投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ

vol.205 ここいく日記 婚活セミナー

☆ 婚活セミナー ☆
~素敵なパートナーとの出逢いのお手伝い~

 止まっていた『いのちの授業』が、10月11月に入り動き始めました。思わぬところからの依頼や、毎年当たり前のように呼んでくださる中学校…など、授業ができることが嬉しい忙しさでした。今回は、10月10日ご縁がありNPO法人ユメココサポートさんからの依頼で、関市婚活サポートセンター ハッピークローバー主催の、恋愛ステップセミナーの講師をさせていただいた授業の報告をします。
婚活、まだパートナーとなっていない方への授業は、私たちにとっても初の試みで、参加者同様とても緊張しました。
まずは緊張している心と体をほぐすために、劇団の方に教えていただいた遊びのワークショップからスタート!!間違っても大丈夫、失敗したら笑いに変えましょう!口角を上げていると、幸せがやってきますよ~と声をかけていたら、皆さんの表情も柔らかくなっていきました。
心と体をほぐしてからは、新たなプログラムに挑戦。お互いの体の仕組みを知るために、射精・月経・出産についてお話をして、自分のいのちの成り立ちでは、いのちの神秘の映像で、精子と卵子の出逢いを観てもらいました。
そして…心の話と人権ワーク。人それぞれ、いろんな人がいて、いろんな生き方があって、いろんな性がある。男らしく女らしくではなく、自分らしく。大切なのは、思いやり、対等であること、違いを認め合うこと…。その中で、安全・安心・信頼関係が生まれる。皆さんは幸せになるために生まれてきました。幸せは自分の気持ち次第…と伝え、素敵な絵本『グーチョキパーのうた』をみんなで歌いました。
 「グーよりつよいのは パー パーよりつよいのはチョキ チョキよりつよいのは グー みんなつよくてみんなよわい♬」「みんなちがってみんないい ひとりひとりみんなひと♬」
最後に恋愛のステップワーク。自分が思う恋愛の進み方を、それぞれ考えてもらい、順番をつけてもらいます。それからグループトークへ。
告白する前に家に行く?いきなり旅行行っちゃう?自分とは違う考えにびっくりするけど、理由を聞くと、そういう考え方もあるんだ~と納得。正解はない、みんな違う、相手のこと知るって大事。それを実感できるワークは、とても楽しくて盛り上がりました。
私たちの授業の後、参加者の方たちはマッチング交流会。めでたく6組のカップルが誕生したとの報告に嬉しくなりました。私たちも貴重な体験に感謝です。

参加者感想
◎性知識について保健の授業で習ってたつもりだったが、改めてセミナーを受けて、知らないこともいくつかあったので、学べてよかったです。(男性)
◎生命の誕生について、改めて知り感動しました。子どもたちに伝える活動をこれからも頑張ってください。(男性)
◎多様な意見があって興味深かった(ワークショップ)(男性)
◎いろんなことが分かって、とても楽しかった(少しはずかしかった)(女性)
◎私が小学生の時は今回のような具体的な話は聞かなかったので、とても新鮮でした。ありがとうございました。最初のゲームも楽しかったです。(女性)
◎今までぼんやりとしか知らなかったことを知れてよかったと思う。(女性)
◎勉強になってよかったです。いろんな考えがあるんだと思いました。(女性)

担当:ここいくメンバー・小田 佐知子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.205 南の島からハイタイ(こんにちは)連載5


2020年4月に沖縄県の「県蝶」に制定されたオオゴマダラという蝶を皆さんはご存知でしょうか。今回このオオゴマダラについて。また、この蝶に魅せられた浦添市在住の素敵なお二人を紹介しましょう。、
浦添市美術館の隣に、国内最大級のオオゴマダラが飛び交う「てだこチョウハウス」があります。ハウスは、2000年頃「オオゴマダラを楽しむ会」が市の助成金により設置。当時は、県内各地の小学校などでチョウハウスがブームになっていましたが、管理が難しく放置状態になっており與儀ひとみさんが、何とかしたいと思っていました。その頃、息子さんが腸炎(チョウ園)にかかり入院。これはもう決定的、やるしかないと思い2021年春に「てだこチョウハウス」を復活させました。それから10年、ボランティアで、幼虫のエサやり、糞の掃除、植物の水やりなどの世話を続けていらっしゃいます。そしてその努力が実を結び、現在は子どもたちが蝶の一生を観察したり、老若男女の憩いの場にもなっています。
オオゴマダラは、羽を広げると15センチにもなります。白地に黒い斑模様で、羽ばたきはゆっくりで優雅です。幼虫は、エリック・カールの絵本に出てくるようなビビットな色をしていて、キョウチクトウ科のホウライカガミの葉を食べます。この葉には毒性があり幼虫の時にそれを体内にため込むことで他の動物から身を守ります。さなぎは宝石のように輝く黄金色で、なんとも美しいものです。
また、オオゴマダラが県蝶に制定された同じ年の12月にオオゴマダラの写真集も誕生しました。作者はカメラマンの安田淳夫さんです。主に自宅の庭にやってくるオオゴマダラを20年近く撮り続けていらっしゃいます。「オオゴマダラと私のコミュニケーションを通して蝶との共同作業で仕上がりました」といわれるとおり絵本を見ているような、心和む温かい作品です。
最近、沖縄各地で「オオゴマダラが育ちやすい環境を作ろう」とホウライカガミを植える施設や家庭が増えています。道を歩いていて、また車の中から、ふとオオゴマダラに出会うと何かいいことありそうなうれしい気分になるのは私だけでしょうか。琉球王国時代、蝶は神の化身とか魂を運ぶ役割があると信じられてきました。沖縄戦時、米兵に追い詰められ死を考えた家族が蝶を見て思いとどまったというエピソードもあるとか。
與儀ひとみさんの夢、モノレールの最寄り駅「浦添前田駅」に降りるとオオゴマダラが出迎えてくれる。そんな日が来ることを願って。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回・(一社)二科会写真部会友 ・岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.204 今これからどうしたらいいか

小早川 智氏 講演会より

小早川 智さん
 僕たちは職業柄、ワクチンの成分がとても気になります。ワクチンの中身を知らないまま打つのは嫌じゃないですか?
 僕の周りには、細菌やウイルスがいっぱい浮遊しています。それでも健康でいられるのは、僕の体の中にはそういったものに対する抗体がちゃんとあるから。仮に新型コロナウイルスが体に入っても、僕には免疫力があるんで、やっつけることもできる。発熱してその熱でウイルスをやっつけることもできる。やっつけた後にはちゃんと抗体ができる。またウイルスが入ってきてもそこまで重症化することもない。
 食べ物も一緒で、悪いものは外に出して必要なものだけ取り入れる。僕たちの身体はそういうふうにできているんですね。
 では、自然にできる抗体と、ワクチンを打ってできる抗体どっちがいいのでしょうか?
少し免疫の仕組みのお話しをします。

そもそも免疫とは
 免疫は、ウイルスや細菌などの病原体から体を防御したり、身体の中の老廃物や死んだ細胞や発生したがん細胞を処分し、あるいは傷ついた組織があればそれを修復するはたらきのことを指します。たとえば、はしかなどのウイルス性の病気に一度感染して回復すると、体内に抗体ができ、同じ病気にはかかりにくくなりますが、これも免疫の役割のひとつです。

自然免疫と獲得免疫の働き

 新型コロナウイルスは鼻(気道)から感染するんですね。僕たちの体の一番大事なところ。この粘膜免疫システムがウイルスの侵入を防ぐバリア(第一関門)です。このシステムがすごく大事なんです。ですから粘膜の免疫力を強固にしておくことが重要となります。城でいえば城壁ですね。
 そして樹状細胞がIgA抗体(体内では2番目に多い免疫グロブリン。粘膜の表面で病原体やウイルスと結合し、病原体やウイルスが持っている毒素を無効化して感染しないように阻止する。母乳にも含まれている)を作ってくれる。何種類ものウイルスがいてもバリアが強固であればIgA抗体はつくられます。でもバリアが弱っていると、抗体は作られず侵入されてしまいます。

 免疫は大きく分けて“自然免疫”と“獲得免疫”があります。
 自然免疫は人間に元々備わっているしくみ。免疫細胞が自分と自分以外(非自己)を認識することで、非自己である病原体をいち早く認識し、攻撃することで病原菌の排除を行います。しかし、自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった病原体に関しては対処するのが苦手とされています。そこで活躍するのが獲得免疫です。

 獲得免疫には、一度侵入した病原体の情報を記憶し、再び侵入された時に一早く対処できるよう学習します。一度かかった病気にかかりにくいのは、この獲得免疫が抗体を作ることで、ウイルスなどの抗原を処理してくれているため。

 今まさにやろうとしていることは、ワクチンで免疫を獲得しようということ。しかしmRNAワクチンは未完成で、日本でまだ承認もされていません。副反応の影響も未知数です。しかもこれ、注射のワクチンです!注射のワクチンは、バリアに関係なく血中の中に入れます。血中の中ではIgG抗体が作られ、肝心のIgA抗体はできません。これができないということは、感染予防ができないということであり、集団免疫できないということになります。ですから、もともと僕たちに備わっている自然免疫力を高めていくことが、一番大事なんです。

免疫力を高めるには?

 これらの免疫は、マクロファージやT細胞、B細胞といったさまざまな免疫細胞が、サイトカインと呼ばれるタンパク質を分泌し、情報を伝達し合うことで機能しています。つまり免疫力を上げるとは、これらの免疫細胞を活発化させてしっかり働くようにするということ。
 免疫細胞は加齢やストレス、睡眠不足、偏った食生活などに弱いため、活発化させるにはこれらの原因を取り除き、免疫細胞がよろこぶ行動や食事を取る必要があります。


小早川 智 (こばやかわ さとる)1979年1月31日、大阪生まれ。筑波大学大学院 生命環境科学研究科(博士)理化学研究所ジュニア・リサーチ・アソシエイト。オランダ ライデン大学中央病院 (特別研究員)。自然科学研究機構 基礎生物学研究所(特別研究員)特に、mRNAの分野で超一流の研究者である。受精卵に蛍光色素でマーキングしたmRNAを挿入する技術は、今は世界中で使われているが、これは2007年小早川氏が最初に発表したもの。


vol.204 免疫力のある体つくり

早川氏のお話の中にこんなキーワードが並びました。
●1日おきに朝食は柑橘類を食べる
● レタスやニンジン、セロリなどをたくさん食べるのも大事
● 血液の質を落とす豚肉、揚げ物を食べる回数をグッと減らす
● 基本、野菜中心の食事に(1日のメニューが野菜+果物で8割)

 免疫力をあげることが大事なのですが、コロナ対策で、おかずの品数が少なくなった今の学校給食。パン、牛乳、デザートのみ。これでは免疫が落ちますよね。まず、栄養たっぷりの給食で、子どもたちの免疫力をあげることが大事ではないでしょうか?
 PCR検査で陽性になると、指定の施設に隔離されます。食事は?「カップラーメンを食べて過ごしてください」ですよ。ただし、岡崎市の藤田病院は、八丁味噌を使ったメニュー、しかもメッセージ付きです。みんな元気になって帰ってきました。

 そこで気になるのが、「味噌の力」。秋月辰一郎氏(1916~2005)は、長崎へ原爆が投下された当時、自らも被爆しながら、医師として負傷した被爆者の治療にあたりました。また、原爆の証言を長年に渡り収集。「味噌が健康の要諦」と、病弱だったが、 わかめと揚げを具とした味噌汁で、自分の病床は悪化しないという確信があったそうです。そんな自分の食体験などから、『体質と食物』(クリエー出版)では「味噌」であると唱えたのです。

またこんなキーワードも並びました。
● ビタミンDの欠乏で重症化しやすくなる
● 日光浴とビタミンDでコロナ退散!
● ウイルスはアルカリ性の身体の中では増殖できない
 WHOや各国の政府は、“感染を防ぐために”“健康のために”とワクチン接種を呼びをかけていますが、ワクチンの添付文書記載の有害物質のことも言わないし、ワクチンの副反応のことも言わない。まして、日光浴したり運動、ヨガがいいよとか、味噌や緑茶、無農薬の有機野菜、自家菜園を勧めるとか、お笑いやハグがいいよとかは言わないですね。
 『人が病気になるたった2つの原因』(著者・安保 徹 講談社)によれば原因は「低酸素」と「低体温」。本書には、人間のエネルギーの作り方、(1)酸素を使わない「解糖系」、(2)酸素が必要な「ミトコンドリア系」、この2つを理解するだけで人生は変わる!と書いてあります。これについて原発問題に詳しい筆者の友人は「放射能被曝とCOVID19の症状の酷似はどちらとも活性酸素による細胞への影響があるからでは?とか、ミトコンドリアと細菌とウイルスには密接な関係があるのでは?と想像しているんだ」と言い、「ワクチンや投薬がミトコンドリアに大きな影響力を持っていたとしたらどうなるのか、とても懸念している」とも言っていました。
 いずれにしても、私たちの暮らしは基本に立ち返ることが重要だと思いました。その「基本」とは?右の絵にあるように、「金魚が生きていける環境を保つこと」なのではないかと思います。かの有名なヒポクラテスさんも

「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事にせよ」とおっしゃっていますから。

ヒポクラテスの最も重要な功績のひとつに、医学を原始的な迷信や呪術から切り離し、臨床と観察を重んじる経験科学へと発展させたことが挙げられる。

金魚が生きていける環境を保つことが大事。Dr.Mami

 あらゆる病気や疾患は、ばい菌やウイルスなどの微生物などの外的要因が主に原因であり、遺伝子や外的環境要因も影響を与える、という説。要は誰か悪い奴がいる!倒さないといけない!戦わねばならん!っていう説。
 だから、そいつらをやっつけるために薬剤投与して殺すことを試みたり、そいつらを寄せ付けないために除菌、抗菌してみたりその影響をあまり受けないようにワクチン開発、予防接種してみたり、遺伝子操作までしてみたり!!

 あらゆる病気・疾患は、内的要因、内なる環境、その基盤となる人体環境のバランスが崩れ結果として本来なら影響を受けないはずの微生物や環境などの外的要因に反応し、もしくは抵抗できずに発症してしまう、という説。
 いろんな奴らがそもそもいる世界の中で誰が悪いとかいうのではなく受け入れる世界の基盤が不調和・不安定なため結果、犯罪や環境汚染を招いてしまう。だからこそその世界の基盤の調和を、環境改善を整えていこう、誰しもが安心安全に仲良く暮らせる世界平和をというセオリー

「岐阜っ子健全育成の会」は、感染症対策(ワクチン、マスクなど)において、子どもたちの健康を守り、分断のない社会にしていくための署名活動を行っていきます。

 5歳~11歳の新型コロナ感染症対策にまつわる
子どもへの影響を考え、より健やかに成長できるよう
署名活動を始めたいと思います。詳細が決まりましたら
こちらのFacebookグループページにてお知らせして
いきますので、ぜひ、フォローをお願い致します。
https://fb.me/gifukko.kenzen.ikusei
その際には、ぜひ拡散もよろしくお願い致します!
私たち大人が過ごしてきた、幼少~少年少女時代。
今の子ども達にも同じように安心な日々を
過ごしてもらいたい!思いは皆同じです。
ただ、知っているか知らないかで、
人生は大きく変わることもあります。

みんなで考え、子ども達を守りましょう!

 新型コロナワクチンはまだ治験中だと国は公表しているし、安全性も不確か。それでも従来のインフルエンザワクチンと
同じ感覚で打つ人たちも多くいる。
「打たないといけない雰囲気になるの?」
「打ってないと入れない施設なども出てくるの?」
など、ワクチンを打たない選択をしたとしても、
不安や恐怖心は消えない社会になりつつあります。
 しかし、本来は任意であり、ワクチンの危険性、
必要性を知らないままに接種する社会はおかしい!
“新型コロナワクチンってどんなもの?”という事を
しっかりと伝え、「打たない選択をしても大丈夫」
という安心できる社会を作っていくことが問われています!

みんなで考え、子ども達を守りましょう!


vol.204 再生エネルギーに規制を

 私はツーリングが好きで、全国各地を巡っています。2002年に大型バイクの免許を取得し、沖縄県と千葉県以外は全ての県を走りました。
 ある年の夏、東北ツーリングで、青森県から南下している時、ふと気づいたことがありました。それは、東北地方の田園風景がとても美しいということ。ところが、長野県に入ってすぐに耕作放棄地と見られる田畑には、おびただしいソーラーパネルが設置されていることでした。今までと風景がガラリと変わったことに愕然したのを覚えています。そして極めつけは、八ヶ岳を望む街道にポツンと立つカフェに立ち寄った時のこと。目の前には珍しい赤そばが収穫を控えていました。その赤い色と、森林の緑と、八ヶ岳の雄大な山姿が絶妙のバランスで織りなす風景が目に飛び込み、このカフェはなんと素晴らしい景色を借景としているのだろうと思いました。ここでのコーヒータイムは本当に至福のひとときでした。
 ところが、会計で店主の女性と話したことがきっかけで、至福が驚愕に変わりました。なぜか?それは、レジのところにあった署名用紙。「これは?」私が問うと、店主は熱く語り始めたのです。
 「目の前の赤そばの畑に、ソーラーパネルの設置計画があるのです。住民運動をしてパネル設置はしないで!と署名をしているのですが、もう市の方では決定したと、耳を貸そうとしません。住民説明会はされましたが、決定ありきで計画はどんどん進められていきます。いったん壊した自然は決して元どおりにはなりません。この景観を壊したくない。それは個人的な想いだけではありません。エネルギーのこと、これから私たちはどう生きていくべきなのか、地域の皆さんと議論をしたかったんです。議論の末にたどり着いた結論なら受け入れようかと思いますが、住民無視にも思える決定の仕方では無念過ぎて・・・」。
 私は返す言葉が見つからなくて、黙って署名用紙を何枚かもらい、「郵送します」と約束をしてその場を離れました。
 離れる前に、山田 征さんのお話会で得た内容を話してみました。彼女は「征さんなら私も知っています。勉強会にも参加しました」と。山田 征さんは、「自然エネルギーの本当のこと」をみなさんに知ってもらおうと、全国を忙しく駆け巡っていらっしゃる方です。(このにらめっこにも何度か来ていただいています。特集の記事も掲載しました。)

そして今、山林を買収しメガソーラーの設置に対する法規制を求めて署名活動が始まっています。

発信者:全国再エネ問題連絡会 
宛 先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣様、国土交通大臣様、経済産業大臣様、環境大臣様、農林水産大臣様

<CO2の吸収源を破壊する再生可能エネルギー開発は温暖化防止対策にはなりません>

 固定価格買取制度により、再生可能エネルギー事業(以下、再エネ事業)が儲かるビジネスになったため、国内外の投資家が巨額の利益を狙って参入し、安価で取得しやすい奥地の水源の森や豊かな自然環境を破壊し、メガソーラーや大規模風力発電開発を乱立させています。しかし、温暖化対策であるはずの事業が、CO2の吸収源である森林を大規模に伐採するのでは、本末転倒です。山での乱開発は、水源の枯渇や土砂災害の発生の要因ともなり、地域住民の安全安心な生活を脅かし、野生動物たちの最後に残された生息地を破壊し、生物多様性の喪失にもつながります。

<豊かな自然や住民生活の保全と調和する再エネ事業を、住民の理解と関与のもと進める仕組みを>

 再エネ事業は、本来、電力消費地に近い場所や、すでに自然が失われてしまっている平地で原則行われべきです。また、予期せぬ事故や老朽化後の施設撤去まで、責任をもって対応できる事業者にのみ実施を認めるべきで、地域住民の十分な理解と関与を大前提とすべきです。再エネ賦課金という形で毎月多額のお金を国民に負担させている以上、投資家が暴利を得るためではなく、本当に持続可能な次世代に誇れる事業が展開されるべきです。このまま乱開発が進めば、日本の豊かな自然は失われ、災害が多発する事態となり、総合的に国益を失います。至急、関係法令の改正を求めます。

<要望事項>
1- CO2の吸収源である緑豊かな自然を破壊し地域住民の安全安心な生活を脅かす再エネ事業が進まないように、ゾーニング等の法整備を至急お願いします。
2-利益最優先で事業が進む原因となっているFIT法の認定要件、森林法、温暖化対策推進法等の関係法令を至急、見直してください。
3-違法行為等をした事業者に対し、FIT認定の取消し等、厳格な取り締まりを行ってください。
4-賦課金を負担する国民に、再エネ事業の計画当初からの情報公開を徹底してください。

 余談ですが、私は知床の一坪地主(正確には100平方メートル=30.3坪)です。長女が生まれた時の記念として応募し地主となりました。トラスト運動の先駆けとなった知床。今も大切にその権利書を持っています。この運動は、「しれとこ100平方メートル運動」です。

