VOL.211 風邪対策をはじめよう

冬はウイルスが活発に活動するため、風邪やインフルエンザなどが流行しやすい季節です。

安静にしていれば、数日で回復
風邪は、鼻やのどに起こる急性の炎症のことで、正確には「かぜ症候群」と呼ばれます。何百種類もあるウイルスのいずれかに感染することにより引き起こされ、その症状は、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、せき、たん、くしゃみ、悪寒、微熱、頭痛など、さまざまです。インフルエンザとは異なり感染力はあまり強くなく、重症化することもほとんどありません。通常のかぜであれば、「かぜかな?」と思った段階でただちに安静にしていれば、数日で回復します。
しかし、無理をしてこじらせてしまうと、気管支炎、扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎、肺炎などや、まれに合併症を引き起こしたりすることがあります。また、かぜではなくインフルエンザの可能性も考えられますから、症状を見極めて適切に対処することが必要です。

免疫力を高める生活のポイント
そもそも風邪(かぜ)は正式には『かぜ症候群』と総称される呼吸器の感染症で、医学的には、『急性上気道炎』や『急性上気道感染症』と呼ばれています。鼻腔から咽頭(食道の入り口)までの上気道と呼ばれる部分に炎症が起こり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの症状が出る病気です。
風邪の原因となるウイルスはライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなど実に200種類以上もあるため、原因を正確に特定するのは難しいとされています。
ちなみに、人に感染する一般的な風邪の原因となるコロナウイルスは4種類が知られていましたが、2002年にSARS(重症急性呼吸器症候群)、2012年にMERS(中東呼吸器症候群)、そして2019年にCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)と、病原性の高い新しいコロナウイルスが現れています。
一方、インフルエンザは、感染の様式は風邪と似ていますが、風邪を起こすウイルスとは異なること、上気道だけでなく肺(下気道)まで感染するケースもあること、また、症状も重くなりやすいことから、風邪とは別の病気だと考えたほうがよいでしょう。
秋から冬に向かう時期など、季節の変わり目には自律神経のバランスが乱れて体の防御機能が低下しやすくなります。また、気温が下がり、空気が乾燥してくると、風邪の原因ウイルスに感染するリスクが高くなります。コロナ禍の今、なるべく医療機関にかからないようにするためにも、“風邪に負けない”(ウイルスの防御および体内で増殖させない)体づくりが大切です。

免疫システムを活性化する生活習慣とは?
感染症から身を守るためにウイルスと戦ってくれる免疫システムですが、免疫細胞を作る力は、生まれてから徐々に上がっていって、20歳をピークに下がっていくとされています。年齢を重ねると風邪をひきやすくなるのも、こうした免疫機能の低下が影響していると考えられます。そのほか、免疫は食事や睡眠、運動など様々な生活習慣にも影響されます。まずは下のチェックリストでご自身の生活を振り返ってみよう。
 免疫システムを考える上で、わかりやすい指標の一つが体温。体温が下がると免疫の働きが低下します。血液の粘度が上がるため血流が悪くなり、免疫細胞の働きが衰えるからです。体温が下がれば、液体であるリンパの流れも滞ります。体が冷えていると感じたら、腹部や太ももなど、動脈が体の表面近くを走っている部分を直接温めるのが有効です。日ごろ“冷え”を感じていなくても、平熱が35℃台などで低い人は、体を温めることを心がけてください。“自家発電”とは、体の芯から温めること。
ストレスなどで自律神経のバランスが崩れ交感神経系が優位になると血管が収縮して血流が悪くなります。ですから、夜は体をゆっくり休めることが大切です。寝る前にぬるめのお湯に長〜く浸かる半身浴をして、副交感神経の働きを高めておくといいでしょう。リンパ球が増えるのは夜中なので、睡眠をしっかりとることも重要です。
わざわざジムで運動しなくても、早歩きを心がけ、駅などの階段をなるべく使う、電車に乗っても座らない、洗濯物を干すときには1枚干すごとにしゃがむなど、自分にとって“ちょっと面倒で嫌だなと思うこと”を日常的に行えばそれが運動になり、免疫が活性化します。運動により筋肉も増加し、体温を上げることにもつながります。 ただし、運動のし過ぎは逆効果。激しい運動は活性酸素を作り出してしまうので避けてね。

免疫力を高めるキーワードは、食事、運動、生活習慣です。免疫が健康に貢献するのは、守りを固めることができるから。
人の体は常に、細菌やウイルス、がんなどの攻撃にさらされています。そられから体を守ることができれば、健康を維持できます。栄養バランスが取れた食事をするのも、適度な運動をするのも、しっかり眠ることも、すべて免疫を高めて守りを固めることにつながり、それが健康の土台になっています。
免疫力アップを意識した生活を送りましょう。

 





About Niramkko



にらめっこ


〒504-0855:岐阜県各務原市蘇原新栄町3-15
TEL・FAX

058-383-8666
Email

info@niramekko.com
情報誌情報

創刊:1987年
発行日:偶数月の第4月曜日
発行部数:22,000部

配布地域

岐阜県各務原市、岐阜市、関市、可児市、大垣市
設置場所

幼稚園、図書館、児童館、郵便局、教育関係などの公共機関、 大手スーパー、スポンサー様の窓口