vol.191 半農半X vol.32

半径3キロ

 「人はな、生まれ在所(ざいしょ)から三里以内にでけたもんを食べてたら、体によろしねん」。これは作家・田辺聖子さんのお母さんのことばです。昔から、自分が暮らす土地から「三里四方」のものを食べたら身体にいいと言われてきました。「三里四方」の哲学は世界でも最も先端をいく思想といえるかもしれません。大阪の友人は「半径3キロ」にこだわったまちづくり活動をおこなっていて影響を受けました。半径3キロ内に住む人、お店や隠れた名所、動植物や自然などを掘り起こす活動です。この活動はもしかしたら、同じく最先端かもしれないと思うようになりました。自分が住んでいるところから半径3キロにこだわり、見つけた宝物をみんなと分かち合えたら、すてきだろうなって思うのです。
※一里=約4キロ

もうひとつのもったいない   

 台風、地震、温暖化・・・。過疎、高齢少子、年金・・・。私たちはいま「大難問時代」を生きています。いま、日本(日本人)の課題は何か。ある学者が以下の3点あげておられました。①「変革(イノベーション)ができるかどうか」。②「活用していない資源を活かすことができるかどうか」、③「連携(ネットワーク、シェア)できるかどうか」です。大きな変革はできなくても小さな変革を重ねていく。活かされていない資源が人的にも、村にも町にもたくさん眠っていて、それをどんどん活用していく。一人でできないことでも連携・協力しあえば、できることもいっぱいあるのですね。ノーベル平和賞受賞のワンガリ・マータイさんは日本のこころ「もったいない」の精神に光をあててくださいましたが、この国には、誰もが必ず有する「天与の才」や「地域資源」の「未活用」という「もうひとつのもったいない」がありそうです。各家庭にも、各職場にも、この各地域にも、きっとそれは豊富に眠っていて、掘り出されるのを待っているのです。

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塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は翻訳されて、台湾、中国、韓国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。

※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景と する。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、 半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。





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