ハッチョウトンボ 学名Nannophya pygmaea (トンボ科)
日本一小さなトンボとして知られ、世界的にも最小の部類に属する。
日本最小のとんぼで、世界でも最小の部類にはいります。10円玉よりも小さい。本州・四国・九州に分布し、5月下旬から10月初めころまで見られます。平地や丘陵地の日当たりの良い湿地や湿原に生息していますが、昨今生息地が減少しております。
この名前の由来は、江戸末期の尾張の本草学者「大河内 存真」が「蟲類写真集」に矢田鉄砲場八丁目にて発見されたことからついたそうです。雄は全身真っ赤(写真上)になりますが、複眼の下部が黒くなり、赤と黒のツートンになってます。翅の基部がうす茶色をしております。雌は虎模様で、アブと間違えそうです。(写真下)
自然農の田んぼ(武芸川)には、このハッチョウトンボが毎年お目見えします。さらに、ほとけドジョウもゆらゆら泳いで、天然のビオトープです。この環境を守ろうと関係者は意をあらたに気を引き締め、農薬・化学肥料不使用、機械を使わない手作業でのお米つくりに力を注いでいます。ただ、土地柄、イノシシのぬた場になりやすく、収穫時期になると稲がなぎ倒されることもあるので、電柵は施します。
環境を破壊するのも守るのも私たち人間・・・野生のいき物や、植物と共生するには、自然農の思想をさらに学びたいものです。
自然農は昨年で丸十年経ちました。十年経ったけど、お米作りはたったの十回ですから、まだわからないことの方が多くて。お米はそれなりに採れますが、野菜はなかなか。育つものもあればあまり育たないものもある。小さくても不格好でも農薬も肥料も何も使っていない、本当の自然の恵みなので、命百%の一口かなと思えば捨てるのはもったいない。人が捨てるような小さな人参でもきれいに洗って葉っぱごと茹でてサラダにするとかね、ま、食べ方の工夫次第で立派な食材となります。
自然農の基本は、循環なんです。たとえば畑でとれた野菜のくずを戻す、田んぼなら収穫後のわらを戻す。そこでとれたものの一部を返す、という基本スタイルがあるんです。でも、収穫だけでは足りない時はスーパーなどで野菜やお米などを買って来ます。その時出る野菜くずを畑に入れたりするけど、それは問題ないと思います。ただ、それを堆肥として土に埋めたり、完熟堆肥にして畑に入れるというやり方はしません。自然農の場合は、何も手を貸さない、という基本があるので、畝の上にバーッとばらまいたり、肥やし食いのキャベツとか肥やしをたくさん必要とする野菜の場合は、植わっている所の少し離れた所にぽこっと置くとかしています。土の上にばらまくんです。そこに鳥がきて食い散らかしたりもしますが、自然に分解させるという事ですね。
土の中には空気を好む好気性の菌と、下の方には嫌気性の菌がいるんですけど、だいたい表面上にいる菌が分解します。
ちょっとやせてるなあと思った所には、私は冬の間に米ぬかや油かすを撒きます。冬の寒さの間に分解する肥料は夏に向かって野菜が育つのにすごくいいって聞いているし、それは自然界でも一緒ですよね、草とか木とか小動物とか地上で死んだものはそこでじっとして朽ちていきます。亡骸をここに置く、という感覚です。
失敗というか、何でできなかったんだろう、なんでこの野菜はここまでしか育たなかったんだろうっていう。ほうれん草なんかは種をまいても大きく育たなかったりという事が多いですよね。それは土の質が酸性に傾いていた証拠。ほうれん草はアルカリ性の土に育つ植物だから。そこで学ぶんですよね。「できなかった、ショック〜」ではなくて、学びの機会ととらえれば、いい現状になるんですよ。
自然農の田んぼでみなさんそれぞれ個人区画で同じやり方でやっていて、うまく育っている区画があるのに、自分はなんで株が増えなくてこれだけしか採れないんだろう、っていうのは、何かそこに原因があるから育ってないんですね。その人が「なんでこんなに育ってないんだろう」ってふっと言うから「この立ち姿が今のあなたの技量よ」って。厳しい(笑)。
でも私も同じなんですよ。そう思ってみれば、そうか!って自分を考えるきっかけにもなり毎日が、一生が、学びです。
赤目自然農塾代表・中村さんによる講習会
(美濃加茂市・蜂屋 農学友の会の田んぼ’15/11)
農学友の会〜自然農学びの場〜
自然農は無肥料、耕さない、種々や虫たちを敵にしないという農法。一年を通してみなさんと楽しく学びながら、米、野菜育てをしています。参加人数約20名(4月25日現在)問い合わせ(中山まで)090-9939-8591
自然農の勉強会
DVD&<川口由一の自然農というしあわせwith辻信一>鑑賞後Q&Aタイム
Q:となりの畑が農薬をまいているようなところでは自然農は無理?
中山:川口さんの指導では、そういう少量の化学肥料だとか農薬だとかは、自然農の畑の地力があれば自然に分解しちゃう。いっさい問題ありませんということですよ。
Q :「耕さない」のが自然農。里芋などの芋類は収穫するときに掘り起こしてしまうけど?
中山:そういう根菜類はしょうがないね。私もさつま芋とじゃがいもの収穫の時は畝全部を掘り起こして、隠れているのを探したりす ると、くちゃくちゃになります。でもすぐに畝を整えて、サツマ芋のつるは、その上にドカッとのせておきます。
Q:種は全部穫っていらっしゃいますか?
中山:堅苦しく考えず自然体でいいと思います。足らなければ買ってくればいいし。種を採り続ければいいし。F1でもずっと採り続けていれば、ある時変なのも出るけど、大丈夫だって川口さんはおっしゃてます。
Q:仲間と米作りをしていますが、田んぼの水はけが悪かったり、猪の被害にあったりと、なかなか収量があがりません。
中山:私たちの目的は収量ではなくて、そのやり方を継続し、引き継いでいくことです。その上で自然の中に身を置いて、土に触れる楽しさを覚えるという事に重きをおいています。その過程で収量が増えていけば、うれしいよね。
Q:田うえの時、苗の一本植えは勇気いるわ。
中山:元気な苗は1本でもいいけど、成長の悪いひょろひょろの苗は二本でもいいと川口さんはおっしゃっています。育ちの悪い苗というものは元気に育ってないから、命がちょっと弱いので、つけるお米の量も少ないんですよね、だから2本植える事によって隣の1本と同じにする、という考え方なんですね。
DVD鑑賞後、中山さんを囲んでシェア会 (にらめっこ編集室にて16/3/27)