投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ

vol.207 菌ちゃん野菜応援団vol.28

ことしの冬は寒かった!!!
冬の間に土つくり、と思っていたもののあまりの寒さに縮こまってしまって。畑もすっかりご無沙汰でした。そのかわり?一から手解きを受けて初めて麹作りに成功!お米に菌ちゃんをつけるだけ、なのに何度失敗したことか。菌ちゃんの営みを知り、寄り添う。菌ちゃんと暮らす奥深さをまたひとつ感じた冬でした。そんなことをしているうちに待ちわびた春もゆっくりと巡り。

久しぶりの畑ではブロッコリー、白菜菜、折り菜が春だよ、春だよね!!!とつぼみをたくさん作って。取っても取っても奥からどんどん出てくる。何があっても花を咲かせるんだ!!命を繋ぐんだ!!!という命の力には毎年ほんとうに感嘆のため息しかありません。

先日は畑に入れるための草をたくさん運んできました。これで無農薬無化学肥料で野菜が出来る土になります。市販の肥料も農薬も何も使わずピッカピカな野菜が出来るんだよ、命の始まりに菌ちゃんがいるんだよ!これをたくさん
の人に知ってもらえたらなぁといつも思っています。
ぜひ、畑に遊びにきてくださいね。
さぁ、また菌ちゃんとつながる1年が始まります。
たのしみだー。

今年は新しい試みにもチャレンジしていきますよ。次回お披露目できますように!!!

塩麹の作り方
・麹200g
・天然塩35g
・水ヒタヒタ

まず塩と糀を手で優しくすりまぜる。
水をヒタヒタに入れ、軽く蓋をして毎日かき混ぜる。
麹が柔らかくなったら出来上がり。冷蔵庫で半年保存可。
茹でた春野菜に絡めたり、お肉やお魚を焼くときに味付けにしたり。使い道はたくさん。ぜひ、自分のマイ塩麹を作ってみてくださいね。


vol.207 ここいく日記 はじめの24歩!

“生きること”全てが性教育

はじめまして、ここいく新メンバーの廣瀬です。普段は、助産師として働いています。日々、お母さんとパートナー、そのご家族と関わり、いのちを育み、産み、育てる様子を見守らせていただいています。
ここいくに参加しようと思った経緯は、私自身子どもながらに、教育課程の中で受けた性教育は的を得ていない、知りたいことが結局分からないという印象でした。元々、性教育の大切さや必要性については感じていましたが、助産師として働くと、望まない妊娠が想像よりも多かったこと、そして、パートナーや家族の反対で泣く泣く中絶するなど、女性が傷つき、弱者になっている姿を見ると、やっぱり性教育って大切だよなぁと想いが強くなりました。
性教育は、身体の仕組みやSEXのこと、いのちを育むことと思われがちですが、性教育には、生きること全て含まれています。助産師としてお母さんと関わっていると、窮屈に、他人に遠慮して、他人の顔色を伺って女性は色々なことを選択していると感じることがあります。何においても女性が主体的に選択できること、女性とパートナーがお互いのことを知り、対等な関係で、協力し合えること、赤ちゃんも1人の人なんだということなどなど、もっとみんながハッピーに生きられるようになるといいのになぁと感じることがあります。
性教育の普及はもちろんですが、幸せに自分の人生を生きられる人が増えるといいなぁと思い、ここいくに参加させてもらいました。(私が助産師なので、「女性が」となっている部分がありますが、性別を超えて誰もが、と思っています。)
実際に、ここいくの性教育を見学させてもらうと、学校ではやらない(やれない)、でも本当に大切なことを熱い想いで伝えている姿に感動。そして、性のことはもちろんですが、自分を大事にすること、自分が決めていいこと、言葉の重み、相手を思いやること、環境のことなど大切なメッセージばかりで子どもだけでなく、大人も聞き入ってしまう。
ここいくメンバーの「伝えたい」という想いに、初めは照れやふざけていた子達も、途中から真剣に聞き入っていました。私自身、教育課程の中でここいくの愛のメッセージの数々を聞けたら、もっと楽しく、ハッピーな教育課程を過ごせたのかもしれない、そう思いました。
学校では、指導要綱でSEXなどNGワードがあり、本当に大切なことがひた隠しにされています。命をつないでいく子どもたちに本当の大切なところを教えず、どうやって子どもたちの身体と心は守られるのか。子どもたちの身体と心を守らずして、どうやって次の命を育むのか。本当に恥ずべきことは、性教育自体ではなく、性教育をひた隠しにしようとしている大人たちなのではないか。自分の身体のことを知ることは大切なこと。知りたいって思うのは当然のこと。その本当に大切なことを、子どもたちが分かるように真剣に伝えれば、誰も、性教育=エッチなこととはならない。身体のことを教えることがなぜいけないことなのか、私には分からない。性教育に対する大人の在り方とは、子どもが初めて知るその時に、正しいことを伝える環境を整えることではないのでしょうか。
学校や市町村、園など、どこででも授業の依頼を受け付けております。感染対策として、少人数での開催もやっております。質問や相談などお気軽にお問い合わせください。


担当:ここいくメンバー・廣瀬 碧でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.207 南の島よりハイタイ(こんにちは)連載-7

沖縄戦とは、太平洋戦争末期の1945年日本軍と沖縄諸島に上陸したアメリカ軍を主体とする連合国軍との間で行われた戦いです。日本軍は沖縄を本土防衛の最後の拠点とし、連合国軍は日本本土に攻め入るための基地として沖縄諸島を攻略しようと試みます。
沖縄戦では、民間人を巻き込んだ地上戦により、日米両軍と民間人合わせて20万人以上の犠牲者が出ており一般の犠牲者は、推計で10万人、沖縄県民の4人に1人が命を落とした壮絶な戦いになりました。
そんな中で悲劇の1つとして読谷村*(よみたんそん)のチビチリガマでの集団自決があります。3月末から激しい爆撃があり、4月1日に読谷村に上陸した米軍はチビチリガマに迫り、追い詰められた住人がガマの中で肉親を手にかける悲劇が。140人近くが避難していましたが85人が命を落とし、その半数は12歳以下の子どもたちでした。
その読谷村に海の見える「さとうきび畑」歌碑広場があります。平和を祈る歌「さとうきび畑」は1967年沖縄の地で誕生。歌詞の作者、寺島尚彦氏は、沖縄のサトウキビ畑の土の下にまだ埋もれたままの戦没者たちの魂に揺り動かされるように「さとうきび畑」を書き上げました。この歌に込められた平和の祈りを沖縄から永遠に発信し続けるために2012年4月1日読谷村に「さとうきび畑歌碑」が設立されました。歌碑の横には、ミュージックボックスが併設され、ボタンを押すと「さとうきび畑」が米軍上陸の地に流れます。
さて、皆さんは「慰霊の日」をご存知でしょうか。
1945年6月23日アメリカ軍が主体となった連合国軍と日本軍の間で起こった組織的な戦闘が終結したことから6月23日が「慰霊の日」と定められました。糸満市摩文仁の「平和祈念公園」で沖縄戦の犠牲者をしのび、追悼式や前夜祭が行われ世界の恒久平和を願う日です。沖縄全戦没者追悼式では沖縄の子供が書いた「平和の詩」の朗読があり、毎年、胸を熱くさせられます。そして全国75.5%の方々(沖縄タイムス社による)が「慰霊の日」を知らないという現実ですが、本土の方々にもぜひ、この「平和の詩」の朗読に耳を傾けてほしいものです。
今もなお地中には多くの戦没者の遺骨が残り、暮らしのなかで不発弾が見つかるという沖縄の現実に、一人でも多くの方が関心を持っていただけたらと切に願っています。

*読谷村 沖縄県の中部に位置し、全国で一番人口の多い村です。元祖、紅芋タルト発祥の地です。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回・(一社)二科会写真部会友 ・岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.207 プレゼントコーナー

1-あなたが実行している「脱プラ」はどんなこと?
小さなことでもOK。あなたが実行している脱プラの工夫を具体的に教えてね。
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
※Dは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成

プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:2022年5月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A.CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様


世界中で起っているさまざまな出来事、それらに対するさまざまな視点。そんなことを伝えてくれるステキな作品に出会えるのも映画館の魅力のひとつ!写真は映画「ストレイ 犬が見た世界」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


B.Jazz Live ご招待 アートギャラリー是様より…1名様


6月19日(日)14:00〜
「早川 ふみアコースティック4」ライブにご招待!
落ち着いた雰囲気の会場が、Jazzの調べに満たされます。大人なひとときをお楽しみください。会場はアートギャラリー是(関市武芸川小知野489)
Sax:早川 ふみ Guitar:原 努 Trombone:餌取 雄一郎 Bass:飛騨 勇也


C.漫画「世界を変えたくて僕を変えた」 アンタール様より…3名様


今号の熱中人でお話ししてくださったアンタールさん(P-13)からのプレゼントです。食べるということ、命ということ、ベジタリアンについてなど、知っておきたいことに正面から向き合いながらも、優しいタッチでまとめられた一冊です。著者:Natsumi

 


D.フェアトレードショルダーバッグ にらめっこより…1名様


落ち着いた色合いのピンク、焦げ茶、ベージュの糸でザックリと編まれたショルダーバッグ。これからの季節、涼し気で出番が多そう。入れた物が落ちたり見えたりしないよう、インナーバッグの使用がおすすめです。にらめっこ編集室でお受け取りください。


vol.206 はじめよう!生ごみ対策

生ごみを制するものは「ごみ」を制す!

日本全国で私たちが出す「生ごみ」は年間推計で約2,842万トン。その内訳は約70%が食品産業から、残り約30%が家庭からの排出と言われています。生ごみについて注目すべき理由はその圧倒的な量の多さ(重さ)にあります!少なく見積もっても一般廃棄物に占める生ごみの推定量は約40%。特に生ごみは水分を含んだまま捨てられることが多く、重量比でも圧倒的な割合を占めています。可燃ごみの約40%を占める生ごみだからこそ、生ごみを無くせば、ごみはほぼ半減します。思い切って抜本的にごみ削減に取り組もうとするなら、生ごみを何とかするのが一番の近道です。まさに、「生ごみを制すれば、「ごみ」を制す?!」というわけです。

生ごみの約60%弱が調理くず、約40%弱が食べ残しです。さらに、食べ残しのうち半分以上が「手付かずの食品」つまり未開封などの状態で手を付けずにそのまま捨てられた食べ物です。
調理くずについては、ある程度は出てしまうことが避けられないものです。なるべく無駄なく皮まで食べられるよう調理を工夫するなど、取り組みの余地はありますが、それらによって抜本的に量が減るものではありません。出てしまったごみをいかに活かすかというアプローチになります。
生ごみへの取り組みには大きく分けて、「そもそも出さないようにする」や「出す量を減らす努力をする」【発生抑制】へのアプローチと、「出てしまったものを有効活用する」【資源活用】の2つの取り組み方があります。

そこでまず編集部は「ごみの[資源活用]」に注目しました。
生ごみをリサイクル
堆肥化:「食べたものから出た生ごみを、もう一度食べ物をつくる資源とする」
生ごみを土に返す。生ごみは、焼却処分する場合でも厄介者です。含水率が高いため、焼却しづらく、炉の温度を下げてしまう原因となります。各地で生ごみの「水切り」をしてから捨てるように呼びかけられているのはこのため。
使いきり」「食べきり」「水きり」の「3キリ運動」などと推奨している自治体もあります。焼却に適さないのであればより一層、上手く活用する術を探りたいところです。そこで取り組まれているのが、生ごみから「堆肥をつくる」活用方法です。生ごみはもちろん自然由来のものですから、土に還すことができます。単純に、埋めて土に還すことで生ごみを焼却しない・処理費用を無駄にしない、というアプローチもあります。生ごみは各家庭(そして事業所からも)定期的に出続けるわけですから、上手く活用すれば、地域内で堆肥を作ることができる有効な資源となるのです。
コンポストに取り組むと、自分の出したごみをよく見直すことになるから、無駄にする食品を減らそうという動きになります。

生ごみ発生抑制のヒント

ごみの[発生抑制]-1

調理くずや生ゴミの場合
出さないようにする、出す量を減らす努力をすること。

皮まで食べる:ベジブロス 野菜のくずから取るスープは、抗酸化作用が強い「ファイトケミカル」がたっぷり。ファイトケミカルは、第7の栄養素と呼ばれ、老化防止や生活習慣病予防効果で注目されています。スープや汁物、煮込み料理、炊き込み御飯など、和洋中様々なお料理に使えます。
作り方 ① お鍋に野菜のくず、水、酒を入れて、沸騰後弱火で20分ほど煮る。 ② ザルでこして出来上がり。 ③ 冷蔵庫で3〜4日保存できます。

ごみの[発生抑制]-2

ゴミになるなぁ、と思うものを買わないのがポイントですが、過剰包装が日常的になっている日本ではなかなかハードルは高い。自治体サイドでは、回収日を少なくする、回収指定ごみ袋の価格を引き上げるなどの取り組みも。例えば加茂郡白川町では、・可燃ごみ袋(大)10枚 1,000円(小)10枚500円で、必ず袋に世帯主の名前を記入すること。というルールがあります。住民は一枚100円もする指定ごみ袋を使用するため、常にごみの量を気にします。また、食用廃油は最寄りの回収場所に設置してある専用容器(ドラム缶)に破棄できるなどの取り組みも。他に、岐阜市、大垣市、笠松町などは、生ごみ処理普及のため、さまざまな補助金制度があります。

 

生ごみは、ほかにもこんなリサイクル方法があります。

飼料化:主に食品関連事業者が出す食品廃棄物を発酵処理し、飼料を作成して、豚肉を生産し、また食品として提供していくもの。
バイオガス化:発酵させてメタンガスにします。ガスは発電に、発呼以後の残りかすは肥料として利用。
炭化:加熱をして炭にします。有機性のものに限ります。燃料などに利用できます。

 

 

 


vol.206 はじめよう!生ごみ対策Part-2 

生ごみに含まれている豊富な微量元素は、生命の維持に欠かせない要素です。実は生ごみを焼却するということは、その貴重なミネラルの循環を断ち切ってしまう。そこでまず、資源となる微量元素について調べてみると…。

こんなにたくさん!なんとしても土に還したいね!

ここからはフレンチ「Ode」オーナーの生井氏と生ごみの専門家・福渡氏による、新たな生ごみのあり方を模索する特別対談をご紹介します。        ELEMINIST SDGs特集より

福渡:私も生ごみは燃やすことが当たり前だと思っていました。いまでも多くの家庭では、生ごみを捨てるのが世界の常識だと思われています。ところが、「EUや北欧では、生ごみはバイオごみとして集められ資源化されていますよ」と説明するとびっくりされて。捨てれば回収してくれるので、そもそも関心がないのだと思います。

生井:僕は、農家の方と食材について直接やりとりするようになったことで、関心を持つようになりました。畑に行っていろいろな気づきを得たことで、食材としての価値を自分で見出すことができるようになったし、料理観が変わりましたね。

土の循環を意識した生ごみの考え方

––生ごみが農地、土に還っていないことも問題なのですね。

福渡:生ごみ、とくに植物性の生ごみは微量元素の宝庫なのです。植物は、光合成をするとともに根から微量元素や水分を吸収して自分の体をつくるので、健康な農作物は微量元素の豊富な農地で育てることが必要なのです。そして、その野菜が吸収した微量元素がまた土に還らなければ、土壌はどんどん痩せていきます。江戸時代では、人のし尿が肥料として重宝されていたぐらいです。健康な農作物を育てるには、野菜くずやし尿、雑草や落ち葉など微量元素を豊富に持つものを堆肥にして、絶えず土壌に施さなければなりません。しかし、いまではそうした生ごみなど有機物は焼却されてしまい、栄養素や微量元素のサイクルが人のところで断ち切られてしまっています。

生井:土や環境が食材に与える影響は大きいですよね。Odeで出た端材を乾燥させてつくった野菜パウダーを、カヌレの生地に練り込んで提供したり、乾燥させた葉を最後にお茶として出したりもしています。

––福渡さんはそうした問題の解決手段として「カラット」という生ごみ乾燥容器を開発されていますね。

福渡:「生ごみカラット」は、生ごみを入れて風通しのよい所に洗濯物を干すようにぶら下げておくことで、水分を取り悪臭を低減する容器です。半乾燥させることで、腐敗しにくく堆肥化しやすくなります。焼却する場合も、最近の焼却炉は廃棄物発電装置を備えていますから、水分を取っておくと燃焼エネルギーを効率よく活用できることになります。プランターに基材(土と腐葉土あるいは竹パウダーなど混ぜたもの)を入れ、よく混ぜればすぐに堆肥化しますよ。土中の微生物がすぐにエサに食いつけるように、ときどき酸素を補うために切り返しをしてください。廃油も堆肥化できます。みなさん新聞紙に吸わせて可燃ごみに出したりされていますが、プランターの基材に少しだけ入れてよく混ぜれば、油かすになって栄養豊富な堆肥になる。お茶殻も抗酸化物質が残っているので、堆肥にすれば大葉やネギにも虫がつきづらくなります。

生井:油を入れてもいいっていうのは衝撃ですね。

福渡:土がベタッとするほど入れてしまうのではなくて、小分けにして土に混ぜていくと、腐敗しません。

生ごみを減らすための買い物術と料理法
鍵となるのは食材との向き合い方

––生ごみを出さないために、家庭の料理で取り組まれていることはありますか?
生井:無駄にしないという面では、ぜひ“マル”のままで食材を買ってほしいです。切り身ではなくて、まるまる1匹のお魚や、カット野菜ではないものをってことです。昔の日本ってすごい。切り干し大根にしたり、塩漬けにしたり、たくさん農作物が採れたときに、きちんと保存して冬を越すための知恵があるんですよね。いまではそうした知恵や日本の発酵文化が、海外の人たちに評価されていて、僕らはそれを逆輸入して新しい料理に取り入れたりしている。

––さらにカラットやコンポスト容器を活用できれば、もう本当にゼロウェイストですね。

生井:単純に面白いですよ。僕も布製のコンポスト容器を使っていますが、毎日ちょっとずつごみを入れて混ぜたりしていると、前に入れたごみがいなくなったりするので「どこ行った?」って(笑)不思議で楽しいんです。

福渡:堆肥化するには、細かく刻むことが重要ですね。塊で入れても、微生物が食べづらいのですぐにはなくなりません。微生物に餌をあげるようにして、調理くずは細かく刻んで土と混ぜてあげる。土を混ぜる、切り返す理由は酸素を土中に送ってあげるためです。生ごみを早く分解する微生物たちは、酸素を取り込みながらエサを分解しますが、酸欠状態になると生ごみを臭くする微生物が活動を始めます。微生物の勉強もしてみると、堆肥化の仕組みがわかって楽しいですよ。

––「野菜が私たちの手元にどうやって運ばれて来ているのか」「そもそもごみって何なんだろう」という疑問を持つことが、ごみをなくしていくための考え方には必要そうですね。

生井:いまはそういうことに気づく人々が増えてきていますよね。ごみっていう言葉で一緒くたにされていますが、きちんと価値を見出すことができる人たちが増えてきている。

福渡:そういう人たちが増えてくれば、リサイクルやコンポスト、ゼロウェイストといったことが、もっと当たり前になりますよね。

 

 

 

 

 

 


vol.206 そもそもごみってなんだ?

私たちの周りには、たくさんのものがあって便利だけれど、その一方でたくさんのものがごみとして捨てられている。この”ごみ”は、廃棄物となる。廃棄物は “ごみ、粗大ごみ、燃えがら、ふん尿などの汚物や自分で利用しなくなったり他人に売却できないために不要になったもので、液状または固形状のものすべて” と法律で決まっている。
この廃棄物は、一般廃棄物と産業廃棄物に大きく分けられている。産業廃棄物は工場や建設現場など、事業活動によって発生するごみの事。例えば紙くずは、製本業者などから出るものだけを産業廃棄物と言い、一般のオフィスから出るものは産業廃棄物には含まれない。木くずなども、木材製造業、工作物除去などの特定の業種から出されるものだけが産業廃棄物になる。このことを業種指定という。
産業廃棄物以外のものはすべて一般廃棄物になる。私たちの家から出るごみや粗大ごみ(生活系ごみ)、一般のオフィスや商店から出るごみ(事業系ごみ) が一般廃棄物となる。

「おから」は資源なの?廃棄物なの?前代未聞の「おから裁判」での判決は…!?

おから事件判決 最高裁判所
1999年3月10日 第二小法廷決定

この事案は、豆腐製造工場から排出される副産物である「おから」が産業廃棄物であると判断しました。「おからは食品や飼料として活用できる『資源』であり、『不要物(廃棄物)』ではない。つまり、取り扱いに産業廃棄物処理の許可は必要ない」、これが業者の言い分でした。おからは、栄養が豊富で惣菜としてお店で販売されており、なぜ廃棄物に該当するのか分かりにくいです。しかし、・おからが腐敗しやすいという特性(A.物の性状)・多くの豆腐工場がおからを廃棄物として排出している実態(C.通常の取扱形態)・処理料金が支払われていた(D.取引価値の有無、E.占有者の意思)などから、裁判所は、本件においては産業廃棄物に該当すると判断したのです。そして、無許可でおからを受け入れていた業者は、産業廃棄物の無許可営業罪に該当するとされました。

裁判から23年。おからの再利用は進化した!

実はおからは、味もさることながら栄養面でも大変優れた食材なのです。カルシウムやカリウム、さらにはタンパク質も豊富。中でも食物繊維の数値は特に優秀で、便秘解消や腸内の健康維持に力を発揮してくれるのです。「おからクッキー」や「おからパウダー」といった商品は、スーパーでもよく見かけるようになりました。また、おからをバイオ燃料として再利用しようという研究も進められています。かつては廃棄物の烙印を押されたおからですが、およそ20年の時を経た現在、資源として改めて注目を集めているのです。

注目のアップサイクル食品OKARA

実は、アップサイクル食品として、米国で注目されている食材がある。それは、ズバリ、おから。そのまま英語表記で、OKARAとし、「豆乳のサステナブルな兄弟」という、いかにもキャッチーな表現で紹介している。そんなキャッチーでサステナブルなOKARAは、高タンパク質でグルテンフリーな「おからパウダー」へとアップサイクルされ、小麦粉の代用品として多くの支持を獲得している。同パウダーを使ったチョコチップクッキーなども販売され、評判も上々のようだ。

アップサイクルって何?

