vol.206 熱中人 西部沙織さん

手軽に、気軽に、簡単に!

多くの人にコーヒーを楽しんでもらいたい。

お客さんの「この前の豆、美味しかったよ」
の言葉に励まされてます。原動力です!

珈琲豆自家焙煎の店「ウエスタン」経営

西部 沙織さん(加茂郡富加町在住)

「コーヒーは焙煎、挽く、淹れる、飲む、と、その行程の全部を楽しみながら自分の好みにアレンジできる飲み物。だからお客さんにも生の豆を買っていただいて、焙煎からぜひ楽しんでもらいたいですね」
沙織さんの言葉に、素人が焙煎?焙煎機は?と疑問を持つ人は多いのでは。そう訪ねると、「焙煎機は自分で楽しむためなら胡麻煎り器で充分です!ご要望があればお一人からでも教室を開きますよ」と笑顔で答えてくれました。

コーヒー好きだった沙織さんですが、店に行っても納得できる味にはなかなか出会えませんでした。テレビで見た美味しいコーヒーの淹れ方を参考にしてもうまくできないし、本を読んでもよくわからない。ある日、コーヒー店主催の「コーヒーの淹れ方セミナー」に参加し、そこで飲んだコーヒーの味に「こんなに違うんだ!」と感動したことでコーヒーへの思いがますます強くなりました。
いつしか、その思いは美味しいコーヒーをお客さんに提供する側になりたいという夢になり「夢、追わせてください!」とパートナーに頼み込み、夢の実現へと動き始めました。
良い豆を扱う人がいると知れば東京まで足を運び、納得するまで焙煎について教えてくれる人がいないかと、全国を探し歩く日々が続きました。
やっと、この人に教えてほしいという人を三重県に見つけて、アポ無しで飛び込み、今までの経緯と想いを伝えました。「本気でやるつもりがあるのなら教えるけど、やめるんだったら今すぐやめなさい」と言われましたが、沙織さんの覚悟を知ると、コーヒー豆の仕入れ方、選び方、プロとしてのコーヒーの淹れ方や焙煎機についてなど、沙織さんが抱えていた疑問に全部答えてくれました。「ネット動画とか信じるな。自分の舌を信じろ。」とも。「厳しくて口が悪いので、本当はあまり喋りたくない先生ですが(笑)、この人はホンモノだなぁって思える人で、今でも時々わからないことがあると教えてもらっています。」

コーヒーを提供する側になってみると、美味しい淹れ方がわからない、他のコーヒー教室に行ったけど、よくわからないなど、コーヒーに対してとまどっている、かつての自分と同じような人が意外と多いことに気づきました。

どの人にもコーヒーを楽しんでほしい。ウエスタンのコーヒー教室のモットーは「手軽に、気軽に、簡単に!」。カフェではコーヒーを淹れる様子をお客さんに見てもらえるようなレイアウトにしてあります。
また、プロ意識の高い沙織さん、「お客さんから何か聞かれたとき、わかりません、知りませんって言いたくないんです」。お客さんのどんな質問にも答えることができる自分でありたい、と勉強は欠かせません。
コロナ禍で入荷が遅れたり、国によっては内戦で輸入が止まってしまうこともあるけれど、気になる豆はどんどん取り寄せ試飲し、美味しければ店で提供。美濃加茂市のお店で扱う豆は40種類以上にものぼります。

スーパーのレジで前に並んだ人のカゴにコーヒー豆が3袋もあるのを見ると気になって、つい同じ豆を買ってしまう、なんてことも面白がりながら、焙煎に配達に事務仕事と、忙しく仕事に励んだり、お客さんとの会話を楽しんだり。今日も沙織さんはコーヒー三昧の日々を送っています。

お湯の温度は85℃〜90℃、淹れる量が200ccまでならドリッパーは一つ穴、それ以上なら2つ穴の、豆がお湯にしっかり浸透し味の抽出しやすい台形がいいと思います。ろ紙は、無漂白のペーパーだとパルプの色や味が出てしまうことがあるので、酸素系で漂白されたものがお勧めです。

カフェ:コーヒーショップ ウエスタン(美濃市)
テイクアウトの店:ウエスタン里山(美濃加茂市)

 

 

 

 





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