VOL.151 講演会だより&レポート ③山田 征さん  「ん?再生可能エネルギーって?」

10月19日 各務原市中央図書館研修室 主催:なでしこ会

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これまでお話ししてきたことと、いま新たに発生してきた事実と、順を追って話していきます。基本的な問題点は同じですが、次から次へと新たな問題が発生してきています。

 

原発は危険だから、「脱・反・卒・さよなら原発」という動きが定着してきました。放射能の危険性が一番の原因。ところが、同時に「原発に替わるエネルギー源を!」ということで、自然エネルギーが台頭してきました。その代表格・太陽光発電のソーラーパネルや風車などにはレアアースが使われていて、その廃棄物には放射性物質が含まれています。このことはどこも報道しない。レアアース発掘は、マレーシア、内モンゴルとかメキシコ、中近東、アフリカなどその周辺はたくさんの被曝者を出しています。安い!から中国から買っています。中国が規制をするようになって価格が高騰しています。そのため、さまざまなものの値上がりにつながっています。次々に連鎖していきますね。しかしどういう訳か、自然エネルギーを問題視する者は原発推進者??と、よく言われます。(笑い)

01私は、「太陽光発電促進賦課金」に納得できなくて、不払いをしています。その結果、電気を止められました。ろうそくと懐中電灯で生活しています。1年経った今、昔の人の生活、電気のない頃を想像できるようになりました。
電気や石油がなかった頃の暮らしは私たちの「衣食住」を支えるさまざまな文化が完成していました。
古典芸能に始まり、生活を支えるさまざまな技術、ものの循環のシステムなど完全にできあがっていた。ところがデンキや石油を使い始めて、大量生産、大量消費、大量廃棄で経済が発展し、便利さだけを追求してきた付けが今の現状。核やその他の廃棄物の後始末をするのはいったい誰なのでしょうか?

そんなに電気が必要なんでしょうか。

このままでは環境破壊にとどめを刺すことになります。

出力100万KWの原発は、必ず同量の火力発電でバックアップしています。常に火力がバックアップ電源としてスタンバイしている。このことをぜひ知っていただきたいです。原発は次の定期検査まで同じ出力で発電をし続けます。出力を上げるには1週間から10日はかかる。また地震や事故などによる緊急停止時用にバックアップ電源として火力が常時スタンバイしています。火力は常にアイドリング状態です。自然エネルギー、つまり太陽光発電や、風力発電もすべて火力発電がバックアップしてます。火力発電だけで十分足りるということはそういうことです。ぜひ知っていただきたいです。デンキには安定したデンキと不安定なデンキがあります。安定したデンキは火力や原発です。不安定な代表は風力や太陽光発電です。いまは何から何までコンピューターで動いている社会ですから、千分の数秒、百分の数秒といったゆらぎも許されません。原発はもちろんダメ、そうなると火力、水力以外のデンキは役に立ちません。

ここでもう一度考えてみてください。

ようするに、火を燃やして(火力)デンキをつくり、そのデンキで電気をつくる装置(原発、風力、太陽光発電など)を作って、電気を使え!使え!とばかりに、オール電化とか、自販機、24時間営業のコンビニやスーパーが私たちの生活を支配しています。直火にやかんをのせればお湯は沸きます。土鍋でご飯も炊けます。なのに、わざわざデンキを使って電気ポット、炊飯器をつくり、私たちの生活は電気がなければ生活できないように仕組まれてしまっています。それに疑問を持つことを忘れ、利便性ばかりを追い求めることは、結局は自分たちの首を絞めることにつながっていくと思います。それに気付く必要があります。
しかし、原発を止めて火力に頼っていたら、化石燃料の枯渇問題にはどう対処したらいいのか?だから、それに代わるエネルギー開発は必要なのでは?と、よく質問されます。それは、マスコミや、政府が次世代エネルギーが必要だ!という報道を丸呑みしているからではないでしょうか?
電気は全て火力がベースです。もちろん水力も有効ですがその火力で使われる燃料の中で、特に石油は枯渇が心配されますが、石油は火力に使われる量より、他の分野で使われることの方が圧倒的に多いのです。しかも1回こっきりの使い捨てのものに(たとえばビニール袋、プラスチック容器、女性のナプキン、紙(?)おむつ、合成洗剤ほか)膨大な量が使われています。
もちろん車や飛行機にも使われますが、このようなありとあらゆるものを製産、つくり出すための電気はほとんど全て安定した火力の電気です。風車や太陽光パネルも火力の電気なしには作れません。つまり、火力発電を否定することは「電気を使わない」ことを意味します。石油をほんとに大切というなら、火力で使う石油の否定ではなく、ムダな分野を削ることだと思います。

「火を使う」なら直火がベスト。昔の人たちがどう生きてきたかを振り返ってみれば、これからどう生きるべきかが見えてくると思っています。真実を知る、ということは努力が要りますがとても大切なことですね。

山田 征(やまだ せい)プロフィール

1938年生まれ 東京三鷹市井口のヤドカリハウスを拠点に躍動中!◇同時多発テロをきっかけに毎月最終日曜、西東京市の公民館にて隠された真実をテーマとした勉強会『菜の花の会』を主催◇フィリピン、スモーキーマウンテンの子供達への支援など様々◇著書『山田さんのひとりNGO』『ただの主婦にできたこと』他