vol.177 新連載・かなでの沖縄だより

p-9title こんにちは、奏です。
私はこの3月高校を卒業し、4月から声楽を勉強するために沖縄の大学に進学します。大学では歌をやるために必要なイタリア語やドイツ語を勉強したり…今まで少ししか触れてこなかった勉強も始まります。もちろん高校生ではなくなるので「中高生、平和を考える」も卒業です。しかし3年半せっかく続けてきたコーナーまで卒業するのは心残りなので、「かなでの沖縄だより」と題を変え、連載は続けさせてもらうことになりました。沖縄で岐阜出身の私が見て、聞いて、感じたこと、考えたことを報告させてもらいたいと思っています。
私はミュージカルに興味があり、高校は音楽科を選びました。大学でもミュージカルの勉強を続けたいと思い、私が指導を受けたいと思えるような先生を探したところ沖縄の大学にいらっしゃることがわかりました。ミュージカル科ではなく声楽科ですが、「まずは歌から頑張ろう」と決めて、沖縄の大学を受けることに決めました。
中学校の時から平和についていろいろと勉強してきて沖縄に興味もあるし、迷わず第一希望にしました。
8月には一人でオープンキャンパスに参加しました。この時、沖縄がすっかり好きになってしまいました。もちろん推薦入試から受けたのですが、だめでした。でも、「ここで勉強したい!」という思いが強かったので、あきらめず、冬休みにセンター試験対策の特訓をしてもらって、一般入試を受けました。
結果は合格、あきらめずに良かったです。

ここで4年間しっかり勉強して、あこがれの舞台に立ちたいと思っています。とっても楽しみです。そして、沖縄の生活も満喫したいと思っています。この1年で、オープンキャンパス、推薦入試、一般入試と3回も沖縄に行って、沖縄の空気にすっかり慣れてしまいました。また人の温かさ、大学では他にはないすごく少人数で勉強ができるという魅力に、沖縄のことがどんどん好きになってきました。
ただ、不安もあります。生まれてから高校を卒業したここまで、ずっと鵜沼で暮らしてきました。それが一気に沖縄ということで、ずいぶん遠くなります。去年の悲しい事件のことも心の片隅に引っかかっています。しかし、それ以上に岐阜とは違った気候、食べ物、習慣などなど、そこに住んでみて初めてわかるようなことがあるのではないかと思うと楽しみです。
もちろん、基地の島沖縄ということで、平和についても考えてみたいと思っています。航空自衛隊の基地がある街に育った私にとって、普天間や嘉手納がどんなものなのかを考えてみたいと思っています。6月23日にはさっそく「慰霊の日」がやって来ます。沖縄戦についても、現地でしっかりと考えてみたいと思っています。
やりたかった勉強が、いちばん関心のある場所でできることに感謝して、生活も、連載もぼちぼち始めます。よろしくお願いします。

嘉数高地から見た普天間基地

嘉数高地から見た普天間基地