投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ
vol.211 プレゼントコーナー
211号PRESENTS
プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、下記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
1-2023年がどんな一年であることを望みますか?世界的なことでもプライベートなことでもOK。あなたが願う2023年の形を教えてね。
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
※A、Bは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成
〆切:2023年1月25日 当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。
A. ecoで可愛い!アクリルたわし 浅井 彰子様より…3名様
なんて楽しいアクリルたわし!フリーアナウンサー・浅井さんの手編みです。ギャラリー展示では大好評だったたわしは、もうアートです。食器洗いもお掃除も、これならルンルンと楽しめそう!壁かけにしてもGood!ご希望の番号を明記してね。にらめっこ編集室でお受け取りください。
B. 濃姫パパイヤ 信長バナナ(合)様より…3名様
信長バナナに引き続き、岐阜で栽培、収穫、販売が始まった「濃姫パパイヤ」。まだ栽培本数が少ないため、レアな商品です。栽培期間中、農薬と化学肥料を不使用なので、安心していただけますよ。様につき1個プレゼント。にらめっこ編集室でお受け取りください。
C. CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様
突然、自分のこれからの人生を左右する選択に迫られるできごとが起こったら?自分の中になかった問題を考えさせられる、そんな映画との出会いもありますね。写真は「シスター 夏のわかれ道」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。
D. わんにゃんドーム2023 招待券 テレビ愛知様より…ペア3組様
東海地区最大級!わんちゃん・ねこちゃんとふれあえるペットイベント。20回記念開催の今年は、内容も一段と充実!!もちろんペット同伴もOK♪わんにゃん大好きな人集まれ〜!!
vol.211 とっておきの本 BOOK紹介
読む、というより見る。見るというより読み込む。そんな絵本。見開きページの対比から思考が深まる。ページをめくる手がゆっくりとなっていく。
文も絵もシンプルだがテーマは重い。
同時に、自分ごととして捉えられる構成となっている。せんそうが起きたら自分はどうなるのか、へいわな「今」だからこそしっかりと向き合いたい。
2019年8月、愛知県で開幕した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」。「慰安婦」を象徴した「平和の少女像」は旧日本軍の「慰安婦」制度や軍国主義下での天皇制、朝鮮人強制連行といった歴史認識の問題と絡んだ、メッセージ性のある作品。過去に展示を拒まれたり、撤去されたりした作品を一堂に展示するという挑戦的な狙いの「表現の不自由展・その後」の中止…。本書は、「表現の不自由展・その後」をはじめ、2021年7月の「名古屋展」と「大阪展」、そして、22年4月の「東京展」など「表現の不自由展」をめぐる出来事の取材記録であり、表現の自由とは何かを考える。著者の井澤氏は弊紙P-15の「夢か悪夢かリニアが通る!」の執筆者でもある。
vol.210 直感力を信じよう
直感力とは
大切な選択をしなければならない時は、人生では何度となくあります。じっくりと考えるべきか、それとも自分の直感を信じるか。あなたはどちら?
そもそも直感とはどのようなものか?
「やっぱりそうだった」と直感通りに行動を起こして、満足した経験はありませんか。そもそも直感とは第六感とも呼ばれ、直接的に本質を捉える認知能力の可能性があります。脳が決断をするメカニズムで、その瞬間に感覚的に真相を感じるのかもしれません。よく考えて出した結論よりも、直感のほうが優れた結果を導く可能性もあるようです。
直感は偶然起こるものではない
直感というのはヤマカンとは違い、感じ取るものには要因があります。なんとなくこちらのほうがよいと直感が働く時、偶然にそんな気持ちが湧いてくるものではありません。直感は、自分の経験や知識を土台にして生み出されるもの。そのため判断が必要な場面では、無意識に自分にとって有利なものを選ぶように、過去の積み重ねが活かされているのです。
意識して無理な場合は直感を信じよう
考えすぎて失敗する経験は誰しもあるはずです。人間の直感は90%もの的中率があるという説も。無意識に直感で物ごとを判断していることも、実際によくあるのです。論理的に考える場合、頭の中では必要以上の情報や知識を使ってしまい、物ごとの本質が見えなくなった状況で判断してしまいます。
ポジティブになり直感を信じよう
困った時に自分を信じるためには、ポジティブ思考を心がけてください。たとえば直感がひらめき判断できそうな瞬間に、ネガティブ思考があると直感を否定してしまいます。失敗しても大丈夫、これなら安心だと、自分を励ます勇気を持つことも時には大切です。
直感を生かす生活のコツ
人の思考パターンや判断力は生活習慣の中で形成されています。たとえば気の進まない行為はやらない、また直感を感じやすいように健康を大切にするなど。イライラや興奮を覚えやすい人は直感を感じ取りにくく、選択を間違えることがよくあります。そうならないためにもリラックスした時間を大切にして、心を穏やかにしておくのも重要です。(参考/ワークポートプラス)
********
脳科学者の中野信子さんは、脳の中にはものごとを判断するシステムが二つあるといいます。一つは迅速に判断を下すXシステム、もう一つは論理や理性に基づいてゆっくりと慎重に判断を下すものをCシステム。「直感」を決めているのは前者のXシステムだそうです。
自分の選択が正しいか否か
それを決めるのは自分です。直感で選んだ答えを正解にする力が必要です。直感は必ずしも正解を選ぶ力ではないんです。
選択したことをブレずに正解にする。直感で何を選ぶかよりもそれを実行することが重要だと説く。また、直感を裏打ちする力は、Cシステムの、ゆっくりと理性で詰めていく力だと。
直感と実行力の協働にはマインドフルネスが役立つ
マインドフルネスの本来の意味は非常に単純で、「自分が今やっていることを常に気づくようにしていくこと」。例えば、ミーティング中に話していること以外にも気が回って「あ、気温が低いな」とか「口が乾いたな」とか、そんなふうに自分を外側から見ることをほとんどしていません。だからこそ自分のことを観察する視点を育てましょう、と考えるのが、本来のマインドフルネスです。mind(心)ではなく、mindful、つまり「注意とか気をフルに働かせている状態」ということです。マインドフルネスとは「自分の中に何があるのか、何が起こっているのか気づきましょう」ということであって、決して無になるとか空っぽになるということではありません。もしも禅でいう「無になる」に通じることがあるとすれば、「ジャッジしない」こと。「自分はこう思っているんだ」と気づき、認め、ジャッジする自分をなくそうということです。
一方、メタ(※)な視点ばかり意識しすぎて自分をなくしてしまうと、何も判断できなくなりそうです。だから、直感による判断も必要なんです。それを、専門用語でヒューリスティクスといいます。
例えば、官僚の意思決定がなぜ微妙になってしまうのか?ヒューリスティクス=直感が欠けているからです。知識と前例だけを手がかりにしていると、判断は常に遅れますし、前例のないデータが出現すると対応できません。これは、現時点のレベルでのAIが行う意思決定と同じです。AIに「世界平和はどうやったら実現できるか」と尋ねると、「世界中に核爆弾を落として人類を滅亡させてしまえば平和になる」という答えが出てきてしまう。問題解決にならない答えだけれど、今のAIはそれをおかしいとは思わない。では、人間はなぜこの答えをおかしいと思うのか。その人間的な感覚こそがヒューリスティクスです。直感と論理なら、直感を優先したほうが後悔が少ない。
ひらめきは口に出し人を動かして実行しよう。
思いついたことをプロジェクトにして進めていくことこそ重要ですし、その段階では自分が動き、人を動かすことが必要です。ところがそれを実行していくトレーニングを私たちはあまり受けていません。ひらめきがあっても「みんなに言ったらおかしいかな」「笑われちゃうかな」という思いが先立ち、自分で潰してしまうこともしばしばです。
直感力が優れているといわれる人は、「こんなこと思いついたけど、すごいと思わない?」とすぐに口に出してしまうのだと思います。誰も思いついていなかったわけではなくて、周りの誰かしらは必ず「それ、私もそう思ったよ」と思っているはず。でも「これ、すごいと思わない?」と言った人の勝ち。「すごいでしょ」と言って回って、動き回って「こういうふうにしようよ」と働きかけていく。そうして実現し始めたら、それはもうその人の手柄なんです。だから、思っているだけではだめ。ひらめきは誰にでもある。それを形にする力があるかどうか。それが、最終的に「直感力がある」ということなのです。 (参考Vogue)
********
Apple社創設者であるスティーブ・ジョブズ氏も名門スタンフォード大学の卒業式でのスピーチで「直感」の大切さを語っています。
「あなた方の時間は限られています。だから、本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。ドグマにとらわれてはいけない。それは他人の考えに従って生きることと同じです。他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っているはず。ほかのことは二の次で構わないのです。」
ドグマとは「宗教や宗派の教え」や「独断的(独りよがり)な考え」
vol.210 直感力を鍛える
STEP 01.自分に「質問」してみよう
何か重要な局面に行き当たったとき、すぐに決断できないのは心に迷いがあるから。自分の中に抱いている疑問のコアな部分をはっきりさせれば、自ずと進むべき道は見えてくる。
STEP 02.心の中の疑問を紙に書き出す
心の中の疑問が見えてきたら、紙に書き出してみよう。最初はなんだか変な気持ちになるかもしれませんが、大丈夫。瞑想の一種だと思って試してみて。
STEP 03.書けないときは無理しない
ただ、結論を焦らないこと。疑問に対して、すぐに反応するのは大抵はエゴの部分。もっとじっくり向き合わないと、直感の声は聞こえてこない。もし心の中の声が聞こえてこないようなら、今は一旦中断して、また今度試してみる。頭で考えたことではなく、心の中から湧いてきたものこそが、自分にとって正しい決断だということを忘れないで。
STEP 04.さらなる質問で直感を確かめる
直感を捕まえることができたら、さらに関連するいろいろな質問と答えを書き出して、自分の直感を確かなものにしていく。
STEP 05.迷ったら仲間を見つけよう
このエクササイズを初めてやるときは、どうやっていいかわからないと思うかも。そういうときは、一緒にやる仲間を見つけること。お互いに話しながら進めれば、きっと新しい気づきがあるはず。
STEP 06.自分なりのやり方でOK
「正しい」「間違っている」という判断は、ひとまず置いておく。直感を捉える正しい方法などないのですから。自分に合ったやり方を見つけることが大切。たくさん書けばいいというものでもないし、少ししか書かないからダメ、というものでもないので、自分のやり方で。
STEP 07.焦ってすぐに行動しない
自分の中の直感を書き留めることができたら、エゴに邪魔されないよう要注意。自分の直感に従えば、次に何をするべきかは自ずとわかってくるはず。今は何もしないほうがいい、というのも立派な直感です。
なんかおかしい、と思う「勘」。それは直感!
直感とはこれまでの経験や知識に基づいて、想像できないほどの計算を経て、潜在意識がくれる、間違いのないサイン。
直感は意図的にトレーニングすることが可能です。少しずつ訓練して磨いていけば、その精度を上げることができますが、ヤマ勘はあてずっぽうで、いつまでたっても精度が上がることはありません。
直感は《当たったとき》と《当たらなかったとき》の感覚の違いを覚えておいて、うまくいった時の感覚のデータベースを増やしていけば、少しずつ精度を上げていくことが可能です。その感覚がだんだん明瞭になっていくと、「これは間違いない」というのと、「うーん、これはちょっと分からない」という違いもハッキリと分かるようになります。
直感力を養うために大切なこと。
1.正解を選ぶ力ではなく、直感で選んだ答え
に取り組み続けて正解にする力をつける。
2.直感に従った結果をブレずにやり通す力は、 論理的な力の裏打ちから生まれる。
3.直感力に必要な自分をメタ的に見る力は、 マインドフルネスで鍛えられる。
「手書き」の恐るべき創造的効果
書くと不安やストレスを抑制したり、自己認識力が高まります。今の時代になぜデジタルではなくアナログの手書きなのかなぜ手書きに絶大な効果があるのか
手を動かしながら考えた方が「大脳基底核」を刺激できるということであり、インスピレーションも湧きやすいということです。手で書きながら新しい気づきが生まれたり、連想的に発想したりしやすいのはこうした理由があるのです
デジタルは一度決まった枠組みを整理していくのには向いていますが、自由に創造したり、深い気づきを得たりするためには手書きの方が効果的だといえそうです。
書いて気づく「内臓感覚」の大切さ
さらに、心理学の大家、カール・ロジャーズは、自分で気づくには「内臓感覚」が大切だと強調します。
心理学者の諸富祥彦氏はそれを著書『カール・ロジャーズ カウンセリングの原点』で「内臓感覚は、論理的思考だけよりもはるかに精緻で、的確な判断を可能にする」「自分の内臓感覚から言葉を発し、この感覚にしたがって生きていくことは、人がより深く、賢明に生きることを可能にする」と解説しています。
深い内臓感覚を感じていくには、自分の中で「しっくりくる」とか「ピンとくる」という感覚、感情を大切にすること。言ってみれば「腹に聴く」ようなもので、内臓感覚には多くの知恵が眠っていて、人生の方向感覚や洞察が生まれる源泉があります。
やることばかりのカオスの毎日から脱出する
毎日やるべきことが山積みで、頭も心もいつもごちゃごちゃ。それをスッキリさせ、シンプルに生きたいと思いませんか?「いつも、不安と焦りで心に余裕がない」「やるべきことばかりで、やりたいことに時間が取れない」「生活リズムが最悪。朝は遅いし、夜ふかしの毎日を変えたい」「マイナスの考えがぐるぐる巡って疲弊する」「自分のやりたいことって何だろう? それを考える時間すらない」心も、生活も、人生もごちゃごちゃしている。バタバタと忙しいのに心に充実感がない。そう感じる人は少なくないでしょう。
「書く」ことで不安やストレスをなくし自分を深く知る
「書く」ことには様々な効果があることが学術的な研究からもわかっています。不安やストレスを抑制したり、自分の感情を可視化することで客観的に自己認識したりすることができます。意識的な思考ではなく、自分でも気づかない深層の「感情」をすくい上げることで、自分への理解が進みます。
ぐるぐると堂々巡りしていた悩みが、「感情」に焦点を当てることで不思議なくらい解決されます。 (参考 DIAMOND online)
vol.210 瞑想のススメ
直感力が鈍る原因とは?答えは簡単で「欲」が強すぎるから!なんだって。
直感力を働かせたい場面はいろいろありますが、どれも「欲」か「余計な感情」によって「失いたくない」「損をしたくない」「少しでも得をする方を選びたい」とあれこれ考えすぎてしまい、せっかく「ピピ」っとひらめいた直感はかき消されてしまうのです。
瞑想で直感力が鍛えられる?
