vol.176 径気道吸収の影響について

ƒvƒŠƒ“ƒg2515925695名もの死者を出した韓国の加湿器殺菌剤事件。問題となったPHMG(ポリヘキサメチレングアニジン)は、通常おしぼりの消毒剤に使われている成分。「PHMGは、肌に触れたり、少量を口から飲食する場合には毒性は少ないが、鼻から吸引すると肺が膨らみ、呼吸困難になるなど致命的な肺の損傷を起こす」のです。気道を経由して入るとどういうことなのか。「経気道吸収」の影響について、身近な日用品を例にとってご紹介します。

 

除菌!除菌!除菌!
テレビCMで語られない中身とは?!

消臭剤にはトイレ用、室内用、車用などがあり、さらには置き方タイプからスプレータイプとさまざまな製品が販売されています。部屋の防臭からベッドやマットレス、靴やソファーなどの、洗濯機では洗えないものを消臭し、除菌するという宣伝文句で多くの家庭で使われています。その反面、消臭剤を大量に使用されていることについて忠告をする専門家や本が発売され、さまざまな情報があふれているのも事実です。
今回は、大量に使用される消臭スプレーの中身が、人体に与える影響と、成分を調べてみました。

syousyuzai_spray除菌&消臭スプレーといえば「ファ○リー○」や「リ○ッシ○」が有名。売れ筋の「ファ○リー○」の成分はP&○のHPに掲載されています。

この商品は「家庭用品品質表示法」の対象外で、洗濯用洗剤や台所洗剤のように詳細に成分を表示する必要がない。しかし「除菌成分(有機系)」というような曖昧な表示で、Quat(第四級アンモニウム塩)などの危険な成分が入っていることが多いのです。スプレータイプのものは全製品表示義務がないですが、HPには書いてあるので要チェック!!要チェックhttps://www.myrepi.com/tag/myrepi-febreze-faq-safety

 

 

Quat(第四級アンモニウム塩)の
怖さとは・・・

Quat(第四級アンモニウム塩)は揮発性のもので、蒸気を浴びたりにおいを嗅ぐことで体内に吸収されます。原因不明のアレルギー症状、胸痛やめまい、動悸や不整脈、倦怠感やうつ、ぜんそくなど、さまざまな症状に影響していると言われています。
さらに、このQuat(第四級アンモニウム塩)を長期利用すると、今は健康でもシックハウス症候群や化学物質過敏症が起こる可能性がある・・・と考えると、日常生活に取り入れたくないものです。また、化学物質というのは、少量では問題はないと言われていますが、数十年の積み重ねで影響があるかもしれないと考えると、出来るだけ遠ざけたいですね。最近は化学物質が原因でアトピーやぜんそく、アレルギーなどが発症する可能性があると指摘する専門家が増えています。

2015年11月18日 アメリカの研究機関で発表
Quat(第四級アンモニウム塩)によって、雌のマウスで妊娠率や生まれる胎仔数の減少、オスでは精子濃度や運動性が減少したという研究が発表されました。毒性が発見されたきっかけは、大学の実験室の洗浄剤をQuat(第四級アンモニウム塩)に変えて以降、実験動物の流産が増えたことだと言います。カーペットや寝具に噴霧したものを吸い込んだり、子どもが舐めたりは危険、また車用の場合は直接気道吸収されるため、妊娠中の母親、赤ちゃん、若い男性は要注意です。寝具へのスプレーで噴霧される量の0.8%以上を吸い込むだけで危険だとのことです。

わんにゃんペットに忍び寄る「除菌&消臭スプレー」
人間だけでなく、ペットも同じ危険にさらされています。ペット臭の防臭のため、マットに消臭スプレーをしたところ、中毒を起こし、ペットが吐いたり、ひきつけを起こしてしまったという事例も報告されています。また、消臭スプレーが原因で、肝臓を悪くし死亡した犬もいるそうです。このような化学物質を周囲で大量に使用され、さまざまな病気を引き起こし、ただでさえ短命が更に短くなる可能性があります。

じつはこの消臭剤、アメリカ版があるんです。その成分内容は、トウモロコシ由来消臭成分エタノール、香料となっており、日本版に入っている除菌成分が入っていません。海外で禁止されている成分が認められている日本!まさに添加物大国と言われるゆえんでしょう。

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おしゃれなボトルのシャンプーやトリートメントの成分表示をチェックしてみて!「ノンシリコン」「ラウレル」「ラウレス」などカタカナ文字が目につきます。
「シリコン」とは、化学反応によってつくられる化学合成物のこと。シリコンは一度頭皮につくと落ちにくく、毛穴をふさぎ、髪が細くなり、抜けやすくなったりする、といわれています。シャンプーの成分は、90%以上が水と、界面活性剤で構成されています。水と油を混ぜ合わす力を持ったこの界面活性剤は、洗浄力が高いこともあり、下記のような現象が実際に起きています。

① 刺激が強くて、薄毛、頭皮の荒れの原因となる
② 一緒に配合されている成分の効能をかき消してしまう
③ 頭皮の皮質を取りすぎ、不足した脂を補うため皮脂の分泌 が盛んになる結果、表面は脂ぎって頭皮は乾燥している状態 に→薄毛、頭皮の荒れの原因となる

また、シャンプーの成分として、最も気をつけたいものが、ラウレス硫酸・ラウリル硫酸をはじめとした硫酸系洗浄成分です。これらは、洗浄力の高さと原料の安さから、一般的なシャンプーに使用されています。本来は床の洗浄に用いられる強力な洗浄剤。使い方を間違えると頭皮の皮脂を取りすぎたり乾燥による皮脂障害の原因にもなります。
シャンプーやトリートメントを選ぶときには、知名度、価格や香りで選択するのではなく

シャンプーリンス・ ノンシリコンであること
・ 硫酸系洗浄成分を使っていないこと
・ 天然由来洗浄成分を採用していること
これらを判断の基準にしながら、
使用感もよく、髪、頭皮に
安全なものを選びましょう。

まずは、有害物質である界面活性剤が成分として入っているシャンプーを一日2回以上使うのをやめ、毒性を少しでも少なくするために安心と言われているシャンプーを使うときにも、薄めた上で、泡ポンプなどで泡にして使うとよいでしょう。

消費者が知って、買わないこと。
皮膚の構造上、皮膚の表面温度が高いほど有害物質は体内に入りやすくなります。入浴時に使う入浴剤、シャンプー、ボディーソープ、入浴後にすぐに使う基礎化粧品などは要注意です。お風呂の温度は38度から40度くらい。吸収率が上がってしまいます。お湯の添加物、たとえば、「〜の湯」とかの入浴剤は極力使わないように!ゆずの皮、しょうぶ湯、びわの葉湯など、溶けてなくならないもの、自然のものを使いましょう。体を温める効果も抜群ですよ!「知る」ことは、「選ぶ」ことができる、さらに「守る」ことにつながります。
(「経皮吸収について」勉強会の内容をまとめました)