投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ

vol.203 原点、原体験、原風景を持つ

 ず〜いぶん前のことです。にらめっこ編集者たちが「少人数学級を実現する請願」に取り組むために「教育を考える祖父母の会」を立ち上げた頃。今から20数年前のことです。請願の署名を集めると同時に、何度も勉強会を開きました。記憶に残るのが、その当時、教育先進県といわれた長野県の教育長をお招きして、講演会を開いた時のこと。当時の教育長は黒沢氏。とても物腰の柔らかい方でしたが、壇上で開口一番「道路は待てるが、子どもは待てない」ときっぱりと言われました。名言です。
 その意味は、「子どもは一年、一年成長していく、その間はかけがえのない一人ひとりの育ちの時間。だから子どもの環境を整える方が優先なのです。生活に支障をきたすような工事は別として、道路工事はいくらでも待てます。」
拍手喝采でした。要は公共工事より教育に予算を!ということですね。

 今とても気になっていることがあります。若い人たち、小・中学生、高校大学生、社会人となって1、2年生・・・彼らの一年、一ヶ月、一日・・・の大事な時間がコロナ騒動で奪われてしまっていること、そしてそのことがあまり報道されていないことです。

 6年生の修学旅行は6年生の時にしか味わえないこと。それは中学3年生でも同じ。中学に進学してもオンライン授業で級友とも離れ離れになったり、遠足や、宿泊研修、野外活動や、キャンプなどが中止となったり・・・など、その時ならではの体験、経験は、その後の成長に大きく影響してきます。大学生に至っては、リモート授業でキャンパスライフを実現できない。短大生は2年のうちもう残りわずかです。
 今、コロナ騒動で、子どもたちの大事な生活環境が大きく変容しています。

 『歳月人を待たず』という言葉、陶淵明『雑詩』にある一節です。『雑詩』とは、「その時々の気持ちをとりとめもなく書つづった詩」という意味。
陶 淵明(とう えんめい、365年- 427年)自ら農作業に従事しつつ、日常生活に即した詩文を多く残し、後世には「隠逸詩人」「田園詩人」と呼ばれる。

人生無根蒂 飄如陌上塵 分散逐風轉 此已非常身 落地爲兄弟 何必骨肉親 得歡當作樂 斗酒聚比鄰 盛年不重來 一日難再晨 及時當勉勵 歳月不待人

 人生には木の根や果実のヘタのような、しっかりした拠り所が 無い。まるであてもなく舞い上がる 路上の塵のようなものだ。 風のまにまに吹き散らされて、もとの身を保つこともおぼつか ない。そんな人生だ。みんな兄弟のようなもの。骨肉にのみこ だわる必要はないのだ。嬉しい時は大いに楽しみ騒ごう。酒を たっぷり用意して、近所の仲間と飲みまくるのだ。血気盛んな 時期は、二度とは戻ってこないのだぞ。一日に二度目の朝はな いのだ。楽しめる時はトコトン楽しもう!歳月は人を待っては くれないのだから!!

 「時間の流れは、絶対に止まらないから今という時を大切にしなさい、大切に生きなさい。」 という意味です。時間が過ぎて年が変わっていく事は全ての人にとって平等です。同じように一時間が過ぎ、一日が過ぎ、一年が過ぎていきます。ですから、今できること、今しかできないことに勇気をもって挑戦し取り組むことが大切です。子どもたちには、一日一日を大切にし、挑戦する生活をしてほしいと願っています。

時は片時も待ってはくれない。あ〜それなのに!

 学校が休校になったり、運動会、スポーツ大会、文化祭などのイベントは中止、友達との他愛もないおしゃべりもできないなど、人生の大切な一瞬一瞬が失われてしまう現実を私たちはどれほど気にかけているのでしょうか。
 世間では、コロナ感染者数が増えた、減った、ワクチン接種では地方によってばらつきがある、誰が優先か、職域接種だ、次は若者にも接種を!・・・などの報道ばかりが目につきます。7月に入ってから、新型コロナウイルス感染者の増加が止まりません。緊急事態宣言が再度発令される可能性も高まっている中でも、オリンピックは開催されました。生活のありとあらゆる側面が新型コロナの影響を受ける中、小中高校生に関する報道は本当に少ない気がします。

原点、原体験、原風景を持つ、ということ。

 検索サイトで「原風景」と入力して調べてみると、
・人の心の奥にある一番最初の風景。原体験から生じるさまざまなイメージのうち、風景の形をとっているもの。
・今はなくなってしまった、子どもの頃の記憶のような風景。
・様変わりした現実の風景に対して、本来そうであっただろう、 懐かしさを覚える風景。
・人それぞれの、感性の基礎となる景色。
・ 人がある程度の年齢に至ったときに最も古く印象に残っている風景やイメージ。定義づけは難しいのだろうけど、自分の原風景をはっきりとしたイメージとして持っておいたほうがいい。なぜならそれは自我を形成するのに一番大切な時期だったという裏付けになるだろうから。

 原風景はそれぞれの人の「原点」が育っていく「原体験」の環境、そしてその記憶であると考えると、大切な時期をコロナ騒動で奪われている学童期や学生たち、若者たちが直面している機会の不均衡に、私たちはもう少し想いを馳せる必要があると思います。

あなたの「原風景」はどんな風景ですか?

体験・経験がその後の人生の大きな礎となります。子どもたちの「今」がどれほど大切な時期なのか認識し、大人としてできることを見つけたいものです。


vol.203 こどもたちの未来のために

 8月8日、郡上市総合文化センターで行われた『子どもたちの未来のために。マスクやワクチンの安全性について』と題して行われた講演会。郡上の若いママ達が、「郡上市でも、いよいよ未成年者への接種券が各家庭に配布されました。広報でも、『郡上市は高校3年生が受験、就活に関連して、優先接種となりました』とアナウンスされており、8/5より接種が始まります。決して義務ではない接種が、当たり前の流れになっており避けられぬ同調圧力を感じている方も少なくないと思います。ちょっと立ち止まって判断出来ますように。」そんな思いが募り、広島県呉市の市議会議員・谷本誠一氏の講演会を企画しました。その中で、谷本氏はPCR検査、ワクチン、マスクについて、議員という立場で情報を得て行動されています。以下、内容を抜粋してお伝えします。

谷本誠一氏・広島県呉市市議会議員
(全国の有志の医者とともに、PCR検査、一連のコロナ報道について、法律、憲法に基づいた見解を示し全国で講演活動を行なっている)

新型コロナ「陽性者」≠「感染者」

 昨年12月、柳ケ瀬裕文という国会議員が、特別委員会で、「PCR検査で陽性になったら感染か」との質疑に対し、厚労省の佐原総括審議官が「陽性は感染性を持つものということであり、証明はできません。」とはっきり答弁しています。
 陽性者を感染症と発表したら恐怖を煽るだけです。私は呉市の保健所に「PCR陽性イコール感染症じゃないことが、明白になったのになぜ感染者と公表しているのか」と聞いた。すると「国から通知が来ています」との返事。その通知を読むと、「コロナの疑いのある人は二つの方法で診断をしてください。一つは、そのウイルスを実際に取り出すこと。これはcovid-19ですという診断。ところがこれは不可能です。いまだにこれを取り出して証明した人は世界の誰もいないんですから。もう一つの方法はPCR検査法を用いなさい」と。そして「陽性になったら、一つの判断材料としてcovid-19であると報告しなさい。」と書いてある。

教育の現場では

 学校で、一人熱が出てPCR検査をして陽性者が出たとします。するとその学級の児童は全員が濃厚接触者。隣のクラスは接触者ということで保健所がくる。検疫法に基づいて、積極的疫学調査で全員PCR検査をします。5人以上陽性者が出たらクラスターという定義になり、この学校は休校。でも症状が出ている人はほとんどいない。そこで、陽性だけど無症状者が学校に出かけたら、うつるんですか?ということが問題になってくる。実はつい先般、国民が国立感染症研究所というところに、「無症状感染者から他人に移るという証拠の論文があったら公開してください」と、情報公開請求をしました。回答は「開示できません。そのような論文、科学的根拠は持ち合わせていません」。
 実はポルトガルでは「PCR検査は信用できない、だからこれは無効である。」と市民が訴えていた。すでに裁判が行われて、「PCR検査の陽性者を2週間隔離するのは違法である」という裁判の結果が出ています。

そもそもウイルスは存在するのか?

 ドイツのある機関が昨年、コロナウイルス検出した者に懸賞金を出しました。日本円にして1億9千万円。しかし、いまだに誰も手を挙げていません。世界58国が、「新型コロナウイルスの証明はできません」とはっきり言っている。アメリカの疾病管理予防センター(CDC)もそれを認めています。
 日本では、ある女性が厚労省に電話してそのことを聞きました。「新型コロナウイルスってちゃんとあるって言うことが証明されているんでしょうか?」と。オペレーターはマニュアル通りに「その答えはないんです」と。「では存在がわかってないものに対して、どうして感染症の対策を?」とさらに聞くと、「新型コロナウイルスが存在すると仮定して、感染症対策を講じております。」という答弁でした。

あれ?ワクチンって、感染症予防にならないの?

 ファイザーの仕様書に「このワクチンは感染予防効果があることは証明できていません。従って、ワクチンを打った後も引き続き感染症対策を取ってください。」と書いてある。厚労省のホームページにも同じことが書いてあります。ではなんのためにワクチンを打つのでしょうか?
 これから摂取する方、だんだん対象年齢も下がってきました。ワクチンの開発には通常10年はかかります。しかし今回のワクチンはたった10ヶ月。ファイザーとかモデルナのワクチンを接種するためには、医薬品医療機器等法に基づいて承認を得る必要があります。しかし政府は、危機的な状況があるから短期間で特例承認をすると。治験を省略できるというのが特例承認です。
 一番権威のあるアメリカ食品医薬品局(FDA)という機関が、「これは実験が終わっていないから承認はできません。その代わりWHOが言うように、パンデミックになるから特別にこれを緊急使用許可を与えます」と。緊急使用許可と承認は違います。これは実験中です、ということ。この実験は治験期間が定められていて、ファイザーは2023年の5月2日まで。モデルナは2022年の10月3日までです。

 ワクチンは、<コロナが収束する唯一の手段なら、副反応があってもみんなが助かるなら、集団免疫獲得のため打つなら…>あなたはどう判断しますか?

逆行した生活

 今日は私だけマスクをしていません。先ほど司会者から「マスク着用してください。」とアナウンスがありましたが、そのように言わないとこの施設を貸してくれないから。実はこれはおかしいんですよ。呉市も同じですが…。
 マスク着用、ソーシャルディスタンス、これはお願いです。お願いを拒否した場合は別にお咎めはありません。つまり、マスクを着用しない団体に貸さないということは憲法違反になり強要になります。
 そこで私は、厚労省と文科省に「マスクをつけないことによって他者に感染させる、あるいは感染予防になると言う科学的根拠を出してくれ」と請求しました。「それは持っていません」と言う返事でした。
 そのような状況下で大人が皆マスクをしているから、子どもたちもそれに準ずる。特に学校。暑い時期の登下校、歩くだけでも運動に匹敵します。マスクしていると苦しくなる、酸欠になる、脳が働かなくなる、認知症が進む、記憶力が低くなるとか、そういうことがわかってきています。息を吐くと二酸化炭素を出す。それを吸うから体が弱る。で免疫が落ちる。発達期にある子どもの情緒的なものが育ちにくくなるという研究論文もあります。マスクは子どもにとって非常に有害であることがわかっているんです。
 文科省が作った“学校に対する衛生管理マニュアル”には、「体育(部活)以外はマスク着用のこと」とあり、それを全教育委員会に通知をした。教育委員会は上の言うことを守らなければ、ということで保護者が訴えてもなかなか動かない。それを校長会議を開いて、全校長に「国からこう言う通知が来ている、従ってください」と。これは命令ではなくお願いをするわけです。

ほんとうに必要か、そのマスク

 愛知県のある保護者が、自分の子が学校でノーマスクを実現していた。しかし教頭がその保護者に「マスクをつけなくていいから、あなたのお子さんを教室の隅っこに机を移動させてください。そこに仕切りをつけてください。」と言われたと私に相談に来た。私は「絶対に屈しちゃいかん。」と言いました。他の児童から、マスクしてない罰だとか影でコソコソ言われて、のけもの扱いにされるリスクが高い。つまり児童生徒が差別と偏見にさらされてしまう。いづらくなって不登校になってしまうことも否定はできませんから。
 文科省の衛生管理マニュアルには、「新型コロナウイルスに対応する学校運営に関するガイドライン」があり、そこには「差別とか偏見を許してはいけない」と書いてある。この部分を切り取って学校に訴えるように伝えました。それでもマスクをつけろというなら、刑法223条の強要罪に該当しますよと訴えなさいとも。
 誰でも望めばノーマスクが実現するようになることが大事。私は、“ノーマスク学校生活宣言”を保護者と子どもが出せば拒否できないという方程式を作りました。学校全体、市全体で、児童生徒が全員ノーマスク!要望ではなく宣言をしよう!その第1号が6月1日だった。今42号までいってます。なんでここまで広がったのか。この方程式を私のFBで公開したからです。皆さんもどうぞ閲覧してください。
 あるお母さんが「谷本議員、一緒に教育委員会に行ってください」と相談に来ました。議員が来るということで教育委員会は課長だけでなく、部長も対応してくれました。部長は「この宣言書には二つの要素がありますね。一つは、この宣言をしたら校長や教育委員会も、ダメだということは憲法上できない。二つ目は、宣言をしたらその子が孤立する可能性がある。マスク警察、それは児童にもいれば、先生にもいて、保護者にもいる。そこから護る必要がある。これを学校側に要望するということですね。」その2点をちゃんと理解してくれた。例えばホームルームの時間に「今日から誰々ちゃんはお母さんとも相談して先生とも相談してマスクをしませんから、皆さんよろしくね!」と一言いうだけ。特に小学生は素直だから「あーそうなんだ」って。「そのお子さんを守る」その前提がないとノーマスク宣言は成立しない。簡単じゃないんです。

私の決意、これは闘いです!

 ある方が「対決するようなことはしないで、柔軟に。その方がいいんじゃないか。」と言いました。でもそれでは要望は通りにくいのが実情。だから、これは闘いなんだ。間違った政府の政策、それを正すために保護者が現場の子どものために立ち上がる。その闘いを絶対に妥協せずにやる。そしたらその保護者はどんどん勉強し、調べはじめ、目が開けてきて、「今まで私は政治に全く関心がなかったけど、関心を持った。」と言うお母さんたちがいっぱい増えてきますよ。自分たちの1票が政治を動かすんだと言うことに気づいて、それが投票につながる。でも、今いる政治家を説得するのは難しい。ならばそこからグループを作って市議会議員くらい出せばいい。地方議員にも理解者を広げ、輪を作っていく。そのためには有権者が声を上げないと、政治は動きません。これを言ったら票が減ると思いますが、私は減ってもいいと。政治家は真実を述べる。そのために私は議席をいただいているんだと言う信念で、必ずその理解者は出てくると信じて、闘っていくことを決意をいたします。

文責・にらめっこ


vol.203 気候危機・自由と権利

今、何が起きているか

 日本でも有名になりましたが、オーストラリアの火事では、6000近い建物が燃えて、30億という数の動物が焼け死にました。ユーカリという木は樹脂、油をたくさん含んでいるので、空気が乾燥している中では気温が40度という高温に達したら勝手に火がつくと言われています。
 一方、アマゾンの火事は、僕らが日々口にしている肉、特に牛肉のために人が火をつけています。焼畑です。牛の放牧場所や大量に食べさせるトウモロコシや大豆を育てる場所を確保する為に、原住民や動物が住んでいるアマゾンを焼き払う。
 気温が上がると、大地に含まれている水分や海の水分がこれまで以上にたくさん蒸発するようになります。温かくなった空気はたくさんの水蒸気を含み、豪雨や洪水、台風をこれまでにない大きさにしたり、より頻繁にすると言われています。

 2月にはスペインで、超大型の嵐、6月にはインドで一週間に2度スーパーサイクロンが発生し100人以上が避難、7月14日、ドイツでも僕が住んでいた所を中心に、観測史上最大の豪雨と洪水が発生。1300人が行方不明になり、一番仲が良かった友人もまだ連絡がつかないです。7月20日には中国で、観測史上最大となる豪雨と洪水が発生、地下鉄が浸水…。
 2019年の7月にドイツでは気温が42.6℃に。ヨーロッパでは熱波による死者が7万人以上。世界で二番目に寒い国カナダでは、今年の6月29日に気温が49.6℃、719人が死亡しました。アメリカのカリフォルニア州では、7月9日に気温が54.4℃に達しました。これは地球上で観測された気温の中で一番高いものです。過去最悪な火災がアメリカでも発生しています。
 南極の気温は去年の2月に20℃を超え、1/4の雪や氷が溶けて海の高さを上げ、北極圏では今年の6月に気温が48℃を記録しました。ここまで暑くなってしまった北極圏では、一日に百億トンを超える量の氷が溶け続けています。
 世界中の2/3を超える人々が沿岸部に住んでいるとされています。このまま海面が上がったら住んでいる場所や資源が失われ、残ったものの奪い合いが世界中で発生するといわれています。今年の2月に行なわれた国連の安全保障理事会でも、気候変動と戦争の繋がりに重点を置いて話している国が多かったです。日本もついに今年の5月に防衛省が気候変動が安全保障に与える影響、海面の上昇によって領土や資源をめぐる争いが活発化する恐れについて議論を開始しました。

一番最初に失うものは

 もしこのまま僕たちが気候変動に取り組まない場合、一番最初に失うものは、自然ではなく平和だといわれています。この問題は無関心でいられる人はいても、無関係でいられる人というのはもう一人もいないのです。
 よく、「こんなに深刻なところまで来てるのに、大勢の人がそれを知らなくて絶望的や!」という人いるんですが、逆です。みんなが知っているのに、そんなに深刻なところまできていたら、それが一番絶望的です。でも、「え、知らんかった!」という人が「できるところからでも選ぶ物を変えてみる」というのはたくさんの人ができます。なので、深刻なところまで来てるのは事実なんですけど、まだそのことについて、知らない人が多いという状態が一番の希望です。みんなが知れば必ず変わります。なので僕はみんなに知ってもらおうと世界中をまわらせてもらってるんです。

どうやったら変えられるか

「① ゴミを減らす」特にプラスチックゴミと食べ物のゴミ。出かける時はバックと水筒のセットを持ち歩く。それからフードロスをなくす。食べ物を買い過ぎない、作り過ぎない、外食の時に注文をし過ぎない。賞味期限を気にし過ぎない。
「② 省エネ」電気の無駄使いをしない。今ご家庭で自分が使っている電気を水力とか地熱とかという、再生可能エネルギーと呼ばれる方法で電気を作っている人たちから電気を買うこと。
「③ 車をなるべく使わない」可能な時は公共交通機関を使う。近場だったら歩いたり自転車で。健康、美容にもいいと言われています。
「④ お肉をちょっと減らして野菜を増やす」これも体にもいいと言われています。お肉、特にベーコンやソーセージという加工肉はガンになる可能性が高いことがWHOからも公式に発表されました。

一番大事だと思うこと

 政府とか企業やメディアという、大きい影響を及ぼす存在をちゃんと自分の頭で考えて選んで、自分の選択に責任を持つ。今、投票率と比例している数字は、年収です。年収が高い人程ちゃんと投票に行っています。そして高齢者。こういう偏った投票率の中では、政治は比較的投票率の高い層に向いて行なわれます。なので本当に子どものことを守りたかったら、子育て世代といわれる世代の投票率が上がらない限りは、政治がそちらの方を向く事はないです。
 また、企業が出している物やサービス、メディアが流す情報や番組も僕らの意志でしっかり選び抜くこと。そうすることでその企業やメディアは存続が厳しくなります。
 だからその国の政治や企業やメディアのレベルは国民のレベルと同じになるんです。社会で問題が起きた時に政治が悪い、企業が、メディアが、って話しになりがちですけど、今の日本に存在するそれらをこれまで選んで来た、その裏にいる黒幕は「自分」です。自分が当事者という認識さえ持つ事ができたら、やることは1つだけ。選ぶものを見直すだけでいいのです。自分が黒幕というのは何もネガティブな話しではなく、むしろ希望です。自分さえ変われば世界が変わるんです。

 まずは自分のできるところからと、「初めて投票に行ってみました」とか「レジ袋を断るようになりました」とかそういう一歩を踏み出す人を、そんな小さな事、と笑う人がいますが、そんな小さな事ですらも出来ない人間がほとんどだから、こんなに大事になったんです。

自由と権利

 僕、ヨーロッパの教育を研究する機関に行って、ヨーロッパと日本の教育の大きな違いを教えてもらったんです。その時「日本って義務は教えるのに権利は教えないね」と言われました。ヨーロッパは、「あなたには生まれつき自由と権利が備わっていて、それは絶対に誰からも侵害されてはいけないし、侵害することも絶対にしてはいけない」。なので、ドイツでは民主主義の最低限保障されている権利として、デモのやり方っていうのを学校でちゃんと教わります。
 人は自由や権利を持っているんですけど、意識してなかったら、自分は生きてるだけで価値のある人間だとか、自分の事が好きだとか、自分の行動で世界は変えられるという自己肯定感というものがどうしても下がっていくんです。
 自分のことを義務で縛っている人が、日本はめちゃめちゃ多いなぁと思っていて、特にお母さん。お母さんは、こういうことをやらないと、こういうことはやっちゃいけない、と自分で“自分の自由と権利”を否定している。そうじゃなくて、ちゃんと自分にも自由と権利があるってことを尊重して、ありたい自分であるというお母さんが増えていったときに、子どももお母さんの背中から多大な影響をうけるので、この社会めちゃくちゃ明るく楽しくなると思っています。
 「私は私やから」というのを口癖にして、せめて自分だけでも自分のこともお子さんのことも、他の人と比べないということをやっていただけると、とても嬉しいです。

