vol.209 人生これから!やってみたシリーズ第12弾

やってみたシリーズ第12弾

挑戦し続ける“かっこいい”女性の輝きを表現するコンテスト
「ミセス・オブ・ザ・イヤー2022岐阜」
レジェンド部門グランプリ受賞!

多田 初美さん(60代)

人生には大きな節目が結構あるんですね。友達に「こんなのあるけど行かない?」と誘われて参加したのが、えんぴつカフェ。その回は、自分のやりたいことリストを書き出した後、プチ音楽会でした。それぞれに演奏されたフルート、サックス、ハーモニカ、おりんの音色が心に染みたなぁ。ふと参加している方と話をしてみると「ああ、その人知ってるよ」と、不思議な繋がりも感じてちょっと何かが吹っ切れた感じがしました。そのころは家族間のこと、自身の体調のこと、いろんなことが重なり気持ちが沈んでいたんです。ようやく前を向いて歩いていこうと思い始めたころでした。
その後、数回えんぴつカフェに参加させてもらってます。ここに来ると今までにない空気に触れる気がするんです。自分をしっかり持ち、生き生きとしている人が多いな。自分には何があるんだろう、自分を見つめ直すきっかけにもなりましたね。
昨年の秋、シニアポートレート撮影会ではメイクをしてもらい、「これが自分?」って思う写真をを撮ってもらったんです。お化粧しておしゃれするなんてどれだけぶりだろう。その数日後、思い立って娘に会うため久しぶりに名古屋に出かけました。もちろんおしゃれをしてね。
そんなこんなで本来の自分を取り戻しつつあったある日、えんぴつカフェに誘ってくれた友人が「こんなのあるんだけど」。今度教えてくれたのは「ミセス・オブ・ザ・イヤー2022岐阜大会」というミセスコンテスト。一瞬戸惑ったけれど、その頃、「いただいたご縁はなんでもチャレンジしてみよう」と決めていたんでやってみることにしたんです。実を言うと、独身の頃にクイーン神戸コンテストを仕事の都合とはいえ、途中放棄したことが今でも苦い塊となって心に残っていることにも気づいたんですよ。ダメ元でやってみよう、なんでもチャレンジさ!
審査をパスして本戦への出場が決まると、めまぐるしい日々が始まりました。ウオーキングやポージング、メイクのレッスン、ステージで着るドレスの準備…。
ある夜、「ドレスどうしよう…お金もないし」と布団の中で夢うつつで考えていると、40年以上前に亡くなった母が「着物があるじゃない」と夢枕に出てきたの。「そうだ、母の着物をドレスにリメイクしてもらおう!」。そうと決まれば、ドレスを縫ってくれる人と何度も打ち合わせをして、試着、補正を繰り返しました。
本番でのスピーチには、えんぴつカフェで出会い、励まされた言葉「人生これから」と「今が一番若い」のフレーズは絶対入れよう。6月のえんぴつカフェでコンテスト出場を報告すると、その場にいたみんなが喜び応援してくれたのも励みになりました。コンテストに向かって動いていると、いろんな方から励まされ、協力してくれる。そのひとつひとつが有り難く、感動してます。

7月16日岐阜グランドホテルにて

そうして迎えたコンテストの本戦。華やかなステージに立つと頭は真っ白になってしまったの。30秒のスピーチをなんとかこなし、ステージを降りて30メートルのウオーキング。どうせ落選だし、気楽にいこうと思ったら楽しくなってきて、ドレスの左右をつまみ踊るようにステップを踏んだんです。
それが良かったのか、なんとグランプリをいただいてしまった!
他の部門の受賞者とともに9月に東京で開催される日本大会へ出場することになりました。こうなったら日本大会でもグランプリを狙って世界大会へと羽ばたいてみるのもいいな。
実は、こんなふうに思える自分が嬉しいんです。ここまで来られたのもいろんな巡り会わせがあったからこそ。周りの人すべてに感謝の気持ちでいっぱいです。そして次なるステージにチャレンジします。なんたって「人生これから!」だからね。