vol.219 ぎむきょーるーむ 早期教育のメリット、デメリット


今から20年ほども前の話。今は尾木ママで知られる尾木直樹氏の講演会がありました。(その当時から少しオネェことばだった気がします)それはともかく。早期教育は意味がない、とはっきりおっしゃっていました。 『早期教育を施して幼児期に特別な能力を身に付けても、小学校に入ったらほとんどが元の木阿弥。僕の娘の例をお話ししましょう。彼女は、カナダに留学するのですが、渡航前は、日本の勉強レベルはかなり上だったので、余裕のよっちゃん、意気揚々としていました。それは最初の一年だけ。あれよあれよという間にみんなに追いつかれ、抜かされて、慌てふためいたんです。向こうの学生は目的が定まることで、猛烈に勉強を始める。短期集中というかね。ということは、学力というものは、勉強に意義を見出せることが大事なんですね。』

もちろん、早期教育の全てが悪いわけではありません。でも、早期教育を始めるなら、いい指導者を見つけて、その後もずっとお金をつぎ込んで、子どもを「その分野で突出した子」にし続けていかなければならないの。尾木ママ(日経ウーマンより)

というわけで今回は「早期教育」を考えてみます。
早期教育は、未就学児に対して知識や技術の習得を目的に行う教育です。 英語や読み書き、運動などが例として挙げられます。 早期教育は、「好奇心や得意分野を引き出せる」といったメリットがある一方で、「自主性や創造性の発達が遅れる可能性がある」などのデメリットもあります。

早期教育と幼児教育の違い     ほいくらしより
早期教育と似ている教育方法のひとつに、「幼児教育」があります。幼児教育は、児童の日常生活における、あらゆる場面での教育の総称です。そのため、保育園や習い事などに留まらず、家庭での生活や地域活動なども幼児教育に含みます。
知識や技術の習得を主な目的とする早期教育と異なり、幼児教育では多様な社会性を身につけることも目的のひとつです。幼児教育で身につけた能力は、今後の人生において子どもの基礎となります。早期教育と幼児教育を混同すると、教育の方向性が定まらなくなってしまうため、それぞれの内容をしっかり覚えておきましょう。

早期教育のメリット
メリット1:子どもの好奇心や得意分野を引き出せる
小さい子どもの好奇心を引き出すためには、新しい経験や物事に接するきっかけを、親が提供することが重要です。思いもよらないものに興味を持つ場合もあり、子どもの可能性を広げることにつながるでしょう。
また、多くの事柄に触れるなかで、子どもの得意分野を引き出せることもあります。得意分野の専門的な教育を受ければ、さらに才能を伸ばすこともできるでしょう。

メリット2:子どもに「自分はできる」という自信がつく
できることが増えると、子どもが「自分はできる」と自信を持つようになります。自信がつくことで、自己肯定感が高まり、子どもはほかの物事にもどんどん挑戦するようになるでしょう。結果として、さらに経験や能力の幅が広がります。
「よくできたね」などの肯定的な声掛けを行うことが大切です。「もっとこうしなさい」といった否定的な発言は、子どもが自信をなくしてしまう可能性があるため、注意してください。

メリット3:育児の相談相手を見つけられる
早期教育は、子どもだけでなく親にとってのメリットもあります。 幼児教室に通う場合、先生やほかの親と交流する機会が増えるため、育児の相談相手を見つけることが可能です。
育児をしていると、日常的にストレスがかかる場面が多くなります。特に、母親は育児に専念していることも多いため、日ごろ他人とコミュニケーションを取る機会自体が減少しやすいでしょう。また、関係性が深いがゆえに、夫には話しにくいこともあるのではないでしょうか。
悩みや疑問を気軽に話せる相手を見つけられれば、親自身が楽しくリラックスできる時間にもなります。

デメリット1:自主性や創造性の発達が遅れる可能性がある
早期教育のなかには、先生から一方的に知識や技術を伝えるだけの場合もあり、主体性が身につかない可能性があります。事前に教室などの情報を集め、子どもが主体的に学べるような幼児教室やサービスを選ぶと良いでしょう。
また、子どもと友達が接する時間が少なくなると、遊びや日常的なコミュニケーションのなかで身につくはずの創造性が養われないことも懸念されます。反対に、早期教育によってほかの子どもよりできる事柄が増えてくると、周囲より優位であることを重視してしまう可能性もあります。

デメリット2:精神的負担を与える可能性がある
早期教育を詰め込むと、子どもにとって精神的な負担となる危険性があります。特に、親が早期教育に対して過度に期待している場合は、教育が訓練のようになってしまうことも考えられます。
子どものなかで、「親を喜ばせなきゃ」「親に怒られないように」などの義務感が発生し、プレッシャーがどんどん大きくなる可能性があります。

まとめ
早期教育は、未就学児に対して知識や技術の習得を目的に行う教育です。英語や読み書き、運動などが例として挙げられます。
早期教育は、「好奇心や得意分野を引き出せる」といったメリットがある一方で、「自主性や創造性の発達が遅れる可能性がある」などのデメリットもあります。 また、早期教育を行う上では、「子ども自身が楽しんでいるかどうか」や「子どもの自主性を抑圧しない」の2点が重要です。早期教育を失敗しないためにも、ぜひ2つのポイントを意識してください。