寸劇で伝えることで心で感じる
子育ても一段落して、これから先自分は何を目標にしたり、やりがいを感じるのだろう・・・と思うことがありました。しかし今は「ここいく」の活動から自分を見つめ直すことができました。
私が「ここいく」のメンバーに加わったのは、我が子に正しい性の知識を伝えたいと思ったことがきっかけでした。
もともと何かを自分から始めるということがなかった私は、補助的な裏方のお手伝いができればと思い「ここいく」に加わりました。
しかし、授業を重ねていくうちに「ここいく」のいのちの授業は、みんなで創り上げるものでありメンバーひとり一人が自分が出来ることを見つけ、主体的に動いていく事によって各々が仕事を持っているにも関わらず、オーダーメイドのような授業が出来上がるのだということに気づきました。
それなら私にできることは何だろう?…とここで初めて自分は何ができるか何がしたいか真剣に考えはじめました。
そうして辿り着いたのが、恥ずかしがり屋の私がメンバーと一緒に子役に扮し寸劇をすることでした。
寸劇では、成長期の体の変化を伝えたり、体や心の悩みは皆が持ってるもので自分だけが特別ではないこと等を伝えます。普通に言葉に伝えるだけでは伝わりにくいことも、面白おかしく劇をすることで、子どもたちは実生活に置き換えるることができ、よりイメージしやすくなります。これは「ここいく」が得意とするオリジナルメニューです。・・・とは言うものの、普通のお母さんがツインテールでミニスカートを履き舞台に立つということは、とても勇気が必要でした。
しかし、授業を通じてリアルタイムで感じる子どもたちの笑顔には、そんな恥ずかしさも吹っ飛ばす程のパワーがありました。
個人差があることに安心してホッと表情が和らぐ姿、照れて下を向きながらも耳ではしっかりと聞こうとする姿「あなたたちは3億分の1のラッキーボーイとラッキーガールなんだよ」というメッセージに素直に喜ぶ横顔・・・
このような様々な反応を見ているうちに、私たちが大切だと思うことを未来ある子どもたちに少しでもたくさん伝えたい。それに小さければ小さい程、水を含むスポンジのように吸収してくれるので、できれば低年齢の子どもたちにも伝えていきたいと思うようになりました。難しい言葉や、体の複雑なメカニズムは1回聞いただけでは忘れてしまうかもしれませんんが、心が感じた気持ち(感動や安心感)や一緒に授業を受けるという一体感は薄れることはありません。
今後1人でも多くの子どもたちに「いのちの授業」を届けることができれば嬉しいです。
担当:ここいくメンバー・多田良子でした。