vol.191 循環生活を始めよう!

循環生活とは?生ごみを野菜にかえる!?

 私たちの生活の中で一番身近で、実行しやすいのはズバリ!コンポスト生活です。有機物(生ごみ)が堆肥に変わっていくプロセスがたのしい!ふだんは目に見えない微生物、土の変化、野菜の成長や生き物との出会いは、時にはどきっとしたり、ひゃーっと叫んだりするかもしれませんが、土の中の小さな生命活動の見事さに思わず唸り声をあげてしまいます。
 私たちが1日3回の食事で出す生ごみは、栄養がたっぷりでバランスが良く、いい堆肥のもととなります。堆肥を土にまぜて育った野菜は、とってもおいしい。甘みが強くて香りが高いと評判です。誰にでもつくれる理想的なごみのリサイクル方法です。地域資源がごみにならずに堆肥に活用され、庭や畑の土の状態を改善して、豊かな土からおいしい野菜ができる。まさに一石三鳥です。身の回りの有機物(生ごみ・雑草・落ち葉・海藻等)を循環させることで、これまで“やっかいもの”だったものが、宝物に見えてくるかもしれません。

ダンボールコンポストってなに?

 ダンボールコンポストとは、家庭の生ごみをコンポスト基材※に混ぜて分解させ、堆肥を作る道具のことです。生ごみを入れて混ぜるだけで、他には何も加える必要ありません。たとえば4人家族の場合、1日に出る生ごみの量は500グラム程度と言われていますが、2~3カ月毎日生ごみを入れ、その後1ヶ月ほどの熟成期間を経れば、滋養豊かな堆肥ができ上がります。生ごみには約90%も水分があり、焼却するだけでもたくさんの燃料を使うため、大量のエネルギーを消費しています。なにより、栄養がたっぷり含まれているのに焼却処分するなんてもったいない。生ごみを堆肥化し、その堆肥を含んだ土壌でおいしい野菜が育ち、食になる。都会でもできる小さな循環を活用し、生ごみを100%活かせる世の中になれば、それまで不要だった“やっかいもの”は地域の宝物になり得ます。また、これまでのゴミ出し・回収・焼却の負担軽減、二酸化炭素CO2の削減、ごみ袋代も減る、おいしい野菜が育つ、いいことばかりです。ベランダに簡単に設置でき、臭いもほとんどないダンボールコンポストがおすすめです。

 ただし!短所もあります。虫がわく…コトがあるんです。そんな時は、虫たちも生態系のひとつだとひとまず考えて、よく観察をしてみます。彼らは人間に悪さをするわけでもなく、せっせと生ゴミを分解してくれています。だからと言って虫たちウエルカム!にはなれません。そこで、虫たちがコンポストに入らないよう防護策をご紹介します。
❶ ダンボールコンポストを家の中(台所のかたすみとか)に置く。臭いはしないので大丈夫。
❷ コンポストのカバーをぴったりフィットさせる。(着なくなったTシャツを利用)さらに、ゴムバンドなどですき間をなくす。
❸ あれば木酢液とか虫が嫌がるような臭いをスプレーする。

そして、虫が湧いちゃった!となったら
❶ 黒いビニール袋でくるんで3、4日放置。ちょっと残酷ですけどね。抵抗のある方は、そのまんま畑にすき込んでしまう。
❷ 米糠とか、廃油を入れる。そうするとたちまち発酵が進んでその熱で虫たちが息も絶え絶えに。でも、死滅まではいかない。
❸ 虫も菌ちゃん同様、生ごみを分解してくれるので、共存を試みる。 
くれぐれも殺虫剤なんか使わないでね!
コンポストをやって、虫たちも菌ちゃん(微生物)と同じく、有機物(生ごみ)分解の立役者の一員であること。そして私たちも“自然の循環”の中で生きいることに気付きました。

循環生活は やさい → 料理 → たべる のどこがスタートでもOK.生ごみをコンポストに入れ始めたら、生ごみを捨てるのがもったいない!と思えてきます。ただ、「うちはマンションだし、プランターでプチトマトしか作れない」とか「虫がわくならできない!」などの意見もたくさん聞かれます。そんな方に朗報!


コンポストで堆肥ができたらやさいと交換してくれるところがあります。「なんなら、野菜の作り方もお教えしますよ!」とキッパリ宣言してくれたのは、菌ちゃん野菜応援団 東海支部、つくろ!の会代表の各務亜紀さん。つくろ!の会の畑はスーパーサカイ(おがせ街道・蘇原島崎町)のすぐ近くにあります。
 
 地球規模で考えると、大いなる循環の中で生きている私たちですが、身近な暮らしの中にも、そして私たちの体の中でも、(例えば血の巡り、リンパ液の巡りなどの循環が滞ると、健康に影響が出てきます)いい循環を作っていきたいものです。

 今日からあなたも、「循環のあるを暮らし」を、たのしみながら生活に取り入れてみませんか?
 





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