vol.220 アウトドア特集 水と人との重要な関係性

「ブルーマインド(青い心)」とは
「ブルーマインド」は「レッドマインド(赤い心)」との対比で付けられた名前です。アメリカの神経科学者であるキャサリン・フランセン博士が、ストレスや不安、怒りや絶望といった感情を指す用語として「レッドマインド」という言葉を用いていました。
これに対して、「水」は平和で幸福感に包まれた穏やかな感情、つまり「レッドマインド」とは全く逆の感情を引き出すことから、ニコルズ博士が「ブルーマインド」と名付けました。

「ブルーマインド理論」とは
「ブルーマインド理論」では、「水」がブルーマインドを呼び起こす理由をさまざまな観点からまとめています。そのうちの一つに「水がもたらす安心感」があります。「水」を見たり、音を聞いたりすることで、脳が「自分は安心できる場所にいる」と反応し、呼吸や心拍数が落ち着くというものです。
人は母親のお腹の中にいる時から羊水という水の中で過ごしています。また、人の身体の約60%は水でできており、脳は75%が水です。人の身体にとって「水」は命を育む不可欠なもの。その「水」を近くに感じることは、命が維持できるところにいるという絶大な安心感を生むのです。

「ブルーマインド」と「レッドマインド」のバランス
また、「水」は静と動を併せ持つ存在で、そのことが脳のバランスを完璧に保つとも考えられています。例えば、穏やかな海を想像してみてください。そこには静かな世界が広がっていますが、時折、波が岩にぶつかったり、海鳥が通り過ぎたりという変化もあります。この変化のない状態と、ある状態が脳に休息と刺激を与えるのです。
変化のない状態はブルーマインドを生み、心身ともに安定します。一方で、変化のある状態は時にストレスになりレッドマインドを生み出します。しかし、生物が生命を維持するためには、レッドマインドも必要です。レッドマインドを感じることでストレスの原因や対処法を知り、変化という刺激によってやる気を生み出すドーパミンの分泌が促されるからです。
大切なのは「ブルーマインド」と「レッドマインド」のバランス。このバランスを保つのに、静と動を併せ持つ「水」が大きく貢献すると考えられています。

滝の音による癒やし
滝のそばにいると、さまざまな水の音を聞くことができます。勢いよく流れる音、岩に当たる音、滝つぼに流れ込む音など。川や海、そして滝のような自然界にある水の音は、気持ちをポジティブにしたり、心を落ち着かせたりする効果があることがわかっています。
また、水の音だけではなく、滝の周辺から聞こえてくる鳥の鳴き声、吹き抜ける風の音などにも癒やし効果があります。このような癒やし効果のある音は都会の雑音や騒音と区別して「ホワイトノイズ」とも呼ばれます。ホワイトノイズは自然界に多く含まれており、滝の周辺にもあふれています。

滝の美しさによる癒やし
滝の美しさは圧倒的です。滝を目の前にすると立ち止まらないではいられない気持ちになります。この圧倒的な美しさが、心を癒やす一つの理由です。
人間は美しいものに惹かれ、美しいものを追求したいという欲求を持っています。なぜ人間は美を求めるのかはまだ最新の研究でも明らかになっていませんが、美しい物を見ると人間の脳の一部が活性化し血流が増加することはわかっています。そのような脳の変化が、脳をリフレッシュさせ、ストレスを緩和したり癒やし効果を生んだりするのです。
ただじっと滝の美しさを鑑賞しているだけで、自然と心がリラックスしていきます。

滝は、その美しさ、音、マイナスイオンで心と体を癒やしてくれます。しかも、滝のそばに行ってじっとしているだけでいいのです。目安は30分。次の休みは滝に行ってその効果を体感してみてはいかがでしょうか。

 どうも最近イライラしたり、不安になったりするという人はレッドマインドの状態。ここで紹介した方法でブルーマインドを手に入れてみてください。その方法5つ紹介します。
① 釣りに行く 水や環境と対話
② 泳ぎに行く 水泳は有酸素運動で、幸せホルモンの一つであるエンドルフィンや、「至福」という名前を持つエンドカンナビノイドというホルモンの分泌を刺激します。これにより脳内のストレスや不安感が抑えられます。
③ 水族館へ行く 英国の研究では魚の泳いでいる水槽を10分間ながめているだけで、血圧や心拍数の変化に良い効果があったことがわかっています。
④ 風呂に入る 風呂に入ったり、5分間シャワーを浴びたりすることで、慢性ストレスの指標となる唾液中のコルチゾールが減少することがわかっています。
⑤ 水を飲む 人の身体の約60%は水でできており、脳は75%が水です。十分な水を飲むことが体にも脳にも重要です。





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