しれとこ100平方メートル運動とは
~斜里町が全国に寄付を募り、土地の買い取りへ~
当時、乱開発の危機にあった知床半島の幌別・岩尾別地区の離農地を買い取るため、100平方メートルにつき8,000円を1口として寄付を募り、土地の保全や植樹を行うため呼びかけたもの。寄付金がすべての土地を買い取るための目標金額に達したため、1997年(平成9年)、「100平方メートル運動の森・トラスト」に名称変更し、活動を森林再生・生態系復元運動公開として現在まで続いている。



vol.204 ぎむきょールーム サードプレイス談義

共有体験の「空白」が心配 精神科医 斎藤 環さん

 小中高の児童・生徒も長期の休校にマスクの着用などが重なり、他者との接点が持ちにくくなっている。そもそも子どもが対面せずに一から人間関係を育むのは難しい。若い世代は学校行事が中止や延期になったり、節目の体験がなくなったり、最も悪影響を受けている。そもそも思春期や青年期の共有体験はなぜ重要なのか。それは世代をまとめる力があり、社会に対する集合的な期待感を決定づけるからです。共有体験に縛られない分、この世代は自由な価値観を持つ可能性はあるでしょう。反面、人間関係や対面で混じり合うことを忌避する傾向が強まる懸念もある。私は若い世代が気の毒でなりません。(朝日新聞)

 この記事を読み、以前から気になっていたこと「今こそ子どもたちに必要なサードプレース」は確信に変わりました。そこで、各務原市で“居場所つくり”をしているお二人にお話を伺いました。


編集部:そもそもサードプレースとは交流が目的と定義しています。

りな:ここ「えんがわ」に来て子育て経験のある人と交流し、雑談して気が落ちつくなど、お母さんたちの集まりで解決できることはたくさんあります。発達についての悩みも交流の中から解決の糸口が見える事も多いんです。この子はこういうふうだから大丈夫よって。ご飯食べながら雑談しながらそういう話になるんです。よかった、ホッとしたって帰っていく。お母さんがひとりで思い込んだり決めつけないで、親子同士の交流から解決できる問題は十分ありますよね。

あき:どの世代の人でもいいからおしゃべりすることって大事ね。宿題を教えてもらったり、おじい、おばあにお味噌汁の作り方を教えてもらったり、ご飯の炊き方やお手玉とかね。お腹空いたらご飯炊こうか、とか、暮らしそのものを実体験できるような場所がいいな。あとね、子ども同士でいるとぜったい喧嘩します。その時、自分たちで解決させてあげたい。学校だとすぐ指導になっちゃうんだよね。

りな:私の思う居場所は、学校に行くのがしんどい子、あとは、家に帰っても誰もいない、そういう子の帰る場所っていうか、居場所を作りたいな。自分が鍵っ子で、塾も一人で通っていたし、冷たいご飯を食べた日もあった。今は共働きが多いし、母子家庭や貧困など、さみしい思いをしている子も増えていて、そういう居場所がぜったい必要だと思います。できれば自分で歩いてこられる校区内にあるのが理想ですけど。

あき:帰る場所があっちにもこっちにもあるっていいよね。うちの高校生の息子の友達が3日間ウチに泊まったの。その子が一緒にご飯を作っていた時、「各務家は7時にご飯ですよね」「そうだね理想は6時45分なんだけどね」そしたら「ご飯の時間が決まってるってのは僕頑張れます」っていうの。

りな:私、そういう子どもだったんだ。学校帰りによく友達の家に行っていたの。みんなでご飯を食べるってことに憧れててね。だから、想像するだけで感激で涙が出るんです。そんな私なので、孤食、個食の子がすごく気になります。忙しくて食事の時間が家族バラバラになるなら、朝とかどの時間帯でもいいから1日1回は一緒に食べようって、私はみんなに伝えたい。そういうことは意識しないとできないから。

あき:決まってなければダラダラになっちゃうんだって。時間が決まっていると、それまでに作り終えて食べさせ、風呂に入れなきゃ、とか時間の目安が決まっていると僕すごくありがたいっていうの。でね、その子がうちの一番下の子に箸の持ち方とか、なんやかやと教えてくれるわけですよ。そういう子たちがふらっと来て泊まっていけるところを私は目指したいなと。ふら〜っときて1日2日居られる場所。

りな:その場合、親の同意がいるよね。コロナだからこそ、大人が腹をくくらないとね。だから、問題が起きないように、何もしないようではいけないよね。

あき:事なかれ主義ばかりでは子どもが置いてけぼりになります。

りな:私は「えんがわ」を拠点として、できることをまずやろうと思います。来年スタート予定の「親子園」(自主保育)では、みんなで昼食を多めに作って、食べて、夕飯用にお持ち帰り!みたいなことをする予定。

あき:「えんがわ」には羽釜があるからそれでご飯を炊く?そうすると薪がいるよね。薪割りが必要になってくるけど、薪割って結果がわかりやすいし達成感も味わえるし、コツを覚えてだんだん上手くなってくるから自己肯定感もアップするんですって。今の便利な社会生活ではなかなか体験できないよね。その薪がお風呂に使われる、ご飯に使われる。生活に役立っているんだなぁという実感が持てるしね。そんな時間、空間が居場所には必要かも。

りな:生活をどう作るかですね。先日ある方に3つの「せい」が大事って話を聞きました。「政治」「生活」「性教育」。そこを教わらずに大人になると結婚した時にどういう風に家庭生活を営んでいけばいいかわからないって。そこをきちんとしないと、後々フォローが必要になってくんですよね。

あき:私は3つの「間」。時間、空間、仲間。を大事にしたいな。目の前のご縁のあった子達に手を差し伸べるしかないの。手の届く子達に少しでも家庭の暖かさを知ってもらう、食事の大切さを知ってもらう。人と人との向き合い方、喧嘩した後の仲直りの方法を知ってもらう、自分を大事にする術を身につけてもらいたいし、相手を大事にする術を知ってもらうことを伝えていかないと!小さいうちからが大事ですね。

りな:だから「親子サロン」では参加費はおやつ代の50円。誰でもどうぞって感じにしたいから。こんな環境があるんだ、こんなご飯の食べ方、こんな人がいるんだ、みんなで食べるとこんなに美味しいんだ!そんなことを感じて欲しいし、そう感じてもらった時に学びの場を提供したいと思っているの。お料理教室とか、家計の勉強会とか。ここは“きっかけ”にしてもらう場所。集まって、楽しくて、はい終わり、にはしたくないんです。それから世代間交流をしたい。高齢者の方と、子どもたちがもっと交流して、おじいちゃんおばあちゃんから学ぶみたいな。でも今はコロナだから、それもなかなか実現しにくくて…。

あき:コロナねぇ。でも、あーだこーだ言ってても何も始まらない。何かやってみないと。ホッとできる場、この居場所の中で生活の基本が身につくような仕掛けをしたいね。うちも学校が本当にやだって言い始めたから、息子がホッとできる場所、欲しいなって思う。

りな:ちょっと学年の大きい子が来ると下の子を面倒見てくれたり、手伝ってくれるとありがたいので、「えんがわ」が空いてる日は来てもらいたいわ。「えんがわ」は基本的に第1第3木曜日にオープンしていて、第3に子ども食堂をやっていて。隔週月曜日に解放日を設けようかなと思っています。自由にここで遊んでってくださいって。ここで炊いたご飯で「おむすび講座」もいいかもね。超シンプルで、極意を学ぶ、みたいな。基本のきから。手のひらに塩をこすりつけてこうやって握ると美味しいんだよって。

あき:おむすびはやっぱ白米かなぁ。でもぬか漬けを食べれば栄養面はよし。この前、あるお母さんに「ぬか漬けはどうやって作るの」って聞かれたから、「米ぬかと鷹の爪と塩と水だよ」って言ったら、「そんだけで作れるの」って。そんな日常を切り取ったことを学べたりできる居場所って、本当はお母さんに必要なのかもね。

編集部:コロナ禍だからこそ「家でもない、学校でもない第3の居場所」が必要と感じたのは、リード文にあるように「共有体験の空白」が気になったから。今回「子どもの第3の居場所」をテーマとした対談でしたが、お二人は「お母さんケアが大事」と口を揃えました。共有体験が必要なのは、まずお母さんなのかもしれませんね。


各務 亜紀(かかみ あき)・「つくろ!の会」、「ここね」とともに「心と身体を健やかに育むための情報発信」をしている。畑活で野菜つくり、料理教室で体つくり、ここねでは精神を整える。全ての根っこはつながっていると、多くの人に伝えている。

後藤 里奈(ごとう りな)・親子サロン「えんがわ」主宰。毎月第1・第3木曜日。第3では子ども食堂も開催。地域に根ざした親と子の居場所つくりに奮闘中!来年から自主保育「親子園」を計画している。


vol.204 しょうがいをみつめるvol.15

それぞれに工夫するオンリーワンな生き方

 東京オリンピック、パラリンピックが閉幕しました。コロナ下での開催にはさまざまな意見があったものの、私にとってはスポーツの面白さ、スポーツが与えてくれる感動を再確認する機会になりました。
 なかでもパラリンピックは、特別支援教育に長年携わっているにも関わらず、初めての観戦でした。テレビを通して見るパラアスリートの活躍に、毎日胸が熱くなっていました
皆さんの中にもパラリンピックを初めて見たという方もいると思うのですが、これだけ多くの国民がパラリンピック、パラスポーツというものを知ったということだけでも、東京でオリンピック、パラリンピックを開催した成果と言えるのではないでしょうか。
 今回は、私が東京パラリンピックを見て考えたこと、感じたことについて書いてみたいと思います。

 競技を見ていてまず驚いたのは、アスリートの高い身体能力です。パラ競泳の鈴木選手には、先天性の四肢欠損があり、右と左の腕の長さが違うのですが、体をうねるようにしてバランスをとる独自の泳法により、エントリーした全ての種目で見事5つのメダルを獲得しました。6歳で水泳を始めたとのことですが、誰の手本もない中でその泳ぎを身につけるまでにどれだけ工夫と努力をされてきたことでしょう。
 障がいのある方の多くは身体や感覚などさまざまな機能が制限されており、それをさまざまな方法で補いながら生活をしています。以前担当していた生徒には視覚障がいがあり、片目がわずかに見える程度の視力しかありませんでしたが、まるで見えているかのように日常生活を送り、足場が不安定な山登りにも挑戦していました。これまでの経験や残存視力、聴覚といった他の感覚などを駆使し、自分なりの世界の見方を会得していたのだと思います。
 また、先日フライングディスクの記録会を参観していた時のことです。生徒(全員が知的障がい)が投げる様子を正面から見ていたのですが、それぞれの生徒が個性的な投げ方をしていました。ある生徒は、体を正面に向け、胸の前から突き出すようにスロー。またある生徒は、真横に向いて手首のスナップを効かせてスイング。これまたある生徒は、投げる前にディスクを大きく振りかぶってポーズ。どれも日々の練習の中で誰に教えられるでもなく、自分自身で見出してきた工夫の成果だということがはっきり見てとれました。

 パラリンピック閉会式で、国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長が日本の伝統技法の「金継ぎ」について触れ、「誰もがもつ不完全さを受け入れ、隠すのではなく大事にしようという考え方です」と紹介しました。
 パラアスリートと私の生徒、全然違う世界の人間のように感じられますが、ともに障がいがありながらもさまざまなことにチャレンジし、それぞれの困難を抱えながらも工夫して、オンリーワンな生き方をしているという共通点がありました。

  パーソンズ会長はさらに、「スポーツの祭典の間、私たちは違いを認め、多様性の調和を見せました。私たちの旅をここで終わらせてはいけません。今日は閉会式というよりも、明るくすべての人が共生できる未来への始まりと捉えてください」と述べました。
 私は私の立場で、共生社会を目指してオンリーワンな生き方をしていきたい、パラリンピックを見ていて、このような思いを抱きました。
 皆さんは、パラリンピックにどのような感想を抱きましたか?    S.I


vol.204 人生これから!

やってみたシリーズ第8弾

たこ焼き屋のオヤジやってみた!

杉山 元則さん(60代)

 数年前から毎月1度の子ども食堂を自身の事務所で開催していた杉山さん。多い時には10人以上の子ども達が訪れ、用意したカレーの鍋が空になるほど。しかし、コロナ禍で思うように活動ができず、事実上休止の状態に。終わりの見えないコロナ禍に「このままではこども食堂は無くなってしまう。自分にできることは何だろう。」考えに考えて、「そうだ、自分でたこやきを焼こう!」と思いつく。
 以前料理は女性スタッフに任せていたけれど、たこ焼きなら自分にも作れそう。
「それに、たこ焼きって嫌いだわって言う人が少ないんじゃないかな。しょうゆ味、ソース味、青のりやマヨネーズをかけたりと、バリエーションも楽しめるし、なんとなく楽しい感じもするし」。
 必要な用具や使い方、保健所の営業許可の申請方法等は知人が教えてくれた。営業許可に適応させるためにこども食堂の台所も改造した。あれこれ試作し、味はだしを効かせた和風味に決定。周りの人に試食もしてもらい、「美味しいよ!」との言葉ももらった。ポスターも手描きで描き、営業許可も無事におり、「たこ焼き屋」のオヤジへの準備はちゃくちゃくと進んだ。

 こうして8月14日、こども食堂にてたこ焼き屋はオープン。多くの人が応援がてら買いに来てくれて、あっという間に完売。たこ焼き屋オヤジのデビューは和やかに、にぎにぎと終えた。
それから数回、子ども食堂で販売したり、依頼を受けて出張販売したりと、杉山さんのたこ焼き屋は地道に営業。美味しくてお値打ち価格と好評だ。
 「丸くきれいに焼けたときと、いろんな方が美味しいよと言ってくださる時がうれしいです」と杉山さんは笑顔を見せる。そして何よりうれしいのは、多くの人と会話ができること。今は、コロナ禍でテイクアウトだけの最小限の触れ合いとなっているが、「今まで話したこともないような方が買いに来てくださることもあるし、いろんな世代の方と世間話もしたりして、市議会議員としての立場とはまた違う角度で、多くの方と触れ合えるのは本当に嬉しいです」
 議員という立場を意識しないで、気軽に多くの方が話しかけてくれる時間は楽しく有意義だと感じている。
 「コロナ禍が治まったら、イートインもして、みなさんにゆっくり過ごしてほしいですね。陽気のいい頃にはテラス席を作ってもいいし」
 子どもからお年寄りまで、みんながたこ焼きのような温かくてまあるい気持ちで過ごしてくれたら、と願っている。


えんぴつカフェ
9月は<手作り秋酵素ジュース>

酵素ジュースとは?
 発酵の過程で酵素と微生物が、素材を分解することにより、素材の持つ栄養素が吸収されやすくなると言われていて、さらに腸内で消化を助け、消化酵素の節約にもなり、デトックス、ダイエット、美肌に効果がある…そうですよ。

 講師の奥村さんが持って来てくれた、自宅で仕込んであったたくさんの酵素ジュース。(レモングラス、りんご&いちじく、しょうがの茎、スイカの皮&シソ、冬瓜の皮&プチトマト)瓶のフタを開けた時のプシュッという感じを体験した後、試飲してそれぞれの味や香りを楽しみました。
 「レモングラスは酸っぱい!」「スイカの皮、いいねえ」 「少し発酵が進んでアルコールっぽい?」

<実践>
 各自持ち寄った果物、野菜、ハーブなどを刻んで、容器に仕込みました。

<基本の作り方>

材料:野菜や果物と白砂糖(具材の重さの1.1倍量)
容器:作る量の2~3倍の容量のもの

①砂糖と生の野菜や果物を交互に入れる。  バナナ、キウイ、いちじく、梨、生姜、紫蘇、蕪、キャベツ、大根、ハーブ、スパイスなど。素材の栄養素が反映されるので、旬のものがおすすめ。
②1日1回よく混ぜる。(手で混ぜるレシピもあるが、どちらでも良い)
 フタをきつく締め過ぎない。(布巾やガーゼをかぶせ、ゴムや紐でとめる。お皿を乗せておいても良い)

※フタをきつく締めたまま何日か放置すると爆発の怖れあり。
※素材や気温で発酵速度は変わる。(1~2週間で発酵し始め、1~2ヶ月ででき上がり)発酵が弱くなったらでき上がりの目安。

③保存する。ザルで漉して冷蔵庫で保存。カスはジャム、沐浴剤、コンポストで堆肥に。(約50℃で酵素は死にます)

失敗!!と思ったら…置き場所や温度を考える、手で混ぜる、砂糖や酵素の強いものを足す。

<参加者の感想>
・ 秋の命と微生物の力。そして、すべて無駄にしない循環の仕組み。その魅力を共有できる人たちとの時間はとても心地よかったです。            (Fu)
・ 知り合いが人参の抜き菜を今まで捨てていたと聞いて、もったいないと持ってきました。それが酵素ジュースになったと知ったら喜んでもらえそうです。  (Ta)
・ わが家の庭に毎年大葉やミントが繁っても、今まで利用しないで捨てていました。今日はそれが活かせて良かったです。蕗と三つ葉も生えるので、今度酵素ジュースにしてみようかな。             (Sa)
・ ずらりと並んだみなさんが仕込んだ瓶を見て、奥村さんが言った「性格がよく出てるわ」のひと言にドキッ!私はどんな性格かなぁと思いました。      (Mi)
・ 早く発酵が進むようにとバナナを手で潰したら、奥村さんに「そんなことをした人を初めて見た」と言われ、びっくり。でも、それも有りと言われて一安心。液を漉した後にジャムを作るのが楽しみです。      (Ha)
・ 材料と砂糖だけというのは初めてでした。たくさんあってどうしようか困っていたわが家の柿も使えて嬉しかった〜。          (Yo)
・ 庭で酵素の強い植物はどれかな、と考えながら採ってきました。野菜や果物、ハーブなど、見る目が変わるかな?なんでも有りの感じが気軽で、楽しい時間でした。         (Ko)

講師・奥村さんの感想
 今日はマイペースの人ばかり!最初にいろいろ説明したのに、その通りに仕込んだ人っていないんだもの(一同爆笑)。でも、こうでなくてはいけないということはないので、どれも有りだと思います。
 酵素ジュースを作った搾りかすは、ジャムにして食べたり、入浴剤に入れて、そのあとコンポストに入れて堆肥にすれば、植物の命を無駄にすることがないので、そこも私は気に入っています。発酵がピークの時(泡の勢い)酵母パンを焼くこともできます。お家でも自分なりにいろいろ試して楽しんでみてくださいね。


vol.204 11月12月のえんぴつカフェ案内

11 月2日の写真撮影会は、好評のうちに終了いたしました。
次回は来年春を予定しています。
お楽しみに〜♪


えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。


vol.204 熱中人 延広 亜希子さん

子どもたちが自分らしく輝くために

フリースクール「らすくの家」を始めた 延広 亜希子さん (各務原市在住)

 「目標は、学校に行けるようになることではなくて、いつか大人になった時、イキイキとその人らしく社会と関われるようになることです」。今年6月に「フリースクールらすくの家」を立ち上げた延広さんは語る。
 自宅で学習教室を17年間続けながら、小学校での読み聞かせボランティア、通信制高校サポート校での勤務などを続け、常に子ども達とふれあう日々を過ごして来た延広さん。
 学習教室にやってくる子の中には、学校を休みがちの子もいたり、それとなく子どもの心配事を話すお母さんもいる。通信制高校では、もっと話しができたら、と心配になる子もいる。そんな子ども達の姿を間近で見てきた。

 フリースクールを始めた直接のきっかけは、「そろそろ自分が本当にやりたいことをやってみたら?」というある人のアドバイスだった。
 その言葉を聞いた時、何かが心にストンと落ちた。今までの子どもとの関わり方でも意義を感じてはいたが、「もう一歩踏み込んで子どもたちと関われたら」と感じる場面がたびたびあったことが思い浮かび、自分の中で埋もれていた気持ちが見えてきた。
 「私は長年子ども達と関わっていますが、専門的な資格を持っている訳ではないです。でも、だからこそできる接し方もあるのでは。こうしなさいと教えるのではなく、その子のためにはどうすることがいいのか、親さんと一緒に考えるというスタイルでやっていきたいんです」。それにはまず、子ども、お母さん、時にはお父さんの話を時間をかけてしっかり聞くことから始める。

 子ども達に家庭的な雰囲気で過ごしてほしいとの思いに家族も協力的で、「らすくの家」は自宅の一部を開放。音楽が趣味の延広さんの家には楽器も多い。「ここでは、ドラムを叩いてもいいし、ウクレレやピアノを弾くのも楽しいと思うし、絵を描いていてもいい。今後やりたいと思っているのは、お昼ごはんをみんなで材料の買い出しから、調理し、食べて、片付けまでをしたいなってこと。 いろんな楽しみを知ってほしくて」。自然の中に出かけて、季節を感じる活動もしたい。学習面でのサポートもするし、らすくの家で過ごしながら、自分の好きなことを見つけ、そこから自分に自信を持ってくれたら。「家でずっとゲームしているのもなんだから、らすくの家に行こうか、そんな感じでいいんです」。
 家でも学校でもない、第3の場所が子どもには必要なのでは、と延広さんは考える。
 「学校に行けなくなったきっかけは、友達に嫌なことを言われた、授業についていけなくてつまらないなどさまざま。大人からみたら些細なこともあるけど、そこからどう抜け出したらいいのかわからずに苦しんでいる親子の姿をたくさん見てきました。学校にいくことが、全てではないけど、それがその子の希望なら少しでもその手助けをしたいですし、学校に行かない選択をとるのであれば、その子の最善となる道を一緒に探したいです」
 子ども達が自分らしく羽ばたくその行き先は、ひとりひとり違う。その場所にたどり着くための足がかりに「らすくの家」がなれたら、と思っている。「フリースクールらすくの家」は、まだ始まったばかり。
 「のんびりやの私ですからね、気負わず、ゆるーくやっていこうと思うんです」。
 淡々と語りながら延広さんは微笑んだ。