なぜ瞑想すると直感力が鍛えられるのでしょうか。それは瞑想が「欲」に気づき、欲を減らす練習に直結しているから。瞑想をしている時に最も大切なことは「頭の中の状態」です。
瞑想中にもさまざまな思考が浮かびますが、この「思考」は大抵「欲」と一致しています。この「思考(欲)」とあなた自身は、全く別物と理解することが大切です。
「思考(欲)」は「AI」のようなもので、さまざまな経験から学習をし、予測することでいつしか暴走します。
例えば本当のあなたの中では「○○に挑戦したい」とひらめいたとしても、「思考(欲)」が「いや、失敗したくないから」「お金を使いたくないから」と勝手に暴走するのです。その結果、あなたは直感に従うことができなくなります。
瞑想中は、「思考(欲)」が浮かんだら「一旦保留(今は考えない)」にします。これを繰り返すことで、やがて「思考(欲)」は静かになり、勝手な推測や判断をしなくなるのです。
つまり瞑想とは「思考(欲)」の存在に気づき、それを静かにさせる練習だと言いかえられます。瞑想を繰り返していると、頭の中が整理されて、どれが「思考(欲)」で、どれが「自分の内なる声(直感)」なのか、きっちり判断できるようになります。
心で感じることやひらめいたこと(直感)には、必ず「思考(欲)」がつきまといますが、瞑想を繰り返すことで「ああ、これは思考(欲)の声だから聞かずに、直感に従おう」と思えるようになるのです。
脳へのリラックス効果
絶えず何かを考えている現代人の脳には疲労が蓄積しています。ちょっとした空き時間にもスマホに手を伸ばし情報をインプットしている方は、特に脳が疲労している可能性が高いです。そんな風に“脳疲労”を抱えていると、集中力や判断力の低下、感情の浮き沈み、イライラしやすいといったデメリットが起こります。
瞑想は、頭の中でできるだけ何も考えない状態をつくり、働き続けている脳を休ませます。集中力や決断力、想像力といったビジネスシーンに必要な能力にも良い影響があります。また、リラックスすることでイライラすることが減り、いつでも心穏やかな人でいることができます。さらに、ストレスに強くなったり、集中力、記憶力、免疫力が向上することもわかっています。
身体へのリラックス効果
仕事や家事、育児が忙しい、人間関係に悩んでいるなどのストレス状態下では身体の筋肉は緊張しています。
すると血流が悪くなり、全身倦怠やコリ、むくみ、冷えを感じるようになります。
瞑想は、全身の力を自然に抜くことができるメソッドです。マッサージ無しで筋肉の緊張をほぐし、身体をリラックス状態へと導くことができます。
瞑想を1日のうち数分でも継続していくと、慢性的な疲労感が抜け、アクティブに動ける身体へと変わっていきます。
瞑想で雑念が浮かんできたときは…
瞑想は、雑念を手放すメソッドです。ですが、頭の中を必ずしも空っぽにする必要はありません。複雑な説明になりますが、頭に考えごとや想いが浮かんでも、それ自体を“気にしない”ことが大切なのです。雑念が浮かんだから失敗だ、瞑想は難しいと思うのではなく、考えが浮かんできたことを「あ、今自分はこういうことを考えていたんだな」「気持ちがそれてしまったな」などと受け止めてみてください。それだけで大丈夫。あ
とはまた、今の呼吸へと意識を戻していけば良いのです。
瞑想のやり方はいろいろ
静かに瞑想
・呼吸を深くして、吐く息、吸う息を意識する
・呼吸を数えていく
・言葉やマントラをただ唱える
・ひたいのあたりに光をイメージする
・音の向こう側にある静けさを感じてみる
・ろうそくの炎を見つめる
・感情や思考を観察する
動く瞑想(自分が今やっている動作を細部まで意識し観察する)
・ 仕事を誠心誠意、心を込めて行う
・ 食事を徹底的に味わう
・ ピカピカに掃除する
・ 大好きなことに没頭する
・ 目の前の人、目の前のことに、奉仕する
自分に向いているものがいくつかあると思います。私は山歩きの時、「一歩一歩に集中して、今に集中!」して登っています。自然の中で遊ぶように瞑想するのもいいですね。
たとえば、海に行って、波の音に集中したり、寄せては返す波を見ているだけでもいい。川に行って、流れる水を見つめたり、キャンプの時は焚き火の炎を見つめる、そこに吹く風の感触を感じたりとか。木々の間から差し込む光を見たり、夜のしじまに星を見つけたりとか。コーヒーを入れる時の時間がとても好きで、瞑想的になったり・・・1日のうち、わずかな時間でも瞑想にあてることで「本当の自分」との繋がりが太くなり、内と外に、美しい世界が現れてくるから不思議です。それが瞑想のすごく素敵なところ。自分の中に溜まっていた“りきみ”が自然に抜けていく感覚を覚えます。
瞑想の脳への影響は?
脳内神経物質・セロトニンが瞑想によって活性化し、心身に作用します。セロトニンは〝幸せホルモン”ともいわれ、ストレスを軽減して免疫力を高めるといわれています。 瞑想を行い、脳の前頭葉にある前頭前野が活性化されることで、このセロトニンの分泌が活発化し、脳内全体を巡ります。
セロトニンの主な働きは5つ。
第1: 精神を安定させる「クールな覚醒」
第2:「交感神経の適度な亢進」で自律神経を調整
第3:医療現場でも応用される「痛みの軽減」
第4:自分へのこだわりを手放す「皮膚感覚の抑制」
感覚をゆるめる作用があり、皮膚感覚が抑制されることで、自分と外界との境界線が曖昧になり、自分へのこだわりがなくなる。
第5:「抗重力筋の促通効果」で良い姿勢を維持
こうしたセロトニンの作用は、瞑想に加え、呼吸や定期的な動きを繰り返すリズム運動、太陽の光を浴びることでも活性化するそう。瞑想実践法で心の免疫力の維持が期待できるセロトニンを活性化させましょう! (参考/ヨガジャーナル)
vol.210 ぎむきょールーム たまごの殻を送ってください
2019年より乳歯中のストロンチウム-90の測定をしている「はは測定所」。今回、乳歯の他に、たまごの殻を、10月〜12月の期間、測定することにしました。皆さんの地域のたまごの殻をぜひお届けください。
たまごの殻に含まれるストロンチウム-90を調べます。
① ご自分のお住いの地域のたまごの殻をを送ってください。
② たまごのパックについている産地・説明書を添付してね。
③ 鶏の飼い方や殻の色は問いません。
④ 中身はなしで、殻だけ送ってください。(洗っても、洗わなくても可)
⑤ たまごの殻は1個分を潰してビニール袋にいれ、封筒でお送りください。
はは測定所とは
子どもたちのいのちを守るために。
東京電力福島第一原発事故は、土や水、ヒトを含む動植物を汚染しました。
関東および東北を中心に降下した人工放射性物質のセシウム-137(Cs-137)の累積降下量は、チェルノブイリ原発事故による日本への降下量(135Bq/m21986年起床研究所)の約1,000倍以上になります。小児甲状腺がんの多発は、日本政府の無策と隠ぺいで把握されなかった初期被ばくの深刻さを証明しています。いのちに深刻な影響を及ぼすのは内部被ばくです。
ウクライナでは、チェルノブイリ原発事故から10年後、体内に取り込まれた放射能量が事故直後を凌ぐレベルまで急増しました。原因は、事故の衝撃が風化して、人びとが汚染食品を食べ始めたからです。
日本政府や自治体の風評被害撲滅キャンペーンは、同じ事態を招きかねません。
日本政府の大きな罪は、骨や歯に付着して内部被ばくをまねくストロンチウム-90(Sr-90/半減期29年)の測定をしていないことです。Cs-134,Cs-137と Sr-90は原子炉のなかで1対1の割合で生成され、かなりが事故原子炉内に残っています。
私たちは乳歯中Sr-90を測定するために、測定器LB4200(CANBERRA)を購入し、「はは測定所」を開設しました。
にらめっこ171号にご紹介した「乳歯保存ネットワーク」。改めて簡単にご紹介します。
2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故は大量の人工放射生物質を放出し、大気・土・地下水・海など、地球規模で自然環境を汚染しました。破損し穴とひびの入った格納容器に流れ込む大量の地下水は、融け落ちてたまっている核燃料と接触して高濃度に汚染され、今なお海に流出しつづけています。
原発事故によって放出された人工放射性物質のひとつにストロンチウム-90があります。ストロンチウム-90は、大気圏内核実験が盛んに行われるようになった1950年代から、日本各地でどれだけ降り注いだか測定されました。同時に乳歯中のストロンチウム-90も調べられ、乳児の栄養の違い[母乳、人工、混合(母乳と人工)]によって、乳歯のストロンチウム-90の蓄積量に差があることも明らかにされました。欧米諸国でも、同様の研究結果が得られました。受精卵からわずか十ヶ月足らずで人となる胎児や乳幼児の成長は大変早く、その分、子どもに対する人工放射性物質の影響は、おとなよりはるかに大きいのです。
乳歯は内部被ばくの重要な証拠試料です。乳歯の測定によって、ストロンチウム-90がどのくらい体内に取りこまれているかがわかります。私たち自身の測定データをもとに話し合い、子どもたちのいのちと健康を守り、病気の予防に役立てます。
何のために保存するの?
1)東京電力福島第一原発によって、人工の放射性物質・ストロンチウム(Sr-90)も大気中に飛散しました。体内に取りこまれたSr-90は、調べられていません。それを乳歯を使って測定するのです。
2)測定の結果は、子どものいのちと健康を守るために使います。被ばく事実の確認、被ばくと健康への影響の分析、一般市民や国・自治体に対する提言の基礎資料とします。
3)子どもたちの健康影響を調べるためには、一地域だけでなく全国のデータが必要です。
大切なのは予防原則です。
子どもたちをこれ以上被ばくさせないこと、環境や食生活への配慮・改善で今以上の蓄積を防ぐこと、これが一次予防です。流通する食品のストロンチウム-90の濃度を調べ、汚染の少ない食品を摂るよう心がけることが大切です。
二次予防は、精度の高い検診システムで、病気をはやく見つけ、適切な治療によって子どもたちのいのちを守ることです。
乳歯は最も重要な検体です。子どものいのちと健康を守るために、乳歯中のSr-90を測定します。乳歯を提供いただいた方には、受け取り通知書と預かり証をお送りします。乳歯は検査の過程で形がなくなりますから、お返しできません。ご了承ください。乳歯と測定結果は一元管理し、個人情報を厳重に守ります。測定が終わったら、結果を乳歯提供者にお知らせします。今後の生活は病気の予防などについて相談したい場合は、「はは測定所」内の相談コーナーにお尋ねください。(予約制)
取り組みなど 乳歯提供の方法
たまごの殻or乳歯の送り先
非営利未来型株式会社 はは
乳歯保存ネットワーク
はは測定所
〒500-8262 岐阜市西茜部本郷1-63-3
TEL/FAX 058-208-2310
E-mail:haha.akanabe@gmail.com
vol.210 新・しょうがいをみつめるvol.3
「このはしわたるべからず」一休さんの有名なお話である。
この物語は ”端を歩いてはいけない” と読み替え ”真ん中を堂々と行く”という頓智が効いたお話であったと思う。今の世の中「どちら側をどの方向を目指して歩くのか?」と問われる風潮がある気がしてなんだか落ち着かない。正義は相反している両方にとって大切な正義であるから、どっちに賛成するのかという問いがあるだけで根本的に解決しない。一休さんのように堂々と知らんぷりしながら真ん中を歩いてみたいものである。中道とか中庸という概念がそれに相当するのだろう。
私の最近のお気に入りは「なんでそんなんプロジェクト」という岡山県にある生活介護事業所「ぬかつくるとこ」が繰り広げているプロジェクトである。
人の行為から生まれる「よくわからないもの」を断絶し、排除するのではなく、または、「無理にわかり合おうとするのでもなく」、想像力を駆使して「分からなさを楽しむこと」。「なんでそんなん」な行為や作品に注目するだけでなく、「なんでそんなん」を見つける「発見者」の育成をすることで生きやすい社会を目指す。
「なんでそんなんプロジェクト」のコンセプト
――「なんでそんなん?」は、お笑いでいうところの「ツッコミ」の言葉です。他者の突飛とも思える行動をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに受け入れ「ツッコミ」を入れる。ツッコミによって、多様な人の営みをおおらかに受け入れ「楽しむ」能力を高めます。想像を超える現実を前にユーモアを持ってツッコミを入れることのできる人材を育成することが、福祉、教育、医療、のみならず現代の社会全体に有効に働くことになると考えます。――
nuca公式サイトより
このプロジェクトに表わされているのは、まさに真ん中を行くために『ツッコミ』という形の柔和さで正誤による判定をしない関わり方をユーモアを持って構築していく手段であり、私が惹かれるところである。
仕掛け人の一人、高知在住の美術家・土谷享さんはこう語っている。
「つまり問題は問題のままなんです。でも日々の人間らしい営みを送るために、ささいな問題や事件、事故を日常の中に内在しておくのは一つの方法でもある。拭ってしまおうとすると逆に大変なことになる。問題は問題で解決しないで愛を持って置いておく。でもそれが「解決」でもあるんです。」
厚生労働省 障害者文化芸術活動普及支援事業 特集記事より
早急に答えを出すことに慣れてしまっている私たちは、何かを選択する、早く決めてブレない、自分は何者かと心を落ち着かせようと焦りの中にいる。またそれは自分軸とか自分らしさと変換され評価対象にもなるから厄介だ。問題や課題をそのままに置いて、時には余白を持っていつもと違う視点を持つ時間に使ってみるのも粋であると思う。
長男が日常生活の中で動くきっかけをつかむ時は体重をかけ傾きながら身体を預けてくる。動く回数だけ繰り広げられるこの行為の中には大変さだけではなく「なんでそんなん」という笑いと愛があると気づいた。「傾斜角マイケルなみ」と名付けたこの行為の投稿は多くの人に届いた。
長男は重度知的障がい者であった。故になのかもしれないが、彼は他者からの評価や何かに影響されることなく、誰にも媚びず、何にもよらず、”好きなものは好き”と堂々と真ん中の「今ここ」を生き歩いていたと感じる。どれをとっても私には真似ができない。私は共に居て多くの視点変換の機会に恵まれていたのだった。彼は私の人生において大きな視点の変換をもたらしてくれた「利他」の人であると受け取っている。
MASA:若者をはじめ、障がい者も一緒になって、ごちゃまぜイノベーションを目指している。知的障がいのある息子は享年24歳で2021年2月27日に旅立った。関市在住。
vol.210 niramekko Gallery
vol.210 人生これから!やってみたシリーズ第13弾
川柳を始めて丸3年。その間、採用が6回。そして大賞が2回。
毎回の応募点数は多い時で2,000作品くらいあるというから、もう「やってみた」の域を超えている。
「バンドの仲間5人で始めました。妹にも勧めたんだけど、半年でやめてしまった。始める時って、すぐ採用され読まれる気になるんでしょう。自分では「これは傑作だ」と思うんだろうけど、なかなか読まれないと、やる気が出ないのか、今も続けているのは僕一人です。やっぱりラジオで採用(詠まれる)されるとやる気になるし、大賞はすごく励みになりますね。」
川柳は俳句とは違い季語はない。いつもお題があって、日常のちょっとしたシーンを5・7・5に乗せる感じ。川柳のどんなところが魅力なのか?