 小学校でお話しさせてもらうと、毎回絶対に聞かれる質問。「地球温暖化って前々からわかってたですよね、なんでほったらかされて、こんなにまずいところまで来てるんですか?」。で、毎回答えるんですが、最大の原因で、今もこの星が直面している最大の脅威は「他の誰かがなんとかしてくれる」という思い込みです。ほぼ全員が他力本願で、自分ではなにもせず互いのせいにしているということ。人任せにして放ったらかしにしていたその問題は、巡り巡って自分の大切な物を傷つけます。自分にしかできないことが必ずあって、僕じゃ伝えることができなくても、あなただから伝わるって言う日が必ず来ます。

文責・にらめっこ


vol.203 続・ぎむきょールーム「公教育を考える」Part-2

特別インタビュー「公教育を考える」-Part-2

みんなの森ぎふメディアコスモス
総合プロデューサー 吉成 信夫氏

イラスト「森と風のがっこう」より
ほぼこのイラストのような「がっこう」ができました。イメージすることは大事です。

森と風のがっこうは、岩手県葛巻町の標高700m、11世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。「もったいない、ありがたい」を合言葉に、パーマカルチャーの手法を取り入れ、自然エネルギー教育、循環型の暮らしが実感できる施設づくりを進めてきた。コンポストトイレ、空缶風呂、バイオガス装置をはじめ、さまざまな人がおとづれる環境共生建築のcafe森風もオープンした。2018年に惜しまれながら閉館となったが、そこに私たちが思い描く「教育の理想」があった。その仕掛け人、「森と風のがっこう」のコーチョー、現在は、みんなの森ぎふメディアコスモス総合プロデューサーである吉成信夫さんに「公教育」について、話を聞いた。

子どもの育ちに何が必要か。

 僕は子どもと一緒に、子どもの地球環境そのものに関わることを自分のテーマとして生きていこうと決めて、家族とともに岩手に移住しました。昔から宮沢賢治が好きだったこともあり、賢治の故郷で小さな地域の中でエコビレッジのような学校をやりたい、それで「森と風のがっこう」を始めました。

多様性を学ぶために

 僕らは多様性を何から学んできたのか。いろんな人が混ざるということもありますが、人の多様性ばかりに目がいってないだろうか。私たちは本来、自然の多様性というものの中から気付くことが、実はとっても多いんです。
 自然から学ぶということは土から離れないということ。田んぼや畑もそうだし、命を育てるっていうこともそう。そういう中で気づくことがいっぱいある。何よりも、自然の中にいるだけで心や体が解き放てるんですね。
その一例にこんなことがありました。
 森と風のがっこうでは、夏休みや冬休みなどの長期の休みに、エコキャンププロジェクトとして合宿をおこなっていました。ある時、養護学校に通う男の子が、「森と風のがっこうの合宿に参加したい」っていうんですよ。気にいるかどうかわかんないけどやってみたらどうか、って参加してもらった。森と風の子ども達は15人くらいいたかな。合宿だから、一人になる時間がないんです。その子は疲れてくるとしんどくなって発作が起きたりします。で、きつくなってきたら、「コーチョー、ちょっと外出ていい?」って言ってくるわけ。で、僕は「いいよ〜」って答える。すると、彼は校庭で軽いジョギングをしながらずっと山手線の駅をつぶやいているんです。で、そこに風が吹いていろんなものを取り去ってくれるわけ。自然が近いとね、自分のしんどいことを「風が連れ去ってくれる」という感じです。風が全てを運んでいくんです…そういう感覚が必要だと思うんですよね。
 これは自然の多様性のおかげなんですよね。そこに自然があるっていうことだけで、息を抜ける場になるわけです。

森と風のがっこうはどんなとこにあるの?

 立地は自然のど真ん中。標高700メートル、小さな集落で、盛岡から70キロ、冬にはマイナス20度まで下がる、岩手県の中でも僻地と呼ばれたところです。この地を取り囲んでいるのは山であり、森。水があり、動物がいて、代々受け継がれてきた田畑や学校がある。でも、ここでは自然が厳しすぎて一人で生きられないんですよ。11世帯しかないから信頼をベースにして支え合うしかない。その信頼はどこから来るのか、それは一緒に畑を耕したり、とにかく何か一緒にすることだよね。このがっこう自体が新しい共同体として関係性を生み出していくんです。私がつくりたかったのは、自然学校ではなく、エネルギーと暮らしのがっこう。子どもに体験をさせるだけでなく、そこに「暮らし」をつくりたかった。それも循環型のね。

最初にどんなことに取り組んだか

 そこにあった教員住宅はリノベーションすればいいのですが、校庭は除草剤が撒かれいていたので、まずそこを緑化するところから始めました。緑の絨毯にするまで5年くらいかかりました。その後、果樹を植えて、ベジタブルガーデンに。創っていくプロセスをみんなと一緒に味わうことができました。
 「食べられる学校」って面白いじゃないですか!みんなが自由に収穫できて、ブルーベリーやブラックベリーなんかを近所のおばさんたちもつまんで食べるし、誰が先に食べるかって感じ。10年ぐらいしたらイチゴは在来種になり、そのほか10種類ぐらいのベリー系が育ち、夏になるとカフェが見えないくらい生い茂りました。実がなってつまんで食べる。そんな学校なら行くのが楽しみになるよね。

いのちの授業 いのちの循環

 僕は鶏を80羽飼っていたので、「命をくらう」っていうプログラムで合宿の最後の日に、みんなで鶏を絞めて食べました。
 子ども達は半強制的だけど最後には命と向き合わなきゃならなくなる。スタッフも同じ。スタッフが動揺してたら、子ども達はもっと動揺するからね。でもそれが子どもと大人の共通の体験になっていく。鶏の解体から気持ちが揺れますけど、それがだんだん落ち着いてきた時に、全部食べて骨が残る。すると「この骨をちゃんと山の中に埋めておこう」、と子ども達が言い出すわけです。実はそういうところが大事なんですね。次の日、山の中にその骨を埋めに行くわけです、みんなでね。で、お墓作って、鶏さんがここに眠ってますって。たまたまそこにやかんが落ちてて、誰ともなく拾って水で清める…。お墓まいりで、おじいちゃんおばあちゃんたちがやっていることをどっかで見ているんだよね。拝んでいる時のみんなの真剣な顔、今も忘れられないですね。2、3日後にスタッフがお墓を見に行ったら、獣に掘り返されて埋めた骨はきれいになくなっていた。命が循環したというか、全うしたんだね。その循環は山の中だからできたことです。

森と風のがっこうは、
いろ〜んなエピソードが生まれたところ

 1週間くらいのキャンプでのことです。障害のある人も参加しました。そこでは、演劇の上演がある。全部自分たちで用意し役割も立候補。「この役やりたい!」という人が優先で全員に役が行き渡るように用意しています。役が被った場合はオーディションを行います。子どもたちは緊張しながら、オーディションに臨みます。
 ある子が「自分はナレーターをやりたい」と立候補しました。その子のおじいちゃんは、岩手訛りのベテランというかバリバリの岩手弁の方。宮沢賢治のお話でしたが、彼のナレーションがそれはもう素晴らしくて!!!みんなが「いいね〜っ」て拍手喝采ですよ。それが彼の自信につながり、生き生きとし始めました。自分のやりたかった役がやれなくて泣く子もいたけど、半年後にトライできるしね。障がいがある、ないに関わらず人のやりきったという経験・体験は、何にも変えられない宝物になる。そんなエピソードならほんといっぱいありますよ。

「必要な自然がなければつくっちゃえば?」とおっしゃる吉成さん。「手間がかかるからやれません」って言いがちだけど、そういうことをやるのも教育の一つかな。そもそも「教育」って、上記のエピソードにもあるように、障がいがあってもなくても「自分のことがどんどん好きになる」ように、同時に「自分と自分以外の自由を承認できる」ように支援していくことだと思う。そして、教育は「ブレない理念」と柔軟に変化可能な「多様性」が必要だと思う。2号にわたり「公教育」について、吉成さんにお話を伺い多くの気づきを得ました。新たに建設される学校「各務原市特別支援学校」は2025年に開校予定。計画の中に「必要な自然を作っちゃおう!」という思いを受け入れてもらうよう柔軟に働きかけをしたいと思った。


vol.203 しょうがいをみつめるvol.14

子どもにあわせて枠をひろげる

 教室という決められた空間で全員が黒板に向かって先生の話を聞くという、明治時代に学制がスタートして以来の教授スタイルは、私が子どもだった頃も、そして大人になった今も、スタンダードな授業のやり方として続けられています。
 小中学校の特別支援教育を学ぶ研修会などに出ると、「授業中ずっと机に突っ伏して寝てしまうんです」「友達にちょっかいばっかりかけて授業の邪魔するんです」「嫌な教科になると教室を出て行ってしまうんです」といった現場の先生のお悩みを聞くことがよくあります。
 このような話を聞くたびに、そういった行動に出ざるを得ない子ども達の叫びが聞こえてくるようで、どうにかならないものかともどかしい気持ちにさせられます。

 昨年、縁あってスウェーデンで行われている野外教育を学ぶワークショップに参加しました。野外での学習の手法やその効果を、参加者である私たち大人が実際に体験し、その翌日には簡単なプログラムを組んで、実際に子ども達に指導してみるというような内容でした。
 「自然の中にある1メートルを探そう」、「自然の物で色相環を作ろう」、「木の枝とロープで立方体を完成させよう」など、子どもも大人も夢中になるような楽しい活動をたくさん行いました。
 屋外での活動は、心が開放的になって、初めましての参加者や子ども達と自然と打ち解けて過ごすことができました。1メートルも色も、立方体も、学校で習って知っていますが、実際に自分の体で体感しながら学ぶとより深く理解できました。
 また、自然にあるものを使って学ぼうとすると、例えば、ぴったり1メートルのものなんて決して見つけられません。ちょっと曲がってるけど大体1メートルのものがあって、それが正解になります。教室で学んでいると、答えはただ一つしかないんだ、それ以外は間違い(ぴったり1メートルが正解で、1メートル1センチは間違い)なんだ、となってしまいがちなのですが、そんなの自然の中ではあり得ません。答えは一つじゃないという自然の真理を体感して学ぶことができました。

 このようにさまざまな野外教育の魅力を感じることができたわけですが、私が最も素晴らしいと思ったのが、「教室という壁がないこと。教室の枠そのものが子どもに合わせて横にも縦にも広げられる」ということです。
 子どもとの活動の最中、こんなことがありました。長さの学習をしていたあるグループの子が、活動と関係のない木登りを始めてしまいました。一緒にいた指導者の大人はびっくりしたものの、「じゃあ君のいるそこ(木の上)からここ(地面)までの長さを測ってみよう」と、子どもの突発的な行動を逆手にとって活動(学習)の幅を広げることに成功しました。まさにこの時、この子に合わせて教室が縦に広がったのを感じました。
 こんなこともありました。子ども達同士のペア作りが上手くいかず、気分を害してその場を離れていってしまった子がいました。どうやって連れ戻そうかと一緒にいた指導者の大人は思案しながら付き添っていたそうですが、しばらく山を歩いた後自分から活動の場に戻っていくことができました。この子にとってはこの時、山の方まで教室は広がっていたのかもしれません。壁に囲まれた空間がないということは教室の中と外という区切りがありません。子ども自身その場に壁を感じず自分から戻ってこられたんだろうと思います。

「子どもを枠にはめるのではなく、子どもに合わせて枠を広げる」野外教育は、インクルーシブ教育の目指す教育そのもののように感じました。   S.I


vol.203 人生これから!

「私の人生を楽しむために」
やりたいことをリストアップ&プチ音楽

上西さんの体験談を聞く

 事の始めは5月、「人生これから!」さん主催のシニアポートレート撮影会。誘われるというのはきっと何か意味があると思っていて、他に用がなければできる限り参加すると自分で決めています。一年前にガンが見つかり入院している時、亡くなった方や自分が死んだ後など、いろいろ考えてその気持ちを歌にしました。
 以前から自分の歌をCDにする構想をもっていましたが、病気もありそのままでストップ。それが撮影会できれいにメイクしていただき、ステキに撮ってもらいトントンと進みました。ちょっとしたことがどんどん広がって行く、人との縁はすごく大切、と実感しています。
 『ゼロの昇天』というノートをいただいたとき、全部のページをまず読みました。以前から私は年始めに、今年叶える夢を書き出すのですが、今年はもう35の夢が実現しました。夢といってもほんの小さなことです。1つ1つが実現していくのは本当に嬉しいです。 私の考え方は、生まれてから親のもとにいた期間を第1の人生、結婚してから子ども達が巣立つまでを第2の人生、それからの今が第3の人生なのですが、今後は10年をひと区切りとして、還暦から10年を第4の人生、その後をまた10年と考えています。
 第4の人生で叶えたい大きな夢として、演奏会もできる、みんなが集って楽しめる古民家カフェをしたいなぁと思っています。

参加者の「やりたいことリスト」は・・・

★今は「毎日1回は自分自身を褒めること」と決めて実行しています。(asa)
★岡崎の恩人が、腰が痛いとおっしゃるので、それを何としても治してあげたいです。(go)
★ 60歳になった時に大型バイクの免許をとりました。分割しての旅ですが、日本一週めざして毎年ソロツーリング。来年は四国に行きたいです。(ha)
★毎年末に翌年1年の予定をたてています。マラソン、ハーモニカ演奏、新聞への投稿が趣味ですから今後も続けたい。(take)
★まずは部屋をきれいにして、以前音も出せなかったトランペットがあるので、せめて音が出るように頑張ってみます。(ta)
★中学時代にブラスバンドでバリトンサックスを吹いていたことを思い出しました。(hi)
★自分が思っているよりも現実が先にいっている感じ。こうなるかな、と思っているとそれが実現しています。(ume)
★年頭に実現したいことを100もリストアップしてあるのですが、何一つできてないです。自分に甘いからかな。(mastu)

参加者の感想は・・・
 自分と向き合う時間が必要だな。今日はいろんな方に出会えて、ステキな方が多くてすごい。心がスッキリしました。一歩前に進もうと思いました。など声が聞かれました。


6月17日 揖斐川町春日、天空の茶畑で「お茶摘み&和紅茶作りに挑戦!!」

① 梅雨の晴れ間!気持ちのいい青空の下で茶摘み。② 大きなザルに広げて、発酵時間を均一にするため硬い葉と芯を取り除く。紅茶作りに重要な作業。③ ひたすらもみます。葉がねじれるように揉むにはちょっとコツがいります。④ 発酵タイムの間に、全国の和紅茶の試飲をさせていただきました。⑤ 緑の葉が発酵を経て、茶色に変色。各自の揉み方で味も違うとか。番号をつけました。⑥ それを乾燥機に入れて80度で約1時間で出来上がり。


「やってみたシリーズ」は今回お休みしました


vol.203 9月10月のえんぴつカフェ

★9月16日(木) 13:30~15:30
「手作り秋酵素」
講師:奥村 八代生さん

秋の新しい命で、酵素を作らせてもらいます。寒さに向かい栄養を充分に蓄えた恵みです。材料の数だけ酵素も豊富で、自分に足りないものが入ってきた時に、すばらしい効果を発揮してくれるそうです。

参加費+材料費実費
持ち物:2Lの容器(広口瓶orタッパー)、身近な野草、秋野菜、果物など

★10月21日(木) 13:30~15:30
「丹田呼吸法」
講師:廣瀬 麻紀さん

この呼吸法はヨガでも用いられる、基本的なもの。へその数センチ下の下腹部あたりにある「丹田」は、気が集まる場所と言われています。この呼吸法で、副交感神経が刺激され、ストレスの緩和にもつながります。

両日とも
場所:にらめっこフリースペース
(各務原市蘇原新栄町3-15)
参加費:1,500円
  ワークショップ終了後、お茶を飲みながら、『ゼロの昇天』6、7ページの「やりたいことをリストアップ!」に書き込んでいきます。



参加ご希望・お問合せはNPO団体「人生これから!」
(058−383−8666)

えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。



vol.203 熱中人 江崎恵子さん

あずき本来の味を若い世代にも伝えたい

小豆は縄文時代からあり、邪気を払う赤い食物として、祝い事に食べられていた、すばらしい食材です。

「あんこカフェ」をオープン 江崎 恵子さん(関市在住)

 今年5月、関市の本町商店街に小さなテイクアウト専門店「あんこカフェ」が誕生した。店長は、元満月堂の二代目店主、江崎恵子さん。満月堂と聞けばあの満月焼き(大判焼き)の店、と思いあたる方も多いのではないだろうか。

 12年前、満月堂店主の義父が突然亡くなった。店は閉めるしかないと思ったが、義父が大切にし、多くの人達に親しまれてきた満月堂。惜しむ声も多く、閉めるのはしのびないと一念発起し、残されたレシピをもとに満月焼きを復活して店を再開した江崎さん。しかし、満月焼きのあんこの仕込みも焼くのも一人。満月焼きを焼く機械は癖があり、独特のコツが必要。それを何とか使いこなしながら、立ちっぱなしで焼くのは想像以上の重労働だった。時の流れにしたがい売り上げは下降して行った。
 「このままでは商売として成り立たないのではないか、その思いが頭から離れなくなって、それが怖くて怖くて」心身ともに疲れきっているときに、義母が発病した。ここが潮時と、7年間続けた店をたたんだのは5年前の事だった。

 もう商売はこりごり。二度と店を開くなんてあり得ない。そう思いながらハタカツ(畑活)をしたり、京都まで着物リメイクを習いに行ったりという日々が続いた。
 そんなある日、「え、満月堂をやっていたの?じゃあ収穫祭にはあんこを炊いて持って来てよ。」とハタカツ仲間に言われ持って行くと大好評。お世話になったお宅にも届けたら、「あんこは嫌いという夫が、これはうまいとたいらげたのよ。うちであんこのワークショップしてくれない?」とまで言われた。
 そういえば、美味しいと評判の和菓子をいただいても、市販のものを買ってもイマイチピンと来なかった江崎さん。「私が炊いたあんこの方が好きだな、という気持ちはずっとあって。」
 そんなとき、江崎さんのあんこの美味しさを知る仲間から、関市にできた施設「本町BASE(ベース)」で何かやらないかと声をかけられた。「何ができるというわけでもない自分だけど、あんこを炊く事だったら私にもできるって思ったんです」。

 出店が決まると、本町BASEの担当者の提案で、関商工の生徒とのコラボ商品を開発することに。まずはあんこを学生たちに試食してもらうことから始め、試行錯誤を重ねた末に完成した商品「春巻き五郎」は大好評で早々に完売した。
 イベントは好評のうちに終了したが、一過性に終わらせてはもったいないという思いが残った。「せっかくここまでやったのだから、仕事に結びつけたくなったんです。拠点を持ってやってみようって」。さいわい義父母の住んでいた家は空き家となっていたが、あんこの仕込み場も残されていた。取り外してあった水道を引き直し、素人ながら壁にペンキを塗って手作りで模様替えもした。
 得意のあんこを使った商品は「おはぎ」。てんさい糖と麦芽水飴を使ったあんこは、甘さは控えめで、小豆本来の味が活きる。ある程度寝かせた方が馴染んで美味しくなるため、江崎さんは真夜中にあんこを仕込むこともざらだ。
 関商工の学生たちにあんこを試食してもらった時の「おいしい!」という言葉も励みになっている。「今は設備的にできることが限られていますが、あんこを使った商品をもっと開発して、若い世代の方にも、あんこの美味しさ、良さをもっと知ってもらいたいんです。」
 もうひとつの主力商品「ヘルシー弁当」は低カロリー、低糖質で、調味料を厳選した体に優しいお弁当。これは、主婦が作ったお弁当っていいよね。という声を受けたもの。お母さんが家族の健康を願い、メニューや味付けに工夫する、そんな温かさが漂っている。
 「おはぎもお弁当も、みなさんが食べて健康になってもらえるものを作っていきたい。その気持ちは大きいですね。」
 江崎さんは今日も元気に店に立つ。
 
 


vol.203 夢か悪夢かリニアが通る!vol.32

陥没が起きる前に

 JR東海が始めようとしているリニア中央新幹線の大深度地下トンネル工事に対し、東京都の住民が「NO」を突き付けました。大田区と世田谷区に住む沿線住民24人が7月19日、建設工事の差し止めを求めて東京地裁に裁判を起こしたのです。工事差し止め裁判は、山梨県南アルプス市、静岡県でも進行中です。原告は「取り返しのつかないことが起こる前に、何としても食い止めなきゃならない」と訴えています。       井澤 宏明・ジャーナリスト

提訴のため東京地裁に向かう三木さん(中央)ら原告団(7月19日、東京都内で)