アップサイクルとは、古くなったものや不要なものを、それらの形状や特徴を生かしたうえで、まったく新しくて魅力的で価値のあるものに生まれ変わらせること。廃棄物を再生利用するリサイクルやリユースとは、似て非なるもので、元のモノよりも高い価値がつく点や、サステナブル(持続可能で環境によいというニュアンスで使用される言葉)な点が、注目されている。
アップサイクルへの取り組みは、ファッションや生活雑貨などの業界で、盛んに行われている。たとえば、自動車のシートベルトや自転車のチューブを、実用的かつデザイン性に富んだバッグにアップサイクルしているスイスの企業などは、世界的に有名。

食のアップサイクルとは

まだ食べられるのに捨てられてしまう食品をはじめ、これまでメインとなる食品の製造段階で捨てられていた食材、規格外のものや商品化されていなかった食材などを使って、さまざまな商品やサービスが開発されています。



生ごみを堆肥に、今は仕組み作りを模索中

産業廃棄物が大きな問題になった30数年前。その頃から「ごみ」に関心があった田辺さんはスキルの違う二人に声をかけ、「いのちの循環プロジェクト」(通称:いの循)を立ち上げた。自宅では生ゴミ(野菜くずなど)は処理をして一切外に出さなかった。自身が運営する事業所でも同じようにしたいと思い立った。家庭から出る生ごみを各家庭で堆肥化し、「生活圏内」に複数ある菜園で野菜を育てるのに使うというしくみ。いい循環ができるよう仕組み作りを進めている。


ふどうの森トレイルラン試走会deごみ拾い for 2022

1月22日(土) 参加人数:約60名

ふどうの森トレランの試走会は、清掃活動も合わせて行いました。毎回ごみ拾いを恒例の作業として各務原地内の公道部(トレランコースの一部)を全員がゴミ袋を片手にごみを拾いながら試走。ごみ拾いと合わせた試走会の方が充実しているようで、ワイワイ言いながら楽しそう。他県など遠くからの参加者もあり本当に感謝、感謝です。
ごみの種類は、ペットボトル、空缶、コンビニのレジ袋など。それにしてもなんとゴミの多いことか!
ごみを拾い終えた参加者はどなたも清々しい笑顔。スタッフが一番いやされる瞬間です。協働することで仲間意識も高まりますね。

関市、各務原市、坂祝町にまたがって行われる、トレイルラン大会。
2022年は5月15日になりました。

ふどうの森トレイルラン実行委員会事務局FAX:0575-24-0099
メール:shojihayashi34011@yahoo.co.jp


リサイクルアートで環境問題を問いかけたい

アンタール アレステギ パズ ルピオさん(36歳) メキシコ人 日本に来て10年。現在は鹿児島県在住。メキシコで生まれ育ち、その多彩な才能を幼い頃からアウトプットし、絵を描く事やアボカドの種を利用した彫刻アート、使用しなくなったプラスチックを利用したリサイクルアートなど、様々な種類のARTを製作し続けている熱心なリサイクルマン。ZOOMでお話を伺った。

アンタールさんはメキシコのさまざまな場所に住み、現在は日本に拠点を置いて、農家で働きながら妻と息子の3人で暮らしている。そこには不要になったビニール袋がいっぱい!道を歩けばいろんなごみが落ちている。それらを拾ってきて、色別に分けて家にストックしている。その中にはまだ使えそうなものもいっぱいある。集めている素材は、スチール、ワイヤー、ロープなど。とても興味ふかいと思うのはいろんなシチュエーションに使えそうな魚網。とりあえずなんでも拾って、キープしておく。ごみを見ると宝物と感じて、もうごみから目が話せないという。
「私は、捨てられたアイテムにセカンドライフを与え、私たちが絶えず捨てているものを再評価するのが好きです。私たちが環境に対して何をしているのか、そして私たちが自然をどのように扱っているのかに注意を払うことは非常に重要だと思います。」
捨てないことの方が大事だが、ごみとなってしまったモノをもう一度価値あるモノに変化させアート作品に仕上げる。みんなもポイッと捨てる前にもう一度命を吹き込むことはできるはず、と地元でワークショップも展開している。
「再利用やリサイクルには多くのやり方があり、私の手法はその中のひとつ」。アンタールさんは、ごみをリサイクルして、子どもや大人の想像力をかき立てようとしている。
「私たちの行為に責任を持つこと、その意識がリサイクルに繋がり、環境に影響を与える重要な行為に繋がります。」

ゴミ問題の根本は、企業がゴミとなるものを作り出さないこと。さらに消費者の意識変革も重要となる。アンタールさんは特に今プラスチックゴミに危惧を覚えるという。
インタビューの内容は引き続き、次号の「熱中人」で紹介します。

 

 

 

 


vol.206 続・ぎむきょーるーむ 子どもの傷と周囲の気づき

基本になること—

なにか理由があるのではないか、と思いをめぐらせる

学校に行きしぶっている子どもが、朝起きてこない、なかなか学校に行く準備をしない。すると、「早く起きなさい」とか「なに、ぐずぐずしているの」などと叱責し、追い立てることはするけれど、なぜこういう状況になったのか、なにか理由があるのではないか、と思いをめぐらせるということは、たぶんあまりないのではないでしょうか。
子どもが家にひきこもる生活をするなかで、不安感や孤立感から自分の世界を守るためにゲームやネットなど意識が集中できるものにとりくんでいる場合、それを激しく叱責しとりあげることは、子どもの家での心の居場所をとりあげたり狭めていくことになります。親の立ち位置から子どもサイドに視点を移し、子どものおかれた現実を見直していくことが必要です。

話を聴くこと、話をすること—

親にほんとうの話をするとき

子どもは、最初に親が安心するような話をすることが往々にしてあります。けれど、最後に本音をいうことがあるから、話は 最後まで聞いてみないとわからない。グループ相談会(私が主  宰する「モモの部屋」では、こじれた親子関係を改善し解決するために話し合っています。)では、このことを他の人の話を聴くことで学ぶんですね。人の話を最初から最後まで聴くことができるようになる。あるいは最初から最後まで一部始終を自分で話すことをできるようになると、はじめて家に帰ってわが子の話を聴くことができるようになります。親が話を聞く耳をもつようになると、子どもも親に話をするようになるんですね。親が「無理して学校に行かなくていいよ」といいながら、学校に一日でも早く行ってもらいたい、休み休みでもいから行ってもらいたいと思っていたりしているときは、子どもはほんとうのことを話しません。そのような状況で子どもが話をすることがあっても、それは不安になっている親を安心させるための話です。
自分がどんなにつらい経験をして、どんなに深く傷ついたか、人が信じられなくなって人生に絶望し、「今日死のうか、明日死のうかと思っていた時期もあったんだよ」というほんとうの話は、親がほんとうの意味で聴く耳をもって聴いてくれないかぎり、できないんですね。

親が心すること—

必要なのは屋根と寝床と食事、そして時間

子どもに必要なのは、まず雨露しのげる屋根と、安心して眠れる寝床があることです。子どもは、学校に行かない、行けなくなったことの原因や理由をわかってもらえず、親が焦って学校に行かせようと追いつめるときには、親に反抗したり、乱暴してしまったり、物を壊したり、自己防衛のためにいろいろなことをしてしまいます。そのため、寝ているあいだに「殺されるかもしれない」という不安をもっている子どもがけっこういます。そういうとき、親は「殺そう」とまでは思わなくても、「この子が交通事故にでもあって、死んでくれたらいいのに」と思っていたりします。以心伝心ですね。子どもは赤ちゃんのときから親の顔を見て育っているから、親がおなかのなかでなにを思っているか、神様よりよくわかっています。
子どもは親に多くのものを求めていません。悩みや心配を抱えているときは、食べるものが偏ったり、過食、拒食になったりすることがあります。食べることは命をつなぐことですので、そこにいろいろな変化が現れます。食べものを用意するときも、その子の口にあったほんのわずかな食べものでいいんです。偏食と思わず、その人にあったちょうどいい量の食事ともいえるでしょう。
子どもに必要なのは、屋根と寝床と食事、この三つとそれから時間です。子どもが自分の心に負った傷の痛みや苦しみも含めて自分の失ったものを回復するには、十二分な時間が必要です。急がない、焦らないようにすれば、子どもは自分の問題を自分でしっかり解決して、やがて一歩を確実に踏み出します。親にできるのは、こういうことなんですね。

「助けて」をいわない子への注意

保育園や幼稚園で子どもが「行きたくない」と泣き叫んだとき、それをしっかり聴いてあげたでしょうか。親たちは「園に来たら遊んでいるので大丈夫です」といわれ、そのことを頼りに通わせつづけます。「いやだ」「助けて」と泣いて抵抗した幼い子どもたちは、自己主張したとき大人は誰も助けてくれないという思いを強くします。大人は「いい子」でいるときは受け入れてくれるけど、「いやだ」と自己主張したときには助けてくれない。そういう経験をした子どもは、「助けて」といわなくなり、相手が求める「いい子」を演じつづけ自己を抑圧します。その結果、子どもは「ほんとうの自分が望んでいることがわからなくなる」ということが起ります。心は登校拒否、身体は登校を続けた子どもが学校の先生などから「ほんとうにいい子ですね」といわれることがあります。しかし、それが限界にきて、矛盾した自己を統合することが耐えられなくなったとき、ほんらいのその子の存在の中核にあった「NO」が出てくるのです。

「NO」をしっかり受けとめる

その子の抑圧されていた「NO」は、自分自身を回復させるために必要な「NO」です。学校に行かない、職場に行かないという拒否の「NO」です。ですから、それは子どもにとって、存在にかかわる自己主張なのです。そこを親がしっかり受けとめられるかどうかで、その先の子どもの人生の道筋がちがってきます。「NO」といっている子どもを強制的に元のレールにもどそうとするのではなく、「NO」をしっかり受けとめることが必要です。
こうして親の姿勢が変わり、親が自分のことを理解しようとしていると思えたとき、子どもはつらかったことや、理解してもらえなかった苦しみや絶望など、さまざまなことを話してくれると思います。それを最後まで聴く親がいることで、子どもは過去の傷を洗い、親子関係を修復し、自己実現のために歩み出すところに、しっかり立てるようになります。
親に求められているのは、子どもの過去といまをしっかり受けとめ、子どもが時間をかけて回復するのを信頼して任せることなのではないでしょうか。


内田良子 うちだ・りょうこ
1942年生まれ。心理カウンセラー。1973年より27年間、佼成病院小児科の心理室に勤務。1988年より23年間、NHKラジオ「子どもの心相談」アドバイザー、1998年、子ども相談室「モモの部屋」を開室。登校拒否・不登校・ひきこもりなどの相談会を開く。著書に『カウンセラー良子さんの子育てなぞとき』『幼い子のくらしとこころQ&A』『登校しぶり 登園しぶり』(ジャパンマシニスト社刊)


vol.206 しょうがいをみつめる vol.17

『This is me』

「The Greatest Showman」という2018年公開のミュージカル映画の劇中歌でもあるこの曲は、私にとってのパワーソング(聴くと元気がもらえる曲)の一つです。
実話に基づくこの映画は、一言で言うとP・T・バーナムという男の波瀾万丈サクセスストーリーといったところでしょうか。

貧しいながらも頑張って働いて、良家の娘チャリティーと結婚したバーナムは幸せな結婚生活を送っていました。しかし、ある日会社が倒産、解雇されてしまいます。家族を養うために思いついたのが、ユニークな人達を集めたショーの興行。やってきたのは、小人症や多毛症、黒人やアルビノのような、その特異な見た目から、人目を避けて暮らしてきた人達でした。
こういった人達を見せ物にするというのは、今の感覚からするとどうなのかという気もしますが、時代は19世紀。家族からでさえ忌み嫌われて、世間から遠ざけられてきた彼らにとって、バーナムの考えたショーは、自分をありのままに受け入れてくれる、認めてくれる家(居場所)となったのでした。
ショーは大盛況となりますが、街では興行に対する抗議運動が起こり、世間からはペテン師扱い。オペラ歌手のジェニーと組むことで、ようやく世間から評価を受けることができました。
その後のパーティでのこと。バーナムを訪ねてやってきたショーのキャストを、彼はなんと追い返したのです。せっかく掴みかけた名声を手放したくないがために。世間体を気にする余りに。
これまで受け入れられている、認めてくれていると思っていたバーナムの裏切りとも言えるその場面で、この『This is me』は歌われたのです。
自分達の居場所を見つけた彼らは、こんなにも強く生まれ変わったのです。
バーナムはその後も、ショーやキャストをないがしろにしていきますが、全てを失う一歩手前で大切なことに気付き、愛と絆を取り戻すことができました。

人は他人と違うことを恐れる生き物です。自分だけだったらどうしよう、他の人から変に思われたらどうしようと。ものすごく不安に駆られることがあるように思います。
そんなときにこの曲は、自分は自分なのだと信じ切る勇気を与えてくれます。

最後に。『This is me』のビハインドストーリーがYouTubeで見られます。この曲を歌うキーラ・セトル(劇中で多毛症の女性を演じる)が、自身のコンプレックスを見事跳ね除けて高らかに歌うその姿に、誰もが心を打たれるでしょう。ぜひ、一度ご覧ください。    S.I


Vol.206 人生これから!やってみたシリーズ第9弾

奥村八代生さん

虫食いの穴が開いたセーター、シミがとれない服、剥がれてしまった靴…。そんなものを発見すると、奥村さんはちょっとワクワク。それらをどんなふうに復活させようかアイディアをひねります。ただ元通りに修理するのではつまらない、自分の手を通してひと味加えて仕上げたい。セーターだったら、穴の大きさや形、素材の色やセーターのデザインなどを考慮し、フエルト、ビーズ、刺繍などを駆使します。見た人が一瞬「どうなってるの?」と考え、その後くすっと笑っちゃう、そんなデザインを考えるのが大好き。
好評だったのがフエルト、刺繍、ビーズで仕上げた蝿。「あれ?こんなとこに蝿がとまってるよ」「へへ、違うよん」なんて楽しい会話を想像しながら仕上げました。

奥村さんが最初にちくちくしたのは、虫食い穴がいくつも開いてしまったお気入りのウールのカーデガン。高かったし、とっても気に入ってたから捨てるという選択肢はなく、どうしようかと考えていました。友人がこんなのがあるよと、フエルトを使って穴を塞ぐやり方の存在を教えてくれて、早速やってみると意外と簡単で面白い! 穴の空いたところだけではなく、全体の様子を見てバランス良くフエルトをちくちく。もともと物は捨てずに大切にするタイプの奥村さん。大切なカーデガンを捨てずにすんでほっと一安心。そして、これなら簡単によりよい形で再生できるし、本体がいよいよダメになってもちくちくしたパーツだけ切り取って他のものに貼り付けて使うこともできる。以来セーター、靴下、洋服、靴と再生させ楽しい趣味が一つ増えた感じ。
家族や友人に頼まれると、服のデザインはもちろん、その人の雰囲気や体型、好きなものなどを考慮し、イメージを膨らますことから始める。その人らしさを大事にしたいから、ここが1番時間をかけるところ。完成形が定まれば後は仕上げに向けて全集中。「小さな直しでもすごく時間がかかることもあるんです。だから、直してってこの冬に頼まれてもできあがりは来年の冬だよって言うの」そんなのんびりしたスタンスは自分に合っていて、ストレスなく楽しめると奥村さんは笑います。

ちくちく再生は楽しいけれど、ただ楽しいだけじゃない。こうやって物に向き合うことで、自分自身を見つめることにも繋がっていきます。
「必要のない物はきちんと整理してサヨナラすべきだけど、誰にもひとつやふたつ『愛着や思い入れ』のある手放したくないものがあるはず。そんな物たちをもう一度甦らせることができたら、物ではなく自分自身を大切にできた気持ちになりますよ。ぜひ、試してみて下さい。」

 

 


vol.206 人生これから!整理収納術

方付けの順番

① ゴール設定 例えば、パン作り教室を自宅でやりたい。アウトドアをもっと手軽に楽しめるよう整理したい、など。自分らしい暮しができるゴールを設定しましょう。少しでも好き・やりたいがあるなら、それを大事にするとだんだん見えて来ますよ。
② モノの整理 整理とは、必要か不必要かに分けて不必要なモノを取り除くこと。取り除く方法は、
捨てる・リサイクル・リメイク・人にあげる。「捨てる」ことは一番早く整理を進められます。他は「捨てる」よりも何倍ものエネルギーが必要です。それだけのエネルギーを注ぐだけの価値があるモノかを考えましょう。「自分らしく今を生きるために必要なモノと量か」を基準に考えながら整理しましょう。
③ 必要なモノの収納 取り出しやすくて収納しやすい状態にモノを収めること。取り出しやすいことも大事ですが、しまいやすいことも大事です。

小さいスペースからトレーニング

まずは引き出し1個から!小さなスペースから始めてみましょう。キッチンの消耗品スペースは執着がないですから始めやすいと思います。捨てることに慣れるトレーニングをする。捨てられないという人は、自分はモノに執着している、何故なんだろうと考える。自分と向き合わないと先に進めないです。モノの管理はテクニックではなくて、自分が管理できる量にするということ。モノは使ってなんぼ、自分が管理できる量を見極めましょう。

夏休みの宿題を早めに終わらせれば残りの夏休みが楽しめるように、早めに整理すれば残りの人生を楽しめますね。
まずは、お財布の中のいらないレシートやカードを捨てること、引き出しの1つから始めてみませんか?

Q&A

Q.家族がなかなかモノを捨ててくれません。
A. まずは自分のモノをキッチリ片付けることがいいと思います。それでご家族も刺激されるかもしれません。ただ、リビングのように家族の公共スペースにまでモノを持ち込むのはNGとしたいですね。

Q.成人した息子達は大学の卒業証書をいらないと言います。せっかく卒業した証しなのに、と思うのですが。
A. 息子さんたちはハッキリしていますね。とっておきたいならばご自身が保存しておけばいいと思います。何を残すかが大事であって、全部を捨てる必要はないですよ。

Q.押し入れのように奥行きの深い場所の整理のコツは?
A. もしも奥に入れっぱなしで忘れてしまうものなら要らないのかも。必要ならばどこに何があるのか地図を描いておくのもいいです。大きな空間は使いにくいので、仕切った方がいいです。よく使うものは、戸を開けてすぐのところの「ゴールデンゾーン」にしまいましょう。

森口さんの実家のお話し〜実家の遺品整理について〜

13年前に両親が亡くなり、空き家となった実家は石川県にあり、めったに行けません。2年前に整理に手を付けた時、タンス6棹、大きな本棚、応接セット、などなど、2トントラックに山盛り!それでも未だに家の中に残っています。荷物を運んだレンタカー代、処分代、行き来するための交通費ホテル代等、捨てるのにもお金がかかります。やれどもやれども終わらないままコロナ禍となり中断、今もずっと心の負担となっています。私は子どもにそういう思いをさせたくないので、45才の今から整理しています。


もりぐち ゆうこ Hallelujah You(ハレルヤユー)主宰 整理収納アドバイザー
石川県出身・岐阜県可児市在住。「見映えだけじゃない“暮し映え”する北欧収納であなたの暮しにイロドリを!」テーマに活動中。ブログは「アメブロ 森口ゆう子」で検索!


vol.206 熱中人 西部沙織さん

手軽に、気軽に、簡単に!

多くの人にコーヒーを楽しんでもらいたい。

お客さんの「この前の豆、美味しかったよ」
の言葉に励まされてます。原動力です!

