今、沖縄で起きたアメリカの軍属による女性殺人事件が大きな話題になっています。この事件について、政府・与党内から(サミット前という)「本当に最悪のタイミングだ」という声が上がっています。けれども、この事件は政府の都合で起こっているわけではないので、こういった発言は「おかしいんじゃない?」と思いました。
それより簡単に性行為の対象とされ、拒んだので殺したという事件が起きることが問題だと私は思います。
軍隊というのは人を殺すことを目的とした組織で、それがあるからこういった乱暴な事件が起きるのではないかと思います。
私は、沖縄の大学を受験しようと決めた直後にこの事件のことを知りました。 そこでいろんなことを調べたのですが、沖縄で起こった米兵による犯罪を過去まで遡ると、すごい量であることにビックリしました。
中でも良く知られるのが、1995年9月に起こったアメリカ軍の兵士3名による少女暴行事件です。これは12歳の女子小学生が連れ去られ、強姦され負傷したという内容の事件です。その後行われた集会には8万人を越える人たちが集まりました。老若男女、経営者、労働者、沖縄のすべての政党も顔をそろえ、沖縄に集中する米軍基地の整理・縮小や、日米地位協定の見直しを求める運動につながっていきました。
そこで注目されたのが、当時高校3年生だった仲村清子さんの訴えでした。
「基地が沖縄に来てから、ずっと加害はくり変えされてきました。基地がある故の苦悩から、私たちを解放してほしい、今の沖縄はだれのものでもなく、沖縄の人々のものから。・・・いつまでも米兵に脅え、事故に脅え、危険にさらされながら生活を続けていくことは、私は嫌です。未来の自分の子供たちにも、そんな生活はさせたくありません。 私たち生徒、子ども、女性に犠牲を強いるのはもうやめてください。私は戦争が嫌いです。だから、人を殺すための道具が自分の周りにあるのも嫌です。私たちに静かな沖縄を返してください。軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください 。」
この県民集会から20年、仲村さんは去年10月、朝日新聞のインタビューで「沖縄の基地をめぐる状況は、少しずつ良くなっていると思う。でも、大きくは変わらなかった」といっています。
そして、そのすぐ後で今回の痛ましい事件が起きてしまいました。
アメリカ軍って本当に必要なのかと思ってしまいました。
思ってはいけないこととわかっていますが、(沖縄の大学へ行って)「大丈夫なのかな」という不安が頭をよぎりました。本当は、一人ひとりがこのことは日本の問題だということに気付き、考えていかなければならないことだと思います。
私は、夏休みにオープンキャンパスで沖縄へ行ってきます。そこで、沖縄の空気に触れてこの問題をさらにじっくりと考えてみたいと思っています。