マクロビ美人になろう!
食べ物でこんなに変わる私たちの「からだ」「こころ」
「からだ美人」になる
食べ物は肌に表れる
私たちが自分の意思で摂り入れた食べ物が、消化、吸収されて重なる分解と合成の結果、皮膚、つまり肌ができあがります。皮膚のすぐ下には毛細血管が張り巡らされています。きれいな血液が流れていればクスミのない肌に、老廃物たっぷりのドロドロ血液だと紫外線に当たって化学反応を起こしソバカスができやすくなります。ヒトにはほ乳類(肉類・乳製品を含む)や鳥類・その卵類、甲殻類(シーフード)などのタンパク質や脂肪を消化・吸収・消費・排泄するシステムが完備されていません。何割かは身体のどこかで停滞してしまう…そして老廃物となってたまってしまいます。吸収され血中に入り込んだ栄養分は分解・合成と進行しながら体中をめぐりますが、脂肪として口に入りやすい動物性食品は、人体の温度より融解点が高いのでとけ込めずぷかぷか浮かんでいるイメージで全身をめぐります。同時に農薬や食品添加物などを一緒に食べているので、化学物質や摂取された過剰な糖分でもドロドロ血をつくって酸化血液を増やし続けています。各種多様な物質で私たちは体内の血液を汚しているわけですが、中でも美容健康上困るのは、これら酸化血液が酸化脂質や活性酸素を多量に含むと言うことです。酸化血によってつくられ、老化してしまった細胞が各組織を作り出し、それら器官・内臓が様々な症状を引き起こします。血液を汚さない食物を選び、老廃物を溜め込まない食べ方に努めたいものです。
- 顔の造形に表れる
- 体形・腕や脚の太さを決める
- 爪や髪に表れる
- 髪の生え方が変わる
- からだの硬さにでる
- 足・腰や身体を重くしている
- 頭の冴え・目の輝きを決める
- 風邪をひきやすくしている
- キュートな口もと、セクシーな唇を作る
- 目もと・目のまわりに表れる。
「こころ美人」になる
食べ物は・・・
自分をうっとうしいと感じさせる
引きこもりを軽くする
小言・悪口を言わせる
イライラ・怒らせる
興奮やオーバーハイを静める
「心配性」「取り越し苦労」を起こす
「猜疑心(ねたみ・うたがう心)」を強くする
「涙もろさ」「悲しみ」「淋しさ」をつのらせている
「何でもスグとびつく」「すぐあきる」
「我慢できない」「スグきれる」心をつくる
「気が弱い」「恐がりや」を変える
食べ物は「自信」「確信」を育てる
甘い飲み物やお菓子、これらは気分をハイにします。足を地から浮かせてしまうことも。しかし、一人になったころには沈んだりボヤーッとして、時には「頭に来た。もうイライラする!!!」といった感情が走ることも。しばらくすると落ち着くのですが、極端に糖度が高いものを摂り続けると糖尿病や低血糖症を通り越して腎臓にダメージを与えてしまいます。こんな話があります。ある女性が「同じカロリーならご飯でなくても好きなケーキやフルーツを」という理屈で食べ続けていました。数年後腎臓がんが発見されました。同時に引っ込み思案になって、自分の能力を発揮できないでいました。病気を機に甘いものは全てやめ、玄米ご飯を300回噛んで食べると、そこには十分な甘みを感じることができました。よく噛んで植物性の副食を摂り続けることで快復に。ただ食事のルールを守っています。「いのちが愛おしいから」とわらって「自分はこれで行こう・もう大丈夫」と確たる自信を持ち、いつも同じ自分でいられるようになりました。
食べ方じょうず
マクロビオティックでは、何を食べるかといった「足し算」ではなく、何を控えたらいいかという「引き算」からスタートします。
- (1) 極端に陽性エネルギーを多くもつ食品は、体調によってはしばらく控えます
- 動物性食品(肉類、卵類、乳製品、魚介類(白身魚の刺身や煮魚は時々はよい)およびその加工品。