危険訴え続けたが…

 JR東海は、品川駅付近から東京都町田市までの約33キロと、愛知県春日井市から名古屋市中区までの約17キロで、地下40メートル以深の大深度地下トンネル工事を計画しています。
 この連載でも何度も触れてきましたが、「大深度法」で国に認可された大深度地下トンネルは、たとえ私有地でも、用地交渉や補償交渉をしないで、つまり「無補償」で工事を進められるという開発側にとってとても都合のよい事業です。
 「大深度地下については、通常は補償すべき損失が発生しないと考えられる」(国土交通省)というのが大前提でしたが、昨年10月に東京都調布市の住宅街で起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の大深度地下トンネル工事中の陥没事故により、「安全神話」は崩れてしまいました。
 原告は、トンネルの真上を含め3キロ以内に居住している住民です。訴状では、リニア工事は人が人として生きていくために不可欠な人格権である身体権と平穏生活権、憲法と民法で保障されている財産権を侵害するとして、約4キロ区間の工事差し止めを求めています。
 「我々はもう3年前から、大深度地下トンネル工事の危険性を訴え続けてきたが、JR東海も国土交通省も聞く耳をまったく持っていませんでした」。提訴後の記者会見で原告団長の三木一彦さん(63)(大田区田園調布)は悔しさをにじませました。
 三木さんたちは2018年、「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」を結成、2019年1月には、陥没や地盤沈下などの危険性を訴え、大深度地下使用の認可取り消しを求める700通以上の「審査請求書」を国交省に提出しました。
 1年半もたって届いた赤羽一嘉・国交相の弁明書は「単なる抽象的危惧感にすぎないもの」と、三木さんたちが訴える危険性を一蹴しました。これに対する「反論書」を出した直後、外環道の陥没事故が起こってしまったのです。

「蟻地獄」になる不安

 記者会見には三木さん以外にも3人の原告が出席しました。小川優香さん(49)は4人の子どもを持つ主婦。緑豊かで子育てのしやすい環境にあこがれて数年前、都心から田園調布に引っ越しました。小川さんは、リニア工事が周囲の川に与える影響を心配し、「どうして水とトンネル工事が関係ないと言えるのか、子どものために何になるんだろうという気持ちでいっぱい。失望感を感じています」と訴えました。
 親の代から世田谷区東玉川で暮らす松本清さん(75)は自宅の真下にトンネルが計画されています。「どなたでも自分の家の下にトンネルを掘られたら嫌だと思う。将来的に、住宅地の陥没が『蟻(あり)地獄』のように起こるかもしれない」。近所では、被害を恐れ移転した家が何軒かあるそうです。

調布市の外環道陥没事故もあり、多くのマスコミが記者会見に詰めかけた(同)

 同じ東玉川のトンネル予定地直上に住む弁護士・朝倉正幸さん(81)は早朝に目が覚め、リニアの問題が頭に浮かんで眠れなくなってしまうといいます。イタイイタイ病弁護団長を務めるなど自身が長年携わり、国の環境政策を転換させた「四大公害裁判」に報道が大きな役割を果たしてきたことを紹介し、「現代の最大の公害問題であり、大公共事業であるリニア事業の問題点を積極的に報道してほしい」と、報道陣に語りかけました。
 「このまま行ってしまったら、家の前や下に穴が開いてしまうかもしれないという不安、危機感、非常な精神的負担に日々悩まされている。その不安は、JR東海がリニアを止めると言うまでずっと続くものです」。三木さんはやりきれない思いを明かしました。第1回口頭弁論は10月26日に開かれます。




vol.203 ボーダーレス社会をめざして vol.62

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

情報弱者

 コロナウィルスのワクチン接種で分かったことがあります。情報弱者が生き辛い社会であるという事です。
 ワクチン接種は、ネット・電話予約でするという方針が出されました。高齢者の中には、自分からネットや電話で予約できない人がいるかもしれないのに、平然とそれを押しすすめていった社会。電話で予約ができず、右往左往する高齢者をほかっておき、出来る人が優先される社会。予約できない高齢者が集団接種会場に行っても相手にされず予約もできない。しかし、しばらく時間が立つと、それではいけないと思う人が現れ、いろいろな所で接種予約のサポートがされるようになりました。また、小さな町では、日時指定という高齢者に優しい対応がされたようです。
 では、障がい者のワクチン接種の予約は、どうだったかと言いますと自治体で大きな差がでました。私の知っている4つの自治体が、知的障がいのある人に関しては、自己申請をする必要がありました。ある利用者さんが、接種券が自宅に届いたので、かかりつけ医にそれを持っていき、予約をしようとしました。お医者さんは、「打てないよ」の一言で後のフォローなし。支援に入っている私は、どういうことなんだろうと、その自治体に電話をし確認をしました。「ホームページにある申請書をメールで送ってもらうか、窓口まで来て下さい。送ってもらえたら翌日から接種できるようになります。」と。知的障がいのある人にホームページを見るようにとは?出来る人も中にはおられるかもしれませんが、とても難しい事です。知的障がいの人は、基礎疾患のある人のくくりに入っており、広報で出たのを頼りに申請をしなくてはいけなかったのです。多くの人は広報を細かくは見ていなくて、障がいのある人に周知されない状態でした。知的障がいのある人が広報を詳しく読めるでしょうか??
 基礎疾患のある人のたくさんの項目の中で一番最後に知的障害(療育手帳を所持している場合)と書いてあるのが分かるでしょうか?私自身、これって知的障がいの人が該当するの?と頭を抱えるような表現でした。
 しかし、私が住んでいる自治体と高山市はそうではありませんでした。療育手帳を持っている人に、何の申請もなしで接種券を送って下さったのです。障がいのある人の事をよく理解されていました。情報弱者と言われる高齢者や障がいのある人のことを決して置き去りにしてはいけないのです。
 今回の事から、情報弱者と呼ばれる人の周りの人が、彼らに分かりやすい情報を伝える、できれば積極的にその人達の手助けをするということが必要なのだと痛感しました。


vol.203 菌ちゃん野菜応援団 vol.24

野菜作りの難しさを痛感!

 今年は春に無農薬で固定種の野菜を育てている農家さんから「畑活のみなさんでつくってね」と苗をたくさんいただいき、喜んでいたのに。。。。びっくりするくらい次々に枯れてしまって、なんでやねんーーーー、と泣きそうな日々を過ごしていました。

 枯れてしまったなすの横で草が青々と繁っているのを見るとガックリきたりも。。なかなかね、野菜づくりも難しいものがあります。

 青枯れの原因は菌と聞き、ならば有用菌をまいてやろう、とせっせと仕込みましたよ。ちょっぴり悪い腐敗菌に対応するのは薬ではなく発酵を促す菌、なんですよね。

 人はすぐに目の前の現象だけを見てその場しのぎの対処療法をやりたくなるものですが、原因を知り、広く長い目で土地のことを考えて対処をする。これって人の身体もおなじなんですよねー。ウイルスや菌に勝つのは薬ではなく有用菌、つまり日本人が大切にしてきた発酵菌なんですよ。

 土と身体はほんとに一緒だなー、と改めて思わされました。生き残った苗たちはとびきり美味しい実をたくさんつけてくれています。

 そろそろ秋冬野菜の準備時期。またまた心踊る季節の到来ですね。


vol.203 未来に続く暮しの学びPrt-44

オーストラリアという土地をめぐる旅で気づいたこと

 先月バイロンベイから2千キロほど北のケアンズまで、ロードトリップをする機会を得て、約1か月、車での旅をしてきました。「ノマドランド」という車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービーを思い起こしますが、オーストラリアという広大な土地を肌で感じる旅となりました。
 車上生活は、日々、動き回り常に違う土地で一日が始まります。それがとても新鮮だった。国が運営しているナショナルパークがどこにでもあるので、野営場所は簡単に見つけらる。自然は壮大でまるで自然に溶け込むように毎日を過ごした1か月。日常生活から離れることで、「毎日生きていられるということは幸運であること」を感じ、「安全な場所を見つけるという自分の直感」は確実に磨かれたように思う。

 それにしても2000キロ北上すると気候は激変。ケアンズは常夏、バイロンベイは冬。この変化は大きかった。また大陸の北方面では、水辺ではワニの生息地があるので気を付けなければいけない!バイロンベイの様にどこでも泳げるわけではないことも知り、自然と共生するにはそこの土地の在りようを十分理解することを実感。
 いたるところにある滝や小川は岐阜の板取川を思い起こさせた。水をとおして自分の故郷とつながれる感覚も味わった。しかしこの旅のハイライトは何と言っても「ロックアート(岩壁画)」にめぐり逢えたこと。自然の中に存在する天然アートギャラリーは、2万8千年前に描かれた壁画。アボリジニのコミュニティーは世界の先住民文化の中でも相当進んでいたようです。世界で最も古い部類の芸術作品であることもわかったロックアート。土地の古跡に触れることで、この土地に生き続けてきた人類の生き様を想像させられます。
 同時に、広大な土地がサトウキビ栽培などの単式農法に換えられ、どれだけ地形と水源に影響を与えているのかという現実を見ることになりました。単式農法は効率を求めるものですが、大量の化石燃料を必要としたり、生態系に負荷をかけるので持続可能ではありません。
 この現実をしっかり見つめ、、人類と自然との共生の仕方に新たな目線を持つという機会を得たように感じます。自分たちが今できるとこは、生活スタイルを見直すこと。社会情勢とのギャップなどが絡み、思考がぐるぐると回りますが、自分を含め一人ひとりができる選択をしていけたらいいなと思います。           YAO


vol.203 オーガニック給食 署名活動その後

 私たち は、お母さんたちの集まりの「子宝のさと」と言います。食の勉強会を企画し、食の現 状を知っていただく活動や、自然農の田んぼを始め、仲間と共に自然の営みから大 切なことを学んでいます。そして、今大きな活動として、子どもたちのために給食のオ ーガニック化を目指す活動団体「未来をつくる給食♡ぎふ」と共に、オーガニック給食 に向けて署名を集め、12 月の岐阜県議会に請願する為に動いています。
 この号をお借りして、6月中間締め切りの署名数の報告をさせていただきます。 とても驚く署名数が集まりまし た。7259 名分です!!正に今、「学校給食をオーガニックにしたい!」という思いは沢山の方と共有できたと実感しています。ご協力本当にありがとうございました。
 でも!目標は 10 月末の最終締 め切りまでに10,000筆!!残り 2700 筆です。どうぞ引き続きご協力よろしくお願いしま す。

 私たちと共に動いている未来をつくる給食♡ぎふでは、オーガニック給食を段階的に 進めるために、市町村各地で動ける取り組みが始まっています。その方法は、給食に 関わる栄養士さん、お母さん、農家さんなど、いろんな方が集まり、農薬などの基準を 話し合い、自分たちのできる事から始めていく方法です。この流れを知り、子宝のさと のお母さんが郡上市高鷲町で取り組みを始めています。詳しい取り組み方法は下記の QR コードを読んでください。この取り組みができそうな方、ぜひお問い合わせください。
 県へ請願を!そして、市町村単位でも動いて、みんなで岐阜県をオーガニック給食 の県にしましょう!子どもたちに残したい未来の世の中にするために頑張ります。 引 き続きご協力よろしくお願いします。

問い合わせ
未来をつくる給食♡ぎふ
子宝のさと: 代表 菱川 智恵(090-8552-6249)
岐阜ゆうきネット: 代表 服部 晃 (080-3683-215


vol.203 ここいく日記 リレートーク はじめの20歩!

~帝王切開の話~

 ここいくの授業の中で、幼児・小学生のプログラムに「出産劇」があります。妊婦さんが登場して、陣痛~出産までを5分くらいでやってしまうという、まさに寸劇です。
 それでも子どもたちは生まれてくる瞬間を「がんばれ‼」と応援してくれます。出産シーンは妊婦の迫真の演技に(笑)子どもたちは真剣な表情でみています。そして生まれてきた赤ちゃんを見て、「人形やんかー!」とちょっぴり残念そう(笑)
妊婦と助産師2名の構成ですが、時にはお父さん役を先生や保護者の方にお願いし、登場してもらうこともあります。急遽その場で決まりますので、先生がお父さん役の時などは大盛り上がりします。
 そんな出産劇で生まれてくる赤ちゃんは、多くの人が経験する「経膣分娩」(産道を通って生まれてくる)で生まれてきます。
私は子どもの頃から出産に対して、憧れを持っていました。テレビのドキュメンタリーなどで出産シーンがあると、かぶりつきで見ては、『いつか自分もこんな風に家族に支えられて、生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱きたい。』いつも感動でぐしゃぐしゃに泣きながら、そう思っていました。しかし、実際は帝王切開での出産でした。
 予定日まであと10日の検診の日。おしるしらしき出血があり、病院に行きました。念のため入院になり、翌日赤ちゃんの心音が弱くなっているとのことで、昼からの緊急手術でした。旦那さんはお仕事で大阪へ・・・私の憧れの出産は叶わず、気が付けば全身麻酔で生まれた瞬間も夢の中でした。もうろうとした頭でしたが、「元気な男の子ですよ」との声に反応した写真が唯一の思い出です。
 それでも小さな息子はげんきいっぱい!未熟児で1か月の入院後は特に大きな病気もなく、すくすく成長していきました。
帝王切開で出産したことは、私の中に少しだけ、“残念”と、“ごめんね”という気持ちが残りました。普通分娩できなかった事に引け目を感じていたんだと思います。

 ここいくでの出産劇の後に必ずお話するのが 『帝王切開のお話』です。助産師役の人が、「帝王切開も生まれ方の1つだよ。膣から生まれてくることが難しい時に、お腹を切って手術をして、赤ちゃんが生まれてきます。手術で産むのは簡単だと思うかもしれないけれど、お腹を切ることは痛いし、手術後もお母さんはおっぱいをあげるのも大変です。赤ちゃんも息を吸う練習もできないまま、お腹の中から急に外に出されるので、息を吸うことも大変です。どんな生まれ方でも、お母さんと赤ちゃんは頑張っているんだよ。」
 この話を初めて聞いた時は号泣でした。それまでの引け目や、残念な気持ちは薄れ、「私も赤ちゃんも頑張ったんだ。」と気持ちが楽になりました。

 授業後のお母さんたちとの交流会の時、このことに触れ、交流会後に駈け寄ってきた方が『私も帝王切開です。同じ気持ちでした。話を聞いて私も楽になりました』と共感して話してくれたことがとても嬉しかったです。

 帝王切開だけではなく、コンプレックスを感じたり、自信がなかったり不安を感じながら子育てをしている方は、割といるな~と感じるときがあります。そんなお母さんにも寄り添えるここいくでありたいと思います。

 子どもは『生まれてきた時の話』が大好きです。お家でも写真などを見ながらお話できると良いですね。

担当:ここいくメンバー・今尾幸子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.203 連載-3 南の島よりハイタイ

平敷屋(へしきや) エイサー

 沖縄の(うちゅなーぬ) お盆(しちぐわち)は、旧暦の(7月13日~15日)です。
 お盆の最終日(ウークイ)は、ご先祖様のお見送り。あの世に戻るご先祖様の霊をお送りするためのエイサーが、各地で奉納されます。その中で、うるま市平敷屋のエイサーは、昔ながらの形が継承されており、ぜひ紹介したいエイサーです。カミヤーと呼ばれる祖霊を祀る社の建物前、普通の路上で奉納されます。所属できる年齢は、男性が25歳以下、女性が22歳以下と決まっており、西(イリ)と東(アガリ)の二つの青年会に分かれています。
 まず片方の青年会が住宅街の向こうの路地から「ヘイヘイ、ヘイサンダー、ヘイマーチャ」とユーモラスな歌声と共に歩いてやってきます。平敷屋のエイサーは、大太鼓は、使いません。パーランクという小さい太鼓をたたきながら踊るのが特徴です。中腰で90度回転しながら変える動きを挟んだ踊りは相当な脚力が必要と思います。日常に見られない、ある種異様な動きの一団がゆっくり近づいてくる様子、それが普段使っている路地の向こうから現れるという昔の人の「演出力」は、感動ものです。
 エイサーの花形である「テークチリ」の衣装は地味で黒と白のみ。頭には手ぬぐい(ティサージ)を前結びで巻く。曲によって踊りの隊列や組み合わせが変わりますが、テンポはほぼ一定でゆっくり。あえて個性を押し殺すような集団的舞踏が特徴です。また「ナカワチ」が踊りながら鳴らす指笛の音、動物のような長いまげのカツラに鉢巻き姿も楽しいものです。休憩時にナカワチが、ブリキのヤカンで水を配り、クバの葉の扇で踊り手に風を送る姿も印象的です。 踊り手を支える伴奏パート、地謡(ジウテー)の存在も大切です。三線(サンシン)を奏で沖縄民謡を歌いこんだ渋い声が若者ののどから出てきます。沖縄芸能の底力を感じます。
 この平敷屋のエイサーは、数回見に行く機会に恵まれましたが、若者たちの真剣さが心に残ります。観客に向けての演技ではなく、超自然的ものに向けて畏敬の念を感じてやっているのが伝わってきます。
 現代では旧暦のお盆に合わせた日取りは設定しにくく、行事は週末になりがちですが、沖縄では、それが平日であろうが旧暦に忠実です。満月にエイサーは、とてもよく映えます。夜間照明のなかった昔、こうして月光の下で、ご先祖様を送ったということに思いを馳せると感動もひとしおです。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.203 プレゼントコーナー

1- あなたが「環境を考え実践していること」は?
小さなことでも、みんなが取り組めば大きな力に。あなたがしていること、これからやろうと思っていること教えてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事
 (タイトル1つ)その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望を必ずお書きください)
  ※A、Dは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:9月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A. 刺身用ごま  (株)セサミライフ様より…5名様

瑞々しい新鮮な刺身に乾いたごまの風味と香ばしさが見事にからみます。濃厚な醤油胡麻とツーンと爽やかなわさび味の胡麻が、刺身の味を一段上げてくれます。にらめっこ編集室でお受け取りください。(75g入)


B. シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券  和楽様より…3名様

過炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤です。その他の添加物は含みません。除菌効果があり、衛生的に仕上げます。塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いも、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


C. CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様

感染対策しっかりしてある映画館なら安心。作品を観ながら泣いたり笑ったり。感情を表に出すことでストレス解消や免疫力アップにひと役!写真は映画「明日に向かって笑え!」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


D. CD「彼方への旅」 上西 恵美様より…1名様

202号やってみたシリーズ「好き」を形(CD)にしてみた!、今号のP11、12で紹介した上西さんの歌のCD。大切な人を想う気持ちが込められた歌2曲が収められています。にらめっこ編集室でお受け取りください。


vol.202 目に見えないもの・見えるものPart-1

 サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」の中に、「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない。」という一文があります。地球で出会ったキツネが王子様に話した言葉です。王子さまは、生まれた星でバラの花に振り回されていましたが、そのバラが王子さまにとってかけがえのない存在だったことに気付くのです。王子様にとって大切なものは、バラへの愛情、共に過ごした時間、思い出、結んだ絆など、目に見えないものでした。

 それではまず「目に見えるもの」を考えてみましょう。私たちの身の回りのモノのほとんどが目に見えます。そして、目に見えるものは、必ず朽ち果てていくことも私たちは知っています。では、モノだけではなく、私たちの感情はどうでしょう。いろんな場面に接して一喜一憂して抱く感情。いっときの感情は目に見えませんが、やがては過ぎ去ります。

 ではいっときの感情以外の「目に見えないもの」はどうでしょう。目に見えないものは2種類あります。
 一つ。例えば「携帯電話」。電話器そのものは見えますが、会話をしたり情報のやり取りができるのは電波があるから。この「電波」は目に見えません。でも「電波」が存在することは誰もが承知しています。目に見えないけれど存在する一例です。
今、新型コロナウイルスによって世界中の人たちの暮らしを大きく揺さぶられています。コロナウイルス自体は私たちの目には見えません。目に見えないけれども、何らかの器具や機械を通せば確認でき、存在を知ることになります。
 二つ目。これに対して、器具や機械を用いても見えないもの、逆に器具や機械を使わなくても見えるものが、実はあります。
それはどんなものでしょうか。大正時代の女流詩人、金子みすずさんの詩に「星とたんぽぽ」があります。

 星は昼間には見えないけれど、確かに存在している、と謳われています。また、枯れたたたんぽぽを見ると、地表には現れてないけれど、地下にしっかりと根を張っていることを、私たちは知っています。

 これら以外に「見えないけれど確かに存在するもの」にどんなものがあるか考えてみます。例えば、親子や恋人に対する愛情、思いやりの心、また精神、魂、霊魂などがあり、さらに人によっては神、天国などを挙げる人もいるかもしれません。その中で「魂」を例に挙げてみます。「魂のこもった作品」とか「大和魂」というように、人間の肉体に宿り心の働きをつかさどると考えられているものですが、証明するのは難しいです。

 さて。困ったことに「目に見えないもの」には、放射能、ウイルス、電磁波、匂い、感情、うわさ・・・他まだまだいっぱいあります。そして「情報」。見えるようで見えないのが情報ではないでしょうか。マスメディアが取り上げる情報は確かに見えます。ただ、事実が深いところに潜行してしまうと、見えない情報となってしまいます。しかしこれらを感知する方法はあるはずです。

 新型コロナウイルスについて、検証してみたいと思います。
この数ヶ月、ほとんどの方は、手洗い、マスク、検温、外出自粛、これらを徹底してきました。その一方で、大切な人とはちゃんとハグしたいし、ふれあいたい。国民性の違いはあるかもしれませんが、人を思う気持ちに違いはないと思います。目に見えないものを恐れる気持ちに対して味方になるのは、人を想う気持ちではないでしょうか。

