VOL.163 ぎむきょーるーむ「10歳の疑問」

01

Q:好きになると胸がドキドキするのはなぜ?
答える人 作家 伏見憲明
A:その人にどう思われているのか……
心配で、鼓動が高なる!

ドキドキって、」どんなときに起るものだろう。たとえば、 算数のテキストの答案が返されるとき。いったい自分が何点 とったのか心配で、心臓から口が飛びだしそうになる。それ から、遠足の前の晩に、明日友だちといっしょに 出かけるのが楽しみで、なかなか寝つけ ないときにもなる。あるいは、次の 日に注射をうたれることを考える と、心臓の音が重くなる。その ように人は、ひどく心配だった り、何かを強く望んだりする と、ドキドキする。 もちろん、だれかを好きになれ ば、その人にどう思われている のか、きらわれていないか、好き になってもらうにはどうしたらいい か、もしかしたらむこうも自分のことを好 きなのではないか…と、鼓動は高なる。好きになればな るほど、「こんなふうに思われたらいやだなあ」と、「こんな ふうに思われたいなあ」の思いも強くなるから、ドキドキの 大きさもテンポもはげしくなる! ふしみ・のりあき・作家。著書に「さびしさの授業」「男子のための 恋愛検定」(ともに「よりみちパン!セ」イースト・プレス)など

 

Q:おっぱいが大きくならなかったらどうしよう!
答える人 産婦人科医 今井理恵
A:大きくなり方は人によってちがいます。

女の子の乳房(おっぱいの正式な名前)が大きくなりはじめ るのは、8~9 才くらいです。そのころから卵巣から女性ホル モンをつくるようになり、女性ホルモンのはたらきによって 乳房は大きくなるのです。  乳房の大きくなり方は、人によってかなりちがいます。小  学生のうちからどんどん大きくなる人もいます し、大人になるまで乳房があまり大きくならな い人もいます。  乳房が大きくなることについての希望 も、人によってさまざまです。「なるべ く大きいほうがいい」と思っている人 もいれば、「小さめでスポーツをするの に、じゃまにならないほうがいい」と か「わたしは胸が小さいほうがかっこい いと思うので、大きくならないでほしい」 と思っている人もいます。  大豆や牛乳をたくさんとると大きくなるという 「うわさ」がありますが、それはほんとうではありません。 大きくても小さくても、それがその人の「自分らしさ」なのです。 いまい・りえ 産婦人科医。神奈川県勤労者医療生活協同組合・ 港町診療所勤務。子宮内膜症、月経困難症、PMS などを中心 とし、思春期外来にも応じる。監修書に「女性の悩み解決ガ イド“ほっ” とする生理痛の本」(築地書館)など。

Q:おちんちんのかたちが変だあ!
答える人 四国学院大学教授・メンズセンター運営委員長 大山治彦
A:顔がみんなちがうように、かたちも大きさもいろいろ。

それは心配だね。男ならみんな、一度は、自分のおちんちんのかたちや、 大きさなんかについて、いろいろ思ったり、なやんだりしたことがあるんじゃ ないかな。私もそうでした。きみとおんなじ。それでも、心配だったら、お 父さんとか、信頼できそうな大人の男の人に相談してごらん。今回は、お母 さんとか女の人じゃなくってね。でもね、おちんちんのかたちや大きさって、 いろいろあるんだよ。顔がみんなちがうようにね。  今度、おふろ屋さんや温泉などに連れていってもらって、いろいろな人の おちんちんを見たらいいよ。とくに、自分やおうちの人、友だちのおちんち んしか見たことのない人は、もっとたくさんの人のおちんちんを 見たほうがいいと思う。びっくりするくらい、いろいろな かたちや、大きさがあることがわかるよ。そして、でき れば、自分のおちんちんが好きになれるといいね。 おおやま・はるひこ 四国学院大学教授・メンズセンター運営委 員長。専門はジェンダー研究(男性学)、セクシュアリティ研究、 市民活動論など。

 

Q:あかちゃんはどこから来るの?
答える人 養護実践研究センター代表
茨城大学名誉教授 大谷尚子
A:お母さんのおなかにある子宮から

あかちゃんは自分が生まれたいときになると、お母さんに 「生まれたいよ」というサインを出します。そうすると、お母さ んの子宮(いのちの部屋)はギューッとちぢみます。子宮の中で暮らして いたあかちゃんは体を回転させながら、産道(いのちの道)を押し広げ、 その道を通って、お母さんの体から出てくるのです。その出口は、お母さ んの膣(ヴァギナ)です。  膣は女の人の体にあるもので、おしっこの出るところと、うんちの出る 肛門のあいだにあります。ふだんはせまい道なのですが、あかちゃんの出 したサインによって、広がっていくのです。あかちゃんは自分で体の姿勢 や動く向きを変えたりしながら上手に産道を通って出てきます。多くのあ かちゃんは自分の力で、この世に生まれてくるといえます。なお、あかちゃ んやお母さんのいのちを守るために、薬の力を借りたり、お母さんの産道 を通らない(お母さんのおなかを切る方法「帝王切開」)で生まれてくるこ ともあります。 おおたに・ひさこ 養護実践研究センター代表 茨城大学名誉教授。お・ は編集協力人。著書に『養護ってなんだろう「保健室の先生」といわれる 私たちの仕事とその意味』(小社刊)など。

 





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