「らすくの家」は、看板犬ラスク(ミニチュアダックス)からつけた名前。不登校に限らず、子育ての悩みや、家庭での問題なども相談にのる。対象は小学校1年生から中学校3年生まで。詳細はホームページをご参照ください。「フリースクール らすくの家」で検索


のぶひろ あきこ
3人の子どもを育てながら、17年間学研教室で小・中学生の学習指導。地域の鵜沼第一小学校で読み聞かせボランティアや、英語ボランティアを行ってきました。学習指導、カウンセリング経験あり。教員免許所有。


vol.204 夢か悪夢かリニアが通る!vol.33

産廃に揺れた町で

 静岡県熱海市で7月3日に起きた大規模土石流。真っ黒な濁流がまるで生き物のように建物をなぎ倒していく映像に戦慄を覚えました。犠牲者は26人を数え、1人は行方不明のまま。静岡県は、流れた土砂の総量が約5万5500立方メートルで、そのほとんどが盛り土だったという解析結果を公表しています。リニア中央新幹線が計画されている沿線の多くの住民が、この事故を「他人事」とは思えないのも無理はありません。全体の86%がトンネルとなるリニア建設では東京ドーム約45杯分5680万立方メートルの残土が発生して多くが盛り土になり、なお約3割の受け入れ先が確定していないのです。         井澤宏明・ジャーナリスト

きれいなところだけど

トンネルの工事施工ヤード造成地入口。既に山林が形を変えつつあった(7月10日)

 熱海で行方不明者の捜索活動が続いていた7月10、11日、岐阜県御嵩町でリニアの残土処分場の住民説明会がマスコミなど報道陣に非公開で行われました。
 JR東海によると、町内で掘削する美佐野トンネル、日吉トンネルから発生する残土は計約90万立方メートル。そのうち、自然由来のカドミウムやヒ素などの有害な重金属が混ざった「汚染土」(JR東海は「対策土」と呼んでいます)を含んだ約50万立方メートルを町有地約7ヘクタールに、残り約40万立方メートルを民有地など約6ヘクタールに埋める計画です。
 「汚染土」は2枚の遮水シートと3枚の不織布を交互に重ねて覆うことで有害物質が漏れ出るのを防ぎ、周辺の水質をモニタリングしていくとしています。
 会場からは、熱海の事故を受け、山中に盛り土された残土が下流の住宅に被害をもたらすのではないかと心配する声が上がりました。また、残土処分場の近くを流れる押山川から可児川、木曽川へと有害物質が流れ込むことによる飲料水や農業への影響を懸念する声もありました。
 隣接する可児市では2003年、高速道路「東海環状自動車道」工事で出た残土に含まれていた黄鉄鉱による水質汚染で、稲作ができなくなる被害が起きています。
 残土処分場候補地は絶滅の恐れのあるハナノキなど希少植物の群生地。ところがJR東海は説明の中でそのことに触れませんでした。町の生物環境アドバイザーを務める女性は「今、伐採して埋めようとしているのは、町に 残された唯一の自然豊かな土地。JRさんはこの土地の写真を示したうえで、『こんなにきれいなところだけど、町民の皆さん(残土処分場にして)いいですか』と尋ねてください」と呼びかけ、説明に不信感を露わにしました。

消極的な賛成

「町民に判断を委ねる性質のものではない。この2年間、悩みに悩んだ」と渡邊町長
(9月9日、御嵩町議会)

 9月9日に開かれた御嵩町議会本会議。町有地を汚染土を含んだ残土の処分場にすることについて渡邊公夫町長は「受け入れを前提として協議に入りたい。反対の声はあるが解決策はない。立場としては消極的賛成です」と表明しました。その理由について、かつて町内で計画されていた産業廃棄物処分場問題を持ち出し、「我々は『なぜ全国の廃棄物を御嵩で』と言ってきたので、『御嵩のもの(土)をどこかへ持っていけ』と言うのでは論理に整合性が無くなってしまう。整合性を保たなければ、一生懸命取り組んだ産廃問題を否定することになりかねない」と説明しました。
 同町では1996年、産廃処分場建設を巡り当時の柳川喜郎町長が襲撃され翌年、建設の是非を問う住民投票で受け入れを拒否した経緯があります。
 JR東海が2017年6月、地元に行った説明では、汚染土の持ち込みには言及せず、町有地に汚染土を持ち込む案は19年8月になって示されました。町は昨年5月、「環境保全策が不十分」としてこの提案を拒否。一転して容認に至った背景として町長は「地盤工学、水環境学、土壌環境学の専門家の話を聞き、一定の理解、納得ができた」と説明しました。
 産廃問題に揺れた遺産として、同町は独自の環境基本条例や希少野生生物保護条例を策定してきました。その環境基本条例の前文にこうあります。「住民投票を実施した結果、町民の大多数が『大量生産・大量消費・大量廃棄のシステム』より『健康に生きていける環境』を選択しました。『カネ』より『命』の選択でした」。その理念を維持できるのか、同町は正念場を迎えています。


vol.204 ボーダーレス社会をめざして vol.63

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

幸せになるために誰もが…

 車を運転していたら平原綾香さんの「幸せになるために、誰もが生まれてきたんだよ」という歌詞が流れてきました。あ~そうだよね。幸せかぁ~。
 先日、息子が小学2年の時に担任をして下さった先生からお電話がありました。「あっちゃんが年賀状や暑中見舞いなどを送ってくれるので、お礼が言いたい」と。久しぶりに昔を思い出し、お話をしました。 実は先生は、私を救って下さった恩人なのです。多動の息子をクラスの生徒さんを巻き込み、クラスに溶け込ませて下さったのです。1年生の時に「普通学級ではなく、支援学級に行かれた方がいい」と1年生の担任・主任の先生に言われた後ですので、何とか普通学級で過ごせるようにと家でもフォローをし頑張っている時でした。
 ある日「伊藤さん、あっちゃんが挙手をして話すようになったから、こっそり教室に見に来て。」と連絡が来ました。見に行くと、手を挙げあの子が喋っていました!!知らない息子の姿でした。救われました。鮮明に覚えています。温かい眼差しがありました。最初から拒否するのではなく、どうしたら息子が皆さんと一緒に学んでいけるか模索して下さいました。先生すべてがそのような方ばかりでありません。本当にラッキーでした。30年ほど前の話です。 当時は、現在ほどたくさんのサービスがありませんでしたから、多くの人に助けられ、応援されて子どもを育てていました。今はサービスが溢れています。よくよく考えてみますと、自分で考えていろいろ挑戦できたことはある意味で幸せだったのかもしれません。そして、先生に現在の報告をしました。息子の「寒椿」という絵が、解体業者の斫木村さんという会社で養生シートになったこと、また大垣共立銀行さんの現金を入れるための封筒に息子の絵が採用され10,000部、印刷されることをお伝えしました。「良かったね」と喜んでもらえました。「やっと、です。20年かかりましたね。」長い歳月を経て、障がい者の絵が社会貢献という名目で使われるようになりました。その中に選ばれるという事はどれほど幸せな事か。息子は淡々としていますが長い長い月日でした。先生と電話を代わったのですが、会社では、これこれの仕事をしていますと話をして終り。なんとそっけないことでしょう。でも会話が少し成り立ったのですから、成長です。電話はすごく苦手で、ガチャンと切らなかっただけ良かったです。
 社会貢献と言う考えは、長い時間をかけ時代と共に作られてきました。誰もが幸せになるための社会でなければ、生まれてきても幸せになれない人がいるのではないでしょか?。


vol.204 菌ちゃん野菜応援団 vol.25

これから畑仕事にはよい季節(^^)

 暑さ寒さも彼岸まで。一気に涼しくなりました。
 畑仕事にはよい季節になりましたね。何か始めてみたいなー、と思われる方は本屋さんにGoしてみてください。
 今発売中のやさい畑にて「草による菌ちゃんの土作り」がオールカラーで22ページもに渡って掲載されています!!
 畑でのやり方はもちろん、プランターでのやり方もとても丁寧にかかれています。今すぐ取りかかれば年内にイチゴの苗が植え付け出来ますよ。春にはおいしいイチゴが食べられること間違いなし!

①プランターの下に水抜きすのこをしき、古くなった土を9分目までいれる。
②枯れ草を上までしっかり乗せじょうろでしっとりするまで水をかける。
③上に土を軽く被せ、雨避けのマルチを被せ、ありがとうの言葉をかけて軒下などにおく。
 2ヶ月経ったら苗の植え付けが出来ますよ!!ぜひ試してみてね。


vol.204 未来に続く暮しの学びPrt-45

表現することの大切さ。

 社会情勢的にも、星の巡り方にも、内観的な動きも、いろいろと意識がめぐるこの頃。私を取り巻く世界でも否応なく変化を強いられて、そのことに影響されながら、自分の目でこの状況をちょっと俯瞰して観察しています。その観察から受けた気づきは、表現することの大切さに直結しました。
 どんな方法であれ、うた、絵、詩、踊り、演奏、造形、園芸、話す、なんでも、自分の中から外に出す<アウトプットの方法>を知っていると、人間は楽しく生きていけるのではないかと思います。特に「表現は、抽象的でいい」。これは私の持論ですが、会話のように成り立たせる必要がないからです。かといって、一方向ではありません。自分の意識を投げかけることによって、鑑賞者がなんらかの反応をしてくれたら、それは一種の“会話”とも言えます。それと、評価やコンペティションのためではなく、作り出す過程をただ単純に楽しむこと、その行為こそが芸術なのではと。だから、芸術というのは何千年も前から、人間の生活の中に溶け込んでいるのだなと思いました。

 私の住んでいる地域、バイロンベイは、アーティストの多い町だけあって、アーティスティックなワークショップや、イベントもよく行われていました。今はロックダウン中なのでそれも禁止。オーストラリアは異常に厳しい規制があります。集団で集まるのも、公共で踊るのも、今は違法!。。。ルール違反者は罰金50万とか、警察はもちろん、軍隊まで出動ですよ。なんだそりゃとつっこみどころ満載ですが、そこはおいといて、集団ではできなくとも、個人レベルでできる表現を楽しむことはとても大切だなと思います。

 持続可能とは、続けられる仕組みつくり。まずは「楽しい」ことが第一条件。私は描いていると楽しくてずーとその意識状態でいたくなる。なので絵を描き続けています。でも、、、人や自然とかかわってい生きていることは基本中の基本なので、全てに感謝しながらちゃんと地に足をつけるところに戻ってくる。そうすると絵を描くこと、畑に出ること、人と交流することなどバランスが自然にとれるようになる。それも自分が体験して今は経験値として私の中に根付いています。

 と、いうことで、もしこの記事を読んでいて何か響くところがあれば、表現することを楽しんでみて下さい。内から、外へ、気軽に、笑顔が自然に自分の中からでてくる感じで。    YAO


vol.204 ここいく日記 リレートーク はじめの21歩!

小さなころから性教育を!

 「県内〇〇人感染」新聞には、毎日のように新型コロナウイルス感染者数を示す見出しが載っています。その記事はいつも同じような場所に書かれており、これはまるで連載ではないか?と目にする度にうんざりします。
 このコロナ禍の影響で、今まで規制の無かった事がどんどん「してはならない事」となり、やらなくても良いことが「しなくてはならない事」に変わってきてしまいましたね。 感染拡大を防ぐ為には仕方がないことなのか?これから大きく成長していく幼児、多感な十代の子どもたちにとって、人との関り、出逢い、触れ合いが制限される今の生活は決して良い状態とは言えません。
 この影響で私たち「ここいく」が定期的に行ってきた幼稚園、学校からの「いのちの授業」の依頼も激減しました。私たちの活動の危機というより、伝えるべきメッセージや学びを届けられず、体験する機会が少なくなってしまった子どもたちの危機だと思います。
 家庭での性教育はよく「難しい」「どう教えていいか戸惑う」と言われます。
 「お兄ちゃんには、おちんちんがあるのに、どうして女にはないの?」「赤ちゃんはどこから生まれるの?」
 このような質問は85%の子が5歳までに母親にすると言われています。この時決して誤魔化さないで下さい。逃げたり、誤魔化したりすると、子どもは敏感に感じます。『こういうことは親に聞いてはいけないのだ』 親子のタブーを作ってしまうと、子どもは自分で答えを探そうとします。探す先は友人や雑誌から、今はネットからかもしれません。こういう時は逃げないで、チャンスが来たと思って下さい!
 質問されて困ったときは、是非こう言って下さい!「とても、いい質問だね。お母さんもすぐには答えられないので、勉強してみるから、少し待っててね」
そして、ここいくメンバーにご相談下さい(笑)。 
 本当に困ったときに、この親に相談しようと思えるかは信頼関係です。小さなころから性を語りあえる関係を作っていくことは大切ですね。
 小さな子どもたちはふざけたり、いたずらしたりと性器に興味を示す時があります。
 プライベートゾーン(水着で隠れる場所+口)の大切さは小さな頃から教えてあげて下さい。ぼくだけの、わたしだけの大切な場所。人に見せたり、触らせたりしてはいけないこと。
 女の子には赤ちゃんが生まれてくる道がある。だから綺麗にしてね。ウンチはこうやって拭こうか。男の子にはタマタマ(精巣)あるよね。ここでは「いのちのもと」の精子が作られるんだよ。蹴られるととても痛いのは、大切なところだから乱暴に扱われない為に痛く感じるようになっているんだよ。
 大切なことを恥ずかしがらずに事実として伝えることで、幼児でもしっかりと受け止めることができます。自分の体の仕組みを知ることで「自分を大切にする」ことに気付きます。そして自分を大切にできて、初めて他の人を(周りの人)を大切にしようと思えてきます。

 今回紹介したのは、授業のほんの一部です。家族で親子で体のことを伝える事も、とても大切なことですが、お友達やクラスメイトの皆と一緒に「いのちの授業」を受けることで、性被害の被害者、加害者になることを防ぐことにもなりますし、何よりも知らなかったことを知る喜びを共にわかちあう事ができると思います。
 そして、今までは園や学校での授業を中心に活動してきましたが、今後は少人数の集まりでのミニ授業なども対応できるよう工夫していきたいと思います。質問もお受けします。お気軽にお問合せ下さい。

担当:ここいくメンバー・多田良子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.204 連載-4 南の島よりハイタイ

 浦添市(うらそえし)は、沖縄本島南部、那覇空港のある那覇市の北、普天間基地のある宜野湾市の南に位置しています。人口は約12万人を数えます。鎌倉時代から室町時代にあたる1200年~1400年ころには首里以前の琉球の王都として、舜天、英祖、察度といった王統のもと貿易や文化の中心として栄えていたと伝えられ琉球史においても重要な位置を占める地でもあります。「津々浦々を襲う(支配する)」を意味する浦襲(うらおそい)が浦添(うらそえ)の語源となっています。
 13世紀に造られたとされる墓、浦添ようどれには、英祖王と尚寧王と彼の一族が葬られています。このようどれを含む浦添城跡一帯の丘陵は前田高地といって、浦添市で最も高い場所で米軍からは「ハクソー・リッジ」と名付けられ、沖縄戦で、米軍と日本軍の激しい戦いで「ありったけの地獄を一つにまとめた」と表現されています。住人の二人に一人が犠牲になり一家全滅の家族も少なくありません。
 2016年米国制作の「ハクソー・リッジは、前田高地の激しい戦闘を描いた映画で、2017年アカデミー賞を受賞しています。
 2019年ゆいレール(モノレール)が延長され、空港、首里城からもアクセスしやすくなり浦添城跡の散策も気軽に楽しめるようになりましたので、ぜひ訪れてほしいスポットです。
 最寄り駅の「浦添前田駅」から浦添城跡に行く途中に、浦添中学校がありますが、その入り口には、その時その時にふさわしい花文字の花壇が心を和ませてくれます。コロナの緊急事態宣言中には、「命どう宝」(ぬちどうたから)。命こそが宝という意味です。沖縄人のやさしさに出会えるお気に入りのスポットです。
 話は変わりますが、浦添にはパン屋さんが多いことにも驚かされます。それも、それぞれに個性を持った魅力的なお店が多いのです。その中の一つ「天食米果」(あましょくべいか)さんは、パンの形はすべて食パン型、毎日15種類ほどのパンが、かわいいお店に並びます。国産小麦、自家製酵母を使用し、季節ならではのパンも登場します。21年前、福島県から単身で移住されパン作りを学び、13年前に独立された赤嶺温子さん(あかみねあつこさん)、沖縄のゆったりした居心地の良さの中で、一人でやれる範囲で細く長く続けられたら・・と話されています。その日に残ったパンは、「リベイク」のサイトを使って冷凍して地方発送もされています。
 魅力いっぱいの浦添市、みーぐる(目をきょろきょろしてあちこちを見る) うらそえ、次回もお伝えしたいと思います。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.204 プレゼントコーナー

1- あなたが「思わず笑っちゃった話し」聞かせて!
大笑いでも、くすくす笑いでも笑うっていいですね。笑顔の元、みんなにわけてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
 タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
 ※Cは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:11月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A.やきものワールド ペア招待券
         やきものワールド実行委員会様より…5名様

国内最大級の陶磁器フェスティバルが今年もやって来る!
11/26〜12/2ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)にて。同時開催の「なごや鍋フェステバル」も見逃せないですよ!
写真は去年の様子です。 https://yakimonoworld.jp/


B.シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券
       和楽様より…3名様

過炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤です。その他の添加物は含みません。除菌効果があり、衛生的に仕上げます。塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いも、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


C.在来自然農法の新茶
                ちゃぼぼ園様より…3名様

揖斐郡春日、天空の茶畑に700年以上続く在来種のお茶の木。お茶に含まれるカテキンは、免疫力を上げ、対コロナに有効と注目されています。マイボトルで携帯しお茶のある暮らしを!にらめっこ編集室でお受け取りください。80g入りです。


D.CINEX 映画招待券
               シネックス様より…ペア3組様

映画館で作品を観る良さは、大スクリーンや音響など、いくつもありますが、映画館が醸し出す雰囲気が好き!という方が多いそう。気分転換で免疫力もアップ!? 写真は映画「TOVE トーベ」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


vol.203 原点、原体験、原風景を持つ

 ず〜いぶん前のことです。にらめっこ編集者たちが「少人数学級を実現する請願」に取り組むために「教育を考える祖父母の会」を立ち上げた頃。今から20数年前のことです。請願の署名を集めると同時に、何度も勉強会を開きました。記憶に残るのが、その当時、教育先進県といわれた長野県の教育長をお招きして、講演会を開いた時のこと。当時の教育長は黒沢氏。とても物腰の柔らかい方でしたが、壇上で開口一番「道路は待てるが、子どもは待てない」ときっぱりと言われました。名言です。
 その意味は、「子どもは一年、一年成長していく、その間はかけがえのない一人ひとりの育ちの時間。だから子どもの環境を整える方が優先なのです。生活に支障をきたすような工事は別として、道路工事はいくらでも待てます。」
拍手喝采でした。要は公共工事より教育に予算を!ということですね。

 今とても気になっていることがあります。若い人たち、小・中学生、高校大学生、社会人となって1、2年生・・・彼らの一年、一ヶ月、一日・・・の大事な時間がコロナ騒動で奪われてしまっていること、そしてそのことがあまり報道されていないことです。

 6年生の修学旅行は6年生の時にしか味わえないこと。それは中学3年生でも同じ。中学に進学してもオンライン授業で級友とも離れ離れになったり、遠足や、宿泊研修、野外活動や、キャンプなどが中止となったり・・・など、その時ならではの体験、経験は、その後の成長に大きく影響してきます。大学生に至っては、リモート授業でキャンパスライフを実現できない。短大生は2年のうちもう残りわずかです。
 今、コロナ騒動で、子どもたちの大事な生活環境が大きく変容しています。

 『歳月人を待たず』という言葉、陶淵明『雑詩』にある一節です。『雑詩』とは、「その時々の気持ちをとりとめもなく書つづった詩」という意味。
陶 淵明(とう えんめい、365年- 427年)自ら農作業に従事しつつ、日常生活に即した詩文を多く残し、後世には「隠逸詩人」「田園詩人」と呼ばれる。

人生無根蒂 飄如陌上塵 分散逐風轉 此已非常身 落地爲兄弟 何必骨肉親 得歡當作樂 斗酒聚比鄰 盛年不重來 一日難再晨 及時當勉勵 歳月不待人

 人生には木の根や果実のヘタのような、しっかりした拠り所が 無い。まるであてもなく舞い上がる 路上の塵のようなものだ。 風のまにまに吹き散らされて、もとの身を保つこともおぼつか ない。そんな人生だ。みんな兄弟のようなもの。骨肉にのみこ だわる必要はないのだ。嬉しい時は大いに楽しみ騒ごう。酒を たっぷり用意して、近所の仲間と飲みまくるのだ。血気盛んな 時期は、二度とは戻ってこないのだぞ。一日に二度目の朝はな いのだ。楽しめる時はトコトン楽しもう!歳月は人を待っては くれないのだから!!

 「時間の流れは、絶対に止まらないから今という時を大切にしなさい、大切に生きなさい。」 という意味です。時間が過ぎて年が変わっていく事は全ての人にとって平等です。同じように一時間が過ぎ、一日が過ぎ、一年が過ぎていきます。ですから、今できること、今しかできないことに勇気をもって挑戦し取り組むことが大切です。子どもたちには、一日一日を大切にし、挑戦する生活をしてほしいと願っています。

時は片時も待ってはくれない。あ〜それなのに!