 一方で、私たちは、目に見えるもの、科学的に根拠のあるもの、を求めがちです。例えば「コロナ予防のワクチン」について。新聞・テレビなどでそれらの情報はしっかり見える化されています。でもそれが正しいのか?という疑問はぬぐいきれません。科学的根拠より、圧倒的な情報量の差で判断せざるを得ない現実があります。さらに、ネット上にはありとあらゆる情報が氾濫しています。これらをどう受け止めればいいのか・・・
 目に見えないウイルスの存在を打ち消したい気持ちをワクチンが担ってくれる。なら、積極的に接種しよう、という方が多い中、異を唱えるのも勇気が必要です。そこには目に見えない同調圧力や、差別・偏見が生まれます。
 この「目に見えない圧力」を「目に見える情報」で打ち消すことはできるでしょうか。私は「できる」と思っています。そのためにはしっかりと情報を精査し、人と意見を交換し、自分の判断を固めていくしかないと思っています。そこで、先日ある講演会で得た情報を、私はみなさんとシェアしたいと、紙面に掲載することにしました。


一連のコロナ騒動の問題点

高橋 徳 統合医療 クリニック徳 院長

1977年、神戸大学医学部卒業。 関西の病院で消化器外科を専攻した後、1988年米国に渡る。 ミシガン大学助手、デユーク大学教授を経て、2008年よりウイスコンシン医科大学教授。 米国時代の主な研究テーマは『鍼の作用機序』と『オキシトシンの生理作用』。

 人間の生活の必須の条件は、私は「愛」と「健康」であると思います。ところが今、マスク、ソーシャルディスタンス、あるいは3密(密閉・密集・密接)を避ける生活。コロナが、今いった「愛」と「健康」の大きな妨げになっております。

オキシトシンについて簡単にお話しします。

 オキシトシンは視床下部で作られます。女性の出産時の子宮収縮や母乳の分泌に関係しています。オキシトシンが最近、抗ストレス作用、抗不安作用といって、ストレスや不安を少なくする、あるいは自律神経を整える、鎮痛作用で痛みを抑えるなどの作用も分かってきました。そしてオキシトシンの第4の作用として、社交性、愛情、信頼に関連することがわかっています。

どうやって自分自身のオキシトシン分泌を高めるか。

 オキシトシンの分泌を高める方法は、心地の良い五感の刺激、と言われています。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の刺激でオキシトシンが分泌されるからです。もう一つが、受動的な刺激です。苦しい時、悲しい時に誰かから思いやりの言葉をかけてもらった時、こういった時にオキシトシンが出ます。

オキシトシンが育む愛と思いやり。

 これは自己と他者の間の境界を取り払って、自分と他人が一つになって強い絆が生まれてきます。愛とおもいやり、といった感情は人々が集団で生き延びるために必要不可欠です。人類全てが持つ本能と、私は考えます。日常的な営みを通して我々も、健全な人間関係、健全な人間社会を築いてきたわけです。ここにもオキシトシンが関係しています。

集団的な生きがい。

 孤独でないこと。家族や友達を大切にしていること。家族以外の何らかのグループに属していること。あるコミュニティーの中で同じ目標に向かって進むこと。こういった集団的な生活様式が、今の新生活ではないがしろにされているのです。オキシトシンについては色々本も書いているのでご覧ください。


vol.202 目に見えないもの・見えるものPart-2

さて、ロックダウン・自粛の前提について

 「新型コロナウイルスは無症状の人の半数から感染する。」これは令和2年12月31日、新型コロナウイルス感染者対策分科会:尾身茂会長の発言。厚生労働省のホームページにも「新型コロナウイルスのほとんどが、発症前・発症早期に見られる」。と書いてありますが、この結論は間違いです。
 その根拠はこの論文。台湾における新型コロナウイルス感染発症者の感染力の研究です。「新型コロナウイルスの二次感染は0.7%の確率で、そのほとんどが発症前・発症早期に見られる。そして、発症前の無症状感染はその半数(0.4%)にすぎない。感染者の発症前・発症早期に濃厚接触しても、大多数の99%以上は感染しない」と結論づけています。
 一方で別の論文。これは去年の11月に発表されたものです。
 「武漢は、2020年1月23日から4月8日までロックダウン下にあった。調査はロックダウンが解かれた後の5月14日から6月1日までに武漢の6歳以上の全ての市民(1,000万人)に対して行われた。結論は、新型コロナウイルスの無症状感染者が他者に感染させた事例は皆無であった。」
 この論文を受けて、アメリカのジャーナリストはこんな記事を書いています。「中国の武漢で行われた調査によると、新型コロナウイルスの無症状性の蔓延は全く発生しなかったことがわかった。これは、ロックダウンの前提となっていた『症状を呈していない感染者の人々が無意識のうちにコロナウイルスを拡散させている』という概念が崩壊したことを意味する。新しい武漢での研究は、『無症状性感染は存在しない』という確かな科学的証拠を示している。」無症状性の陽性症例が感染を拡大させる証拠がないことが判明したのです。この研究はロックダウンの正当性について重要な疑問を投げかけています。

マスクとソーシャルディスタンスについて

 マスクの穴は、5μm。ところがウイルスは0.1μm。ですからウイルスはこの穴を簡単に通り抜けます。最近は1枚より2枚のマスクがより効果的といわれているようですが、これも同じように、1枚であろうと2枚重ねようといっぱい空気が漏れます。
 文部科学省はこんな通達を出しています。2月に改定。
「新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、学校教育活動に対しては、児童生徒及び教職員は、基本的には常時マスクを着用することが望ましいと考えられるところ、気候の状況等により」は、改定後に記載が削除されました。
 同じようにソーシャルディスタンスでも、「身体的距離の確保(ソーシャルディスタンスあるいはフィジカルディスタンス)といった「新しい生活様式」に、学校を含めた社会全体が移行することが不可欠である」は、改定後に削除されました。すなわち、マスクもソーシャルディスタンスも必要ない、と文科省は言っているんですね。

一連のコロナ騒動の問題点
日常生活の破壊、ワクチンと称する遺伝子注射

 これまでのワクチンは、病原性をなくしたウイルスを摂取することで免疫をつける「不活化ワクチン」と呼ばれるものが一般的でした。これに対し、「ファイザー」が開発を進めているのは「mRNA」と呼ばれる物質を使った新たな手法によるワクチンです。体内に新型コロナウイルスの遺伝情報を取り入れて、ウイルスの一部を作り、免疫を獲得することを目指しています。

遺伝子ワクチンの製造方法

 コロナのウイルスにはこんなスパイク(トゲトゲ)があります。このトゲの部分をとって、これをコロナの特有の抗原部分のDNA/RNAを精製し遺伝子を作ってヒトに筋肉注射をします。そうすると、
1:遺伝子の指示でヒトの細胞がコロナの抗原(タンパク質)を合成する。2:この抗原(蛋白質)に対して抗体が作成される。そして侵入してきたコロナウイルスに作成されていた抗体が結合してコロナウイルスを非活性化させる、というものです。

遺伝子ワクチンの危険性

 徳島大学医学部 大橋名誉教授(免疫生物学)が訴えています。
◆ 遺伝子の代謝経路が不明。◆ 遺伝子が長期間、体内に残留したら何が起こるか?◆ やってみないとわからない。◆ 自然にないものを人間の細胞に入れ込むことは、自然の摂理を超えている。
 こんなにも危険な遺伝子ワクチンを使わなければならないほどコロナウイルスは有害なのか?という基本的な疑問を提示されています。彼のサイトは削除されて今や見ることができません。恐ろしいほどに言論統制が行われています。
 週刊現代では、<コロナワクチンを娘や息子に打たせてはいけない>という見出しに続き、◆ 政府は、ワクチン接種を全額国費負担で受けられるようにする方針。◆ しかし、コロナワクチンが恐ろしいのは、異変がすぐに起きるとは限らない。◆ 遺伝子ワクチンは10年後、20年後に重大な被害が起こる可能性もある。まさに「人体実験」だ。◆ 高齢者であれば、予防のメリットと短期的な副反応を天秤にかけ、接種するのもありだろう。◆ 将来がある息子や娘たちには決して打たせてはいけない。と報道しています。

まとめ・開発が優先され、安全性が軽視されている

  人間の遺伝子組み換えにつながり、遺伝物質が生殖細胞に移行すれば、人間の遺伝子改造につながる。臨床試験の観察期間はせいぜい数十日の間に重篤な副作用がなかったことを検証するに過ぎない。数ヶ月後、数年後の体の異変については全く研究されてないまま投与されることになります。今回のコロナワクチンは、一度打てば、取り返しがつかなくなります。遺伝子組換え作物のテクノロジーがヒトに試されようとしているのです。


見えるものと見えないもの。

 一連のコロナ騒動は、「見えない」からこその騒動であるように思います。そこには、疑念や不安を自分より弱いものへ差別的な言動として現れました。娘夫婦が住むアメリカ・ニューヨークでは、アジア人へのヘイトが激しく、夫君は医療従事者であり通勤は地下鉄。いつも緊張して乗っていると聞く。ここには「見えない恐怖」が存在します。そして、この差別が時には正当化されてしまうことさえあるのではないでしょうか。「アジア人のせいで我々の命が危機に晒されている」という心理が働いて・・・。

 そして、2021年7月23日が開会式となる「東京オリンピック」。そもそもオリンピックには「世界平和を実現する」という目的があります。このオリンピックが世界の人々が協調と優しさと融合を取り戻せるなら、賛成です。しかし、見えない恐怖・不安でそれらが霞んでしまうなら、延期もしくは中止せざるを得ないと思うのですが。
 コロナ禍で私たちは「どう生きるか」を突き付けられました。
今こそ「目に見えないサムシング・グレート」に想いを馳せて見たいものです!

この宇宙が誕生して137億年
この地球が誕生して46億年
人が誕生して400万年
生きとし生けるもの全ての記憶が
あなたの体に眠っている。
生きててくれるだけで良い。
そう思えること、それが愛情。
自分の金メダルを!
自分の花を咲かせよう!

村上和雄ドキュメント「SWITCH」遺伝子が目覚める瞬間より

 高橋医師の講演会は2021年4月25日に行われたものです。状況は刻一刻と変わってきています。講演後、なんども勉強会が開かれ、参加者も多く、関心の高さが伺えました。そこでの意見交換が何より重要と考えます。自分の考えを深めたり、修正したりできるから。高橋医師は地元名古屋でも街頭活動を行われているとのこと。私は、伝えたい内容が、言論統制で伝わらないことが何よりも恐ろしいと考えます。ただし、今回掲載した内容が必ずしも「正しい!」というものではありません。何が正しくて、何が間違っているか、というのは、その人の生き方に通じるからです。まずは、「情報を知っていただくこと」を念頭に掲載をいたしました。講演内容の全文をご希望の方はメール配信いたします。PCR検査のトリックについても詳しく話されています。(にらめっこ)

ご希望の方はinfo@niramekko.comまで


vol.202 アウトドア特集

具入り焼きおにぎり

ごはんにカニカマと大葉を挟んでホットサンドメーカーで焼き上げました。最後に追い醤油をして火を入れるとカリッと仕上がり、焦げた醤油の香りが食欲をそそります!

【材料(2人分)】
•ごはん お茶碗2杯ほど •大葉 4枚
•カニカマ 5本 •醤油 少々 •ごま油 適量
•調味料(醤油 大さじ1、みりん 大さじ1、だしの素 ひとつまみ)
【作り方】
1-あたたかいごはんに調味料を入れてよく混ぜ、ごはんに下味をつける。
2-ホットサンドメーカーにごま油をひいて、ごはんの半量を入れる。そ  の上に大葉、カニカマを並べたら残ったごはんをかぶせて両面を中   火で5分ほど焼く。
3-ごはんの水分が飛んだら表面に醤油をハケなどで塗り、再度両面を焼  いてカリッと仕上げる。

餃子の皮の6Pチーズ包み焼き

6Pチーズと大葉を餃子の皮で包んでホットサンドメーカーでパリパリに焼く!ブラックペッパーや岩塩をふ振ってどうぞ!


【材料】
•餃子の皮(大きめ×6枚)
•6Pチーズ(6個入り1パック) 
•大葉(6枚)
【作り方】
1-餃子の皮(大きめサイズのもの。なければ通常サイズを2枚使っても可) に大葉と6Pチーズを乗せる。
2-指に水をつけ、餃子の皮のフチを湿らしながら貼りつけ、三角に包む。
3-ホットサンドメーカーに油をひき、餃子の皮で包んだチーズを並べる。
4-弱火〜中火で、餃子の皮に軽く焼き目がついたら完成。

食器としてはもちろん、こんな使い方も

★鍋として使う
基本となる「湯沸し」はもちろん、ひとり分の鍋やチーズフォンデュ鍋、ご飯も炊けます。
★フライパンとして使う
ベーコンやウィンナー、目玉焼きなど簡単なものに火を通すこともできます。できたらそのままテーブルに!
★おたまとして使う
汁物を取り分けようとしたら、おたまが見当たらない!そんな時もシェラカップで代用!
★計量カップとして使う
目盛りつきのものならば、計量カップとしても使えて便利!

ミニサイズ燻製

 燻製器がないと燻製できない?
いえいえシェラカップが2つあればできちゃうんです。小さいので一度にたくさんは作れませんが、短時間で濃厚な味が楽しめます。

【材料】
・シェラカップ2つ
・アルミホイル 10cm×10cm・網 小さいもの・燻製チップ 適量・お好みの具材(チーズやナッツ、うずらの卵など)
【作り方】
1-アルミホイルを下のカップに敷いて火をつけたチップを置く。
2-下のカップの上に網を乗せて具材を置き、もうひとつのカップで蓋をする。
3-30分ほど放っておく。
4-色づいてツヤツヤしたら完成。煙が近いので芳醇な香が楽しめます!

トマトリゾット

トマトの甘みと酸味を楽しむことができるトマトリゾット。
トマトジュースを使う簡単なリゾットです。

【材料】(1人分)
・ご飯・(2/1~1膳分)・トマトジュース (100ml~200ml)・ベーコン(5㎝)・玉ねぎ(30g)・チーズ(好みのもの)・サラダ油(適量)・バジル(お好み)

【作り方】
1-玉ねぎはみじん切り、ベーコンは細かく切る
2-シェラカップを熱してからサラダ油を入れ、弱火で1を炒める
3-玉ねぎがしんなりしてきたら、トマトジュースを100mlほどシェラカップへ注ぐ。火は中火。
4-ご飯を入れ、トマトジュースを適量で追加、沸騰させる
5-沸騰後、弱火に戻し、お好みでチーズを投入、よく混ぜ、バジルをふりかけたら完成


vol.202  続・ぎむきょールーム

特別インタビュー「公教育を考える」-Part-1

みんなの森ぎふメディアコスモス
総合プロデューサー 吉成 信夫氏

 各務原市は小中高一貫の特別支援学校の建設が決まり進められつつある。議会では詳細が語られず、どんな学校を作るのかが見えてこない現状に、教育を考える会のメンバーたちは、もやもやを隠しきれない。『ハコモノは変えられる-子どものための公共施設改革-』の著者で、みんなの森ぎふメディアコスモス総合プロデューサーである吉成信夫さんに、はたしてハコモノは変えられるのか、話を聞いた。

公共って誰のためのもの?

 僕は子どもと一緒に、「子どもを取り巻く環境、子どもの地球環境」を作っていきたい、40歳になる時に、このテーマで生きていこうと決めて、岩手に移住しました。それから「森と風のがっこう」を作るために奔走するわけですが、公共施設、いわゆるハコモノを変えていった事例として、最初に岩手県立児童館「いわて子どもの森」ができるまでをお話します。
 立地は標高700mのところ。スキー場と温泉はあるものの、人家はありません。その荒野といってもいいところに総額58億円の児童館を建設するという巨大プロジェクトでした。冬には積雪が1m以上、とても歩いて行ける場所ではない。クマの棲息地で、クマが見え隠れするんですよ(笑)。建造物はコンクリートで巨大な要塞みたいでした。ルパン三世のカリオストロの城みたい。何人も近づけませんって感じでね。さて、人が住んでいないこの地にどれだけ人を呼ぶことができるのか。

ここで発揮したのが「発想の転換」です。

 児童館では「どういう活動をするか」、子ども達の心や体を考えた時に、「どういう部屋があればいいのか」、ということを考えました。児童館の使い方と人が来たくなるようなソフトを、ハードを作っている段階から散りばめておこうと考えたのです。
 まず野外。とっても広大な場所で、車椅子の人も乗り降りできるゴンドラとかも付いていてバリアフリーです。フィールドのキャンプ場にある全天候型キャンプファイヤー場は「いつでもファイヤー」という名前をつけました。全天候型だからいつでもできちゃうわけですよね。「いつでもファイヤー?あはははっ」て笑うような仕掛けをしておくとね、人は来てくれるんです。註:屋内にもユニークなネーミングがあちこちに。たとえば<冒険の塔「のっぴぃ」>、<風のデッキ(気節ごとに変わる展示スペース)>、<レストラン「ハラヘッタ亭もぐもぐ」>などホームページを見るとわくわくする。
 それはいいんですが、計画では丘の上からズーーーーーと滑る巨大な滑り台が2台もありました。なんで2箇所も?まだ工事は始まっていなかったので両方とも発注を止めてもらいました。自然の中でも、いわゆる学校教育的で効率を求める。そういう取り組みをするのが、日本の公共施設作り、野外教育の考え方だから、多人数で動かせるように設計してあるんですね。
 その滑り台の予算で、コンセプトや空間のディスプレイを作り直しました。例えば、建物の中の空間に僕はアートを取り入れたかったので、ピクチャーレールをつけてもらうとか。足場が外れたらもう二度と付けられないですからね。
 オランダのスヌーズレン※という重度の身体・知的障害の方が心地よい感覚刺激を通して、楽しんだりリラックスしたりというものを取り入れました。児童館でスヌーズレンが入ったのはここだけです。(※スヌーズレン (Snoezelen) とは、1970年代半ば、オランダの知的障害施設から始まった取り組み。どんなに障害の重い人たちでも楽しめるように、「光」「音」「香り」「振動」「温度」「触覚の素材」このようなものを組み合わせたトータルリラクゼーションの部屋が生まれた。)

iwatekodomonomori.jpより。おとなでもワクワクする仕掛けがいっぱい!
不思議の国の児童館っていう感じ。心も体も解放できそうだね。

おとなも こどもも のんびり、ゆっくり、ぽけ〜っとしようよ。 これは岩手県立児童館「いわて子どもの森」のキャッチフレーズですが、全国の公共施設で「ぽけ〜」を使ったのはここだけじゃないかな。要は、リラックスしようってことです。児童館というのは、遊びを通して、子ども達の心と体の健全な育ちを育むための施設だからです。そしてこんな約束もあります。
みんなの合言葉
・ 事故は自分の責任。自分の判断で自由に遊ぼう。
・ ゴミは出さずに自分で持ち帰ろう。
・ わからないことはスタッフのお兄さん、お姉さんにどんどん聞こう。
おとなのお約束
・ まず、子どもの話に耳を傾けること。
・ 早くしなさいと、むやみに急かさないこと。
・ あぶないからやめなさいという前に、本当にそうかよく考えること。
・ 服を汚してもおこらないこと。
 岩手に移住してまもなく、役所の中に入って関わったのが「石と賢治のミュージアム」ですが、着工寸前で抜本的に計画変更する事ができました。市民・専門家会議を行政の中に委員会として作ったり、その中に建築のわかる人も入れて、半年かかって、すでにでき上がっていた図面に対して代案提示したんですよ。奇跡的に全部通って、結果的に建物を作り直すことができました。代案提示は非常に大事です。

 話しは変わります。先日、オンラインで講師に招かれたのが「四日市の図書館を作る有志の会」。そのメンバーはみんな子育て真っ最中の30代後半から40代前半くらいの人たち。「自分達だったらこういう図書館を作ります」、といろんな意見を集約し代案を作り市長に伝えています。そのアイディアが現実化するかどうかわからないけれど、そういう動きは大事ですね。何かを作るときみんなで一緒にやっていくという姿勢、信頼感を作っていくということ。理想論かもしれないですが、決して対立しないことです。地域の中で声を上げて、それを変えていくところまで持っていくのは大変なことですから、やはり信頼関係を築くことでしょう。

切り口があるとすれば、「代替え案提示」、
それから「理念」の骨格作り。これが最重要です。

 代替え案提示というのは、本当に大事です。しかも現実に即した提案でなければ意味がないです。そこには専門家も必要です。建築家とか、地域作りに関係している大学の教授とか、想いを共有できる人を見つけて理論構築をする。首長や、教育長さんがこれは!とうなづくような代替え案を提示する。ここで重要なのが人選です。市民であることと、できたら政党や宗教とは一線を画し、なるべく若い人たちが率先して動けるような仕組みを作ることです。


お話しを伺って感じたこと

 身体や発達に重度の障害のある人や、病弱の児童生徒さんたちの保護者の方々は、地元に学校ができるのは悲願でもある。そういう現状を理解した上で、自分たちが何を問題視しているのか、洗い出す必要がある。それを踏まえた上で、市立でできる最大限の力を発揮して、日本に誇れる「学校作り」に関わりたいと思った。

吉成さんの話は尽きません…なので続きは次号に
「公教育を考える」-Part-2


vol.202 しょうがいをみつめるvol.13

ありのままで居られる美術教室
サポーターとして関わって3年

 障がいのある方たちの美術教室「風の芸術村」には小学生から成人の方まで幅広い年代の生徒さんが通ってきています。みなさん作ること・描くことが大好きだという点は共通していますが、その制作への向き合い方は実にさまざま。
感性の赴くまま筆やペン、時には指を動かし作品に変化を与え続ける方、テーマを深く落とし込みオリジナルの表現を模索しながらじっくりと作り上げていく方、自身の好きな対象物や好きな表現をひたすらに追求していく方・・・。
 誰もが真剣な眼差しで作品と対峙しており、出来上がる作品はどれもピュアで力強さをもっています。

 私が、この美術教室でお手伝いを始めて3年がたったでしょうか。美術に関する知識やセンスはとんとないので、制作に関するアドバイスなんてほとんどできません。お手伝いとはいっても基本的には生徒さんたちの様子を見守ったり、イイね!などと声を掛けたりする程度。ですが、「風の芸術村」という場や空気を作るために、心がけていることが一つあります。

 「風の芸術村」は美術教室ですので、毎回こういうものを描こうとか、こういう風に作ろうなどといったテーマがあります。しかし中には、そんなことお構いなしに、自分の作りたいものを作る生徒さんもいます。気持ちが乗らず制作に取り組まない生徒さんもいます。
 こんな時、勤めている学校だったら、テーマに沿った作品を作るよう説得するでしょう。何とか取り組めるようあれやこれやと働きかけるでしょう。
 ただし、ここは「風の芸術村」。私は、「こういうのもイイね。」とか、「そっか。今日はそういう気分じゃないのね。」と言うでしょう。
 「風の芸術村」では、純粋に自分の好きな作ること・描くことを楽しんでほしい。そのためには、何にも強制されず、誰からも否定されない、安心できる場や空気を作ることが必要なんじゃないかと思うのです。

 障がいのあるなしに関わらず、そういう場ってあまりないような気がします。学校でも職場でも、家庭でだって、やらなきゃいけないことがたくさんある。こうしろ、ああしろってしょっちゅう言われる。だからこそ、やりたくないことを認めてもらえる、やりたいことをひたすらやれる場が一つくらいあってもいいんじゃないかと思うのです。
 私自身も、「風の芸術村」では、生徒さんのありのままを認めてあげられることや、良さや面白さを見つけて褒めてあげられることに、心安らぐ思いです。

 自由で温かいこの美術教室から、次はどんな素敵な作品が出来上がるのか、いつもわくわくしながら向かっています。   S.I


vol.202 niramekkoGallery「こころのでんわ」

 みわちゃんの成長には目を見張るものがあります。興味関心がそのまま絵や作品に昇華されていくプロセスに立ち会えることは、とっても幸せ! 最近は色の魔術師!と言われるくらいの塗り絵が、あちこちで展示されています。今回ご紹介する作品は2019年5月のもの。すごく印象深い作品です。さらに記憶に残るお母さんのメッセージをご紹介します。

 このでんわを使うと、 知りたい人の本当の気持ちが聞ける。その頃娘は取りつかれたよ うに心ない言葉を言った子の本当の気持ちを知りたがった。何で そんなことを言ったのか。悲しかった。びっくりした。そんな思 いの中、手を使って思いを表すことで少しずつ思いを消化してい った。 この大きくて、力強いこころのでんわを見るたびにその時の強い 思いを感じずにはいられない。


vol.202 人生これから!

