(2)もうひとつのフクシマ インサイドストーリー

子どもを守れない国は滅びる・・・

もう一つのフクシマ インサイドストーリー

6月26日(日) 福島の子ども達を避難・疎開させる措置を求める署名を福島市長に届ける、原発反対のパレードに参加する、飛騨清見での夏休みの保養受け入れ先の受付という活動のため福島市に行ってきた。

放射線量は高いはずなのに、屋外でもほとんどの人がマスクをしていない。小雨でも、傘をさしている人も少ない。自分も岐阜を出るときにマスクを忘れてしまった。そうしたら福島にいるうちに喉がイガイガとするような違和感が。「ここの人たちは毎日こんな空気のところをマスクなしで過ごしているの!?」町並みも壊れてはいなくて、街を歩く人たちの恰好も普通。見ただけでは普通の生活をしているように見えた。

福島に行くまでは、こんな危険な目にあわされて福島では岐阜よりもずっと多くの人が原発反対を思い、なんらかのアクションを起こしていて、子ども達を避難させようと思う人も多いだろう、と思っていた。ところが、行動にうつす人は意外に少なく、あれ?という感じ。

当日、清見での保養に申し込んで来た人は6人だけ。他の保養先に申し込んで結果がまだ出ていないとか、こちらの宣伝不足もあったと思う。しかし、情報収集にやってくる人も少なく、ちょっと拍子抜けしてしまった。

ただ、福島の中でも、温度差があるようだ。家族の中でも、「国が安全と言っているから、ここに居ればいいんだよ。仕事だってあるし」というお父さん、引っ越したいと願うお母さんと子ども。おばあちゃんが庭先で作った野菜を食べられないと嫁が言うと、わしの作った物が食べれんのかと怒り、家族間が気まずくなったという人。引っ越しの話しを出せばそのたびに家族の意見が分かれ、家庭の空気が悪くなり、もうそれに疲れてしまって触れないようにしているという人…。

子ども達の受け入れ先を探しに学校の先生も来ていた。その先生は自分の子どもはすぐに疎開させたそうだ。生徒だって自分の子どもと一緒だ、疎開させたい。でもなかなかできないジレンマがある。学校の中にも温度差がある。その先生のように、原発はいやだ!という先生と、原発を肯定的に捉えている先生がいて、先生同士が一緒に行動をおこせない現状がある。

バラバラなのは学校だけではなかった。情報をネットで調べられない人のためとか、多くの人の目に触れるようにと、保養受け入れ先の情報一覧を西日本、東日本とわけて作るから、あなたの地域も載せないか、とある団体に声を掛けられた。申し込んだら西日本ではなんと自分一人だった!それでは一覧表が作れないと、知り合った受け入れ団体の人たちの連絡先を教えた。情報も行動も統一されてないし、それぞれにやることがあり過ぎて行き届かない部分が出てきてしまう感じがした。

清見の保養先では、ここに来たおかげでまた引っ越そうという気持ちになってきた、という人がいた。その人は避難のために一度引っ越したけれど、引っ越し先で子どもが「ゲンパツ、ゲンパツ」と言われたり、避けられたりして、結局福島に戻ったそうだ。でも、今回の体験でこうやって受け入れてくれる人たちがいるということもわかったし、何の心配もなく外で遊んだり野菜を食べられることはやっぱりいいし、と。

福島子供疎開企画『この夏みんな青空の下つながろう会』 千田陽子
文責・にらめっこ





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