 学校が休校になったり、運動会、スポーツ大会、文化祭などのイベントは中止、友達との他愛もないおしゃべりもできないなど、人生の大切な一瞬一瞬が失われてしまう現実を私たちはどれほど気にかけているのでしょうか。
 世間では、コロナ感染者数が増えた、減った、ワクチン接種では地方によってばらつきがある、誰が優先か、職域接種だ、次は若者にも接種を!・・・などの報道ばかりが目につきます。7月に入ってから、新型コロナウイルス感染者の増加が止まりません。緊急事態宣言が再度発令される可能性も高まっている中でも、オリンピックは開催されました。生活のありとあらゆる側面が新型コロナの影響を受ける中、小中高校生に関する報道は本当に少ない気がします。

原点、原体験、原風景を持つ、ということ。

 検索サイトで「原風景」と入力して調べてみると、
・人の心の奥にある一番最初の風景。原体験から生じるさまざまなイメージのうち、風景の形をとっているもの。
・今はなくなってしまった、子どもの頃の記憶のような風景。
・様変わりした現実の風景に対して、本来そうであっただろう、 懐かしさを覚える風景。
・人それぞれの、感性の基礎となる景色。
・ 人がある程度の年齢に至ったときに最も古く印象に残っている風景やイメージ。定義づけは難しいのだろうけど、自分の原風景をはっきりとしたイメージとして持っておいたほうがいい。なぜならそれは自我を形成するのに一番大切な時期だったという裏付けになるだろうから。

 原風景はそれぞれの人の「原点」が育っていく「原体験」の環境、そしてその記憶であると考えると、大切な時期をコロナ騒動で奪われている学童期や学生たち、若者たちが直面している機会の不均衡に、私たちはもう少し想いを馳せる必要があると思います。

あなたの「原風景」はどんな風景ですか?

体験・経験がその後の人生の大きな礎となります。子どもたちの「今」がどれほど大切な時期なのか認識し、大人としてできることを見つけたいものです。


vol.203 こどもたちの未来のために

 8月8日、郡上市総合文化センターで行われた『子どもたちの未来のために。マスクやワクチンの安全性について』と題して行われた講演会。郡上の若いママ達が、「郡上市でも、いよいよ未成年者への接種券が各家庭に配布されました。広報でも、『郡上市は高校3年生が受験、就活に関連して、優先接種となりました』とアナウンスされており、8/5より接種が始まります。決して義務ではない接種が、当たり前の流れになっており避けられぬ同調圧力を感じている方も少なくないと思います。ちょっと立ち止まって判断出来ますように。」そんな思いが募り、広島県呉市の市議会議員・谷本誠一氏の講演会を企画しました。その中で、谷本氏はPCR検査、ワクチン、マスクについて、議員という立場で情報を得て行動されています。以下、内容を抜粋してお伝えします。

谷本誠一氏・広島県呉市市議会議員
(全国の有志の医者とともに、PCR検査、一連のコロナ報道について、法律、憲法に基づいた見解を示し全国で講演活動を行なっている)

新型コロナ「陽性者」≠「感染者」

 昨年12月、柳ケ瀬裕文という国会議員が、特別委員会で、「PCR検査で陽性になったら感染か」との質疑に対し、厚労省の佐原総括審議官が「陽性は感染性を持つものということであり、証明はできません。」とはっきり答弁しています。
 陽性者を感染症と発表したら恐怖を煽るだけです。私は呉市の保健所に「PCR陽性イコール感染症じゃないことが、明白になったのになぜ感染者と公表しているのか」と聞いた。すると「国から通知が来ています」との返事。その通知を読むと、「コロナの疑いのある人は二つの方法で診断をしてください。一つは、そのウイルスを実際に取り出すこと。これはcovid-19ですという診断。ところがこれは不可能です。いまだにこれを取り出して証明した人は世界の誰もいないんですから。もう一つの方法はPCR検査法を用いなさい」と。そして「陽性になったら、一つの判断材料としてcovid-19であると報告しなさい。」と書いてある。

教育の現場では

 学校で、一人熱が出てPCR検査をして陽性者が出たとします。するとその学級の児童は全員が濃厚接触者。隣のクラスは接触者ということで保健所がくる。検疫法に基づいて、積極的疫学調査で全員PCR検査をします。5人以上陽性者が出たらクラスターという定義になり、この学校は休校。でも症状が出ている人はほとんどいない。そこで、陽性だけど無症状者が学校に出かけたら、うつるんですか?ということが問題になってくる。実はつい先般、国民が国立感染症研究所というところに、「無症状感染者から他人に移るという証拠の論文があったら公開してください」と、情報公開請求をしました。回答は「開示できません。そのような論文、科学的根拠は持ち合わせていません」。
 実はポルトガルでは「PCR検査は信用できない、だからこれは無効である。」と市民が訴えていた。すでに裁判が行われて、「PCR検査の陽性者を2週間隔離するのは違法である」という裁判の結果が出ています。

そもそもウイルスは存在するのか?

 ドイツのある機関が昨年、コロナウイルス検出した者に懸賞金を出しました。日本円にして1億9千万円。しかし、いまだに誰も手を挙げていません。世界58国が、「新型コロナウイルスの証明はできません」とはっきり言っている。アメリカの疾病管理予防センター(CDC)もそれを認めています。
 日本では、ある女性が厚労省に電話してそのことを聞きました。「新型コロナウイルスってちゃんとあるって言うことが証明されているんでしょうか?」と。オペレーターはマニュアル通りに「その答えはないんです」と。「では存在がわかってないものに対して、どうして感染症の対策を?」とさらに聞くと、「新型コロナウイルスが存在すると仮定して、感染症対策を講じております。」という答弁でした。

あれ?ワクチンって、感染症予防にならないの?

 ファイザーの仕様書に「このワクチンは感染予防効果があることは証明できていません。従って、ワクチンを打った後も引き続き感染症対策を取ってください。」と書いてある。厚労省のホームページにも同じことが書いてあります。ではなんのためにワクチンを打つのでしょうか?
 これから摂取する方、だんだん対象年齢も下がってきました。ワクチンの開発には通常10年はかかります。しかし今回のワクチンはたった10ヶ月。ファイザーとかモデルナのワクチンを接種するためには、医薬品医療機器等法に基づいて承認を得る必要があります。しかし政府は、危機的な状況があるから短期間で特例承認をすると。治験を省略できるというのが特例承認です。
 一番権威のあるアメリカ食品医薬品局(FDA)という機関が、「これは実験が終わっていないから承認はできません。その代わりWHOが言うように、パンデミックになるから特別にこれを緊急使用許可を与えます」と。緊急使用許可と承認は違います。これは実験中です、ということ。この実験は治験期間が定められていて、ファイザーは2023年の5月2日まで。モデルナは2022年の10月3日までです。

 ワクチンは、<コロナが収束する唯一の手段なら、副反応があってもみんなが助かるなら、集団免疫獲得のため打つなら…>あなたはどう判断しますか?

逆行した生活

 今日は私だけマスクをしていません。先ほど司会者から「マスク着用してください。」とアナウンスがありましたが、そのように言わないとこの施設を貸してくれないから。実はこれはおかしいんですよ。呉市も同じですが…。
 マスク着用、ソーシャルディスタンス、これはお願いです。お願いを拒否した場合は別にお咎めはありません。つまり、マスクを着用しない団体に貸さないということは憲法違反になり強要になります。
 そこで私は、厚労省と文科省に「マスクをつけないことによって他者に感染させる、あるいは感染予防になると言う科学的根拠を出してくれ」と請求しました。「それは持っていません」と言う返事でした。
 そのような状況下で大人が皆マスクをしているから、子どもたちもそれに準ずる。特に学校。暑い時期の登下校、歩くだけでも運動に匹敵します。マスクしていると苦しくなる、酸欠になる、脳が働かなくなる、認知症が進む、記憶力が低くなるとか、そういうことがわかってきています。息を吐くと二酸化炭素を出す。それを吸うから体が弱る。で免疫が落ちる。発達期にある子どもの情緒的なものが育ちにくくなるという研究論文もあります。マスクは子どもにとって非常に有害であることがわかっているんです。
 文科省が作った“学校に対する衛生管理マニュアル”には、「体育(部活)以外はマスク着用のこと」とあり、それを全教育委員会に通知をした。教育委員会は上の言うことを守らなければ、ということで保護者が訴えてもなかなか動かない。それを校長会議を開いて、全校長に「国からこう言う通知が来ている、従ってください」と。これは命令ではなくお願いをするわけです。

ほんとうに必要か、そのマスク

 愛知県のある保護者が、自分の子が学校でノーマスクを実現していた。しかし教頭がその保護者に「マスクをつけなくていいから、あなたのお子さんを教室の隅っこに机を移動させてください。そこに仕切りをつけてください。」と言われたと私に相談に来た。私は「絶対に屈しちゃいかん。」と言いました。他の児童から、マスクしてない罰だとか影でコソコソ言われて、のけもの扱いにされるリスクが高い。つまり児童生徒が差別と偏見にさらされてしまう。いづらくなって不登校になってしまうことも否定はできませんから。
 文科省の衛生管理マニュアルには、「新型コロナウイルスに対応する学校運営に関するガイドライン」があり、そこには「差別とか偏見を許してはいけない」と書いてある。この部分を切り取って学校に訴えるように伝えました。それでもマスクをつけろというなら、刑法223条の強要罪に該当しますよと訴えなさいとも。
 誰でも望めばノーマスクが実現するようになることが大事。私は、“ノーマスク学校生活宣言”を保護者と子どもが出せば拒否できないという方程式を作りました。学校全体、市全体で、児童生徒が全員ノーマスク!要望ではなく宣言をしよう!その第1号が6月1日だった。今42号までいってます。なんでここまで広がったのか。この方程式を私のFBで公開したからです。皆さんもどうぞ閲覧してください。
 あるお母さんが「谷本議員、一緒に教育委員会に行ってください」と相談に来ました。議員が来るということで教育委員会は課長だけでなく、部長も対応してくれました。部長は「この宣言書には二つの要素がありますね。一つは、この宣言をしたら校長や教育委員会も、ダメだということは憲法上できない。二つ目は、宣言をしたらその子が孤立する可能性がある。マスク警察、それは児童にもいれば、先生にもいて、保護者にもいる。そこから護る必要がある。これを学校側に要望するということですね。」その2点をちゃんと理解してくれた。例えばホームルームの時間に「今日から誰々ちゃんはお母さんとも相談して先生とも相談してマスクをしませんから、皆さんよろしくね!」と一言いうだけ。特に小学生は素直だから「あーそうなんだ」って。「そのお子さんを守る」その前提がないとノーマスク宣言は成立しない。簡単じゃないんです。

私の決意、これは闘いです!

 ある方が「対決するようなことはしないで、柔軟に。その方がいいんじゃないか。」と言いました。でもそれでは要望は通りにくいのが実情。だから、これは闘いなんだ。間違った政府の政策、それを正すために保護者が現場の子どものために立ち上がる。その闘いを絶対に妥協せずにやる。そしたらその保護者はどんどん勉強し、調べはじめ、目が開けてきて、「今まで私は政治に全く関心がなかったけど、関心を持った。」と言うお母さんたちがいっぱい増えてきますよ。自分たちの1票が政治を動かすんだと言うことに気づいて、それが投票につながる。でも、今いる政治家を説得するのは難しい。ならばそこからグループを作って市議会議員くらい出せばいい。地方議員にも理解者を広げ、輪を作っていく。そのためには有権者が声を上げないと、政治は動きません。これを言ったら票が減ると思いますが、私は減ってもいいと。政治家は真実を述べる。そのために私は議席をいただいているんだと言う信念で、必ずその理解者は出てくると信じて、闘っていくことを決意をいたします。

文責・にらめっこ


vol.203 気候危機・自由と権利

今、何が起きているか

 日本でも有名になりましたが、オーストラリアの火事では、6000近い建物が燃えて、30億という数の動物が焼け死にました。ユーカリという木は樹脂、油をたくさん含んでいるので、空気が乾燥している中では気温が40度という高温に達したら勝手に火がつくと言われています。
 一方、アマゾンの火事は、僕らが日々口にしている肉、特に牛肉のために人が火をつけています。焼畑です。牛の放牧場所や大量に食べさせるトウモロコシや大豆を育てる場所を確保する為に、原住民や動物が住んでいるアマゾンを焼き払う。
 気温が上がると、大地に含まれている水分や海の水分がこれまで以上にたくさん蒸発するようになります。温かくなった空気はたくさんの水蒸気を含み、豪雨や洪水、台風をこれまでにない大きさにしたり、より頻繁にすると言われています。

 2月にはスペインで、超大型の嵐、6月にはインドで一週間に2度スーパーサイクロンが発生し100人以上が避難、7月14日、ドイツでも僕が住んでいた所を中心に、観測史上最大の豪雨と洪水が発生。1300人が行方不明になり、一番仲が良かった友人もまだ連絡がつかないです。7月20日には中国で、観測史上最大となる豪雨と洪水が発生、地下鉄が浸水…。
 2019年の7月にドイツでは気温が42.6℃に。ヨーロッパでは熱波による死者が7万人以上。世界で二番目に寒い国カナダでは、今年の6月29日に気温が49.6℃、719人が死亡しました。アメリカのカリフォルニア州では、7月9日に気温が54.4℃に達しました。これは地球上で観測された気温の中で一番高いものです。過去最悪な火災がアメリカでも発生しています。
 南極の気温は去年の2月に20℃を超え、1/4の雪や氷が溶けて海の高さを上げ、北極圏では今年の6月に気温が48℃を記録しました。ここまで暑くなってしまった北極圏では、一日に百億トンを超える量の氷が溶け続けています。
 世界中の2/3を超える人々が沿岸部に住んでいるとされています。このまま海面が上がったら住んでいる場所や資源が失われ、残ったものの奪い合いが世界中で発生するといわれています。今年の2月に行なわれた国連の安全保障理事会でも、気候変動と戦争の繋がりに重点を置いて話している国が多かったです。日本もついに今年の5月に防衛省が気候変動が安全保障に与える影響、海面の上昇によって領土や資源をめぐる争いが活発化する恐れについて議論を開始しました。

一番最初に失うものは

 もしこのまま僕たちが気候変動に取り組まない場合、一番最初に失うものは、自然ではなく平和だといわれています。この問題は無関心でいられる人はいても、無関係でいられる人というのはもう一人もいないのです。
 よく、「こんなに深刻なところまで来てるのに、大勢の人がそれを知らなくて絶望的や!」という人いるんですが、逆です。みんなが知っているのに、そんなに深刻なところまできていたら、それが一番絶望的です。でも、「え、知らんかった!」という人が「できるところからでも選ぶ物を変えてみる」というのはたくさんの人ができます。なので、深刻なところまで来てるのは事実なんですけど、まだそのことについて、知らない人が多いという状態が一番の希望です。みんなが知れば必ず変わります。なので僕はみんなに知ってもらおうと世界中をまわらせてもらってるんです。

どうやったら変えられるか

「① ゴミを減らす」特にプラスチックゴミと食べ物のゴミ。出かける時はバックと水筒のセットを持ち歩く。それからフードロスをなくす。食べ物を買い過ぎない、作り過ぎない、外食の時に注文をし過ぎない。賞味期限を気にし過ぎない。
「② 省エネ」電気の無駄使いをしない。今ご家庭で自分が使っている電気を水力とか地熱とかという、再生可能エネルギーと呼ばれる方法で電気を作っている人たちから電気を買うこと。
「③ 車をなるべく使わない」可能な時は公共交通機関を使う。近場だったら歩いたり自転車で。健康、美容にもいいと言われています。
「④ お肉をちょっと減らして野菜を増やす」これも体にもいいと言われています。お肉、特にベーコンやソーセージという加工肉はガンになる可能性が高いことがWHOからも公式に発表されました。

一番大事だと思うこと

 政府とか企業やメディアという、大きい影響を及ぼす存在をちゃんと自分の頭で考えて選んで、自分の選択に責任を持つ。今、投票率と比例している数字は、年収です。年収が高い人程ちゃんと投票に行っています。そして高齢者。こういう偏った投票率の中では、政治は比較的投票率の高い層に向いて行なわれます。なので本当に子どものことを守りたかったら、子育て世代といわれる世代の投票率が上がらない限りは、政治がそちらの方を向く事はないです。
 また、企業が出している物やサービス、メディアが流す情報や番組も僕らの意志でしっかり選び抜くこと。そうすることでその企業やメディアは存続が厳しくなります。
 だからその国の政治や企業やメディアのレベルは国民のレベルと同じになるんです。社会で問題が起きた時に政治が悪い、企業が、メディアが、って話しになりがちですけど、今の日本に存在するそれらをこれまで選んで来た、その裏にいる黒幕は「自分」です。自分が当事者という認識さえ持つ事ができたら、やることは1つだけ。選ぶものを見直すだけでいいのです。自分が黒幕というのは何もネガティブな話しではなく、むしろ希望です。自分さえ変われば世界が変わるんです。

 まずは自分のできるところからと、「初めて投票に行ってみました」とか「レジ袋を断るようになりました」とかそういう一歩を踏み出す人を、そんな小さな事、と笑う人がいますが、そんな小さな事ですらも出来ない人間がほとんどだから、こんなに大事になったんです。

自由と権利

 僕、ヨーロッパの教育を研究する機関に行って、ヨーロッパと日本の教育の大きな違いを教えてもらったんです。その時「日本って義務は教えるのに権利は教えないね」と言われました。ヨーロッパは、「あなたには生まれつき自由と権利が備わっていて、それは絶対に誰からも侵害されてはいけないし、侵害することも絶対にしてはいけない」。なので、ドイツでは民主主義の最低限保障されている権利として、デモのやり方っていうのを学校でちゃんと教わります。
 人は自由や権利を持っているんですけど、意識してなかったら、自分は生きてるだけで価値のある人間だとか、自分の事が好きだとか、自分の行動で世界は変えられるという自己肯定感というものがどうしても下がっていくんです。
 自分のことを義務で縛っている人が、日本はめちゃめちゃ多いなぁと思っていて、特にお母さん。お母さんは、こういうことをやらないと、こういうことはやっちゃいけない、と自分で“自分の自由と権利”を否定している。そうじゃなくて、ちゃんと自分にも自由と権利があるってことを尊重して、ありたい自分であるというお母さんが増えていったときに、子どももお母さんの背中から多大な影響をうけるので、この社会めちゃくちゃ明るく楽しくなると思っています。
 「私は私やから」というのを口癖にして、せめて自分だけでも自分のこともお子さんのことも、他の人と比べないということをやっていただけると、とても嬉しいです。

 小学校でお話しさせてもらうと、毎回絶対に聞かれる質問。「地球温暖化って前々からわかってたですよね、なんでほったらかされて、こんなにまずいところまで来てるんですか?」。で、毎回答えるんですが、最大の原因で、今もこの星が直面している最大の脅威は「他の誰かがなんとかしてくれる」という思い込みです。ほぼ全員が他力本願で、自分ではなにもせず互いのせいにしているということ。人任せにして放ったらかしにしていたその問題は、巡り巡って自分の大切な物を傷つけます。自分にしかできないことが必ずあって、僕じゃ伝えることができなくても、あなただから伝わるって言う日が必ず来ます。

文責・にらめっこ


vol.203 続・ぎむきょールーム「公教育を考える」Part-2

特別インタビュー「公教育を考える」-Part-2

みんなの森ぎふメディアコスモス
総合プロデューサー 吉成 信夫氏

イラスト「森と風のがっこう」より
ほぼこのイラストのような「がっこう」ができました。イメージすることは大事です。

森と風のがっこうは、岩手県葛巻町の標高700m、11世帯の集落にある廃校を再利用したエコスクール。「もったいない、ありがたい」を合言葉に、パーマカルチャーの手法を取り入れ、自然エネルギー教育、循環型の暮らしが実感できる施設づくりを進めてきた。コンポストトイレ、空缶風呂、バイオガス装置をはじめ、さまざまな人がおとづれる環境共生建築のcafe森風もオープンした。2018年に惜しまれながら閉館となったが、そこに私たちが思い描く「教育の理想」があった。その仕掛け人、「森と風のがっこう」のコーチョー、現在は、みんなの森ぎふメディアコスモス総合プロデューサーである吉成信夫さんに「公教育」について、話を聞いた。

子どもの育ちに何が必要か。

 僕は子どもと一緒に、子どもの地球環境そのものに関わることを自分のテーマとして生きていこうと決めて、家族とともに岩手に移住しました。昔から宮沢賢治が好きだったこともあり、賢治の故郷で小さな地域の中でエコビレッジのような学校をやりたい、それで「森と風のがっこう」を始めました。

多様性を学ぶために

 僕らは多様性を何から学んできたのか。いろんな人が混ざるということもありますが、人の多様性ばかりに目がいってないだろうか。私たちは本来、自然の多様性というものの中から気付くことが、実はとっても多いんです。
 自然から学ぶということは土から離れないということ。田んぼや畑もそうだし、命を育てるっていうこともそう。そういう中で気づくことがいっぱいある。何よりも、自然の中にいるだけで心や体が解き放てるんですね。
その一例にこんなことがありました。
 森と風のがっこうでは、夏休みや冬休みなどの長期の休みに、エコキャンププロジェクトとして合宿をおこなっていました。ある時、養護学校に通う男の子が、「森と風のがっこうの合宿に参加したい」っていうんですよ。気にいるかどうかわかんないけどやってみたらどうか、って参加してもらった。森と風の子ども達は15人くらいいたかな。合宿だから、一人になる時間がないんです。その子は疲れてくるとしんどくなって発作が起きたりします。で、きつくなってきたら、「コーチョー、ちょっと外出ていい?」って言ってくるわけ。で、僕は「いいよ〜」って答える。すると、彼は校庭で軽いジョギングをしながらずっと山手線の駅をつぶやいているんです。で、そこに風が吹いていろんなものを取り去ってくれるわけ。自然が近いとね、自分のしんどいことを「風が連れ去ってくれる」という感じです。風が全てを運んでいくんです…そういう感覚が必要だと思うんですよね。
 これは自然の多様性のおかげなんですよね。そこに自然があるっていうことだけで、息を抜ける場になるわけです。

森と風のがっこうはどんなとこにあるの?

