私の名前は「村長」です。今年3歳になりました。相棒に「助役」って子がいたんだけど、脱走して行方不明…。きっと今頃誰かにかわいがってもらっていると信じてる。番犬(?)という名目でわたしは引き取られたの。ここは山あり川ありで本当に居心地がいいんだけど、夏はマムシやダニがいるから、用心深く行動してます。でも私、マムシやヘビを発見する得意技で、大好きな飼い主(これから会長と呼びます)さんに褒められます。会長は自然をこよなく愛する人です。53歳で会社を引退し、事業を息子さんにまかせ、自分のやりたいことを実行にうつした人です。これからは社会に恩返しするんだって。人の為になることをしたい!って。それが、小瀬げんき村の開村だった。荒れた山や河川敷を整備し、見晴らしを良くして、掘っ建て小屋を建てた。それだけに留まらず、炭焼き窯、くど、ピザを焼く窯まで造っちゃった。
会長は高山生まれで山育ちです。だから「自然から学ぶことが生きる力になる」ってことが身にしみている。人工物に囲まれた生活はもう嫌なんだって。だから、ここを「田舎の在所」みたいな居場所にしたかったみたい。遊びにきてくれる子ども達のために、最初は遊具を作ったりしたみたいだけど、これだけ自然がいっぱいあるんだから、自発的に遊べる方がいいと思って全部取り払ってしまったの。ここに来る子ども達は果敢に山に入っていくし、夏なんかは川にどぼーん!って泳いだり、魚を捕まえたりする。会長は目を細めて見守っています。
くどってわかる?薪でご飯を炊くの。「はじめちょろちょろなかぱっぱ」火加減、水加減、手加減…昔は炊飯器なんてなかったから、かまど炊きだったんだよね。今IHなんかがはやってるけど、災害時にライフラインが途絶えたらお手上げだしね。裏山の堅木を切って(間伐)干して薪にして、炭にして、それらを使って煮炊きして、灰になったら土に帰して…。自然物を循環させながら生活することをとっても大事にしているの。そうすると、生きとし生けるものすべてに感謝の気持が自然に胸の内にわいてくるって。
げんき村は、会長がいつも話している三つの幸せのうち「あげる幸せ」をカタチにしたものかなぁ?三つの幸せって言うのは、「もらう幸せ」(生まれて命をもらい、育ててもらう、食べさせてもらうなど)「できる幸せ」(社会人として家族ができる、仕事ができる、自分を活かす事ができるなど)
「あげる幸せ」(人として、社会の恩恵を受けて年を重ねてこられた。その恩返し)( )内は私が会長から常に聞いている話を言葉にしてみました。そんな会長とともに過ごす日々。とてもしあわせな村長です!
楽観バイアスとは?
楽観バイアスとは「都合の悪い事態は見ない、考えない」こと。災害や事故は他人に起こっても自分の身に降りかかる確率は少ない、と考える傾向のこと。「自分だけは大丈夫」と思い込む楽観的な歪んだ考え方のことです。人は自分の死を想像できないようになっているそうです。そうでないと何をするにも警戒心を抱き、常に緊張状態になりまともに生活できなくなるので、そのような精神衛生を保つ機能が付いてるらしい
▼誤った安心感なのだが、人の精神的健康を保つ上ではプラス。一方、災害への備えを抑制してしまうことにもなり、防災にはマイナスの心理。
この世に生まれたからには、避けては通れない「死」。なのに話題にしにくいのはなぜか?今生きているのに死を考えるなんて悲観的…そう思っている方は圧倒的に多い。そこで「死」が心理的ストレスにならない考え方や、楽観バイアスを知り、参加者とコミュニケーションをとりながら、最終的に全員の考えをシェアします。
アクティバオリジナル生前準備ノート
『ゼロの昇天』の書き込みレクチャーもありますよ。