vol.178 えっ!ミツバチが減ってる!?

私たちのまわりのミツバチは?
Cさん:知人のイチゴ農家では、「ミツバチが来てくれない」「来ても弱っている、すぐに死んでしまう」と言っていたよ。
Sさん:数えたことはないけど、あきらかに最近菜の花やドウダンツツジに来るミツバチが減っているわ。庭のサクランボの実の付き方が悪くなっているのはミツバチが減っていることと関係あるのかな?
Mさん:ミツバチといえば集団で蜜を集めるイメージがあったけれど、最近は2~3匹や1匹で弱々しく飛んでいるミツバチを見かけるよ。
Iさん:子どもの頃は、田んぼいっぱいにレンゲが咲いていて、ミツバチがたくさんいた。今は、レンゲを見かけることが少なくなったよね。
Kさん:実家には巣箱があります。ここ3~4年のことですが、スズメバチが増えてミツバチがやられたり巣箱に入ってくるミツバチの数が減ったりしていると聞きました。
Yさん:ハウスの作物を実らせるために働いた西洋ミツバチの中には、仕事が終わったら処分されてしまうミツバチもいるらしいね。人間の都合の良いようにしすぎだと思う。

ミツバチが減ると…
私たちの食べ物の70%がミツバチの手助けで実っていると言われています。ミツバチが減ると作物が受粉できず収穫量が減る。また、家畜用の飼料にも影響が出てきます。収穫量の減少に加え、人工授粉などの人件費など、今まで必要なかった経費のために作物や食肉、乳製品などの価格が上昇。それどころか、世界的な食料不足になることが心配されています。
また、ミツバチが受粉するのは食べ物だけではありません。綿など自然素材のものなどにも影響が出ますし、自然界にある樹木や野の花も受粉ができず、植物や生物の多様性や循環が崩れてしまいます。そして、人間も自然の一部、影響がないはずはないでしょう。

ミツバチが減少・大量死しているのはなぜ?
・花の減少。・巣を作る環境の減少や悪化。・作物に散布する農薬を浴びたり、農薬が溶けた水を飲んだりして、免疫力低下や神経異常になっている(家庭用殺虫剤も同じ)。
・携帯電話など電磁波の影響を受け、巣箱に帰る情報(帰巣本能)を失う。・免疫力や機能が低下し、ダニ被害を受けやすくなっている。
など、いろんな原因が挙げられていますし、原因は1つだけではない、ともいわれています。

プーさんに手紙を書こう!
プーさんが主人公のアニメーションで、世界中にミツバチのメッセージを伝えてほしいと、ウォールト・ディズニー社に直談判したハニーさんこと船橋康貴さん(※)。くまのプーさんに手紙を書いて、ウォールト・ディズニー社に送ろう!と呼びかけています。
世界中のこどもたちに知られているくまのプーさんは蜂蜜が大好き。プーさんから世界中のみんなに伝えてもらえるように、tocotocoでも、学び合い会やイベント、ワークショップなどでプーさん宛の手紙を書いています。今回もミツバチが減っていること、困っていることを大人も子どもも自分の言葉で手紙に書きました。この手紙はまとめて、ウォールト・ディズニー社に送ります。
みなさんも、お子さんとプーさんへの手紙を書きながら、ミツバチのこと、日頃の暮らし方について考えてみませんか?

※船橋康貴さん
環境活動家、一般社団法人ハニーファーム代表理事。
ミツバチたちのコミュニティーや社会性を通して自然の偉大さ、豊かさ、優しさを伝え、人間都合で考えないミツバチ目線の生き方を提案する環境教育・街づくりの活動をしている。http://honeyfarm.jp/
(にらめっこ177号で船橋さんのトークライブを掲載しました)

★ミツバチが好きな花や木を植えよう!
白、黄、紫色の花(ミツバチの目には赤色は認識できない)、土地に昔からある植物(野草、菜の花、レンゲ、シロツメクサ、タンポポ、栗、ミカン、柿など)を育てよう。

★殺虫剤は使わないようにしよう!
殺虫剤はミツバチ大量死の大きな原因とされています。農家さんだけでなく、家庭でも使わないようにしましょう。アリの巣ごと殺すもの、コバエ取り、ペットのノミとり、ガーデニング用虫除けなど。

★農薬を使っていないお米や野菜を買おう!
環境を考える農家さんをみんなで支援しよう!無農薬の野菜やお米を買う人が増えれば、作る農家さんも増え、無農薬の農地が増えます。また、家庭菜園で無農薬野菜を作ることも環境を良くすることにつながります。

子育てコミュニティ toco toco
子育て世代のやってみたい、知りたい、学びたいことを、自ら企画・運営。誰かが講師、受講者という立場のない、一人一人が活躍する「学び合い会」を中心に、顔と顔を合わせて集う良さを生かした活動を展開中。お問い合せ(仙石) tocotoco.hug@gmail.com