VOL.160 暮らし上手「食&医」「冷えは万病のもと」

冷えは万病のもと

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これから夏本番、エアコンなど室内外の寒暖の差に体は悲鳴を上げる前に一読!

 

 

まず、冷え症と低体温の違いを覚えておきましょう

01「冷え症」は手足の先端が冷える

暑さや寒さに関係なく、手足に冷えを感じます。真夏でも手足が冷たいという場合。けれど、実際に体温を測ってみると、36℃以上あり、体自体は冷えていない状態です。

「低体温」は身体の中心が冷えている

体の中心(内臓)の温度が低い状態。定義としては、体温が35℃以下になってしまう状態です。冷房や冷たい食べ物などで物理的に冷やしてしまっている場合と、手足の冷えが進行したり、高齢者の方や、過激なダイエットをしていたり、体の代謝が衰えている人によくみられます。

「冷え症+低体温」は首から上だけ暑く、汗をかく

さらに体の冷えが進行していくと、手足も体の中心も、体全体が冷え切ってしまう人もいます。このとき、体は命の危険を感じ、生き延びるために大切な、「心臓」や「脳」を優先的に温めるよう、働くことがあります。首から上だけやたらと暑く、汗が大量にでる場合もあります。

冷えのメカニズム

私たちが手足まで温かくいられるのは、体の末端まである「毛細血管」のおかげです。毛細血管を縮めたり広げたりすることで、血流をコントロールして、体を温めたり、冷ましています。

体が熱くなると、血管を拡張して汗をかくことで、体の外に熱を逃がします。反対に体が寒く感じると、血管を収縮させて、体温が外に逃げないように守ります。 このように、体にはもともとあなたの体温を「適温」に保つための仕組みがあります。

この血流のコントロールは、「心臓」の鼓動と、「筋肉」の伸縮によって促されます。心臓のドクドクという鼓動だけでは、血液をコントロールしにくい「手足の末端」などは、筋肉の力を借りています。

筋肉をポンプのようにギュッと収縮させることで、血管を縮めたり、広げたりして、血流をコントロールしているのです。

冷え症を引き起こす「7つの要因」

要因-1 温めすぎると、体は冷える

良かれと思って、体を温めていても、じつは、その行為自体が体を冷やしている場合があります。「寒い…」と感じることで、体はぶるぶる震えるのと同時に、細胞をぶるぶる振動させながら、体は熱を生み出しているのです。これが、人間が本来もっている、熱を生む力です。

子どもの頃に、たくさん着こんで体を温めていた人や、つねに部屋を温かくしている人は、冷え性になりやすい傾向にあります。あなたにも思いあたることがないでしょうか?

要因-2 体のゆがみが血のめぐりを悪くする

体中の熱は、髪の毛の1/14の細さの毛細血管を使って、運んでいます。もし体の中のどこか歪みが起きて、毛細血管の血流は歪みが治るまでその場で待機することになります。

体の歪みは、猫背やO脚など目に見えているものもあれば、関節痛や腰痛など、目に見えないけれど、痛みになって現れているものも当てはまります。たった1箇所の体の歪みでも、体中の血の巡りを悪くしてしまうことがあります。

要因-3 温かい料理ばかりだと、どろどろ血液になる可能性が・・・

体中の血液は、あなたの食べたものからつくられます。冷え症を治すためには、体を温める食事も大切ですが、一つ、見落とされがちなことがあります。

じつは、体を「冷やさない」加熱野菜に魅力はありますが、「サラサラ血液」の視点から言うと、生野菜をとることも大切です。ただし、野菜は常温で口の中でよく噛んで温めてから、体の中に入れること。

そして、夏野菜は体を冷やしやすく、冬野菜は体を温める野菜が多く育つので、その土地の気候で育った、季節の野菜をいただくことで、体温を適温に保ちやすくなります。

要因-4 一日三食が体を冷やしている

じつは、一日三食の習慣が、あなたの体を冷やしているかもしれません。消化活動に手足の血液が奪われている・・・ご飯を食べると、食べ物を消化するために、内臓を中心に血液が集合し、体の末端への血液が少なくなることで、手足は冷えやすくなります。

もちろん、生きていく上で、食べて、消化して、栄養を吸収する作業は大切なことです。けれど、一日中食べていると、いつまでたっても手足には血がめぐりません。

そろそろ、「時間が来たから食べる」をやめて、「お腹がすいたから食べる」と、本能的な感覚を取り戻していきませんか?

要因-5 現代人に多い、浅い呼吸が血流を悪くしている

01普段何気なくしている呼吸。じつは、呼吸が浅いだけでも、冷え性の原因になります。

息を吸ったり吐いたり、アクティブになれたり、リラックスできたりと、呼吸をするということは、体を温めるだけではなく、感情をコントロールするための、大切なツールになっています。

要因-6 運動をしないと手足の毛細血管が減っていく

運動のメリットは、体を温めることだけではありません。勢いのよくなった血液が刺激になり、毛細血管がさらに枝分かれをして増えていきます。

毛細血管が増えると、運動をしていない時でも、手足まで血が巡るようになり、冷え性を改善する事ができます。ゆっくり呼吸しながらできる運動がベストです。

要因-7 何気ないストレスが、血管を縮め、慢性的な冷えを作っている

今から「最悪だ。」という言葉を10回続けて口にしてみてください。言葉にできない環境であれば、心のなかで唱えてもOKです。

「最悪だ、最悪だ、最悪だ、最悪だ…」
どうですか?なんだかいやな気持ちになってきますよね。このとき、猫背になり、体は曲がっていませんか?目はうつろになり、疲れた顔になっていませんか?体はこんなにも正直にあなたの心を映します。

ストレスを感じると、自分を守るために防御反応が働き、体がギューッと硬くなります。それと同時に、血管もギューッと縮まり、体は冷えやすくなります。

7つもの要因があると、改善するのは大変だ…と思われたかもしれません。けれど、これらは全てつながっています。

運動する気が起きないのも、暴飲暴食してしまうのも、もしかしたらストレスが原因になっているかもしれません。

または、体が歪んでいたり、呼吸が浅くなっていることで、ストレスを感じやすくなっているかもしれません。体だけの問題だと思っていたものが、じつは心の問題だったり、その反対の場合もあります。

このように深く考えていくと、冷え性の改善は、ただ温めているだけでは治らないということに気付けると思います。冷え性は、あなたの生活や、食事、心から生まれています。

温めることもたしかに必要ですが、本当に大切なのは、「どうして冷えてしまったのか?」という原因を考え、改善していくことです。

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