「年に一度新聞に載るサラリーマン川柳が有名ですよ。サラリーマンの悲哀とか、嫌なことでも「はい」と言わないかんとかね。クスッと笑える。わかるわかる、みたいなね。あれが理想で、いちばんの目標です。」
大賞をもらった時のお題は「欲」でした。生前葬の話を聞いてひらめいて、イメージしたらこういう句になった。
・ 香典を生前葬で取り戻す 採用 大賞
コロナでお葬式がなくなりつつある。できなくなったというか、身内だけでやる家族葬とかに移行しています。でも香典だけは相当包んでるよなぁ。葬式がなくなったら多分出費の方が多いんじゃないかって思ってできた句だという。
寸評は:生前葬、流行っているんでしょうか。最近はお葬式も様変わりしているようですけど、“取り戻す”の意気込みが凄い。
「シャレを入れて絶対いけると思ったのがボツだった。こんな句です。<お題「魚嫌い」帰省中食べてしまったアニサキス>。どんなのが採用されるか本当にわからない。似たような作品がいっぱいあるから、その中で印象に残るということですかね。短い言葉の中に、ありありと情景が浮かぶような句っていうのはいいんじゃないかな。でも、毎回なぜか自信がないのばっかりが採用されたり大賞になったりするんだよね。まぁとりあえず出しとけ、みたいなやつが良かったり。それがほとんど採用されてる。不思議なところだわ」と屈託なく笑う。
ぼやき川柳は<関西発ラジオ深夜便>の人気コーナー。大賞受賞句を選者:大西泰世さんの寸評と合わせて放送される。
「月に3回あるこの放送は金曜日の夜、11時15分から。しかも生放送なんですよ。僕はすぐ寝てしまうんでアーカイブで聴いてます。採用は放送を聞かないとわからないんです。「応募した人はみんな聞いていると思うよ。最初県名から読み上げるんで、岐阜県、っていうとドキッとする。」大賞は通知が来る。そして「ラジオ深夜便」(毎月一日発行)に掲載される。
今回のお題は「太る」。日常のちょっとしたこととか、お題に対していつも考えているという高井さん。
パソコンに思いついた句を書き出し、並べてみて、言い回しを変えてみたり試行錯誤している。嘘はかけない、架空も書かない、そんな暗黙のルールの元、毎日の暮らしが川柳のネタになっているそうだ。
俳句と川柳の違い。
俳句には季語が必要だが、川柳に季語は必要ない。 俳句には「や」「かな」「けり」などの切れ字が必要だが、川柳に切れ字は必要ない。俳句は主に文語表現を用い、川柳は主に口語表現が用いられる。
vol.210 えんぴつ・カフェ スパイスカレー、自彊術
「食べる漢方薬」と言われるほど健康効果が高い「スパイスカレー」。スパイスの原料には、漢方薬に使う生薬(しょうやく)と共通しているものが多いのです。使われるスパイス一つひとつに効能があり、使い分ければ健康効果が得られる、と言われています。
今回使用したスパイスと、その健康効果
【クミンシード】消化促進、食欲増加、抗酸化作用
【にんにく】滋養強壮、抗菌作用、疲労回復、
【生姜】代謝向上、冷え性や腹痛の改善
【コリアンダー】消化促進、デトックス作用
【ターメリック】肝機能向上、抗酸化作用、認知症予防
【カイエンペッパーorチリ】消化促進、代謝向上
・ とても楽しく、美味しくカレーができて嬉しいです。
・ 家でも早速作ってみます。
・ 市販のルーは油っぽいものが多く、気になっていたので、さらっとして美味しいカレーの作り方を教えていただいて良かったです。
健康保持増進を目的として作られた健康体操です。自力による体操形式を用い31種の動作を一連とする形式にまとめられている。各運動はすべて、反動を利用し弾みを持って行われることが特徴です。
31種の動作は、関節の運動、首を曲げ伸ばす運動、体の側転・捻転・回旋、あんま・マッサージ、呼吸法を内容としています。また、各運動はその次にくる運動の準備となることを予想して行われます。
クールダウンは、ローゼルティーにローゼルジャム、マーマレードをクラッカーにトッピングしていただきました。色もきれいで、程よく疲れた体を優しく包んでくれました。
・ 体の隅々まで伸ばすことができて、少し汗ばんで気持ちよかった。
・ 31種の動作、家でも早速やってみます。
・ なかなか自分の意思通りに体が動かないということがわかりました。
・腕立て伏せの動き、きつかったぁ。二の腕のプルプルが取れると聞いて頑張った。
vol.210 11月12月えんぴつカフェのご案内
vol.210 熱中人 YAOさん
Color of Soil
大地のエネルギーを感じながら
ことばにできないイメージを絵画に
オーストラリアに移り住んで10年。アート活動の傍ら、畑で作物を育て、雨水を循環し生活に使用するなど、できる限り自給自足に近い生活をしてきた。その暮らしぶりを本誌でも「未来に続く暮らしの学び」で約8年間リポートしてもらった人でもある。
「絵画の制作がメインですが、トリオのパフォーマンスチームの1員として、劇場、シアター、イベントなどで1時間ほどのビジュアルアートの展開もしています。音とダンサーの動きに合わせ、わたしがオーバーヘッドプロジェクターでライブペインティングのように抽象的な絵を描いて、独特な世界観を作り上げていくパフォーマンスです。だんだん需要も広がり、こちらのウエイトも大きくなってきました」。
3年ぶりに帰国し、友人たちの縁で各地で個展を開催した。オーストラリアで描いた作品は、地元の土とか石を採取するところから始まる。それを砕いて色粉にし、テンペラ(乳化剤)とメディウム(希釈剤)を混ぜて天然絵の具を作る。まず遊ぶ感じでレイヤー(背景)を作って、そこから見えて来る世界を油絵の具で描きこんでいく。
今回は『土』という要素から出てきた世界を描く、と言うテーマで展示をした。油絵の具の色数を抑え、アースピグメント(顔料・色粉)も土から取れる物を使用。
「『Color of Soil』というのが展示のタイトルです。オーストラリアの土地のエネルギーとか土の色を感じてほしい。芸術って人間本位のものだけど、実は自然からいただいたもので作画できるということに気づいたことは大きかったです」。
日本での個展は徳島、愛知、静岡、岐阜、兵庫の5箇所。各会場では展示とワークショップをセットにした。絵の具の作り方を見せると、「あ、絵の具ってこうやってつくれるんだ」って関心度が一段とアップしたそう。観覧者からは「オーストラリアの風を感じる」、「動いてる感じ」、「あ、魂が入ってるね」、「エネルギー的に動いてる感じがする」といった感想がとても嬉しかったという。天然絵の具というキーワードが観る人を惹きつけたのだろう。自身の描いた絵が色々な人と繋がらせてもらえたことに感謝しかないという。中でも京丹波に工房を構える陶芸家との出会いは衝撃だったそう。ストレートな問いかけにドギマギしたことは、今後の自身の生き方に大きなインパクトがあったという。
「その方は、土から釉薬に至るまで地場にこだわり作陶されています。変わらないスタンスというか、その方の覚悟に感銘を受けました。自分にその覚悟があるのか、本当にどきっとしました。私も自然界から採れる色を使ってもっと描けるようになりたい。そして作陶や草木染めを手がけている方たちともつながって、絵の具の可能性を探りたいと思っています。いろんなジャンルの制作者同士が繋がって、それぞれの良さを生かした作品作りができると面白いだろうな。今後、アートの世界はそういうコラボ制作が広がっていく気がするんです。そうすることで世界観が広がっていくだろうし、感謝も生まれそう。土集めてくれてありがとうございます!興味あったんですよ、みたいなね。」
天然の色をもっと知りたい。作陶に使う土も、草木染めの植物も可能性に満ちている。染料を顔料にして、顔料が色粉になるにはどうしたらいいのか日々模索中というYAOさん。
「科学的な物を使いたくないわけじゃないけど、自然の中にはどれだけの色があるんだろうって考えるだけでもワクワクします。」と笑顔で語ってくれた。
(各務原市出身 オーストラリア バイロンベイ在住)
vol.210 夢か悪夢かリニアが通る!vol.39
「2027年開業は幻想」――。静岡県の川勝平太知事が9月7日、神奈川県のリニア中央新幹線建設工事現場を視察した際の発言が波紋を呼んでいます。 井澤宏明・ジャーナリスト
不都合な「真実」
「2027年開業は幻想」
川勝知事は、神奈川県相模原市の藤野トンネル(大洞非常口)と神奈川県駅(仮称)の建設現場を視察しました。移動の途中、相模原市緑区鳥屋の「関東車両基地」予定地に立ち寄りました。ところどころに住宅の立ち退き跡があるものの多くの住民が生活を続け、着工もしていないのを目の当たりにして、工期が大幅に遅れるのを実感したそうです。
なぜなら、JR東海が2014年8月に公表したリニアの環境影響評価書資料編(神奈川県)には、関東車両基地の着工から完成まで11年かかると書かれているからです。
「もしJR東海の公表通りなら、来年春から始めても11年かかる。もう2027年(の開業)どころじゃありません。(神奈川県が)それを知らないということであれば大問題。(JR東海が)知らせなかったというのは情報の秘匿。不都合な真実は言わないということはあってはならない」。川勝知事は語気を強めました。
さらに、静岡県が7月に加盟したばかりの沿線10都府県で作る「リニア中央新幹線建設促進期成同盟会」や自民党の「超電導リニア鉄道に関する特別委員会」の会合で、リニア工事について出席者が口々に「順調に進んでいる」と話していたことを紹介して次のように述べました。
「案外、現場の状況をご存知ないままに、2027年がお題目のようになって、できるものだというふうな幻想を持っていらっしゃる」
「火消し」に躍起
川勝発言を受けて神奈川県の黒岩祐治知事やJR東海の金子慎社長はすぐに「火消し」に走りました。黒岩知事は翌9月8日、次のようなコメントを出しました。
「金子社長は、静岡県の工事にまだ着手出来ておらず、2027年の品川―名古屋間の開業は難しいとする一方、(関東)車両基地については、用地の取得ができた箇所から工事を進め、2027年までの整備を目指すとしており、車両基地が全体のスケジュールに影響を及ぼすことはないと考えています」
黒岩知事はフジテレビで報道記者やディレクター、キャスターを務めてきました。にも関わらず、金子社長がかねてから繰り返してきた、静岡のせいで開業が遅れるという「静岡悪者論」を引用するだけでした。
一方の金子社長は8日、川勝知事に会談を申し入れ13日、2年ぶりのトップ会談が非公開で行われました。「着手に理解と協力をお願いしたが、具体的なコメントをもらえなかった」と終了後、金子社長がこぼしたように成果は乏しかったようですが、それもそのはず。国土交通省が20年4月にスタートした有識者会議では今年6月から、南アルプスの環境保全についてようやく議論が始まったばかりなのです。
そもそも、20年6月26日に開かれた前回のトップ会談では、金子社長は6月中の静岡工区のヤード整備着工を迫ったうえで、「今ダメだと言われちゃうと、2027 年は難しいなと」と明言しています。それから2年余りたっているのに、「2027年開業」の旗を下さないのです。
筆者は川勝知事の視察翌日の9月8日、関東車両基地が計画されている鳥屋を訪ねました。県の無形民俗文化財「鳥屋の獅子舞」で知られる鳥屋諏訪神社の近くでは、車両基地予定地から移転する住民のための住宅造成が進んでいました。車両基地が計画されている集落に近づくと、ロープに「JR東海管理地」という札が掲げられ住宅の基礎だけが残る生活の跡が点在していました。
地元自治会でリニア対策委員会の幹部を務める男性に偶然、お会いしました。車両基地の着工について聞くと「まだ2、3年はかかるんじゃないか」と答えました。車両基地造成用の土砂などを運ぶ工事車両が通る道路をどうするかさえ、まだ決まっていないからだといいます。
工期が11年だとすると、完成は2035年から36年。リニアに伴う移転や再開発、道路工事は今も沿線各地で27年開業を目指して行われています。「不都合な真実」はいつになったら明かされるのでしょうか。
vol.210 ボーダーレス社会をめざしてvol.68
NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子
この人の反応は?
ある利用者さんに、コップいっぱいのお水を故意に床にこぼされたことがあります。彼にとってコミュニケーションを取る方法の一つとして叱られることがあるのかなと思っています。この支援者の反応はどうかな?とテストをされてしまいます。
どのような反応をすれば正解なのか分かりませんが、その反応如何で今後の支援内容が左右されます。同じ目線もしくは少し下に立つことが重要だろうと思います。間違っても上から目線はいけません。支援者によって彼らの対応は違います。支援者に合わせて下さるということが最近ではよく分かってきました。
実は、自閉症の人以外よく知らなかった私は、知的障がいと言われる人とのコミュニケーションの取り方が分かりませんでした。彼らは、人をよく観察し生きていくための知恵があります。感性で、この人はどこまで自分のことを理解してくれているのか?見られています。心に思ってもいない言葉などには全く左右されません。
例えば、書道ですと本当に感動して「いい作品だね」「上手!」という言葉には笑顔で応えて下さいますが、心から出ていない言葉には反応を示されません。一度、お母様がそばにいらっしゃって、おざなりに「上手」と言われた言葉に無反応だった重度の人がいらっしゃいました。いつも私が褒めるとニコニコだったのに??びっくりしました。心底思っていない言葉は、伝わらない様です。この人は自分のしていることにきちんと対応してくれているか?瞬時に厳しい判断が下され、その後の態度として示されます。忖度のない世界です。
障がいのある人は、正直な人が多いです。年齢は関係ありません。自分を理解してくれるか否か。自分の思いを汲み取ってくれるか否か。あの人は面白い。あの人はつまらない。あの人は話が通じない。あの人はユーモアがない等言い出したらきりがないくらい事細かに観察をしていらっしゃいます。
私たち支援者はしっかり見られています。もちろん家族もです。障がいがあるから何も分からないだろうなんて思わないで下さい。経験を積むごとに、障がいのある人を支援するという仕事は、難しいと感じています。資格を取ったからできるというものでもありません。信頼関係の下に、人を支援するという人間の根本が問われる仕事です。一般の人が、どのように思おうと障がいのある彼らにはこの人は信頼できるか否かは、お見通しです。彼らの眼鏡に叶うように、日々勉強です。
自閉症の息子が個展を開催します。
11月3日(木・祝)~13日(日)9時~21時
JR岐阜駅東 ハートフルスクエアG二階です。
よろしかったらご覧ください。
vol.210 モザンビークからレポートvol.4
北部ナンプラ州MalemaとRibáuèという地域に行ってきました。モザンビークの中でも一番農業生産率が高いのに、一番低栄養の割合が高い地域です。主食のとうもろこしやおかずに欠かせないピーナツ、野菜、果物など、何でも揃っているのに、、、彼らが一体どういう生活をしているのか、視察の出張となりました。
ナンプラの州都ナンプラに着いた瞬間、目の前に山が連なり、少し日差しが強いけれど、とても気持ちのいい空気を感じました。イスラム教徒が多いせいか、異国情緒漂う感じを目で楽しむのも束の間。すぐに大自然の中へ!
時速100キロでとばせるような主要道路の脇道ですら、子どもも女性も頭にたくさんのものを抱えて歩く人が沢山います。どこまで行くの?いつ着くの?と思うくらい、周りには畑しか見当たりません。一本脇道にそれると、様々なコミュニティに続く道があったのですが、家の周りはあたり一面畑というべきか、畑の中に家があるというべきか分からないほど、永遠と豆やキャッサバなどに囲まれた未舗装の道を進みます。学校?行かなくていいかも。そう思うくらいコミュニティとコミュニティの間を遠く感じました。
実際車が通ることは珍しいようで、どの旅路にも嬉しそうに駆け寄り、顔の色が違う私を見るなりお化けにでも会ったかのように目をキョトンとさせる子ども達。可愛かったです!そうして到着してみると、沢山の人が集まって歌やダンスで歓迎してくれたり、ピタッと密着しても溢れかえるくらいの人が茅葺き屋根の集会所に集まってくれたり、とにかく、一つの家族のようにコミュニティ内の人と人との距離が近いように感じました。
私の主な使命の一つが低栄養の改善なので、農作物、食習慣、家計など様々な質問をさせてもらいました。「1年間どこにも行かなくても生きていけるんだよ。」と豪語するコミュニティもあれば、食べ物がなくなる時期があって、そんな時はお隣さんの畑で働いて、その日の夕飯を分けてもらうというコミュニティもありました。一番の驚きは1か月に4人で60〜80kgものとうもろこしの粉を消費すると言うこと。毎日1人で米4合食べるくらいの量、まるで宮沢賢治の世界です。
そんな会話の中で、ある女性がさらりと言ったのです。「動物は販売用だから、自分たちが食べることはあまりない。お金がなくなると動物を売って、そのお金でまた販売用の動物の雛を買う。そのお金もなくなると子どもを売る」と。テレビ番組を見ているかと思いました。私には事実も、真実もさっぱり分からないままだけれども、誰が自分の親か分からないくらい、温かいコミュニテイの中で育つならば、早いうちに許嫁が決まっているだけのことかも。そんな風に思える会話の一片でした。
「そこに暮さなければ、何が幸せか分からない。」と柔らかな感覚を覚えたし、夕日が目の前で美しく輝き、家を含めた多くの物が自然に帰る素材でできているのを見て、彼らの自然と一体化した暮らしを羨ましく思ったりもしたのでした。
vol.210 菌ちゃん野菜応援団vol.31
腸活!菌ちゃんをたくさんお腹に入れよう(^^)/
先月は元気の良い野菜をつくるためには微生物がたくさんのふかふかの土をつくることが大切、そしてそれは私たちの身体も同じなんですよ、とお伝えしました。
今回から少しそのあたりにふれていきます。
みなさん、腸活という言葉は聞かれたことがあると思います。腸活とはなんでしょうか?読んで字のごとし、腸のためにいろいろ行う行動のことですね。
世間では腸活のために!というフレーズで様々な提案がなされていますが、一体そこにはどんな理屈があるのでしょうか?そして、わたしたちは具体的に何をすれば腸のためによいのでしょうか?
実はとても簡単。この世は相似形ですから、畑に起こることは私たちのからだに起こることと同じ。となれば、腸の元気さを保つためにすることは。
そう、腸にも微生物=菌ちゃんをたくさん入れてあげれば良いのです。菌と言っても腐ってしまったものはお腹を壊しますので、お腹のなかで発酵して腸内を整えてくれる菌がいいですね。発酵を促す微生物のことを専門的には「有用微生物」という言います。人体にとって有用な働きをしてくれる微生物の総称です。
ちなみに大地には無用微生物というのは居なくて「人にとって有用な働きをしてくれる菌」のことを「有用微生物」といい、腐敗を促す菌と勝手に分けているんですよ(*^^*)
発酵菌、腐敗菌というものがいるわけではないのですね。では、発酵を促す菌が多い食べ物はなんでしょうか?
私たちのまわりではヨーグルト、チーズ、味噌、しょうゆなどが食べ物として食卓に上ることが多いでしょうか。パンや納豆なども微生物が介在していますね。
ほかにも私たちの身の回りには微生物の働きを使ってつくられたものがたくさんあり、それらはだいたい発酵食品と言われています。
畑も土のなかで菌ちゃんをうまく発酵に待っていくと良いのでしたよね。
では、私たちにとって有用な働きをしてくれる微生物、菌ちゃんがお腹のなかでもうまく発酵してくれるためにはどうやって食べたらいいのかな。
そんな話はまた次回(*^^*)
*******************
ルービーレッドの魅惑的な色と爽やかな酸味を持つローゼルは、栄養豊富で美容と健康に良いハーブです。そして栽培することでCO2を削減するため地球温暖化に役立ち、地下水や土地を浄化する能力があるとされ、地球にとても優しい植物なのです。ローゼルにはビタミン・ミネラル類や、アントシアニン色素・ペクチンなど、美容と健康に良い有効成分がたっぷりで、クエン酸・リンゴ酸などの有機酸類を多く含んでいます。ローゼルティー(ハイビスカスティー)を3名様にプレゼント!詳しくは、プレゼントコーナーをご覧くださいね。
*******************
きのこの塩こうじあえ
秋と言えばきのこの美味しい季節。新鮮なしいたけを一口大に切りさっと茹でます。少しの塩こうじであえればお腹も喜ぶ菌ちゃんおかずのできあがり。エノキやエリンギでも美味しいし、鶏ハムなどと合わせてもおつまみにも良いですよ♪
vol.210 ここいく日記 はじめの27歩!
