ここいくの授業は、幼児から大人まで年齢別にプログラムがあります。幼児から性教育⁉と思われる人もいると思いますが、幼児期の子どもは何にでも興味津々で聞いてきます。「涙はどこから出てくるの?」「月はどうしてずっとついてくるの?」と。それと同じように、「赤ちゃんはどこからくるの?」「ママにはどうしておちんちんがないの?」「セックスって何?」と聞いてきます。幼児が対象の時はそんな素朴な疑問に答える授業をしています。
素朴な疑問に答えることからはじまります。
例えば、性器の話。男の子のおちんちんの後ろにぶら下がっている袋の中にある丸い玉2つ。大人の体に近づくと、この中でいのちのもとが作られる。いのちのもとの名前は精子。女の子もお腹の中に丸い玉を2つ持っている。女の子も同じように大人の体に近づくとそこでいのちのもとが作られる。いのちのもとの名前は卵子。
そして、精子は空気に触れると生きられないこと、だから空気に触れないように子宮へ送り届ける仕組み、性交についても話をします。お父さんの精子とお母さんの卵子が出会い一つになって赤ちゃんになる。赤ちゃんはお母さんのお腹の中で大きくなる。だから女の子のお腹の中には赤ちゃんが育つお部屋「子宮」と赤ちゃんが生まれてくる道「膣」がある。
性器は、いのちを作る大切な仕事をしている場所だとわかれば、大切にすることができます。下着や水着で隠れる場所「プライベートゾーン」は、ぼくだけ、わたしだけの大切な場所。ここぐらいまで話すと、おちんちんというだけでざわついていた子も大切な話をしていることがわかってきます。
精子と卵子の出会いも偶然で、みんなの命は奇跡のような確率で生まれたことを伝えると、どの子もキラキラした目で嬉しそうに聞いてくれます。
いのちの始まり受精卵、自分の始まりが、針の穴ぐらいの大きさだったことがわかると、とっても小さかったことに驚き、自分はここからこんなに大きくなったんだと誇らしげな笑顔を見せてくれます。
生まれてきた時の話を聞くのも子どもたちは大好き。
みんなは自分で生まれる日を決めて、自分の生れてくる力、生きる力を使って生まれてきたこと、そして元気に泣く力があったから、今こうしてここに生きていること。お母さんも痛みに耐え命がけで赤ちゃんを産んだこと、お父さんも他の家族もみんな赤ちゃんが生まれたことをとっても喜んだことを伝えると「ああ!そうなのか」と誇らしげで嬉しそうな顔をします。
これらの話しを通して、みんな違うし、みんな違っていいこと、自分だけでなく他の全ての人の命が尊いというメッセージも子どもたちの心に届きます。
性教育というと、どうしても「性交」を気にする大人たちがいますが、授業後に子どもたちからもらう感想文(感想文は、ここいくの宝物です!)は、親への感謝や、生まれた喜びに溢れています。性交についての感想はほぼありません。性交を伝えることを心配しているのは、大人なんだなぁ~と感じます。
担当:ここいくメンバー・中村暁子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)