 立地は自然のど真ん中。標高700メートル、小さな集落で、盛岡から70キロ、冬にはマイナス20度まで下がる、岩手県の中でも僻地と呼ばれたところです。この地を取り囲んでいるのは山であり、森。水があり、動物がいて、代々受け継がれてきた田畑や学校がある。でも、ここでは自然が厳しすぎて一人で生きられないんですよ。11世帯しかないから信頼をベースにして支え合うしかない。その信頼はどこから来るのか、それは一緒に畑を耕したり、とにかく何か一緒にすることだよね。このがっこう自体が新しい共同体として関係性を生み出していくんです。私がつくりたかったのは、自然学校ではなく、エネルギーと暮らしのがっこう。子どもに体験をさせるだけでなく、そこに「暮らし」をつくりたかった。それも循環型のね。

最初にどんなことに取り組んだか

 そこにあった教員住宅はリノベーションすればいいのですが、校庭は除草剤が撒かれいていたので、まずそこを緑化するところから始めました。緑の絨毯にするまで5年くらいかかりました。その後、果樹を植えて、ベジタブルガーデンに。創っていくプロセスをみんなと一緒に味わうことができました。
 「食べられる学校」って面白いじゃないですか!みんなが自由に収穫できて、ブルーベリーやブラックベリーなんかを近所のおばさんたちもつまんで食べるし、誰が先に食べるかって感じ。10年ぐらいしたらイチゴは在来種になり、そのほか10種類ぐらいのベリー系が育ち、夏になるとカフェが見えないくらい生い茂りました。実がなってつまんで食べる。そんな学校なら行くのが楽しみになるよね。

いのちの授業 いのちの循環

 僕は鶏を80羽飼っていたので、「命をくらう」っていうプログラムで合宿の最後の日に、みんなで鶏を絞めて食べました。
 子ども達は半強制的だけど最後には命と向き合わなきゃならなくなる。スタッフも同じ。スタッフが動揺してたら、子ども達はもっと動揺するからね。でもそれが子どもと大人の共通の体験になっていく。鶏の解体から気持ちが揺れますけど、それがだんだん落ち着いてきた時に、全部食べて骨が残る。すると「この骨をちゃんと山の中に埋めておこう」、と子ども達が言い出すわけです。実はそういうところが大事なんですね。次の日、山の中にその骨を埋めに行くわけです、みんなでね。で、お墓作って、鶏さんがここに眠ってますって。たまたまそこにやかんが落ちてて、誰ともなく拾って水で清める…。お墓まいりで、おじいちゃんおばあちゃんたちがやっていることをどっかで見ているんだよね。拝んでいる時のみんなの真剣な顔、今も忘れられないですね。2、3日後にスタッフがお墓を見に行ったら、獣に掘り返されて埋めた骨はきれいになくなっていた。命が循環したというか、全うしたんだね。その循環は山の中だからできたことです。

森と風のがっこうは、
いろ〜んなエピソードが生まれたところ

 1週間くらいのキャンプでのことです。障害のある人も参加しました。そこでは、演劇の上演がある。全部自分たちで用意し役割も立候補。「この役やりたい!」という人が優先で全員に役が行き渡るように用意しています。役が被った場合はオーディションを行います。子どもたちは緊張しながら、オーディションに臨みます。
 ある子が「自分はナレーターをやりたい」と立候補しました。その子のおじいちゃんは、岩手訛りのベテランというかバリバリの岩手弁の方。宮沢賢治のお話でしたが、彼のナレーションがそれはもう素晴らしくて!!!みんなが「いいね〜っ」て拍手喝采ですよ。それが彼の自信につながり、生き生きとし始めました。自分のやりたかった役がやれなくて泣く子もいたけど、半年後にトライできるしね。障がいがある、ないに関わらず人のやりきったという経験・体験は、何にも変えられない宝物になる。そんなエピソードならほんといっぱいありますよ。

「必要な自然がなければつくっちゃえば?」とおっしゃる吉成さん。「手間がかかるからやれません」って言いがちだけど、そういうことをやるのも教育の一つかな。そもそも「教育」って、上記のエピソードにもあるように、障がいがあってもなくても「自分のことがどんどん好きになる」ように、同時に「自分と自分以外の自由を承認できる」ように支援していくことだと思う。そして、教育は「ブレない理念」と柔軟に変化可能な「多様性」が必要だと思う。2号にわたり「公教育」について、吉成さんにお話を伺い多くの気づきを得ました。新たに建設される学校「各務原市特別支援学校」は2025年に開校予定。計画の中に「必要な自然を作っちゃおう!」という思いを受け入れてもらうよう柔軟に働きかけをしたいと思った。


vol.203 しょうがいをみつめるvol.14

子どもにあわせて枠をひろげる

 教室という決められた空間で全員が黒板に向かって先生の話を聞くという、明治時代に学制がスタートして以来の教授スタイルは、私が子どもだった頃も、そして大人になった今も、スタンダードな授業のやり方として続けられています。
 小中学校の特別支援教育を学ぶ研修会などに出ると、「授業中ずっと机に突っ伏して寝てしまうんです」「友達にちょっかいばっかりかけて授業の邪魔するんです」「嫌な教科になると教室を出て行ってしまうんです」といった現場の先生のお悩みを聞くことがよくあります。
 このような話を聞くたびに、そういった行動に出ざるを得ない子ども達の叫びが聞こえてくるようで、どうにかならないものかともどかしい気持ちにさせられます。

 昨年、縁あってスウェーデンで行われている野外教育を学ぶワークショップに参加しました。野外での学習の手法やその効果を、参加者である私たち大人が実際に体験し、その翌日には簡単なプログラムを組んで、実際に子ども達に指導してみるというような内容でした。
 「自然の中にある1メートルを探そう」、「自然の物で色相環を作ろう」、「木の枝とロープで立方体を完成させよう」など、子どもも大人も夢中になるような楽しい活動をたくさん行いました。
 屋外での活動は、心が開放的になって、初めましての参加者や子ども達と自然と打ち解けて過ごすことができました。1メートルも色も、立方体も、学校で習って知っていますが、実際に自分の体で体感しながら学ぶとより深く理解できました。
 また、自然にあるものを使って学ぼうとすると、例えば、ぴったり1メートルのものなんて決して見つけられません。ちょっと曲がってるけど大体1メートルのものがあって、それが正解になります。教室で学んでいると、答えはただ一つしかないんだ、それ以外は間違い(ぴったり1メートルが正解で、1メートル1センチは間違い)なんだ、となってしまいがちなのですが、そんなの自然の中ではあり得ません。答えは一つじゃないという自然の真理を体感して学ぶことができました。

 このようにさまざまな野外教育の魅力を感じることができたわけですが、私が最も素晴らしいと思ったのが、「教室という壁がないこと。教室の枠そのものが子どもに合わせて横にも縦にも広げられる」ということです。
 子どもとの活動の最中、こんなことがありました。長さの学習をしていたあるグループの子が、活動と関係のない木登りを始めてしまいました。一緒にいた指導者の大人はびっくりしたものの、「じゃあ君のいるそこ(木の上)からここ(地面)までの長さを測ってみよう」と、子どもの突発的な行動を逆手にとって活動(学習)の幅を広げることに成功しました。まさにこの時、この子に合わせて教室が縦に広がったのを感じました。
 こんなこともありました。子ども達同士のペア作りが上手くいかず、気分を害してその場を離れていってしまった子がいました。どうやって連れ戻そうかと一緒にいた指導者の大人は思案しながら付き添っていたそうですが、しばらく山を歩いた後自分から活動の場に戻っていくことができました。この子にとってはこの時、山の方まで教室は広がっていたのかもしれません。壁に囲まれた空間がないということは教室の中と外という区切りがありません。子ども自身その場に壁を感じず自分から戻ってこられたんだろうと思います。

「子どもを枠にはめるのではなく、子どもに合わせて枠を広げる」野外教育は、インクルーシブ教育の目指す教育そのもののように感じました。   S.I


vol.203 人生これから!

「私の人生を楽しむために」
やりたいことをリストアップ&プチ音楽

上西さんの体験談を聞く

 事の始めは5月、「人生これから!」さん主催のシニアポートレート撮影会。誘われるというのはきっと何か意味があると思っていて、他に用がなければできる限り参加すると自分で決めています。一年前にガンが見つかり入院している時、亡くなった方や自分が死んだ後など、いろいろ考えてその気持ちを歌にしました。
 以前から自分の歌をCDにする構想をもっていましたが、病気もありそのままでストップ。それが撮影会できれいにメイクしていただき、ステキに撮ってもらいトントンと進みました。ちょっとしたことがどんどん広がって行く、人との縁はすごく大切、と実感しています。
 『ゼロの昇天』というノートをいただいたとき、全部のページをまず読みました。以前から私は年始めに、今年叶える夢を書き出すのですが、今年はもう35の夢が実現しました。夢といってもほんの小さなことです。1つ1つが実現していくのは本当に嬉しいです。 私の考え方は、生まれてから親のもとにいた期間を第1の人生、結婚してから子ども達が巣立つまでを第2の人生、それからの今が第3の人生なのですが、今後は10年をひと区切りとして、還暦から10年を第4の人生、その後をまた10年と考えています。
 第4の人生で叶えたい大きな夢として、演奏会もできる、みんなが集って楽しめる古民家カフェをしたいなぁと思っています。

参加者の「やりたいことリスト」は・・・

★今は「毎日1回は自分自身を褒めること」と決めて実行しています。(asa)
★岡崎の恩人が、腰が痛いとおっしゃるので、それを何としても治してあげたいです。(go)
★ 60歳になった時に大型バイクの免許をとりました。分割しての旅ですが、日本一週めざして毎年ソロツーリング。来年は四国に行きたいです。(ha)
★毎年末に翌年1年の予定をたてています。マラソン、ハーモニカ演奏、新聞への投稿が趣味ですから今後も続けたい。(take)
★まずは部屋をきれいにして、以前音も出せなかったトランペットがあるので、せめて音が出るように頑張ってみます。(ta)
★中学時代にブラスバンドでバリトンサックスを吹いていたことを思い出しました。(hi)
★自分が思っているよりも現実が先にいっている感じ。こうなるかな、と思っているとそれが実現しています。(ume)
★年頭に実現したいことを100もリストアップしてあるのですが、何一つできてないです。自分に甘いからかな。(mastu)

参加者の感想は・・・
 自分と向き合う時間が必要だな。今日はいろんな方に出会えて、ステキな方が多くてすごい。心がスッキリしました。一歩前に進もうと思いました。など声が聞かれました。


6月17日 揖斐川町春日、天空の茶畑で「お茶摘み&和紅茶作りに挑戦!!」

① 梅雨の晴れ間!気持ちのいい青空の下で茶摘み。② 大きなザルに広げて、発酵時間を均一にするため硬い葉と芯を取り除く。紅茶作りに重要な作業。③ ひたすらもみます。葉がねじれるように揉むにはちょっとコツがいります。④ 発酵タイムの間に、全国の和紅茶の試飲をさせていただきました。⑤ 緑の葉が発酵を経て、茶色に変色。各自の揉み方で味も違うとか。番号をつけました。⑥ それを乾燥機に入れて80度で約1時間で出来上がり。


「やってみたシリーズ」は今回お休みしました


vol.203 9月10月のえんぴつカフェ

★9月16日(木) 13:30~15:30
「手作り秋酵素」
講師:奥村 八代生さん

秋の新しい命で、酵素を作らせてもらいます。寒さに向かい栄養を充分に蓄えた恵みです。材料の数だけ酵素も豊富で、自分に足りないものが入ってきた時に、すばらしい効果を発揮してくれるそうです。

参加費+材料費実費
持ち物:2Lの容器(広口瓶orタッパー)、身近な野草、秋野菜、果物など

★10月21日(木) 13:30~15:30
「丹田呼吸法」
講師:廣瀬 麻紀さん

この呼吸法はヨガでも用いられる、基本的なもの。へその数センチ下の下腹部あたりにある「丹田」は、気が集まる場所と言われています。この呼吸法で、副交感神経が刺激され、ストレスの緩和にもつながります。

両日とも
場所:にらめっこフリースペース
(各務原市蘇原新栄町3-15)
参加費:1,500円
  ワークショップ終了後、お茶を飲みながら、『ゼロの昇天』6、7ページの「やりたいことをリストアップ!」に書き込んでいきます。



参加ご希望・お問合せはNPO団体「人生これから!」
(058−383−8666)

えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。



vol.203 熱中人 江崎恵子さん

あずき本来の味を若い世代にも伝えたい

小豆は縄文時代からあり、邪気を払う赤い食物として、祝い事に食べられていた、すばらしい食材です。

「あんこカフェ」をオープン 江崎 恵子さん(関市在住)

 今年5月、関市の本町商店街に小さなテイクアウト専門店「あんこカフェ」が誕生した。店長は、元満月堂の二代目店主、江崎恵子さん。満月堂と聞けばあの満月焼き(大判焼き)の店、と思いあたる方も多いのではないだろうか。

 12年前、満月堂店主の義父が突然亡くなった。店は閉めるしかないと思ったが、義父が大切にし、多くの人達に親しまれてきた満月堂。惜しむ声も多く、閉めるのはしのびないと一念発起し、残されたレシピをもとに満月焼きを復活して店を再開した江崎さん。しかし、満月焼きのあんこの仕込みも焼くのも一人。満月焼きを焼く機械は癖があり、独特のコツが必要。それを何とか使いこなしながら、立ちっぱなしで焼くのは想像以上の重労働だった。時の流れにしたがい売り上げは下降して行った。
 「このままでは商売として成り立たないのではないか、その思いが頭から離れなくなって、それが怖くて怖くて」心身ともに疲れきっているときに、義母が発病した。ここが潮時と、7年間続けた店をたたんだのは5年前の事だった。

 もう商売はこりごり。二度と店を開くなんてあり得ない。そう思いながらハタカツ(畑活)をしたり、京都まで着物リメイクを習いに行ったりという日々が続いた。
 そんなある日、「え、満月堂をやっていたの?じゃあ収穫祭にはあんこを炊いて持って来てよ。」とハタカツ仲間に言われ持って行くと大好評。お世話になったお宅にも届けたら、「あんこは嫌いという夫が、これはうまいとたいらげたのよ。うちであんこのワークショップしてくれない?」とまで言われた。
 そういえば、美味しいと評判の和菓子をいただいても、市販のものを買ってもイマイチピンと来なかった江崎さん。「私が炊いたあんこの方が好きだな、という気持ちはずっとあって。」
 そんなとき、江崎さんのあんこの美味しさを知る仲間から、関市にできた施設「本町BASE(ベース)」で何かやらないかと声をかけられた。「何ができるというわけでもない自分だけど、あんこを炊く事だったら私にもできるって思ったんです」。

 出店が決まると、本町BASEの担当者の提案で、関商工の生徒とのコラボ商品を開発することに。まずはあんこを学生たちに試食してもらうことから始め、試行錯誤を重ねた末に完成した商品「春巻き五郎」は大好評で早々に完売した。
 イベントは好評のうちに終了したが、一過性に終わらせてはもったいないという思いが残った。「せっかくここまでやったのだから、仕事に結びつけたくなったんです。拠点を持ってやってみようって」。さいわい義父母の住んでいた家は空き家となっていたが、あんこの仕込み場も残されていた。取り外してあった水道を引き直し、素人ながら壁にペンキを塗って手作りで模様替えもした。
 得意のあんこを使った商品は「おはぎ」。てんさい糖と麦芽水飴を使ったあんこは、甘さは控えめで、小豆本来の味が活きる。ある程度寝かせた方が馴染んで美味しくなるため、江崎さんは真夜中にあんこを仕込むこともざらだ。
 関商工の学生たちにあんこを試食してもらった時の「おいしい!」という言葉も励みになっている。「今は設備的にできることが限られていますが、あんこを使った商品をもっと開発して、若い世代の方にも、あんこの美味しさ、良さをもっと知ってもらいたいんです。」
 もうひとつの主力商品「ヘルシー弁当」は低カロリー、低糖質で、調味料を厳選した体に優しいお弁当。これは、主婦が作ったお弁当っていいよね。という声を受けたもの。お母さんが家族の健康を願い、メニューや味付けに工夫する、そんな温かさが漂っている。
 「おはぎもお弁当も、みなさんが食べて健康になってもらえるものを作っていきたい。その気持ちは大きいですね。」
 江崎さんは今日も元気に店に立つ。
 
 


vol.203 夢か悪夢かリニアが通る!vol.32

陥没が起きる前に

 JR東海が始めようとしているリニア中央新幹線の大深度地下トンネル工事に対し、東京都の住民が「NO」を突き付けました。大田区と世田谷区に住む沿線住民24人が7月19日、建設工事の差し止めを求めて東京地裁に裁判を起こしたのです。工事差し止め裁判は、山梨県南アルプス市、静岡県でも進行中です。原告は「取り返しのつかないことが起こる前に、何としても食い止めなきゃならない」と訴えています。       井澤 宏明・ジャーナリスト

提訴のため東京地裁に向かう三木さん(中央)ら原告団(7月19日、東京都内で)

危険訴え続けたが…

 JR東海は、品川駅付近から東京都町田市までの約33キロと、愛知県春日井市から名古屋市中区までの約17キロで、地下40メートル以深の大深度地下トンネル工事を計画しています。
 この連載でも何度も触れてきましたが、「大深度法」で国に認可された大深度地下トンネルは、たとえ私有地でも、用地交渉や補償交渉をしないで、つまり「無補償」で工事を進められるという開発側にとってとても都合のよい事業です。
 「大深度地下については、通常は補償すべき損失が発生しないと考えられる」(国土交通省)というのが大前提でしたが、昨年10月に東京都調布市の住宅街で起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の大深度地下トンネル工事中の陥没事故により、「安全神話」は崩れてしまいました。
 原告は、トンネルの真上を含め3キロ以内に居住している住民です。訴状では、リニア工事は人が人として生きていくために不可欠な人格権である身体権と平穏生活権、憲法と民法で保障されている財産権を侵害するとして、約4キロ区間の工事差し止めを求めています。
 「我々はもう3年前から、大深度地下トンネル工事の危険性を訴え続けてきたが、JR東海も国土交通省も聞く耳をまったく持っていませんでした」。提訴後の記者会見で原告団長の三木一彦さん(63)(大田区田園調布)は悔しさをにじませました。
 三木さんたちは2018年、「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」を結成、2019年1月には、陥没や地盤沈下などの危険性を訴え、大深度地下使用の認可取り消しを求める700通以上の「審査請求書」を国交省に提出しました。
 1年半もたって届いた赤羽一嘉・国交相の弁明書は「単なる抽象的危惧感にすぎないもの」と、三木さんたちが訴える危険性を一蹴しました。これに対する「反論書」を出した直後、外環道の陥没事故が起こってしまったのです。

「蟻地獄」になる不安

 記者会見には三木さん以外にも3人の原告が出席しました。小川優香さん(49)は4人の子どもを持つ主婦。緑豊かで子育てのしやすい環境にあこがれて数年前、都心から田園調布に引っ越しました。小川さんは、リニア工事が周囲の川に与える影響を心配し、「どうして水とトンネル工事が関係ないと言えるのか、子どものために何になるんだろうという気持ちでいっぱい。失望感を感じています」と訴えました。
 親の代から世田谷区東玉川で暮らす松本清さん(75)は自宅の真下にトンネルが計画されています。「どなたでも自分の家の下にトンネルを掘られたら嫌だと思う。将来的に、住宅地の陥没が『蟻(あり)地獄』のように起こるかもしれない」。近所では、被害を恐れ移転した家が何軒かあるそうです。

調布市の外環道陥没事故もあり、多くのマスコミが記者会見に詰めかけた(同)

 同じ東玉川のトンネル予定地直上に住む弁護士・朝倉正幸さん(81)は早朝に目が覚め、リニアの問題が頭に浮かんで眠れなくなってしまうといいます。イタイイタイ病弁護団長を務めるなど自身が長年携わり、国の環境政策を転換させた「四大公害裁判」に報道が大きな役割を果たしてきたことを紹介し、「現代の最大の公害問題であり、大公共事業であるリニア事業の問題点を積極的に報道してほしい」と、報道陣に語りかけました。
 「このまま行ってしまったら、家の前や下に穴が開いてしまうかもしれないという不安、危機感、非常な精神的負担に日々悩まされている。その不安は、JR東海がリニアを止めると言うまでずっと続くものです」。三木さんはやりきれない思いを明かしました。第1回口頭弁論は10月26日に開かれます。




vol.203 ボーダーレス社会をめざして vol.62

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

情報弱者

 コロナウィルスのワクチン接種で分かったことがあります。情報弱者が生き辛い社会であるという事です。
 ワクチン接種は、ネット・電話予約でするという方針が出されました。高齢者の中には、自分からネットや電話で予約できない人がいるかもしれないのに、平然とそれを押しすすめていった社会。電話で予約ができず、右往左往する高齢者をほかっておき、出来る人が優先される社会。予約できない高齢者が集団接種会場に行っても相手にされず予約もできない。しかし、しばらく時間が立つと、それではいけないと思う人が現れ、いろいろな所で接種予約のサポートがされるようになりました。また、小さな町では、日時指定という高齢者に優しい対応がされたようです。
 では、障がい者のワクチン接種の予約は、どうだったかと言いますと自治体で大きな差がでました。私の知っている4つの自治体が、知的障がいのある人に関しては、自己申請をする必要がありました。ある利用者さんが、接種券が自宅に届いたので、かかりつけ医にそれを持っていき、予約をしようとしました。お医者さんは、「打てないよ」の一言で後のフォローなし。支援に入っている私は、どういうことなんだろうと、その自治体に電話をし確認をしました。「ホームページにある申請書をメールで送ってもらうか、窓口まで来て下さい。送ってもらえたら翌日から接種できるようになります。」と。知的障がいのある人にホームページを見るようにとは?出来る人も中にはおられるかもしれませんが、とても難しい事です。知的障がいの人は、基礎疾患のある人のくくりに入っており、広報で出たのを頼りに申請をしなくてはいけなかったのです。多くの人は広報を細かくは見ていなくて、障がいのある人に周知されない状態でした。知的障がいのある人が広報を詳しく読めるでしょうか??
 基礎疾患のある人のたくさんの項目の中で一番最後に知的障害(療育手帳を所持している場合)と書いてあるのが分かるでしょうか?私自身、これって知的障がいの人が該当するの?と頭を抱えるような表現でした。
 しかし、私が住んでいる自治体と高山市はそうではありませんでした。療育手帳を持っている人に、何の申請もなしで接種券を送って下さったのです。障がいのある人の事をよく理解されていました。情報弱者と言われる高齢者や障がいのある人のことを決して置き去りにしてはいけないのです。
 今回の事から、情報弱者と呼ばれる人の周りの人が、彼らに分かりやすい情報を伝える、できれば積極的にその人達の手助けをするということが必要なのだと痛感しました。


vol.203 菌ちゃん野菜応援団 vol.24

野菜作りの難しさを痛感!