~全国夏期セミナー中国大会in広島~に参加して。
7月30日・31日 一般社団法人“人間と性”教育研究協議会主催の『全国夏期セミナー』が開催されました。全国から集まった性教協の会員や学校の先生、養護教諭、助産師、団体など様々な立場の方が共に学ぶ場です。(ここいくは3年前に発表する側で参加しました)
今年のテーマは いま、広島で考える平和に生きる権利 ―個人の尊厳とジェンダー平等を実現する性教育を!―
研修初日は、記念講演:平尾直政さん「原爆が遺した子ら」、理論講座:水野哲夫さん「『生命(いのち)の安全教育』せっかくやるならいいものに」、シンポジウム「個人の尊厳とジェンダー平等を実現する性教育をどうやって実践してきたか」。3つの話から“人権・身体の権利”や“性教育の歴史的背景”が見えてきました。
2日目の分科会で、男の子の体で生まれ心が女の子“たいちゃん”のお父さんのお話を聞きました。幼稚園ではスカートで過ごしていたたいちゃんが小学校に上がる時、学校から「前例がない」「周りの子どもが混乱する」「男の子はズボン、女の子はスカートが決まりだから」(いつから決まりになった?)「診断書がない」(病気じゃないですけど…)など思わず突っ込み入れたくなるような理由で、男の子がスカートでの通学は難しいと言われてしまいます。校長室で「なんでスカートはいちゃいけんのん!! たいちゃんは女の子なんだからスカートで学校行きたいっ!!」たいちゃんの魂の叫びが。。。そこで病院で診断書「小児性同一性障害」と書いてもらい、名前も「たいじ」から「たいら」へ改名し、やっとスカート登校が認められました。
そんなこんなで小学校生活が始まったたいちゃんでしたが、小学4年生から不登校に。6年生になった今も学校にいけない日々が続いているそうです。小さい頃は堂々と主張していたたいちゃんも、周りの子から噂話が出始め仲の良い子にも伝わった事で怖くなってしまったそう。この学校では、保護者への説明はしていたものの、子ども達へは伝えていなかったようです。
思春期に近づけば、だんだん自分と友達との違いに気づいてくるようになります。不登校は選択肢の1つで決してダメなことではないと思いますが、もしこの学校で入学当初から子どもたちに伝えていたら・・・。たいちゃんはもっと楽しく、自分らしく過ごせていたかもしれませんね。
ここいくの授業では3・4年生のプログラムで、ジェンダーの紙芝居があります。子どもたちは大人が考えるより柔軟です。男らしく、女らしくではなく自分らしくが良いよね、と伝えています。「自分らしくていいと聞いて安心しました」という感想ももらいます。
2日間のセミナーは一つ一つの内容が深く、とてもここで全部は紹介しきれません。。。(^_^;)また次回に続くと思います(笑)。
このセミナーを通して、ここいくのプログラムもさらに深めていけるよう精進していきたいです。
担当:ここいくメンバー・今尾 幸子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)
vol.210 Phto Gaiiery 読者のひろば
vol.210 プレゼントコーナー
210号PRESENTS
プレゼントご希望の方はハガキまたはe-mailで、下記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
1.あなたが2022年で一番印象に残ったできごとは?
嬉しかったこと、悲しかったこと、怒ったこと、なんでもOK、教えてね。
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
※A、Cは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成
〆切:2022年11月25日 (Dは11月10日)
当日消印有効。
宛先 〒504-0855 各務原市蘇原新栄町3-15
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
A.ゆりかごカレンダー2023 ゆりかご助産院様より…3組様
毎年好評のカレンダー。ゆりかご助産院の可愛いマークがアクセントです。シンプルなのに、旧暦、月の満ち欠け、月の出入、満潮・干潮の時刻など、情報満載!自然を意識した生活には必須かも。にらめっこ編集室でお受け取りください。
B.CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様
映画館での楽しみ方は、作品鑑賞はもちろん、映画館内の雰囲気を楽しむ、次回放映予定のチラシをもらう、などなどいろいろ言われていますが、とにかく、何も考えなくたって、楽しんじゃえばいいよね!写真は映画「デリシュ!」より。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。
C.ローゼルティー10g 結愛ポート様より…3名様
鮮やかな赤い色が元気をくれるハーブティー。老化防止、美肌、むくみ改善、疲労回復などの健康効果があると言われています。カフェインがほとんどなく、オーガニックなので、お子様にもどうぞ。
にらめっこ編集室でお受け取りください。
D.やきものワールド2022 招待券 やきものワールド実行委員会様よりペア3組様
11月17日(木)〜11月23日(水・祝)、ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)に今年もあの「やきものワールド」がやってくるよ!!全国から130 ものブース、テーブルコーディネート展示、なごや鍋&地酒フェスティバルも同時開催!内容も盛りだくさん。これは行くしかないでしょ!
https://yakimonoworld.jp/
****お知らせ 2022ぎふ平和のつどい
vol.209 異常気象が気になる これってどういうこと?
異常気象には海水温度が関係していた?
異常気象には、ある共通点がありました。意外なことですけど、海水温度です。近年、地球温暖化が問題視されていますが、海水温度も同レベルで問題視され始めていることをご存知でしょうか。なぜなら、地球温暖化と海水温度は、密接な関係にあるからです。よく「地球温暖化が進んでいるから、南極の氷が溶け始めている」と聞いたことはないでしょうか。南極の氷が溶け始めていることも事実なのですが、もっと重要視した方が良いことがあります。海水温度も上がってきているということです。
2013年に、NASAのゴダード宇宙研究所元所長、ジェームズ・ハンセン博士が発表した報告書に書かれていたことです。「地球の温暖化は、異常気象を頻繁に引き起こすトリガーになる」と警告しています。
ハンセン博士の調査によると、100年間で海水温度の上昇が世界各地で確認されており、平均で0.5度上がってきているようです。海水温の上昇による異常気象の影響は、大きく2つに分けられます。
●夏の暑さと冬の寒さが激しさを増す
●各地域で見られるはずがなかった現象が起き始める
夏の暑さと冬の寒さが激しくなる
ジェームズ・ハンセン博士によると、海水温が上がれば、海から蒸発する水蒸気の量も増えるので、異常気象につながっていくとのことでした。海水温の変化で、大気は影響を受けて、大規模な異常気象を引き起こすようなのです。
しかし、海水温の上昇が、世界各地で起きている異常気象を引き起こしていると、誰が予想できたでしょうか。
その結果、夏の暑さと冬の寒さは年月が経つごとに激しさを増し、高知県四万十市では夏に過去最高の41℃を記録しました。各地域でも猛暑を記録し、熱中症の被害も年々増えてきています。逆も然りで、冬には異常な寒さが春まで続くようになり、風邪を引いたりインフルエンザにかかったりする人が増えてきているのです。
見られるはずがない現象が各地で起きる
異常気象は連鎖するといわれています。「テレコネクション」と呼ばれている現象で、別名「遠隔影響」とも呼ばれています。簡単にいうと、日本で異常気象が起きると、アメリカなどの遠く離れた地域で、別の異常気象を引き起こす現象です。テレコネクションの影響と思われる事例を、いくつか紹介しておきます。
テレコネクションあるいは遠隔相関、遠隔結合とは、離れた2つ以上の地域で気圧がシーソーのように伴って変化する現象である。テレコネクションによる気圧変化は、大気・海洋相互作用によって天気や降水などの諸気象の変化を誘発し、結果的に天候が伴って変化する。
●夏に雪が降る ●水害
●夏のゲリラ豪雨 ●雨が降らない
夏に雪が降る
大西洋の海水温が1.5℃から2℃上がった影響で、温帯低気圧がズレて偏西風を大きく引き上げました。その結果、フランスでは初夏にも関わらず初雪を観測するという、異常気象を観測しました。大西洋の海水温が上がった影響は、フランスだけに留まりませんでした。ドイツやオーストリアでは、大雨が続き規模の大きな水害となりました。この水害でのテレコネクションの影響は、日本に「雨が数日間降らない梅雨」という異常気象をもたらしたといわれています。
夏のゲリラ豪雨
2013年の7月下旬に、東北地方を集中豪雨が襲いました。いわゆる、ゲリラ豪雨です。夏に雨が降ることが少ない日本でのゲリラ豪雨は、異常気象という他にありません。このゲリラ豪雨も、テレコネクションが生み出した影響だと考えられています。
雨が降らない
2013年の5月下旬から6月にかけて、梅雨入りしているはずなのに、雨が降らないという異常気象が日本で起きました。
この時の異常気象の原因は、日本から1万キロも離れた大西洋の海水温の変化の可能性があるといわれています。
異常気象が起き続けた地球はどうなるのか
異常気象は、日本の漁業にも異変をもたらしています。海水温の変化によるものですが、暖かい海水が流れている本州南海で獲れるはずのクロマグロが、北海道で水揚げされたことが報告されています。
他にも、イシガキダイといった九州で獲れる魚が、北海道で水揚げされたことも報告されています。実は、日本は大陸と海の間にあるため、多方面から影響を受けやすい場所だといわれています。つまり、海水温度が上がるたびに、どんな異常気象が起きても不思議ではないということです。
身近な例を挙げると、これまでに類をみない早さで、台風が次々とできていることに気付いているでしょうか。多いときだと、2018年の8月だけで、9回も台風ができています。
異常気象が起きるからこそ長期予報は難しい
日本では、いまでも長期予報をすることは難しいといわれています。気候がどう変化して、どんな異常気象となるのかは、大気の状態が複雑に混ざりあっているため、予測することが困難となっているのです。しかし、注意しなければいけないことも分かっています。日本は雨が多い国であり、雨が降っている期間が長いということです。言い換えると、集中豪雨による被害や、ゲリラ豪雨が増えることによる水害に見舞われやすいということになります。
私たちが今後できる対策としては、いつでも集中豪雨やゲリラ豪雨が起きても問題ないように、防災グッズを持ち歩く習慣をつけることだといえるでしょう。
まとめ
異常気象の原因は、地球温暖化と海水温度の上昇が原因です。残念ながら、地球温暖化と海水温度の上昇を、人工的に防ぐ術はありません。今後は、海水温度もどんどん上がっていき、異常気象も増えていくと予想できます。夏の暑さや冬の寒さも激しさを増して、日中の寒暖差も大きくなっていくことでしょう。
いまの私たちにできることは、台風、集中豪雨、ゲリラ豪雨といった水害や天災が起きたときに、身の安全を確保できる防災グッズを常備することです。異常気象が頻発しやすい日本なので、自分の身は自分で守れるように対処していきましょう。
SEC Next Movement より
vol.209 災害を想定してみよう
正常性バイアスの「バイアス」は偏見、先入観といった意味です。つまり正常性バイアスとは、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内としてとらえ、心を平静に保とうとする働きのことです。この働きは、人間が日々の生活を送るなかで生じるさまざまな変化や新しい出来事に、心が過剰に反応し、疲弊しないために必要な働きです。しかし、この働きの度が過ぎてしまうと、本当に危険な場合、例えばイラストのように、警報装置が鳴っているといった非常事態の際にも、それを異常と認識せず、避難などの対応が遅れてしまうといったことになりかねません。
実際、避難が必要となった人びとや避難を誘導・先導すべき人たちに正常性バイアスが働いたため、被害が拡大した災害は多い、と指摘する専門家もいます。日頃から災害時にはどう対応すべきかを考え、異常が発生した場合には楽観視せず、冷静に行動することが大切なようです。
「これくらいなら大丈夫」
正常性バイアス
上の質問で回答(1)は「非常ベル」=「点検」という過去の先入観から自分にとって危険な状況と認識できない正常性バイアスが働いています。また、(3)は「非常ベル」=「火事」=「煙が見える」という固定観念から、火事以外の危険の可能性があることを認識しない正常性バイアスが働いています。正常性バイアスは、異常なことが起こった時に「大したことじゃない」と落ち着こうとする心の安定機能のようなもの。日常生活では、不安や心配を減らす役割があります。しかし、緊急事態では逃げ遅れなど、危険に巻き込まれる原因にもなります。
「皆と一緒だから大丈夫」
同調性バイアス
上記の回答(2)は非常ベルが鳴って危機的状況が知らされているにもかかわらず、周囲の人の行動に合わせる同調性バイアスが働いています。同調性バイアスは、集団の中にいるとついつい他人と同じ行動をとってしまう心理で、日常生活では協調性につながります。しかし、災害時には周囲の人の様子をうかがっているうちに避難が遅れる原因にもなります。その反対に周囲に率先して避難する人がいれば、より多くの人を避難に導くことも可能です。
災害時に働くこの2つの心理を知っておくことが、逃げ遅れを防ぎます。
揃えておきたい基本の防災グッズ
実際に防災グッズを揃える場合、どんな物を購入すれば良いのでしょうか?防災グッズは、非常時・避難時など、それぞれのシーン別に用意しなくてはなりません。シーンごとに揃えておきたい基本防災グッズを紹介します。
(1)非常時のために備蓄しておきたい物
避難所ではなく、自宅で過ごす場合には、持ち出す必要が無いため比較的多くの物が備蓄可能です。最低限、以下の物を人数分、日頃から揃えておきましょう。
・1人当たり3リットルの飲料水 ・食料 ・カセットコンロやボンベなどの調理用品・ホイッスル・懐中電灯・携帯ラジオ・携帯電話と予備のバッテリー・生活用水・トイレットペーパーやティッシュなどの紙類・ゴミ袋・救急セット・防寒具とレインコート・タオル
(2)避難時の持ち出しで用意しておきたい物
避難時の持ち出しは、食料や生活品などを家族の人数分のリュックに分けて、スムーズに持ち出せるようにしておきましょう。持ち出しで用意しておきたい物は以下のとおりです。
・1人当たり1.5Lの飲料水・缶詰や菓子類などの食品・食品用ラップと簡易食器・ヘルメット・軍手・運動靴・懐中電灯・多機能ナイフ・常備薬や持病薬・救急セット・簡易トイレセット・ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの紙類・マッチまたはライター・敷物・レジャーシート・防寒具とレインコート・タオル・着替え
(3)貴重品もまとめておきたい
避難するとき探しまわる必要が無いよう、保険証やパスポートなどの「身分証明書」と「通帳」などは、コピーをとって保管場所にまとめておきましょう。また、現金・印鑑・車や家の予備の鍵・生命保険契約書・母子手帳などの貴重品も、一緒に保管しておくと安心です。防災グッズをそろえることも重要ですが、実際に災害が起きたときの行動についてもシミュレーションしておくことが大切です。 参考:日本赤十字社
vol.209 誰のための憲法改「正」?
日本国憲法に関しては、どんな勢力がどんなに多くなっても、国会だけでは変えられない、という憲法になってます。これは日本国憲法の素敵なところです。
私は憲法の前文を読んで泣いてしまいました。あまりの美しさに感動して。今も読むたびに私は日本人でよかったって、世界の憲法になったらいいのにと思っています。
日本国憲法3つの特色
1-基本的人権の尊重 2-国民主権 3-平和主義
学生さんのところへ憲法の出前講座をさせていただく時に、日本国憲法前文で自分の好きな箇所を一つ選んでとお願いするんです。だいたいの学生は “政府の行為によって、再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。”この部分を選ぶ人がとても多いんです。
つまり、「戦争は政府が起こす」ということ。戦争が起こることがないようにすることを「決意し」とあります。誰が決意したのでしょう?大概は政府って答えます。国が主語ですか?主語は私たち、国民です。国民はつまり私は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想<戦争しない、他国を尊重する、全世界の平和を願って動く>それを達成することを、私が誓った。つまりみなさんが誓った、ということです。そこを信頼して、国際関係を保っていくよということを日本国憲法は決めたんです。
いつ決めたのか?第2次世界大戦が終わって無条件降伏をし、自分の家族や親族にたくさんの戦死者や市井の人たちが、日本だけで320万人が命を落としています。その後に「平和」を望んで憲法を作り、そして誓ったのは、私たちなんです。
だから国が決めて、国に言われて・・・となると私たちの生活には関係ないわ、となりますけど、そんなことはないんです。ここすごく大事ですよ。
では質問です:憲法を守るのは誰でしょう?
