vol.198 人生これから!

「やってみた」シリーズ 第4弾

油絵からアクリル絵画に挑戦!  長谷川達子さん(60代)

 描き始めたのは48歳くらいの頃。旅行仲間と旅先でスケッチしてる人を見かけ、「あんな風に描けたらいいね」、が始まりだった。それを口にした途端、友人の一人が、「使ってない部屋があるからそこを使って!」と持ちかけてくれた。月に3回関市を流れる長良川畔の素敵な家の地下室で、お酒を飲みながらお菓子をつまみながら、描きはじめた。某銀行ロビーでのグループ展を2回、北海道ビエンナーレにも応募した。「惜しくも賞を逃しましたが昨年なら確実に入賞してましたよ。今年は賞の数を減らしたのに応募がかなり多くて」、と温かい慰めの言葉が付いて絵が返ってきて苦笑いしたとか。
 そんな頃、仲間の一人が突然京都の芸術大学に入学した。それで絵画クラスは一旦休止。それから10年ほどブランクがあったが、仕事の後輩から「中古住宅を買ったので、その2階をアトリエにしたら?」と勧められ、また絵を描ける環境が整った。
 絵を描くのは一人でもいいと思っていたが、仲間がいるともっといい。あっという間に8人が集まり、京都芸大に通う友人からアクリル画の先生を紹介され、月一回来てもらうことになった。「本当は油絵を描きたかったのですが、油絵は揮発油を使うので、お借りしたアトリエは無人のことが多く、高温になると引火する可能性もあり断念しました。」
 アトリエのこともあり油絵からアクリル画に転向した長谷川さん。まずはデッサンから。鉛筆で光りと陰を表現する。何枚も描いた。「細かく丁寧に書くこと。崩して描くのは10年早いと先生に言われてしまいました。私らしく描くのはちょっと早かったみたいです。基本は大事ですしね」。
 そんな再スタートだったが、コロナでまた休止状態に。その間は自主練。描いた絵をメールで先生に送り、先生が添削してくれる。
 「6月から再開しましたが、色つけや道具なども必要で、やはり先生に来てもらうとはかどります。」
 特に色つけは先生の指導が必須と話す長谷川さん。アクリルは水彩画のようなにじみも表現出来るし、油絵のような重ね塗りもできる事に魅力を感じた。

次は自分が描きたい
モチーフで
 モチーフ選びも結構難しい。変化のある大きいものを選ぶよう先生に言われ、自分が考えたモチーフを写真に撮って先生に見せ、意見をもらう。
 仕事より、絵のことを考えている方が楽しくて、描き始めると夢中になる。気がついたら楽しみにしていたジャズライブの約束の時間に遅れたこともあったとか。
 「絵も音楽も日頃のことを忘れさせてくれるから、私にとって精神衛生上とっても必要な要素なの。歳をとると子どもに戻るっていうでしょ。私、子どもの頃から絵を描くことが好きだったんですね。だからこういう人生になったって気がしてます。自分の思い描いていた人生に近づいてきたなぁって。コロナで仕事に出られない生活でも楽しみを見つけたので、仲間と幸せだねって言い合ってます。」  蘇原中央町在住

あなたの「やってみた」をご紹介させてください。掲載された方には人生これから!編集のライフデザインノート『ゼロの昇天』を進呈!


えんぴつカフェ 今回のテーマ
<お墓について。あなたはどうしたい?>

「お墓はいらない」、とか「夫とは一緒の墓に入りたくない」、とか
「墓守をする人がいないし」、とか様々な意見がありますが、
あなたはどう考え、どうしたいですか?それを実現するためには?
様々な意見がありました。その一部をご紹介します。

9月17日(木)「お墓について」

・2年前に母を亡くしました。自分は生前親に迷惑をいっぱいかけてきて、一緒の墓に入ってまた迷惑をかけたくないので、自分の時は海に散骨してもらうよう、あま市の業者にすでに申し込んであります。
・山の上に先祖の大きな墓がたくさんありましたが、管理どころか、そこに行くだけでもとても大変。ご先祖様には申し訳ないですが、私の代で終わりにしたいと、墓じまいを済ませました。お骨は納骨堂に入れてもらいました。
・今はいろんな情報が手に入るけど、経験者の生の声が一番と思って今日は参加しました。私は、死んだら意識もないし、お骨もゴミとして処分してもらってもいいとさえ思っています。なので、子どもたちの判断にまかせようと思っています。
・自分では私と夫のお墓は造らない、と思っていたのですが、3年前に夫が亡くなった時に子どもたちが「お墓が欲しい」というので造りました。お墓は造った以上お守りしなくてはいけない、その辺がこれから先どうかな、とは思います。
・実家は熊本で自分は長男。自分の息子は東京住まいで岐阜に来るつもりはない。お墓に関してはどうしたもんかと悩んでいる真っ最中です。
・墓じまいを済ませました。義姉が、「自分たちの下の世代に迷惑をかけないようにしよう」と。お骨は供養塔に入れていただいたので、そこでお参りをしています。
・自分たちのお墓のことは、妻とは時々話題にしますが、子どもとは話していません。自分としては樹木葬もいいかな。両親の月命日ごとの墓参りには子どもたちと一緒に行っていたので、親のそういう姿は見せることができたかな。
・私は夫の父親とは心が離れているので、一緒のお墓には入りたくないです。実家のお墓に入りたいです。
・代々のお墓のある家の次男さんが亡くなったとき、長男さんが「こっちに入ればいい」と言われ、そうされました。次男だから実家のお墓に入れないではなくて、それぞれの家庭の事情にあわせて決めていけばいいと思います。
・お墓の土地は購入したけど、今はお墓を造る気がないです。考えも時代によって変わって行くし。
・お墓ってどうして必要なのか、両親が亡くなったとき自分のためにあるのかな。すると自分がどうしたいのか、と考えないといけない。近くにあるのがいいのなら、お骨をペンダントにするということでもいいのかな。
・ある人が「俺が死んだら散骨してくれ」と生前言っていたので、遺族は遺志を尊重し散骨しました。しかし、その方の奥さんは生前何も伝えてなかった。お子さんたちは「供養塔に入れてほしい」という事でした。「ここに来ればお母さんに会えるね」と。今までのつながりを考えたとき、何も残らないというのはどうなのかな、と思いました。
・ある知的障がいのある方のケースです。ご両親のお骨をいつまでも手元に置いたままでした。それではいけないと、周りのサポートで供養塔に。すると、「これでお父さんお母さん褒めてくれるかなぁ」とひと言。それを聞いて、「ずっと気にされていたんだなぁ」と感じました。事前に子どもにしっかりと話しておくことはすごく大事だと思います。

えんぴつカフェは毎月第3木曜日 13:30-15:30
にらめっこ編集室にて。






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創刊:1987年
発行日:偶数月の第4月曜日
発行部数:22,000部

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