vol.194 人生これから!シンポジウム

基調講演:上鵜瀬 孝志氏(セカンドライフアドバイザー)

人生は10万時間の三段重ね

小学校、中学校、高校 (24時間×365日×12年間=10万時間余)時代は「親に育てられた時代」。定年まで働く時間(1日10間勤務×年間250日×40年間=10万時間)は「社会に育てられた時代」。そして定年後から平均寿命80歳までの自由な時間(1日14時間30分×365日×20年間)これからは「自分で自分を育てる時代」です。

「人生これから」をより豊かに生きるために

1.「競い争う」から「協力して奏でる」こころへ
 定年までは競争と支配、比較が原動力だったが、それま での競争意識のままでは、孤立への道に進んでしまう。 孤立しないためにも価値観の転換をして「協奏」のここ ろを大切にしたい。
2.やりたかったこと、やっていたことがパワーに! 
 趣味でリセット。かつてやっていた趣味の再開やい ろんなことにチャレンジしてみよう。

3.貢献は、人のためならず
 始める動機は地域社会への貢献や社会の役に立ちた いでも、自治会、ボランティア、NPO活動…など活 動しているうちに、「やって良かった」「友達ができた」 という人は多い。まさに、貢献活動は人のためならず。

くう・いる・あそぶ

くう=料理が変える定年後。食べたい物を自分でつくる。妻の介護に備える、ひとり暮らしになっても困らない。料理は自立への大きなステップ。
いる=居場所さえあれば何とか充実。心理的側面からの居場所
あそぶ=友だちは“値”年金。充実人生に、友だちは大切。話しあえる人が多いと気持ちが落ち込む可能性は低い

“値”年金の増大に 友達つくりは3つの関係で…

  1. 年齢やかつての肩書きを意識せず付き合える関係 
  2. 利害を超えた付き合いができる関係 
  3. 年下の人たちとの関係  
    大切なのは何をしてきたかではなく、何をやりたいか。

さびない友達のメンテナンスを
1.相手に関心を持ち過ぎない 2.誘って断られても、気にしない 3.優劣、序列をつくらない
4.お金の貸し借りはしない、すべて割り勘 5.メールよりも「会って話そう」の精神で。
夫婦間に異なる意見や考え方があるのは当然。違う意見を認め受け入れる、それが「聴く」ということ。そうすると相手の人格を傷つけない。「聴く」こそ、コミュニケーションの基本。“聴く耳ニケーション”で信頼を。

 人生これから!のシンポジウムでは4人のパネラーが登壇。それぞれ「どんな転機を迎えたか」、そして今後「どう生きていくのか」を語っていただきました。定年を仕事の区切りだけにとどめず、人生の転機と捉えた時とし、4人からは「自分が病気になった時」「家族のありようが大きく変わった時」「転職した時」などいろいろでした。

参加者のアンケートより。

<基調講演>
・ 主人が定年後のライフが想像できて少しゾッとした。今か ら少しずつ今日のことを伝えていきたいと思った。(40代)
・ ジェンダーからくる定年後の生き方の転換がとてもわか りやすくてよかったです。競争→協奏 すてきです。(50代)
・ 「協奏」という言葉に心が惹かれました。(60代)
・ 友達関係で誘い、誘われても断れる関係になれるように なりたい。(60代)
・ すべて納得。夫と来て良かったです。(60代)
・ 今まで散見的に聞いたりした事が整理できて良かった。 これからはどう実践出来るかだ。(70代)

<シンポジウム>
・ 人それぞれの生き方を、腹を割って紹介していただきあ りがとうございました。皆様とても力強く精一杯生きて みえ、人生設計を考える上でとても参考になりました。(50代・まもなく還暦)
・ 大先輩の方々の生き様を生の声として聞くことができ、これからの生き方を考えるキッカケに」なった。(50代)
・ どう生きるか、ですね。その人の人生の話しは学びが大きいですね。(50代)
・ パネリストの方々のそれぞれの身の過ごし方が聞けて良かった。健康も自分の思うようにならないので、心の持ち方が1番大切かと思いました(60代)

<今後どのように人生を送りたいですか?>
・ 改めてしっかりした生活を送りたいです。自分を育てるという言葉に感銘を受けました。(70代)
・ 60歳から何をしたいか、何ができるかをさがしてみたい。健康とお金、友人を大切にしていく。(50代)
・ 感謝の心を大切に。(70代)
・ 夫の話しに耳をかす事を心がけようと思います。自分も自分らしく生きようと思います。(70代)
・ ねたきりにならない様運動、健康、食事、畑仕事、夫と感謝しあえるように。(70代)
・ 生涯独身の人、家族を失くし独りの人、いろんな方がいらっしゃいます。他人と比較せず前向きにサークル活動や運動に参加したいと思います。孤独だと感じないことが大切だと思いました。(60代)
・ 四つ葉のクローバーを大切に心にとめて生きたい。コミュニケーション大切に、人とのつながりを大切にしていきたい。夫と聴く耳にケーションする。(50代)
・ 人生四苦八苦であり、死も自覚しなくてはいけないと思う。自覚した上で死までの時間を、人生の目的を考えながら過ごしていきたいと思います。(50代まもなく還暦)
・ 静かにのんびりと小動物と余生を送りたい。人生振り返ると何もくいなく思い通りの人生で、自分では仕合せな人生で何も思い残す事はありません。(80代)
・ 自分ファーストの生活を送りたいと思いながら、母、子ども、孫、夫を優先させる生活が続いています。少しずつ実行したい。(60代)
・ 自分の人生は自分のコントロール下にあるけれど、自分だけでは生きていけない。家族、友人の存在、関わる人たちに対してどんなことに影響を与えることがで きるかがテーマだと思います。(60代)

えんぴつカフェスペシャル  参加者全員に進呈!(郵送)

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