vol.201 新連載 南の島よりハイタイ

めんそーりよ 沖縄(おいでなさいね)
ぐすーよー(皆様)ちゅーうがなびら(こんにちは)
加藤麻美やいびーん(です)

 夫の仕事の都合で思いがけなく沖縄と縁ができ、岐阜と沖縄を行き来して今年で12年目になります。皆さんは、沖縄にどのようなイメージを持っていらっしゃるでしょうか?

 私は、海の美しさに魅せられ、石垣島から船で30分ほどにある黒島に通った時期もありました。
 実際に沖縄に住んでみると、いろいろなことが見えてきました。現在も問題山積みですが、想像を絶する大変な過去を乗り越えてきた島であることを教えられました。地理的にも遠いので、「美しい海」以外大して関心を持っていませんでしたが、同じ日本人としてこの南の島にも、もっと思いを寄せたいと思うようになりました。特別な優しさを持っている、うちなーんちゅ(沖縄人)。そしてこの島に魅せられ、本土から移住して共に生活されている多くの人々。ワクワクさせられる魅力ある方々や場所。生き物たち。そして文化や行事など少しずつお伝え出来たらうれしいです。

 今回は、沖縄に来て間もないころ、秋に初めて見た赤い実に感動した月桃(サンニン)を紹介しましょう。庭に月桃を植えているお宅も目につきますが、道端などにも自生していて至る所で見ることができます。うりずん(春分から梅雨入りまでの過ごしやすい季節のこと)の頃、蘭に似たきれいな花を房状に垂らし多数咲かせます。名前の由来は蕾が桃のようだから、という説も。葉から採れる油は、アロマオイルや虫よけ、石鹼にもなります。さわやかな香りが心地よく、私も愛用しています。乾燥させた葉は月桃茶に。粉末にしてそばに練りこんだ月桃そばもとても美味で大好物です。また、沖縄では欠かすことのできないムーチーは、旧暦の12月8日に月桃の葉で包んだ餅を作り、お供えして子供の健康を祈願する行事があります。もちろん、スーパーでも販売されますが自宅の庭にある月桃の葉で各家庭秘伝の、ムーチーも作られます。そんなムーチーをいただくと、幸せな気持ちになります。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員





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