珈琲豆自家焙煎の店「ウエスタン」経営

西部 沙織さん(加茂郡富加町在住)

「コーヒーは焙煎、挽く、淹れる、飲む、と、その行程の全部を楽しみながら自分の好みにアレンジできる飲み物。だからお客さんにも生の豆を買っていただいて、焙煎からぜひ楽しんでもらいたいですね」
沙織さんの言葉に、素人が焙煎?焙煎機は?と疑問を持つ人は多いのでは。そう訪ねると、「焙煎機は自分で楽しむためなら胡麻煎り器で充分です!ご要望があればお一人からでも教室を開きますよ」と笑顔で答えてくれました。

コーヒー好きだった沙織さんですが、店に行っても納得できる味にはなかなか出会えませんでした。テレビで見た美味しいコーヒーの淹れ方を参考にしてもうまくできないし、本を読んでもよくわからない。ある日、コーヒー店主催の「コーヒーの淹れ方セミナー」に参加し、そこで飲んだコーヒーの味に「こんなに違うんだ!」と感動したことでコーヒーへの思いがますます強くなりました。
いつしか、その思いは美味しいコーヒーをお客さんに提供する側になりたいという夢になり「夢、追わせてください!」とパートナーに頼み込み、夢の実現へと動き始めました。
良い豆を扱う人がいると知れば東京まで足を運び、納得するまで焙煎について教えてくれる人がいないかと、全国を探し歩く日々が続きました。
やっと、この人に教えてほしいという人を三重県に見つけて、アポ無しで飛び込み、今までの経緯と想いを伝えました。「本気でやるつもりがあるのなら教えるけど、やめるんだったら今すぐやめなさい」と言われましたが、沙織さんの覚悟を知ると、コーヒー豆の仕入れ方、選び方、プロとしてのコーヒーの淹れ方や焙煎機についてなど、沙織さんが抱えていた疑問に全部答えてくれました。「ネット動画とか信じるな。自分の舌を信じろ。」とも。「厳しくて口が悪いので、本当はあまり喋りたくない先生ですが(笑)、この人はホンモノだなぁって思える人で、今でも時々わからないことがあると教えてもらっています。」

コーヒーを提供する側になってみると、美味しい淹れ方がわからない、他のコーヒー教室に行ったけど、よくわからないなど、コーヒーに対してとまどっている、かつての自分と同じような人が意外と多いことに気づきました。

どの人にもコーヒーを楽しんでほしい。ウエスタンのコーヒー教室のモットーは「手軽に、気軽に、簡単に!」。カフェではコーヒーを淹れる様子をお客さんに見てもらえるようなレイアウトにしてあります。
また、プロ意識の高い沙織さん、「お客さんから何か聞かれたとき、わかりません、知りませんって言いたくないんです」。お客さんのどんな質問にも答えることができる自分でありたい、と勉強は欠かせません。
コロナ禍で入荷が遅れたり、国によっては内戦で輸入が止まってしまうこともあるけれど、気になる豆はどんどん取り寄せ試飲し、美味しければ店で提供。美濃加茂市のお店で扱う豆は40種類以上にものぼります。

スーパーのレジで前に並んだ人のカゴにコーヒー豆が3袋もあるのを見ると気になって、つい同じ豆を買ってしまう、なんてことも面白がりながら、焙煎に配達に事務仕事と、忙しく仕事に励んだり、お客さんとの会話を楽しんだり。今日も沙織さんはコーヒー三昧の日々を送っています。

お湯の温度は85℃〜90℃、淹れる量が200ccまでならドリッパーは一つ穴、それ以上なら2つ穴の、豆がお湯にしっかり浸透し味の抽出しやすい台形がいいと思います。ろ紙は、無漂白のペーパーだとパルプの色や味が出てしまうことがあるので、酸素系で漂白されたものがお勧めです。

カフェ:コーヒーショップ ウエスタン(美濃市)
テイクアウトの店:ウエスタン里山(美濃加茂市)

 

 

 

 


vol.206 夢か悪夢かリニアが通る!vol.35

元東京都知事の石原慎太郎氏が2月1日亡くなりました。石原氏は運輸大臣に就任直後の1987年12月、全長7キロのリニア宮崎実験線に試乗し、「豚小屋と鶏小屋の間を走っているようなもの」と発言、本格的な実験線の工事費1000億円を負担するというJR東海の申し入れを受け入れ、山梨実験線建設へと大きく舵を切りました。一方、都知事時代の2002年1月には、高架で計画され住民の反対で凍結されていた東京外郭環状道路(外環道)を、地権者の承諾のいらない大深度地下トンネルで建設することを扇千景・国土交通大臣と合意しました。2つの巨大事業は今も、さまざまな問題をはらみながら続いています。現状をどう捉えているのか、今こそ「石原節」を聞きたかったと思います。(参考・老川慶喜著「日本鉄道史 昭和戦後・平成篇」、丸山重威著「住宅の真下に巨大トンネルはいらない!」)      ジャーナリスト・井澤 宏明

 

「信ぴょう性薄い」調査報告

事故後初めて、トンネル内部が住民と報道陣に公開された
(2021年12月16日、調布市で)

直上以外「緩みなし」?

 2020年10月に東京都調布市の住宅街で、「外環道」の大深度地下トンネル工事による陥没事故が起きて1年余り。陥没現場では、トンネル直上の幅約16メートル長さ約220メートルの範囲の約30軒に限り、「地盤の緩み」が確認されたとして、更地にして地盤補修するための「仮移転」や買い取りの交渉が進んでいます。
一方で、「直上」以外の多くの住民も、住宅の壁のひび割れや地割れ、体調不良などに苦しめられています。事業者の東日本高速道路(NEXCO東日本)は、直上以外の約200軒でも家屋被害の補修には応じているものの、移転対象とはしていません。

住宅の真下を通る外環道の模型。「大深度地下」が意外に浅いことが分かる

NEXCO東日本や国土交通省などは21年12月17、18日に開いた住民説明会で、トンネル直上以外について「工事の振動により家屋に損傷を与えてしまった可能性は否定できないが、地盤を緩ませたという事実は確認できなかった」と説明、住民の不安を真っ向から否定するような調査結果を公表しました。
この説明会に先立つ21年9月、住民から相談を受けた芝浦工業大の稲積真哉教授(地盤工学)はトンネル直上以外で被害の大きい住宅4か所を調査し、地中に多数の「空隙」を見つけ、地盤の緩みも確認しました。
この調査結果の報道を受け「住民の不安解消のため」として事業者が開いたのが12月の説明会でしたが、住民からは「私たちの実感はまるで違う。被害は日々拡大し、地盤の変動を感じている」などと反発の声が上がりました。
稲積教授は「20年に発生した家屋のクラック(割れ目)が1年たった今も成長しているということは、下の地盤が動いているとしか考えようがない」と批判しています。

トンネルを掘り進むシールドマシンの模型

陥没原因は「気泡剤」

危機感を募らせた被害住民は今年1月17日、外環道事業と直接かかわっていない第3者の専門家を招き「外環問題を考える緊急シンポジウム」を調布市で開きました。NEXCO東日本など事業者にも出席を求めましたが、応じることはありませんでした。
NEXCO東日本の有識者委員会(小泉淳委員長)は昨年2月、陥没事故の原因について「特殊な地盤と施工ミスが重なったため」とする調査報告を出しましたが、シンポに出席した谷本親伯・大阪大名誉教授(トンネル工学)、浅岡顕・名古屋大名誉教授(地盤工学)は口をそろえて否定。トンネルを掘削するシールドマシンで使用している「気泡剤」が地盤を緩ませ陥没を起こしたとの共通の見解を示しました。
さらに、地盤の「緩み」について谷本名誉教授は「『緩み』が生じる範囲は決してトンネルの直上だけではない」とNEXCO東日本の調査結果を否定。参加した4人の専門家全員がNEXCO東日本の説明や有識者委の調査報告について「信ぴょう性は薄い」と批判しました。
事業者「お抱え」の有識者委の調査報告に専門家からの批判が出にくい背景について谷本名誉教授は「土木の分野にいる人間はすべて公共事業に関係している。発注者(事業者)側の意向を無視すると、自分の仕事がまっとうできなくなるので、関与を躊躇してしまう」と明かしました。
専門家との対話から逃げたNEXCO東日本など事業者は、陥没現場周辺以外の工事再開へ向け1月末から2月初めにかけて、住民説明会を開きました。

 

 

 

 


vol.206 ボーダーレス社会をめざしてvol.65

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

逆転

娘が大学へ行くため、岐阜を離れる時のことです。私の父に「お母さんをよろしくお願いします」と娘が頼んでいる姿を見て、あ~心配される年齢になってしまったのだ・・・逆転しちゃったなとガックリきたのを思い出します。そのようなことが息子の周りでも起こりました。
娘家族が年末年始に我が家に来ました。普段は静かなお正月を過ごしているのですが、今年はスキーに行きたいから岐阜へ行っていい?と帰ってきました。一緒に賑やかに過ごしている中で、4年生の孫が障がいのある息子を思いやる姿が見られ、びっくりしました。「あっちゃん、すごいなぁ。」とか褒めることばがちらほらとあり、大人対応になっていました。1年生の頃は、「どうしてあっちゃんは、変な事ばっかり言うの?」「病気だから」「だって熱とかないやん」「熱がない病気もあるの。自閉症っていう病気だから」「ふーん」分かったような分からないような変な会話した覚えがあります。
その時、娘に「K君が、お兄ちゃんの事を聞いてたから、上手に話しておいてね。」と委ねておきました。これからの長い人生、できれば障がいのある伯父さんを理解して欲しいですから。しかし、すぐには理解が追いつかなかったようで、距離を取り近寄ろうとはしませんでした。
現在1年生の孫もいますが、今回、その子も同じ様に近寄らず、遠くから見ていました。元旦に「カルタをやりましょう」と息子が娘家族を誘いました。犬棒カルタ・都道府県カルタ両方ともすごい早い取り口で、息子の圧勝。皆が呆気にとられました。1年生の孫にすれば、もう不思議で、不思議で、理解ができないのでしょう。何とも言えない表情をしていました。しかし、3年前にそんな状態だった4年生の孫は、すっかり変わり自然体で、何事も寛大に受け止め、嫌な顔を一切しないで上手に付き合っていました。
3年と言う歳月は、すばらしく成長をするのだなとびっくりするのと同時に、娘・娘婿がきちんと障がいについて話してくれたのだろうと想像しました。
一般の人は、障がいのある人と関わることが少ないので、このように順調に障がいを理解することはできないかもしれません。孫たちの姿を見ていますと、1年生の状態(理解できていないまま)の人が、障がい者を差別したりするのかもしれません。そのような人をなくし、障がい者を受容してもらうためには、障がいをきちんと説明する人、障がいのある人と接する機会、両方が必要なのだろうと思います。
最後に、4年生の孫が「あっちゃんにもよろしく言っといてな」と帰っていきました。


vol.206 未来に続く暮しの学び 最終回

食を囲む

人が集う場で平和と調和に満たされた関係性を築くには…。私は最近こんなことを考えています。同じ土地で、コミュニティとして持続可能な生活を探求しつづけてはや8年半。
2022年を迎え、過去2年もの間コロナの社会的影響を受け、厳しい規則の中で軌道修正を余儀なくされていたように感じます。でも持続可能な暮らし方は心の奥で待機している。と、いうことで、ここでの暮らしも新しい方向に舵をとる起点に立った気がしています。
実際に同じ方向を目指して、この土地(エリア)の全住人がそれぞれの生活があるなかで、共通点や、近所同士のつながりを求めています。
今年にはいり、月に一度はみんなで顔を合わせようと夕食会を開くことにしました。住人すべてのひとに共有できることとは…やはり「食」。そこで一品持ち寄り会をすることに。食ならみんな共有できる。食を中心にすることは、私たち人間が生きるための根本的な要素だと感じます。畑でとれる野菜をつかったレシピを紹介したり、なにがここの畑では育っているのかを、共有できるいい機会。とても和やかな会になってほっと一息。よくよく考えてみたら、先住民族に限らず私たちの先人たちも、収穫祭を行ってきた。実りの祭りとして、食を中心に集まるのは必要なことと改めて感じています。特に今年はローカルブッシュフードのバニャナッツの豊作の年なので、それを調理してみたり。先住民族の人たちは収穫祭として、わざわざ遠くに住む地域の部族も集まってくるという。テクノロジー世代の私たちでも、顔と顔を合わせることで、「土地を共有している」という意識が芽生え、それだけでも価値がある。私は今それを強く感じ、これからもお互いのつながりを大事に、ここの土地での生活を日々を感謝して過ごしていこうと思います。

YAO


vol.206 菌ちゃん野菜応援団 vol.27

まるっと3年ぶりに!!!

私たちの畑にトラクターが入りました!

暑いなかゼーゼー言いながらくわをふるい、草を抜いたり畝立てしたりしていたのを見ていた近所のお百姓さんが「冬にトラクターいれてあげるよー」と!!!!

ほんとですかー!!有りがたすぎますっ!と言うことで、その日大きなトラクターと共に颯爽と現れた農家さん、瞬く間に畑はならされていきました。

不耕起というやり方もありますが、あまりに草が生い茂りすぎて手におえなくなっていたので、大きな管理機は本当に嬉しい。
マルチや支柱などをどけたあと、ぐおんぐおんと土が掘り返され、ふかふかの状態になっていくのはもうもうわくわくしちゃう。その後お師匠さんがこれまた機械で畝を立ててくださり。私たちの目の前には瞬く間に見違えるほどの美しい畑がっ。

いやぁ、手で地道にやることも大切だけれど、文明の利器ってすばらしいー!!!さ、次は春に向けて草や生ごみを投入し、土の中に菌ちゃんを増やしていかなくちゃ、ですね。楽しみだー!!


絶品ゆず大根

・大根500g(1/2本)
(拍子切りして塩もみ)
・塩大さじ1・砂糖50g
・酢大さじ3
・ゆず1個(皮を千切りに実は絞る)

鍋に砂糖と酢を入れ沸騰しないよう弱火にかける
火を止めたらゆずの絞り汁を加え混ぜる
ビンに大根の水気を絞って入れ、甘酢と皮を入れる


VOL.206 ここいく日記 はじめの23歩

昨年末、コロナ感染が落ち着くと一気に「いのちの授業」の依頼が殺到し、嬉しい悲鳴。
しかし、束の間の終息でした。今年に入り一気にオミクロン株感染拡大。1月2月の「いのちの授業」は続々キャンセルでほぼ全滅です。そんな中、終息期間に開催できた授業の感想が次々と届きました。

<小学校6年生の感想です。>
・僕は、精子を出すことや、勃起をすることは、恥ずかしくないんだなと思いました。
・私は赤ちゃんはチューしても生まれないことがわかった。
・命って大切だなって思った。数多くある中から1つの命が誕生した。もし違う精子だったら生まれてなかったと知って生まれてきたことに感謝して幸せに思うままに生きたいなと思った。
・私が生まれてきたことはラッキーなことなんだと思いました。今まで好奇心?で死んだあと どうなるんだろとか、首をしめてみたりとか、自分の命を軽く見るようなことをたくさんやってたりしたので大切にしていきたいです。
<中学3年生の感想です。>
・たくさんの奇跡が重ねってある自分の命、他の人の命を大切にしていきたいと思いました。ここいくさんたちが何度も「生まれてきてくれてありがとう」と言って下さって嬉しかったです。
・私はとても勇気をもらいました。人権を守るよう歌を使ったり映像を使ったりとても分かりやすかったし、自分らしく生きていいんだと思いました。一つの命は一つの宝物ということが分かりました。
・僕はもう両親を亡くしてしまって、辛い時もあるけど自分の命を大切にして親の分まで生きたいと思いました。

こんな素敵な感想をたくさん読みながら、受験生刺殺事件で逮捕された高校2年生の報道が頭をよぎりました。
「医者になれないなら死のう」と思ったそうです。
なぜ医者になりたいと思ったのだろう?医者を目指していたのに「いのち」を大切しない選択をしたのはなぜだろう?質問してみたいと思いました。
そして、こうなる前に出逢い「いのち」の話を伝えたかったな・・・とも思いました。
高校2年生、入学してずっとコロナ禍です。人との距離を置く新しい生活様式の中で、学校行事の多くが縮小され、仲間と共に創り上げる苦労、達成感、感動など、心に火をつけるような体験を少しづつ失い、勉強ばかりの日々が続いていたのではないか? 決して許される行為ではありませんが、どんな環境だったのだろうか?なぜそこまで追い詰められていたのか?と思いを馳せていました。
こんな時だからこそ、私たちの「いのちの授業」が少しでも役にたてるのではないか?
いや役に立ちたい。「いのちの授業」を届けたい。そんな思いが増して、相次ぐキャンセルが悔しいです。
子どもの2年と大人の2年は全く違うのに、子どもたちの掛けがえのない日常の時間を、あまりにも過小評価している気がします。大切な時間を子どもたちから奪い、何を守っているのか疑問です。

今こそ、人間の体の素晴らしさ、心の健康、人権、食の大切さを「いのちの授業」包括的性教育で伝えていきたいです。

担当:ここいくメンバー・古川明美でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


VOL.206 連載-6南の島よりハイタイ

 

前回に引き続き、今回も浦添市在住の素敵な方をご紹介しましょう。
浦添市でカフェを営みながら、シーグラスで作品を作っていらっしゃる島田春奈さんです
皆さんは、シーグラスをご存知でしょうか。割れた瓶から生まれるもので、波にもまれて角の取れた小片となり、曇りガラスのような風合いが特徴です。水にぬれると キラキラと輝き、海の宝石とも呼ばれているとか。
そのシーグラスの作品を初めて見た時の感動は、忘れられません。捨てられた瓶が長い年月を経てアートに。それと同時に、海から流れ着いた他のものにも関心を持つようになりました。カフェの前に広がる砂浜には、シーグラスと共に様々なものが漂着します。ペットボトルやレジ袋、発泡スチロール、そしてたばこの吸い殻が多いのには驚かされました。冬は北風が強いので、遠くからのごみも漂着しますが、街中のごみが、排水溝や川を通って海に流れ着くことを初めて知りました。
海が好きで15年ほど前に偶然見つけたシーグラスの美しさに魅せられ作品を作り始めた春奈さんですが、それが、人や海に住む生き物がけがをする危険なものだと知ってからはビーチクリーンも行うようになったとか。
「マナティ」これは、沖縄生まれのクリーンアップでつながるプロジェクトです。企業、ホテル、観光協会、民宿、共同店等々、そして、春奈さんのカフェ(隠れ家カフェ清ちゃん)もパートナーさんです。参加費一人500円で、集めたごみは、パートナーさんに任せて、手ぶらで参加し、手ぶらで帰れる仕組みになっています。海岸だけでなく、那覇の国際通りなどでも、街マナティが行われています。
自分の今、使っているものに目を向け、ペットボトルの飲み物を買わずにタンブラーを持ち歩く。たったこれだけのことでも、実行する人が増えれば、世の中いい方向に向かっていくのでは。「マナティを通じて、一人ひとりが自分の生活を見直すきっかけになり、ごみを減らす工夫に目を向けられるようになればうれしいですね。
人工的に全く手を加えない、海岸にたどり着いたまんまのシーグラスを、パーツを合わせて作り上げる春奈さんのシーグラスの作品に触れ、今の海の現状に思いをはせることも素敵ですね。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


VOL.206 プレゼントコーナー

206号 PRESENTS

プレゼントご希望の方は、ハガキまたはe-mailで、下記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:2023年3月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。

1-あなたが「ごみ減量に実行していることは?」
ごみ対策は環境問題の出発点あなたが実行する!と決めた事、具体的に教えてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
※Aは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成


A.「CAT&DOG専用機能性サプリ」
トライト様より…猫用犬用各1名様

猫or犬の身体に有益な多くの成分と人間用と同レベルの安全性。乳酸菌を超えた「女神菌生産物質」が配合されています。ペットも大切な家族、ずっと元気でいてほしいですね。にらめっこ編集室でお受け取りください。(1g×60包入)


B.「よりよく生きるためのライフデザインノート 『ゼロの昇天』」                    人生これから!様より…3名様

絵本作家・高畠 純さんのイラストが軽妙!これからの人生をどう生きようか?私らしくってなんだろう?そして人生の最期を自分らしく迎えるって?そんなヒントがいっぱい詰まっています。


C.「CINEX 映画招待券」
シネックス様より…ペア3組様

大きなスクリーンに映し出される雄大な景色、スピーカーから出される音楽の響き…。作品の素晴らしさを存分に味うなら、やっぱり映画館!写真は「クレッシェンド 音楽の架け橋」のひとこま。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


D.「ダンボールコンポスト」             

いのちの循環プロジェクト様より…1名様

キッチンから出る調理くずとか食べ残しは臭うし、すぐに捨てたくなりますよね。でも、手放すならこのコンポストへ!バクテリアが生ごみをパクパク(分解)してくれて、とてもいい堆肥になりますよ。毎月コンポストシェア会を開いていますので、参加できる方優先です。セット内容:基材(燻炭・ココピート)ダンボール・カバー


vol.205 はじめよう!腸活

「腸」能力を鍛えて、免疫力を高める!
腸は脳に次ぐ多くの神経細胞が存在し、感情にも深くかかわっているため「第二の脳」と呼ばれています。さらに、体内の免疫細胞の60%以上が腸管(小腸と大腸を合わせた部分)に存在しているので、腸内環境の悪化は免疫力の低下につながり、風邪や病気にかかりやすくなります。
腸内環境を整えることが免疫力を高めることにつながります。大腸には小腸ほど免疫細胞はありませんが、たくさんの腸内細菌がすんでいます。腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種に分けられ「2:1:7」の割合を維持できると腸の免疫細胞が活性化します。腸内細菌を増やす方法は、乳酸菌や納豆菌などをとり、そのエサとなる「食物繊維」をとることです。さらに、下記の「免疫力を高める効果のある栄養素」を意識しながら、バランスの取れた食事を心掛けましょう。

そこで、おいしく食べて腸活しましょっ!
元気な腸を作る活動=「腸活」は、日常の食生活に少し気を配ることから。何を、どのように食べれば良いのか。今すぐできて、簡単で、それでいて効果が期待できる「食べる腸活」。食べ物の栄養を吸収するのは、腸です。その腸を、栄養を吸収しやすい状態に整える活動を「腸活」と呼んでいます。

腸が元気になる5つのメリットとは?
1-巡る血がきれいになる
2-免疫力低下を防ぐ効果
3-幸福感に満たされて穏やかになる
4-美肌効果あり
5-スリムボディを手に入れられる
日常の食事にちょっと気をつけるだけで
「腸活」はすぐに始められますよ

ポイント-その1
発酵食品、オリゴ糖、食物繊維をたくさん摂ろう!
「腸活」に有益な食材は大きく分けて3つ。
1-発酵食品ならびに発酵調味料
発酵食品は、健康に有用な菌を腸に直接届け、さらに育てるというダブルの働きを持ち合わせています。このダブルの働きによって、腸の免疫細胞がさらに活性化されるため、発酵食品を積極的に摂れば、腸内環境が整うのはもちろん、免疫力もアップすると言われています。
2-オリゴ糖を含む食品。タマネギ、ごぼう、アスパラガス、ニンニク、大豆など。
オリゴ糖は、有用菌の栄養源となり、増やす助けになるとされています。ちなみに、オリゴ糖が豊富な「てんさい糖」は、甘味の中では珍しく身体を温める食材。ですから、普段使用する砂糖を、市販のてんさい糖に変えてみるのも一つの手段です。
3-食物繊維 これも腸内細菌のエサとなり、増やしてくれる食材 腸内細菌が増えると腸の動きが活発になり、肥満防止や便秘解消などの効果が期待できます。なお食物繊維には、水に溶ける「水溶性」と、水に溶けにくい「不溶性」の二種類がある。水溶性の代表格は、フルーツ。特に、柚子やキンカン、レモンなど柑橘類に多い。また、山芋、オクラ、モロヘイヤなどのネバネバ系、ひじき、こんぶ、わかめなどの海藻類、コンニャクにも豊富です。不溶性は、ジャガイモ、ニンジン、インゲンなどの野菜に多く含まれています。水に溶けないので、腸に入ると膨張して、腸の内容物をブルドーザーのように押し出してくれます。肉の塊を腸内で動かすには、不溶性の力が必要。ただし食の細い方は、不溶性のものをたくさん摂るとお腹が張ってしまいがちなので、水溶性を多めに摂取しましょう。今の時季なら、キンカンを生で丸かじりするのがオススメ。水溶性食物繊維が豊富なので、食べると腸内細菌が増え、排便がスムーズに。皮や種もそのまま食べられます。

外食でも「腸活」はできる
外食でも“ベジファースト”を実践しましょう。定食を頼んだら、サラダやおひたしを先に食べるイメージ。最初に野菜を食べて、腸内に食物繊維の布団を作ることにより、そのあとに入ってくる糖質や脂質の吸収を抑制し、過剰分の排出を促してくれる。つまり、肥満防止や便秘解消に役立つというわけです。

腸に良くない生活習慣
朝食は絶対に抜かないでください。「腸活」においては、朝食が肝要。なぜかというと、食べない時間が一番長い夜を越えた朝は、飢餓状態なんですよね。身体が栄養を一番欲しているときに何を摂るかが大事。そこで腸にスイッチが入ると、その日1日が元気になります。朝の一口目は、野菜や味噌汁からスタートすることをオススメします。
水分はとても大事なので意識して摂取します。水を飲むと腸の働きが活発になるし、不要な分は必然的に排出されます。摂取量の目安は男女とも、1日に1〜2リットル程度。コップ1杯200㏄として、朝起きたらまず1杯、毎食時と食間に1杯ずつ、そして寝る前に1杯飲むことを習慣づければ、その水準を満たせます。

簡単なのに効果は絶大!今すぐ試せる腸活メニュー
お手軽かつ効果抜群の腸活メニュー「味噌玉」。味噌と粉末カツオを混ぜて団子状に丸めたものに、お好みで、ごま、青海苔、乾燥野菜、お麩などをトッピングするだけの「味噌玉」。ここにお湯を注ぐだけで、「腸活」にいい発酵食品や食物繊維などを手軽に摂取できます。素材さえあれば、普段料理をしない人でも簡単に作れます。
味噌玉なら、一度にたくさん作り置きすることが可能ですし、冷凍保存しておけば2〜3ヶ月はもちます。『休日に7つ作っておき、毎日1つ使う』ことを目標にすれば、それだけで立派な日々の『腸活』になりますよ。食事のお供や、休憩時のお茶がわりに召し上がれ!