- (2) 極端に陰性エネルギーを多くもつ食品は控えましょう
- 油脂(バター、マーガリン、ラード、ショートニング、大豆油、コーン油、紅花油、ヤシ油、胚芽油、サラダ油)精製糖(白砂糖、あらめ糖、氷砂糖、ブドウ糖、乳糖、オリゴ糖、還元糖)油脂を多く含む加工食品(揚げ菓子、クッキー、ケーキ、パン類、インスタントラーメン、マカロニ、スパゲッティー、ドレッシング、マヨネーズ)
- (3) 自律神経を乱しやすい食べ物
- 動物性食品(特に肉類、養殖魚類、牛乳)砂糖類の入った食べ物、食品添加物の入った食べ物、化学調味料、清涼飲料水、アルコール類。
- (4) 体液(血液やリンパ液など)を汚し、循環不良を起こす食べ物は控えましょう
- 動物性食品(特に肉類、卵)、油脂類、砂糖類、精白された粉の食品の食べ過ぎ(パン類、パスタ類、麺類、菓子類)
極陽性食品といわれている食品に、肉類があります。これらの原材料は動物です。赤い血をもつ、つまりヘモグロビンをもつ以上は生存するためには塩分が必要であり、古塩(肉には必ず塩(Na)が成分として入っている。一度動物によって使われた塩分なので古塩と呼ぶ)として塩分を含んでいます。それは私たちの血液製造には何の役にも立たないと言われています。また、それらを食べると反動で極陰性の糖度がとびきり高い果物やジュース、甘いケーキやアイスクリーム、アルコール類を身体が要求してきます。両極端になると、気分が沈んだり不安や心配からビクビクすることもあります。そんなとき、頼りになる主食が玄米ご飯。春はハトムギや大麦(押し麦や丸麦)、重たい気分を軽くしたいときは、夏はコーンを、気を和らげたいときには、きびや粟を混ぜて炊きます。玄米ご飯は圧力をかけずに炊くことをおすすめします。土鍋で炊くとおいしいですよ!。水の分量は玄米の1.5倍が目安。中火で沸騰したらとろ火にして約15分〜20分。湯気からこんがりお焦げの匂いを感じたら火を止め20分蒸らします。
「火」の話し
食生活や住まいを中心とする熱の「火」を考えてみます。寒さが厳しくなるとヒトは身体が冷えてつらくなるので、何とかして暖をとるための工夫をしてきました。これは「食べて命を明日へつなぐ」という食という行為から始まったと言っても過言ではないでしょう。
現代に暮らす私たちが生活のために使う火力は、やはり自然界からの恵みであるもの、自然により近い「炎」から得られる火力が心身に最も馴染むのではないでしょうか。
マクロビオティックは食や住にこの「炎」という火力を人類にやさしい熱源として使います。たとえば玄米を水と自然塩ひとつまみとともに、土鍋に入れ、炎で炊いたご飯。それを身体の中に入れたとき、玄気パワーがジワッと広がり、次第に身体の一部に溶け馴染むのを感じます。天然の「火」の優しさと強さがそこにあるのです。
料理じょうずになろう
五感は変化を楽しんで、体内は外界とのバランスを摂り快適に暮らせるよう工夫された食生活がマクロビオティック料理です。春から夏へかけて食べ物は、より軽め、さっぱりしているものを好みます。「暑い」「熱い」は状況的に陽性といえます。身体は緩み陰性な飲み物・食べ物を求めます。従って、調理は気温の上昇につれ陰性度を高め、体内と対外のバランスを図ります。加熱時間を短く、味もあっさり目。残暑を過ぎたころ、緩んだ身体の体温は奪われ冷気やウイルスが忍び込みます。本格的な冬には今までとは反対を心がけます。気温が低く(陰性)なるのに比例して食事は陽性度を高めます。陽性度の高い根菜類を多く摂り、加熱時間も長く。味はやや濃いめ。このように自然と陰と陽のバランスを整えているんです。自然を感じることは「身体の声を聞く」ことにつながります。これからも、気候風土にあわせた果物や野菜など、地元で採れたものを摂るよう心がけましょう。『まくろ美美人』文芸社 著:カノン小林
