そんなフィリピンの人々に惹かれカメラを向け、写真集「What Is Happiness? Are you enjoying your life now?」を帰国後に自費出版。写真を撮らせてもらった恩返しに少しでも、と本の売上金の全てを、食事支援や孤児院へのお金と物質の寄付に使用。その後も自分にできる支援活動を続けてきた。 今年6月には新たな活動を始めた。自身がデザインしたTシャツを作成し、希望者が1枚購入するごとにその収益の一部で、現地の子どもたちに シャツ1枚がプレゼントされる。プレゼントの シャツの制作は現地のスタッフが担当、雇用とまでもいかないが、わずかでもお金が動く。今はコロナの影響で思うようには動けないが、そんな状況でもできることがあるはず、と生み出した支援だ。 今まで6度フィリピンに足を運び、活動を続けてきた細野さん。「まだまだ自分は知らないことばかり。もっとフィリピンに滞在して、現地のことを良く知ったうえで、日本のみなさんに伝えていけたらって思います」。 厳しい貧困生活を送りながらも、陽気でフレンドリーな人々、街のいたるところには音楽が溢れる。「僕と肌があう」、そう感じたフィリピンという国。その向こうに日本がくっきりと浮かんでくる。 「日本では、こうでなければいけない、と常識とされることに縛られてそこで苦しい思いをしている人が多いように感じます」 いろんな形の幸せがあっていい。だからフィリピンの子どもたちの輝きを日本の人にも知ってほしいし、フィリピンの人々の支援を続ける。文具などの寄付や幸せに関するアンケートやインタビュー、現地の子どもたちの絵画展など、今後の活動プランは次々と湧いてくる。活動を通じて、日本でもフィリピンでも、幸せを感じる人がひとりでも多くなれば、細野さんはそう願っている。(岐阜県揖斐郡在住)
メディアアーティスト 落合陽一著『2030年世界地図帳①』には、キーワードとして「SDGs(sustainable development goals)持続可能な開発目標」が登場しています。SDGsとはいっても新聞やニュースでは見かけるものの、それがどういうことなのか、まだピンと来る人は少ないのではないかと思います。コロナ禍を機に、私たちや企業や国は持続可能な開発目標のために何を考えどう行動していけばよいのかじっくり考えてみたいです。
世の中を「テクノロジーがもたらす変化」、「人口」、「世の中が向かう方向(SDGs)」のポイントから眺めると2030年にわたしたちはどんな暮らしを送っているか少しは見えてくるかもしれません。未来を完全に見通すことは不可能ですが、こうなるだろう未来の予想に対して悲観するのではなく、余裕を持って今から対応することが大切だと思います。
社会との向き合い方や生き方のヒントを教えてくれるのが、エコロジーや生態系をテーマにこれからの時代の人間観やビジネスの在り方を探る領域横断型サロン、「Ecological Memes(エコロジカル ミーム)」。同サロンを主宰する小林泰紘さんのことばを拾いました。IDEAS FOR GOOD社会をもっとよくする世界のアイデアマガジンより。