シニアポートレート撮影会・第2弾
(もしもの時に使える写真)
5月14日(金)

撮影会、皆さんから感想をいただきました。

◆ さすがプロですね!表情をうまく引き出してもらえました。メイクもポイントを教えてもらいよかったです。(Iwa)
◆ こんなふうに撮ってもらったのは初めてで、とても楽しかった。私は背が高いので、今まで可愛いなんて言われた事がなかったので、みなさんに可愛いと言ってもらえてすごく嬉しかったです。           (Ue)
◆ メイクをしてもらったのは初めての経験でした。でき上がりの写真を見て、自分は人からはこう見えるのか、と思いました。次回はお袋を連れてこようと思います。(Naka)
◆ とっても良かったです!普段はメガネをしているし、がさつなのですが、知らない自分を見た感じです。(Saka)
◆ いつもガハハでクシャクシャな自分ですが、できあがった写真はシャッキリしていい感じです。何枚も撮ってもらってモデルになったような気分でした。こんないい体験は他に無いです。           (Yama)
◆ 自分の容姿に自信がないので、昨日から不安でしたが、メイクもステキにしてもらって、写真を見て安心しました。家族が見たらビックリすると思います。   (Hora)
◆ 普段の自分もありだけど、今日のような素敵な自分もありなのかな、と思いました。もっと大胆に日々過ごしてもいいのかな、と思いました。     (Nakamoto)
◆ メイクをしてもらうのは、ウン十年前の自分の結婚式以来!可愛いと言われたのも久しぶりでした。結婚して太ってからは写真を避けていましたが、今日はステキに撮ってもらってよかったです。        (Matsu)
◆ ヘアメイクをしていただいて、魔法にかけられた気分です。撮影もどんどん惹き込まれて、楽しく穏やかな時間を過ごさせてもらいました。自分のいろんな表情を知りました。    (Ichi)
◆ とても夢のような時間でした。撮られる事に慣れていないので、ちょっと恥ずかしかったです。もっと若いときから撮っておけば良かったです。     (Kazu)
◆ 楽しかった!ヘアメイクは自分ではこんな素敵にはできないです。撮影では自由にさせてもらって楽しかったです。 (Hide)
◆ 今日は妻の送迎についていくだけ、と思っていたのですが、撮ってもらって良かったです。写真は思った以上に若い自分が写ってました。       (Kiyo)
◆ 今まで経験した事の無い時間でした。メイクでどんどん変わっていく自分を見るのが嬉しかった。写真を見て、新しい自分と出会えたと思いました。これはどんどん更新していくべき!なので次回も参加したいです。(Mura)

フォトグラファー:田中ちいほさん
 本来の自分の形が写真に出るものと私は思っています。撮影があるから、今から姿勢をよくしよう、もう少しお肌の手入れをしたり身なりに気を配ろう、そんな事を続けるうちにそれが習慣になったら、写真をきっかけにしてより豊かな日々を送ってもらえるかな、と思います。


ヘアメイク:鈴木美沙さん
 みなさんが魔法にかかったようと言ってくださるのが嬉しかった。いつもと違うその人を引き出すのが楽しい時間でした。普段とは違う自分の魅力を見つける事は誰にでもできることなので、どんどん挑戦していただけたらな、と思います。

第3弾は11月の予定! お楽しみに!


vol.202 次回えんぴつカフェのご案内

えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。

主催:NPO「人生これから!」
問い合わせ 090-5638-7044(田辺)・ 090-7854-4561(三上)


vol.202 やってみたシリーズ

「好き」を形(CD)にしてみた!

 上西さんにがんが見つかり、手術をしたのは去年のこと。入院した8階の病室からは岐阜城がよく見えました。流れ行く雲、どこかへ飛んでゆく鳥、緑深い山々…。入院してもコロナ禍でお見舞いの人もいない中で、窓から景色を観たり、自分と向き合う時間がたっぷりありました。「自然ってすごいなぁ、とか、自分はこれからどうなるんだろう、といろいろ考えました。」 そんな時間の中で自分の思いを歌詞にし、曲もつけた。「これを自分で歌ってCDにしよう」。
 トランペット、クラリネット、フルートと、子ども時代から楽器に触れていて、数年前にはフルートの演奏をCD にした経験も!自分の想いをなにか残そうと思ったとき、それが音楽なのは上西さんにとって自然な流れでした。
 退院後は、食生活を見直しました。「以前は食べたい物を食べる、という生活。特に甘いものが大好きで、今から思えば炭水化物の摂り過ぎ?ムチムチと太っていたの」。悪玉コレステロールも多く、お医者さんからは薬を飲むよう言われましたが、「薬は飲みません、食事で改善します!」と宣言。やると言ったからにはとことんやる気質の上西さん。
 それからは野菜中心の食生活に切り替え、家庭菜園も始めました。するとなんとわずか3ヶ月で10キロも体重が減りコレステロール値も平常に。身体のなんと軽いことか。病気は健康を見直す良いきっかけだったと振り返ります。
 孫の子守りやひとり暮しの親との時間を共にしながら、あっと言う間に一年が過ぎ、CDのことは頭にはあるものの、なかなか形にできない日々が過ぎていきました。
 しかし、きっかけは思わぬところにあるもの。知人が教えてくれて参加した「人生これから!」主催のシニアポートレート撮影会。せっかくだからと、娘婿さんに買ってもらったファンシーなワンピースを着て参加しました。ヘアメイクも仕上がり皆さんに「まぁ、女優さんみたい!なんて声かけてもらって、リラックスできました」。
 できあがった写真は想像以上の出来映えで「これをCDのジャケットに使っていいですか?」思わず言った自分がいました。快くOKをもらい、CD化への流れは一気に加速したのです。
 後日、レコーディングも無事すませ、写真も制作業者に送りました。「作曲家の先生の素晴らしいアレンジと、演奏のおかげで自分の想いを音に乗せていただくことができました。音楽を通して生きる喜びと、感謝の心をお伝えできたら、と思います。」

できあがったCD「月夜の約束」

 いろんな人のおかげで病気を乗り越え、CDも作る事ができたと一連の流れに感慨深げな上西さん。今後はそれを忘れることなく元気に過ごしたい。休んでいた施設訪問などの活動も復活させ、歌や演奏を通して多くの人に喜んでもらえたら、と思っています。 「私たちって、やっと自分の時間を持てるようになった世代でしょ。命って限りがあるし、1日1日を大切にしなくちゃ。もちろん、楽しくね!」
 撮影会で伊勢和紙にプリントしてもらった写真は、タンスの上に飾り、「これいいでしょ、気に入ってるの」と少々照れながら夫に見せました。


あなたの「やってみた」をご紹介させてください。掲載された方には人生これから!編集のライフデザインノート『ゼロの昇天』を進呈!


vol.202 夢か悪夢かリニアが通る!vol.31


大深度工事、おびえる住民

 東京都調布市の住宅街で昨年10月に起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の陥没事故。「大深度法」による国の認可を受け、地権者との用地交渉や補償をしなくても進めることができる大深度地下トンネルの掘削工事中に発生しました。この事故を受け、リニアの大深度地下トンネル工事の行方に注目が集まっていましたが、JR東海は着工に向けた一歩を踏み出しました。国の緊急事態宣言下の東京で6月8日、住民説明会を開いたのです。                                井澤宏明・ジャーナリスト

「外環さん」とは違う

 説明会は、「第一首都圏トンネル」(品川駅-仮称・神奈川県駅、約37キロ)が通過する品川と大田、世田谷の3区の住民が対象で、報道陣には「非公開」で行われました。
 計画によると、「北品川工区」は約9.2キロ。品川駅近くに掘った「北品川非常口」から神奈川県川崎市の「等々力非常口」まで、深さ55~90メートルをシールドマシンで掘り進めます。トンネルの直径は14メートルもあります。
 この日の説明会で関心が集まったのは陥没事故を受けたJR東海の対応です。担当者は事故の原因をNEXCO東日本が設置した有識者委員会の最終報告書に基づき、「特殊な地盤条件となる区間」における「施工に課題があった」と説明。「リニアには、事故が発生した『特殊な地盤』に当てはまる場所はないと考えているが、外環道事故を踏まえ、施工管理を強化する」と安全性を強調しました。
 追加のボーリング調査を行うことを求める声が住民から上がりましたが、中央新幹線建設部の吉岡直行担当部長は「私どものところの区間は『固結シルト』がほとんどを占めており、きちんと地質が把握できている。『外環さん』と違って、掘っていくところの確認がしっかりとできているので、改めてボーリングをする必要はない」と自信満々に答えました。
 一方、これまでは否定してきた大深度地下工事の地上への影響を一転、認めました。「シールドマシンが家屋の近くを通ったとき、どんなことが起こるのか」という問いに「ビット(刃)をぐるぐる回してトンネルを掘っていくので全く音、振動が出ないことはありえない」としたうえで、「建物の杭、基礎に振動が伝わって建物が小さく揺れる。それを振動として感じる人もいるし、空気の揺れを騒音、低周波音と感じる人もいる。騒音、振動、低周波音を抑え、シールドマシンがお宅の下を通っていることに気付かないようなるべく頑張りたい」と答えたのです。 さらに、トンネル真上と両側約40メートルの範囲で事前の家屋調査を予定していることを明らかにしました。

シールドマシンの発信地点となる北品川非常口。ここから大深度地下トンネルを掘っていくという(JR東海の説明会資料より)


「住民の理解」って?

 報道によると、会場に入れなかったマスコミにJR東海は説明会後、「住民からの理解を得られたと考えている」と説明したそうです。赤羽一嘉・国土交通相が陥没事故を受けて「地域住民の理解と協力」を得てリニア工事を実施するようJR東海を指導したことを意識した発言だと思われますが、これは長野県大鹿村など各地の説明会で多くの疑問や不安の声が住民から上がる中、JR東海が一方的に繰り返し不信を買ってきた「やり口」です。
 報道陣の多くは、説明会の模様を録音してもらおうと、住民にボイスレコーダーを託しました。録音を聞くと、14人の住民が質問しています。質疑は途中で打ち切られたそうです。
 「トンネルが真下を通り、陥没したり家が傾いたりするのではないか心配」「陥没事故ではシールドマシンの回転で低周波音が発生し、眠れる状態じゃなかったと聞いている。夜間工事はやめてほしい」「振動や音があると眼科手術ができない」――さまざまな不安の声が投げかけられましたが、「理解を得られた」ことを裏付けるような発言は1つもありません。
 「大深度地下については、通常は補償すべき損失が発生しないと考えられる」(国土交通省パンフレットより)という大深度法の前提は陥没事故で崩れました。説明会に参加した「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」代表の三木一彦さん(63)は「リニアのルートは特殊な地盤じゃない、安全なんだとなぜ断言できるのか。施工管理をうちはしっかりやるから大丈夫と言われても、人為ミスは起きる。『しっかりやる』と繰り返されるたびに不安になる」。不信感は募るばかりです。

大都会のオアシス・洗足池のカワセミ。リニアルート沿いにあり、説明会では住民から「工事で洗足池の水が抜けるんじゃないか」と疑問の声が上がった(昨年11月撮影、東京都大田区で)




vol.202 ボーダーレス社会をめざして vol.61

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

家事

 先日、息子が馬肉を買ってきて、おいしく味付けした焼き肉にして食卓に出してくれました。自分の食べたいものを買い、作って食べることが出来るようになりました。それも家族の分まで作ってくれました。
 10年先を見据えながら子育てをしなくてはいけないと思い、自閉症の子どもを育ててきたつもりです。「自分のことは、自分でできるようになってほしい」と考えていましたので、小さい頃から家事をできることから少しずつやらせていました。実際にどのようにしていたのか、小学3年生の頃の記録が残っていましたので、読んでみました。
 実は、数年前まで私の脳は、息子が小学生の頃の記憶が完全に封印されており、その頃の記録があっても読めない状態でした。辛い思い出しか頭の中には残っていなかったからです。情けない話なのですが、クラスの子にいじめられた、先生に辛く言われたなど強烈なマイナスの記憶しか残っていなくて思い出したくなかったのです。実際、障がいのある子どもが普通学級に通うという事は、親に相当な覚悟がない限りできないものだと思っています。
 数年前にどうしても調べなくてはいけないことがあって、その記録を読んでみますと、とっても楽しそうな日々がその中にはありました。近所のたくさんの人に支えられ毎日、毎日楽しそうに暮らしている姿がありました。記憶って実に曖昧なのですね。とりあえず小学3年生の4月から夏休みまでの記録を読んでみました。
 5/31(土)朝、町内の掃除だったので、淳司もほうきを持ってお手伝い。ほうきの扱いが大変上手になっていた。学校でずいぶんやらせてもらっているのだなと感謝。家でも躾けねばと思う。
 6/2(月)花が買ってきてあったので(インパチェンス)10株、花壇に妹と植えてもらう。「じょうろでお水もやって!」と言う。じょうろを取り合いながらやる。
 6/8(日)伊木の森のアスレチックへ行く。お弁当作りのお手伝い。二人にチーズ巻きとおにぎりを作ってもらう。『おにぎり』という絵本(こどものとも)があるのでそれを見せ、本の通りに「手にお水をつけ」「塩をつけ」というふうに。妹も淳司も上手に作っていた。
 7/9(水)『ぐりとぐら』の本のカステラを作るというので、宿題をやって7時半頃から作る。これも自由勉強の一つとして。小麦粉を入れ・・・。というように、文章と動作を一致させやった。上手にでき、皆で食べた。おいしかった。 
 楽しそうな毎日の中で、家事手伝いを取り入れています。家族から認められ、喜ばれる経験はかけがえのないものです。大きな力として蓄えられること間違いなしです。


vol.202 菌ちゃん野菜応援団 vol.23

種から育てる!

 今年は夏野菜を種から育ててみたいね、と種と種蒔き培養土を入手。子どもたちと種を植えました。

 本当は菌ちゃん土で十分芽出し出来るはずなんですが、弱くなった種はなかなか芽を出してくれなかった過去があり、今回は培養土を買いました。
一つ一つ種を蒔きながらよろしくね、と声をかける。

 水をやったり強い雨に当たらないようにしたり。子どもを育てるように見守ること数日。芽が出たときの嬉しさったらないですね。

 また、昨秋植えた小さな小さな苗から立派な野菜が育ったりするのをみると、なんでこんな風に植えただけで野菜が出来るんだろう?何を吸収してこんなに大きくなるだろう、とついつい考えてしまいます。

 お日様のエネルギー、風、土、水、そんな自然が凝縮して野菜が出来るのならば、神様はまさにここにいるんだろうなぁ、とちょっぴりスピリチュアルなことを考えたりも。

自然の中には全てが揃っているんだろうなぁ。。
息子のまいた種は今すくすくポットで育苗中。
美味しいお野菜になるのかな。とてもとても楽しみです。


vol.202 未来に続く暮しの学びPrt-43

イマジネーションが与えてくれる贈り物。

 イマジネーション。[想像すること。私たちはイメージを頭の中で描きだせる力を持っています。イメージするのは自由。現実では成り立たないことがあってもいいところ。想像とは実際に経験していない事柄などを推測すること。現実には存在しない事柄を心のなかに思い浮かべること]と辞書には書いてあります。

 私の生活は、絵を描くことが日常で当たり前のようになっています。(コロナの影響でいろいろと生活が変わり、絵を描く時間が増えました!)
 絵を描くことは想像力を駆使していることに気づきます。描くほどに、想像の幅が広がり、楽しくなってきます。絵という表現を通して、自分の持つ能力にアクセスできるようになり、物語の世界に入り込んでいきます。内なる世界は、思っていたより深く、広い。
 私は今、いろんなマーケットで絵を展示しています。私の絵には、たまに変な生き物が出てきてしまって、こんなの描いたら変人だと思われるかな、なんて思ってしまいます。でも、人と話しをすると、「この生き物と夢であったことがある」とか、「私見たことある!」とか言われ、こっちがびっくり。
 想像することを楽しんで、ちょっと不思議な世界と繋がっても、前向きに捉えるとイマジネーションの世界はどんどん広がっていきます。

 想像力を保つには、意識的にグラウンディングします。地に足をつけることが大切だから。私の場合は畑仕事、自分のためだけの静かな時間です。土に触れることで、とてもいいバランスを保ってくれています。妄想や幻想は時に不吉な想像力を膨らませる場合があるのでそこは注意が必要なところ。私は半農半アートで模索しながらも、持続可能な暮らしを実践しています。


vol.202 原発事故は終わっていない 小出裕章さん講演会

「さよなら原発・ぎふ」活動10周年を記念し、小出裕章さんをお招きして、近著「原発事故は終わっていない」の内容を中心にお話をいただきます。

8月21日(土)14:00~16:00(13:30開場)
岐阜県図書館 多目的ホールにて
参加費:800円

定員148名(先着順) コロナ感染予防のため、マスク着用してご来場ください。

参加申し込み:お名前・電話番号・メールアドレスを明記の上、メールにて、伊藤hitou@kibousha.co.jpまでお申し込みください。

【さよなら原発・ぎふの活動内容】
 私たちは、フクシマ原発事故の起きました2011年の6月より、脱原発を目指して、3か月ごとに「さよなら原発パレード」を行ってきました。今年9月で40回目を迎えます。
 パレードと並行して、さまざまな取り組みも行っています。例えば2012年には、福井の美浜原発近くの水晶浜から1,000個の風船を飛ばして風向き調査を行いました。その結果、福井の原発に事故があれば、風下の岐阜に甚大な放射能汚染の被害が及ぶことが明らかになりました。

主催・問い合わせ先
さよなら原発・ぎふ 伊藤 TEL090-8952-0013




vol.202 ここいく日記 リレートーク はじめの19歩!

