vol.221 解毒できないものは摂りたくない


永遠の化学物質PFAS

PFASは自然界に存在しない物質で、フライパンの表面をこびりつきにくくするフッ素加工や、レインコートの撥水加工、スキー用のワックスなどに使われています。全てのPFASが体に悪いと確定したわけではありませんが、『PFOS(ピーフォス)』と『PFOA(ピーフォア)』の2種類については、国際条約で製造・輸入が禁止されています。これ以外のPFASについては、まだ分からないことも多いということです。徐々に規制が進むPFASですが、地下水や土壌などには残っているとされます。

添加物
保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの。日本人の平均的な食品添加物の摂取量は、1日摂取許容量(一生食べ続けても健康に問題がないと認められた1日あたりの摂取量)を大きく下回るとされています。しかし、安全性については単一の添加物ごとに調査しているため、複数の添加物を摂取した場合の検査は十分ではないという指摘も。このため摂取する添加物の種類や量は、できるだけ少ない方が安心といえます。

遺伝子組み換え食品
遺伝子組換え技術は、もとの生物には無かった外来の遺伝子を組み込みます。したがって、最終的に組み込んだ外来遺伝子は新品種に残り、自然界で行われる交配では発生しない現象。安全性審査や表示が義務付けられ、組換えDNAの検査法が厚生労働省や消費者庁から公定法として通知されています。

ゲノム編集食品
生物の特定の遺伝子を変化させる技術により品種改良された食品。ゲノム編集食品は、もとの生物の遺伝子とは異なる外来遺伝子が残らないことが原則であり、外来遺伝子を組込み残す遺伝子組換え食品とは異なります。ゲノム編集食品では表示義務はなく、この点も遺伝子組換え食品とは異なります。

 

食べすぎると危険? 注意が必要な食品添加物6選

① 亜硝酸ナトリウム(食品の黒ずみを防ぐための発色剤)・食肉加工品(ハム、ソーセージ)・魚肉ソーセージ・いくら<亜硝酸塩は強い毒性があり、過剰摂取によって発がん性や下痢、嘔吐の危険性が指摘されており、アメリカではベビー食品への使用が禁止されています>
② アスパルテーム/アセスルファムK(カロリーオフといった標記のある食品に合成甘味料)・炭酸飲料・ノンアルコール飲料・低カロリー食品<過剰摂取によって、がんや認知症、鬱病などに影響するとの指摘があり>
③ タール系色素:赤色3号、赤色102号、黄色5号、青色1号、青色2号(合成着色料)・菓子、アイス類・ジャム・漬物<不妊症や胎児に影響を及ぼす可能性が指摘されている>
④ ソルビン酸カリウム(合成保存料) ・食肉、魚肉製品・弁当類・乳酸飲料・漬物、佃煮<過剰摂取によって、発がん性や発育不良、免疫障害といったリスクにつながる>
⑤ OPP、TBZ(防カビ剤)・オレンジ・レモン・グレープフルーツなどの柑橘類や、・バナナをはじめとした、フルーツなどの農産物に使用ポストハーベスト農薬として、TBZ(チアベンダゾール)などの種類が使用<TBZ(チアベンダゾール)には、遺伝子損傷性、変異原性、染色体異常、発ガン性などの危険性が疑われている食品添加物>
⑥ 臭素酸カリウム(パン生地改良剤)食品衛生法でパンの製造のみに小麦粉改良剤として使用が認められている。<初期の悪心、嘔吐、腹痛、下痢等の消化器症状から、急性腎不全(乏尿、無尿)、内耳毒性症状(難聴、眩暈)などが発現>

 

なるべく添加物を摂らないための方法

甘いものやお菓子・ファストフードを控える
市販のお菓子やファストフードなど、手軽に安く買えるものは添加物を多く含む傾向にあります。添加物の量が多いと明らかにわかる食品を控えることが、摂取量を減らすための近道といえます。

できるだけ自炊をする
外食や弁当は、どのような添加物がどれだけ入っているか確認できません。このため、意識しないうちにたくさんの添加物を摂っている可能性があります。添加物の少ない食材と調味料を使って自炊をすれば、安心して食事ができます。さらにハムやウィンナーは下ゆでして調理するといった工夫を加えることで、よりいっそう、添加物の軽減につながります。

原材料表示をチェックする
 パッケージに書かれた「原材料表示」から、添加物をチェックするのもひとつの方法です。原材料表示では、重量の割合の多いものから順に記載されており「/」のあとには添加物が表示されています。つまり「/」のあとにたくさん書かれていれば、それだけ多くの添加物が使われている証拠です。
まずは原材料表示を確認することで、添加物を意識できるようになりますよ。前述したできるだけ注意したい添加物(亜硝酸塩・アスパルテーム・タール系色素・ソルビン酸)だけでもチェックしてみてくださいね。

添加物を摂らない生活を無理なく続けるコツ
せっかく無添加生活を心がけても続かないともったいないですよね。続いては、添加物を摂らない生活を無理なく続けるコツを紹介します。

外食のときは気にしない
外食では、どんな原材料や添加物を使っているのかを知ることは難しいです。メニューにすべてが書かれていることは少ないですし、店員さんに細かく聞くのも気が引けます。このため、外食のときは気にし過ぎずに「食事を楽しむ」ことに重きをおきましょう。

まずは調味料から変えてみる
無添加生活を始めようとして、一気に食べるものすべてを変えるのは大変です。まずは味噌や醤油、みりん、塩など毎日使う調味料から無添加のものに切り替えてみましょう。そうすることで、特別な調理をしなくても食材本来のおいしさに気づけるようになるはずです。

無添加食品を扱うスーパーで購入する
買い物の度にすべての食品の原材料表示をチェックするのは面倒なもの。無添加食品をメインに扱うスーパーであれば、過度に気をつけなくても安心安全な食品を気軽に購入できます。「こだわった食品を置いているスーパーが近くにない」というときは、オンラインで購入できるところもあるので、ぜひ活用してみてください。