まいまいの看護師見習い奮戦記 ~From Newyork~
Incarnation Children’s Center
インカネーション チルドレン センターっていうHIV/AIDSに感染した子ども達の施設にボランティアで行ってきた。医療専門者もソーシャルワーカーもいて、施設自体は寮みたいな感じやけど、そこは彼らの家。
全部で20人くらいの子どもたちが住んでて10代の子が多い。ほとんどの子がHIVという病気とうまくつきあえずにここへやってくる。もしくは家族や親戚からも適切なサポートがうけられずたどり着く。
虐待や見捨てられたりしてしまった子もいる。ある意味、彼らにとって最後の砦のような場所。でもそこで働く人はみんな熱心で、建物内にはたくさんのアートがあふれている。写真、絵、タイル…子どもたちが書いたものはとてもステキでカラフルだ!
HIV/AIDSをもった子どもたちと接するのは初めて。ボランティアはとにかく宿題みたり、一緒に遊んだりするだけやけど、でもきっと10代で一番多感な時。自分の病気を知って生きている子達やもん、難しいこともたくさんあるやろうと思う。実際にマネージャーさんからは、「10代だしね、本当に難しい子もいるよ」って聞いた。
でも彼らの明るさはいつも太陽のよう!今までうちは、自分の存在は彼らにとってあんまり意味のないものと思っていた。会話も弾まないし、彼らの使うスラングは正直わかんないものも多い。最近のゲームもテレビも映画も音楽も全然わかんない…でも今日、なんとなく彼らとのキョリが近づいたような気がした。彼らの笑顔はいつもとび抜けてる。
うちはHIVに感染したこともなければ命に関わるような病気もしたことがない。彼らがどう毎日を過ごしていて、病気をどう受け止めてるのかは想像でしかわかんない。もちろん話を聴くことはできるけど、今の私にはボランティアとして日曜日の4時間を過ごすだけで、何が自分にできて何がプラスになってるのかもわかんない。一緒にソファに座っておしゃべりしたり、ふざけあったりできること。ただ一緒に時間をすごせること。
彼らが今日も笑って生きていられること。
私も笑って生きていられること。
それを感謝しよう。
プロフィール
まいまい
ニューヨークの片隅在住。2010年6月に看護師国家試験取得。不況のあおりで就職難民・・・そんな日々の中で感じたこと、気づいたことを現地からお届けさせていただきます。