今こそ必要な「性教育」

 昨年度に続き、コロナの感染拡大で、性教育団体「いのちの授業」ここいく への授業の依頼はほとんどありません。そんな中で、学校ではないところからの依頼がポツポツあります。教育現場や社員向け、現役高校生が自らなどなど。いろいろな場で「性教育=生き方(人権)教育」が広がれば、優しい社会になるなぁとうれしく思っています。

 先日、その中の一つ、小・中学校の先生を目指している教育学部の学生さんに性教育をお伝えしてきました!!
 私たちの夢、「全ての子どもたちに性教育を届けたい」が当たり前になるためには、学校のなかで日常的に性教育を行える先生が増えること、これは何よりうれしいことです!うれしすぎて伝えたい思いがありすぎて、伝えたい内容をどうまとめるのか?いつものことですがぎりぎりまで悩みました。
 今回、授業の依頼を受けて、先生や生徒さんと話す中で、先生になる人を教える立場の先生たちも、生徒に何をどのように教えるかの教材すら持ち得ていないし、学んでいないために生徒に教えることもできていないという現実を知りました。時代がこんなにも変化しているのに性教育は化石みたいに眠ったままなのです。
 性教育の国際的な指針が書かれているユネスコの『国際セクシャリティ教育ガイダンス』この国際基準では包括的性教育はスタンダードです。そしてガイダンスでは普遍的に人権を基礎に置いています。誰もが「性的に健康である権利」、そのための「教育を受ける権利」が「性の権利」として位置付けられています。
 人権が尊重され、権利が保障される社会を築いていくために教育は確かな基盤となるのです。無知は罪という言葉があります。性感染症、デートÐⅤ、予期せぬ妊娠、これらは正しい知識があれば防ぐことができるのです。
 現代社会において、予期せぬ妊娠や性犯罪・性暴力が社会問題となる中、国は令和2年度から4年度までの3年間を、「性犯罪・性暴力対策の集中強化期間」としました。「生命(いのち)の安全教育」には 自分の身を守る重要性の理解のため、幼児期・低学年には水着でかくれる部分プライベートゾーンの指導をすることと、中高生には カップル間で起こる暴力、デートDVの危険性や嫌なことは嫌という大切さなどを指導することが加えられました。これは、性教育後進国の日本の教育が進化するチャンスだと思っています。
 このような現状の中で、『国際セクシャリティ教育ガイダンス』の最初のページに書かれている文章は、以下のように私たちに問いかけています。「メディアやインターネット、 仲間や劣悪なところから見つけてくるであろう部分的な情報や誤った情報、あからさまな搾取といった中に子どもたちを「放置するのか」それとも「尊重と人権といった普遍的価値の基盤にたった」科学的な包括的性教育に「挑戦するのか」‼「ここいく」はもちろん挑戦していきます!
 10年間活動してきた経験をもとに、今、私たち 「ここいく」にできる挑戦とは何かを模索していきたいと思っています。
今回の依頼のように、機会が得られれば、どこにでも性教育の必要性や伝え方のポイントなど、私たちの活動経験のすべてをお伝えすることができます。

 コロナを戦時中に例えることがありますが、今までの生活がままならなくなり、今までの価値観が大きく覆されようとしている今だからこそ、幸せに生きていくために何が必要なのか?何を大切にするのか?権利より義務を課せられることがより強くもとめられる今、基本的人権、その人がその人らしくいられること、色々な考え方や生き方があってよいこと、多様性であることが当たり前に保証され、尊重されることが求められます。私たちが目指してきた包括的性教育には生殖のしくみやいのちの成り立ちの話だけでなく、これらのことが根幹に位置付けられています。今こそ、性教育が必要なのです。
 必要な方々とつながり、私たちだからできることに挑戦していく時だと思っています。

担当:ここいくメンバー・中村 暁子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.202 連載-2 南の島よりハイタイ

花ブロックさんぽ

 沖縄に来て間もないころ、あちこちでブロックに模様の入った本土では見られない建物風景が目に留まりました。これを花ブロックと呼ばれることは、随分後になってから知りました。この花ブロックは、沖縄でコンクリート住宅が次々に建てられるようになったころ、
 アメリカ世(ゆ)、アメリカ政府による沖縄統治時代[1945年~1972年]の沖縄で生まれた建築工芸です。無粋なブロックに空けた丸や四角、菱形などを刻んだ穴を組み合わせ、素敵な幾何学的なデザインに積み上げていく。どこか琉球絣や花織の模様にも通じるものがあります。一般民家はもちろん、マンション、そして市役所、博物館などの公共建物にも多く使われています。平凡なブロック壁や塀にアクセントが付き、建物に個性が感じられます。花ブロックを探しながらウオーキングをするもよし、モノレールの車窓から見つけるのも楽しいものです。外観の美しさ、楽しさはもちろんのこと、心地よく暮らすために生まれた花ブロックは、機能的にもすぐれています。気温が高くて湿気の多い沖縄では、涼しく暮らすための工夫が必要です。太陽からの強い日差しを和らげ、同時に風を家の中に運ぶ優れもの。
 外から中が見えにくく、中から外の様子が分かります。花ブロックは昔の人が生んだ素敵な県産品です。
 最近では、建物の外だけではなく、インテリアとして室内に置かれたり、お店の店内の
 ディスプレイなどにも使われています。私事ですが、先日リノベーションした岐阜の実家の門に花ブロックを取り入れてみました。このおしゃれで機能的にも優れた花ブロックが、本土でも使われるようになったら・・・と、ひそかに願っています。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.202 プレゼントコーナー

1- あなたの「省エネ夏の乗越え方」は?
今年も暑〜い夏がやってくる!でも、できれば省エネで過ごしたいですね。あなたの工夫教えてね。

2-気になるにらめっこ紙面での広告
3-気に入った記事、気に入らない記事の
 タイトル1つ・その理由もお書きください。
4-ご希望のプレゼント名(第1希望・第2希望を必ずお書きください)
 ※Dは編集室まで受け取りに来られる方。
5-本紙をどこで入手されましたか?
6-氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:7月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A.CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様

色とりどりに咲き誇るたくさんの花々、広がる青空…。大きな画面いっぱいに広がる映像美に魅せられながら、ストーリーに笑ったり涙を流したり。そんな映画館ならではのひとときをどうぞ。写真は映画「ローズメイカー」のひとこま。柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


B.小冊子「タネは命 子供のために日本の種を守ろう!」 にらめっこより…5名様

一般社団法人心土不二発行の冊子。種子法と種苗法との違いは?家庭菜園はこれまで通り種取りをしても大丈夫?など、タネについての18の疑問に丁寧にわかりやすく答えています。B6サイズ18ページです。


C.シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券  和楽様より…3名様

漂白、除菌、消臭の効果がある酸素系漂白剤。色柄物の洗濯や染み抜きにも使えます。成分は過炭素ナトリウムなので、塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いもなく、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


D.竹製のうちわ 2本セット にらめっこより…3名様

竹製の骨組みで作られた、日本伝統のうちわです。自然素材の味わいがあり、涼しい風を送ります。これからの季節、一本手元に置いてあると重宝です。柄が全部違うので、にらめっこ事務所で選んでくださいね。


vol.201 子育て・基本のき 子どもの人権を「守り」「育む」には

人権を考える―― それは想像力を働かせて
自分とは異なる人 の立場になってみること

子どもの権利って言うけれど、それってなに?必要なの?

 子育て中のわたしは、しつけと自認して叩いたことがあります。「体罰は是か非か」。子育て真っ最中の時にはそんなタイトルで特集しました。その時に取材をさせていただいた、長谷川博一さん(当時、東海女子大学人間関係学部心理学科教授)は、何があっても体罰は人権侵害にあたる、と断言されました。そうとわかっていても、言ってもわからない時期だからいいのではと勝手に正当化している自分がいました。それがしつけだと。その一方で、余裕のある時は子どものいたずらは大目に見ようと思ったり、翻ってちょっとイライラしているときは親の言うことには従がわせようとする。なんて一貫性のない…。今思えば、乳幼児期から人権を尊重する、ということが欠落していたのかな。子育ての一番奥深いところは、「子どもの人権」と言う人権感覚を持つかどうかです。それが子育てに大きく関わるんですね。
 赤ちゃんが生まれた時に泣くのは、「子どもの権利」と言う考え方。権利は当たり前の主張であって、生まれながらにして一人の人間として生きる存在であるという考えです。
 1062年、ルソーは『エミール』の中で、「人間を人間として考え、子どもを子どもとして考えなければならない」と言っています。「子ども」の発見です。また「子どもは大人と違う。だから子どもの大事な時代を豊かに過ごす。感覚機能が十分発達する時期だから、感覚を豊かに」と言っています。

おとなの子ども観が問われる

 「子どもの人権を守る」ということは、「一個の人格を持った存在」として子どもを尊重し、差別・ 貧困・虐待・戦争な
どの子どもの人権を脅かす事態から子どもを守るためにどうすべきなのかを考えることを意味しています。
 子どもは、社会の中で弱い立場にいます。そして、周囲の環境や社会の中にあるさまざまな矛盾の影響を直接的に受けやすい存在です。
 戦争の犠牲になるのは一番弱い立場にいる子どもたちですし、差別や貧困の結果、さまざまなしんどさを抱えさせられている子どもたちや、豊かな育ちの機会を奪われている子どもたちもいます。虐待や体罰を受けることによって、身体的にも、精神的にも傷ついている子どもたちもいます。そして、子どもたちをこうした状況に追い込んでしまうのは、他ならぬ「おとな」や「おとながつくっている社会」なのです。
 おとなが「子どもの人権を侵害する存在」ではなく、「子どもの人権を尊重し、守ることができる存在」となるためには、おとなの子どもに対する見方・とらえ方(子ども観)が問われます。「おとなが思いどおりにしてよい存在」「思いや主張など聞く必要はない存在」「言葉では分からないだろうからたたいて理解させないといけない存在」として子どもをとらえている中では、子どもの人権を尊重し、守ることはできません。
 子どもは「小さくても、1人のヒトとして尊敬される存在」であり、「自分の思い・意志をもった存在」であるととらえ、「尊敬の対象」として子どもを見ることが、おとなが、子どもの人権を尊重し、守ることができる存在になるための第一歩です。

 子どもは人権を守られる存在であると同時に、現在そして未来の「人権の担い手」、さまざまな人たちがともに暮らしていける「共生社会の担い手」でもあります。そうした力は乳幼児期から育まれていく必要があります。乳幼児は、社会的な偏見や差別とは無縁の存在ではありません。アメリカにおける研究では、「乳児は、早ければ6ヶ月頃から肌の色の違いに気づきはじめており、3歳頃までに肌の色への社会的偏見を吸収し、白い肌には肯定的に、黒い肌には否定的に反応するようになる(L.ダーマン・スパークス 1989 / 1994)」といった具体的な結果が示されているように、乳幼児は、社会的な偏見につながるような物事の見方、とらえ方を少しずつ吸収していきます。だからこそ、乳幼児期からの人権保育・教育が必要となるのです。

その子がいま感じている面白さが出発点

 「豊かな人権力」を育てるためには、遊びのおもしろさを十分に深めることが基本になります。おとなは、遊びから抜けてしまう子や遊びの中で脱線しそうな行動を取りがちな子に対して、わがまま、協調性がないなどと感じてしまうことがありますが、実際には、取り組んでいる遊びが、その子の遊びのおもしろさの発達に合致していない、別のおもしろさを感じている、といった理由からそうした行動につながっている例も多いのです。「その子が今、感じているおもしろさをつかみ、そこを出発点にしながら遊びのおもしろさを深めていく」という姿勢をおとなが持っていることが大切になります。

おとな自身も生き生きすることが大切

 もう1点、「子どもの人権を尊重し、守ることができる存在」になるためには、おとな自身が置かれた状況のありようも重要になります。子どもと共にいるおとな自身の人権が尊重されず、さまざまなしんどさを抱えさせられている中では、そのしんどさがより弱い存在である子どもに向いてしまうことも起こりえます。子どもとともにいるおとな自身が置かれた状況がより良いものとなり、人としての尊厳が守られ、生き生きとした状態にあることは、子どもの人権が守られるために必要な条件です。

子どもに育みたい「3つの人権力」

人間を尊敬する力(尊敬)

自分のことが好き」「仲間のことが好き」という気持ち。「自己への尊敬」「他者への尊敬」「生命への尊敬」 「言う力と聞く力を持つこと」の4点に整理されています。自分の命・他者の命・動植物の命を大切にできること、命を支えてくれる人の存在に気づいたり、命を大切にするために必要な行動ができることを意味しています。

公平性の獲得(公平)

「公平・不公平」の問題は、子どもたちの生活や遊びの中で、具体的な問題として存在しています。まず、遊びや生活の中で「自分はこうしたい」という自己主張をすること、そこでぶつかり合いが起こることが第一歩。自分たちなりの問題解決ができるようになることが大切です。

偏見をなくす力(反偏見)

 さまざまな人たちと「出会い」、その「思いを知ること」、人々が持つさまざまな違いを「正確に知ること」、さまざまな文化の「良さに出会うこと」などが重要になります。こうした「出会い」や「正しい理解」が、偏見がかった見方に出会ったときに、おかしいと指摘し、偏見をなくすために行動できる力の土台を形成します。


vol.201 子育て・基本のき 乳幼児の人権を考える

性教育は何歳が適齢期?

 娘が保育園に通っていた時のこと。ある日、園で絵本の読み聞かせがありました。本のタイトルは『ぼくどこからきたの?』

あるがままの いのちのはなし。
ごまかしなし さしえつき。
かいたのは ピーター・メイル。
えは アーサー・ロビンス
デザインは ポール・ウォルター
やくしたのは たにかわ しゅんたろう

 娘は帰ってくるなり、「わたしはどこからきたの?」って質問するではありませんか!私は、「性」に関しては、子どもが興味を持ったら、何か尋ねてきたら、その時が適齢期だと思っていたので、うわぁ〜、キタぁ〜って感じでした。でも、あまりに突然だったので正直びっくりしました。ちょっとドギマギしながらも、あの本を読んでもらったのならありのままに伝えなければと、頭をフル回転させながら話した記憶がありましす。「性教育」という概念がまだ今ほど定着してない頃の話です。

 娘が小学3年生の頃、授業参観がありました。授業は「性教育」でした。先生がどんなふうに子ども達に伝えてくださるのかとても関心をもって参観しました。ところが、内容は誠に残念な結果。授業内容は、男らしさや女らしさから始まり、男女の体の違い、男性の役割、女性の役割、でおしまい。しかも男性は外で働き、女性は家庭を守る役割だと・・・。
あたりまえのことを、あたりまえに話すことができない風潮は、差別や偏見を生みます。LGBTQの問題しかり、人種問題しかり、障がい者問題しかり。これすべて「人権」問題です。差別や偏見は人権を傷つけます。分断を生みます。

 さて、ジェンダー平等がオリンピックの基本理念となっている現在と、性教育が教育の現場に取り入れられた当時と比べると、かなりのギャップがあります。しかし、いまだに「性教育」をタブーとしている教育現場はたくさんあると聞きます。私は「性」を遠くに置いて「人権」は語れない、と思っています。本紙に連載中の「ここいくレポート」(P-19)でも、性教育は人権教育とはっきり示しています。
 性教育団体の「ここいく」(代表・中村暁子さん)は、幼稚園児から高校生に至るまで幅広い年齢層に「いのちの授業」を届けています。代表の中村さんにお話をうかがいました。

「あなたはあなたのままでいい。丸ごと受け止めることで安心感がうまれる」

 「いのちの授業」では、自分が今生きていることは奇跡!というメッセージを届けることを大切にしています。なぜ奇跡なのか。いのちの成り立ちを話せばみんな納得です。見えないところですごいドラマがあるからです。
 「約2〜3億個の中からたった一つの精子が、一個の卵子に出会って一緒になるの。そして、一つの命が生まれるんだよ。すごい奇跡だよね。それがいのちの始まりです。」低学年の子たちはこの話をすると目がキラキラ耀きます。中高生には、生まれてくるときや生まれてからの環境は千差万別だが、元気に生まれてきたこと、大切に育ててくれた人がいたから、今を生きていることを伝えます。授業の後はみんな、「生まれてきたよかった」「お母さんありがとう」っていう言葉が自然に出てきます。でも、この「いのちの成り立ち」を知らない人が多いので、命の稀少性に気付かず、「自分なんか」、「どうせ無理···」と思ってしまう、自己肯定感が育ちにくい。でも、自分の命は、奇跡のような確率で生まれたことを知ると、自分の命も人の命も大切にできると思います。

 性教育は「セックス」「性交」を抜きには始まりません。だって、精子と卵子はどうやって出会うのですか?まだ男性社会の影響が影を落としています。ジェンダーギャップ指数、日本は世界で何番目かご存知ですか?(日本の順位は156カ国中120位(2019年121位)と主要7カ国(G7)で最下位だっただけでなく、世界でも最低レベルをさまよっている。)当たり前のことを当たり前に話すこと。それができないのは、難しく考えすぎだからと思います。

 実は妊娠中から<性教育=人権教育>は始まっています。胎児への言葉がけから大事です。乳幼児にも、当たり前ですが人権はあります。モノが言えない小さな子は、自分の思うようになると思っている大人が多数いることも事実です。言葉がわからないと思うのは間違いで、ちゃんと言葉を受け取っていることを知っていて欲しいです。そういう人たちにこんな質問をします。「モノが言えない猫や犬を飼っている人、自分の伝えたいこと、伝わっている?」と聞くと、「はい」という人が多い。では赤ちゃんは?「あーそうか?」って・・・。

 乳幼児検診のこんな事例があります。4ヶ月で8kgの子—とりあえずノーマークです。でも、もしミルクだったら「与えすぎ」と言われます。5ヶ月で6kgの子—授乳の回数を増やす、又はミルクを足してと指導されます。大人はモノを言えない赤ちゃんの指導権を握っています。しかし、乳幼児にもちゃんと人権があります。検診に限らず、もっとその子の育ち、その子の個性を尊重して欲しいと思いますね。

最後に差別・偏見について
 誰しも自分の胸のうちに無意識の意識と言うのでしょうか、差別や偏見は抱いていると思います。なんと言うか、もやっとする感覚、あなたはありませんか?私は、もやっとした差別や偏見があってもいいと思うんです。大事なのは、なぜ自分はそのことに偏見を持ったり、差別感を抱くのだろうと考えることだと思います。誰もあなたの人権を侵害はしないし、もやっと感を持っていても他の誰かの人権を傷つけることにはなりません。ただ、そのもやっと感の原因を追求してみることは大事だと思います。

●COLUMN●
1992年は「性教育元年」とも呼ばれ、学習指導要領が改訂・施行されて、小学校段階から「性」を本格的に教えるようになりました。 また、教育現場では性教育の研究授業が盛んにおこなわれました。 子どもや保護者の要請も受けて、現場でさまざまな工夫がなされ、発展し始めた日本の性教育ですが、2000年代初めに状況は一変します。
 日本の性教育の歴史を振り返ると、1980年代のエイズ・パニックをきっかけとして、若者に性の知識を教えなければならないという意見が強まり、1990年代になって「性教育ブーム」が起こりました。しかし、「性教育バッシング」が湧き起こり、日本の性教育の発展はストップし、萎縮してしまったのです。そのきっかけとなったのは2003年、都立七生養護学校(現・七生特別支援学校)で行われていた性教育を、一部保守系の都議が中心となって問題だと指弾し、メディアも「過激な性教育」とセンセーショナルに取り上げた結果、七生養護学校に関わる教育関係者が都の教育委員会によって処分され、その後も性教育バッシングが続く状況になってしまいました。
 翌2004年、都教育委員会は「性教育の手引き」を改訂し、小・中・高いずれの学習指導要領でも、そもそも「性交」は、子どもに理解させることは困難であるからとして、授業で示すことさえせず、中学校の保健体育でもコンドームの装着の方法を取り上げないなどと強調しました。さらに、このバッシングを受けた動きは国レベルにまで広がり、文科省の定める学習指導要領でも都教委の「手引き」同様、中学校で「性交」「セックス」は扱わないことになり、中学校保健体育の教科書では、「性交」ではなく「性的接触」という言葉を使うこととなったのです。COLUMN1992年は「性教育元年」とも呼ばれ、学習指導要領が改訂・施行されて、小学校段階から「性」を本格的に教えるようになりました。 また、教育現場では性教育の研究授業が盛んにおこなわれました。 子どもや保護者の要請も受けて、現場でさまざまな工夫がなされ、発展し始めた日本の性教育ですが、2000年代初めに状況は一変します。
 日本の性教育の歴史を振り返ると、1980年代のエイズ・パニックをきっかけとして、若者に性の知識を教えなければならないという意見が強まり、1990年代になって「性教育ブーム」が起こりました。しかし、「性教育バッシング」が湧き起こり、日本の性教育の発展はストップし、萎縮してしまったのです。そのきっかけとなったのは2003年、都立七生養護学校(現・七生特別支援学校)で行われていた性教育を、一部保守系の都議が中心となって問題だと指弾し、メディアも「過激な性教育」とセンセーショナルに取り上げた結果、七生養護学校に関わる教育関係者が都の教育委員会によって処分され、その後も性教育バッシングが続く状況になってしまいました。
 翌2004年、都教育委員会は「性教育の手引き」を改訂し、小・中・高いずれの学習指導要領でも、そもそも「性交」は、子どもに理解させることは困難であるからとして、授業で示すことさえせず、中学校の保健体育でもコンドームの装着の方法を取り上げないなどと強調しました。さらに、このバッシングを受けた動きは国レベルにまで広がり、文科省の定める学習指導要領でも都教委の「手引き」同様、中学校で「性交」「セックス」は扱わないことになり、中学校保健体育の教科書では、「性交」ではなく「性的接触」という言葉を使うこととなったのです。


vol.201 アウトドア特集

 今後子育てをする人、まだ子どもが12歳になっていない人、また大人になっていても経験をしていないことがあれば「50のこと」を今からでもぜひトライしてみてはいかが?
 私が子どもだった頃を振り返ってみると、楽しかった記憶は外で遊んだ記憶ばかり。稲刈りが終わった田んぼ一面に咲くレンゲの花の絨毯で鬼ごっこしたこと、ハザかけの藁でかくれんぼしたこと、空き地に段ボールで隠れ家をつくったこと、防空壕と思わ
しき洞穴にロウソクを持って潜入したこと、しろつめ草のネックレスなら今でもつくり方を覚えていること…などなど。皆さんはいかがですか?