1、天皇又は摂政 2、国会議員など公務員 3、国民
実は3分の2以上、もしくは半数以上の人が、国民が守ると思っているんです。違います。国民は守るんじゃなくて権力者(為政者)に守らせるのが憲法なんです。
参議院選挙が終わり、自民党が単独過半数を取得しました。これに維新の会、国民民主党が揃って憲法改正に向けて動き出そうとしています。
自民党の草案のようなものがこれから発議されようとしていますが、これはただ自民党の案です。自民党は憲法の中に国防軍を設けたいんです。主権者である私たちがちゃんとした平和への意志を持たないと、攻められた時に防衛力をあげなきゃってことにつながっていきます。前の政権では軍事費をGDPの1%から2%にしました。2%ってすごい数字ですよ。
戦争をしない国が戦争をできるようにするには、憲法を変え、法律的、憲法的に政府がやることは正しいという体制を整えることから始まります。みんなの知らないうちにこっそりと変えていく、というのが今までの歴史です。
ロシアとウクライナの時でもわかります。ロシアが攻めてきたんだから、ウクライナが国を守るために戦うのは当たり前。間違ってはいないんですが、ロシアが攻めてきた2月24日、ゼレンスキー内閣は24時間以内に緊急事態宣言を出して、18歳から65歳までの男性は国外退去はダメという法律を作り、多くの女性も含めて武器を持ってロシアと戦えという姿勢を打ち出しました。法律を作って国民に戦わせています。
でも、日本は基本的人権が尊重されています。国を守るために何かをせよといわれることはないんです。自分は戦いたくない、外国に逃げることも自由です。自衛隊に入らないことも自由。自発的に入ることは別ですよ。仮に今、戦争が起きて出兵せよって言われても「NO」と言える。戦わない選択ができる。自分の自由が奪われないということが、今の日本国憲法なんです。なんども言いますが、その憲法を守るのが天皇、国会議員をはじめとする為政者です。
人権が保障されている日本国憲法
そこで大変重要となる「永久に保障された基本的人権」についてお話ししたいと思います。
日本国憲法では、「現在および将来にわたって保証される」、とあります。為政者から与えられたり、奪われたりしない、ということです。
基本的人権が一番抑圧されるのはどんな時でしょうか。最大なものは戦争です。大日本帝国憲法では徴兵制がありました。20歳になると男性は否が応でも検査をされて体が弱い人でない限り兵隊に取られ、太平洋戦争の末期には病弱でも45歳でも、兵隊としてもたないだろうという人以外は招集されました。
日本国憲法 第3章 国民の権利及び義務
第11条を読んでみましょう。
「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在および将来の国民に与へられる。」
将来にわたって戦争に行かなくていいと守られているのは大きなことだと思います。さらに97条に書き加えてある条文を読んでください。
第10章 最高法規 97条:この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得に努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
すごく厳重に書いてありますね。信託とは誰かを信頼して、託するからよろしくねということ。ではこの基本的人権を信託したのは誰?ここにある、過去幾多の試練に堪えた人々ではないでしょうか。つまり18、19、20歳と若い男性が徴兵され、異国の地で戦争で死んでいった人たち、青春のない、家族を作ることもなく命を奪われた人たち、あるいは日本本土で全財産を奪われたり、親族を奪われたり…いろんな人がいました。それらの人たちが試練に堪え、それでも生き延びてきたとき、これからどんな日本を作りたいかって考えたときに、自分らしく生きられることを、国によって犯されないこと、ということを信託したのです。
自民党草案を見てみましょう。
11条:国民は、すべての基本的人権の享有する。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である。「現在および将来の国民に与へられる。」がスポッと削られています。さらに自民党草案では97条が全部削除されています。信託もしたくないし、国民はそんな権利を持っていない、ということです。
憲法を改正?改悪?
私たち自身が不安に思ったりせず、冷静に見て、「だめ!何やってるの!」という単語じゃなくて、きちんと「憲法改正したいの?どこをどう変えるの?聞きますよ。私たちは主権者ですから」。それで、YES or NOを出し合って、みんなで話し合って決めるというプロセスは日本国憲法で保証されているんです。全然不安じゃないです。不安なのは、自分たちは専門家じゃないし、あれだけ言われている(ほとんどはテレビやマスコミの報道)のだからと、皆が思い込んでしまうことです。マスコミだけが情報元ではありません。自分の信頼している人、この勉強会で「どう思う?おかしいよね、調べてみよう」って、私たち自身が考えるという経過を放棄しなければ、決して間違った方にはいきません。
国会が発議して、国民投票で半分以上NOと言えば変わらないです。よくなる改正ならイエスにしましょう。憲法を変えてはいけない、ということはないです。変えたくないのは、私たちが主権者であること。権力のある人が私たちに命令しない憲法であること。それは基本的人権の尊重、ということですから。
憲法改正の過程は?
1憲法改正の国民への提案
国会議員により憲法改正案の原案が提案され、衆参各議院においてそれぞれ憲法審査会で審査されたのちに、本会議に付されます。 両院それぞれの本会議にて総議員の3分の2以上の賛成で可決した場合、国会が憲法改正の発議を行い、国民に提案したものとされます。
2国民の承認
憲法改正案に対する賛成の投票の数が投票総数の2分の1を超えた場合は、国民の承認があったものとなります。 ※憲法を改正するところが複数ある場合、憲法改正案は、内容において関連する事項ごとに提案され、それぞれの改正案ごとに一人一票を投じることになります。
馬場 利子●ばば としこ 「すこやかな命を未来は〜」を合言葉に、一人一人が幸せを実感できる暮らしを実現するため、仲間とともに、小さな時間を持ち寄り、『丁寧に生きる』活動を続けている。環境省環境カウンセラー、環境再生医。著書に『未来のページは「私」が創る』(地勇社)など。
vol.209 ぎむきょーるーむ キーワードは腸
● 免疫力と自然治癒力
人には免疫力と自然治癒力があります。免疫力とは外からの病原体やいろんなものに対して戦う力。それにちょっと負けた時に、病気になったり、熱や咳、下痢などの症状が出て、その時普段の体に戻していくのが自然治癒力です。
昔から考えられてきた病気の治し方には自然療法、心理療法、整体療法、同種療法、西洋療法などがあります。今、日本は西洋療法だけを医療として認めていて、喉が痛い時は喉を殺菌、腹痛の時は胃腸薬、熱が出たら解熱剤、という対処療法が主流ですね。だけど、自分の中に自然治癒力があるということを知っていれば、そもそも病気にならないように免疫力をどう高めるか、ということを考えていけるし、病気になった時にはどのように治していくのかを知っておくことは大事です。
例えば、コロナになった時に重症化しないようにする。それは病気に負けないように免疫力が適正に働く体作りをする、ということです。文科省が言ってる「感染源を絶つ、感染経路を絶つ、ウイルスに負けない体作りをする」この3本柱の3本目ですね。感染対策の一つとして、「免疫力を上げてウイルスに負けない体作りをする!」そこが大事だと思ってます。
私たちの体は1本の管が通っていて、口から肛門までは外[※-1]と考えます。ウイルスに罹患した、感染した、暴露した、と言いますが、それは粘膜にウイルスがくっついた状態で、体の外の問題。暴露はしているけど、検査をして陽性となっても感染とは違う。それは体の外で起こっていることだってことをまず認識して欲しいです。
粘膜の免疫細胞には、「防御」と「攻撃」の2つの仕組みがあります。1つは、外からの異物を目や鼻、口とか腸管の粘膜でウイルスをキャッチしてポイって外に捨てる、それが「防御」。2つ目は、防御がうまくいかなかった場合、ウイルスが細胞の中に入り込んで、その中で増殖すると発症となる。その体の中に入ってしまったウイルスと闘う仕組み、それが「攻撃」です。
● 腸内環境と自然な食事
では粘膜をどうやって強くするか。粘膜のバランスを整えてくれるのは微生物です。だから腸内環境を構成する微生物の善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが整うような生活をする、ということが基本になります。
食事の中に発酵食品とかミネラルを混ぜ込んでいく。腸内細菌が苦手なもの、例えば農薬や化学調味料、添加物、あとは過度なストレスとか、睡眠不足、運動不足、日照不足、を避ける。それがとても大切です。本当に人間が自然ながらの生き方をしていれば簡単にできることなんです。
お腹が空いて、ご飯と味噌汁と漬物を食べる。それは日本人が代々やってきた食事です。ご飯を食べることで唾液の中にアミラーゼという酵素がブドウ糖に変換され、脳の中に入って、脳が元気になる。お味噌汁は大豆が原料で栄養豊富。それを発酵させていることで、ガンの予防には世界一と言われるような味噌という食べ物ができる。漬物も野菜のビタミンCやミネラルとかを増やしている。キュウリ1本を食べるのとぬか漬け一切れ食べるのと酵素の量は同じと言われています。ご飯と味噌汁と漬物っていうのは王道なんですね。時間がないからコンビニでおむすびやカップラーメン食べようってなると、そこには添加物とか化学調味料がどうしても入る。それで腸内細菌がちょっとダメージを受けて粘膜がうまくつくられなくなる。腸内細菌で免疫細胞の8割が作られていると言われているので、免疫細胞がちゃんと育たなくなるという現実もあるんです。
●リーキーガット※-2
知っておいて欲しいのは「リーキーガット」という症状のこと。いま日本人が一億総病人だっていうふうに言われています。花粉症もアレルギーもそう。不定愁訴のある人はリーキーガットかな?と認識した方がいいと思います。
毒素やアレルゲン、ウイルスとかそういうものをブロックして、消化栄養素だけをスーッと取り込むのが正常な腸粘膜です。リーキーガットというのはタイトジャンクションと呼ばれている細胞と細胞の間をつなげているものがちょっと緩んじゃうので、腸壁に穴が空いている状態。だから本来は取り込まないアレルゲンとかウイルスとか、未消化の栄養素も全部体内に入ってしまう。小さい子は未成熟なのでもちろんリーキーガットです。だから離乳食はあまり早くしなくてもいいと言われていますよね。
今の日本人はほぼリーキーガットと言われてます。症状としては、化学物質過敏症、食物アレルギー、不眠症、うつ病、めまい、立ちくらみ、下痢、便秘、多動、集中力低下、思考能力低下、パニック症、自閉症、ADHD、てんかん…いっぱい出てくるので、いま日本人が悩ましいなあって思っている症状のほとんどがリーキーガットで説明がついてしまう現実があります。
リーキーガット症候群の原因は、もうありとあらゆるもので腸粘膜は弱ってしまう。夫婦喧嘩でもストレスで腸は傷つきます。腸というのは本当に簡単に傷つくから、それを日々整えていく生活を意識していく事が大事です。
●これからの幸せのために
日本人は米を育てて、その畔で大豆を育て味噌を作っていました。お米につく稲霊から麹菌を育て麹を作っていたし、米を発酵させてお酒も作っていた。本当に日本の大地の中だけで食生活が完結していたんです。そこに牛乳とかヨーグルトとか、プリンとかの嗜好品現れて…嗜好品がダメではないのですが、体の歪みが来る可能性もあるし、自分は大丈夫でも、自分の子ども、孫に出てくる可能性が否定できません。
自然な生活をしようとすること自体すごいエネルギーがいるし、知恵もいる。疲れもする。でもだからと言って、今私が幸せで楽しくて元気ならいいと考えると、今だけ、ここだけ、自分だけ、になって、それは未来を見据えた考え方ではないと思うんですよ。自分も幸せだけれども、未来のある子どもたちのためにいかにきれいなままの地球を残せるか、いかに良い生活習慣を残せるかってことも考えていくことが大人かなって思うんです。
今年の夏も猛暑です。国は熱中症対策として屋外ではマスクを外そうという動きを見せています。しかし、いま子どもも大人もほとんど外しません。外せないんです。国の感染対策は全て外を整える他人軸。内側を整える自分軸の感染対策が置き去りのまま2年マスクをし続けた結果、自分の意思を出せない人がとても増えました。これはとても危険です。これからは身体を整えるのと同じくらい心を整えていくことが必要になると思っています。
[※-1]消化器は、食物が口から入り消化・吸収を経て体外へ排出されるまでの一本の管と考え、皮膚などと 同じように身体の外から取り込まれた物質と直接接触する器官でもある。 医学や薬学においては、胃や腸など消化器の 内壁は「体外」、その内壁から吸収された先が「体内」と区別されることがあります。
[※-2]リーキーとは英語で「液体などが漏れる」とい う意味を持つ動詞リーク(Leak)の形容詞。 腸は英 語でガット(Gut)。 つまり、リーキーガットは「腸 の粘膜に穴が空き、異物(菌・ウイルス・たんぱ く質)が血管内に漏れだす状態にある腸」のこと を指します。
vol.209 新・しょうがいをみつめるvol.2
見つめる先の未来
「しょうがいをみつめる」という連載の話をいただいた。そのタイトルが気になって考えていた。いったい何を見つめたらいいのか。そもそも障がいとはいったい何なのか。
言葉。とりわけ名前は分別するために生まれたという。「私」という一人称は、「私以外」と分別するために。犬と犬以外を分別するために犬という名がある。それを仮名(けみょう)と言うそうな。言葉の世界は相対して「分別」する相手を明確にする関係を創り出しているのかもしれない。
生と死、天と地などを言葉によって分けてはいるが、どちらか一方では成り立たない概念によって私たちの景色は創られているようだ。「私」から派生する相対性がそこにはある。私から見て天と地、右と左、前と後ろ。生まれなければ死なないし、生まれるから死ぬ。人間が言葉によって分けているが、相対していて一体である。もともと同じものなのかもしれない。
さて冒頭の「しょうがい」という言葉である。必ず相対するもう片一方があるとすれば、「私」から派生する「けんじょう」ということになるかもしれない。「しょうがい」を見つめるということは、相対している「けんじょう」を同時に見つめることになると思う。相対していて一体であるから。
私たちは日常生活の中で障がいという言葉に触れたり、考えたりする時間が僅かばかりにでもあると思うのだが、健常っていったい何だろうと真剣に考える時間は極めて少ないように感じる。自分たちにこの健常を当てはめて考えてみた場合に「常に健やか」という”名”に違和感は感じないだろうか?
おそらくすべての人は何らかの凸凹を持ち合わせており、思うようにならない自身の心身と折り合いをつけながら生きている。常に健やかか?と聞かれたら、私の場合答えは“否”であろう。そもそも発達において凸凹がない人など存在するのであろうかという疑問も浮かんでくる。正常な発達とは何を基準に言っているのであろうか?社会生活においてというのであれば、社会には永久不変の規範というものが存在してきたのであろうか?柔軟に変化してきたからこそ、人は文化を形成してきような気がする。
昨今世の中は、人数の少ない凸凹さを持ち合わせた方々を認めようとして活発な活動が起こりつつある。それはとても意義深いことであろう。しかし、そこにフォーカスするあまりに凸凹さをより一層強調し、包含するつもりがかえって分け隔ててしまうことにならないのかと感じる時がある。
フォーカスの矢印は派生元である「私」に向けたらどうだろう。そこには凸凹だらけの自分の心身があるではないか。障がいを見つめることは、相対している健常という概念を同時に見ていることになる。そこには違いはあれど同じような凸凹を持ち合わせた「私」がいるだけだと感じる。
多くの人が思っている「健常」という概念はそもそもあったのか?とさえ感じている。どちらか一方では成り立たない相対概念である健常と障がい。健常という概念はそもそも無いのではないか?と感じていくならば、その概念はだんだん薄れていき、意識せずとも”相対していて一体の”障がいという概念もだんだん薄れ消失していくと感じている。
“しょうがいをみつめる”ことは、自身の“けんじょうをみつめる”と同じことであり、けんじょうが溶けてなくなる時には“しょうがいをみつめる”という見つめる必要がない「言葉」として消失する。
その時、私と対峙している半径5メートル以内にいる「その人」という個に向き合うことができるような気がしている。長男アキマサは肉体こそ無くなってしまったが、私と対峙している個として今もそこにいる。
MASA:若者をはじめ、障がい者も一緒になって、ごちゃまぜイノベーションを目指している。知的障がいのある息子は享年24歳で2021年2月27日に旅立った。関市在住。
vol.209 niramekko Gallery 「昆虫の世界」
vol.209 人生これから!やってみたシリーズ第12弾
やってみたシリーズ第12弾
挑戦し続ける“かっこいい”女性の輝きを表現するコンテスト
「ミセス・オブ・ザ・イヤー2022岐阜」
レジェンド部門グランプリ受賞!
人生には大きな節目が結構あるんですね。友達に「こんなのあるけど行かない?」と誘われて参加したのが、えんぴつカフェ。その回は、自分のやりたいことリストを書き出した後、プチ音楽会でした。それぞれに演奏されたフルート、サックス、ハーモニカ、おりんの音色が心に染みたなぁ。ふと参加している方と話をしてみると「ああ、その人知ってるよ」と、不思議な繋がりも感じてちょっと何かが吹っ切れた感じがしました。そのころは家族間のこと、自身の体調のこと、いろんなことが重なり気持ちが沈んでいたんです。ようやく前を向いて歩いていこうと思い始めたころでした。
その後、数回えんぴつカフェに参加させてもらってます。ここに来ると今までにない空気に触れる気がするんです。自分をしっかり持ち、生き生きとしている人が多いな。自分には何があるんだろう、自分を見つめ直すきっかけにもなりましたね。
昨年の秋、シニアポートレート撮影会ではメイクをしてもらい、「これが自分?」って思う写真をを撮ってもらったんです。お化粧しておしゃれするなんてどれだけぶりだろう。その数日後、思い立って娘に会うため久しぶりに名古屋に出かけました。もちろんおしゃれをしてね。
そんなこんなで本来の自分を取り戻しつつあったある日、えんぴつカフェに誘ってくれた友人が「こんなのあるんだけど」。今度教えてくれたのは「ミセス・オブ・ザ・イヤー2022岐阜大会」というミセスコンテスト。一瞬戸惑ったけれど、その頃、「いただいたご縁はなんでもチャレンジしてみよう」と決めていたんでやってみることにしたんです。実を言うと、独身の頃にクイーン神戸コンテストを仕事の都合とはいえ、途中放棄したことが今でも苦い塊となって心に残っていることにも気づいたんですよ。ダメ元でやってみよう、なんでもチャレンジさ!