COLUMN 血の話し
「風の谷のナウシカ」と血液は腸で造られるという「千島学説」が結びついた。そのわけは…
ある日、がん細胞って何なのかなあと、ぼーっと考えていたことがある。すると、宮崎駿アニメの中で私が一番好きな「風の谷のナウシカ」のイメージがふっと浮かんできた。あの“腐海の森”で、毒を出して人を寄せ付けないオウムを始めとする昆虫たちが、なぜか突然、がん細胞と重なって見えたのだ。
ナウシカは、キツネリスのテトが牙をむいて、自分の指にかみつき血を流しても「こわくないのよ、ほら、こわくない。ねっ」と言って、指を差し出し続ける。するとテトは、自分が噛んで傷つけたために流れているナウシカの指の血を、次第になめはじめる。ナウシカは知っていたのだ。攻撃してくるものは怯えているものであることを。怒っているものは、傷ついているものであることを。
人間が、毒を出す森である腐海を焼き尽くしてしまおうと攻撃を始めると、腐海の王である強大な蟲オウムが人間を殺そうと暴動を起こす。ナウシカは「怒らないで、こわがらなくていいの。私は敵じゃないわ」と言ってオウムを抱きしめる。
オウムは人間に攻撃されたため、足はちぎれ、からだから青い体液を流し続ける。目は怒りで赤く燃えている。死にかけているオウムに寄り添いナウシカは言う。「ごめん…ごめんね…。許してなんていえないよね。ひどすぎる…」すべてを破壊し尽すほど荒れ狂っていたオウムたちも、ナウシカのやさしい語りかけによって静まってゆく。ナウシカの愛だけが、オウムの怒りと凶暴性を失速させられるのだ。私はこの場面で毎回泣いてしまう。
ナウシカは知っていたのだ。腐海は、人間が汚した世界をきれいにするために生まれた森であることを。腐海の樹木は、汚れた土や水の毒をからだに取り入れて、地下で美しい水、空気、胞子、結晶を作っていたことを。腐海の蟲たちは、本当はみなその森を守る精であるということを…。
「風の谷のナウシカ」と「千島学説」が私の中で不思議に重なってしまった。千島学説(故・千島喜久男医学博士の学説)では、がんは、血液の汚れを警告しているものであり、がん細胞は汚れた血液の浄化装置だという考え方をしている。現代西洋医学のがんに対する考え方とは全く違う。
千島学説は、血液は骨髄ではなく小腸の絨毛で作られているという学説だから今の医学会では認められていない。この学説を認めてしまったら、現在の医学教育を根底から塗り替えなければいけなくなるからだという。
「偉大なる素人でありたい」と思った私は、医学的にどちらが正しいかというより、どういう考え方が私にとってより納得できるのか、前向きになれるのか、行動に移せそうなのかという物差しで選択していくしかないと思ったのだ。
そういう意味では、がん細胞=極悪非道の超悪玉、故に、どんな手段を使ってでも殺す、叩き潰すという、西洋医学の好戦的な考え方より、がん細胞は、血液の汚れを警告するため、血液を浄化するために生まれるのだから、まず、宿便をとって、腸の大掃除をして、腸内細菌叢のバランスを整え、血液をきれいにし、酸化したからだを中庸に戻し、がん細胞が生きにくい体内環境を作ろうという千島学説のメッセージの方が腑に落ちる感覚があった。
がんというものが“死の象徴”になっているのかもしれない。まるで、がんを叩きつぶせば死が消えてしまうかのように。死は決してなくならないのに。もちろん、死とは肉体という物資が消える現象に過ぎないのだが。
免疫力、生命力があることが何よりの鍵。私たちのからだには、毎日数千、数万個のがん細胞が生まれているのだという。なぜそれが、がんとして発病しないかというと、免疫力、生命力があれば、からだ自身が、がん細胞を退治し癒してくれるので発病には至らないのだという。
「スピリチュアルライフを始めよう」より抜粋
©1984 二馬力・徳間書店・博報堂