「冒険する」
 ①-木登りをする ②-ものすごく大きい丘を転げ落ちる ③-自然の中でキャンプをする ④-ほら穴をつくる ⑤-水切り遊びをする ※水面に向けて平たい石を投げる遊び(石切り)⑥-雨の中を走り回る ⑦-凧あげをする ⑧-網で魚を捕まえる ⑨-りんごを木からもいで食べる ⑩-どんぐりで遊ぶ。 
「冒険する」から始まり「発見する」「観察する」「追跡する」「探検する」などそれぞれのカテゴリーには10個の「しておくこと」があり、全部で50個あります。
 「手紙を書いて送ること」や「ねころがって星を見よう」など簡単にできることから「夜の自然を散策する」「植えて、育てて、食べる」など大人と一緒にするような項目もあります。 「目かくしをして街を歩こう」なんかはちょっと心配ですし、「廃墟を探検してみよう」はちょっと勇気がいりますね。詳しくは『Last Child in the Woods: Saving Our Children from Nature-Deficit Disorder』(邦訳:『あなたの 子どもに自然が足りない』)という本を参照してみてください。「自然とほとんど意味のある接触がなく育った現代の子どもたちは身体的・精神的な問題を抱えやすい」と警笛を鳴らした本。(英国ナショナル・トラスト総監)

 本紙175号の特集「自然、足りていますか?」でも述べていますが、自然の中の一部である私たちは元々、自然の中にある音や季節感、雲や風、星の動き、朝昼夜の生活リズムなどを感覚的にとらえて生活してきました。それが特に都心部ではビルに囲まれ、土や木は慰め程度に存在するだけで、日常的に本当の自然に触れる機会が異常に少ないのが現状です。また子ども達は自然の中で遊ぶことが少なく、自宅でのゲームなどにいそしんで、むしろ外で遊ぶ事が危険視されている風潮さえあります。その都会的な生活が、遺伝子レベルに大きな影響や違和感を与えているといわれているのです。これは「自然欠乏症候群」と呼ばれ、心身に影響を与えています。

 視界に入ってくる自然をのんびりと見つめ、木々や土などのにおいを鼻から深く吸い込んでは吐き出してください。そして、街中に溢れる電子音やスピーカーから発せられる音ではなく、全方位から聞こえてくる草木のざわめき、鳥のさえずり、虫の音、川のせせらぎといった自然の音に耳を傾けてください。
 また、木に抱きついたり、優しく触れたり、葉をなでてみたり、自分の家族に接するように自然に触れることも大切です。さらに、その土地で採れるキノコや果実などをふんだんに使っているレストランや市場に立ち寄り、味覚にもアプローチしてみると一層楽しみが広がると思います。五感をフルに使う!それを意識して森林浴に臨んでみると良いかもしれません。
 全国的に暖かな陽気の日が増えてきました。寒さで縮こまった体や心をほぐしてあげるためにも、森林浴に行ってみてはいかがでしょうか。

 だ・か・ら・!外遊びのススメ。

 前述した「12歳までにしておくべき50のこと」を1から順に達成するのもいいし、自然の中に身をおくだけてもいい。自転車に乗ってちょっと遠出してもいいし、キャンプで野外観察をしてもいい。今回のおススメは、星座観測とキャンプファイヤー。星座なんて皆目見当もつかないという人も多いかもしれませんがご心配なく。星座早見表をかざすだけでわかるし、スマホを持っている方なら天文系のスマホアプリで解決。スマホを夜空に向けるだけで星座の名前がわかるアプリを始め、昔懐かしの「星座早見盤」を再現したアプリや、星空の撮影もこなせる夜間撮影カメラアプリなど、星空を見るのがますます楽しくなる逸品アプリがあります。便利なものはいくつもありますが、せっかくアウトドアライフを楽しむために、出かけてきたのであればここはひとつ、アナログで!
 星座早見表で夜空を眺めながら、星座当てゲームをしてみてはいかがでしょうか?


vol.201 続・ぎむきょールーム

「お手伝い」から「家事労働」までの道のりとヒント!

就学前後 生活のごちゃごちゃ感に「待つ」を混ぜる
       山下桂子(保育士)

 「いっしょに暮らす」ってどういうことなのかを生まれたての子どもたちは、肌感覚・におい・見る・聞く・話すなどといったことから吸収していきます。それもすごい勢いで。なんてたって、世のほとんどが「珍しい!」「これって、なに?」の連続なのです。

「完成」を目指さない
 大人たちの手仕事の料理、洗濯、掃除、赤ちゃんの世話、おじいちゃん、おばあちゃんのせわ、など限りがありません。この限りない家族の営みが自分たちのなかで成り立っていて、ごちゃごちゃ感に溢れていることが「お手伝いをする」ということのベースにないと、表面上だけのことになってしまうと思います。ハートが動く・・・そこが先です。
 「うまくいかない」のは、「完成」を目指してしまうから。この年齢の子供たちの「やってみたい」を尊重して、「ニンジン一本丸ごと預けて、ピーラーで皮をむきすぎて小さくなっちゃっても、それを使って料理しよう」と思うくらいの心がまえのほうが大事だと思います。

保育園園長:自然豊かな環境で、「みんないっしょにくらそうよ」をモットーに子どもが主役の保育を実施。

10歳前後 ここが分かれ目?
       岡崎 勝(小学校教員)

性差についての語り方       

男性の家事を頼りにできる日常があれば
母親にしてもらうことに慣れてしまうと・・・

 10歳の頃の子どもたちはある部分については家事への興味関心は高いので、いっしょにおかし作りなどをすることにはやりたい気持ちを持っています。大人と同じことができるという喜びだったり、親といっしょに過ごす時間が楽しかったりします。
 男性が家事労働を忌諱し、妻など女性にそれを「してもらう」ことに慣れてしまうと、あきらかに自立から遠ざかります。母親依存、妻依存という男子・男性にいいことはなにもありません。
 「お父さんが家事をしている日常」があれば、そのなかで育った男の子は、家事が好きかどうかは別ですが、「家事は家族誰であっても、やって当たり前」ということが理解できます。
 お父さんがいなくても、家族の協働性はとても大事です。「とても嬉しい」とか「大きくなったから助かる」と頼りにしていることをきちんと伝えるべきでしょう。イクメンなどという言葉が一人歩きしていますが、男が家事をやるのは普通の時代なのです。

<お・は>編集人/小学校教員

思春期前後 ここがこらえどき?
   山田 真(小児科医)

働ける環境をつくることから

 「昔の子どもはお手伝いをしていたのに、このごろの子どもはしない。お手伝いさせるべきだ」という人がいます。それで「お手伝い」が学校の宿題になったりします。宿題として出されると、お母さんが「何か手伝うことないかしらね」と探すことになります。親が手伝って欲しいと思っていないのに無理に手伝いをさせても、子どもが手伝った喜びを味わうこともないでしょうし、こんな手伝いに意味があるとも思えません。
 僕自身は田舎の開業医の一人っ子で、家族は三人でしたが、小学校の頃から食材の買い出しをしていました。このおかげで、ぼくは買い物が好きになりました。

子どもの仕事は勉強?

 子どもは労働などせず、勉強をしていればいい、子どもの仕事は勉強と考えられているのが、今のこの国の状況と思いますが、ぼくは少し違うと思います。
 中学生の年齢だったら、学校へ行きたくないとき、学校がつらくなったとき、働けるといいと思うのです。
 ですから、ぼくは「お手伝い」ではなく、子どもが対価がもらえるような「労働」をできるようにすることを提案しておきます。

やまだ・まこと:八王子診療所所長。「子供たちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク」代表。

始めどきには「忍耐と時間」が必要
    内田 良子(心理カウンセラー)

親の笑顔がうれしくて

 以前は、乳幼児に向かって「〜をさせよう」と言う教育的発想をもつ大人はとても少なかったのです。けれど、今は就学前どころか、1〜2歳の頃から「小学校に入学して困らないように」「〜をさせよう」という親が多いことに驚きます。早期教育やしつけがあたりまえ、子どもの将来を考える親なら当然のこと、そんな風潮が主流になって疲労困憊する子どもたちのことが問題になっているにもかかわらず、その流れは強まる傾向にあります。
 就学前後のこの時期は、圧倒的に親の力が子どもに勝っていて、「〜をさせよう」と親が思えばたやすくでき、子どもは親の笑顔がうれしくてがんばってしまいます。ここで親や先生の意のままにならない子たちは、「発達障害」を疑われてしまうといったことすらあります。

多忙で両立は難しい

 もし、今の親子の時間を楽しみたい、家族の一員として暮らしをともにしたいと願うとしたら。お手伝いを「教育」や「しつけ」のように「させる」という発想はNGです。子どもは親のする家事をモデルにして「お手伝い」を始めます。
 ただし、そこには「忍耐を時間」が必要。遊び心で楽しむ子どもたちが、これならできると思うまでの時間。急かされることなく、試行錯誤で取り組む時間。親が自分の相手をしてくれる充実した空気が家の中に感じられる、その前提が必要です。さて、ここが現状では一番難しいところではないでしょうか。
就学前の「お手伝い」を習い事や親の多忙が邪魔をします。どう考えても両立は難しい。されどお手伝い。親の覚悟が必要なことになってしまっています。

うちだ・りょうこ:子ども相談室「モモの部屋」主宰。著書に『登園しぶり 登校しぶり』(小社刊)




vol.201 しょうがいをみつめるvol.12

多様で寛容な社会—映画ズートピアから

 「しょうがいをみつめる」というタイトルでこれまでは、学校現場でのことが中心でしたが、これからはもう少し広い視点で、日常生活の中で私が感じたことや考えたことなどを書いていきたいと思います。
 さて皆さん、「ズートピア」をご存知でしょうか。2016年に公開されたディズニー映画で、私のお気に入りの作品の一つ。愛らしいキャラクターに加え、分かりやすくテンポの良いストーリーで、子どもから大人まで楽しめる娯楽映画なのですが、実は「社会の多様性」について非常にうまく描かれた、考えさせられる作品でもあります。

 「だれにでも、なんにでもなれる」と謳われた街、ズートピア。そこにはネズミのように小さな動物からゾウやライオンなどの大型・肉食動物まで、さまざまな動物が住んでいます。多様な動物たちが快適に生きていけるよう12の地区が設けられ、主人公のジュディ(うさぎ)が上京する際に乗ってきたズートピアエキスプレスやセントラル駅には、あらゆる動物に配慮された工夫や仕掛けがいっぱい。
 そんな一見すると動物たちにとって楽園のようなズートピアですが、やはり問題もあります。それが、差別や偏見。
 小さなうさぎには無理だと言われながらも、諦めない心で初のうさぎ警察官になったジュディですが、憧れていた警察署には大型の動物ばかり。成績優秀で警察官になったにも関わらず、大きな仕事を任せてもらえません。うさぎだということだけで受ける職業差別といえるでしょう。
 さらに差別や偏見の厄介なところは、誰の心にも潜んでいて、それが何かの拍子に顕在化してしまうということもきっちり描かれています。
 キツネはたちは悪い動物だと決めつける父母に対して「それはギデオン(ジュディを幼少期いじめていたキツネ)が意地悪なだけでキツネは関係ない。意地悪なうさぎだっていっぱいいる。」と正論を返すジュディですら、キツネ避けスプレーを持ち歩き、悪意からではなく、肉食動物をヘイトするような発言をしてしまいます。
 いかに多様で寛容な社会を作ることが難しいか。私たちの住む現実世界をそっくりそのまま映し込んでいるようで、心が痛みます。困難な課題ではありますが、作中ではそれを乗り越えるためのヒントも提示されています。

 一つが、お互いを知ることを恐れないということです。上京する娘を前に不安を吐露する両親に「一番怖いのは、理由もなく怖がること」とジュディが言うように、差別や偏見は相手をよく知らないから起こる問題です。作中でも、キツネのニックはひょんなことからジュディを手伝うことになるのですが、自身のトラウマから、初めはジュディを蔑みます。しかし、同じ事件をともに追う中で、次第に信頼関係を築いていく様子が描かれます。
 そしてもう一つが、間違ってしまったら認め、謝罪するということです。先ほども述べたように、その気がなくても差別や偏見の芽が出てきてしまうことがあります。ジュディは自分の言葉でニックを傷つけてしまったことを素直に反省し、謝りました。容易にできることではありませんが、こういった誠実さこそが大切なのでしょう。ズートピアのテーマソング「try everything」の歌詞にもこうあります。

Nobody learns without getting it wrong(誰だって間違いながら学んでいくの)
I won’t give up, no I won’t give in till I reach the end(諦めない、降参しない、成し遂げるままで)

 多様で寛容な社会を作る、私たちが諦めなければ達成できると信じていきたいと思わせてくれる作品です。ぜひ一度ご鑑賞あれ。 S.I


vol.201 niramekkoGallery「空にさく花」

 りんかちゃんはとにかくよく笑う。一緒に通う兄といつもいっしょに遊びながら作品を仕上げていく。笑うけど、人一倍過敏なところもある。そして観察力も飛び抜けている。自分が創作する環境をちゃんと選べる感覚は、とても小学二年生とは思えない。
 りんかちゃんの作品は、自由奔放で観るものを楽しませてくれる。次はどんなものを作るんだろう、どんな絵を描くんだろう、と期待がふくらむ。アートの力ともいえる「ワクワク感・どきどき感」。その二つを併せ持っているりんかちゃん。
彼女の創作中、私はいつもワクワクしている。


vol.201 人生これから!

「やってみた」シリーズ 第6弾

パン作りにハマってみた
加藤晃裕さん(40代・男性)

 きっかけは勤務する会社のある日の朝礼のことだった。ひと言スピーチの女性社員の「最近パン作りが楽しいです。みなさんもぜひ挑戦してみてはどうでしょう」という言葉に、どれどれと生食パンにトライ。
 なるほど、小麦粉をこねる感触はもちもちと気持ちよく、発酵で膨らむ姿、オーブンで焼き上がる様子も面白い。いい匂いが漂う中、焼き上がったものは家族に大好評。「何これ、美味しい!」高校生の息子、中学生の娘も喜んで食べてくれた。パン好きで、今まで高級食パンをよく買っていた加藤家。だが、焼きたてほかほかの自家製パンの美味しさを知ってしまった。もう既製品には戻れない。
 以来、加藤さんは休日のたびにパンを焼く。ドライフルーツやナッツが入ったハード系、チョコレートなどの入った甘い系、ソーセージ入りの惣菜パンなどなど何にでもアタック。仕事から帰って、翌朝のパンがないとわかり、急遽シナモンロールを焼いた日も。
以前は趣味のキャンプによく出かけたが、諸事情で休日も出かけられず、ちょっと寂しい気もしていたが、これなら家に居て充実した時間を楽しむ事ができる。さらに娘はお菓子づくりが好きなこともあって、難しい年頃だというのに父と一緒にパン作りもするし、材料の買い出しにも同行もしてくれる。
 パンは小麦粉で作る事は知っていたが、全粒粉、ライ麦粉、準強力粉、など種類も銘柄も多岐にわたり、それぞれに持ち味が違う事も初めて知った。小麦粉を大量に買い、道具もあれが必要これも、とイロイロ買いそろえた。これはいわゆるハマった状態と言える。前述の女性社員とパンができる様子をLINEで報告しあい、試食を交換しあう。そんな情報交換も楽しい。
 ただ、初心者ゆえ成功ばかりではない。ある時は何故かカッチカチに焼き上がり、まるで食品サンプルのようだったし、ある時は膨らみが足りずしょんぼり。失敗作は当然のように子ども達は食べてくれず、ひたすら自分で消費した。
 だからこそ成功したときの喜びはひとしおだ。温かい焼きたてパンをほおばれるのは手作りならでは。そして家族が喜んでくれると本当に嬉しい。子ども達の「この前のあれ美味しかったからまた作ってよ」のリクエストに、自分の作りたいものは後回しにしてしまう。
 これから加藤さんが挑戦してみたいパン、それは長〜いフランスパン。そのための型を今度購入しなくては。こうして加藤さんのパン作りの腕はますます上がってゆく。

あなたの「やってみた」をご紹介させてください。掲載された方には人生これから!編集のライフデザインノート『ゼロの昇天』を進呈!

モノにもう一度命を吹き込む努力をする

3月18日(木)13:30〜 にらめっこフリースペース

3月の「えんぴつカフェ」は
不要なものをくるくるっとリユースしよう!

 私には不要となっても、誰が必要としてくれて、モノの命をつないでくれることができる、そんな0円マーケット。受付では持ち寄ったものにそれぞれの思いを付箋に書き込みます。「もらってください!」と手放す人の思いを一言。譲り受けた人は「ありがとう!譲り受けた理由を一言」。付箋をペアにして、ボードに貼って、みんなでシェアしました。モノの命がきちんとバトンタッチできて、めでたしめでたし。ここでは一切お金は存在しません。捨てることを潔しとせず、ものを大切にする気持ちで人と人が交流できることを目的としました。

0円マーケット参加者の感想
・ 電気ポットをいただきました。お茶の生産・販売をしているので重宝しそうです。和紙のブラインドも雰囲気がよくて気に入りました。(Na)
・ パステルカラーの鍋セットを一目見て気に入りました。他のものが目に入らなかったくらい。とっても嬉しいです。(Iti)
・ 深いおたまが欲しかったのでいただきました。今使っている難あるものを手放すきっかけができました。(Ino)
・ いつも押し寿司をタッパで作っていたので、押し寿司セットでちゃんと作れそうです。白い布を吊って代用していたところに、いただいた和紙のブラインドをつけたら部屋がちゃんとします。こんなに良い物本当にいらないの!?(O)
・ 木の温もりが大好きで、手彫りの器とお盆をいただきました。歩行器を持ってきましたが、子どもの物って使える期間は短いので、元気いっぱい使っていたのにほとんど傷みはなく、どなたかに使ってほしかったので良かったです。(Ni)
・ 歩行器を孫に欲しくて、人に聞いたり、買わなくちゃいけないと思っていたところだったので、いただけてラッキーでした。(S)
・ 娘が一人暮しを始めた時にかわいい鍋のセットを買ったのですが、娘は気に入らないと使ってくれず、そのまま眠っていました。使ってもらえて嬉しいです。いただいた物は額です。私の好きな色で、何を入れて飾ろうかとワクワクしています。(Naka)
・ 木の菓子鉢、すてきです。和紙のブラインドも雰囲気が良くてうれしいです。(T)
・ 香典袋、いつも慌てて買いに走るのでありがたいです。(K)
・ 手作りの布バック、刺繍もかわいらしく、娘が孫の物を入れるのに絶対気に入ります。小物入れもバックの中を整理するのに使います。(M)

モノを回した感想をひととおり述べた後は、フリートーク。
 来年岐阜市で開催される全国紅茶サミットの話し、学校給食をオーガニックにする署名について、などから、給食をオーガニックにするにはオーガニック食材を生産する農家、農家の収入を確保する為の販路が必要。無農薬と農薬不使用とオーガニックの違いとは?など、モノだけではなく、情報の交換もしました。また、次回のえんぴつカフェのテーマ「わたしのトリセツ」から自分を知るには?占いは?と話しは多岐にわたりました。
 参加者は手放したモノ、受け取ったモノだけでなく、多くの情報も交換することができました。今後も0円マーケットは定期的に開催します。みんなでモノの命も情報もくるくる回しましょう!

参加者の一人から、くるくる回る収納ボックスをこんな風に利用してます、とメールをいただきました。使う人が変わればモノの役割も変わりますね!Nさんありがとう!


vol.201 シニアポートレート撮影会のご案内

今だから写せるステキな表情、
今しか撮れない大切な一枚。
NPO人生これから!が「イエイ撮影会」第2弾を企画!