ほのかに甘い「デトックスウォーター」
果物・野菜・ハーブを漬けるだけ!
フルーツ、野菜、ハーブなどをミネラルウォーターに入れて、2時間から一晩ほど漬けたものが「デトックスウォーター」。誰でも簡単に作れる上、「腸活」に有益な食材をドリンクとして気軽に摂取できるのが魅力です。フルーツや野菜に多く含まれる食物繊維は、整腸や便秘解消の効果が期待でき、まさにデトックスを促してくれるもの。「パーティーの前などに、ウェルカムドリンクとして提供すると喜ばれるかも。見た目がオシャレで場が華やぐし“ベジファースト”も済ませられます。素材は「フルーツ1、野菜1、ハーブ1」の比率で、好きなものを。フルーツだけだと糖度が上がり、栄養素が不足しがちなので、野菜も一緒に摂ることをお勧めします。

「腸活」の効果って?
腸壁は数日で生まれ変わりますので、まずは1週間程度で体調が良くなり、朝の目覚めが良くなる方が多い
どれから実践しようか?
今すぐできることから。朝一番に味噌汁を飲むことでも、「腸に効くものってなんだっけ?」と考える癖を身につけるだけでもいい、そうやって意識を向けるだけでもいいですよ。     参:My Wellness<おいしく食べる>


vol.205 はじめよう!腸活 Part-2

体温と免疫の関係 
自分の平均体温を知っていますか?健康な人の平熱は36.5〜37.1度。実は今、36度以下という「低体温」の人が増えているとか。「低体温」は免疫細胞と大きな関わりがあり、放置するとさまざまな病気やがんまでも発生してしまうことがあるそうです。
では、なぜ低体温がよくないとされるのでしょうか?
体温が上がると血流が良くなり免疫力が高まります。血液は私たちの体を構成する約60兆個もの細胞に栄養を送り届け、代わりに老廃物を持ち帰る働きをしています。その血液の中に免疫機能を持った白血球が存在し、その白血球が体の中をめぐることで、体の中の遺物をパトロールしているのです。
つまり体温が下がると血流が悪くなり、免疫力も低下し、体内に遺物を発見しても、素早く駆除してくれる白血球を集めにくくなり、ウイルスや細菌に負けて発病しやすくなってしまいます。
健康を維持してくれる免疫力は体温が下がると低下することがわかっています。まずは、自分の平熱を知り、低体温を克服して、血流を良くしておくことが、免疫力向上につながるのです。 自分の平熱を知るには、3から4日間、朝・昼・夜の体温を測って平均を出します。50年前の日本人の平均は36.89度。現在の平均は36.02度。さて、あなたの平熱は?

現代人に多い「低体温」の原因は筋肉量の低下
50年前と今では日本人の体温の平均は0.7度近く下がっています。その理由の1つとして、現在のライフスタイルが、明らかな運動不足になっていることが挙げられます。家事1つとっても、50年前は全て手作業で掃除、洗濯、料理などを行いその上で畑仕事をするなど、日常的な運動量が大変多かったのです。それに比べ、現代の生活では、乗り物や家電の充実によって日常生活における運動量は低下しています。

運動量の低下に伴って、筋肉量が減少します。筋肉は人体最大の熱生産機関ですから、筋肉が少なくなると、体温が下がり、基礎代謝も下がります。基礎代謝とはじっとしている時でも体内でエネルギーを消費していること。基礎代謝が落ちれば、エネルギーが消費されにくくなって、内臓脂肪が増加してしまうのです。

この内臓脂肪組織から、20種類以上の悪玉ホルモン(アディポサイトカイン)が分泌されていることがわかっています。これらが血管に炎症をもたらすことにより血栓を作りやすくなったり、インスリンの働きを弱めてしまうことにより、がんや高血圧、糖尿病の元凶となることが解明されています。加齢とともに基礎代謝は落ちていきますから、筋肉量を増やす事はあらゆる病気対策に必要なのです。

筋肉量の減少以外では、運動不足に加えてエアコン生活によって汗をかきにくい環境であることも低体温の原因と考えられています。脳の視床下部にある体温中枢を刺激する機会が失われると、体温を調整するための発汗中枢が作動しなくなり、低体温になります。

また、人間関係や経済面の問題、家族問題など、生きていく上で生じるストレスは50年前より複雑化しています。ストレスによって分泌するホルモンは、筋肉を分解することによってストレスを緩和するために、ストレスが強いと筋肉をやせさせてしまい、その結果、低体温を招くということがあります。なんといっても筋肉量の低下が低体温の最大の原因ですから、今日からでも筋肉量を増やす生活を習慣にしてください。

体温アップ健康法1
1日30分必ず歩く
加齢による筋肉の減少率では諸説ありますが年間で約1%。しかし、一日中動かないでいると、一日で0.5%もの筋肉が失われます。という事はたった二日間で一年分の筋肉を失ってしまう計算になります。 筋肉を維持するためには、毎日の生活で適度な負荷をかけ続けることが必要です。人間の筋肉の7割は下半身にありますので、「歩く」という事は、効率よく筋肉を鍛えることになります。
毎日続けられることが大事ですから、無理なく続けられる方法を考えましょう。続けて30分歩くことができない場合には15分を2回に分けたり、10分を3回に分けたりしても良いでしょう。毎日続ければ、必ず3ヶ月後には成果が出ます。
「歩く」ことに慣れてきたら、ウォーキングを習慣に。雨の日も風の日も毎日30分。体温の1番低い朝に行うことで、0.7から1度体温が上昇します。毎朝、一気に体温を高めることで1日の体調が良くなり、30分の有酸素運動で毎日8グラムの内臓脂肪を減らすこともできます。

体温アップ健康法2
体を温める生活をすることで免疫力が活性化します。

入浴 1日1回、お風呂に入って体温を一度上げます。湯船に10分程度つかれば、大体体温が1度位上がります。大切なのは毎日続けることです。最近はシャワーで済ませる人も多いようですが、必ず湯船につかりましょう。

スクワット ふくらはぎや太もも、腰の筋肉をいちどに鍛えることができるスクワットもお勧めです。下半身の脂肪が落ちるとともに、必要な筋肉を作りながら血行を改善できます。入浴後に行えば、入浴と運動で体温を上げることにより、眠りやすくなるという効果もあります。

白湯を飲む 朝は1日の中で最も体温が低い状態なので、冷たい水を飲むと体温が下がりすぎてしまうので白湯を飲みましょう。夜寝る前にも白湯を飲むことで体が温まります。

GABA(ギャバ)を多く含む食品を食べる ストレスによる体温の低下を防ぐために、ストレスを緩和する成分「GABA」を多く含む食品を食べましょう。他にも成長ホルモンの分泌を促す効果もあるので、アンチエイジングの面からもオススメです。玄米、かぼちゃ、じゃがいも、トマトなどに多く含まれます。

腹巻き、カイロ、湯たんぽ 女性に限らず冷えは大敵です。これからの季節、特に体を冷やさない外側からの工夫もしましょう。女性がズボンの下にタイツを履くように、男性もズボン下用の下着を1枚増やすなどして冷えの対策を。      参:サワイ健康推進課


vol.205 続・ぎむきょーるーむ 

一歳八ヶ月の子でも話せばわかる
保育園の父母会で一年が終わって、忘年会をしようということになり、あるおうちにみんなで集まりました。その中の一人のお母さんが「これから仕事にいきます。この子をよろしくお願いします」と言って、子どもが遊んでいるすきに退出しました。しばらくするとママがいないことに気がついてその子は「ママがいない」と言って泣き始めました。メンバーの中には幼稚園の先生がいたり、共同保育をしている方がいて「ケンちゃん、男なのに泣くなんておかしいよ」「いつも泣かずにお留守番しているのに今日はどうしたの?」とみんなでその子を慰めました。ところが大人が声をかければかけるほど「わぁっ」と怒るというか、泣き声が高くなっていく。泣き止むどころか、手がつけられない状態になったのです。 その時私はふっと気がついて「ケンちゃんは、お母さんが黙ってお仕事に行ったから怒っているんだね」と大きな子どもに話すように話しました。すると「うん」と頷き、火のついていたように泣いていたのも、ちょっと和らぎました。
「ケンちゃんはお母さんが断って行ったら、今日はみんながいるから待てたのに、それがないから怒っているんだね」と続けると、再び「うん」と頷きます。さらに「ママが黙って出かけて行ったのは悪かった。ママが帰ってきたら、ケンちゃんが泣いて怒ったということをちゃんとお話ししておくからね。ただ、今日はお母さんが帰ってくるまでみんなで遊んで待っているから安心していいんだよ」と話したら泣き止みました。
一歳八ヶ月だけど、話せばわかるのです。だけど、彼はまだ一歳八ヶ月だから自分では話せず、主張が通じないために泣き、泣き方をエスカレートするしかなかった。だけどちゃんと筋道を立てて話したら、彼は納得した。一歳八ヶ月でも言い分はあ る、子どもの話をちゃんと聴き、子どものいいたいこと、いってみたら気持ちを翻訳する。そのことが子ども相談ではとても大事なことだと気がつきました。そのことを心がけるようになると、子どもが次々おもしい顔を見せてくれるようになりました。このケンちゃんは私にとってある意味で師匠です。何かの時に、ケンちゃんの泣き顔と情景が今でも思い出されます。

親子が対等な関係になるために
—こういう認識を持つようになったのは、いつ頃からなのでしょう?
内田:私は子どもが一歳半の時、1973年から保健所で心理相談員を始めましたが、その時代はもう核家族化している状況で、子どものことでなにかあると、やっぱり「母親の育て方が悪い」といわれていました。それで、「育て方が悪い」「未熟だ」などといわれ、「母原病」とされ母親に責任が来る。
そういう時代状況の中で子育てをしていたので、私のなかに「お母さん」と呼ばれたくないという思いがありました。それからもう一つ、「奥さん」と呼ばれたくない。やっぱり一人の人として名前で呼んでもらえるような、そういう人生を歩いていきたいと、思っていました。ですから、上の子が生まれて、私たちの生活に子供がやってきたのはすごくうれしかったのですが、お互いに「お父さん」「お母さん」と夫婦で呼び合うことはしませんでした。生活をともにして以来、私は「りょうさん」で、夫は「ゆうさん」と名前で呼びあっていたので、そのままにしていました。すると、子どもが口をきけるようになった時、当然のことながら私のことを「りょうちゃん」と呼んだのです。だから、「お母さん」と呼ばれる人は家の中にいなかった。
子どもは親の生活を見て学ぶので、私のことを「りょうさん」、夫のことを「ゆうさん」と名前で呼んでくれるようになりました。自然に子どもが名前で呼んでくれる関係になってみたら、それは心地がいい。いくら子どもが幼くても一人の人間として尊重し、お互いに名前で呼び合う関係だと親風は吹かせられないです。

子どもから問われるのは、親の生き方
—どうしても「お母さん」という役割から子どもを見てしまいがちです。
内田:親子関係において、「思うように子どもが動きません」というのは、そういうことです。
例えば、学校に行くことも、勉強をすることも、就職することもそうですが、本当に「子どもと親は別の人格」ということ。そのことを親御さんに伝えたあと、「『お母さんはこう思う』ではなく、一人称で『私はこう思う』というようになったら、子どもとの関係が五分五分で対等になってきました。子どもから物やお茶碗が飛んでくることが、本当に減りました」というお話を聞きます。
親子が「対等な関係」をどう作っていくかを考えるときに、私自身が子どもと一緒につくりあった家庭・家族の関係が参考になったと思います。
子どものことが過度に心配な時は、親はむしろ自分自身をまっ正面から見るのが不安な現実を、家庭的にもっている場合も、社会的にもっている場合も、個人的にもっている場合もあるのだと思います。自分の問題が正視できないほど深刻な時は、子どもの心配に意識をスライドさせることが現実からの逃げ道になります。
「モモの部屋」のつどいの最後は、いつも「自分の生き方に返ってくるよね」というところで終わります。私たち大人が不登校・ひきこもりの理解をもってわが子とどう生きるか。自己実現しながら自分の人生を生きているか、そういうことを子どもから絶えず問われているということが、多分あるのではないかと思います。

「命が大事」という原点
1章では、内田さんの生い立ちから、心理室での仕事を始めた1970年前半、心理室に訪れる子どもたちとの出会い、「モモの部屋」を開設するまで。それは「不登校」「ひきこもり」が大きな社会問題になっていく時間と重なっています。問題を親子関係や家庭環境に見出そうとする風潮は強く長くありました。学校からはできるだけ早く子どもを登校させることを、社会からは仕事に就かせることを、いかに上手く成し遂げるかを親は求められ、背中を押され続けてきました。追い詰められた親は、子どもを追い詰め、命がけの抵抗を受けることになります。家の中は戦場になります。まずは、親は子どもの命を守り、安心して過ごせる家と家族でなければならないのに。
2章では、「心に傷を負った人」の心の内や回復に必要な道筋について「モモの部屋」のグループ相談の実践を紹介。でもじつは、親が学校に行くべき、就労するべきという心の奥底に根付いた思いを問い直すことは、とても難しいことなのだということも、同時に気づかされるお話。
3章は、親子が悩み苦しんだ「不登校」「ひきこもり」の社会的事象。なぜ、子どもたちは「休む」ことを許されず、親は命をかけたわが子の抵抗を受け止めることができないのか、できなくさせられているのか。子どもたちの抵抗への本当の理解と共感、「学校や就労より子どもの命が大事」という、この視点が欠けては何事もなし得ないでしょう。


内田良子 うちだ・りょうこ
1942年生まれ。心理カウンセラー。1973年より27年間、佼成病院小児科の心理室に勤務。1988年より23年間、NHKラジオ「子どもの心相談」アドバイザー、1998年、子ども相談室「モモの部屋」を開室。登校拒否・不登校・ひきこもりなどの相談会を開く。著書に『カウンセラー良子さんの子育てなぞとき』『幼い子のくらしとこころQ&A』『登校しぶり 登園しぶり』(ジャパンマシニスト社刊)


vol.205 ぎふ平和のつどい2021

ぎふ平和のつどい 2021
11月3日 岐阜市民会館大ホール 主催:2021 ぎふ平和のつどい実行委員会

 

第一部  ピアノ&トーク
ピアニスト 崔 善愛さん
「平和と人権を求めて」
人間というのは、私たち自身というのは、いつも鏡を通してしか自分をみることが出来ません。自分自身を見ることさえ出来ないのです。その鏡とは私にとって音楽です。あるいは日本、韓国です。みなさんにとっての鏡とはどういうものでしょうか?私は日本の人が日本の姿を見るときに、韓国という鏡を通して、その歴史を見てほしいなというふうに思うことがあります。

私は憲法九条に出会った時に、喜びに包まれたというか、安堵感に包まれました。これで戦争は起きないだろうと。私は小さい時から日本と朝鮮半島の歴史を聞く度につらくてつらくて。あの植民地支配さえなければこんな気持ち、要するに朝鮮半島の人々が日本を見る厳しいまなざし、それを見て育ったので、そんなことは、「あれ」さえなければ、こんなことはなかったのにといつも思ってました。ですから、戦争もですけど、植民地支配というものを私は憎みながら大きくなりました。実は1950年から53年までご存知のように朝鮮戦争が起こりました。歴史の教科書を開けば何と書かれているでしょう。日本では、「朝鮮戦争による特需によって、戦争からこの国は復興した」と書かれています。
 自分の国の平和だけを考えていてはいけない。私たちは他の国も一緒に平和にならなければ、他の国の戦争によって自分の国の平和が成り立つ、そんなことはあってはいけない。そういうふうに強く思っています。

ある国がひとつの歌を禁止したり、あるいはひとつの歌を歌わなければ罰するというようなことが日本でも起っています。先ほど最初の挨拶で平方さんがおっしゃっていました。平和について、私たちは憲法九条というものを持っているんだ、しかし、持っているだけではダメなんです。それを使わなければいけないんです。それはまるで楽器のようなものだと私は思っています。楽器は使わなければ音が出ないんです。憲法を使うことができるのはみなさんなんです。そしてその時、日本だけではなく東アジアの人々とともに、憲法九条がどれほど素晴らしいものなのかということを拡げて、声をあげていけたらな、と私は願っています。

崔 善愛(チェ ソンエ)
ピアニスト。21歳で外国人登録証の指紋押捺拒否、それにより米国留学の際、再入国不可となり、特別永住資格を剥奪された。その後様々な裁判経過を経て、1999年原状回復の権利を勝ち取った。「ショパンの手紙」などのコンサート活動と共に、現在、週刊『金曜日』の編集委員として、人権問題を中心に健筆を振るっている。主な著書に『「自分の国」を問いつづけて』『父とショパン』など。CDに『ZAL』、『Piano,my Identity』などがある。

 

 

 


第二部 講演
「報道特集」キャスター 金平 茂紀さん
「利己の競争社会から、利他の共生社会へ  〜テレビ報道の現場から〜」
今年は憲法公布75周年
1947年に出た「新しい憲法の話」、これは当時の文部省が学校に配布しました。今の文科省だと絶対配らないですよね。こういうものに私は影響されながら育ちました。本当は「利己の競争社会から利他の共生社会へ」というコロナの時代に気づいた事をテーマにお話ししようと思ったんですけど、「おととい(10月31日)何が起きたんだ!」ということで、内容をちょっと変えました。

この総選挙は何だったんだろう
そう思った時に僕は、2年余り続いたコロナの災いで、有権者を含む国民がものすごく疲弊したんだと思います。この暮しはどうなるのか、毎日マスクをしなくちゃいけない、4人以上集まっちゃいけない、ステイホームとかいわれて、自宅でリモートワーク…。国民が疲弊しきった時は、残念ながら保守的になるんですね。大きな変化を望まないんです。「戦う」とか、「抗う」とか、そういうことがなかなかできないと僕は思います。それくらい安倍•菅政権がコロナ対策について無力だった。よく思い出してください。アベノマスク、あの使い物にならないだけじゃなくて、今も在庫を抱えてその維持費だけで一日7,500万円もかかってるんです。そういうメチャクチャな失政の中で国民が困り果て、おそらく大きな変化とか、チャレンジするというような方向に行かなかったんだと思うんですね。
もう一つあります。「前の2人がひどすぎた」。(笑)要するに岸田さんが新しい自民党の党首になり、ある意味イメチェンです。「まあいいか。新しく顔変わったんだから」という感じで信任の方に行っちゃった。岸田政権はまだ何もやってないんですよ。それで評価しろっていったって無理なんですよ。

選挙結果
しかし、自民が議席数261にし、絶対安定多数をとりました。この数字はどのメディアも想像しなかったことです。野党第一党の立憲民主党の議席が減り96、共産党が10でマイナス2、れいわ新撰組が0から3、社民党が沖縄の2区で1人。ビックリするのが維新で、4倍以上に増えた。私の認識では維新は野党ではないと思います。
新聞の見出しを読むととっても複雑。朝日新聞は「自民伸びず 過半数は維持」一面トップでこんな見出しというのは、自民党嫌いなんでしょう。読売新聞、見出しの大きさ見てください、「自民単独過半数」「立民惨敗」。喜びに溢れているような紙面です。毎日新聞も「自公堅調 絶対多数、立憲減」。あと東京新聞、中日新聞の系列も「自民単独過半数」という、見出しだった。
そして、4倍に躍進した維新の松井代表が早速こう言いました。「憲法改正の国民投票を来年夏の参議院選挙と同時に実施をしてほしい」と。今日は憲法公布75周年の日ですけども、今こういう勢力が力を持ったという嫌な話になってるんですよ。今起きている目先の事だけにメディアは集中して、これから何が起きようとしているかという中長期的なことについての報道がほとんどなされない。これはとっても危険な事だと僕は個人的に思っています。

