vol.209 モザンビークからレポートvol.3

Inhlekani (シャンガナ語:こんにちは)!!
前回「モザン人は畑と共に生きている!」と公言しましたが、実際どんな料理を食べているのかご紹介します。

モザンビークには、美味しいものがたくさん!健康的なものがたくさん!です。
この国の鍵になる食べ物はシマ(とうもろこしの粉を練ったもの)とピーナツと様々な緑の葉っぱ。一言で葉っぱと言っても、キャッサバ芋の葉っぱ(matapa)、さつまいもの葉っぱ(Matsimbo), 苦瓜の一種の葉っぱ(cacana)、かぼちゃの葉っぱ(Mbowa), アマランサスの葉っぱ( tseke) などなど、日本では実しか食べないような葉っぱも食べます。こんなに沢山種類があるのに料理方法を聞くと、「ピーナッツの粉を入れて煮込むの。ココナッツミルクを入れるともっと美味しいよ」と返ってきます。
どんな葉っぱを使っても、Carir de amenduin (ピーナッツ煮込み)と言います。(私は本気で3ヶ月間、ピーナッツを入れたカレーだと思ってました)当たり前だけど、同じ様に料理しても栄養価も違うし、葉っぱの好みも千差万別。煮込めば煮込むほどピーナツのコクが出て、どろっとしてきて本当に美味しい。シマやちょっとパサっとしたご飯とよく絡むんです。とろけます。スプーンが止まりません!

ここで面白いのは、割と苦味のある葉っぱも多いけど子供も大好きということ。舌の構造が違うんじゃないか!?と思うほどです。もしかしたら、これにも訳がありそう。(予想です)モザンビークをはじめとしたアフリカ諸国はマラリア汚染国。蚊が媒介するため、予防がなかなか難しい!コロナなんて非ではないほど高い致死率で、5歳未満の子供の死亡原因1位になることが多いです。そのマラリア予防になっているかもしれないのが、この緑の食べ物たち。簡単に言うと、血液サラサラになって蚊に刺されにくい体になると言ったところですが、野草の中には実際にマラリア予防になるという研究が進んでいる葉もあるんですよ。あぁ、やっぱり身体は知っている。こんなことを知る度に、厳しい環境の中にも生きていく道はある!といつも思います。

モザンビークは5歳未満の子供の45%が慢性低栄養状態で、5歳未満の死亡率は74人/1000出生(日本は2人/1000出生;2019年ユニセフ))。普段接する、シャイだけど芯が強くて、踊り好きの人々からは、なかなか想像しづらい現実。それでも、「こんなに食べ物に恵まれた国!元気になる方法をみんなで探そう!」と思うと同時に、「これが動物としての人間の自然な生命力ってことなのかな?」と思うこともあります。どんな命も救われて欲しいけど、どんな命もいつか終わりを迎えるものだから。
モザンビーク人はどんな生き方を望んでいるんだろう??モザンビーク人の幸せの一つに、「元気」は入っているんだろうか??





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