ヘアセット、ポイントメイク、込み
写真は伊勢和紙にプリントを1枚とデータ(USBスティック)を当日お渡しします。
料金 お一人4,500 円(税込み)

参加希望の方は、下記・「人生これから!」までご連絡をお願いいたします。担当・三上


えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。

主催:NPO「人生これから!」
問い合わせ 090-5638-7044(田辺)・ 090-7854-4561(三上)


vol.201 熱中人  山田 航平さん

こころもからだも整える食事を

出張料理をメインに活動中の料理人
   山田 航平さん(山県市在住)

 野菜はできるかぎり農薬不使用の旬の作物。調味料も化学調味料に頼らないシンプルなもの。出張料理では、予め仕込んだ料理を持ち込み、出張先のキッチンで仕上げるスタイルだ。依頼を受けたらお客さんがどんな方たちなのかに思いを馳せ、素材やメニューを決めてゆく。
 「岩戸舞というイベントの時には、天岩戸をイメージして塩釜料理をお出ししたら、みなさんとても喜んでくださいました。自分の料理を目の前で食べていただき、美味しいと喜んでいただける、それが原動力になっています。」
 
 子どものころから食べる事が好きで、鬼まんじゅうや餃子を母とともに作り、年齢が上がるにつれ、食事も作るように。だから高校を調理学校に選択したのも自然ななりゆきだった。しかし、一年間の、店に住み込み働きながら学校へ通う、という研修制度は山田さんにはハードだった。
 「賄い以外の食事は自炊だったのですが、疲れて作れないことが多く、体調を崩してしまいました。その時に、食べる事は生きることなんだな、と実感しました」。
 心身ともにバランスを崩しながらも高校を卒業し、栄養学を学ぶため短大に。しかし体調は戻らず一年間の休学ののちに中退した。それからはカウンセリングを受けたり、メンタルクリニックに通ったりの日々。精神の病気の診断を受け、治りますよと出されたたくさんの薬も効果は現れず、苦しい日々が続く。思考が止まってしまい、集中力が続かない、やる気が出せない…。最終的には味覚障害にもなり料理の仕事を辞めざるをえなかった。
 「自分はこの先も定職に就く事ができない人間なのかもしれない…」

 ある日、「君の病気は気のせいだから」と言ってくれた人がいた。その言葉に山田さんの中で何かが外れた。「そうか、もう薬を飲まなくていいんだ」と心から思え薬をやめた。だんだんと失っていた味覚も戻り、そのときしていたホテルの接客業に、初めて仕事が楽しいと思えた。その出会いは彼の運命を大きく変えた。
 もう一つの出会い、それは昨年のこと。イベントを企画するので、そこで料理を出してくれないか、との依頼が持ちかけられた。イベントは成功し、そこから「美味しくておしゃれで身体にも優しい料理を作ってくれる人がいる」と口コミで広がった。それが出張料理人という仕事の始まりだ。出会いに恵まれ、今の自分があるという山田さんは、 「本当にそれまでの自分とガラリと変わりました。毎日のように仕事があっても、深夜2時まで及ぶ作業があっても、以前のように動けなくなることはもうないですね。」この仕事が自分にあっていることを実感している。
 「今回のこの取材もそうですが、仕事のお話しをいただくということは、『考える前に動け』ということなんだと思えるようになりました」。

 出張料理という仕事はまだ始まったばかり。だが、ゆくゆくは自分の拠点となるスペースがほしい、そこでイベントも開けたら、と思いは膨らむ。できたら携帯の電波が届かないようなところにある古民家が理想的。今も過敏症ぎみな山田さんは、香料、電磁波なども苦手という。
 「今は情報量が多すぎる社会。限りなくオフグリッドに近い場所に足を運んでもらって、のんびりくつろいでもらうのもいいんじゃないかと思うんです」
 多くの人に、心も身体も整えて健やかな日々を送ってほしい。自分の料理がささやかでもそのきっかけになれたら、と山田さんは今日も厨房に立つ。

写真上・毎月第1・3火曜日に開催される「行き当たりばったり食堂」(200号参照)に山田さんが参加した時の大根ステーキ。盛り付けが繊細。
写真下・栗と鶏肉のガランティーヌ 栗ソース和え。(秋の創作料理)

山田さんは食事の後には必ずコーヒーまたは紅茶・ハーブティーを淹れる。一期一会の心で、目の前の人に心を込めて。
「香り、味、時の流れが至福の極み。こういう時間が好き」、と依頼者は口をそろえる。取材の後にも淹れてもらった。彼の所作に見惚れた。

●やまだ こうへい
出張料理をメインに、イベント、マルシェなどで腕をふるう。料理のジャンルは主にイタリアン。少しフレンチ。たまに和食。オリジナリティ溢れる料理が多い。趣味は読書で、読書会にも参加。繊細で食べる人に優しい料理と口数少なく穏やかな人柄にリピーターも多く、「料理を哲学する料理人」と呼ぶ人も。インスタグラムは「料理人 山田航平」で検索。



vol.201 夢か悪夢かリニアが通る!vol.30

 大深度事故で「仮移転」

「国交省、議事録を改変 座長発言、説明せず大幅に」。静岡新聞は4月7日、国土交通省のリニア中央新幹線有識者会議の議事録の大幅な書き換えが行われていたことを報じました。問題になったのは2月28日の第9回会合の議事録。福岡捷二座長(中央大教授)の発言部分が趣旨が変わるほどに書き換えられていました。そもそもこの会議は、南アルプスを貫く巨大トンネル建設の影響で大井川の流量が減る問題などを話し合うため昨年4月スタート、10回の会合を重ねてきました。静岡県と約束した「会議の全面公開」の代わりに国交省は議事録を公開していますが、委員が匿名であることや座長が取材に応じないことが批判されてきました。今回はリニアの大深度地下工事でも起こる恐れがある陥没事故のその後をお伝えします。           井澤宏明・ジャーナリスト

50戸が対象に

 東京都調布市の住宅街で昨年10月に起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の陥没事故。東日本高速道路(NEXCO東日本)は3月19日、陥没の原因となった地下シールドマシン工事により緩んだ地盤を補修するため、住民に「仮移転」を要請する方針を明らかにしました。多くの住民にとって「寝耳に水」の出来事でした。
 移転対象の家屋数について、NEXCO東日本関東支社の加藤健治・建設事業部長は記者会見で「調査をしていかないと、具体的な家屋数は出てこない」と明らかにしませんでしたが、説明を受けた住民らによると、約50戸が対象になるそうです。
 地盤補修工事には2年ほどかかるため、住民を「仮移転」させたうえで、住宅を壊して更地にし、工事後に住宅を再建して戻ってくださいという、人を食ったような話です。
 会見には、事故を受けてNEXCO東日本が設置した有識者委員会の小泉淳委員長(早稲田大学名誉教授)も同席。被害を受けた住宅地に、陥没を起こしたトンネルと並行してもう1本のトンネルを掘削する予定であることを不安視する質問に対し、「(地盤補修で)原状回復するといっても全く同じようにするわけではなく、セメント系のものを入れたりするので強くなる。お隣(のトンネル)を掘る場合には、強化された、地盤改良された土の中を掘ることになるので心配はしていない」と、住民をそっちのけにしたような回答で応じました。
 「地上には一切影響しない」ことを前提にした「大深度法」の改正が必要ではないかという問いに対しては、「思いません。リスクをゼロにすることはできません。リスクが大き過ぎるから、もう少しコストを上げようとか、リスクが少ないなら、もっとコストを下げていいだろう、そうすると大事な税金を他の工事に回せるとか。それを判断するのが我々技術屋だと思っている」とごう慢とも思える持論を展開しました。
 さらに、「『ゼロにはできない』と小泉委員長が言ったリスクを、住民が背負わされているのはおかしくないか」と問われると「それを言われると、すべての工事はできなくなる」と回答。昨年12月の会見と同じように、専門家の誇りは一片もうかがえませんでした。

強制移転の雰囲気

陥没事故を受けた住民説明会で補償や地盤補修の対象範囲が一方的に示された(4月3日、調布市立第四中学校で)

 NEXCO東日本は4月2日と3日、住民説明会を陥没地点に近い調布市立第四中学校で開きました。事故を受けた一連の説明会では初めて、報道陣の取材を受け付けましたが、目についたのは、陥没「事故」を「事象」と言い換える不誠実さ。住民への補償についても「個別に対応する」と繰り返し、住民が結成した団体との交渉をかたくなに拒絶する姿勢を見せました。
 説明会後、被害を受けた住民たちが作る「外環被害住民連絡会・調布」のメンバーは取材に応じ、「シールドマシンの掘削で緩められ壊された地盤は、わたしたちのものです。元通りに戻してください。私たちの平穏な暮らしを奪い、さらに地盤を補修するから『住民は立ち退け』などという事業者の勝手な論理は許されません」と声明を読み上げました。
 住民の中には新築に越してきたばかりという人もいます。共同代表の一人は「事業者が壊した、緩ませた地盤なのに、あたかも住民のために補修するから、ああしなさい、こうしなさいという雰囲気。強制的に移転しなくちゃいけないかのような雰囲気があります」と、やりきれない胸の内を訴えました。

説明会終了後に、苦しい胸の内を語る住民ら



vol.201 ボーダーレス社会をめざして vol.60

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

障がい者の人権

 「子どもを施設に入れたい」という若い親御さんに10年程前に、富山で出会いました。パネリストとして私は、地域で障がいのある人がいきいきと暮らすためにどうすればいいだろうか?グループホームではどのような暮らしをしているかを具体的に話していました。お子さんが小さいのに何故そんな早くから施設に入れることを考えるのだろうか?障がいのある人が、地域で何とか暮らせないだろうか?そればかりを考えていた私には、かなりショックでした。悔しくて涙がこぼれ、止まりませんでした。富山だからこんな考えをするのだろうか?と考えてみたり、障がいの重い軽いからくる考えなのだろうか?その会場では、入所施設で働いている人が、施設の内情を詳しく話してくれ、できれば地域で暮らそうという空気になりましたが、子どもとは言え一人の人として考えて欲しかった。
 今では、障がい者の「意思決定支援」が大切にされ、自分の思いを言葉にできない人の意思決定をどのようにしていくか、支援者、家族がすべてを決めてしまわないようになっています。厚生労働省はガイドラインを出し、最後の手段として本人の最善の利益を検討するようにしています。本人の人権を守るため、支援者は一生懸命取り組んでいます。
 そんな時代に、ある講演会で「あっちゃんの事、講師の人が話してたよ」と。何の連絡もなく、勝手に実名で息子のことが話されていました。障がい者の人権をどう思っているのでしょうか?障がい者を語る前に、障がい者についてどのような勉強をしてきた人なのでしょうか?他人の事を語る資格があるのか疑問です。
 私たちは、何か問題が起きると、まず立場を置き換えてみることをします。もし私が同じことをされたらどう思うのだろうか?今回は、明らかにNOです。知らない所で私の人生を語られるのって、どう考えてもおかしいでしょう。失礼極まりない話で、障がい者に関しては考えが甘いのでしょうか?頭の中では平等という事は分かっていても、無意識に差別をしてしまっていたのでしょう。小さい頃から障がいのある人についての教育を受けてきていない、また接してきていないから仕方がないことかもしれません。
 しかし、そんな事は言い訳にはなりません。普通に人権を考えたらとんでもない話なのです。抗議をし、本人に分かりやすい言葉で謝ってもらい、二度と息子の話はしないという約束をしましたが、釈然としないまま終止符がうたれました。
 私がこのコーナーで息子、娘の話を書きますが、二人ともに了解は得てあります。親子であっても別人格の2人なのですから、当然なのです。


vol.201 菌ちゃん野菜応援団 vol.22

春たけなわ 春をご賞味あれ‼

 どこを見ても春、春、春ー。美しい季節ですね。
菌ちゃん畑にも春の息吹がたくさん!!新しい1年が始まるんだなぁとわくわくします。
 普段は野菜を育てている私たちですが春はちょっと別。微生物たっぷりの畑には食べられる野草もたくさん生えてくるんです。

 よもぎ、のびる、からすのえんどう、はこべ、にら等々。これでもかこれでもか!と生えてくる野草たち。

 畑としては雑草だらけにみえてうんざりもするんですが、ぜーんぶ食べられるんですよ!食べなきゃもったいない!!もうもう、畑にいくたびにせっせと取っては食卓に乗せていきます。てんぷら、カレー、うどん、パスタ、おやつ。ありとあらゆる料理にすこしづつ、時にはたんまり
野草がはいります。
みつろうとあわせて保湿クリームを作ったり出きるのも手作りならではの醍醐味。
種をまいていないのに、耕してもいないのに、どんだけでも生えてくる野草達。逞しいなぁ、と思います。

この逞しさをいただいて私たちも夏に備えていきますよー。野草はあくがあるものも有りますので、油で揚げる、炒める、茹でるなどの下ごしらえをしてから使ってくださいね!よもぎは5月いっぱいは食べられますのでぜひ。血がきれいになりますよー。


vol.201 未来に続く暮しの学びPrt-42

Art with love foundation.

 ブリスベンにあるアートウェアハウス。Art with love foundation というところに行ってきました。誰もが無料で自由に絵が描けるとか。そこは広いウェアハウス(倉庫)だった。

 すでに30〜40人くらいの人たちが楽しそうにおしゃべりをしながら絵を描いていた。ここにあるものすべてを好きに使っていいのか?ととまどって見回していると、一人の女性が、「ここは初めてですか?イーゼル、キャンバス、アクリル絵の具、油絵具、筆などすべて、使いたいものを使っていいのよ」と。
さらに、創始者のStephenさんが6年前にこの倉庫を買って、6人ほどのアートクラスをはじめたという。そして「人々が集まって描きたい絵を好きに描ける空間を作りたい。気楽に集える場所を提供したい」という思いがつのりArt with love foundationという形になったと説明してくれた。

 キャンバスと絵具の色を選び、絵を描き始めるとStephenさんがみんなの周りを歩きまわりながら、コメントしたり、ちょっとした技法をアドバイスしたりしているのに気が付いた。彼はとっても気さくな人柄で、私たちを歓迎してくれた。「難しく考えずに、リラックスして描けばいいよ。質問があればなんでもしてね」と。なんてやさしくて、おおらかな人だろうと、こころを打たれた。

画材は何でも揃っている。すべて無料。

 私のような絵描きには夢のような空間で、人々が楽しく絵を描きながら交流をしているなんて、こんなにも平和で創造的な空間がこんな身近にあるなんて!ととても感動した。さらにすべて無料!私たちを含めここにいるすべての人は、Stephenさんの粋なはからいに敬意を表わさずにはいられない。

 自分の財を、社会と芸術のために使う…それは人々の精神によい影響をあたえ、かつ文化的・平和的なものになる。そんなことを改めて気づかせてもらったArt with love foundation 。この施設は週に2回。朝8:30〜11:30まで開いている。オーストラリアのほかにはイタリアのフローレンスにも施設がある。まさにアートは平和!     YAO


vol.201 子ども達の給食をオーガニックに

 昨年11月に安田節子※さんの講演会へ行き、給食をオーガニックにしたい!この想いを友達に伝えたい!と動き出してから、沢山の方と出会い、子どもたちのために給食のオーガニック化を目指す活動団体「未来をつくる給食♡ぎふ」として、大きく動き出しました!
 私たちはお母さんたちの集まり「子宝のさと」です。実現に向け署名を集め、今年12月の岐阜県議会に請願するため活動しています!
 子どもたちの心身の健やかな成長のために「安全な食べ物」はとても大切と思っています。昨今、急激な増加傾向にあるアレルギー、発達障害などの原因の一つとして食品に含まれる農薬や食品添加物が問題視されています。北半球の1/4のミツバチがいなくなった原因も農薬という事で決着したようです。関わって分かったことですが、既に日本各地で給食のオーガニック化が大きなうねりとなっています!
 千葉県いすみ市では全市立小中学校の給食のご飯は全量を農薬・化学肥料不使用の有機米です。いすみ市では2013年に「自然と共生する里づくり」の一環で、当初参加した農家さんは3人。そこから始まり、2017年には23人、約2300人分の給食を賄っています。この有機米はJAが販売しています。(韓国ソウル市でも2021年からすべての小中高校でオーガニック無償給食を全面実施と発表しています。) 
 そして、私たちが署名をはじめるきっかけになったのが、岡山県でお母さんたちが立ち上がり、オーガニック給食にするために1年で県内外で8000筆もの署名を集め、県の議会で採択されたこと!これなら私たちにもできる!この流れを岐阜県でも起こしたいと思いました。
 私が生まれ育った岐阜県で、すべての子どもたちが平等に食べられる給食をオーガニックへ段階的に切り替える!これは、激減している農家さんの安定した暮らしに繋がり、新規就農者を生み、省エネルギーで、環境に良く、地域に素晴らしい循環を生みます。この動きから子どもたち、お孫さんたちが安心して暮らせる岐阜県にしていきたいです!     (菱川智恵)

※食生活センタービジョン21代表。1990年〜2000年日本消費者連盟で、反原発運動、食の安全と食糧農業問題を担当。食の安全と食糧農業問題を担当。1996年~2000年市民団体「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」事務局長。表示や規制を求める全国運動を展開。2000年11月「食政策センター・ビジョン21」設立。情報誌『いのちの講座』を発行。埼玉大学非常勤講師などを歴任。著書『自殺する種子 アグロバイオ企業が職を支配する』ほか多数。


vol.201 ここいく日記 リレートーク はじめの18歩!

わたしとわたし ぼくとぼく

まずは授業の報告!!
 今年度最後の授業は、まだ小さなお子さんがいるお母さんグループからの依頼でした。参加の子どもたちの年齢は1歳~11歳と幅広く、反応もそれぞれですごく楽しかった~(^^♪
 最後のメッセージ、絵本の『おかあさん だいすきだよ』を読んでいると、「ママだいすきだよ」と小さな子のつぶやきが聞こえてきて、会場中がキューンとなりました。私も息子たちにもこんな時があったなぁ~、もっともっとぎゅっと抱きしめておけばよかった…と、お母さんたちと一緒に涙。私たちすぐ泣きます(笑)

そしてこの授業を見学しに来てくれた若者がいました。
 Rさんは、ここいく10周年記念公演で初めて「いのちの授業」を観て、偶然だったかもしれないけれど、ジェンダーの場面で女の子っぽい男の子役をやった私に声をかけてくれました。知らない人に声をかけるだけでも勇気がいっただろうに、女の子らしい服が嫌なこと、女らしさを求められたり、他人の目を気にしたりと辛かった自分のことを話してくれました。
 そんな彼女が見学の後の交流会で伝えてくれた「ここいくと出逢い、男らしく女らしくではなく、自分らしくでいいことが分かり、それだけで楽になった」と。嬉しくてまた泣きそうに…。「今、自分らしい好きな服が着られて、ファッションが楽しい~」と語る彼女の笑顔は輝いていました。

 その日の夜は、各務原子ども劇場の例会で、劇団うりんこ公演『わたしとわたし ぼくとぼく』を観てきました。

あらすじ    
 保育園に勤める30歳の健人は、男性保育士に対する保護者の偏見に落ち込み、ゲイである秘密を打ち明けられず引きこもってしまった。ある日、鏡を見ていると、1人の少女が現れて言った。「世界を救って欲しい」少女に導かれて1997年の教室へ。そこで10歳の自分と出会い…と、物語は進んでいく。

演劇の力って本当に凄い!
 人と違う自分はおかしい?誰でも一度は悩み苦しむ。普通ってなんだろう?体が違う、声が違う、考え方感じ方も違う。みんな違って当たり前なのに比べてしまう…。人との違いを受け入れ、違いを楽しむことができたら、「自分とは違う人」を大切にできる世界をつくることができるはず!!そんなうりんこさんの想いがずっしり伝わってくる作品でした。
 小学校での子どもたちのやり取りは、日常ありがちな光景で、とてもリアリティがあり、自分と重ねて観ていた子もいたと思う。自分らしくいることを理解されず苦しむ健人とみどりちゃんが自殺しようとするシーンは、胸が痛くなった。現実、若い人たちの自殺者が悲しいかな増えています。ここいくの授業でも「あなたはあなたのままでいいんだよ」と伝えますが、こうやって作品を通して想像したり、想いをはせる体験ってとても大切と思うので、ぜひ学校公演で取り組んでもらい、たくさんの子どもたちに届けて欲しいです。
 他にも心に残るシーンがたくさんありましたが…母親との関係で悩んでいるみどりちゃんに、おばあちゃんが言った「親は子どもの幸せを願うものなんだよ」という言葉に涙が溢れました。一緒に観てくれた保育士の長男にも、何か届いていたらいいなぁと思いました。

担当:ここいくメンバー・小田 佐知子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.201 新連載 南の島よりハイタイ

めんそーりよ 沖縄(おいでなさいね)
ぐすーよー(皆様)ちゅーうがなびら(こんにちは)
加藤麻美やいびーん(です)

 夫の仕事の都合で思いがけなく沖縄と縁ができ、岐阜と沖縄を行き来して今年で12年目になります。皆さんは、沖縄にどのようなイメージを持っていらっしゃるでしょうか?

 私は、海の美しさに魅せられ、石垣島から船で30分ほどにある黒島に通った時期もありました。
 実際に沖縄に住んでみると、いろいろなことが見えてきました。現在も問題山積みですが、想像を絶する大変な過去を乗り越えてきた島であることを教えられました。地理的にも遠いので、「美しい海」以外大して関心を持っていませんでしたが、同じ日本人としてこの南の島にも、もっと思いを寄せたいと思うようになりました。特別な優しさを持っている、うちなーんちゅ(沖縄人)。そしてこの島に魅せられ、本土から移住して共に生活されている多くの人々。ワクワクさせられる魅力ある方々や場所。生き物たち。そして文化や行事など少しずつお伝え出来たらうれしいです。

 今回は、沖縄に来て間もないころ、秋に初めて見た赤い実に感動した月桃(サンニン)を紹介しましょう。庭に月桃を植えているお宅も目につきますが、道端などにも自生していて至る所で見ることができます。うりずん(春分から梅雨入りまでの過ごしやすい季節のこと)の頃、蘭に似たきれいな花を房状に垂らし多数咲かせます。名前の由来は蕾が桃のようだから、という説も。葉から採れる油は、アロマオイルや虫よけ、石鹼にもなります。さわやかな香りが心地よく、私も愛用しています。乾燥させた葉は月桃茶に。粉末にしてそばに練りこんだ月桃そばもとても美味で大好物です。また、沖縄では欠かすことのできないムーチーは、旧暦の12月8日に月桃の葉で包んだ餅を作り、お供えして子供の健康を祈願する行事があります。もちろん、スーパーでも販売されますが自宅の庭にある月桃の葉で各家庭秘伝の、ムーチーも作られます。そんなムーチーをいただくと、幸せな気持ちになります。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員