やってみたシリーズ第27弾
活動と共に意識に変化が!
防災講演会を主催 つながる“わ”
事務局長 下村 勝子さん
以前から家族と自分がより健康に過ごすには?という勉強会を自宅で開催しています。ある時、横浜の友人から「三浦先生の防災のお話しが良かったよ。山口大学の先生だけど、お願いしたら来てくださるよ」と聞きました。
それを勉強会のメンバーに話したところ、「聞きたーい」「各務原まで来てくださるの?」という反応でした。その時点では、勉強会の延長線上の話で、自分たちだけで聞くつもりでした。でも、三浦先生は、声がかかれば全国あちこちで話をされて、「多くの方に地震のことを知ってもらいたい」という方。私たちも、多くの人に聞いてもらわないともったいないねと、気持ちが少しずつ変化しました。それで、防災について講演会をしよう!ということになったんです。
会場はどこがいい?各務原市の公共施設を借りるにはどうしたら?そんなことからの出発でした。市の担当の方から、「市民団体の方に施設を利用してもらっています」と言われ市民団体?…ある人のアドバイスで、まちづくり推進課に相談に行きました。「各務原市では、いろんな方が市民団体に登録して活動していらっしゃいます。肩ひじ張らずに自分たちのできることからなど、それぞれのスタンスでみなさんイキイキと活動されてますよ」と、親切に教えてくださり、市民活動団体として「つながる“わ”」が誕生しました。会場も無事決定しました。
バタバタと慣れない準備をしていく中で、講演会の準備だけして、中身は先生にお任せ?それでいいのかな?私たちはどんな話しを聞きたいのか?という声がメンバーの中から出てきました。それから集まるたびに、自分たちはどうしたいのか、を話し合いました。それに伴って少しずつ防災に対する意識が高くなり、疑問も出るようになりました。
「避難所って本当に安全なのかな?」「市としては物資をどれくらい備蓄してるのか?」「避難所に行くことができない人への支援は?」それまで、自治体がなんとかしてくれるだろうという漠然としたお任せ感から、意識も具体的なものになっていきました。
毎週2回はミーティングを重ねました。それでもまだメンバーには「大地震が起きたらしようがないよね」「私だけが生き残ってもいやだわ」「私は死なないと思う」「災害だから不運だとあきらめる」という感覚がありました。一方でまだまだやらなくてはいけない事は山積みで、全ての準備が終わったのは講演会前日の夜でした。
当日、各務原市は市民清掃の日で酷暑。にもかかわらず会場には多くの方が参加してくださいました。そして、先生が最後に語られた「災害で誰1人として命を落としてはいけないんです。誰の命も大事」という言葉にメンバーのみんなが感動していました。先生の近くで準備を進めていたからこそ、より一層心に響いたのかもしれません。
災害が起こっても、私たちは自分の命は自分で守って、その後の人生も命を大切にずっと元気に生きていくんだ、とメンバーの意識はガラリと変わりました。
そして今後「つながる“わ”」として、これから3回開く”防災を考える会”でどんな事をみなさんに伝えたいのか、今ミーティングで話し合っています。