 今年は春に無農薬で固定種の野菜を育てている農家さんから「畑活のみなさんでつくってね」と苗をたくさんいただいき、喜んでいたのに。。。。びっくりするくらい次々に枯れてしまって、なんでやねんーーーー、と泣きそうな日々を過ごしていました。

 枯れてしまったなすの横で草が青々と繁っているのを見るとガックリきたりも。。なかなかね、野菜づくりも難しいものがあります。

 青枯れの原因は菌と聞き、ならば有用菌をまいてやろう、とせっせと仕込みましたよ。ちょっぴり悪い腐敗菌に対応するのは薬ではなく発酵を促す菌、なんですよね。

 人はすぐに目の前の現象だけを見てその場しのぎの対処療法をやりたくなるものですが、原因を知り、広く長い目で土地のことを考えて対処をする。これって人の身体もおなじなんですよねー。ウイルスや菌に勝つのは薬ではなく有用菌、つまり日本人が大切にしてきた発酵菌なんですよ。

 土と身体はほんとに一緒だなー、と改めて思わされました。生き残った苗たちはとびきり美味しい実をたくさんつけてくれています。

 そろそろ秋冬野菜の準備時期。またまた心踊る季節の到来ですね。


vol.203 未来に続く暮しの学びPrt-44

オーストラリアという土地をめぐる旅で気づいたこと

 先月バイロンベイから2千キロほど北のケアンズまで、ロードトリップをする機会を得て、約1か月、車での旅をしてきました。「ノマドランド」という車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービーを思い起こしますが、オーストラリアという広大な土地を肌で感じる旅となりました。
 車上生活は、日々、動き回り常に違う土地で一日が始まります。それがとても新鮮だった。国が運営しているナショナルパークがどこにでもあるので、野営場所は簡単に見つけらる。自然は壮大でまるで自然に溶け込むように毎日を過ごした1か月。日常生活から離れることで、「毎日生きていられるということは幸運であること」を感じ、「安全な場所を見つけるという自分の直感」は確実に磨かれたように思う。

 それにしても2000キロ北上すると気候は激変。ケアンズは常夏、バイロンベイは冬。この変化は大きかった。また大陸の北方面では、水辺ではワニの生息地があるので気を付けなければいけない!バイロンベイの様にどこでも泳げるわけではないことも知り、自然と共生するにはそこの土地の在りようを十分理解することを実感。
 いたるところにある滝や小川は岐阜の板取川を思い起こさせた。水をとおして自分の故郷とつながれる感覚も味わった。しかしこの旅のハイライトは何と言っても「ロックアート(岩壁画)」にめぐり逢えたこと。自然の中に存在する天然アートギャラリーは、2万8千年前に描かれた壁画。アボリジニのコミュニティーは世界の先住民文化の中でも相当進んでいたようです。世界で最も古い部類の芸術作品であることもわかったロックアート。土地の古跡に触れることで、この土地に生き続けてきた人類の生き様を想像させられます。
 同時に、広大な土地がサトウキビ栽培などの単式農法に換えられ、どれだけ地形と水源に影響を与えているのかという現実を見ることになりました。単式農法は効率を求めるものですが、大量の化石燃料を必要としたり、生態系に負荷をかけるので持続可能ではありません。
 この現実をしっかり見つめ、、人類と自然との共生の仕方に新たな目線を持つという機会を得たように感じます。自分たちが今できるとこは、生活スタイルを見直すこと。社会情勢とのギャップなどが絡み、思考がぐるぐると回りますが、自分を含め一人ひとりができる選択をしていけたらいいなと思います。           YAO


vol.203 オーガニック給食 署名活動その後

 私たち は、お母さんたちの集まりの「子宝のさと」と言います。食の勉強会を企画し、食の現 状を知っていただく活動や、自然農の田んぼを始め、仲間と共に自然の営みから大 切なことを学んでいます。そして、今大きな活動として、子どもたちのために給食のオ ーガニック化を目指す活動団体「未来をつくる給食♡ぎふ」と共に、オーガニック給食 に向けて署名を集め、12 月の岐阜県議会に請願する為に動いています。
 この号をお借りして、6月中間締め切りの署名数の報告をさせていただきます。 とても驚く署名数が集まりまし た。7259 名分です!!正に今、「学校給食をオーガニックにしたい!」という思いは沢山の方と共有できたと実感しています。ご協力本当にありがとうございました。
 でも!目標は 10 月末の最終締 め切りまでに10,000筆!!残り 2700 筆です。どうぞ引き続きご協力よろしくお願いしま す。

 私たちと共に動いている未来をつくる給食♡ぎふでは、オーガニック給食を段階的に 進めるために、市町村各地で動ける取り組みが始まっています。その方法は、給食に 関わる栄養士さん、お母さん、農家さんなど、いろんな方が集まり、農薬などの基準を 話し合い、自分たちのできる事から始めていく方法です。この流れを知り、子宝のさと のお母さんが郡上市高鷲町で取り組みを始めています。詳しい取り組み方法は下記の QR コードを読んでください。この取り組みができそうな方、ぜひお問い合わせください。
 県へ請願を!そして、市町村単位でも動いて、みんなで岐阜県をオーガニック給食 の県にしましょう!子どもたちに残したい未来の世の中にするために頑張ります。 引 き続きご協力よろしくお願いします。

問い合わせ
未来をつくる給食♡ぎふ
子宝のさと: 代表 菱川 智恵(090-8552-6249)
岐阜ゆうきネット: 代表 服部 晃 (080-3683-215


vol.203 ここいく日記 リレートーク はじめの20歩!

~帝王切開の話~

 ここいくの授業の中で、幼児・小学生のプログラムに「出産劇」があります。妊婦さんが登場して、陣痛~出産までを5分くらいでやってしまうという、まさに寸劇です。
 それでも子どもたちは生まれてくる瞬間を「がんばれ‼」と応援してくれます。出産シーンは妊婦の迫真の演技に(笑)子どもたちは真剣な表情でみています。そして生まれてきた赤ちゃんを見て、「人形やんかー!」とちょっぴり残念そう(笑)
妊婦と助産師2名の構成ですが、時にはお父さん役を先生や保護者の方にお願いし、登場してもらうこともあります。急遽その場で決まりますので、先生がお父さん役の時などは大盛り上がりします。
 そんな出産劇で生まれてくる赤ちゃんは、多くの人が経験する「経膣分娩」(産道を通って生まれてくる)で生まれてきます。
私は子どもの頃から出産に対して、憧れを持っていました。テレビのドキュメンタリーなどで出産シーンがあると、かぶりつきで見ては、『いつか自分もこんな風に家族に支えられて、生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱きたい。』いつも感動でぐしゃぐしゃに泣きながら、そう思っていました。しかし、実際は帝王切開での出産でした。
 予定日まであと10日の検診の日。おしるしらしき出血があり、病院に行きました。念のため入院になり、翌日赤ちゃんの心音が弱くなっているとのことで、昼からの緊急手術でした。旦那さんはお仕事で大阪へ・・・私の憧れの出産は叶わず、気が付けば全身麻酔で生まれた瞬間も夢の中でした。もうろうとした頭でしたが、「元気な男の子ですよ」との声に反応した写真が唯一の思い出です。
 それでも小さな息子はげんきいっぱい!未熟児で1か月の入院後は特に大きな病気もなく、すくすく成長していきました。
帝王切開で出産したことは、私の中に少しだけ、“残念”と、“ごめんね”という気持ちが残りました。普通分娩できなかった事に引け目を感じていたんだと思います。

 ここいくでの出産劇の後に必ずお話するのが 『帝王切開のお話』です。助産師役の人が、「帝王切開も生まれ方の1つだよ。膣から生まれてくることが難しい時に、お腹を切って手術をして、赤ちゃんが生まれてきます。手術で産むのは簡単だと思うかもしれないけれど、お腹を切ることは痛いし、手術後もお母さんはおっぱいをあげるのも大変です。赤ちゃんも息を吸う練習もできないまま、お腹の中から急に外に出されるので、息を吸うことも大変です。どんな生まれ方でも、お母さんと赤ちゃんは頑張っているんだよ。」
 この話を初めて聞いた時は号泣でした。それまでの引け目や、残念な気持ちは薄れ、「私も赤ちゃんも頑張ったんだ。」と気持ちが楽になりました。

 授業後のお母さんたちとの交流会の時、このことに触れ、交流会後に駈け寄ってきた方が『私も帝王切開です。同じ気持ちでした。話を聞いて私も楽になりました』と共感して話してくれたことがとても嬉しかったです。

 帝王切開だけではなく、コンプレックスを感じたり、自信がなかったり不安を感じながら子育てをしている方は、割といるな~と感じるときがあります。そんなお母さんにも寄り添えるここいくでありたいと思います。

 子どもは『生まれてきた時の話』が大好きです。お家でも写真などを見ながらお話できると良いですね。

担当:ここいくメンバー・今尾幸子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.203 連載-3 南の島よりハイタイ

平敷屋(へしきや) エイサー

 沖縄の(うちゅなーぬ) お盆(しちぐわち)は、旧暦の(7月13日~15日)です。
 お盆の最終日(ウークイ)は、ご先祖様のお見送り。あの世に戻るご先祖様の霊をお送りするためのエイサーが、各地で奉納されます。その中で、うるま市平敷屋のエイサーは、昔ながらの形が継承されており、ぜひ紹介したいエイサーです。カミヤーと呼ばれる祖霊を祀る社の建物前、普通の路上で奉納されます。所属できる年齢は、男性が25歳以下、女性が22歳以下と決まっており、西(イリ)と東(アガリ)の二つの青年会に分かれています。
 まず片方の青年会が住宅街の向こうの路地から「ヘイヘイ、ヘイサンダー、ヘイマーチャ」とユーモラスな歌声と共に歩いてやってきます。平敷屋のエイサーは、大太鼓は、使いません。パーランクという小さい太鼓をたたきながら踊るのが特徴です。中腰で90度回転しながら変える動きを挟んだ踊りは相当な脚力が必要と思います。日常に見られない、ある種異様な動きの一団がゆっくり近づいてくる様子、それが普段使っている路地の向こうから現れるという昔の人の「演出力」は、感動ものです。
 エイサーの花形である「テークチリ」の衣装は地味で黒と白のみ。頭には手ぬぐい(ティサージ)を前結びで巻く。曲によって踊りの隊列や組み合わせが変わりますが、テンポはほぼ一定でゆっくり。あえて個性を押し殺すような集団的舞踏が特徴です。また「ナカワチ」が踊りながら鳴らす指笛の音、動物のような長いまげのカツラに鉢巻き姿も楽しいものです。休憩時にナカワチが、ブリキのヤカンで水を配り、クバの葉の扇で踊り手に風を送る姿も印象的です。 踊り手を支える伴奏パート、地謡(ジウテー)の存在も大切です。三線(サンシン)を奏で沖縄民謡を歌いこんだ渋い声が若者ののどから出てきます。沖縄芸能の底力を感じます。
 この平敷屋のエイサーは、数回見に行く機会に恵まれましたが、若者たちの真剣さが心に残ります。観客に向けての演技ではなく、超自然的ものに向けて畏敬の念を感じてやっているのが伝わってきます。
 現代では旧暦のお盆に合わせた日取りは設定しにくく、行事は週末になりがちですが、沖縄では、それが平日であろうが旧暦に忠実です。満月にエイサーは、とてもよく映えます。夜間照明のなかった昔、こうして月光の下で、ご先祖様を送ったということに思いを馳せると感動もひとしおです。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.203 プレゼントコーナー

1- あなたが「環境を考え実践していること」は?
小さなことでも、みんなが取り組めば大きな力に。あなたがしていること、これからやろうと思っていること教えてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事
 (タイトル1つ)その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望を必ずお書きください)
  ※A、Dは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:9月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A. 刺身用ごま  (株)セサミライフ様より…5名様

瑞々しい新鮮な刺身に乾いたごまの風味と香ばしさが見事にからみます。濃厚な醤油胡麻とツーンと爽やかなわさび味の胡麻が、刺身の味を一段上げてくれます。にらめっこ編集室でお受け取りください。(75g入)


B. シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券  和楽様より…3名様

過炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤です。その他の添加物は含みません。除菌効果があり、衛生的に仕上げます。塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いも、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


C. CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様

感染対策しっかりしてある映画館なら安心。作品を観ながら泣いたり笑ったり。感情を表に出すことでストレス解消や免疫力アップにひと役!写真は映画「明日に向かって笑え!」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


D. CD「彼方への旅」 上西 恵美様より…1名様

202号やってみたシリーズ「好き」を形(CD)にしてみた!、今号のP11、12で紹介した上西さんの歌のCD。大切な人を想う気持ちが込められた歌2曲が収められています。にらめっこ編集室でお受け取りください。


vol.202 目に見えないもの・見えるものPart-1

 サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」の中に、「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない。」という一文があります。地球で出会ったキツネが王子様に話した言葉です。王子さまは、生まれた星でバラの花に振り回されていましたが、そのバラが王子さまにとってかけがえのない存在だったことに気付くのです。王子様にとって大切なものは、バラへの愛情、共に過ごした時間、思い出、結んだ絆など、目に見えないものでした。

 それではまず「目に見えるもの」を考えてみましょう。私たちの身の回りのモノのほとんどが目に見えます。そして、目に見えるものは、必ず朽ち果てていくことも私たちは知っています。では、モノだけではなく、私たちの感情はどうでしょう。いろんな場面に接して一喜一憂して抱く感情。いっときの感情は目に見えませんが、やがては過ぎ去ります。

 ではいっときの感情以外の「目に見えないもの」はどうでしょう。目に見えないものは2種類あります。
 一つ。例えば「携帯電話」。電話器そのものは見えますが、会話をしたり情報のやり取りができるのは電波があるから。この「電波」は目に見えません。でも「電波」が存在することは誰もが承知しています。目に見えないけれど存在する一例です。
今、新型コロナウイルスによって世界中の人たちの暮らしを大きく揺さぶられています。コロナウイルス自体は私たちの目には見えません。目に見えないけれども、何らかの器具や機械を通せば確認でき、存在を知ることになります。
 二つ目。これに対して、器具や機械を用いても見えないもの、逆に器具や機械を使わなくても見えるものが、実はあります。
それはどんなものでしょうか。大正時代の女流詩人、金子みすずさんの詩に「星とたんぽぽ」があります。

 星は昼間には見えないけれど、確かに存在している、と謳われています。また、枯れたたたんぽぽを見ると、地表には現れてないけれど、地下にしっかりと根を張っていることを、私たちは知っています。

 これら以外に「見えないけれど確かに存在するもの」にどんなものがあるか考えてみます。例えば、親子や恋人に対する愛情、思いやりの心、また精神、魂、霊魂などがあり、さらに人によっては神、天国などを挙げる人もいるかもしれません。その中で「魂」を例に挙げてみます。「魂のこもった作品」とか「大和魂」というように、人間の肉体に宿り心の働きをつかさどると考えられているものですが、証明するのは難しいです。

 さて。困ったことに「目に見えないもの」には、放射能、ウイルス、電磁波、匂い、感情、うわさ・・・他まだまだいっぱいあります。そして「情報」。見えるようで見えないのが情報ではないでしょうか。マスメディアが取り上げる情報は確かに見えます。ただ、事実が深いところに潜行してしまうと、見えない情報となってしまいます。しかしこれらを感知する方法はあるはずです。

 新型コロナウイルスについて、検証してみたいと思います。
この数ヶ月、ほとんどの方は、手洗い、マスク、検温、外出自粛、これらを徹底してきました。その一方で、大切な人とはちゃんとハグしたいし、ふれあいたい。国民性の違いはあるかもしれませんが、人を思う気持ちに違いはないと思います。目に見えないものを恐れる気持ちに対して味方になるのは、人を想う気持ちではないでしょうか。

 一方で、私たちは、目に見えるもの、科学的に根拠のあるもの、を求めがちです。例えば「コロナ予防のワクチン」について。新聞・テレビなどでそれらの情報はしっかり見える化されています。でもそれが正しいのか?という疑問はぬぐいきれません。科学的根拠より、圧倒的な情報量の差で判断せざるを得ない現実があります。さらに、ネット上にはありとあらゆる情報が氾濫しています。これらをどう受け止めればいいのか・・・
 目に見えないウイルスの存在を打ち消したい気持ちをワクチンが担ってくれる。なら、積極的に接種しよう、という方が多い中、異を唱えるのも勇気が必要です。そこには目に見えない同調圧力や、差別・偏見が生まれます。
 この「目に見えない圧力」を「目に見える情報」で打ち消すことはできるでしょうか。私は「できる」と思っています。そのためにはしっかりと情報を精査し、人と意見を交換し、自分の判断を固めていくしかないと思っています。そこで、先日ある講演会で得た情報を、私はみなさんとシェアしたいと、紙面に掲載することにしました。


一連のコロナ騒動の問題点

高橋 徳 統合医療 クリニック徳 院長

1977年、神戸大学医学部卒業。 関西の病院で消化器外科を専攻した後、1988年米国に渡る。 ミシガン大学助手、デユーク大学教授を経て、2008年よりウイスコンシン医科大学教授。 米国時代の主な研究テーマは『鍼の作用機序』と『オキシトシンの生理作用』。

 人間の生活の必須の条件は、私は「愛」と「健康」であると思います。ところが今、マスク、ソーシャルディスタンス、あるいは3密(密閉・密集・密接)を避ける生活。コロナが、今いった「愛」と「健康」の大きな妨げになっております。

オキシトシンについて簡単にお話しします。

 オキシトシンは視床下部で作られます。女性の出産時の子宮収縮や母乳の分泌に関係しています。オキシトシンが最近、抗ストレス作用、抗不安作用といって、ストレスや不安を少なくする、あるいは自律神経を整える、鎮痛作用で痛みを抑えるなどの作用も分かってきました。そしてオキシトシンの第4の作用として、社交性、愛情、信頼に関連することがわかっています。

どうやって自分自身のオキシトシン分泌を高めるか。

 オキシトシンの分泌を高める方法は、心地の良い五感の刺激、と言われています。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の刺激でオキシトシンが分泌されるからです。もう一つが、受動的な刺激です。苦しい時、悲しい時に誰かから思いやりの言葉をかけてもらった時、こういった時にオキシトシンが出ます。

オキシトシンが育む愛と思いやり。

 これは自己と他者の間の境界を取り払って、自分と他人が一つになって強い絆が生まれてきます。愛とおもいやり、といった感情は人々が集団で生き延びるために必要不可欠です。人類全てが持つ本能と、私は考えます。日常的な営みを通して我々も、健全な人間関係、健全な人間社会を築いてきたわけです。ここにもオキシトシンが関係しています。

