VOL.151 新米Nurseものがたり-(Vol.13) まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~

01

01  PART13

Yesteday

こないだうけもったホスピスの患者さん、最後まで苦しそうでいたたまれなかった。意識はほとんどなくて、それでも目をあけるとどこかを一点にみつめて、精一杯に息をしてた。
目をみひらいて何をみてたんやろう。何を見たんやろう。
死がおとずれた瞬間、やっとおわったねって涙がでてきた。
解放って言葉が真っ先にうかぶくらい彼女は病気と闘ってきた。一般病棟にいるときからずっと痛みと傷と闘ってきた。
最後の最後まで闘っているようだった
壮絶で命がとまったその瞬間は安らかというより苦しみぬいた果て悲しみのような疲れきった顔をしていたような気がする
大男でくまみたいな息子さんのなきじゃくる姿が痛々しかった

でももし闘いでなかったら、もう少し楽だったのだろうかと考えさせられた。切除して切除して、病を徹底的に悪としてとらえてきた。細胞にたいして一騎打ちのように、目には目を、歯には歯をという攻撃的な治療をうけてきた。
医者にいわれるまま、少しでも良くなるならと全てを受け入れてきた彼女。果たしてそれがベストだったのだろうか。
もう手がありません、といわれてホスピスに切り替えるまでもうすこし違ったアプローチがあったのではないかと思ってしまう。

病も体の一部。病を受け入れ、病と共に生きる。
うちは重い病気も死ぬような思いもしたことないから簡単には言えないし、言える資格もないけど闘うだけが病ではないと思う。

血をつくり細胞をつくっている食べ物や、その過程や環境に毎日を集中させる作業ができたら、少しは違っていたかもしれない。

そんなことを考えさせられた死だった。

The other day

こないだうけもったホスピスの患者さん、最後まで苦しそうでいたたまれなかった。意識はほとんどなくて、それでも目をあけるとどこかを一点にみつめて、精一杯に息をしてた。
目をみひらいて何をみてたんやろう。何を見たんやろう。
死がおとずれた瞬間、やっとおわったねって涙がでてきた。
解放って言葉が真っ先にうかぶくらい彼女は病気と闘ってきた。一般病棟にいるときからずっと痛みと傷と闘ってきた。
最後の最後まで闘っているようだった
壮絶で命がとまったその瞬間は安らかというより苦しみぬいた果て悲しみのような疲れきった顔をしていたような気がする
大男でくまみたいな息子さんのなきじゃくる姿が痛々しかった

でももし闘いでなかったら、もう少し楽だったのだろうかと考えさせられた。切除して切除して、病を徹底的に悪としてとらえてきた。細胞にたいして一騎打ちのように、目には目を、歯には歯をという攻撃的な治療をうけてきた。
医者にいわれるまま、少しでも良くなるならと全てを受け入れてきた彼女。果たしてそれがベストだったのだろうか。
もう手がありません、といわれてホスピスに切り替えるまでもうすこし違ったアプローチがあったのではないかと思ってしまう。

病も体の一部。病を受け入れ、病と共に生きる。
うちは重い病気も死ぬような思いもしたことないから簡単には言えないし、言える資格もないけど闘うだけが病ではないと思う。

血をつくり細胞をつくっている食べ物や、その過程や環境に毎日を集中させる作業ができたら、少しは違っていたかもしれない。

そんなことを考えさせられた死だった。

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