vol.221 自然に沿った暮らし方 農 食 医療

身体(目に見える部分)を元気にすることはめちゃくちゃ簡単です。腸内細菌を元気にすればいいだけと、前号に掲載しました。今号は「目に見えない部分・メンタル」についてまとめます。

 

メンタルについて

全ての生き物は地球の分身
光から有機物(生命だと思ってください)を作れるのは光合成をする植物だけ。動物はこの植物から、もしくは植物を食べた動物を食べ生きています。だから我々を含む全ての生き物は植物が作ったエネルギーで生きています。全ての生き物のエネルギーとされている植物の正体は地球です。その上にすべての生命が生きている。ということは、地球上の全ての生き物は、地球の土・水・空気です。なぜこの話をしたかというと、地球を傷つける行為は、回り回って我々自身を傷つけることになる。なぜなら我々の源は地球だから。

地球、環境を傷つける行為とは
我々がやっていることの全てが地球や環境を傷つけています。戦争は論外ですが、公害、産業廃棄物、放射能、排気ガス、抗生剤、ワクチン、うがい薬、歯磨き粉、農薬、肥料…自分たちの身の周りを見渡してください。台所、トイレもみんな抗菌グッズなどで滅菌・殺菌・除菌・抗菌って。少なくとも先進国に住む我々がやっていることはほぼ全て地球を傷つけています。
この現状を理解した上でじゃぁどうすればいいのか。ここに本当の知恵があります。

人は生態系である
人は単独の生物ではなく、微生物と共生している生態系です。手や口の中にはものすごい数の常在菌が、腸内には1000兆個もの腸内細菌!一緒に住んでいる微生物が実は人の健康にとって最も大切な存在だということ。今この概念は全く逆になっているんです。菌を敵にしていますから。
腸内細菌にダメージを与える食事や生活は徹底的に辞めることです。ほんとにこれだけ。 腸内細菌がやられていくと順番に病気になっていきます。このことは前号でお伝えしたとおりです。

心は体の上位中枢
体と心は表裏一体。健康には体と心の両方が大事。本質的には心の方が体の上に位置しています。
◎ 体と心は表裏一体 ◎ 健康には体と心の両方が大切 ◎ 本質的には心は体の上位中枢 ◎ 心は、心と身体の病気のすべてに関与している ◎ 心の問題とは簡単にはストレスのこと ◎ ストレスの根源は本当の自分を表現できない。
心の方がなぜ難しいのか、いわゆるストレスというものが人によって全く違うから。人によってその種類も違えば、対処も違うし、性格も違えば、遺伝子も違う。全部違う。ストレスの根源はたった一つ「本当の自分を表現できないこと」
(上位中枢とは:ヒトを含む脊椎動物の中枢神経系のうち、脳を意味する表現。 これに対して、脊髄を下位中枢という。)


本当にしたいこと・自己軸
本当にしたいことを出そうとすると、必ずといっていいほどそれを止める力が現れます。これを他者軸といいます。本当はこうしたいんだけど「まぁいいや」と言い出す力ですね。その時に人はどうするか・・・ここに仮面が登場します。
みなさん自分の心の中を見てください。本当にしたいことと実際にしていること。本当にしたいことと、やらなければならないこと。本当にしたいことと、やらされていること。必ず二面性を持っています。
人間は常にこの状態なんです。ここに矛盾が生じます。では、この矛盾をなくしたらいいか?実はそれをやってはいけないんです。矛盾をなくそうとするとますますストレスが悪化します。対処法は、まず自分ときちんと向き合うことです。そして、なるべく多くの人の助けをもらうこと。やってはいけないことは、逃げる、ごまかす、他人に問題を取ってもらうこと。
ごまかすと一番大事なことから目を背けて、結局これも「逃げ」になり解決しません。むしろ可能な限りたくさんの人の助けを借りてください。そして何度も言いますが、自分としっかり向き合うこと。これこそが自他の統合です。矛盾をすり合わせ、矛盾を味わい尽くすということです。
わかりやすい例としてマスクで考えてみます。みんなに合わせて本当は嫌なのにつけました。自分を消していますね。社会に合わせるがために。 自分を消すと、軋轢はかからなくて楽に生きられる。でも自分の思いと逆行しています。他者軸を全く無視しても、社会からの要請はかかり続けます。そこで、自他を統合します。矛盾を抱えた時に自己を消すのでもなく、他者を消すのでもなく、他者を飲み込んだ自己になる。それを統合といいます。他の言葉で言えば自他をすり合わせた自分になる。
メンタルの問題というのは、ちゃんと向き合った瞬間に、どのような問題でも消えていく。弱い自分を認めて問題にちゃんと向き合った瞬間に消えていくんです。

