VOL.150 まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~ part-12

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PART12

イブニングシフトのナース怖いんやけど〜

全然レポートとか聞いてくれんし、しかもレジデント(研修医)もみんな大変すぎて話もまともにしてくれん。うちもうちで的確に要点だけまとめて簡潔に話さなかんのに、よけいなことぐちゃぐちゃ言うでいかんのや(-。-;)
もっと知識もつけてちゃんと患者さんに病気のことも、血液検査の結果も、薬の作用も副作用も、スラスラ説明できるようにならんとね。どんな状態のときどの薬を使うかちゃっと判断できるようにならなければ。

がん病棟に配属になった同期の子と話しとったんやけど、今の病棟は一般外科+ホスピスやからまだ割り切って仕事ができる。西洋医学一本のやりかたに疑問を持ったり、東洋医学やホリスティックメディシンに興味があっても、外科だから割り切れる部分は多い。逆に、がん病棟に配属になった同期の子は、うちみたいにホリスティックに興味があるから、化学療法とかすっごい毎日が苦痛だっていってた。その点では、うちはあんまりストレスためないで看護師として経験が積めるからありがたいと思う。

患者さんの多くは、怪我だったり、摘出の必要なケースだったり、膿を取り出したり、子宮外妊娠だったりの人が多いから、外科的な手術さえできれば、あとは普通に家に帰れることも多い。ただそれでも、本当に摘出が必要なのかなって思うときはいっぱいある。
うちの病院は有名な大学病院と提携してるから普段やりとりするのは、ほとんど医学生か研修医。時々彼らの練習が必要とかで、よくあるケースにあてはめて、ちゃっちゃと手術してないかな・・とかって時々不安になる。その上患者さんの層が、ラティノとかマイノリティーが多いから、英語しゃべれんかったり、通訳はもちろんつけるけど、あんまり医学の知識がなかったり、医者のいうことは絶対っていう文化で育ってきた人達が多くて、手術します、ハイ、おまかせしますって、いともカンタンになってないかなって時々怖くなる。

まあ、そんなとき、ナースこそがアドボケイト(代弁者)となって声をあげんといかんのやけども。。。
なにはともあれ、とりあえずイブニングシフトの人達が、ちゃんとレポートきいてくれるように、成長しよっ!

Learn from 3.11

Learn from 3.11っていう日本人の人達がやってる集まりにいってきた。今回のゲストが、NYで臨床心理士として働いていて、去年6月に国境無き医師団の心理チームのメンバーとして南三陸町で活動してきた女の方の話だったので、すっごいすっごい勉強になりました。

部落(現地ではそう呼ぶそう)ごとにも隔たりみたいなのがあって、違う部落出身だと一緒の仮設住宅にいても、その人だけ雨んとき洗濯物取り入れてもらえなかったりするんやって!
あと、やっぱり津波の被害は、人々に生き残った罪悪感をたくさん残してるそう。
どうしてあの時手を離しちゃったんやろう…
どうしてあの時無理やりにでも避難させなかったんやろう
どうして私一人生き残っちゃったんやろうって…

そうゆう話も心理士として聞きながらカウンセリングしていく。うちやったらすぐ泣いちゃってなんにもできなさそう…あと、震災後1年3ヶ月が一番自殺率が高まるときなので、今まさに一層の心の支援・そのほかいろいろな支援が必要となるっていわれてました。
でも阪神・中越地震の統計をみても、自殺者の半数は震災後5年以降、しかも家族と一緒に同居している場合が多いそう。

会場にいて思ったけどみんながみんな、「自分には何ができるんだろう」って思ってるんやね。うちもいつも思う。
でも結局その方も「未だに答えは見つからない」って言われてた。ただ、現地の人達は、「忘れないでほしい」って口をそろえて言われるっていってました。
そして現地で実際に働く医療・心理の分野に携わる方達は、
当直や夜勤代わってほしいって言われてました。って。
切実だ。

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