vol.180 かなでの沖縄だより-4

自分で車の運転ができない私は、4月に沖縄へ来て以来那覇から出ることもできず、平和学習どころではありませんでした。それが、9月26日から28日の3日間、岐阜の仲間が来てくれて、平和学習漬けの3日間を過ごすことが出来ました。今回と次回はその報告をさせてもらいます。

南部戦跡巡り

初日、午前中は南部をまわった。沖縄に住み始めて半年がたつが、那覇市から出たことがなかった私は、南部の道路を走っていてドラマに出てくるような道ばかり、あぁ沖縄だと思った。具志川城跡、魂魄の塔、喜屋武岬、平和の礎に行った。
魂魄の塔では、沖縄戦で道路や畑の中などいたるところに散乱していた遺骨を集めて祀ったのがこの塔であることを初めて知った。沖縄には全国の都道府県の塔があるが、唯一沖縄の塔だけない。もしかしたら この魂魄の塔が沖縄の塔だと言えるのではないかと私は思った。平和の礎を初めて見た。 テレビでしか見たことなかったので、はじめ見たときの量の多さに圧倒された。6月23日の慰霊の日にテレビで見た、碑に向かって泣いている人々を思い出した。そのことを考えたら 普通ではいられなかった。ゾッとした。沖縄戦の犠牲者が見つかれば見つかるほどこの碑が増えていくと思うと、戦争って本当に怖いものだと改めて思った。
沖縄にいる間に慰霊の日の平和公園へ行ってみたい。

会沢さん
午後には沖縄中部の読谷へ。ペンションマーミナーの会沢さんに初めてお会いした。会沢さんが、私たちに歌をプレゼントしてくださった。その歌を聴いたとき、会沢さんが伝えたい思いが伝わってきた。音楽をやっている私は、何か通じるものがあると感じた。会沢さんのように、好きな音楽を通して自分が伝えたいことを伝えるって素敵なことだと思った。

チビチリガマとシムクガマ
会沢さんに案内していただきチビチリガマとシムクガマへ。チビチリガマは最近事件があったばっかりで、私もどうなっているか心配していた。チビチリガマは、避難していた住民140人中83人が集団自決して亡くなった。そのうち6割が18歳以下の子どもたち。シムクガマは約1000人の住民が避難していたガマで、ここに避難していた人たちはみな助かった。どちらのガマもすごく暗かった。
シムクガマは明かりを消したらなにも見えない。あそこにいたということを考えるだけで怖いと思う。私ははじめ、2つのガマとも入るのを躊躇してしまった。いい言葉で表現できないけれど、怖かった。私が印象に残っているのは、涙目になりながら 必死に訴えている、私達に説明してくださる会沢さんの姿。あの会沢さんの姿は忘れられない。
集団自決の話をしてくださったとき、集団自決とは、集団で自決するように仕組まれたのであり、自らの意思で死を選んだわけではないとおっしゃった。

戦争は人を殺す。人が人を殺す。怖いことだと改めて思った。あとあと後悔は絶対にしたくないと思った、だからちゃんと学んでいきたいと思った1日目でした。(続く)

チビチリガマにて(17.09.26.)