審査をパスして本戦への出場が決まると、めまぐるしい日々が始まりました。ウオーキングやポージング、メイクのレッスン、ステージで着るドレスの準備…。
ある夜、「ドレスどうしよう…お金もないし」と布団の中で夢うつつで考えていると、40年以上前に亡くなった母が「着物があるじゃない」と夢枕に出てきたの。「そうだ、母の着物をドレスにリメイクしてもらおう!」。そうと決まれば、ドレスを縫ってくれる人と何度も打ち合わせをして、試着、補正を繰り返しました。
本番でのスピーチには、えんぴつカフェで出会い、励まされた言葉「人生これから」と「今が一番若い」のフレーズは絶対入れよう。6月のえんぴつカフェでコンテスト出場を報告すると、その場にいたみんなが喜び応援してくれたのも励みになりました。コンテストに向かって動いていると、いろんな方から励まされ、協力してくれる。そのひとつひとつが有り難く、感動してます。
そうして迎えたコンテストの本戦。華やかなステージに立つと頭は真っ白になってしまったの。30秒のスピーチをなんとかこなし、ステージを降りて30メートルのウオーキング。どうせ落選だし、気楽にいこうと思ったら楽しくなってきて、ドレスの左右をつまみ踊るようにステップを踏んだんです。
それが良かったのか、なんとグランプリをいただいてしまった!
他の部門の受賞者とともに9月に東京で開催される日本大会へ出場することになりました。こうなったら日本大会でもグランプリを狙って世界大会へと羽ばたいてみるのもいいな。
実は、こんなふうに思える自分が嬉しいんです。ここまで来られたのもいろんな巡り会わせがあったからこそ。周りの人すべてに感謝の気持ちでいっぱいです。そして次なるステージにチャレンジします。なんたって「人生これから!」だからね。
vol.209 人生これから!明るく楽しく!知って得する遺言セミナー
「相続が 争族になる 準備なし」
相続をめぐって揉めるのは、億単位の高額の遺産よりも、5千万円以下のケースが最も多く、全体の74.7%と言われています。遺産が揉めるほどたくさんないよ、とは言えないですね。
法律では遺留分と言って、遺産の分割の割合が決められています。まず配偶者が全体の1/2、残りの1/2を子どもの人数で等分に割ります。だから二人兄弟なら全体の1/4は必ず渡さなくてはいけません。でも、これってどうなんでしょう。たとえば、長男が親と同居していろいろお世話してきて、両親が亡くなった後もお墓や家、土地を守っていかなきゃいけない場合でも、今の日本の法律では、他の兄弟と等分で、それらの事情は考慮されていません。ということは、相続に関して誰かが何か言わなければいけないんです。
「相続は 最初の一歩 私から」
相続のことは子どもたちからはまず言い出しません。残す側がはっきりさせないとダメです。人生100年時代と言いますから、「まだ先のことだよね」「まだいいね」という人は多いですが、これから先いつ何があるかわかりません。今のうちにちゃんと自分からはっきりとさせておきましょう。
「何一つ 持っては行けない あの世には」
持っている財産は自分で判断して遺言書に残すしかないです。遺言には3種類、自筆遺言証書、公正証書遺言、秘密証書遺言とあります。
昨年、新しい制度ができました。自分が書いた自筆の遺言書を法務局が預かってくれ、遺言書として証明してくれる、というものです。遺言書を預けた人が死亡した時には、遺言書が法務局にありますよ、と指定した人に通知もしてもらえます。ただ、遺言書の中身は、法的に有効なのか、弁護士や司法書士にみてもらってチェックしてもらいましょう。
「認知症 その後は無効 遺言書」
お医者さんに認知症と診断されたら、その後に作成されたものは自筆であろうが、公正証書遺言であろうが、一切遺言書とは認められません。認知症でなくても、何かがあって意思表示ができなくなるとか、書くことができなくなることだってあります。そうなったら思いを残すことができなくなっちゃう。準備は1日でも早い方がいいと思います。
「付言には あなたの思い 全て込め」
遺言書には、「付言」というものも書くことができます。付言とは、自分の思い。例えば、長男が生まれた時、育てるときはこんな想いだったよ、みんな愛しているよ、と伝えることができる。その上で、長男には他の兄弟の面倒をちゃんと見て欲しいとか、そういうことを書くことによって、ただどこどこの土地は誰々に、どの貯金は誰々に、だけでなく、思いが伝わるんですね。これはすごく大事な部分だと思うんです。「遺言書 付言をつけて 完成品」と私は思っています。ぜひこの付言というものを考えて欲しいです。
Q&A
Q.例えば1000万円遺産があったとして、遺留分では奧さん500万円、残りの500万円を子どもで人数割りですよね。もしも子どもが「自分はいらないからお母さん使って」という場合手続きは何が必要ですか?
A.何も必要ないです。総額4800万円以下なら相続税はかかりませんので、どんな風にしても大丈夫です。
Q.ちょっと言いづらいんですけど、義父をずっと介護していた場合、それを言えばもらえると聞いたことがあります。長い間お世話してきて何もないのもなんだか…
Aお嫁さんの立場としたらそう思いますよね。調べてみると、通常以上の貢献が必要、とあるんですよ。特別寄与料制度ということですが、特別寄与の要件は厳格で、対価を受け取っていない、通常以上に貢献したなどが必要。このため、詳細に記した介護日誌など、介護をした証拠を残すことが重要です。それも大変というなら、義父さんが亡くなる前に養子縁組して、相続人に加えちゃうというのもひとつかな、と思います。
vol.209 9月10月えんぴつカフェのご案内
vol.209 熱中人 百×消一喜 西部 嶺志さん
生産者と消費者が協力しあうコミュニティ
「百×消一喜」を設立!
神野オーガニック農豊 代表 西部 嶺志 (にしぶ たいき)さん(関市在住)
僕の夢は、「日本中全ての人が国産オーガニック野菜でお腹が満たされること」。
僕の祖母はずっと米や野菜を作っていて、僕はそれを食べて育ってきました。中学生の頃には、祖母が作った野菜を自分が調理してお客さんに出すお店をやりたいということが目標になり、調理士学校に進んで、16才から27才まで飲食の世界にいたんです。
20代前半の頃に、祖母から「農業を嶺志に継いで欲しい」という話がありました。その時は祖母が亡くなるなんてまだ先のこと、とのんびり構えていたんですが、その数年後に亡くなって、農業というものを正面から考えるようになりました。祖母は慣行農法でしたが、せっかく引き継ぐのなら、祖母が守ってきた農地を100代先まで残そう!多くの人に安心して食べてもらえて、持続可能な農地にするためにもオーガニックの野菜作りを生業にしていこうと決心しました。それから一年間、叔父と共に田畑で働くかたわら、独学でみっちりと勉強しました。
その後、農業を開業し定着させるための初期資金の調達と経営面の情報収集のため東京へ行き、様々な職種を経験し、多くの方と農業の未来について語り合いました。そういうことを経て、昨年6月にはようやく「神野オーガニック農豊」として関市神野の地に開業させることができました。
しかし、まだまだ一歩を踏み出したばかりで、思うようにいかないこともたくさんあります。
まずは土つくりが大切と、おからを畑にすき込むといいと聞き、大量におからを運び込んでもらったはいいのですが、半端ない量のおからを手作業ですきこむのは大変でした、朝から晩まで作業しても追いつかず、しまいには積んであったおからが腐敗して、すごい臭いを発生させ、近隣の方に大変なご迷惑かけたこともありました。
そんなふうに試行錯誤の連続ですが、現在では、お米、大根、人参、キャベツ、玉ねぎなどの栽培、販売をしています。また、多くの人に農を身近に感じてもらえるよう、トラクター、種まき、収穫などの体験もしています。
消費者の方に田畑まで足を運んでもらい、実際に体験していただけると、作物や農家への理解を深めてもらうことに繋がるのでは、と思っています。ゆくゆくは体験で収穫した野菜をみんなで料理できるようにしたり、楽しみながら作業を通して、輪を広げたいです。
自分も飲食店経営の時代に、野菜を買ってくれませんか、と打診してきた農家さんに、今うちはこの金額で仕入れてるけど、それより安くできるの?なんて今思えば失礼な対応をしてしまいました。自分が生産する側になってみると、野菜ってそんなに安く作れるもんじゃない、低い価格なら良しとするってどうなんだろう、とつくづく感じます。
ただ、今はオーガニック野菜は高くてあたりまえとされています。それでは手が出ないわ、という消費者さんの気持ちももっともです。でも、オーガニックの野菜も慣行農法の野菜と同じ値段でスーパーに並べられていたらどうでしょう?僕はそんな日が遠からず来ると信じています。
人の命を支える食。その大きな部分を担う農。それは農家だけのものではなく、もっと多くの人がそれぞれの視点から関わり、より良い方向へと進んで行くことがベストなのでは、と思います。
こどもたちの未来に、より豊かな食と環境を残していきたいですからね。
神野オーガニック農豊
かみのオーガニックのうほう
岐阜県関市神野地区。津保川と山々に囲まれ、緑豊かな地に祖母から引き継いだ農地は7反。他の人の農地も5町程あるが、耕作放棄地も多く、いつかその土地全部でオーガニック野菜が育てられることを西部さんは願っている。
生産者と消費者が、共に日本の農業を守る“共農”コミュニティ「百×消一喜」(ひゃくしょういっき)を設立しました。関心のある方はどんどん参加していただきたいです。詳しくは神野オーガニック農豊へ。
vol.209 夢か悪夢かリニアが通る!vol.38
毎回のように訃報から始めるのは気が引けてしまいますが、安倍晋三元首相が参院選応援演説中に凶弾に倒れた事件は、未だに世に暗い影を落としています。首相だった安倍氏は2016年、リニア中央新幹線建設への3兆円もの財政投融資を決めました。背景には安倍氏の「無二の親友」で先日亡くなった葛西敬之・JR東海名誉会長の存在があると言われ、当時、国会で追及が続いていた森友学園、加計学園になぞらえ「第3のモリカケ問題」と指摘されました。2人の強力な「牽引車」が世を去った今、迷走するリニアはどこへ向かうのか、残された私たちは見極めていかなくてはなりません。 井澤 宏明・ジャーナリスト
「最悪」のシナリオ
「不適ではないか」
静岡県の川勝平太知事は8月8日、リニアの南アルプストンネル建設が計画されている大井川源流部を視察しました。トンネルから掘り出される残土置き場のうち、最大規模のものが計画されている「燕沢」について、「ここは不適ではないかと思います」と発言し波紋を呼びました。
JR東海は燕沢近くの大井川沿いに東京ドーム約3杯分約360万立方メートルの残土を処理する計画です。盛り土は高さ最大約70メートル、奥行き約600メートル、幅最大約300メートル。昨年7月発生した熱海市の土石流約5万5000立方メートルの60倍以上にもなります。「不適」だと考える理由を川勝知事は次のように述べました。
「ここはどうして平坦になっているのか。長谷川先生によれば、(上流の)上千枚沢の方から大規模な土石流が2000年に4回起こって、ここに天然ダムを作った。(中略)天然ダムが作られるような、土石流が流れてくるようなところに盛り土を盛って大丈夫かという議論があります」
知事が口にした長谷川先生とは、この連載15回目(2018年11&12月、186号)の「『安全神話』に守られて」(にらめっこHP参照)に登場した長谷川裕彦・明星大学教授(自然地理学、当時は准教授)のこと。
中日新聞が長谷川教授の現地調査をスクープしたのは18年12月31日。1面と社会面に「リニア工事 葵区の残土置き場 過去2000年 土石流4回」「専門家『巨大地震で土砂ダム恐れ』」という見出しが躍り、こう書かれています。
「残土置き場では過去2000年に少なくとも4回、大井川まで到達する『岩屑雪崩』が発生した可能性が高いことが専門家の調査で分かった。南海トラフ巨大地震などが起きれば、土石流が天然ダム湖を造り、大雨などで決壊し下流域に被害が及ぶ恐れがある」
記事中でJR東海は「当社で実施したシミュレーションでは残土の有無にかかわらず、大規模な土砂崩れが発生しても大井川まで届かず、土砂ダムはできない。従って下流部への影響はないと考える」と答えています。このスクープは残念ながら静岡県外の中日新聞には掲載されませんでした。
「東電と変わらない」
長谷川教授は、静岡市の有識者会議「中央新幹線建設事業影響評価協議会」の委員も務めています。17年2月8日に開かれた第5回会合では、JR東海が行った深層崩壊と100年に1度の規模の洪水が起きた時のシミュレーションについて厳しく迫りました。
「ちょっときつい言い方になってしまうが、それでは東日本大震災前の東京電力の考え方と変わらないと言われてしまいかねない。ここはぜひ、『最悪のシナリオ』をチェックしておくべき」「地形学者の目で万年のオーダーで山の地形を見てきた者からすると、明日起こる可能性もある。そこをまったく無視するというのは。信頼を得るためにもぜひ、ご検討いただきたい」
静岡市のHPに有識者会議の議事要旨や議事録が公開されていますが、なぜかこの5回目だけは欠けています。市環境創造課に問い合わせると、「不手際で議事録をなくした」とのこと。
長谷川教授の指摘から5年余り、JR東海が「最悪のシナリオ」を検討した跡はありません。8月8日の川勝知事の現地視察に同行した宇野護・JR東海副社長に尋ねると、次のような答えが返ってきました。
「(JR東海の)シミュレーションに専門的裏付けがあると考えている。それでも、熱海(土石流)の話もあったし、色々と懸念、不安があり、それを受け止めてしっかり払しょくしていく」
「最悪のシナリオ」は果たして検討されるのでしょうか。
vol.209 ボーダーレス社会をめざしてvol.67
NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子
声をあげる
支援先に向かうため、岐阜駅で電車を待っていると「おまえ、そこで何をしてるんだ」「タバコ吸うのをやめろ」「どこだと思ってる」と青年が大きな声を出していました。相手は中年の男性。その青年はニット帽をかぶり、リュックを背負っていて、私はちょっと苦手なタイプでした。当たり前の事なのですが、人は見た目で決めてはいけないですね。
多くの人は、巻き込まれないように見て見ぬふりをしてしまいそうなのに、その青年はすごいです!この青年のように明らかに間違ったことに大きな声をあげられるでしょうか?今の私はできません。仕返しをされるのが怖くてできません。
長い人生の中で、大きな声をあげて、どれだけ嫌な目に合ってきたことでしょうか。「正義は勝たない」とまで脳の髄まで染み込まされています。大きな組織の前では、一人の意見なんてちっぽけなものです。声をあげるという事は、覚悟がいります。自衛しようとすれば、声なんてあげられない世の中になってしまいました。
若い頃は、正義は勝つと信じていました。いやいやそんな甘くはありませんでした。しかし、息子のような知的障がいのある人たちのために、私にできる限りの声はあげてきたつもりです。ある会議でいかに教育現場で専門性に富んだ人材が必要か訴えたことがあります。今はそんなことはないと思うのですが、昔は特別支援学級の先生が障がいを全く知らないで担任されるということがありました。「私たちの子どもは、1分1分が大切です。先生が何もご存知ないと1年が台無しになってしまいます。是非、専門の教育を受けた人を担任にしてほしい。」とお願いしたことがあります。
私の子どもはもう成人していたのですが、これからの人のために訴えました。その時に議長が言われたことが今でも鮮明に残っています。「親がそんなことを言える時代になったのですね。」と。その人はどこかの大学の教授でした。こんな人が障がいの専門知識を教えているのだと思ったら情けなくなりました。 しかし、その時に関係者の中の一人が、私に近寄ってきて「伊藤さんよく言ってくれた。」と小さな声で言われました。なんでこんな大切な事が、くだらないセリフで終わりになってしまうのでしょう。今はこんな事はないと信じていますが、声をあげない限り伝わらないことがあります。
どんなことでも理不尽と思ったことは、一人ではなく、思いを同じくする人と一緒になって、声をあげ続けなくてはいけないのだと思います。
vol.209 モザンビークからレポートvol.3
Inhlekani (シャンガナ語:こんにちは)!!
前回「モザン人は畑と共に生きている!」と公言しましたが、実際どんな料理を食べているのかご紹介します。
モザンビークには、美味しいものがたくさん!健康的なものがたくさん!です。
この国の鍵になる食べ物はシマ(とうもろこしの粉を練ったもの)とピーナツと様々な緑の葉っぱ。一言で葉っぱと言っても、キャッサバ芋の葉っぱ(matapa)、さつまいもの葉っぱ(Matsimbo), 苦瓜の一種の葉っぱ(cacana)、かぼちゃの葉っぱ(Mbowa), アマランサスの葉っぱ( tseke) などなど、日本では実しか食べないような葉っぱも食べます。こんなに沢山種類があるのに料理方法を聞くと、「ピーナッツの粉を入れて煮込むの。ココナッツミルクを入れるともっと美味しいよ」と返ってきます。
どんな葉っぱを使っても、Carir de amenduin (ピーナッツ煮込み)と言います。(私は本気で3ヶ月間、ピーナッツを入れたカレーだと思ってました)当たり前だけど、同じ様に料理しても栄養価も違うし、葉っぱの好みも千差万別。煮込めば煮込むほどピーナツのコクが出て、どろっとしてきて本当に美味しい。シマやちょっとパサっとしたご飯とよく絡むんです。とろけます。スプーンが止まりません!
