生かした活動を展開中。
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