投票率
若者達の投票率が今回もものすごく低かったですね。選挙を通じて自己表現とか自己実現しようなんて若者がどんどん減っている。全体でも55.93%で、戦後3番目の低さでした。投票日の10月31日はハロウィンという日。仮装をして渋谷に来てた人に「選挙行きましたか?」って聞いたら、7割が「行ってない」です。だけどハロウィンには来る。僕ね、こういう国に未来はあるんだろうかって思います。さらに、24才の男が上京して京王線の列車の中で横にいた72才の男性をいきなり刺し、車内に油をまいて火をつけ、「2人以上殺したら死刑になる、自分は死にたかった…」と供述するという事件が起きました。自暴自棄ですね。そういう犯罪を犯して自己実現をしたと思っている人と、この投票率の低さは僕はリンクしていると思います。これ、本当に深刻な問題で、今僕たちが置かれている日本という国の現実です。
4年ぶりの選挙の結果を見た時に何を考えるべきなのか、今日のテーマ「利己的な競争社会から利他との共生社会へ」移るべきなんじゃないかと思うんです。

政治ってなんですか?
政治っていうのは、チェさんのトークの中にありましたけど、例えば国籍の問題。二重国籍を認めないとか、チェさんのように納税をしている人に選挙権を与えないとか、実は国際的なルールからみてもとってもおかしなことが、日本の社会では当たり前のように未だに通ってます。暮しの中にあるそういう不公正とか、理不尽なことが、実は政治です。僕らの身近にある暮しの中にあることこそ本当は政治だと僕は思っています。そういうことがわからないと政治というものを人ごとみたいにしちゃうんですよ。

国民主権
「日本国民は日本国民の意志によって憲法を制定し憲法を改正し、三権分立を通じて国の政治を行わせる」。主役は国民だという意味で「行なわせる」という認識はすごく大きい。で、それがいつの間にか国民というのが観客になっている。見てるだけというか。主人公が永田町で役者みたいに振る舞っている人たちであって、自民党の総裁選はまるで芝居を観ているようでした。国政とはあまり関係ない。実質的にはボスが日本の首相になるという現実はありますが、あれは国民主権と直接的には関係のない話ですよね。それをマスメディアが微に入り細に入り報道した。それが今の日本の政治に関しての現実だと思うんですね。

コロナ禍で学んだことと主権者教育
コロナによって僕らは利他っていう考え方を自然に身につけたんだと思うんです。困ってる人がいたら助けるのが当たり前っていうね。それが今だんだんとなくなってきてる。選挙では表立った争点にはならなくて、給付金がいくらもらえるとか、そんな目先のことになってしまった。完全に忘れられてるのが震災復興です。福島第一原発の廃炉作業ってあと半世紀かかるんです。にも関わらず、原発再稼働はやむを得ないといっている与党が勝った。なぜか。メディアが争点化できなかったから、もっというと若い人たちの投票率が全然あがらなかったから。やっぱり、主権者教育がなされてない証拠だと思いますよ。

利己の競争社会から利他の共生社会へ
利他とは何かというと、そこにあるのは公です。昔から「世のため人のため」といったでしょ。そういう部分の考え方ってとても大事なんですよ。例えば福祉、教育、医療という分野は自分の事ばかり考えていてはだめなんです。そこは民間活力とかいって儲けの手段にしちゃいけない分野です。民営化してしまうと、とっても良くないことが起きる。ヨーロッパや他の先進国は、行き過ぎた民営化はみんなのためにならない、というんで元に戻したりしてます。

マスメディアの役割
それから、自戒を込めて言いますけど、マスメディアの役割が劣化したと思います。自民党総裁選のとき、NHKと民報は総選挙の報道量よりも多かった。よくよく考えてみると自民党という公党のボス選びのために、総選挙より長い時間を費やして放送するっていうのはおかしくないですか?これはすごく重要な問題です。もう一つ。実は、選挙が終わった瞬間に評論家とか、テレビに出ているコメンテーターが、「野党共闘は大失敗」「野党共闘なんて絵空事」と批判した。じゃあ野党共闘をやってなかったらどうなってたと思いますか?さっきの数字なんてもんじゃないと思いますよ。メディアの関係者は、自分のたちの耳に痛いこととか、損になる事はいわない。メディアが役割をキチンと果たさなかったことが、総選挙の結果に影響してると思いますね。そう思いませんか?(会場拍手)

人間は社会的生き物
人間というのはやっぱり一人では生きられないということですよね。僕の恩師の、筑紫哲也さんがよく好んで、引いてたセリフ「I am a part of all that I have met.」私はこれまであってきた人のすべての人の一部である。この考え方は、利己とか利他という言葉にすごく関係していて、自分のことばっかり考えていると自分が不幸になっていくと思うんですよ。利他という考え方はそこから出てきた考え方です。それと矛盾するようですが、「自分であることの自由」があります。心の中の自由は、不可侵であって誰かから強制されるものじゃないということです。社会的な生き物であるっていうのは、理解するのがなかなかむずかしい。例えば交響曲のように大勢で奏でる音楽、一人ひとりがその役割を果たした時に総和以上のものが出てくる。これってすごい大事なんです。NEWS23キャスター・筑紫さんの、最後の「多事争論」をご覧いただき僕の話を終わりたいと思います。

変わらぬもの とかく一つの方向に流れやすいこの国の中で、この傾向はテレビの影響が大きいこと、少数派であることを恐れないこと、多様な意見や立場をなるたけ登場させること、この社会に自由の気風を保つこと、そういうことが含まれております。それを実際に全て全うできたとは言いません、しかしそういう意思を持つであろうと努めてまいりました。この18年間人は変わったんですが、そのことでは変わりはありません。同じようにこれからも松明は受け継がれていきます。

金平 茂紀(かねひら しげのり)
テレビ記者・キャスター・1977年TBS入社。以降、同局でモスクワ支局長、ワシントン支局長、「筑紫哲也NEWS23」編集長、報道局長など歴任。2010年より「報道特集」キャスター。「ネコタチノトオボエ」などSNSでも積極的に情報発信。著書に『ロシアより愛を込めて』『二十三時的』『テレビニュースは終わらない』『沖縄ワジワジー通信』『抗うニュースキャスター』『漂流キャスター日誌』など多数。最新刊は『筑紫哲也NEWS23とその時代』『白金狼II』。


vol.205 しょうがいをみつめる vol.16

同じ世界に生きていて

『自閉症の僕が跳びはねる理由』という本をご存知でしょうか。東田直樹という自閉症の作家が13歳の頃に執筆し、現在では世界30カ国以上で翻訳、映画化もされています。
この本では、「なぜパニックを起こすのか」など、自閉症者に向けられるよくある疑問を作家自身が解説するという内容で、話すことが困難な故に誤解されがちな自閉症の世界を鮮やかに描きだしました。
私自身、障がいのある子どもたちとは長く関わっているし、自閉症のこともよく知っているつもりでしたが、この本を読んで、こんなにも若くして自分のことを分析し、言葉にできる自閉症者がいるということに驚いたとともに、こう感じていたのか、こういうことだったのかと気付かされることがたくさんありました。

そして、ある子のことを思い出しました。
学校では、朝登校するとカバンの中のものを取り出して指定の場所に置き、カバンをロッカーに片付けるのですが、自閉症の彼は登校後、朝の会が始まるまでかかってそれを行います。その間実に20分。普通なら1分もかからずに終わることです。何をしなきゃいけないかが分かってないわけではなく、単純に時間がかかるだけ。
その当時は、早く終われば残りの時間遊べるのにどうしてだろう、何とかして早く終わらせられるようにしてあげたいとあれこれ手を尽くしてもみましたが、急かすたびに彼は怒り、私は途方に暮れてしまいました。

 東田さんの本にこういった一節があります。
『みんなはすごいスピードで話します。頭で考えて、言葉が口から出るまでが、ほんの一瞬です。それが、僕たちにはとても不思議なのです。』
普段私たちが何気なくやっていることが、自閉症の人にとったらとてつもない時間と労力が要ることなのかもしれません。そうならば、私たちのペースに彼らを無理矢理合わさせようとするのは、果たして彼らのためなのか。時間があるのなら、それが許す限り、彼らのペースでやっていくのを見守ってもいいのではないか。今になってみると、このようにも思うのです。

私たちは今生きている世界が唯一のもので、かつ正しいと思っていて、自閉症の人たちのように、同じ世界に生きていても、物事の見方や感じ方が異なる人がいるということを忘れがちです。そういった時、この本のように当事者の言葉が多くのことに気付かせてくれます。
映画「自閉症の僕が飛びはねる理由」には、シオラレオネというアフリカの国に住む自閉症の家族が出てきます。この国ではいまだに、人前でパニックになる自閉症の人たちは、悪魔や魔女と呼ばれ、偏見の目に晒されています。

『この本を読んでくだされば、今よりきっと自閉症の人のことを、あなたの身近な友達のひとりだと思っていただけると思います。
人は見かけだけでは分かりません。中身を知れば、その人ともっと仲良くなれると思います。
自閉の世界は、みんなから見れば謎だらけです。少しだけ、僕の言葉に耳を傾けてくださいませんか。そして、僕たちの世界を旅してください。』
自分とは違う立場の人の声に多くの人が耳を傾けることができれば、差別偏見はもっと減っていくのかなと思いました。           S.I

引用:『自閉症の僕が跳びはねる理由』東田直樹


vol.205 人生これから シニアポートレート

シニアポートレート撮影会・第3弾
(もしもの時に使える写真)
11月2日(火) アートギャラリー是(関市武芸川)にて

参加者のみなさんはヘアメイクをしてもらい、室内で、庭で、デッキでと場所を変えてパチり!お天気にも恵まれ、和やかな雰囲気の中で撮影は行われました。数多く撮った中から3点にしぼり、お気に入りの一枚を伊勢和紙にプリントし額装しました。

● 楽しかった。こういう写真ってなかなか撮れないし、サックスとバイクを入れて撮ってもらえて満足です。自分の葬式に使えるかな。(Ha)
● 芸能人になったかのような感じでした。自然な笑顔が作れるように導いてもらって、さすがだな、と思いました。     (Hiro)
● いつも化粧もしないし、髪もかまわないのに、整えてもらってすごく変身しました。夫もいつもと違う髪型で見違えるようです。お天気もよく、いい感じに撮ってもらえました。     (Masa)
● 着物はちょくちょく着るのですが、なかなか写真は撮れずにいました。メイクもヘアもきれいにしてもらって、写真のでき上がりも、さすがプロは違うと思いました。           (Usu)
● 2回目の参加でしたが、場所も変わって、お天気もよくて、データを選ぶのが大変でした。友達と2人で撮れたのもとっても良かったです。良い記念になりました。            (Matu)
● メイクをしてもらったなんて自分の結婚式以来です。撮られてるときはなんか恥ずかしかったけれど、写真を見たらステキで良かったです。友達が一緒にいてくれて心強かったです。   (Iga)
● 嬉し恥ずかしのひとときでした。さすがプロ、メイクもこんな透明感ある肌には自分ではできないし、撮影のときには自然な表情を引き出してもらいました。              (Tada)
● ふだんこのように撮ってもらう機会がないし、他の人からのアプローチで新しい発見もあって、新鮮でした。ああ自分はこうなるんだと面白かったです。                (Syow)
● 写真を見てみて、なかなかおじいだなと思った。でも娘たちに一枚ずつ渡します。自分になにかあった時に使ってもらいます。(Hora)
● いい経験ができました。プリントしてもらった写真は仕事場の棚に置いて、みなさんに感謝の気持ちを伝えようと思います。 (Kuno)
● 普段写真を撮る事があまりないし、多く撮り過ぎても選ぶのが大変だと思って、少なく撮ってもらいました。      (Kato)

ヘアメイク:鈴木 美沙さん
今日は人生で好きな事をしていらっしゃる人が多くて、メイクしながらのお話しもためになりました。そんな方々のメイクをさせてもらって光栄です。
フォトグラファー:田中 千穂さん
この場所、このお天気あってこその会だったと思いました。個性が強い方が多く、その方にあった場所で撮影できてよかったです。


vol.205 熱中人Syowさん

その人の魅力を引き出す 本当にやりたいことを実現

ファッション ライフ スタイリスト
 Syowさん(岐阜市在住)

スタイリストといえば、テレビや舞台、雑誌など、華やかな業界で活躍しているかっこいいイメージや、センスが必要な仕事だという認識を持っている方は多いのではないでしょうか。今回は、ファッションコーディネートを一般の方を対象としたスタイリストの仕事をしているSyowさんをご紹介します。

東京でアパレル関係の仕事に就き、ファッションコーディネートの技術を身につけた。しかし、なぜか面白く感じられない。「どうせ人をコーディネートするなら、その人を真から輝くようにしたい」と思い、活動の拠点を岐阜に戻し独立した。「ファッション ライフ スタイリスト」という言葉をその時につくり、自分の肩書きにした。
「ファッションは、文字通り『服装とか服飾』を意味します。その中には髪型やメイクなども含まれます。ライフは人生そのものですが、ファッションを通してその人の人生に躍動感を感じられるような提案を仕事にしたいと思ったのです」。

雇われて働けば、収入は安定する。だけど、自分が本当にやりたいことをしたかった。だから、やりたいことを選んだ。そう語るSyowさんの眼が光る。
「岐阜って面白いところですね。僕はSNSもやらないし、テレビも見ない。でも、人とめぐり会うことが多く楽しく生活しています。お客さんは自然にめぐってくるというか、営業活動はしてないんですよ」
「実は、東京にいた時にネット発信はやめたんです。顔が見えない中ではいいなと思える繋がりや発展がなかったから。ネットをやめて直接会って仕事を始めたらいろんな繋がりができました。類は友をよぶ的なものかな、すごく楽。自然体でものごとが進んで行くんですね」
「その人の向上心・本気がなければ今以上にならないんです。やり方は千差万別で、特に決まっていません」。
見た目だけ変わろうとする人も多いが、本気で人生を変えたいと自分にゆだねてくれると提案もしやすい。
「自分が変わることに最初はみなさん抵抗感があるようです。まずは服を変えるだけで表情や雰囲気が変わっていくんです。できれば1年、2年、3年と長く関わることができたら、伝えたいこともしっかりとお伝えできると思っています」。
服を選ぶ基準を値段やブランドという人がいる。できれば素材、縫製などのクオリティと、それに見合う価格で選んでほしい。そこそこの価格でこれだったらいい、というもの、等身大でつきあっていけるものを基準にするといいと話す。そんな服の情報に興味のある人は向上心がある人だという。服を買う時は必ず試着するように伝えてもいる。手に取った感触と、実際にまとった時に違和感が生じることもあるからだ。

過去にモデルの仕事もこなしてきたSyowさん。
写真は、先日行われたポートレート撮影会にて。

「何を選ぶにしても物の本質を見て選んでほしい。ブランドだから、流行っているから、注目されたいから、というのはちょっと歪んでいると思います」と厳しい目つきになった。
どこにお金をかけるのか、まず見栄を取り外すこと。見栄にお金かけることをやめれば、人生が楽になる。
クライアントは、40〜60代の人生をある程度生きて来て、これからの人生を楽しみたいと思っている方々。関わる期間が長ければ長い程、みんな見違えるように変わっていくんだとか。その方々から「周りの人たちから褒められるんです」という声を聞く。こういう人たちから口コミで広がり、依頼されて自分の仕事が成り立つ。
「外から変えて行くのは簡単ですが、僕が関わったことがきっかけとなり、その人の人生が輝いていくのが実感として感じられた時、この仕事をしていてよかったなと思います」。

Syow○しょう プロフィール 岐阜出身。東京で大手アパレル企業に勤務。販売、商品管理を経てフリーへ転身。現在は国内から全世界を舞台にフリースタイリストとして活動中!


vol.205 夢か悪夢かリニアが通る!vol.34


初の犠牲者、そのとき

岐阜県中津川市のリニア中央新幹線「瀬戸トンネル」瀬戸非常口掘削現場で10月27日午後7時20分ごろ、2人が死傷する事故が起きました。リニア工事で死者が出たのは初めてのことです。JR東海は山岳トンネル掘削工事をすべて一時中断しましたが11月1日から順次再開。8日には、長野県豊丘村の伊那山地トンネル「坂島工区」で作業員が右足に軽傷を負う事故が起きてしまいました。相次ぐ事故の背景にJR東海の「焦り」を感じている住民もいます。                      井澤宏明・ジャーナリスト

2度の崩落が起き、2人が死傷した事故現場(JR東海の公表資料から)

繰り返す事故
JR東海によると、死傷事故の現場は本坑(リニアが走る本線トンネル)につながる全長約600メートルの斜坑(乗客が避難する非常口トンネル)。
掘削最先端の「切羽」でダイナマイトによる発破をかけた後、44歳の男性作業員が点検のため近づいた際、岩石などが崩落する「肌落ち」で足が埋まり、52歳の男性作業員が助けようとしましたが2度目の崩落が起き、44歳の男性は下敷になって死亡、もう1人は左足を骨折する重傷を負いました。
坂島工区事故では計10トンの土砂が崩れ、長野労働局長は「一歩間違えれば死者が多数出る可能性があった」と指摘しました。
2つの事故現場に共通するのは、工事が遅れていることと着工から時間がたっていないこと。瀬戸トンネルは昨年初めに着工する予定でしたが1年3か月強遅れの今年6月、坂島工区は3年半強遅れの7月に着工しました。
リニア工事の事故は2年に一度起きています。2019年4月、中津川市の中央アルプストンネル「山口非常口」で陥没事故が起きました。けが人は出なかったものの、住宅と隣り合う雑木林が直径約8メートル、深さ約5メートル陥没。17年12月には、長野県中川村で関連トンネルの発破により土砂が崩落、生活道路をふさぎ、住民は凍結した峠道の通行を強いられました。
山口非常口事故の際、岐阜県は環境影響評価審査会に地盤委員会を「新設」する異例の対応を取り、知事意見書を出しました。
この中で事故原因を、不安定な地質状況なのにも関わらず、ふさわしい工法を採らなかったためと指摘、より慎重な工法を採ることを求めました。JR東海は地質専門職員を常駐させたり、先進坑を掘ったりする対策を示し約7か月の中断後、工事を再開しました。ところが、犠牲者を出す最悪の形で事故は繰り返されてしまいました。

JR東海「大きな影響ない」
「(県内)3回目の事故はあってはならない」と岐阜県リニア推進室の担当者は言い切ります。各県で山岳トンネル掘削工事が再開される中、古田肇知事は11月29日、JR東海の金子慎社長と面会、原因究明と再発防止策が講じられるまでは県内4ヶ所のトンネル工事を再開しないよう求めました。
大井川の水問題などで着工できない静岡県の「外堀」を埋めようとするかのように、沿線各地で着工が相次いでいます。そこにJR東海の焦りを感じている人たちもいます。沿線住民などでつくる3団体は11月9日、すべてのリニア工事をいったん中止し、死傷事故の原因を徹底調査することをJR東海に申し入れました。「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」共同代表の天野捷一さん(76)は記者会見で「JR東海は非常に工事を焦っていて、無理やり進めようという傾向がだんだん顕著になっている」と不安を露わにしました。
一方、JR東海は死傷事故後の記者会見で、品川―名古屋間の開業までの全体の工期に「大きな影響はない」と断言。坂島工区事故では、長野県や豊丘村への連絡が約4時間後と遅れ、事故があったことをホームページで公表さえしませんでした。
リニア反対の姿勢をとるJR東海労働組合は10月28日、会社との協議の席で、事故の犠牲者への黙とうを提案しましたが、会社側は拒否したそうです。宇野護副社長は11月24日、事故を受け開催した施工会社との協議会初会合で「一連の『事象』に対する世の中からのご反応といいますか、厳しい、大変厳しい反応があったと思います」と発言、「事故」を「事象」と言い換えてしまいました。そこに事故に真摯に向き合う姿勢は見られません。


vol.205 ボーダーレス社会をめざして vol.64

「転ばぬ先の杖」はいらない
NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

書道教室でハガキ大の色画用紙に季節の言葉を書いて、家に飾ってもらおうという試みをしています。そこで皆さんに「どの色がいい?」とお聞きします。一番上に置いてある紙を選ぶ人、自ら好きな色を選ぶ人。そこで自分で選べる人は、今までにそのような選択の機会を多く与えられてきている人なのではないかと思います。
能力の差はもちろんありますが、選ぶという行為を与えられないで、すべて親がご本人のためと思い、好きだろうと思うものを決めてきた場合と、写真を見せたりしてご本人に選ぶことをあえてしてきた人とは、大きな差があると思います。
ある日、秋にちなんで「“芸術”という字を書こうね。どの色がいい?」即答で「赤!」と言われた20歳くらいの人がいらっしゃいました。お母さんに自分の意思がしっかりしていていいですね。」「伊藤さんのお蔭ですよ。」「はっ?私の?」何がなんだか分からなくて・・・。
「伊藤さんが、この子にはちゃんと意思がある。食事をしに行っても食べるものを親が勝手に決めてはいけないと以前言われました。その時のことは鮮明に覚えています。今では、自己主張をしっかりし過ぎになっちゃいました。」と笑っておられました。
障がいのある子どもを育てる事は、容易ではありません。しかし、本人の意思を大切にし、自分で決めていくことを教えていくことは大切な事です。簡単な事から自分で決めていく習慣をつけ、少しアドバイスしながらちょっと離れてわが子を見る。危ないなと思ったら手助けをすればいいのではないかなと思います。少し失敗しても自分の人生ですから。それは障がいのあるなしに関係ないことのように思います。
「伊藤さんの子は軽度だからそんな事が言える」という声がどこかから聞こえてきそうですが、決して軽度でなくても選択できる人はいらっしゃいます。「赤!」の人は、日々の積み重ねによって、自己主張が出来るようになったのです。親さん・ご本人の努力の結晶が、現在の姿です。ですから親が良かれと思って決めつけないこと、「転ばぬ先の杖はいらない」のです。また、先のお母様のように、子どもが小さい頃に選択肢を作ることが必要だとアドバイスを受けているのと受けていないのとでは大違いです。(それをしっかり受け止めて下さったからこその結果なのですが・・・。)
早い時期に知っていたほうが良い情報はたくさんあります。SNSではなく、人との出会いは実体験を聞かせてもらえる貴重な機会だと思います。このコロナ禍では、人と会うことが規制されてしまっていますが、上手に生の声を聞かれることをお勧めします。


vol.205 未来に続く暮らしの学び Part-46


Healing Art
Art Gallery of NSW シドニーの美術館で起きたヒーリング。人間関係で悩んで、しょんぼりしていた時に誘われ、とにかく絵を観に行った。展示室にはでかいキャンバスが何枚も展示されていた。自分の背丈より大きな作品はその世界に入っていける感覚を与えてくれた。アボリジニの人が描いた作品の展示室に入ったときに、一枚の絵の前に私は座り込んでしまった。とてもシンプルだけど複雑。土の色の背景に、単色の白のドットで描かれたその絵は、私を惹き込んだ。特に人間関係で悩んで、ちょっと傷ついていた私は何かしらのメッセージを潜在意識的に絵画から求めていたのだと思う。
その絵は、私の意識に働きかけ、ただその絵を見つめているだけで私の心はとても落ち着いていった。
こんな経験は初めてで驚いた。絵が人に癒しを与えてくれることは知っていたけど、実体験でこんなにも強く私の意識と心に働きかけてくれるとは。なんていうか、この体験を得るために、人との関係がごちゃごちゃして気を落としたことに逆に感謝できた。実体験として絵が人に癒しをもたらすことができると確信させてくれた。そこを信じ切って、描けばいいと。
絵画の秘めたるパワーを、改めて教えてもらえたとても個人的だけど、意味深い体験でした。 YAO