ここで面白いのは、割と苦味のある葉っぱも多いけど子供も大好きということ。舌の構造が違うんじゃないか!?と思うほどです。もしかしたら、これにも訳がありそう。(予想です)モザンビークをはじめとしたアフリカ諸国はマラリア汚染国。蚊が媒介するため、予防がなかなか難しい!コロナなんて非ではないほど高い致死率で、5歳未満の子供の死亡原因1位になることが多いです。そのマラリア予防になっているかもしれないのが、この緑の食べ物たち。簡単に言うと、血液サラサラになって蚊に刺されにくい体になると言ったところですが、野草の中には実際にマラリア予防になるという研究が進んでいる葉もあるんですよ。あぁ、やっぱり身体は知っている。こんなことを知る度に、厳しい環境の中にも生きていく道はある!といつも思います。
モザンビークは5歳未満の子供の45%が慢性低栄養状態で、5歳未満の死亡率は74人/1000出生(日本は2人/1000出生;2019年ユニセフ))。普段接する、シャイだけど芯が強くて、踊り好きの人々からは、なかなか想像しづらい現実。それでも、「こんなに食べ物に恵まれた国!元気になる方法をみんなで探そう!」と思うと同時に、「これが動物としての人間の自然な生命力ってことなのかな?」と思うこともあります。どんな命も救われて欲しいけど、どんな命もいつか終わりを迎えるものだから。
モザンビーク人はどんな生き方を望んでいるんだろう??モザンビーク人の幸せの一つに、「元気」は入っているんだろうか??
vol.209 菌ちゃん野菜応援団vol.30
今年の夏野菜はひと味ちがう??
いつも草の勢いに負けて野菜が埋もれていた私たちの畑ですが、今年はこまめに草抜きをしてくれた方のお陰でかなり畑らしい!!なので取りそこねることも少なくもりもりと野菜が取れています。またこれが味が濃厚で美味しいんです。虫食いも少ないしね。
オーガニック野菜を育てることは難しいと言われがちですが、土さえ整えばあとは基本待つだけ。土にどれ程手をかけられるか、家庭菜園は本当にそれだけ、なんです。
土に微生物がたっぷりいれば、そこにある有機物はどんどん分解され、成長に必要なミネラルやビタミンが土に増えていく。それをこれまた微生物が介在してくれることで、たっぷり吸い上げることができた野菜は各種栄養素が豊富になり、病害虫に強い個体となる。結果無農薬でも美味しい野菜が育つ。という、図式。
もうね、ビックリするほどシンプルなんです。ようは、土の中にいかに各種微生物を住まわせ続けることができるか。有機農法でうまく野菜が育つかどうかはそれだけと言っても過言じゃないと思います。
それがわたしがここでずっとお伝えしてきた草堆肥のやり方であり、生ごみ堆肥のやり方。土ごと発酵させるやりかたなんですよね。そして、これは私たちの体内も同じこと。
腸と土は相似系をなしていますから、私たちが元気で生きていきたいと思ったら腸内微生物の様相を豊かにすることが必須条件。
こんなご時世でもありますし、次回から少しそんな話をしてみたいと思います。
vol.209 ここいく日記 はじめの26歩!
学べば学ぶほど素敵!と思える性のこと
私が性教育(いのちの授業)に出会ったのは子ども劇場で大人の性教育の授業を受けたのが始まりでした。私にとって、苦手な分野だったけど先輩ママさんに「目から鱗!ぜったいに受けた方が良いよ」と、勧められたのがきっかけでした。
むかしから、性の話=エッチと言うイメージでしたが、三人の娘を育てるうちに、あまりにも自分が、性に対して知識の無いことを自覚し、『無知ではいけない、まずは自分も学ばなければ!』と思い参加したのです。
性教育を学んでいくなかで、性=エッチと言う思いは無くなり、「性と言う字は、心が生きると書くんだよ。つまり、生き方なんだよ。」と言う言葉が、ストンと腹に落ちました。
性教育を学べば学ぶほど、何て素敵なんだろうという気持ちが溢れ、私は私のままで良い、あったかくて包まれたような許されたような気持ちになりました。
また、誰かに評価されるのではなく、ありのままの自分、出来ない自分も全て認めて好きになる、そんな気持ちになったことを思い出されます。自分を好きになれることが、こんなにも素敵なことなんだなと感じました。
性教育に出会えたこと、素敵な恩師や仲間たちに出会えたことが、私のターニングポイントになりました。性教育の知識を得て、子育ても、子どもの人権を尊重することも学びました。
それからは子どもへの叱りかたが変わっていき、相手を傷つけないような言葉を選んで使うようになりました。パートナーとも、学んだことを共有し、「ありがとう。」「いってらっしゃい。」など、どんな些細なことも言葉で伝え合えるようにしたら、喧嘩することも少なくなりました。
子育てもひと段落した私には、「次は何ができるだろ?自分の子が幸せになるためには、まわりの子どもたちも幸せになって欲しい。何かあったら話しを聞いてくれる。見守ってくれてる。地域でそんな存在になれたなら良いなぁ」と思っています。
ここいくの授業の中では、最後のメッセージの絵本を読みます。
人の声の温かさ、心地良さを感じてもらえたらと、想いを込めて届けます。
大人になり、次の世代に繋げていくことの必要性を知り、「子どもたちは幸せになるために生まれてきた」ということを伝えることが大切だと感じています。もちろん、私たち大人も幸せになれます。生き方=性教育を学べば、きっとなれますよ。
担当:ここいくメンバー・加藤 佳代でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)
vol.209 Phto Gaiiery プチこども芸術村
まっさらなキャンバスに、大人も子どもも思いのままに絵筆を滑らせる。しかも、極上の音楽を聴きながらのライブペイント。創作する、音楽に合わせて身体を動かす、五感に刺激たっぷりのセッションを楽しみました。午後はスマホの雨雲情報通り、13:30にすごい雨!!と風!川遊びで濡れた体ではあったけど、自然の振る舞いにみな呆然。でも、自然の中で生きていることを実感できた瞬間でもありました。そんなこんなで、第2セッションは、午前とはまた違った作風になりました。
最初に一筆入れるのは緊張するねと思うのは大人。子どもはそんなのおかまいなしに自然に筆を入れる。きっかけさえあればあとは自由!それがこども芸術村のいいところ(^^)/
こども芸術村が今後どんな展開になるか、要チェック!アートは国境を越える!いろんな文化と交流できるといいね!
こども芸術村・事務局 各務原市新栄町3-15 にらめっこ編集室内 こども芸術村 058-383-8666 info@niramekko.com
vol.209 プレゼントコーナー
209号PRESENTS
プレゼントご希望の方はハガキまたはe-mailで、下記のアンケートを1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
1-あなたの好きな発酵食品ってなあに?
味噌、納豆、塩麹、キムチ、チーズ…腸内環境を整える発酵食品。あなたのオススメの食べ方、教えて!!
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望 を必ずお書きください)
※CとDは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、 家族構成
A.デンパーク秋のディキャンプフェア ペア招待券
安城産業文化公園デンパーク様より…3組様
秋の1日を家族、仲間でのんびりバーベキューしませんか?普段持ち込み不可の会場内が各自グッズを持ち込める大型BBQ場に変身!他にも会場内では、おいしいグルメが大集合&ハッピーママパークも同時開催!詳しくはHP参照!https://www.denpark.jp/
B.CINEX 映画招待券 シネックス様より…ペア3組様
映画館で作品のストーリーにはまりこんで、泣いたり笑ったり。
そんなひと時が疲れた心をリフレッシュさせてくれます。すてきな作品に会いに映画館へGO!写真は映画「1640日の家族」の一場面。岐阜市柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。
C.天下布武 信長バナナ 2本セット 信長バナナ(合)様より…3名様
岐阜県で栽培、収穫、販売!栽培期間中、農薬、化学肥料は使っていませんので皮まで食べれる安心・安全なバナナです。糖度も25度前後と高く、黄金の香りのバナナです。
にらめっこ編集室でお受け取りください。
D.ダンボールコンポストセット いのちの循環プロジェクト様より1名様
キッチンから出る調理くずや食べ残しはすぐに捨てたくなりますね。でも、手放すならこのコンポストへ!バクテリアが生ごみをパクパク(分解)してくれて、とてもいい堆肥になりますよ。セット内容:基材(燻炭・ココピート)ダンボール・カバー
にらめっこ編集室でお受け取りください。
vol.208 そもそも循環するってどういうこと?
そもそも多様性ってなんだ?オックスフォード英語辞典によると、多様性(diversity)は、「互いに非常に異なる多くの人や物の集まり」と定義されている。例えば、自然界にあらゆる生物が存在することを「生物多様性」と言い、近年その喪失が環境の観点から問題となっている。ってことは、捨てる神あれば拾う神ありってこと?みんな違ってみんないいってこと?いろんな人がいると考え方や価値観(わかりにくい部分ではあるけど)があるからこそ、捨てる神あれば拾う神…に繋がるのかな。
捨てられたものをアップサイクル するのも多様性のなせる技。少し視点を変えて、私たち「個人」、そして人間同士の「関係性」に目を向けてみると、さまざまな観点からその意味を考えることができます。このほか、性の多様性、食の多様性、働き方の多様性、美しさの多様性…etc.といったように、特定の分野における多様性についても挙げられます。
循環を考えたとき、再生に行き着きますが、More goodの思想と多様性のコラボレーションは欠かせないということになりますね。
リニアエコノミー(直線経済)から、
サーキュラーエコノミー(循環経済)へ
「自然は直線を嫌う。」18世紀のイギリスの造園家、ウィリアム・ケントが残した言葉です。
今、世界では「資源を採掘し、ものを作り、使って捨てる」という一方通行のリニアエコノミー(直線経済)から、廃棄や汚染を出すことなく資源を循環させ続けるサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行が叫ばれています。これは、自然に嫌われるシステムから自然に好かれるシステムへの移行とも言えるかもしれません。
私たちはつい自然と人工物を分けて考えてしまいがちですが、人間が手を加えて創り出したものを人工物、そうでないものを自然だとするなら、もはや人類の活動が気候危機や生物多様性の喪失など生態系全体に多大な影響を及ぼしている現状において、人間が関わっていない手つかずの自然が地球上に存在すると言えるでしょうか。すべてが相互に影響を及ぼしあうシステムの中でつながっていると考えると、見えていたはずの境界線がとたんにぼやけ始めます。循環するシステムへの移行とは、私たち人間が持つ眼差しを変え、今すでにあるこの世界を違った視点から捉え直すことなのかもしれません。
そもそもシステムとは人間の思考から立ち現れるものであることを考えると、何か大きなものを変えようとするよりも、一人ひとりが自分の中にいつの間にか身につけてしまった眼差しの偏りに気づき、物事に対する捉え方を変えていくことのほうが、循環する経済や社会への近道となる可能性もあるのです。
目の前にあるものが廃棄物なのか資源なのか。「脱」を枕詞につけられたプラスチックや炭素は、本当に悪者なのか?循環する経済や社会というビジョンは、私たちにこうした本質的な問いを投げかけています。
再生とは、循環の原則
「Less bad(負の影響を減らす)」ではなく「More good(正の影響を生み出す)」を実現する「Regenerative Design(再生するデザイン)」
「再生」とは、一度働かなくなった状態を、再び働く状態に戻すことを指します。つまり、「自然のシステムを再生する」とは、自然に本来備わっていた循環のシステムをもう一度もとの状態に戻すということ。そのためには、人間が自然のシステムを乱したり壊したりするスピードを緩めるだけの「Less bad」の考え方では難しい。人間の活動を通じて自然のシステムを整え、よりよくしていく「More good」に移行していく必要があるのだと思います。
例えば、「里山」。里山は、人間が自然に介入し、関わることで豊かな生態系が保たれている場所。奥山でもなく人里でもない里山という曖昧な「間」に、人と自然とが共生しながら持続可能に繁栄する仕組みが作られているのです。海と陸の間にあるサンゴ礁など、異なる生態環境の交わる境界線の部分に、異なる多様な生物が交わりあうことによって独自の豊かな生態系が育まれるようにどちらとも言えない「間」にこそ、創造とイノベーション(変革)の余地があり、この「間」を捉えるのが、循環です。
“自然を壊すのではなく、再生できる”という考え方は、人間にも優しい。” Less bad” の思想を突き詰めると、自然にとって人間はいないほうがよいという結論になってしまいますが、“ More good”は、人間という存在を肯定してくれる。人間の存在を否定するのではなく、むしろ肯定的に捉えながら、自然と再生的な関係を作りあげていく。
循環は、相手を否定するのではなく包むこみながら、よりよいシステムへと進化していける概念です。
多様性は、循環を生む
循環するシステムには、多様性が必要。自然界には廃棄物が存在しません。誰かの廃棄物は、必ず誰かの食料となる。それではなぜ人間の世界には廃棄物が出てしまうのでしょうか。それは、一つのものから多様な価値を引き出せる多様な価値観がないか、それらが出会っていないからでしょう。廃棄物を価値ある資源とみなすためには、異なる価値観を持った人同士が出会う必要がある。同じ価値観を持つ人にとって、ごみは同じようにごみでしかないですが、異なる価値観を持つ人は、そこに価値を見出せるのだから。
そう考えると、廃棄物のない世界に必要なのは、価値観の多様化であり、眼差しの多様化です。人々の価値観が多様化し、異なる価値観に出会う機会が増えれば増えるほど、あらゆるものに価値が見出される可能性も増えていく。画一性を求めるシステムではなく、多様性を求めるシステムに変えていくと、価値は自然と見出され、結果として循環が生まれていくのです。
画一性を求めるシステムの枠に自分を当てはめようとするのではなく、ありのままの自分を大事にすること。オセロのマスのように代替可能な □(マス) になるのではなく、凸凹のままでいるからこそ、循環の鎖の輪をつなぐことができる。世界に多様性を増やすはじめの一歩は、自分らしくあることでしょう。
循環する経済と社会の本質を考える
【ウェルビーイング(良い状態であること)特集 #16 循環】より抜粋
vol.208 目指そう!循環生活
江戸時代は「エコ時代」だった!
江戸時代のどういった点がエコだったのでしょうか?今から約420~150年前の社会から、現代社会に生かせる暮らしのヒントを探っていきましょう。
新しい循環生活のヒントは江戸にあり
江戸時代の日本は、生活に使う物資やエネルギーのほぼすべてを植物資源に依存していたようです。鎖国政策により資源の出入りがなかった日本では、さまざまな工夫を凝らして再生可能な植物資源を最大限に生かし、独自の循環型社会を築き上げるしかなかったんですね。植物は太陽エネルギーとCO2、水で成長することから、言い換えれば江戸時代は太陽エネルギーに支えられていた時代だということもできます。『大江戸えねるぎー事情』や『大江戸リサイクル事情』などの著書を持つ作家の石川英輔氏は「江戸時代の生活は、化石燃料に頼らずに生きるための知恵と経験の集積であり、太陽エネルギーだけで生きるとはどういうことなのかを知るために、これほど具体的でわかりやすい見本はない」と語っています。
にらめっこでも過去記事にソーラークッカー、ソーラーフードドライヤーを掲載しました。(にらめっこのHPでVol.159「アウトドア特集」Vol.162 I’m Challenfgerでは「月3万円ビジネス 吉岡翔一朗さん」の記事中にソーラーフードドライヤーのワークショップの模様が掲載されています。まさに“太陽エネルギー”をフル稼働させた内容です。人知を結集すれば、「早い・簡単・便利」という魅惑的なシステムに取り込まれずとも、創意工夫のある暮らしにシフトすることで、循環が生まれてくるのではないかと思います。江戸時代まで遡らなくても、暮らしの中で、「今あるもの」を最大限利用することが循環生活の第一歩と考えます。
江戸時代がエコな理由
① 植物資源に支えられていた。
植物は太陽光、CO2、水による光合成で成長するため、必要なエネルギーも太陽エネルギーだけでまかなわれています。あらゆる工夫を凝らして再利用可能な植物資源を最大限活用する中で、自然と独自のリサイクルシステムが構築されたようです。化石燃料に頼らずに生きるための知恵と経験が詰まって現代における循環型社会を実現する上で理想的な見本となっています。
② 徹底したリサイクル文化で楽しみながらリサイクル!
