vol.182 カタコトの部屋 牛乳、飲む?飲まない?

牛乳、飲む?飲まない?

 

栄養豊富で成長にかかせない食品とされる牛乳。しかし、牛乳には問題点があるという情報も…。今回は、積極的には牛乳を飲まない、という選択をしたママたちにお話しを聞いてみました。

 

わが家と牛乳

Kさん わが家では牛乳は飲んでいないです。牛乳のために牛が何回も搾乳されていることも気になるし、牛のお乳は仔牛を育てるためのもの。乳離れした人間には必要ないんじゃないかなぁって思って。
Nさん 私はホルモン剤など気になる事はあるけど、牛乳を使うと美味しい料理もあるし…。ただ、買う時は低温殺菌にしています。
Oさん 私は好きじゃないので飲みませんが、主人は牛乳好き。子どもは家では飲まないけど、給食では飲んでいます。カルシウムは他の食品でも取れるので、牛乳から摂る必要はないと思っています。でも、牛乳を飲む人には、自然放牧、抗生剤やホルモン剤無投薬のものを選んでほしいな。
Yさん 以前は飲みませんでしたが、同居の牛乳愛好家のお義母さんが子どもたちを愛してくださる気持ちを受け止めようと、今は感謝して飲んでいます。
Tさん 第1子妊娠中は牛乳を飲むとお腹が痛くなり飲めませんでしたし、牛乳は不要とさえ感じていました。でも第1子の入園を機に、豆乳より牛乳が好きだし、飲めるし、産地や生産者、遺伝子組み換え飼料かなどを気にして選んで、嗜好品としてありがたくいただこうと考えるようになりました。
Sさん 私はたまにカフェオレを飲むくらい。子どもは便が緩むので幼稚園でも飲んでいないです。「日本人には牛乳は消化しにくく、カルシウムを吸収できていない」と読んだこともあって、メリットも感じられないし、それでいいかな。
Mさん たまにシチューで使う程度です。第1子は年長から飲むのをやめていますが、たまには家族で飲むこともあります。毎日飲む健康食品ではなく、し好品と思っています。
Aさん 昔は飲んでいましたが、食材や調味料に気を配るようになったら、牛乳を飲むと家族全員のお腹が緩くなるようになり、やめました。今はおかずをクリーミーにしたいときでも雑穀などを使っています。


幼稚園や学校では

Kさん 昔から牛乳を使っていない幼稚園で、給食に牛乳が出ないんです。
Sさん 牛乳、ヨーグルトはやめてもらっています。
Aさん 幼稚園には入園の時に乳糖不耐症であること、万が一飲んでしまっても命の危険はないことを理解してもらって、飲まないようにしてもらっているよ。
Hさん 担任にはお腹が痛くなるから、と伝えていますが、先生によって対応が違って、子どもに対して「飲んだほうがいいので学校では飲めるようになる練習をするよ」「みんなが飲んでいるのに一人だけ飲めないのはかわいそう」と言われたときは「学校で練習することではないし、体調が悪くなったら学習どころではない」と話しました。かわいそうかは本人が感じることなのになあ…
Mさん 私も言われました。前例がなかったようで証明を提出する前は、入学前に学校に2度呼ばれました。「飲めないのはかわいそう」「パンの時にお茶は合わない」などと平行線でつらかったです。乳糖不耐症※に理解のあるお医者さんが近くにいることを知り、証明をいただき、学校に提出することができました。

※乳糖不耐症とはーーー乳糖を分解するラクターゼという酵素は、赤ちゃんの時にはほとんどの人が充分な量を持っているが、年齢を重ねるごとに減っていく。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロしたり、下痢をしたり…これはラクターゼが不足して乳糖を分解できないために起る症状。

もし選ぶなら・・・
より自然に近いノンホモ・パスチャライズドの牛乳を。

牛乳の生産行程について考えてみませんか?
牛乳は以下のような工程で生産されます。

搾乳→集乳→計量→冷却・貯乳→均質化(ホモジナイズ)→殺菌→充填→日付印刷→製品検査→出荷

多くの牛乳では生乳本来の風味や栄養素の維持よりも生産効率が優先されてしまい、結果として臭みがある、乳糖不耐症の症状が出やすいなどのデメリットが発生しています。
一般的なホモジナイズド・超高温瞬間殺菌の牛乳が1Lあたり200円前後であるのに対し、ノンホモ・パスチャライズドの牛乳は400〜800円ほどとかなり高価です。しかし、体への影響を考えたらやはり高くても質の良い商品を選びたいもの。

牛乳は嗜好品として少量楽しむのがおすすめ。
体質的に合う・合わないがあるということ、カロリーが高くお腹に溜まるので牛乳を飲みすぎることも要注意。その分ご飯が食べられなくなり栄養が偏ってしまうことも考えられます。

食品の質を左右するのはどれだけ自然に近いかどうか。
科学技術のなかった時代から食されていたものは、人の手が入っているとはいえ今よりははるかに自然に近かったはずです。肉だって、野菜だって、もちろん乳製品だって。そしてそれらの食品は長い歴史の中で私たちの命をつないできてくれました。もちろん、食文化により腸内細菌が形成されるので日本での歴史が浅い乳製品などは大量に食べることが良いと思いません。

乳牛の生育環境にも注目しよう。
もちろん、生産方法以外にも生育中に投与される抗生物質やホルモン剤、遺伝子組み換え飼料、牧草の放射能汚染についても対策している牛乳を選ぶのがベストです。ただ、「動物性はNG!」「乳製品はダメ!」と言うのではなく、飼料もふくめた生産プロセスにも注目したいと思います。
「どの食品を摂るか」ということと併せて「どんな風に生産されたか」にも注目して食材を選びたいものですね。

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