VOL.205 菌ちゃん野菜応援団vol.26


 いつまでも暑いと思っていたら、あっという間に冬がやってきましたね。木々も葉っぱを鮮やかに染めたあと、あっという間に落葉していきました。
今年は草を積み重ねたところからかぶと虫の幼虫がたくさんたくさん出ました。かぶと虫の幼虫掘りイベントには多くの親子連れのかたに来ていただき、わぁー、いたいたー!!なんて歓声がそこかしこから。1番興奮していたのはお父さん達だった、かも。
冬の間お世話をしてもらって。来年の夏にはたくさんのかぶと虫達が土から出てきてくれるかな??草を積み上げて1年半。雨風にさらされ、菌ちゃんのお陰でホロホロになった土に昆虫が卵を生んでそこでまた命が循環していく。感動的ですねぇ。

幼虫さんはまだいます。育ててみたいな、という方はご連絡下さいね。

今年は蘇原の畑を一旦トラクターをかけていただくことに。すこしすっきりするかな。時には文明の利器にも頼って。

即席べったら漬け
・甘酒200gに塩小さじ1から2
よく混ぜたら大根や蕪などを適当な大きさにきって漬け込みます。数日おくと、あまじょっぱいおいしい漬け物が出来上がり。簡単だよー。


vol.205 ここいく日記 婚活セミナー

☆ 婚活セミナー ☆
~素敵なパートナーとの出逢いのお手伝い~

 止まっていた『いのちの授業』が、10月11月に入り動き始めました。思わぬところからの依頼や、毎年当たり前のように呼んでくださる中学校…など、授業ができることが嬉しい忙しさでした。今回は、10月10日ご縁がありNPO法人ユメココサポートさんからの依頼で、関市婚活サポートセンター ハッピークローバー主催の、恋愛ステップセミナーの講師をさせていただいた授業の報告をします。
婚活、まだパートナーとなっていない方への授業は、私たちにとっても初の試みで、参加者同様とても緊張しました。
まずは緊張している心と体をほぐすために、劇団の方に教えていただいた遊びのワークショップからスタート!!間違っても大丈夫、失敗したら笑いに変えましょう!口角を上げていると、幸せがやってきますよ~と声をかけていたら、皆さんの表情も柔らかくなっていきました。
心と体をほぐしてからは、新たなプログラムに挑戦。お互いの体の仕組みを知るために、射精・月経・出産についてお話をして、自分のいのちの成り立ちでは、いのちの神秘の映像で、精子と卵子の出逢いを観てもらいました。
そして…心の話と人権ワーク。人それぞれ、いろんな人がいて、いろんな生き方があって、いろんな性がある。男らしく女らしくではなく、自分らしく。大切なのは、思いやり、対等であること、違いを認め合うこと…。その中で、安全・安心・信頼関係が生まれる。皆さんは幸せになるために生まれてきました。幸せは自分の気持ち次第…と伝え、素敵な絵本『グーチョキパーのうた』をみんなで歌いました。
 「グーよりつよいのは パー パーよりつよいのはチョキ チョキよりつよいのは グー みんなつよくてみんなよわい♬」「みんなちがってみんないい ひとりひとりみんなひと♬」
最後に恋愛のステップワーク。自分が思う恋愛の進み方を、それぞれ考えてもらい、順番をつけてもらいます。それからグループトークへ。
告白する前に家に行く?いきなり旅行行っちゃう?自分とは違う考えにびっくりするけど、理由を聞くと、そういう考え方もあるんだ~と納得。正解はない、みんな違う、相手のこと知るって大事。それを実感できるワークは、とても楽しくて盛り上がりました。
私たちの授業の後、参加者の方たちはマッチング交流会。めでたく6組のカップルが誕生したとの報告に嬉しくなりました。私たちも貴重な体験に感謝です。

参加者感想
◎性知識について保健の授業で習ってたつもりだったが、改めてセミナーを受けて、知らないこともいくつかあったので、学べてよかったです。(男性)
◎生命の誕生について、改めて知り感動しました。子どもたちに伝える活動をこれからも頑張ってください。(男性)
◎多様な意見があって興味深かった(ワークショップ)(男性)
◎いろんなことが分かって、とても楽しかった(少しはずかしかった)(女性)
◎私が小学生の時は今回のような具体的な話は聞かなかったので、とても新鮮でした。ありがとうございました。最初のゲームも楽しかったです。(女性)
◎今までぼんやりとしか知らなかったことを知れてよかったと思う。(女性)
◎勉強になってよかったです。いろんな考えがあるんだと思いました。(女性)

担当:ここいくメンバー・小田 佐知子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.205 南の島からハイタイ(こんにちは)連載5


2020年4月に沖縄県の「県蝶」に制定されたオオゴマダラという蝶を皆さんはご存知でしょうか。今回このオオゴマダラについて。また、この蝶に魅せられた浦添市在住の素敵なお二人を紹介しましょう。、
浦添市美術館の隣に、国内最大級のオオゴマダラが飛び交う「てだこチョウハウス」があります。ハウスは、2000年頃「オオゴマダラを楽しむ会」が市の助成金により設置。当時は、県内各地の小学校などでチョウハウスがブームになっていましたが、管理が難しく放置状態になっており與儀ひとみさんが、何とかしたいと思っていました。その頃、息子さんが腸炎(チョウ園)にかかり入院。これはもう決定的、やるしかないと思い2021年春に「てだこチョウハウス」を復活させました。それから10年、ボランティアで、幼虫のエサやり、糞の掃除、植物の水やりなどの世話を続けていらっしゃいます。そしてその努力が実を結び、現在は子どもたちが蝶の一生を観察したり、老若男女の憩いの場にもなっています。
オオゴマダラは、羽を広げると15センチにもなります。白地に黒い斑模様で、羽ばたきはゆっくりで優雅です。幼虫は、エリック・カールの絵本に出てくるようなビビットな色をしていて、キョウチクトウ科のホウライカガミの葉を食べます。この葉には毒性があり幼虫の時にそれを体内にため込むことで他の動物から身を守ります。さなぎは宝石のように輝く黄金色で、なんとも美しいものです。
また、オオゴマダラが県蝶に制定された同じ年の12月にオオゴマダラの写真集も誕生しました。作者はカメラマンの安田淳夫さんです。主に自宅の庭にやってくるオオゴマダラを20年近く撮り続けていらっしゃいます。「オオゴマダラと私のコミュニケーションを通して蝶との共同作業で仕上がりました」といわれるとおり絵本を見ているような、心和む温かい作品です。
最近、沖縄各地で「オオゴマダラが育ちやすい環境を作ろう」とホウライカガミを植える施設や家庭が増えています。道を歩いていて、また車の中から、ふとオオゴマダラに出会うと何かいいことありそうなうれしい気分になるのは私だけでしょうか。琉球王国時代、蝶は神の化身とか魂を運ぶ役割があると信じられてきました。沖縄戦時、米兵に追い詰められ死を考えた家族が蝶を見て思いとどまったというエピソードもあるとか。
與儀ひとみさんの夢、モノレールの最寄り駅「浦添前田駅」に降りるとオオゴマダラが出迎えてくれる。そんな日が来ることを願って。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回・(一社)二科会写真部会友 ・岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.204 今これからどうしたらいいか

小早川 智氏 講演会より

小早川 智さん
 僕たちは職業柄、ワクチンの成分がとても気になります。ワクチンの中身を知らないまま打つのは嫌じゃないですか?
 僕の周りには、細菌やウイルスがいっぱい浮遊しています。それでも健康でいられるのは、僕の体の中にはそういったものに対する抗体がちゃんとあるから。仮に新型コロナウイルスが体に入っても、僕には免疫力があるんで、やっつけることもできる。発熱してその熱でウイルスをやっつけることもできる。やっつけた後にはちゃんと抗体ができる。またウイルスが入ってきてもそこまで重症化することもない。
 食べ物も一緒で、悪いものは外に出して必要なものだけ取り入れる。僕たちの身体はそういうふうにできているんですね。
 では、自然にできる抗体と、ワクチンを打ってできる抗体どっちがいいのでしょうか?
少し免疫の仕組みのお話しをします。

そもそも免疫とは
 免疫は、ウイルスや細菌などの病原体から体を防御したり、身体の中の老廃物や死んだ細胞や発生したがん細胞を処分し、あるいは傷ついた組織があればそれを修復するはたらきのことを指します。たとえば、はしかなどのウイルス性の病気に一度感染して回復すると、体内に抗体ができ、同じ病気にはかかりにくくなりますが、これも免疫の役割のひとつです。

自然免疫と獲得免疫の働き

 新型コロナウイルスは鼻(気道)から感染するんですね。僕たちの体の一番大事なところ。この粘膜免疫システムがウイルスの侵入を防ぐバリア(第一関門)です。このシステムがすごく大事なんです。ですから粘膜の免疫力を強固にしておくことが重要となります。城でいえば城壁ですね。
 そして樹状細胞がIgA抗体(体内では2番目に多い免疫グロブリン。粘膜の表面で病原体やウイルスと結合し、病原体やウイルスが持っている毒素を無効化して感染しないように阻止する。母乳にも含まれている)を作ってくれる。何種類ものウイルスがいてもバリアが強固であればIgA抗体はつくられます。でもバリアが弱っていると、抗体は作られず侵入されてしまいます。

 免疫は大きく分けて“自然免疫”と“獲得免疫”があります。
 自然免疫は人間に元々備わっているしくみ。免疫細胞が自分と自分以外(非自己)を認識することで、非自己である病原体をいち早く認識し、攻撃することで病原菌の排除を行います。しかし、自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった病原体に関しては対処するのが苦手とされています。そこで活躍するのが獲得免疫です。

 獲得免疫には、一度侵入した病原体の情報を記憶し、再び侵入された時に一早く対処できるよう学習します。一度かかった病気にかかりにくいのは、この獲得免疫が抗体を作ることで、ウイルスなどの抗原を処理してくれているため。

 今まさにやろうとしていることは、ワクチンで免疫を獲得しようということ。しかしmRNAワクチンは未完成で、日本でまだ承認もされていません。副反応の影響も未知数です。しかもこれ、注射のワクチンです!注射のワクチンは、バリアに関係なく血中の中に入れます。血中の中ではIgG抗体が作られ、肝心のIgA抗体はできません。これができないということは、感染予防ができないということであり、集団免疫できないということになります。ですから、もともと僕たちに備わっている自然免疫力を高めていくことが、一番大事なんです。

免疫力を高めるには?

 これらの免疫は、マクロファージやT細胞、B細胞といったさまざまな免疫細胞が、サイトカインと呼ばれるタンパク質を分泌し、情報を伝達し合うことで機能しています。つまり免疫力を上げるとは、これらの免疫細胞を活発化させてしっかり働くようにするということ。
 免疫細胞は加齢やストレス、睡眠不足、偏った食生活などに弱いため、活発化させるにはこれらの原因を取り除き、免疫細胞がよろこぶ行動や食事を取る必要があります。


小早川 智 (こばやかわ さとる)1979年1月31日、大阪生まれ。筑波大学大学院 生命環境科学研究科(博士)理化学研究所ジュニア・リサーチ・アソシエイト。オランダ ライデン大学中央病院 (特別研究員)。自然科学研究機構 基礎生物学研究所(特別研究員)特に、mRNAの分野で超一流の研究者である。受精卵に蛍光色素でマーキングしたmRNAを挿入する技術は、今は世界中で使われているが、これは2007年小早川氏が最初に発表したもの。


vol.204 免疫力のある体つくり

早川氏のお話の中にこんなキーワードが並びました。
●1日おきに朝食は柑橘類を食べる
● レタスやニンジン、セロリなどをたくさん食べるのも大事
● 血液の質を落とす豚肉、揚げ物を食べる回数をグッと減らす
● 基本、野菜中心の食事に(1日のメニューが野菜+果物で8割)

 免疫力をあげることが大事なのですが、コロナ対策で、おかずの品数が少なくなった今の学校給食。パン、牛乳、デザートのみ。これでは免疫が落ちますよね。まず、栄養たっぷりの給食で、子どもたちの免疫力をあげることが大事ではないでしょうか?
 PCR検査で陽性になると、指定の施設に隔離されます。食事は?「カップラーメンを食べて過ごしてください」ですよ。ただし、岡崎市の藤田病院は、八丁味噌を使ったメニュー、しかもメッセージ付きです。みんな元気になって帰ってきました。

 そこで気になるのが、「味噌の力」。秋月辰一郎氏(1916~2005)は、長崎へ原爆が投下された当時、自らも被爆しながら、医師として負傷した被爆者の治療にあたりました。また、原爆の証言を長年に渡り収集。「味噌が健康の要諦」と、病弱だったが、 わかめと揚げを具とした味噌汁で、自分の病床は悪化しないという確信があったそうです。そんな自分の食体験などから、『体質と食物』(クリエー出版)では「味噌」であると唱えたのです。

またこんなキーワードも並びました。
● ビタミンDの欠乏で重症化しやすくなる
● 日光浴とビタミンDでコロナ退散!
● ウイルスはアルカリ性の身体の中では増殖できない
 WHOや各国の政府は、“感染を防ぐために”“健康のために”とワクチン接種を呼びをかけていますが、ワクチンの添付文書記載の有害物質のことも言わないし、ワクチンの副反応のことも言わない。まして、日光浴したり運動、ヨガがいいよとか、味噌や緑茶、無農薬の有機野菜、自家菜園を勧めるとか、お笑いやハグがいいよとかは言わないですね。
 『人が病気になるたった2つの原因』(著者・安保 徹 講談社)によれば原因は「低酸素」と「低体温」。本書には、人間のエネルギーの作り方、(1)酸素を使わない「解糖系」、(2)酸素が必要な「ミトコンドリア系」、この2つを理解するだけで人生は変わる!と書いてあります。これについて原発問題に詳しい筆者の友人は「放射能被曝とCOVID19の症状の酷似はどちらとも活性酸素による細胞への影響があるからでは?とか、ミトコンドリアと細菌とウイルスには密接な関係があるのでは?と想像しているんだ」と言い、「ワクチンや投薬がミトコンドリアに大きな影響力を持っていたとしたらどうなるのか、とても懸念している」とも言っていました。
 いずれにしても、私たちの暮らしは基本に立ち返ることが重要だと思いました。その「基本」とは?右の絵にあるように、「金魚が生きていける環境を保つこと」なのではないかと思います。かの有名なヒポクラテスさんも

「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事にせよ」とおっしゃっていますから。

ヒポクラテスの最も重要な功績のひとつに、医学を原始的な迷信や呪術から切り離し、臨床と観察を重んじる経験科学へと発展させたことが挙げられる。

金魚が生きていける環境を保つことが大事。Dr.Mami

 あらゆる病気や疾患は、ばい菌やウイルスなどの微生物などの外的要因が主に原因であり、遺伝子や外的環境要因も影響を与える、という説。要は誰か悪い奴がいる!倒さないといけない!戦わねばならん!っていう説。
 だから、そいつらをやっつけるために薬剤投与して殺すことを試みたり、そいつらを寄せ付けないために除菌、抗菌してみたりその影響をあまり受けないようにワクチン開発、予防接種してみたり、遺伝子操作までしてみたり!!

 あらゆる病気・疾患は、内的要因、内なる環境、その基盤となる人体環境のバランスが崩れ結果として本来なら影響を受けないはずの微生物や環境などの外的要因に反応し、もしくは抵抗できずに発症してしまう、という説。
 いろんな奴らがそもそもいる世界の中で誰が悪いとかいうのではなく受け入れる世界の基盤が不調和・不安定なため結果、犯罪や環境汚染を招いてしまう。だからこそその世界の基盤の調和を、環境改善を整えていこう、誰しもが安心安全に仲良く暮らせる世界平和をというセオリー

「岐阜っ子健全育成の会」は、感染症対策(ワクチン、マスクなど)において、子どもたちの健康を守り、分断のない社会にしていくための署名活動を行っていきます。

 5歳~11歳の新型コロナ感染症対策にまつわる
子どもへの影響を考え、より健やかに成長できるよう
署名活動を始めたいと思います。詳細が決まりましたら
こちらのFacebookグループページにてお知らせして
いきますので、ぜひ、フォローをお願い致します。
https://fb.me/gifukko.kenzen.ikusei
その際には、ぜひ拡散もよろしくお願い致します!
私たち大人が過ごしてきた、幼少~少年少女時代。
今の子ども達にも同じように安心な日々を
過ごしてもらいたい!思いは皆同じです。
ただ、知っているか知らないかで、
人生は大きく変わることもあります。

みんなで考え、子ども達を守りましょう!

 新型コロナワクチンはまだ治験中だと国は公表しているし、安全性も不確か。それでも従来のインフルエンザワクチンと
同じ感覚で打つ人たちも多くいる。
「打たないといけない雰囲気になるの?」
「打ってないと入れない施設なども出てくるの?」
など、ワクチンを打たない選択をしたとしても、
不安や恐怖心は消えない社会になりつつあります。
 しかし、本来は任意であり、ワクチンの危険性、
必要性を知らないままに接種する社会はおかしい!
“新型コロナワクチンってどんなもの?”という事を
しっかりと伝え、「打たない選択をしても大丈夫」
という安心できる社会を作っていくことが問われています!

