エスノ(エスニック)オーケストラとは、世界中で催されている文化交友プロジェクトです。それぞれの国の人たちが集い、その国につたわる伝統的な曲を紹介し、それをオーケストラ編成で全員で演奏するというスタイルです。
今回のグループは、オーストラリア、アボリジニ、フィジー、ソロモン島、ジャマイカ、パプアニューギニア、ポルトガル、イギリス、スエーデン、イスラエル、から総勢25人の音楽家たちが集まり、オーケストラを編成しました。
それぞれに伝わる文化を歌、音、踊りをとおして共有する。そしてみんなで演奏する。なんて美しいんだろう。そしてなんて平和的なんだろう。その過程に私は何度も感動しました。
島国の人たちにとっては、文化は生活そのものです。その土地に伝わる歌、踊り、衣装などもしっかり残っています。逆に先住民であるアボリジニの人たちの文化は、強制的にどんどん薄められています。それでも、わずかに先住民のことばと、歌は残っています。わずかでも残っている文化を伝承していかないと、途絶えてしまいます。自分たちでその文化を探っていかないと、生き方を見つけられない状態でもあるのです。
だからこそ、国、人種に関係なく、いま引き継いでいける世代が、同じ民族でなくとも、いまある文化を、共有してそれを伝えていく。それがとても大事なのだと思います。
そこで自分自身を振り返ってみました。自分の世代、育った環境には伝統的な踊り、歌があったのかどうか、あったとしてもきちんと教えてもらったのか記憶にありません。もちろん地域差はあると思いますが、伝え方が弱まっていると感じられます。だからこそ、伝承していくことは、とても価値のあることだと思います。
日本の文化。今度帰るときには盆踊りの一曲を歌えて、踊れるようにしよう!!!今の時代は、いろんな文化がどんどん混ざり合っていっています。文化の融合、素敵なアクションだと思います。でも同時に、自分を育んでくれた地域の文化を知ること、それを伝承することはとても大切です。
今ある美しい文化。みんなで残していきたいですね!Yao