人間の成長はすべて自他の統合
自己軸は非常に重要です。自分で調べること、自分で考えること、自分で決めること、自分で動くこと、自分が自分のやったことの責任を取ること、他者に依存しないこと。これらはすべて自己軸といいます。実は人間の人生とはこの自己軸を確立して、それを成長させることなんです。それが人生だと思ってください。
自分以外のすべてが他者です。だから動物も物も微生物も宇宙もみんな他者です。
自己と他者は基本的に向かい合うし必ず反対の関係です。仲がいいほど喧嘩する、といいますがそれは同じ方向を向いてるつもりでも、”つもり”なんです。自分が向く方向は無限の方向があるのに、同じ方向を向いているって、ほとんど奇跡だと思いませんか?同じ方向を向いていることが当たり前になった瞬間、喧嘩になるんです。自分と全く関係ない人がどっち向いていても関与しませんが、仲が良いほど同じ方向を向いてる確率は高い。だから、同じ方向を向いているのになぜそんな風に思うの?となぜ?なぜ?となり要求が大きくなって喧嘩になるんですね。親子であろうが夫婦であろうが、自己と他者で向かい合っているんです。もし自分と同じ共感する部分があったり、同じ方向を向いているとしたら、それは本当に奇跡なんですよ。めったにないことをありがたいって言うでしょ。だから「ありがとう」って言わなきゃダメなんですよ。

自分らしく生きること
自己軸はそれぞれが持っている自由な自分。他の誰でもない、他との取り替えがきかない自分になること。世界にただ一つの花になること。とにかく人間の成長全て、自他の統合なんです。このことがとても重要です。
心も結局は自他との統合によって成長していくんです。
精神面から病気とは?と問うと、「自己を表現できないこと」、もしくは「成長できないこと」ということになります。

自己軸を育む子育てとは
親は、子どもが自分の力で乗り越えられるように導くことが大事。見守る・支える・自分の力をどうやって引き出すのか、本当の意味で子どもを信頼するということです。
ですが、してはいけないこと、言ってはいけないことをするのが子どもです。当然人間としての最低限のルールを守れるように時には親が、威厳を持って指導することも大切です。
現実には、今の子どもたちは、園とか学校が始まる前から地域や家庭で徹底的に否定され続けていますよね。危ないとかそんなとこに座っちゃいけないとか、1日に何回も何十回も否定される。子どもは否定され続けるとどうなるか、「はいはい」となります。そう言っていれば全てが解決するからです。そして、周りに合わせていないと不安になり自分が本当に何がしたいのかわからなくなってしまう。それに加えて、子どもが経験すべき項目に今の親はとにかく先回りをして、それを取ってしまったりしますよね。
 一番わかりやすいのは私はワクチンだと思っています。子どもにワクチンを打つ。例えば水疱瘡のワクチンを打ったら、水疱瘡の免疫がついて、ある程度水疱瘡を防いでくれるかもしれない。それは間違いないけれど、それはメンタルに、どういう影響を与えているか、ということを考えてみます。「お前には水疱瘡は克服できないから」、私たちが「先周りして防いであげよう」ってことになりませんか?水疱瘡とか軽い病気は自分の力で乗り越えればいいだけの問題です。「お前が辛いだろうから」というのは本当の意味で子どもの力を信じていない。だからあらゆることで子どもの成長を阻んでしまう。しかも、みんなお前のため、あなたのため、という。学校教育もみんなそうですよね。そんなんでは自己軸を持てるわけないです。
逆に放任すると他者軸になってしまいます。だから子どもを成長させるためには、適切な声かけが重要です。それが本当の親の役割です。

 

本間 真二郎氏 講演会より  5月26日 可児市文化創造センターala
主催:未来の命をまもる会





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