みんなで考え、子ども達を守りましょう!


vol.204 再生エネルギーに規制を

 私はツーリングが好きで、全国各地を巡っています。2002年に大型バイクの免許を取得し、沖縄県と千葉県以外は全ての県を走りました。
 ある年の夏、東北ツーリングで、青森県から南下している時、ふと気づいたことがありました。それは、東北地方の田園風景がとても美しいということ。ところが、長野県に入ってすぐに耕作放棄地と見られる田畑には、おびただしいソーラーパネルが設置されていることでした。今までと風景がガラリと変わったことに愕然したのを覚えています。そして極めつけは、八ヶ岳を望む街道にポツンと立つカフェに立ち寄った時のこと。目の前には珍しい赤そばが収穫を控えていました。その赤い色と、森林の緑と、八ヶ岳の雄大な山姿が絶妙のバランスで織りなす風景が目に飛び込み、このカフェはなんと素晴らしい景色を借景としているのだろうと思いました。ここでのコーヒータイムは本当に至福のひとときでした。
 ところが、会計で店主の女性と話したことがきっかけで、至福が驚愕に変わりました。なぜか?それは、レジのところにあった署名用紙。「これは?」私が問うと、店主は熱く語り始めたのです。
 「目の前の赤そばの畑に、ソーラーパネルの設置計画があるのです。住民運動をしてパネル設置はしないで!と署名をしているのですが、もう市の方では決定したと、耳を貸そうとしません。住民説明会はされましたが、決定ありきで計画はどんどん進められていきます。いったん壊した自然は決して元どおりにはなりません。この景観を壊したくない。それは個人的な想いだけではありません。エネルギーのこと、これから私たちはどう生きていくべきなのか、地域の皆さんと議論をしたかったんです。議論の末にたどり着いた結論なら受け入れようかと思いますが、住民無視にも思える決定の仕方では無念過ぎて・・・」。
 私は返す言葉が見つからなくて、黙って署名用紙を何枚かもらい、「郵送します」と約束をしてその場を離れました。
 離れる前に、山田 征さんのお話会で得た内容を話してみました。彼女は「征さんなら私も知っています。勉強会にも参加しました」と。山田 征さんは、「自然エネルギーの本当のこと」をみなさんに知ってもらおうと、全国を忙しく駆け巡っていらっしゃる方です。(このにらめっこにも何度か来ていただいています。特集の記事も掲載しました。)

そして今、山林を買収しメガソーラーの設置に対する法規制を求めて署名活動が始まっています。

発信者:全国再エネ問題連絡会 
宛 先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣様、国土交通大臣様、経済産業大臣様、環境大臣様、農林水産大臣様

<CO2の吸収源を破壊する再生可能エネルギー開発は温暖化防止対策にはなりません>

 固定価格買取制度により、再生可能エネルギー事業(以下、再エネ事業)が儲かるビジネスになったため、国内外の投資家が巨額の利益を狙って参入し、安価で取得しやすい奥地の水源の森や豊かな自然環境を破壊し、メガソーラーや大規模風力発電開発を乱立させています。しかし、温暖化対策であるはずの事業が、CO2の吸収源である森林を大規模に伐採するのでは、本末転倒です。山での乱開発は、水源の枯渇や土砂災害の発生の要因ともなり、地域住民の安全安心な生活を脅かし、野生動物たちの最後に残された生息地を破壊し、生物多様性の喪失にもつながります。

<豊かな自然や住民生活の保全と調和する再エネ事業を、住民の理解と関与のもと進める仕組みを>

 再エネ事業は、本来、電力消費地に近い場所や、すでに自然が失われてしまっている平地で原則行われべきです。また、予期せぬ事故や老朽化後の施設撤去まで、責任をもって対応できる事業者にのみ実施を認めるべきで、地域住民の十分な理解と関与を大前提とすべきです。再エネ賦課金という形で毎月多額のお金を国民に負担させている以上、投資家が暴利を得るためではなく、本当に持続可能な次世代に誇れる事業が展開されるべきです。このまま乱開発が進めば、日本の豊かな自然は失われ、災害が多発する事態となり、総合的に国益を失います。至急、関係法令の改正を求めます。

<要望事項>
1- CO2の吸収源である緑豊かな自然を破壊し地域住民の安全安心な生活を脅かす再エネ事業が進まないように、ゾーニング等の法整備を至急お願いします。
2-利益最優先で事業が進む原因となっているFIT法の認定要件、森林法、温暖化対策推進法等の関係法令を至急、見直してください。
3-違法行為等をした事業者に対し、FIT認定の取消し等、厳格な取り締まりを行ってください。
4-賦課金を負担する国民に、再エネ事業の計画当初からの情報公開を徹底してください。

 余談ですが、私は知床の一坪地主(正確には100平方メートル=30.3坪)です。長女が生まれた時の記念として応募し地主となりました。トラスト運動の先駆けとなった知床。今も大切にその権利書を持っています。この運動は、「しれとこ100平方メートル運動」です。

しれとこ100平方メートル運動とは
~斜里町が全国に寄付を募り、土地の買い取りへ~
当時、乱開発の危機にあった知床半島の幌別・岩尾別地区の離農地を買い取るため、100平方メートルにつき8,000円を1口として寄付を募り、土地の保全や植樹を行うため呼びかけたもの。寄付金がすべての土地を買い取るための目標金額に達したため、1997年(平成9年)、「100平方メートル運動の森・トラスト」に名称変更し、活動を森林再生・生態系復元運動公開として現在まで続いている。



vol.204 ぎむきょールーム サードプレイス談義

共有体験の「空白」が心配 精神科医 斎藤 環さん

 小中高の児童・生徒も長期の休校にマスクの着用などが重なり、他者との接点が持ちにくくなっている。そもそも子どもが対面せずに一から人間関係を育むのは難しい。若い世代は学校行事が中止や延期になったり、節目の体験がなくなったり、最も悪影響を受けている。そもそも思春期や青年期の共有体験はなぜ重要なのか。それは世代をまとめる力があり、社会に対する集合的な期待感を決定づけるからです。共有体験に縛られない分、この世代は自由な価値観を持つ可能性はあるでしょう。反面、人間関係や対面で混じり合うことを忌避する傾向が強まる懸念もある。私は若い世代が気の毒でなりません。(朝日新聞)

 この記事を読み、以前から気になっていたこと「今こそ子どもたちに必要なサードプレース」は確信に変わりました。そこで、各務原市で“居場所つくり”をしているお二人にお話を伺いました。


編集部:そもそもサードプレースとは交流が目的と定義しています。

りな:ここ「えんがわ」に来て子育て経験のある人と交流し、雑談して気が落ちつくなど、お母さんたちの集まりで解決できることはたくさんあります。発達についての悩みも交流の中から解決の糸口が見える事も多いんです。この子はこういうふうだから大丈夫よって。ご飯食べながら雑談しながらそういう話になるんです。よかった、ホッとしたって帰っていく。お母さんがひとりで思い込んだり決めつけないで、親子同士の交流から解決できる問題は十分ありますよね。

あき:どの世代の人でもいいからおしゃべりすることって大事ね。宿題を教えてもらったり、おじい、おばあにお味噌汁の作り方を教えてもらったり、ご飯の炊き方やお手玉とかね。お腹空いたらご飯炊こうか、とか、暮らしそのものを実体験できるような場所がいいな。あとね、子ども同士でいるとぜったい喧嘩します。その時、自分たちで解決させてあげたい。学校だとすぐ指導になっちゃうんだよね。

りな:私の思う居場所は、学校に行くのがしんどい子、あとは、家に帰っても誰もいない、そういう子の帰る場所っていうか、居場所を作りたいな。自分が鍵っ子で、塾も一人で通っていたし、冷たいご飯を食べた日もあった。今は共働きが多いし、母子家庭や貧困など、さみしい思いをしている子も増えていて、そういう居場所がぜったい必要だと思います。できれば自分で歩いてこられる校区内にあるのが理想ですけど。

あき:帰る場所があっちにもこっちにもあるっていいよね。うちの高校生の息子の友達が3日間ウチに泊まったの。その子が一緒にご飯を作っていた時、「各務家は7時にご飯ですよね」「そうだね理想は6時45分なんだけどね」そしたら「ご飯の時間が決まってるってのは僕頑張れます」っていうの。

りな:私、そういう子どもだったんだ。学校帰りによく友達の家に行っていたの。みんなでご飯を食べるってことに憧れててね。だから、想像するだけで感激で涙が出るんです。そんな私なので、孤食、個食の子がすごく気になります。忙しくて食事の時間が家族バラバラになるなら、朝とかどの時間帯でもいいから1日1回は一緒に食べようって、私はみんなに伝えたい。そういうことは意識しないとできないから。

あき:決まってなければダラダラになっちゃうんだって。時間が決まっていると、それまでに作り終えて食べさせ、風呂に入れなきゃ、とか時間の目安が決まっていると僕すごくありがたいっていうの。でね、その子がうちの一番下の子に箸の持ち方とか、なんやかやと教えてくれるわけですよ。そういう子たちがふらっと来て泊まっていけるところを私は目指したいなと。ふら〜っときて1日2日居られる場所。

りな:その場合、親の同意がいるよね。コロナだからこそ、大人が腹をくくらないとね。だから、問題が起きないように、何もしないようではいけないよね。

あき:事なかれ主義ばかりでは子どもが置いてけぼりになります。

りな:私は「えんがわ」を拠点として、できることをまずやろうと思います。来年スタート予定の「親子園」(自主保育)では、みんなで昼食を多めに作って、食べて、夕飯用にお持ち帰り!みたいなことをする予定。

あき:「えんがわ」には羽釜があるからそれでご飯を炊く?そうすると薪がいるよね。薪割りが必要になってくるけど、薪割って結果がわかりやすいし達成感も味わえるし、コツを覚えてだんだん上手くなってくるから自己肯定感もアップするんですって。今の便利な社会生活ではなかなか体験できないよね。その薪がお風呂に使われる、ご飯に使われる。生活に役立っているんだなぁという実感が持てるしね。そんな時間、空間が居場所には必要かも。

りな:生活をどう作るかですね。先日ある方に3つの「せい」が大事って話を聞きました。「政治」「生活」「性教育」。そこを教わらずに大人になると結婚した時にどういう風に家庭生活を営んでいけばいいかわからないって。そこをきちんとしないと、後々フォローが必要になってくんですよね。

あき:私は3つの「間」。時間、空間、仲間。を大事にしたいな。目の前のご縁のあった子達に手を差し伸べるしかないの。手の届く子達に少しでも家庭の暖かさを知ってもらう、食事の大切さを知ってもらう。人と人との向き合い方、喧嘩した後の仲直りの方法を知ってもらう、自分を大事にする術を身につけてもらいたいし、相手を大事にする術を知ってもらうことを伝えていかないと!小さいうちからが大事ですね。

りな:だから「親子サロン」では参加費はおやつ代の50円。誰でもどうぞって感じにしたいから。こんな環境があるんだ、こんなご飯の食べ方、こんな人がいるんだ、みんなで食べるとこんなに美味しいんだ!そんなことを感じて欲しいし、そう感じてもらった時に学びの場を提供したいと思っているの。お料理教室とか、家計の勉強会とか。ここは“きっかけ”にしてもらう場所。集まって、楽しくて、はい終わり、にはしたくないんです。それから世代間交流をしたい。高齢者の方と、子どもたちがもっと交流して、おじいちゃんおばあちゃんから学ぶみたいな。でも今はコロナだから、それもなかなか実現しにくくて…。

あき:コロナねぇ。でも、あーだこーだ言ってても何も始まらない。何かやってみないと。ホッとできる場、この居場所の中で生活の基本が身につくような仕掛けをしたいね。うちも学校が本当にやだって言い始めたから、息子がホッとできる場所、欲しいなって思う。

りな:ちょっと学年の大きい子が来ると下の子を面倒見てくれたり、手伝ってくれるとありがたいので、「えんがわ」が空いてる日は来てもらいたいわ。「えんがわ」は基本的に第1第3木曜日にオープンしていて、第3に子ども食堂をやっていて。隔週月曜日に解放日を設けようかなと思っています。自由にここで遊んでってくださいって。ここで炊いたご飯で「おむすび講座」もいいかもね。超シンプルで、極意を学ぶ、みたいな。基本のきから。手のひらに塩をこすりつけてこうやって握ると美味しいんだよって。

あき:おむすびはやっぱ白米かなぁ。でもぬか漬けを食べれば栄養面はよし。この前、あるお母さんに「ぬか漬けはどうやって作るの」って聞かれたから、「米ぬかと鷹の爪と塩と水だよ」って言ったら、「そんだけで作れるの」って。そんな日常を切り取ったことを学べたりできる居場所って、本当はお母さんに必要なのかもね。

編集部:コロナ禍だからこそ「家でもない、学校でもない第3の居場所」が必要と感じたのは、リード文にあるように「共有体験の空白」が気になったから。今回「子どもの第3の居場所」をテーマとした対談でしたが、お二人は「お母さんケアが大事」と口を揃えました。共有体験が必要なのは、まずお母さんなのかもしれませんね。


各務 亜紀(かかみ あき)・「つくろ!の会」、「ここね」とともに「心と身体を健やかに育むための情報発信」をしている。畑活で野菜つくり、料理教室で体つくり、ここねでは精神を整える。全ての根っこはつながっていると、多くの人に伝えている。

後藤 里奈(ごとう りな)・親子サロン「えんがわ」主宰。毎月第1・第3木曜日。第3では子ども食堂も開催。地域に根ざした親と子の居場所つくりに奮闘中!来年から自主保育「親子園」を計画している。


vol.204 しょうがいをみつめるvol.15

それぞれに工夫するオンリーワンな生き方

 東京オリンピック、パラリンピックが閉幕しました。コロナ下での開催にはさまざまな意見があったものの、私にとってはスポーツの面白さ、スポーツが与えてくれる感動を再確認する機会になりました。
 なかでもパラリンピックは、特別支援教育に長年携わっているにも関わらず、初めての観戦でした。テレビを通して見るパラアスリートの活躍に、毎日胸が熱くなっていました
皆さんの中にもパラリンピックを初めて見たという方もいると思うのですが、これだけ多くの国民がパラリンピック、パラスポーツというものを知ったということだけでも、東京でオリンピック、パラリンピックを開催した成果と言えるのではないでしょうか。
 今回は、私が東京パラリンピックを見て考えたこと、感じたことについて書いてみたいと思います。

 競技を見ていてまず驚いたのは、アスリートの高い身体能力です。パラ競泳の鈴木選手には、先天性の四肢欠損があり、右と左の腕の長さが違うのですが、体をうねるようにしてバランスをとる独自の泳法により、エントリーした全ての種目で見事5つのメダルを獲得しました。6歳で水泳を始めたとのことですが、誰の手本もない中でその泳ぎを身につけるまでにどれだけ工夫と努力をされてきたことでしょう。
 障がいのある方の多くは身体や感覚などさまざまな機能が制限されており、それをさまざまな方法で補いながら生活をしています。以前担当していた生徒には視覚障がいがあり、片目がわずかに見える程度の視力しかありませんでしたが、まるで見えているかのように日常生活を送り、足場が不安定な山登りにも挑戦していました。これまでの経験や残存視力、聴覚といった他の感覚などを駆使し、自分なりの世界の見方を会得していたのだと思います。
 また、先日フライングディスクの記録会を参観していた時のことです。生徒(全員が知的障がい)が投げる様子を正面から見ていたのですが、それぞれの生徒が個性的な投げ方をしていました。ある生徒は、体を正面に向け、胸の前から突き出すようにスロー。またある生徒は、真横に向いて手首のスナップを効かせてスイング。これまたある生徒は、投げる前にディスクを大きく振りかぶってポーズ。どれも日々の練習の中で誰に教えられるでもなく、自分自身で見出してきた工夫の成果だということがはっきり見てとれました。

 パラリンピック閉会式で、国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長が日本の伝統技法の「金継ぎ」について触れ、「誰もがもつ不完全さを受け入れ、隠すのではなく大事にしようという考え方です」と紹介しました。
 パラアスリートと私の生徒、全然違う世界の人間のように感じられますが、ともに障がいがありながらもさまざまなことにチャレンジし、それぞれの困難を抱えながらも工夫して、オンリーワンな生き方をしているという共通点がありました。

  パーソンズ会長はさらに、「スポーツの祭典の間、私たちは違いを認め、多様性の調和を見せました。私たちの旅をここで終わらせてはいけません。今日は閉会式というよりも、明るくすべての人が共生できる未来への始まりと捉えてください」と述べました。
 私は私の立場で、共生社会を目指してオンリーワンな生き方をしていきたい、パラリンピックを見ていて、このような思いを抱きました。
 皆さんは、パラリンピックにどのような感想を抱きましたか?    S.I


vol.204 人生これから!

やってみたシリーズ第8弾

たこ焼き屋のオヤジやってみた!

杉山 元則さん(60代)

 数年前から毎月1度の子ども食堂を自身の事務所で開催していた杉山さん。多い時には10人以上の子ども達が訪れ、用意したカレーの鍋が空になるほど。しかし、コロナ禍で思うように活動ができず、事実上休止の状態に。終わりの見えないコロナ禍に「このままではこども食堂は無くなってしまう。自分にできることは何だろう。」考えに考えて、「そうだ、自分でたこやきを焼こう!」と思いつく。
 以前料理は女性スタッフに任せていたけれど、たこ焼きなら自分にも作れそう。
「それに、たこ焼きって嫌いだわって言う人が少ないんじゃないかな。しょうゆ味、ソース味、青のりやマヨネーズをかけたりと、バリエーションも楽しめるし、なんとなく楽しい感じもするし」。
 必要な用具や使い方、保健所の営業許可の申請方法等は知人が教えてくれた。営業許可に適応させるためにこども食堂の台所も改造した。あれこれ試作し、味はだしを効かせた和風味に決定。周りの人に試食もしてもらい、「美味しいよ!」との言葉ももらった。ポスターも手描きで描き、営業許可も無事におり、「たこ焼き屋」のオヤジへの準備はちゃくちゃくと進んだ。

 こうして8月14日、こども食堂にてたこ焼き屋はオープン。多くの人が応援がてら買いに来てくれて、あっという間に完売。たこ焼き屋オヤジのデビューは和やかに、にぎにぎと終えた。
それから数回、子ども食堂で販売したり、依頼を受けて出張販売したりと、杉山さんのたこ焼き屋は地道に営業。美味しくてお値打ち価格と好評だ。
 「丸くきれいに焼けたときと、いろんな方が美味しいよと言ってくださる時がうれしいです」と杉山さんは笑顔を見せる。そして何よりうれしいのは、多くの人と会話ができること。今は、コロナ禍でテイクアウトだけの最小限の触れ合いとなっているが、「今まで話したこともないような方が買いに来てくださることもあるし、いろんな世代の方と世間話もしたりして、市議会議員としての立場とはまた違う角度で、多くの方と触れ合えるのは本当に嬉しいです」
 議員という立場を意識しないで、気軽に多くの方が話しかけてくれる時間は楽しく有意義だと感じている。
 「コロナ禍が治まったら、イートインもして、みなさんにゆっくり過ごしてほしいですね。陽気のいい頃にはテラス席を作ってもいいし」
 子どもからお年寄りまで、みんながたこ焼きのような温かくてまあるい気持ちで過ごしてくれたら、と願っている。


えんぴつカフェ
9月は<手作り秋酵素ジュース>

酵素ジュースとは?
 発酵の過程で酵素と微生物が、素材を分解することにより、素材の持つ栄養素が吸収されやすくなると言われていて、さらに腸内で消化を助け、消化酵素の節約にもなり、デトックス、ダイエット、美肌に効果がある…そうですよ。

 講師の奥村さんが持って来てくれた、自宅で仕込んであったたくさんの酵素ジュース。(レモングラス、りんご&いちじく、しょうがの茎、スイカの皮&シソ、冬瓜の皮&プチトマト)瓶のフタを開けた時のプシュッという感じを体験した後、試飲してそれぞれの味や香りを楽しみました。
 「レモングラスは酸っぱい!」「スイカの皮、いいねえ」 「少し発酵が進んでアルコールっぽい?」

<実践>
 各自持ち寄った果物、野菜、ハーブなどを刻んで、容器に仕込みました。

<基本の作り方>

材料:野菜や果物と白砂糖(具材の重さの1.1倍量)
容器:作る量の2~3倍の容量のもの

①砂糖と生の野菜や果物を交互に入れる。  バナナ、キウイ、いちじく、梨、生姜、紫蘇、蕪、キャベツ、大根、ハーブ、スパイスなど。素材の栄養素が反映されるので、旬のものがおすすめ。
②1日1回よく混ぜる。(手で混ぜるレシピもあるが、どちらでも良い)
 フタをきつく締め過ぎない。(布巾やガーゼをかぶせ、ゴムや紐でとめる。お皿を乗せておいても良い)

※フタをきつく締めたまま何日か放置すると爆発の怖れあり。
※素材や気温で発酵速度は変わる。(1~2週間で発酵し始め、1~2ヶ月ででき上がり)発酵が弱くなったらでき上がりの目安。

③保存する。ザルで漉して冷蔵庫で保存。カスはジャム、沐浴剤、コンポストで堆肥に。(約50℃で酵素は死にます)

失敗!!と思ったら…置き場所や温度を考える、手で混ぜる、砂糖や酵素の強いものを足す。

<参加者の感想>
・ 秋の命と微生物の力。そして、すべて無駄にしない循環の仕組み。その魅力を共有できる人たちとの時間はとても心地よかったです。            (Fu)
・ 知り合いが人参の抜き菜を今まで捨てていたと聞いて、もったいないと持ってきました。それが酵素ジュースになったと知ったら喜んでもらえそうです。  (Ta)
・ わが家の庭に毎年大葉やミントが繁っても、今まで利用しないで捨てていました。今日はそれが活かせて良かったです。蕗と三つ葉も生えるので、今度酵素ジュースにしてみようかな。             (Sa)
・ ずらりと並んだみなさんが仕込んだ瓶を見て、奥村さんが言った「性格がよく出てるわ」のひと言にドキッ!私はどんな性格かなぁと思いました。      (Mi)
・ 早く発酵が進むようにとバナナを手で潰したら、奥村さんに「そんなことをした人を初めて見た」と言われ、びっくり。でも、それも有りと言われて一安心。液を漉した後にジャムを作るのが楽しみです。      (Ha)
・ 材料と砂糖だけというのは初めてでした。たくさんあってどうしようか困っていたわが家の柿も使えて嬉しかった〜。          (Yo)
・ 庭で酵素の強い植物はどれかな、と考えながら採ってきました。野菜や果物、ハーブなど、見る目が変わるかな?なんでも有りの感じが気軽で、楽しい時間でした。         (Ko)

講師・奥村さんの感想
 今日はマイペースの人ばかり!最初にいろいろ説明したのに、その通りに仕込んだ人っていないんだもの(一同爆笑)。でも、こうでなくてはいけないということはないので、どれも有りだと思います。
 酵素ジュースを作った搾りかすは、ジャムにして食べたり、入浴剤に入れて、そのあとコンポストに入れて堆肥にすれば、植物の命を無駄にすることがないので、そこも私は気に入っています。発酵がピークの時(泡の勢い)酵母パンを焼くこともできます。お家でも自分なりにいろいろ試して楽しんでみてくださいね。


vol.204 11月12月のえんぴつカフェ案内

11 月2日の写真撮影会は、好評のうちに終了いたしました。
次回は来年春を予定しています。
お楽しみに〜♪


えんぴつ・カフェとは・・・
毎月1回おしゃべりしながらライフデザインノート『ゼロの昇天』を書き込むために集うカフェです。お茶を飲みお 菓子をつまみながら、持ち寄った課題をみんなで考えます。話題は多岐にわたります。「人生これから!」を基本に、やがて迎えるであろう「そのとき」まで、 どう生きるかを念頭に置いて書き込んでいきます。ちっとも筆が進まない、というのが現状ですが、みんなの話を聞いて、回を重ねるごとに、少しづつイメージ が湧いてきます。そんなカフェです。


vol.204 熱中人 延広 亜希子さん

子どもたちが自分らしく輝くために

フリースクール「らすくの家」を始めた 延広 亜希子さん (各務原市在住)

