ぎむきょーるーむ「小中学生の叱り方あああ」

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● 余裕があるとき、ないとき(息子16歳)
自分に余裕があるときはまず子どもの気持ちを受け止めてから叱るようにしていますが、余裕がないとキーッとなって、感情のままに叱ってしまいます。●つい、ねちねちと(娘12歳・6歳・歳)
最初に大声でいって、あとはネチネチ理由を聞く(反省)。●過激かも(娘13歳・12歳)
どなる、避難する、げんこつ。パンチ。外に出す…。怒らないで、叱ることができたらいいです。

●冷静に叱るとイヤミ?(息子16歳)
思春期には、冷静に叱るとイヤミに聞こえるらしい。「電車に遅れそう」などと、前もって叱ってしまい、タイミングをはずしてしまうことが多い。

● 同時に叱らない(息子6歳)
父親と母親、同時に叱らないように気をつけています。● 感情的になりたくないけど(息子10歳、娘8歳)
感情的にならないよう、しつこくならないようにしたいが、結局、感情的にしつこく怒っている。● 子どもの人格は傷つけない(息子11歳・8歳)
これ以上いってはいけないという一線は守るようにしています。子どもの人格を傷つけるかもしれない言葉とかはいわない。
●過去を蒸し返さない(娘12歳、息子11歳・8歳)エスカレートして、過去のことを掘り返して叱らないようにしています。

●くらべないで叱る(息子6歳、娘4歳)

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● どんなとき、叱られる? (娘12歳双子)
こどもに「どんなとき、叱られてると思う?」と聞いたら「お母さんがしんどいとき」といわれました。

01● 知人にすべて筒抜け?(息子8歳・1歳)
約束の時間までに帰ってこなかったので、玄関の鍵を閉めておいた(ふだんは鍵をかけていない)。インターホンで「開けて?」といったが謝らなかったので、インターホン越しに思いっきりクドクドと叱った。そうしたらたまたま知り合いの人が通りかかっていて、全部聞かれていた(恥)。

● これは大変!(息子7歳、娘2歳)
息子が娘(2歳)に自分のおちんちんを触られているのに、そのままにしていた。娘はただの興味で触っているのに、息子がニヤけていたので、「これは大変!」とその場で叱ってしまいました。もっと穏やかに注意するべきだと反省しました。のちの性教育に影響しないかと心配になりました。

なにを守ろうとしていますか?  大学教員 桜井知恵子

叱る理由って
日本の場合、小学校高学年の親は次のようなことで子どもを叱っている。
① 家のお金を持ち出して買い食い ② 塾やけいこ事をさぼった ③ 12時頃まで起きていてテレビを見ていた ④ 机や部屋を何日もちらかしたまま⑤ レストランで大声を出してふざけた ⑥ 明日テストなのに勉強しない 日本では、子どもが言うことを聞かなかったり、行儀の悪いことをしたり、いつまでも機嫌を直さなかったりする行動に対して頻繁に叱るようだ。しかし、生活自立が不十分だったり、調べ物などで本が使いこなせなくても叱ることは少ないという。
日本では「いうことをきく子がよい子」、米国ではたとえば「他者に対して自己を主張し対等に渡りあってゆける子がよい子」とされていて、文化による違いも大きいのだ。

親はなににこだわっているか

01 毎日いっしょにくらす親子。親がリーダーシップをとっているので、子どもはせかされたり、押しつけられたりする。そうしなくちゃ生活が回らないから、子どもには気の毒だけれどしょうがない。常識に生きる大人と、自由が基本の子ども。だから、ぶつかりあいはあたりまえで、その場面に「叱る」が登場する。
問題は叱り方より、なにを守るために叱っているのかということだ。キレイ好きな人は「かたづけなさい!」を連発するだろうし、ちらかっていても気にならない人は、そこでは叱らない。でも、テストの成績に関しては厳しいかもしれない。つまり、子どもを叱るとは、親がなににこだわっているかということ。
親は自分を観察し、それを知ってほしい。「私は子どもをどうしたいのか、自分はどう生きたいのか。それが、相手にとってはどうなのか」が、そのつど問われる。
あなたは、子どもとのくらしでなにを守ろうとしていますか?そこに目を向けて、叱るということを、親それぞれが自分の生き方を考える絶好のチャンスとしてほしい。