日本は平和だと思いますか?
山中さんのお話の中心は、医師になってからアフリカで活動してきたこと、そして平和について思うことの2点でした。
「日本は平和だと思いますか?」
山中さんの問いかけに、私は平和だと答えました。けれども、講演が終わったとき、本当に平和なのかと不思議を感じました。アフリカではHIVの感染症が非常に流行っていて、小さいうちに死んでしまう子ども、お母さんお父さんがエイズになって死んでしまい、子どもたちだけで生活しなければならない子、路上生活をしている子、食べるものが少なくて、十分な栄養を取ることができず手足を細くして栄養失調によってお腹をぽっこりさせて…いつのまにか死んでしまう子…そんな、子どもたちがたくさんいるというのです。それがアフリカの現状だと言うのです。
一方日本は高齢化がすすみ、子どもたちの貧困も増え、沢山の人が自殺します。親に不満がある、自分が思ってることが言えない、伝えられない社会になりつつあるそんな現状です。
アフリカでは、エイズになっても、親がいなくても生きていることが幸せという人が多いというのです。誰も自殺しようなんて思っていません。子どもたちは、いまを精一杯生きていけるということを、当たり前のようい「幸せだ」と言うそうです。
日本は…と思ったとき、やっぱり不思議に思いました。
違った立場で生きている人のことを考えたい
その後、交流会をしました。40名ほどの参加者があり、中高生、大学生も多々いました。人の思いはそれぞれ違うけれど、話し合っていて違った立場で生きている人のことを考えることが必要なんじゃないかと感じました。
今、少しずつなにかが変わりつつある…そう感じる日本。戦後70年ここまでやってこられたのは日本だからだと思います。作った世界を壊すことは簡単だけど、壊したものをもとに戻すことはとても大変…それを一番体験したのは日本だと私は思います。
今後、どうあるべきなのか考えなければならないと思います。
アフリカの人達と今の僕の生活が違いすぎて、幸せの価値観が全く違いました。アフリカの人達は、日々の生活を一生懸命生きていました。親がいない子も自分で生きようとしていました。アフリカの人達は、生きていることに幸せを感じていました。そして、今の僕たちの生活は、アフリカに比べるとものすごい豊かで発展してて、全く違います。けれども、自ら命を捨てる人がたくさんいます。
豊かになるにつれて、生きていることの幸せを忘れてしまっていると思いました。でも、豊かになるのは全然いいことだと思うし、幸せが人それぞれ違うのも当たり前だけど、生きていることの幸せを忘れずに生活することが大切だと思いました。そうすれば、自殺する人もいなくなると思いました。(司)
参加者の感想
・ 今回の講演で、アフリカの子ども達は本当に学校に通えることになった
ら、すごく頑張ると思いました。カンボジアの子ども達は、絵の勉強をす
るととても楽しそうに描き、すごく吞み込みが早くて絵が上手です。何か
をすることがとても楽しいと思える意欲があるからと、山中先生が言っ
ていたことは事実だと思いました。(中2)
・当たり前のことが出来なくても、幸せに生きるって凄いと思った。(小6)
・「平和」とか「自分の幸せ」って何だろうって深く考えさせられた。(中3)
・貧しいけど自分たちにはないものを持っている。(家族や物を大切にす
る)アフリカの子どもからみたら、俺らは幸せに見えるのかな?(高2)