 「目標は、学校に行けるようになることではなくて、いつか大人になった時、イキイキとその人らしく社会と関われるようになることです」。今年6月に「フリースクールらすくの家」を立ち上げた延広さんは語る。
 自宅で学習教室を17年間続けながら、小学校での読み聞かせボランティア、通信制高校サポート校での勤務などを続け、常に子ども達とふれあう日々を過ごして来た延広さん。
 学習教室にやってくる子の中には、学校を休みがちの子もいたり、それとなく子どもの心配事を話すお母さんもいる。通信制高校では、もっと話しができたら、と心配になる子もいる。そんな子ども達の姿を間近で見てきた。

 フリースクールを始めた直接のきっかけは、「そろそろ自分が本当にやりたいことをやってみたら?」というある人のアドバイスだった。
 その言葉を聞いた時、何かが心にストンと落ちた。今までの子どもとの関わり方でも意義を感じてはいたが、「もう一歩踏み込んで子どもたちと関われたら」と感じる場面がたびたびあったことが思い浮かび、自分の中で埋もれていた気持ちが見えてきた。
 「私は長年子ども達と関わっていますが、専門的な資格を持っている訳ではないです。でも、だからこそできる接し方もあるのでは。こうしなさいと教えるのではなく、その子のためにはどうすることがいいのか、親さんと一緒に考えるというスタイルでやっていきたいんです」。それにはまず、子ども、お母さん、時にはお父さんの話を時間をかけてしっかり聞くことから始める。

 子ども達に家庭的な雰囲気で過ごしてほしいとの思いに家族も協力的で、「らすくの家」は自宅の一部を開放。音楽が趣味の延広さんの家には楽器も多い。「ここでは、ドラムを叩いてもいいし、ウクレレやピアノを弾くのも楽しいと思うし、絵を描いていてもいい。今後やりたいと思っているのは、お昼ごはんをみんなで材料の買い出しから、調理し、食べて、片付けまでをしたいなってこと。 いろんな楽しみを知ってほしくて」。自然の中に出かけて、季節を感じる活動もしたい。学習面でのサポートもするし、らすくの家で過ごしながら、自分の好きなことを見つけ、そこから自分に自信を持ってくれたら。「家でずっとゲームしているのもなんだから、らすくの家に行こうか、そんな感じでいいんです」。
 家でも学校でもない、第3の場所が子どもには必要なのでは、と延広さんは考える。
 「学校に行けなくなったきっかけは、友達に嫌なことを言われた、授業についていけなくてつまらないなどさまざま。大人からみたら些細なこともあるけど、そこからどう抜け出したらいいのかわからずに苦しんでいる親子の姿をたくさん見てきました。学校にいくことが、全てではないけど、それがその子の希望なら少しでもその手助けをしたいですし、学校に行かない選択をとるのであれば、その子の最善となる道を一緒に探したいです」
 子ども達が自分らしく羽ばたくその行き先は、ひとりひとり違う。その場所にたどり着くための足がかりに「らすくの家」がなれたら、と思っている。「フリースクールらすくの家」は、まだ始まったばかり。
 「のんびりやの私ですからね、気負わず、ゆるーくやっていこうと思うんです」。
 淡々と語りながら延広さんは微笑んだ。


「らすくの家」は、看板犬ラスク(ミニチュアダックス)からつけた名前。不登校に限らず、子育ての悩みや、家庭での問題なども相談にのる。対象は小学校1年生から中学校3年生まで。詳細はホームページをご参照ください。「フリースクール らすくの家」で検索


のぶひろ あきこ
3人の子どもを育てながら、17年間学研教室で小・中学生の学習指導。地域の鵜沼第一小学校で読み聞かせボランティアや、英語ボランティアを行ってきました。学習指導、カウンセリング経験あり。教員免許所有。


vol.204 夢か悪夢かリニアが通る!vol.33

産廃に揺れた町で

 静岡県熱海市で7月3日に起きた大規模土石流。真っ黒な濁流がまるで生き物のように建物をなぎ倒していく映像に戦慄を覚えました。犠牲者は26人を数え、1人は行方不明のまま。静岡県は、流れた土砂の総量が約5万5500立方メートルで、そのほとんどが盛り土だったという解析結果を公表しています。リニア中央新幹線が計画されている沿線の多くの住民が、この事故を「他人事」とは思えないのも無理はありません。全体の86%がトンネルとなるリニア建設では東京ドーム約45杯分5680万立方メートルの残土が発生して多くが盛り土になり、なお約3割の受け入れ先が確定していないのです。         井澤宏明・ジャーナリスト

きれいなところだけど

トンネルの工事施工ヤード造成地入口。既に山林が形を変えつつあった(7月10日)

 熱海で行方不明者の捜索活動が続いていた7月10、11日、岐阜県御嵩町でリニアの残土処分場の住民説明会がマスコミなど報道陣に非公開で行われました。
 JR東海によると、町内で掘削する美佐野トンネル、日吉トンネルから発生する残土は計約90万立方メートル。そのうち、自然由来のカドミウムやヒ素などの有害な重金属が混ざった「汚染土」(JR東海は「対策土」と呼んでいます)を含んだ約50万立方メートルを町有地約7ヘクタールに、残り約40万立方メートルを民有地など約6ヘクタールに埋める計画です。
 「汚染土」は2枚の遮水シートと3枚の不織布を交互に重ねて覆うことで有害物質が漏れ出るのを防ぎ、周辺の水質をモニタリングしていくとしています。
 会場からは、熱海の事故を受け、山中に盛り土された残土が下流の住宅に被害をもたらすのではないかと心配する声が上がりました。また、残土処分場の近くを流れる押山川から可児川、木曽川へと有害物質が流れ込むことによる飲料水や農業への影響を懸念する声もありました。
 隣接する可児市では2003年、高速道路「東海環状自動車道」工事で出た残土に含まれていた黄鉄鉱による水質汚染で、稲作ができなくなる被害が起きています。
 残土処分場候補地は絶滅の恐れのあるハナノキなど希少植物の群生地。ところがJR東海は説明の中でそのことに触れませんでした。町の生物環境アドバイザーを務める女性は「今、伐採して埋めようとしているのは、町に 残された唯一の自然豊かな土地。JRさんはこの土地の写真を示したうえで、『こんなにきれいなところだけど、町民の皆さん(残土処分場にして)いいですか』と尋ねてください」と呼びかけ、説明に不信感を露わにしました。

消極的な賛成

「町民に判断を委ねる性質のものではない。この2年間、悩みに悩んだ」と渡邊町長
(9月9日、御嵩町議会)

 9月9日に開かれた御嵩町議会本会議。町有地を汚染土を含んだ残土の処分場にすることについて渡邊公夫町長は「受け入れを前提として協議に入りたい。反対の声はあるが解決策はない。立場としては消極的賛成です」と表明しました。その理由について、かつて町内で計画されていた産業廃棄物処分場問題を持ち出し、「我々は『なぜ全国の廃棄物を御嵩で』と言ってきたので、『御嵩のもの(土)をどこかへ持っていけ』と言うのでは論理に整合性が無くなってしまう。整合性を保たなければ、一生懸命取り組んだ産廃問題を否定することになりかねない」と説明しました。
 同町では1996年、産廃処分場建設を巡り当時の柳川喜郎町長が襲撃され翌年、建設の是非を問う住民投票で受け入れを拒否した経緯があります。
 JR東海が2017年6月、地元に行った説明では、汚染土の持ち込みには言及せず、町有地に汚染土を持ち込む案は19年8月になって示されました。町は昨年5月、「環境保全策が不十分」としてこの提案を拒否。一転して容認に至った背景として町長は「地盤工学、水環境学、土壌環境学の専門家の話を聞き、一定の理解、納得ができた」と説明しました。
 産廃問題に揺れた遺産として、同町は独自の環境基本条例や希少野生生物保護条例を策定してきました。その環境基本条例の前文にこうあります。「住民投票を実施した結果、町民の大多数が『大量生産・大量消費・大量廃棄のシステム』より『健康に生きていける環境』を選択しました。『カネ』より『命』の選択でした」。その理念を維持できるのか、同町は正念場を迎えています。


vol.204 ボーダーレス社会をめざして vol.63

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

幸せになるために誰もが…

 車を運転していたら平原綾香さんの「幸せになるために、誰もが生まれてきたんだよ」という歌詞が流れてきました。あ~そうだよね。幸せかぁ~。
 先日、息子が小学2年の時に担任をして下さった先生からお電話がありました。「あっちゃんが年賀状や暑中見舞いなどを送ってくれるので、お礼が言いたい」と。久しぶりに昔を思い出し、お話をしました。 実は先生は、私を救って下さった恩人なのです。多動の息子をクラスの生徒さんを巻き込み、クラスに溶け込ませて下さったのです。1年生の時に「普通学級ではなく、支援学級に行かれた方がいい」と1年生の担任・主任の先生に言われた後ですので、何とか普通学級で過ごせるようにと家でもフォローをし頑張っている時でした。
 ある日「伊藤さん、あっちゃんが挙手をして話すようになったから、こっそり教室に見に来て。」と連絡が来ました。見に行くと、手を挙げあの子が喋っていました!!知らない息子の姿でした。救われました。鮮明に覚えています。温かい眼差しがありました。最初から拒否するのではなく、どうしたら息子が皆さんと一緒に学んでいけるか模索して下さいました。先生すべてがそのような方ばかりでありません。本当にラッキーでした。30年ほど前の話です。 当時は、現在ほどたくさんのサービスがありませんでしたから、多くの人に助けられ、応援されて子どもを育てていました。今はサービスが溢れています。よくよく考えてみますと、自分で考えていろいろ挑戦できたことはある意味で幸せだったのかもしれません。そして、先生に現在の報告をしました。息子の「寒椿」という絵が、解体業者の斫木村さんという会社で養生シートになったこと、また大垣共立銀行さんの現金を入れるための封筒に息子の絵が採用され10,000部、印刷されることをお伝えしました。「良かったね」と喜んでもらえました。「やっと、です。20年かかりましたね。」長い歳月を経て、障がい者の絵が社会貢献という名目で使われるようになりました。その中に選ばれるという事はどれほど幸せな事か。息子は淡々としていますが長い長い月日でした。先生と電話を代わったのですが、会社では、これこれの仕事をしていますと話をして終り。なんとそっけないことでしょう。でも会話が少し成り立ったのですから、成長です。電話はすごく苦手で、ガチャンと切らなかっただけ良かったです。
 社会貢献と言う考えは、長い時間をかけ時代と共に作られてきました。誰もが幸せになるための社会でなければ、生まれてきても幸せになれない人がいるのではないでしょか?。


vol.204 菌ちゃん野菜応援団 vol.25

これから畑仕事にはよい季節(^^)

 暑さ寒さも彼岸まで。一気に涼しくなりました。
 畑仕事にはよい季節になりましたね。何か始めてみたいなー、と思われる方は本屋さんにGoしてみてください。
 今発売中のやさい畑にて「草による菌ちゃんの土作り」がオールカラーで22ページもに渡って掲載されています!!
 畑でのやり方はもちろん、プランターでのやり方もとても丁寧にかかれています。今すぐ取りかかれば年内にイチゴの苗が植え付け出来ますよ。春にはおいしいイチゴが食べられること間違いなし!

①プランターの下に水抜きすのこをしき、古くなった土を9分目までいれる。
②枯れ草を上までしっかり乗せじょうろでしっとりするまで水をかける。
③上に土を軽く被せ、雨避けのマルチを被せ、ありがとうの言葉をかけて軒下などにおく。
 2ヶ月経ったら苗の植え付けが出来ますよ!!ぜひ試してみてね。


vol.204 未来に続く暮しの学びPrt-45

表現することの大切さ。

 社会情勢的にも、星の巡り方にも、内観的な動きも、いろいろと意識がめぐるこの頃。私を取り巻く世界でも否応なく変化を強いられて、そのことに影響されながら、自分の目でこの状況をちょっと俯瞰して観察しています。その観察から受けた気づきは、表現することの大切さに直結しました。
 どんな方法であれ、うた、絵、詩、踊り、演奏、造形、園芸、話す、なんでも、自分の中から外に出す<アウトプットの方法>を知っていると、人間は楽しく生きていけるのではないかと思います。特に「表現は、抽象的でいい」。これは私の持論ですが、会話のように成り立たせる必要がないからです。かといって、一方向ではありません。自分の意識を投げかけることによって、鑑賞者がなんらかの反応をしてくれたら、それは一種の“会話”とも言えます。それと、評価やコンペティションのためではなく、作り出す過程をただ単純に楽しむこと、その行為こそが芸術なのではと。だから、芸術というのは何千年も前から、人間の生活の中に溶け込んでいるのだなと思いました。

 私の住んでいる地域、バイロンベイは、アーティストの多い町だけあって、アーティスティックなワークショップや、イベントもよく行われていました。今はロックダウン中なのでそれも禁止。オーストラリアは異常に厳しい規制があります。集団で集まるのも、公共で踊るのも、今は違法!。。。ルール違反者は罰金50万とか、警察はもちろん、軍隊まで出動ですよ。なんだそりゃとつっこみどころ満載ですが、そこはおいといて、集団ではできなくとも、個人レベルでできる表現を楽しむことはとても大切だなと思います。

 持続可能とは、続けられる仕組みつくり。まずは「楽しい」ことが第一条件。私は描いていると楽しくてずーとその意識状態でいたくなる。なので絵を描き続けています。でも、、、人や自然とかかわってい生きていることは基本中の基本なので、全てに感謝しながらちゃんと地に足をつけるところに戻ってくる。そうすると絵を描くこと、畑に出ること、人と交流することなどバランスが自然にとれるようになる。それも自分が体験して今は経験値として私の中に根付いています。

 と、いうことで、もしこの記事を読んでいて何か響くところがあれば、表現することを楽しんでみて下さい。内から、外へ、気軽に、笑顔が自然に自分の中からでてくる感じで。    YAO


vol.204 ここいく日記 リレートーク はじめの21歩!

小さなころから性教育を!

 「県内〇〇人感染」新聞には、毎日のように新型コロナウイルス感染者数を示す見出しが載っています。その記事はいつも同じような場所に書かれており、これはまるで連載ではないか?と目にする度にうんざりします。
 このコロナ禍の影響で、今まで規制の無かった事がどんどん「してはならない事」となり、やらなくても良いことが「しなくてはならない事」に変わってきてしまいましたね。 感染拡大を防ぐ為には仕方がないことなのか?これから大きく成長していく幼児、多感な十代の子どもたちにとって、人との関り、出逢い、触れ合いが制限される今の生活は決して良い状態とは言えません。
 この影響で私たち「ここいく」が定期的に行ってきた幼稚園、学校からの「いのちの授業」の依頼も激減しました。私たちの活動の危機というより、伝えるべきメッセージや学びを届けられず、体験する機会が少なくなってしまった子どもたちの危機だと思います。
 家庭での性教育はよく「難しい」「どう教えていいか戸惑う」と言われます。
 「お兄ちゃんには、おちんちんがあるのに、どうして女にはないの?」「赤ちゃんはどこから生まれるの?」
 このような質問は85%の子が5歳までに母親にすると言われています。この時決して誤魔化さないで下さい。逃げたり、誤魔化したりすると、子どもは敏感に感じます。『こういうことは親に聞いてはいけないのだ』 親子のタブーを作ってしまうと、子どもは自分で答えを探そうとします。探す先は友人や雑誌から、今はネットからかもしれません。こういう時は逃げないで、チャンスが来たと思って下さい!
 質問されて困ったときは、是非こう言って下さい!「とても、いい質問だね。お母さんもすぐには答えられないので、勉強してみるから、少し待っててね」
そして、ここいくメンバーにご相談下さい(笑)。 
 本当に困ったときに、この親に相談しようと思えるかは信頼関係です。小さなころから性を語りあえる関係を作っていくことは大切ですね。
 小さな子どもたちはふざけたり、いたずらしたりと性器に興味を示す時があります。
 プライベートゾーン(水着で隠れる場所+口)の大切さは小さな頃から教えてあげて下さい。ぼくだけの、わたしだけの大切な場所。人に見せたり、触らせたりしてはいけないこと。
 女の子には赤ちゃんが生まれてくる道がある。だから綺麗にしてね。ウンチはこうやって拭こうか。男の子にはタマタマ(精巣)あるよね。ここでは「いのちのもと」の精子が作られるんだよ。蹴られるととても痛いのは、大切なところだから乱暴に扱われない為に痛く感じるようになっているんだよ。
 大切なことを恥ずかしがらずに事実として伝えることで、幼児でもしっかりと受け止めることができます。自分の体の仕組みを知ることで「自分を大切にする」ことに気付きます。そして自分を大切にできて、初めて他の人を(周りの人)を大切にしようと思えてきます。

 今回紹介したのは、授業のほんの一部です。家族で親子で体のことを伝える事も、とても大切なことですが、お友達やクラスメイトの皆と一緒に「いのちの授業」を受けることで、性被害の被害者、加害者になることを防ぐことにもなりますし、何よりも知らなかったことを知る喜びを共にわかちあう事ができると思います。
 そして、今までは園や学校での授業を中心に活動してきましたが、今後は少人数の集まりでのミニ授業なども対応できるよう工夫していきたいと思います。質問もお受けします。お気軽にお問合せ下さい。

担当:ここいくメンバー・多田良子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.204 連載-4 南の島よりハイタイ

 浦添市(うらそえし)は、沖縄本島南部、那覇空港のある那覇市の北、普天間基地のある宜野湾市の南に位置しています。人口は約12万人を数えます。鎌倉時代から室町時代にあたる1200年~1400年ころには首里以前の琉球の王都として、舜天、英祖、察度といった王統のもと貿易や文化の中心として栄えていたと伝えられ琉球史においても重要な位置を占める地でもあります。「津々浦々を襲う(支配する)」を意味する浦襲(うらおそい)が浦添(うらそえ)の語源となっています。
 13世紀に造られたとされる墓、浦添ようどれには、英祖王と尚寧王と彼の一族が葬られています。このようどれを含む浦添城跡一帯の丘陵は前田高地といって、浦添市で最も高い場所で米軍からは「ハクソー・リッジ」と名付けられ、沖縄戦で、米軍と日本軍の激しい戦いで「ありったけの地獄を一つにまとめた」と表現されています。住人の二人に一人が犠牲になり一家全滅の家族も少なくありません。
 2016年米国制作の「ハクソー・リッジは、前田高地の激しい戦闘を描いた映画で、2017年アカデミー賞を受賞しています。
 2019年ゆいレール(モノレール)が延長され、空港、首里城からもアクセスしやすくなり浦添城跡の散策も気軽に楽しめるようになりましたので、ぜひ訪れてほしいスポットです。
 最寄り駅の「浦添前田駅」から浦添城跡に行く途中に、浦添中学校がありますが、その入り口には、その時その時にふさわしい花文字の花壇が心を和ませてくれます。コロナの緊急事態宣言中には、「命どう宝」(ぬちどうたから)。命こそが宝という意味です。沖縄人のやさしさに出会えるお気に入りのスポットです。
 話は変わりますが、浦添にはパン屋さんが多いことにも驚かされます。それも、それぞれに個性を持った魅力的なお店が多いのです。その中の一つ「天食米果」(あましょくべいか)さんは、パンの形はすべて食パン型、毎日15種類ほどのパンが、かわいいお店に並びます。国産小麦、自家製酵母を使用し、季節ならではのパンも登場します。21年前、福島県から単身で移住されパン作りを学び、13年前に独立された赤嶺温子さん(あかみねあつこさん)、沖縄のゆったりした居心地の良さの中で、一人でやれる範囲で細く長く続けられたら・・と話されています。その日に残ったパンは、「リベイク」のサイトを使って冷凍して地方発送もされています。
 魅力いっぱいの浦添市、みーぐる(目をきょろきょろしてあちこちを見る) うらそえ、次回もお伝えしたいと思います。


かとう まみ プロフィール
岐阜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業 ・2015年5月:写真集「奥飛騨に響く種蔵の里」(岐阜新聞社)出版 ・2019年6月:写真集「ばあちゃんぼくが継ぐ」(岐阜新聞社)出版・個展3回 岐阜市美術展委嘱作家岐阜市美術展部会推進委員・岐阜県写真作家協会会員・二科会写真部岐阜支部委員・ギフフォトクラブ会員


vol.204 プレゼントコーナー

1- あなたが「思わず笑っちゃった話し」聞かせて!
大笑いでも、くすくす笑いでも笑うっていいですね。笑顔の元、みんなにわけてね。

2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
 タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
 ※Cは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:11月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。


A.やきものワールド ペア招待券
         やきものワールド実行委員会様より…5名様

国内最大級の陶磁器フェスティバルが今年もやって来る!
11/26〜12/2ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)にて。同時開催の「なごや鍋フェステバル」も見逃せないですよ!
写真は去年の様子です。 https://yakimonoworld.jp/


B.シャボン玉 酸素系 漂白剤 引換券
       和楽様より…3名様

過炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤です。その他の添加物は含みません。除菌効果があり、衛生的に仕上げます。塩素系漂白剤のようなツーンとした臭いも、塩素ガスが発生する危険もありません。和楽さん(一宮市時之島丸先2-12)店頭でお受け取りください。


C.在来自然農法の新茶
                ちゃぼぼ園様より…3名様

揖斐郡春日、天空の茶畑に700年以上続く在来種のお茶の木。お茶に含まれるカテキンは、免疫力を上げ、対コロナに有効と注目されています。マイボトルで携帯しお茶のある暮らしを!にらめっこ編集室でお受け取りください。80g入りです。


D.CINEX 映画招待券
               シネックス様より…ペア3組様

映画館で作品を観る良さは、大スクリーンや音響など、いくつもありますが、映画館が醸し出す雰囲気が好き!という方が多いそう。気分転換で免疫力もアップ!? 写真は映画「TOVE トーベ」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。