vol.204 人生これから!

やってみたシリーズ第8弾

たこ焼き屋のオヤジやってみた!

杉山 元則さん(60代)

 数年前から毎月1度の子ども食堂を自身の事務所で開催していた杉山さん。多い時には10人以上の子ども達が訪れ、用意したカレーの鍋が空になるほど。しかし、コロナ禍で思うように活動ができず、事実上休止の状態に。終わりの見えないコロナ禍に「このままではこども食堂は無くなってしまう。自分にできることは何だろう。」考えに考えて、「そうだ、自分でたこやきを焼こう!」と思いつく。
 以前料理は女性スタッフに任せていたけれど、たこ焼きなら自分にも作れそう。
「それに、たこ焼きって嫌いだわって言う人が少ないんじゃないかな。しょうゆ味、ソース味、青のりやマヨネーズをかけたりと、バリエーションも楽しめるし、なんとなく楽しい感じもするし」。
 必要な用具や使い方、保健所の営業許可の申請方法等は知人が教えてくれた。営業許可に適応させるためにこども食堂の台所も改造した。あれこれ試作し、味はだしを効かせた和風味に決定。周りの人に試食もしてもらい、「美味しいよ!」との言葉ももらった。ポスターも手描きで描き、営業許可も無事におり、「たこ焼き屋」のオヤジへの準備はちゃくちゃくと進んだ。

 こうして8月14日、こども食堂にてたこ焼き屋はオープン。多くの人が応援がてら買いに来てくれて、あっという間に完売。たこ焼き屋オヤジのデビューは和やかに、にぎにぎと終えた。
それから数回、子ども食堂で販売したり、依頼を受けて出張販売したりと、杉山さんのたこ焼き屋は地道に営業。美味しくてお値打ち価格と好評だ。
 「丸くきれいに焼けたときと、いろんな方が美味しいよと言ってくださる時がうれしいです」と杉山さんは笑顔を見せる。そして何よりうれしいのは、多くの人と会話ができること。今は、コロナ禍でテイクアウトだけの最小限の触れ合いとなっているが、「今まで話したこともないような方が買いに来てくださることもあるし、いろんな世代の方と世間話もしたりして、市議会議員としての立場とはまた違う角度で、多くの方と触れ合えるのは本当に嬉しいです」
 議員という立場を意識しないで、気軽に多くの方が話しかけてくれる時間は楽しく有意義だと感じている。
 「コロナ禍が治まったら、イートインもして、みなさんにゆっくり過ごしてほしいですね。陽気のいい頃にはテラス席を作ってもいいし」
 子どもからお年寄りまで、みんながたこ焼きのような温かくてまあるい気持ちで過ごしてくれたら、と願っている。


えんぴつカフェ
9月は<手作り秋酵素ジュース>

酵素ジュースとは?
 発酵の過程で酵素と微生物が、素材を分解することにより、素材の持つ栄養素が吸収されやすくなると言われていて、さらに腸内で消化を助け、消化酵素の節約にもなり、デトックス、ダイエット、美肌に効果がある…そうですよ。

 講師の奥村さんが持って来てくれた、自宅で仕込んであったたくさんの酵素ジュース。(レモングラス、りんご&いちじく、しょうがの茎、スイカの皮&シソ、冬瓜の皮&プチトマト)瓶のフタを開けた時のプシュッという感じを体験した後、試飲してそれぞれの味や香りを楽しみました。
 「レモングラスは酸っぱい!」「スイカの皮、いいねえ」 「少し発酵が進んでアルコールっぽい?」

<実践>
 各自持ち寄った果物、野菜、ハーブなどを刻んで、容器に仕込みました。

<基本の作り方>

材料:野菜や果物と白砂糖(具材の重さの1.1倍量)
容器:作る量の2~3倍の容量のもの

①砂糖と生の野菜や果物を交互に入れる。  バナナ、キウイ、いちじく、梨、生姜、紫蘇、蕪、キャベツ、大根、ハーブ、スパイスなど。素材の栄養素が反映されるので、旬のものがおすすめ。
②1日1回よく混ぜる。(手で混ぜるレシピもあるが、どちらでも良い)
 フタをきつく締め過ぎない。(布巾やガーゼをかぶせ、ゴムや紐でとめる。お皿を乗せておいても良い)

※フタをきつく締めたまま何日か放置すると爆発の怖れあり。
※素材や気温で発酵速度は変わる。(1~2週間で発酵し始め、1~2ヶ月ででき上がり)発酵が弱くなったらでき上がりの目安。

③保存する。ザルで漉して冷蔵庫で保存。カスはジャム、沐浴剤、コンポストで堆肥に。(約50℃で酵素は死にます)

失敗!!と思ったら…置き場所や温度を考える、手で混ぜる、砂糖や酵素の強いものを足す。

<参加者の感想>
・ 秋の命と微生物の力。そして、すべて無駄にしない循環の仕組み。その魅力を共有できる人たちとの時間はとても心地よかったです。            (Fu)
・ 知り合いが人参の抜き菜を今まで捨てていたと聞いて、もったいないと持ってきました。それが酵素ジュースになったと知ったら喜んでもらえそうです。  (Ta)
・ わが家の庭に毎年大葉やミントが繁っても、今まで利用しないで捨てていました。今日はそれが活かせて良かったです。蕗と三つ葉も生えるので、今度酵素ジュースにしてみようかな。             (Sa)
・ ずらりと並んだみなさんが仕込んだ瓶を見て、奥村さんが言った「性格がよく出てるわ」のひと言にドキッ!私はどんな性格かなぁと思いました。      (Mi)
・ 早く発酵が進むようにとバナナを手で潰したら、奥村さんに「そんなことをした人を初めて見た」と言われ、びっくり。でも、それも有りと言われて一安心。液を漉した後にジャムを作るのが楽しみです。      (Ha)
・ 材料と砂糖だけというのは初めてでした。たくさんあってどうしようか困っていたわが家の柿も使えて嬉しかった〜。          (Yo)
・ 庭で酵素の強い植物はどれかな、と考えながら採ってきました。野菜や果物、ハーブなど、見る目が変わるかな?なんでも有りの感じが気軽で、楽しい時間でした。         (Ko)

講師・奥村さんの感想
 今日はマイペースの人ばかり!最初にいろいろ説明したのに、その通りに仕込んだ人っていないんだもの(一同爆笑)。でも、こうでなくてはいけないということはないので、どれも有りだと思います。
 酵素ジュースを作った搾りかすは、ジャムにして食べたり、入浴剤に入れて、そのあとコンポストに入れて堆肥にすれば、植物の命を無駄にすることがないので、そこも私は気に入っています。発酵がピークの時(泡の勢い)酵母パンを焼くこともできます。お家でも自分なりにいろいろ試して楽しんでみてくださいね。





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