集団的な生きがい。

 孤独でないこと。家族や友達を大切にしていること。家族以外の何らかのグループに属していること。あるコミュニティーの中で同じ目標に向かって進むこと。こういった集団的な生活様式が、今の新生活ではないがしろにされているのです。オキシトシンについては色々本も書いているのでご覧ください。


vol.202 目に見えないもの・見えるものPart-2

さて、ロックダウン・自粛の前提について

 「新型コロナウイルスは無症状の人の半数から感染する。」これは令和2年12月31日、新型コロナウイルス感染者対策分科会:尾身茂会長の発言。厚生労働省のホームページにも「新型コロナウイルスのほとんどが、発症前・発症早期に見られる」。と書いてありますが、この結論は間違いです。
 その根拠はこの論文。台湾における新型コロナウイルス感染発症者の感染力の研究です。「新型コロナウイルスの二次感染は0.7%の確率で、そのほとんどが発症前・発症早期に見られる。そして、発症前の無症状感染はその半数(0.4%)にすぎない。感染者の発症前・発症早期に濃厚接触しても、大多数の99%以上は感染しない」と結論づけています。
 一方で別の論文。これは去年の11月に発表されたものです。
 「武漢は、2020年1月23日から4月8日までロックダウン下にあった。調査はロックダウンが解かれた後の5月14日から6月1日までに武漢の6歳以上の全ての市民(1,000万人)に対して行われた。結論は、新型コロナウイルスの無症状感染者が他者に感染させた事例は皆無であった。」
 この論文を受けて、アメリカのジャーナリストはこんな記事を書いています。「中国の武漢で行われた調査によると、新型コロナウイルスの無症状性の蔓延は全く発生しなかったことがわかった。これは、ロックダウンの前提となっていた『症状を呈していない感染者の人々が無意識のうちにコロナウイルスを拡散させている』という概念が崩壊したことを意味する。新しい武漢での研究は、『無症状性感染は存在しない』という確かな科学的証拠を示している。」無症状性の陽性症例が感染を拡大させる証拠がないことが判明したのです。この研究はロックダウンの正当性について重要な疑問を投げかけています。

マスクとソーシャルディスタンスについて

 マスクの穴は、5μm。ところがウイルスは0.1μm。ですからウイルスはこの穴を簡単に通り抜けます。最近は1枚より2枚のマスクがより効果的といわれているようですが、これも同じように、1枚であろうと2枚重ねようといっぱい空気が漏れます。
 文部科学省はこんな通達を出しています。2月に改定。
「新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、学校教育活動に対しては、児童生徒及び教職員は、基本的には常時マスクを着用することが望ましいと考えられるところ、気候の状況等により」は、改定後に記載が削除されました。
 同じようにソーシャルディスタンスでも、「身体的距離の確保(ソーシャルディスタンスあるいはフィジカルディスタンス)といった「新しい生活様式」に、学校を含めた社会全体が移行することが不可欠である」は、改定後に削除されました。すなわち、マスクもソーシャルディスタンスも必要ない、と文科省は言っているんですね。

一連のコロナ騒動の問題点
日常生活の破壊、ワクチンと称する遺伝子注射

 これまでのワクチンは、病原性をなくしたウイルスを摂取することで免疫をつける「不活化ワクチン」と呼ばれるものが一般的でした。これに対し、「ファイザー」が開発を進めているのは「mRNA」と呼ばれる物質を使った新たな手法によるワクチンです。体内に新型コロナウイルスの遺伝情報を取り入れて、ウイルスの一部を作り、免疫を獲得することを目指しています。

遺伝子ワクチンの製造方法

 コロナのウイルスにはこんなスパイク(トゲトゲ)があります。このトゲの部分をとって、これをコロナの特有の抗原部分のDNA/RNAを精製し遺伝子を作ってヒトに筋肉注射をします。そうすると、
1:遺伝子の指示でヒトの細胞がコロナの抗原(タンパク質)を合成する。2:この抗原(蛋白質)に対して抗体が作成される。そして侵入してきたコロナウイルスに作成されていた抗体が結合してコロナウイルスを非活性化させる、というものです。

遺伝子ワクチンの危険性

 徳島大学医学部 大橋名誉教授(免疫生物学)が訴えています。
◆ 遺伝子の代謝経路が不明。◆ 遺伝子が長期間、体内に残留したら何が起こるか?◆ やってみないとわからない。◆ 自然にないものを人間の細胞に入れ込むことは、自然の摂理を超えている。
 こんなにも危険な遺伝子ワクチンを使わなければならないほどコロナウイルスは有害なのか?という基本的な疑問を提示されています。彼のサイトは削除されて今や見ることができません。恐ろしいほどに言論統制が行われています。
 週刊現代では、<コロナワクチンを娘や息子に打たせてはいけない>という見出しに続き、◆ 政府は、ワクチン接種を全額国費負担で受けられるようにする方針。◆ しかし、コロナワクチンが恐ろしいのは、異変がすぐに起きるとは限らない。◆ 遺伝子ワクチンは10年後、20年後に重大な被害が起こる可能性もある。まさに「人体実験」だ。◆ 高齢者であれば、予防のメリットと短期的な副反応を天秤にかけ、接種するのもありだろう。◆ 将来がある息子や娘たちには決して打たせてはいけない。と報道しています。

まとめ・開発が優先され、安全性が軽視されている

  人間の遺伝子組み換えにつながり、遺伝物質が生殖細胞に移行すれば、人間の遺伝子改造につながる。臨床試験の観察期間はせいぜい数十日の間に重篤な副作用がなかったことを検証するに過ぎない。数ヶ月後、数年後の体の異変については全く研究されてないまま投与されることになります。今回のコロナワクチンは、一度打てば、取り返しがつかなくなります。遺伝子組換え作物のテクノロジーがヒトに試されようとしているのです。


見えるものと見えないもの。

 一連のコロナ騒動は、「見えない」からこその騒動であるように思います。そこには、疑念や不安を自分より弱いものへ差別的な言動として現れました。娘夫婦が住むアメリカ・ニューヨークでは、アジア人へのヘイトが激しく、夫君は医療従事者であり通勤は地下鉄。いつも緊張して乗っていると聞く。ここには「見えない恐怖」が存在します。そして、この差別が時には正当化されてしまうことさえあるのではないでしょうか。「アジア人のせいで我々の命が危機に晒されている」という心理が働いて・・・。

 そして、2021年7月23日が開会式となる「東京オリンピック」。そもそもオリンピックには「世界平和を実現する」という目的があります。このオリンピックが世界の人々が協調と優しさと融合を取り戻せるなら、賛成です。しかし、見えない恐怖・不安でそれらが霞んでしまうなら、延期もしくは中止せざるを得ないと思うのですが。
 コロナ禍で私たちは「どう生きるか」を突き付けられました。
今こそ「目に見えないサムシング・グレート」に想いを馳せて見たいものです!

この宇宙が誕生して137億年
この地球が誕生して46億年
人が誕生して400万年
生きとし生けるもの全ての記憶が
あなたの体に眠っている。
生きててくれるだけで良い。
そう思えること、それが愛情。
自分の金メダルを!
自分の花を咲かせよう!

村上和雄ドキュメント「SWITCH」遺伝子が目覚める瞬間より

 高橋医師の講演会は2021年4月25日に行われたものです。状況は刻一刻と変わってきています。講演後、なんども勉強会が開かれ、参加者も多く、関心の高さが伺えました。そこでの意見交換が何より重要と考えます。自分の考えを深めたり、修正したりできるから。高橋医師は地元名古屋でも街頭活動を行われているとのこと。私は、伝えたい内容が、言論統制で伝わらないことが何よりも恐ろしいと考えます。ただし、今回掲載した内容が必ずしも「正しい!」というものではありません。何が正しくて、何が間違っているか、というのは、その人の生き方に通じるからです。まずは、「情報を知っていただくこと」を念頭に掲載をいたしました。講演内容の全文をご希望の方はメール配信いたします。PCR検査のトリックについても詳しく話されています。(にらめっこ)

ご希望の方はinfo@niramekko.comまで


vol.202 アウトドア特集

具入り焼きおにぎり

ごはんにカニカマと大葉を挟んでホットサンドメーカーで焼き上げました。最後に追い醤油をして火を入れるとカリッと仕上がり、焦げた醤油の香りが食欲をそそります!

【材料(2人分)】
•ごはん お茶碗2杯ほど •大葉 4枚
•カニカマ 5本 •醤油 少々 •ごま油 適量
•調味料(醤油 大さじ1、みりん 大さじ1、だしの素 ひとつまみ)
【作り方】
1-あたたかいごはんに調味料を入れてよく混ぜ、ごはんに下味をつける。
2-ホットサンドメーカーにごま油をひいて、ごはんの半量を入れる。そ  の上に大葉、カニカマを並べたら残ったごはんをかぶせて両面を中   火で5分ほど焼く。
3-ごはんの水分が飛んだら表面に醤油をハケなどで塗り、再度両面を焼  いてカリッと仕上げる。

餃子の皮の6Pチーズ包み焼き

6Pチーズと大葉を餃子の皮で包んでホットサンドメーカーでパリパリに焼く!ブラックペッパーや岩塩をふ振ってどうぞ!


【材料】
•餃子の皮(大きめ×6枚)
•6Pチーズ(6個入り1パック) 
•大葉(6枚)
【作り方】
1-餃子の皮(大きめサイズのもの。なければ通常サイズを2枚使っても可) に大葉と6Pチーズを乗せる。
2-指に水をつけ、餃子の皮のフチを湿らしながら貼りつけ、三角に包む。
3-ホットサンドメーカーに油をひき、餃子の皮で包んだチーズを並べる。
4-弱火〜中火で、餃子の皮に軽く焼き目がついたら完成。

食器としてはもちろん、こんな使い方も

★鍋として使う
基本となる「湯沸し」はもちろん、ひとり分の鍋やチーズフォンデュ鍋、ご飯も炊けます。
★フライパンとして使う
ベーコンやウィンナー、目玉焼きなど簡単なものに火を通すこともできます。できたらそのままテーブルに!
★おたまとして使う
汁物を取り分けようとしたら、おたまが見当たらない!そんな時もシェラカップで代用!
★計量カップとして使う
目盛りつきのものならば、計量カップとしても使えて便利!

ミニサイズ燻製

 燻製器がないと燻製できない?
いえいえシェラカップが2つあればできちゃうんです。小さいので一度にたくさんは作れませんが、短時間で濃厚な味が楽しめます。

【材料】
・シェラカップ2つ
・アルミホイル 10cm×10cm・網 小さいもの・燻製チップ 適量・お好みの具材(チーズやナッツ、うずらの卵など)
【作り方】
1-アルミホイルを下のカップに敷いて火をつけたチップを置く。
2-下のカップの上に網を乗せて具材を置き、もうひとつのカップで蓋をする。
3-30分ほど放っておく。
4-色づいてツヤツヤしたら完成。煙が近いので芳醇な香が楽しめます!

トマトリゾット

トマトの甘みと酸味を楽しむことができるトマトリゾット。
トマトジュースを使う簡単なリゾットです。

【材料】(1人分)
・ご飯・(2/1~1膳分)・トマトジュース (100ml~200ml)・ベーコン(5㎝)・玉ねぎ(30g)・チーズ(好みのもの)・サラダ油(適量)・バジル(お好み)

【作り方】
1-玉ねぎはみじん切り、ベーコンは細かく切る
2-シェラカップを熱してからサラダ油を入れ、弱火で1を炒める
3-玉ねぎがしんなりしてきたら、トマトジュースを100mlほどシェラカップへ注ぐ。火は中火。
4-ご飯を入れ、トマトジュースを適量で追加、沸騰させる
5-沸騰後、弱火に戻し、お好みでチーズを投入、よく混ぜ、バジルをふりかけたら完成


vol.202  続・ぎむきょールーム

特別インタビュー「公教育を考える」-Part-1

みんなの森ぎふメディアコスモス
総合プロデューサー 吉成 信夫氏

 各務原市は小中高一貫の特別支援学校の建設が決まり進められつつある。議会では詳細が語られず、どんな学校を作るのかが見えてこない現状に、教育を考える会のメンバーたちは、もやもやを隠しきれない。『ハコモノは変えられる-子どものための公共施設改革-』の著者で、みんなの森ぎふメディアコスモス総合プロデューサーである吉成信夫さんに、はたしてハコモノは変えられるのか、話を聞いた。

公共って誰のためのもの?

 僕は子どもと一緒に、「子どもを取り巻く環境、子どもの地球環境」を作っていきたい、40歳になる時に、このテーマで生きていこうと決めて、岩手に移住しました。それから「森と風のがっこう」を作るために奔走するわけですが、公共施設、いわゆるハコモノを変えていった事例として、最初に岩手県立児童館「いわて子どもの森」ができるまでをお話します。
 立地は標高700mのところ。スキー場と温泉はあるものの、人家はありません。その荒野といってもいいところに総額58億円の児童館を建設するという巨大プロジェクトでした。冬には積雪が1m以上、とても歩いて行ける場所ではない。クマの棲息地で、クマが見え隠れするんですよ(笑)。建造物はコンクリートで巨大な要塞みたいでした。ルパン三世のカリオストロの城みたい。何人も近づけませんって感じでね。さて、人が住んでいないこの地にどれだけ人を呼ぶことができるのか。

ここで発揮したのが「発想の転換」です。

 児童館では「どういう活動をするか」、子ども達の心や体を考えた時に、「どういう部屋があればいいのか」、ということを考えました。児童館の使い方と人が来たくなるようなソフトを、ハードを作っている段階から散りばめておこうと考えたのです。
 まず野外。とっても広大な場所で、車椅子の人も乗り降りできるゴンドラとかも付いていてバリアフリーです。フィールドのキャンプ場にある全天候型キャンプファイヤー場は「いつでもファイヤー」という名前をつけました。全天候型だからいつでもできちゃうわけですよね。「いつでもファイヤー?あはははっ」て笑うような仕掛けをしておくとね、人は来てくれるんです。註:屋内にもユニークなネーミングがあちこちに。たとえば<冒険の塔「のっぴぃ」>、<風のデッキ(気節ごとに変わる展示スペース)>、<レストラン「ハラヘッタ亭もぐもぐ」>などホームページを見るとわくわくする。
 それはいいんですが、計画では丘の上からズーーーーーと滑る巨大な滑り台が2台もありました。なんで2箇所も?まだ工事は始まっていなかったので両方とも発注を止めてもらいました。自然の中でも、いわゆる学校教育的で効率を求める。そういう取り組みをするのが、日本の公共施設作り、野外教育の考え方だから、多人数で動かせるように設計してあるんですね。
 その滑り台の予算で、コンセプトや空間のディスプレイを作り直しました。例えば、建物の中の空間に僕はアートを取り入れたかったので、ピクチャーレールをつけてもらうとか。足場が外れたらもう二度と付けられないですからね。
 オランダのスヌーズレン※という重度の身体・知的障害の方が心地よい感覚刺激を通して、楽しんだりリラックスしたりというものを取り入れました。児童館でスヌーズレンが入ったのはここだけです。(※スヌーズレン (Snoezelen) とは、1970年代半ば、オランダの知的障害施設から始まった取り組み。どんなに障害の重い人たちでも楽しめるように、「光」「音」「香り」「振動」「温度」「触覚の素材」このようなものを組み合わせたトータルリラクゼーションの部屋が生まれた。)

iwatekodomonomori.jpより。おとなでもワクワクする仕掛けがいっぱい!
不思議の国の児童館っていう感じ。心も体も解放できそうだね。

おとなも こどもも のんびり、ゆっくり、ぽけ〜っとしようよ。 これは岩手県立児童館「いわて子どもの森」のキャッチフレーズですが、全国の公共施設で「ぽけ〜」を使ったのはここだけじゃないかな。要は、リラックスしようってことです。児童館というのは、遊びを通して、子ども達の心と体の健全な育ちを育むための施設だからです。そしてこんな約束もあります。
みんなの合言葉
・ 事故は自分の責任。自分の判断で自由に遊ぼう。
・ ゴミは出さずに自分で持ち帰ろう。
・ わからないことはスタッフのお兄さん、お姉さんにどんどん聞こう。
おとなのお約束
・ まず、子どもの話に耳を傾けること。
・ 早くしなさいと、むやみに急かさないこと。
・ あぶないからやめなさいという前に、本当にそうかよく考えること。
・ 服を汚してもおこらないこと。
 岩手に移住してまもなく、役所の中に入って関わったのが「石と賢治のミュージアム」ですが、着工寸前で抜本的に計画変更する事ができました。市民・専門家会議を行政の中に委員会として作ったり、その中に建築のわかる人も入れて、半年かかって、すでにでき上がっていた図面に対して代案提示したんですよ。奇跡的に全部通って、結果的に建物を作り直すことができました。代案提示は非常に大事です。

 話しは変わります。先日、オンラインで講師に招かれたのが「四日市の図書館を作る有志の会」。そのメンバーはみんな子育て真っ最中の30代後半から40代前半くらいの人たち。「自分達だったらこういう図書館を作ります」、といろんな意見を集約し代案を作り市長に伝えています。そのアイディアが現実化するかどうかわからないけれど、そういう動きは大事ですね。何かを作るときみんなで一緒にやっていくという姿勢、信頼感を作っていくということ。理想論かもしれないですが、決して対立しないことです。地域の中で声を上げて、それを変えていくところまで持っていくのは大変なことですから、やはり信頼関係を築くことでしょう。

切り口があるとすれば、「代替え案提示」、
それから「理念」の骨格作り。これが最重要です。

 代替え案提示というのは、本当に大事です。しかも現実に即した提案でなければ意味がないです。そこには専門家も必要です。建築家とか、地域作りに関係している大学の教授とか、想いを共有できる人を見つけて理論構築をする。首長や、教育長さんがこれは!とうなづくような代替え案を提示する。ここで重要なのが人選です。市民であることと、できたら政党や宗教とは一線を画し、なるべく若い人たちが率先して動けるような仕組みを作ることです。


お話しを伺って感じたこと

 身体や発達に重度の障害のある人や、病弱の児童生徒さんたちの保護者の方々は、地元に学校ができるのは悲願でもある。そういう現状を理解した上で、自分たちが何を問題視しているのか、洗い出す必要がある。それを踏まえた上で、市立でできる最大限の力を発揮して、日本に誇れる「学校作り」に関わりたいと思った。

吉成さんの話は尽きません…なので続きは次号に
「公教育を考える」-Part-2


vol.202 しょうがいをみつめるvol.13

ありのままで居られる美術教室
サポーターとして関わって3年

 障がいのある方たちの美術教室「風の芸術村」には小学生から成人の方まで幅広い年代の生徒さんが通ってきています。みなさん作ること・描くことが大好きだという点は共通していますが、その制作への向き合い方は実にさまざま。
感性の赴くまま筆やペン、時には指を動かし作品に変化を与え続ける方、テーマを深く落とし込みオリジナルの表現を模索しながらじっくりと作り上げていく方、自身の好きな対象物や好きな表現をひたすらに追求していく方・・・。
 誰もが真剣な眼差しで作品と対峙しており、出来上がる作品はどれもピュアで力強さをもっています。

 私が、この美術教室でお手伝いを始めて3年がたったでしょうか。美術に関する知識やセンスはとんとないので、制作に関するアドバイスなんてほとんどできません。お手伝いとはいっても基本的には生徒さんたちの様子を見守ったり、イイね!などと声を掛けたりする程度。ですが、「風の芸術村」という場や空気を作るために、心がけていることが一つあります。

 「風の芸術村」は美術教室ですので、毎回こういうものを描こうとか、こういう風に作ろうなどといったテーマがあります。しかし中には、そんなことお構いなしに、自分の作りたいものを作る生徒さんもいます。気持ちが乗らず制作に取り組まない生徒さんもいます。
 こんな時、勤めている学校だったら、テーマに沿った作品を作るよう説得するでしょう。何とか取り組めるようあれやこれやと働きかけるでしょう。
 ただし、ここは「風の芸術村」。私は、「こういうのもイイね。」とか、「そっか。今日はそういう気分じゃないのね。」と言うでしょう。
 「風の芸術村」では、純粋に自分の好きな作ること・描くことを楽しんでほしい。そのためには、何にも強制されず、誰からも否定されない、安心できる場や空気を作ることが必要なんじゃないかと思うのです。

 障がいのあるなしに関わらず、そういう場ってあまりないような気がします。学校でも職場でも、家庭でだって、やらなきゃいけないことがたくさんある。こうしろ、ああしろってしょっちゅう言われる。だからこそ、やりたくないことを認めてもらえる、やりたいことをひたすらやれる場が一つくらいあってもいいんじゃないかと思うのです。
 私自身も、「風の芸術村」では、生徒さんのありのままを認めてあげられることや、良さや面白さを見つけて褒めてあげられることに、心安らぐ思いです。

 自由で温かいこの美術教室から、次はどんな素敵な作品が出来上がるのか、いつもわくわくしながら向かっています。   S.I


vol.202 niramekkoGallery「こころのでんわ」

 みわちゃんの成長には目を見張るものがあります。興味関心がそのまま絵や作品に昇華されていくプロセスに立ち会えることは、とっても幸せ! 最近は色の魔術師!と言われるくらいの塗り絵が、あちこちで展示されています。今回ご紹介する作品は2019年5月のもの。すごく印象深い作品です。さらに記憶に残るお母さんのメッセージをご紹介します。

 このでんわを使うと、 知りたい人の本当の気持ちが聞ける。その頃娘は取りつかれたよ うに心ない言葉を言った子の本当の気持ちを知りたがった。何で そんなことを言ったのか。悲しかった。びっくりした。そんな思 いの中、手を使って思いを表すことで少しずつ思いを消化してい った。 この大きくて、力強いこころのでんわを見るたびにその時の強い 思いを感じずにはいられない。


vol.202 人生これから!

シニアポートレート撮影会・第2弾
(もしもの時に使える写真)
5月14日(金)

撮影会、皆さんから感想をいただきました。

◆ さすがプロですね!表情をうまく引き出してもらえました。メイクもポイントを教えてもらいよかったです。(Iwa)
◆ こんなふうに撮ってもらったのは初めてで、とても楽しかった。私は背が高いので、今まで可愛いなんて言われた事がなかったので、みなさんに可愛いと言ってもらえてすごく嬉しかったです。           (Ue)
◆ メイクをしてもらったのは初めての経験でした。でき上がりの写真を見て、自分は人からはこう見えるのか、と思いました。次回はお袋を連れてこようと思います。(Naka)
◆ とっても良かったです!普段はメガネをしているし、がさつなのですが、知らない自分を見た感じです。(Saka)
◆ いつもガハハでクシャクシャな自分ですが、できあがった写真はシャッキリしていい感じです。何枚も撮ってもらってモデルになったような気分でした。こんないい体験は他に無いです。           (Yama)
◆ 自分の容姿に自信がないので、昨日から不安でしたが、メイクもステキにしてもらって、写真を見て安心しました。家族が見たらビックリすると思います。   (Hora)
◆ 普段の自分もありだけど、今日のような素敵な自分もありなのかな、と思いました。もっと大胆に日々過ごしてもいいのかな、と思いました。     (Nakamoto)
◆ メイクをしてもらうのは、ウン十年前の自分の結婚式以来!可愛いと言われたのも久しぶりでした。結婚して太ってからは写真を避けていましたが、今日はステキに撮ってもらってよかったです。        (Matsu)
◆ ヘアメイクをしていただいて、魔法にかけられた気分です。撮影もどんどん惹き込まれて、楽しく穏やかな時間を過ごさせてもらいました。自分のいろんな表情を知りました。    (Ichi)
◆ とても夢のような時間でした。撮られる事に慣れていないので、ちょっと恥ずかしかったです。もっと若いときから撮っておけば良かったです。     (Kazu)
◆ 楽しかった!ヘアメイクは自分ではこんな素敵にはできないです。撮影では自由にさせてもらって楽しかったです。 (Hide)
◆ 今日は妻の送迎についていくだけ、と思っていたのですが、撮ってもらって良かったです。写真は思った以上に若い自分が写ってました。       (Kiyo)
◆ 今まで経験した事の無い時間でした。メイクでどんどん変わっていく自分を見るのが嬉しかった。写真を見て、新しい自分と出会えたと思いました。これはどんどん更新していくべき!なので次回も参加したいです。(Mura)

フォトグラファー:田中ちいほさん
 本来の自分の形が写真に出るものと私は思っています。撮影があるから、今から姿勢をよくしよう、もう少しお肌の手入れをしたり身なりに気を配ろう、そんな事を続けるうちにそれが習慣になったら、写真をきっかけにしてより豊かな日々を送ってもらえるかな、と思います。


ヘアメイク:鈴木美沙さん
 みなさんが魔法にかかったようと言ってくださるのが嬉しかった。いつもと違うその人を引き出すのが楽しい時間でした。普段とは違う自分の魅力を見つける事は誰にでもできることなので、どんどん挑戦していただけたらな、と思います。

第3弾は11月の予定! お楽しみに!


vol.202 次回えんぴつカフェのご案内

えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。

主催:NPO「人生これから!」
問い合わせ 090-5638-7044(田辺)・ 090-7854-4561(三上)


vol.202 やってみたシリーズ

「好き」を形(CD)にしてみた!

 上西さんにがんが見つかり、手術をしたのは去年のこと。入院した8階の病室からは岐阜城がよく見えました。流れ行く雲、どこかへ飛んでゆく鳥、緑深い山々…。入院してもコロナ禍でお見舞いの人もいない中で、窓から景色を観たり、自分と向き合う時間がたっぷりありました。「自然ってすごいなぁ、とか、自分はこれからどうなるんだろう、といろいろ考えました。」 そんな時間の中で自分の思いを歌詞にし、曲もつけた。「これを自分で歌ってCDにしよう」。
 トランペット、クラリネット、フルートと、子ども時代から楽器に触れていて、数年前にはフルートの演奏をCD にした経験も!自分の想いをなにか残そうと思ったとき、それが音楽なのは上西さんにとって自然な流れでした。
 退院後は、食生活を見直しました。「以前は食べたい物を食べる、という生活。特に甘いものが大好きで、今から思えば炭水化物の摂り過ぎ?ムチムチと太っていたの」。悪玉コレステロールも多く、お医者さんからは薬を飲むよう言われましたが、「薬は飲みません、食事で改善します!」と宣言。やると言ったからにはとことんやる気質の上西さん。
 それからは野菜中心の食生活に切り替え、家庭菜園も始めました。するとなんとわずか3ヶ月で10キロも体重が減りコレステロール値も平常に。身体のなんと軽いことか。病気は健康を見直す良いきっかけだったと振り返ります。
 孫の子守りやひとり暮しの親との時間を共にしながら、あっと言う間に一年が過ぎ、CDのことは頭にはあるものの、なかなか形にできない日々が過ぎていきました。
 しかし、きっかけは思わぬところにあるもの。知人が教えてくれて参加した「人生これから!」主催のシニアポートレート撮影会。せっかくだからと、娘婿さんに買ってもらったファンシーなワンピースを着て参加しました。ヘアメイクも仕上がり皆さんに「まぁ、女優さんみたい!なんて声かけてもらって、リラックスできました」。
 できあがった写真は想像以上の出来映えで「これをCDのジャケットに使っていいですか?」思わず言った自分がいました。快くOKをもらい、CD化への流れは一気に加速したのです。
 後日、レコーディングも無事すませ、写真も制作業者に送りました。「作曲家の先生の素晴らしいアレンジと、演奏のおかげで自分の想いを音に乗せていただくことができました。音楽を通して生きる喜びと、感謝の心をお伝えできたら、と思います。」

できあがったCD「月夜の約束」

 いろんな人のおかげで病気を乗り越え、CDも作る事ができたと一連の流れに感慨深げな上西さん。今後はそれを忘れることなく元気に過ごしたい。休んでいた施設訪問などの活動も復活させ、歌や演奏を通して多くの人に喜んでもらえたら、と思っています。 「私たちって、やっと自分の時間を持てるようになった世代でしょ。命って限りがあるし、1日1日を大切にしなくちゃ。もちろん、楽しくね!」
 撮影会で伊勢和紙にプリントしてもらった写真は、タンスの上に飾り、「これいいでしょ、気に入ってるの」と少々照れながら夫に見せました。


あなたの「やってみた」をご紹介させてください。掲載された方には人生これから!編集のライフデザインノート『ゼロの昇天』を進呈!


vol.202 夢か悪夢かリニアが通る!vol.31


大深度工事、おびえる住民

 東京都調布市の住宅街で昨年10月に起きた高速道路「東京外郭環状道路」(外環道)の陥没事故。「大深度法」による国の認可を受け、地権者との用地交渉や補償をしなくても進めることができる大深度地下トンネルの掘削工事中に発生しました。この事故を受け、リニアの大深度地下トンネル工事の行方に注目が集まっていましたが、JR東海は着工に向けた一歩を踏み出しました。国の緊急事態宣言下の東京で6月8日、住民説明会を開いたのです。                                井澤宏明・ジャーナリスト

「外環さん」とは違う

 説明会は、「第一首都圏トンネル」(品川駅-仮称・神奈川県駅、約37キロ)が通過する品川と大田、世田谷の3区の住民が対象で、報道陣には「非公開」で行われました。
 計画によると、「北品川工区」は約9.2キロ。品川駅近くに掘った「北品川非常口」から神奈川県川崎市の「等々力非常口」まで、深さ55~90メートルをシールドマシンで掘り進めます。トンネルの直径は14メートルもあります。
 この日の説明会で関心が集まったのは陥没事故を受けたJR東海の対応です。担当者は事故の原因をNEXCO東日本が設置した有識者委員会の最終報告書に基づき、「特殊な地盤条件となる区間」における「施工に課題があった」と説明。「リニアには、事故が発生した『特殊な地盤』に当てはまる場所はないと考えているが、外環道事故を踏まえ、施工管理を強化する」と安全性を強調しました。
 追加のボーリング調査を行うことを求める声が住民から上がりましたが、中央新幹線建設部の吉岡直行担当部長は「私どものところの区間は『固結シルト』がほとんどを占めており、きちんと地質が把握できている。『外環さん』と違って、掘っていくところの確認がしっかりとできているので、改めてボーリングをする必要はない」と自信満々に答えました。
 一方、これまでは否定してきた大深度地下工事の地上への影響を一転、認めました。「シールドマシンが家屋の近くを通ったとき、どんなことが起こるのか」という問いに「ビット(刃)をぐるぐる回してトンネルを掘っていくので全く音、振動が出ないことはありえない」としたうえで、「建物の杭、基礎に振動が伝わって建物が小さく揺れる。それを振動として感じる人もいるし、空気の揺れを騒音、低周波音と感じる人もいる。騒音、振動、低周波音を抑え、シールドマシンがお宅の下を通っていることに気付かないようなるべく頑張りたい」と答えたのです。 さらに、トンネル真上と両側約40メートルの範囲で事前の家屋調査を予定していることを明らかにしました。

シールドマシンの発信地点となる北品川非常口。ここから大深度地下トンネルを掘っていくという(JR東海の説明会資料より)


「住民の理解」って?

 報道によると、会場に入れなかったマスコミにJR東海は説明会後、「住民からの理解を得られたと考えている」と説明したそうです。赤羽一嘉・国土交通相が陥没事故を受けて「地域住民の理解と協力」を得てリニア工事を実施するようJR東海を指導したことを意識した発言だと思われますが、これは長野県大鹿村など各地の説明会で多くの疑問や不安の声が住民から上がる中、JR東海が一方的に繰り返し不信を買ってきた「やり口」です。
 報道陣の多くは、説明会の模様を録音してもらおうと、住民にボイスレコーダーを託しました。録音を聞くと、14人の住民が質問しています。質疑は途中で打ち切られたそうです。
 「トンネルが真下を通り、陥没したり家が傾いたりするのではないか心配」「陥没事故ではシールドマシンの回転で低周波音が発生し、眠れる状態じゃなかったと聞いている。夜間工事はやめてほしい」「振動や音があると眼科手術ができない」――さまざまな不安の声が投げかけられましたが、「理解を得られた」ことを裏付けるような発言は1つもありません。
 「大深度地下については、通常は補償すべき損失が発生しないと考えられる」(国土交通省パンフレットより)という大深度法の前提は陥没事故で崩れました。説明会に参加した「リニアから住環境を守る田園調布住民の会」代表の三木一彦さん(63)は「リニアのルートは特殊な地盤じゃない、安全なんだとなぜ断言できるのか。施工管理をうちはしっかりやるから大丈夫と言われても、人為ミスは起きる。『しっかりやる』と繰り返されるたびに不安になる」。不信感は募るばかりです。

大都会のオアシス・洗足池のカワセミ。リニアルート沿いにあり、説明会では住民から「工事で洗足池の水が抜けるんじゃないか」と疑問の声が上がった(昨年11月撮影、東京都大田区で)




vol.202 ボーダーレス社会をめざして vol.61

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

家事

 先日、息子が馬肉を買ってきて、おいしく味付けした焼き肉にして食卓に出してくれました。自分の食べたいものを買い、作って食べることが出来るようになりました。それも家族の分まで作ってくれました。
 10年先を見据えながら子育てをしなくてはいけないと思い、自閉症の子どもを育ててきたつもりです。「自分のことは、自分でできるようになってほしい」と考えていましたので、小さい頃から家事をできることから少しずつやらせていました。実際にどのようにしていたのか、小学3年生の頃の記録が残っていましたので、読んでみました。
 実は、数年前まで私の脳は、息子が小学生の頃の記憶が完全に封印されており、その頃の記録があっても読めない状態でした。辛い思い出しか頭の中には残っていなかったからです。情けない話なのですが、クラスの子にいじめられた、先生に辛く言われたなど強烈なマイナスの記憶しか残っていなくて思い出したくなかったのです。実際、障がいのある子どもが普通学級に通うという事は、親に相当な覚悟がない限りできないものだと思っています。
 数年前にどうしても調べなくてはいけないことがあって、その記録を読んでみますと、とっても楽しそうな日々がその中にはありました。近所のたくさんの人に支えられ毎日、毎日楽しそうに暮らしている姿がありました。記憶って実に曖昧なのですね。とりあえず小学3年生の4月から夏休みまでの記録を読んでみました。
 5/31(土)朝、町内の掃除だったので、淳司もほうきを持ってお手伝い。ほうきの扱いが大変上手になっていた。学校でずいぶんやらせてもらっているのだなと感謝。家でも躾けねばと思う。
 6/2(月)花が買ってきてあったので(インパチェンス)10株、花壇に妹と植えてもらう。「じょうろでお水もやって!」と言う。じょうろを取り合いながらやる。
 6/8(日)伊木の森のアスレチックへ行く。お弁当作りのお手伝い。二人にチーズ巻きとおにぎりを作ってもらう。『おにぎり』という絵本(こどものとも)があるのでそれを見せ、本の通りに「手にお水をつけ」「塩をつけ」というふうに。妹も淳司も上手に作っていた。
 7/9(水)『ぐりとぐら』の本のカステラを作るというので、宿題をやって7時半頃から作る。これも自由勉強の一つとして。小麦粉を入れ・・・。というように、文章と動作を一致させやった。上手にでき、皆で食べた。おいしかった。 
 楽しそうな毎日の中で、家事手伝いを取り入れています。家族から認められ、喜ばれる経験はかけがえのないものです。大きな力として蓄えられること間違いなしです。


vol.202 菌ちゃん野菜応援団 vol.23

種から育てる!

 今年は夏野菜を種から育ててみたいね、と種と種蒔き培養土を入手。子どもたちと種を植えました。

 本当は菌ちゃん土で十分芽出し出来るはずなんですが、弱くなった種はなかなか芽を出してくれなかった過去があり、今回は培養土を買いました。
一つ一つ種を蒔きながらよろしくね、と声をかける。

 水をやったり強い雨に当たらないようにしたり。子どもを育てるように見守ること数日。芽が出たときの嬉しさったらないですね。

 また、昨秋植えた小さな小さな苗から立派な野菜が育ったりするのをみると、なんでこんな風に植えただけで野菜が出来るんだろう?何を吸収してこんなに大きくなるだろう、とついつい考えてしまいます。

 お日様のエネルギー、風、土、水、そんな自然が凝縮して野菜が出来るのならば、神様はまさにここにいるんだろうなぁ、とちょっぴりスピリチュアルなことを考えたりも。

自然の中には全てが揃っているんだろうなぁ。。
息子のまいた種は今すくすくポットで育苗中。
美味しいお野菜になるのかな。とてもとても楽しみです。


vol.202 未来に続く暮しの学びPrt-43

イマジネーションが与えてくれる贈り物。

 イマジネーション。[想像すること。私たちはイメージを頭の中で描きだせる力を持っています。イメージするのは自由。現実では成り立たないことがあってもいいところ。想像とは実際に経験していない事柄などを推測すること。現実には存在しない事柄を心のなかに思い浮かべること]と辞書には書いてあります。

 私の生活は、絵を描くことが日常で当たり前のようになっています。(コロナの影響でいろいろと生活が変わり、絵を描く時間が増えました!)
 絵を描くことは想像力を駆使していることに気づきます。描くほどに、想像の幅が広がり、楽しくなってきます。絵という表現を通して、自分の持つ能力にアクセスできるようになり、物語の世界に入り込んでいきます。内なる世界は、思っていたより深く、広い。
 私は今、いろんなマーケットで絵を展示しています。私の絵には、たまに変な生き物が出てきてしまって、こんなの描いたら変人だと思われるかな、なんて思ってしまいます。でも、人と話しをすると、「この生き物と夢であったことがある」とか、「私見たことある!」とか言われ、こっちがびっくり。
 想像することを楽しんで、ちょっと不思議な世界と繋がっても、前向きに捉えるとイマジネーションの世界はどんどん広がっていきます。

 想像力を保つには、意識的にグラウンディングします。地に足をつけることが大切だから。私の場合は畑仕事、自分のためだけの静かな時間です。土に触れることで、とてもいいバランスを保ってくれています。妄想や幻想は時に不吉な想像力を膨らませる場合があるのでそこは注意が必要なところ。私は半農半アートで模索しながらも、持続可能な暮らしを実践しています。


vol.202 原発事故は終わっていない 小出裕章さん講演会

「さよなら原発・ぎふ」活動10周年を記念し、小出裕章さんをお招きして、近著「原発事故は終わっていない」の内容を中心にお話をいただきます。

8月21日(土)14:00~16:00(13:30開場)
岐阜県図書館 多目的ホールにて
参加費:800円

定員148名(先着順) コロナ感染予防のため、マスク着用してご来場ください。

参加申し込み:お名前・電話番号・メールアドレスを明記の上、メールにて、伊藤hitou@kibousha.co.jpまでお申し込みください。

【さよなら原発・ぎふの活動内容】
 私たちは、フクシマ原発事故の起きました2011年の6月より、脱原発を目指して、3か月ごとに「さよなら原発パレード」を行ってきました。今年9月で40回目を迎えます。
 パレードと並行して、さまざまな取り組みも行っています。例えば2012年には、福井の美浜原発近くの水晶浜から1,000個の風船を飛ばして風向き調査を行いました。その結果、福井の原発に事故があれば、風下の岐阜に甚大な放射能汚染の被害が及ぶことが明らかになりました。

主催・問い合わせ先
さよなら原発・ぎふ 伊藤 TEL090-8952-0013




vol.202 ここいく日記 リレートーク はじめの19歩!

今こそ必要な「性教育」

 昨年度に続き、コロナの感染拡大で、性教育団体「いのちの授業」ここいく への授業の依頼はほとんどありません。そんな中で、学校ではないところからの依頼がポツポツあります。教育現場や社員向け、現役高校生が自らなどなど。いろいろな場で「性教育=生き方(人権)教育」が広がれば、優しい社会になるなぁとうれしく思っています。

 先日、その中の一つ、小・中学校の先生を目指している教育学部の学生さんに性教育をお伝えしてきました!!
 私たちの夢、「全ての子どもたちに性教育を届けたい」が当たり前になるためには、学校のなかで日常的に性教育を行える先生が増えること、これは何よりうれしいことです!うれしすぎて伝えたい思いがありすぎて、伝えたい内容をどうまとめるのか?いつものことですがぎりぎりまで悩みました。
 今回、授業の依頼を受けて、先生や生徒さんと話す中で、先生になる人を教える立場の先生たちも、生徒に何をどのように教えるかの教材すら持ち得ていないし、学んでいないために生徒に教えることもできていないという現実を知りました。時代がこんなにも変化しているのに性教育は化石みたいに眠ったままなのです。
 性教育の国際的な指針が書かれているユネスコの『国際セクシャリティ教育ガイダンス』この国際基準では包括的性教育はスタンダードです。そしてガイダンスでは普遍的に人権を基礎に置いています。誰もが「性的に健康である権利」、そのための「教育を受ける権利」が「性の権利」として位置付けられています。
 人権が尊重され、権利が保障される社会を築いていくために教育は確かな基盤となるのです。無知は罪という言葉があります。性感染症、デートÐⅤ、予期せぬ妊娠、これらは正しい知識があれば防ぐことができるのです。
 現代社会において、予期せぬ妊娠や性犯罪・性暴力が社会問題となる中、国は令和2年度から4年度までの3年間を、「性犯罪・性暴力対策の集中強化期間」としました。「生命(いのち)の安全教育」には 自分の身を守る重要性の理解のため、幼児期・低学年には水着でかくれる部分プライベートゾーンの指導をすることと、中高生には カップル間で起こる暴力、デートDVの危険性や嫌なことは嫌という大切さなどを指導することが加えられました。これは、性教育後進国の日本の教育が進化するチャンスだと思っています。
 このような現状の中で、『国際セクシャリティ教育ガイダンス』の最初のページに書かれている文章は、以下のように私たちに問いかけています。「メディアやインターネット、 仲間や劣悪なところから見つけてくるであろう部分的な情報や誤った情報、あからさまな搾取といった中に子どもたちを「放置するのか」それとも「尊重と人権といった普遍的価値の基盤にたった」科学的な包括的性教育に「挑戦するのか」‼「ここいく」はもちろん挑戦していきます!
 10年間活動してきた経験をもとに、今、私たち 「ここいく」にできる挑戦とは何かを模索していきたいと思っています。
今回の依頼のように、機会が得られれば、どこにでも性教育の必要性や伝え方のポイントなど、私たちの活動経験のすべてをお伝えすることができます。

 コロナを戦時中に例えることがありますが、今までの生活がままならなくなり、今までの価値観が大きく覆されようとしている今だからこそ、幸せに生きていくために何が必要なのか?何を大切にするのか?権利より義務を課せられることがより強くもとめられる今、基本的人権、その人がその人らしくいられること、色々な考え方や生き方があってよいこと、多様性であることが当たり前に保証され、尊重されることが求められます。私たちが目指してきた包括的性教育には生殖のしくみやいのちの成り立ちの話だけでなく、これらのことが根幹に位置付けられています。今こそ、性教育が必要なのです。
 必要な方々とつながり、私たちだからできることに挑戦していく時だと思っています。

担当:ここいくメンバー・中村 暁子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)