例えば着物。江戸時代は市場に出回っている着物の大半は古着→おむつや雑巾→ボロボロになるとかまどや風呂釜などの燃料→灰は農業、酒造、陶器づくりに利用。また壊れたものを直してくれる「修理屋」が発達。「これ以上は修理できないのでは…」というレベルまで使い切ってもなおゴミにしないところが江戸の凄いところ。あらゆるものを買い取る業者もおり、新しい商品づくりに活かされていたそうです。(まさに多様性!そしてアップサイクル !)
③食材は「必要な時に必要な分だけ」
行商人が家まで売りに来る魚、豆腐、野菜、などをその都度買っていたため、食材を一気に買い溜める必要がありません。(保存するための冷蔵庫もなかったしね)買う際は自前の容器で量り売り。当時の人々は限られた食材でも最大限美味しく食べられて満腹になるよう、様々な工夫を凝らしました。 江戸時代に食品ロスが出ることは滅多にありませんでした。
現代にも活かせる江戸時代の「エコな習慣」
2020年7月から始まったレジ袋有料化以降は風呂敷人気も高まっています。多種多様な使い方ができる点も魅力。前号にも掲載した「生ゴミコンポスト」もエコな暮らしにぴったり。自家製の堆肥を使って育てた野菜を食べ、そこから出た生ごみはまた堆肥化するという流れは、まさに「小さな循環型社会の実現」だと言えます。
庭に多様性のある菜園を作ってみる
これから私たちの暮らしはどうなっていくのだろう。予測がつかないことで右往左往したくないので、食料の自給に取り組む人が増えてきました。編集部では毎年大豆を作りその豆で味噌を仕込んでいます。今年は5月20日にタネをまき、苗となったら移植します。駐車場の一角に菜園も。ごちゃ混ぜ菜園ですが食卓の彩りとなり、毎日感謝していただいています。生ゴミコンポストで堆肥を作り、土に。ここにも小さな循環が成り立っています。
vol.208 ぎむきょールーム 熱中症とマスク、大丈夫?
第1部「新型コロナを正しく知ろう」
やまなか皮フ科 院長:山中 新也氏(やまなか しんや)
2000年、岐阜大学医学部卒。岐阜大学医学部附属病院などを経て、2021年7月にやまなか皮フ科(愛知県一宮市)を開院。全国各地で公演。YouTube登録者1万人、Twitterフォロワー2万6千人超え。
感染症について
自分の身の回りのことを感覚で感じ取ることが大事。テレビが本当のことを言っているとは限らない。
新型コロナ、最初はすごく怖いっていう話でした。人がバタバタ倒れ、致死率が高い、から始まった。でも、本当に怖いのか?マスク、手洗い、消毒とか、外出自粛しろとか、そういうことって本当に必要なのか。今の時代、自分で判断しなきゃいけないんです。テレビが報道しているから、政府や専門家が言っている、周りがみんなそうしているからとか、ではなく自分の感覚をまず信じて。
そして、賛否両方の情報を調べて、どっちが納得いくのかが大事です。マスコミの報道は、「感染者数を増やさないため」です。PCR検査で陽性の数、これが増えたら何が問題なのか。しかも無症状です。以前は増えると人がたくさん死ぬ、重い肺炎が出てくる、医療崩壊するという話がありました。でも実際どうなんでしょうか?最初何百人で騒いでいたけど、今は何千何万人です。当初よりめちゃくちゃ増えている。なんか数字だけが一人歩きしています。結局それで何が起こっているか、何か実感がありますか?
比較してみることも大事
そこで、インフルエンザで比較してみます。僕らは毎年インフルエンザを経験してきました。インフルエンザは毎年1000万人の患者が出て、1万人が亡くなります(うち子どもは50人)。毎年ですよ。でもマスコミは取り上げないです。僕たちは何も気にせず普通に過ごしていました。マスクもせずに普通に。
コロナはなぜか累計です。一年経ってもリセットされずに、どんどん数字が増えていきます。コロナ禍の今は、なぜかなんでもない人に検査を勧め、陽性だったら「コロナ感染者です」となります。そこが全然違うんですね。4月8日までの検査陽性者数670万(累計)、しかもほとんどが無症状です。
2016年の報道では、「今月14日までの1週間で報告されたインフルエンザの患者数は、全国で推計およそ205万人でした。200万人を突破したのは、今シーズンで初めてです」と。
1週間で200万人です。一日30万人。全然桁が違うし、患者、と言ってましたよね。ちゃんと症状のある人たちですから。
インフルエンザの感染者は症状があります。熱や咳が出て医者にかかってインフルエンザと診断がおります。
コロナは患者と言えないですね。ほとんどの人が無症状ですから。
ですから、なんとなくおかしいと思ったら、その感覚を大事にしてください。そして自分を守るためにちゃんと調べてください。
次にマスクについて
ずばりいうと、マスクには感染予防の効果はないです。これは以前からわかっていたことです。マスクが万能なアイテムみたいになっていますが、今年の4月の国立感染症のHPを見ますと、感染の経路は空気感染と書き換えました。今までは飛沫感染(※)でつばが飛ぶ、このつばを防ぐにはマスクが有効だ、という理由からでした。しかし今は空気感染となっています。
アメリカは昨年から空気感染を感染経路として、換気などを重点項目としてあげています。ですから、アメリカはもうマスクをしていません。マスクをしても意味がないからしていないんです。アメリカはマスク義務でしたからね。法律だったんです。3月10日に最後の州がマスク義務を撤廃。強制が解除されたらみんな外します。日本は最初から強制も何もされてない。お願いされているだけなんですよね。
ただし、感染している人が、咳とかくしゃみをするときに飛沫という形で、ウィルスが出ていきますので、その飛沫をしっかり抑えるためにマスクは有効です。そこから周りに広げないためにも、症状のある人はむしろ使っていただきたい。一方で症状のない方がマスクをしていても感染症の予防につながるという証拠はないです。
鼻と口をしっかり覆ったマスクをつけている人とつけてない人を比べて、感染症、インフルエンザ、あるいはインフルエンザ様症状の発症率には差がないという研究があります。こういう論文とか出さなくても、実生活でわかってくると思うんです。なんども言いますが、実生活での感覚が大事です。
(※)飛沫感染では病原体が空気中を漂うことはない。
(※)空気感染では病原体が飛沫核に乗って浮遊するので、空気の流れは大変気になります。
第2部「マスク学校生活の影響とこれから」
長屋 千賀子氏(ながや ちかこ)
小学校の教員・講師として20年以上勤務。コロナ禍の感染症対策が与える子どもたちへの影響を憂慮して2022年3月に退職。合唱が大好き。
コロナという未知のウィルス出現で2020年3月、いきなり学校が休校に。3月はまとめの時期であり、新しい生活の準備のための時期なんですね。卒業式も保護者一人だけとか、入学式も始業式もやりましたが、次の日から休校です。そして分散登校で午前、午後に分けての授業。修学旅行、宿泊研修はなし。給食は黙色、シールドで囲って食べます。
新しい生活様式、と誰かが言い出しましたが、私は、マスク、消毒はしません。常時マスクをするのはからだと心の発達に悪影響があると思っていますから。予防効果も疑問です。管理職にはマスクをすると体調を崩すから、と言っています。ほどなく地域の方から苦情が来て、「(マスクしてないなら)さようならという声かけはやめてください」と。なら、10m離れて「さよなら〜!」って言いました。
私は音楽が担当なんですが、歌うこともリコーダーもなしで手拍子のみ。授業ではマスクを外し壁に向かって歌う。窓を開け外に向かって歌う…。
昨年のNHK学校音楽コンクールでは不織布のマスクをつけて歌うことが条件でした。なんどもずり落ちるので、マスクをあげながら歌っている子どもたち。今年度も不織布マスク着用です。口も鼻も塞がれていたら歌えません。誰かが「マスク外して歌っていいよ」と言わないと。ただ、もう外したくない子もいます。顔や表情が隠せるからのその方がいいって子も。先生が外さなかったら、子どもは誰一人外さないです。
ガイドラインでは、グループで向かい合うことを禁止しました。英語の授業は、繰り返しはなし。音楽は、声を出さないで心の中で歌いましょう。体育は屋外ではマスクを外していい。ですが、子どもたちは外さないです。放課後はマスクをつけたまま。対策として塩飴を配ったりしていますが、そのゴミは少なくありません。下校後は職員がそこらじゅうを消毒して回ります。
どんな場面でマスク指導しているか、アンケートをとりました。友達と帰るとき、話してはダメ。それなら、マスクする!だって、友達を話したいし遊びたいから!というのが子どもたちの反応です。
学校目標は「自分で考えて自分で行動できる子」なんですけど、それが実現できていないです。子どもたちは素直すぎるんです。誰かが外すのを待っているんです。そして「つけなくていいよ」という言葉を。
この講座に参加して。
第3部は意見交流会でした。一つのテーブルに5〜6人。これからの子ども達の感染対策について意見交換。そして発表。印象に残ったのは、「マスクしているのはダサい」という雰囲気を作ろう!という意見。まさに、雰囲気に左右されるという日本人気質を鋭く突いた意見でした。エビデンスも大事ですが、そういう流れを作ることが大事と。親方日の丸的思考では、自分で判断するのを避けてしまう。
今朝(6/3)登校時の子どもに会った時、「おはよう」と声をかけたのですが、ノーマスクの私を避けるように電信柱に隠れた女の子。その距離5mはあったんだけどなぁ。遠くで心配そうに見守る母親はマスクしていました。この現実を考えると、一筋縄ではいかないと感じています。まず、大人から外しませんか?山中先生の最後に、「本当に必要かどうかをちゃんと考えて。医療に頼りすぎず、自分の免疫を作ることが一番大事です。同時に心のあり方も大事ということがわかってきています。でもあんまりシリアスにならずに、おおらかに、健康にこだわりすぎないっていうか、そこが基準じゃなくて、何かをしたいからそのために健康でありたいと。自分を肯定すること、自分が楽しいが一番。そうすると人に優しくできたりするんです。」コロナ禍で私たちの生活に色々な影響が出ていますが、悲観することなく過ごしたいと思いました。
第4部「心と身体を健全に育むには?」
各務 亜紀氏 結愛ポート 代表
このお話は次号で詳しくお伝えします。
vol.208 アウトドア特集 燻製にTRY!
安い、お手軽、簡単!組み立てて網の上に食材を置いて、下に付属のアルミの皿に火をつけたスモークウッドを置く。これだけです。
だいたい時間は食材によっても少し変わりますが1〜2時間くらいでいいです。たまに確認して色合いを見てください。
また、ダンボール燻製は温燻と言ってあまり高くない温度で燻製しますので、火を通す食材は燻製後に火を通しましょう。
オススメ食材
① 定番のチーズ プロセスチーズがいいです。ゴーダチーズやベビーチーズもいい。お酒に合いますよ!そのまま燻製できて楽チン!
② 煮卵 煮卵は作った後水気を拭き取り乾燥させてからやるといいでしょう。そのまま食べてもいいですが、燻製した煮卵でポテトサラダを作ってみたらめっちゃうまい!
③ ししゃも ほんと、ししゃもは燻製するとうまいんだなー。
④ 豆腐 燻すと、チーズのような食感を楽しめます。ポイントは、豆腐の水切りをしっかりすること。半日以上重しをのせておこう。
⑤ バナナ バナナをしっかり燻すと、ウイスキーやブランデーのような味わいに。食感はとろとろ、まったり。好みが分かれる味ですが、やみつきになるという人も続出!皮ごと燻せばよいので簡単です。
⑥ 明太子 そのまま食べられるので、火を通しすぎなくても大丈夫。ほどよくレアに仕上げるのがおすすめです。短時間でできあがりますが、燻したあとひと晩おくと、深みのある味わいになりますよ。
★燻製って結構好みありますのでいろいろな食材で試してみてくださいー。燻製後はすぐ食べるのではなく少し風に当てて時間を置いたほうが美味しいです。
その他、たくあん、ミックスナッツ、ちくわも美味しいですよ〜。
オートキャンプ場やBBQ場によっては、燻製を禁止している場所もあります。事前にWEBサイトなどで確認しておきましょう。また、たとえ禁止されていなくても、混んでいる場所では煙でトラブルになることも。楽しくキャンプ燻製を楽しむためにも、周りへの配慮を忘れずに!
作ってみよう!燻製塩
塩そのものを燻製して、その塩を食材や料理にかければ、なんでも燻製風味に!家で作ってキャンプに持っていけば、手間いらずで燻製の風味が楽しめます。
材料ーーーーーーーーーーーーーーー
ボウル2個 、ボウルの直径より小さな脚付きの網、アルミホイル、燻製チップ、塩(今回は20g。シンプルな塩)
*ボウルや網は、100円ショップなどで買えるもので。
1)ボウルのひとつに、アルミホイルを敷く。この上に燻製チップを置いて加熱するので、チップがボウルにこぼれないよう、大きめに広げる。
2)チップは、ひとつかみ程度。(15~25g程度)
3)燻製する塩を乗せるための網をセットします。さきほどチップを入れた箇所を覆うように、網を乗せます。(網はボウルにすっぽり入るサイズで。ボウルから網がはみ出ると、すき間ができて燻煙が逃げてしまうので、必ずボウルより小さい直径のものを選びます。)
4)塩を入れるための器を準備。アルミホイルを折って作りましたが、お弁当などに使うホイルカップがあればよりお手軽。まんべんなく燻煙がまぶされるように、薄く広く塩を広げたいので、網とホイルはできるだけ広めにセットします。
5)もうひとつのボウルを重ねれば、準備完了!コンロにセットします。不思議な宇宙船のようにも見えますね。
6)コンロに点火するとすぐに、ボウルの底が真っ赤に変化します。 中弱火にセットして、1〜2分すると、ボウルのフチから、ほんのりと細く白い煙がスウ~とたちのぼってきます。弱火に落として、10分加熱を続けます。
7)10分たったら火を消します。ここですぐフタを開けるとやけど&大量の煙に見舞われる恐れがあるので、絶対に触らずにそのまま10分少々待ちます。(※ヤケドのおそれがありますので、ボウルが確実に冷めるまでは触れないようにしましょう)真っ白だった塩がキツネ色に!塩もちゃんと、まんべんなく燻製されています!
ただの焼き鮭にちょっとかければ、焼きスモークサーモンのよう!ポテトサラダやパスタ、ゆで卵もいい感じです。そして、「燻製塩」の醍醐味が最も味わえるのが、生の食材にかけること!カルパッチョやサーモンにかけると絶品です!
vol.208 新・しょうがいをみつめる vol.1
人と春のあわい
慧正(アキマサ)の表現について
知的障がい者の表現については、いろいろな見解があると思う。私は親として「表現」という言葉には、少し違和感を持っていた。アキマサは相手との関係性において、言葉を使うことは殆どなかった。空気や空間。その中に自分と他者の距離や関係性を感受性の赴くまま表して創っていたように私は感じている。
日常的にアキマサが行っていた、壁紙を破り粉々にする、お菓子を粉々にしながら食べる、柱をかじり粉々にする。たとえ親であるとしても、これが彼の表現であると言ってよいのかという葛藤があった。その行為の多くは、親にとっては面倒だったり、やってほしくないことだったりもした。その行為は、彼が「こんな時」とか「こんな気持ちである」と私が決めつけることはできないとも感じていた。何年も何年も、繰り返し繰り返し行われるその仕草は熟練となり、手さばき、粉の大きさなどは、美しさを纏うようになっていった。
鈴木さんとの出会い
鈴木さんにアキマサが出会ったのは数年前。障がいのある方向けのアート教室という場である。親としては、壁紙を破ることを日常的にせず、絵筆のひとつも持ってくれないかと淡い期待を持ちながら、その扉をたたいた。
鈴木さんや他のスタッフさんたちは、実に粘り強く彼との関係性の構築に時間を費やしてくれた。いろいろなご迷惑をかけながらも、ゆっくりであるが関係性が創られていく過程を感じていた。そして、やはり!そうなのか!アキマサは手に持たせてもらった紙粘土でパラパラと“いつもの”を行いだした。しかしその表情はとても言葉では表せないほど私を幸せにするものになっていった。
月に2回、通えたり通えなかったりしながら、同じ行為を続けること1年半を経過した頃、鈴木さんから電話があった。
「慧正くんの作品をアールブリュット展に出してみたい」と。そして続けた「僕は(鈴木さん)、これが彼の表現なのかととても迷いますが、お父さんはどう思われますか?」私は「それが彼の表現かどうかは、私にも分からないのです。機会をいただけるのならぜひお願いします」と答えた。ほどなく、この作品は「あいちアールブリュット展」
で優秀賞をいただくことになる。
生き続ける息吹
先日、手元に届いたのは2月にこの世を去った長男慧正の作品を現したハンカチである。株式会社ヘラルボニーさんが息子への追悼の意を込めて、ガチでプロダクトに落とし込んでくれたのだ。前身のMUKUのころから、そこにしっかりと存在する作家さんと商品のクオリティに惹かれ、数点のアイテムを私は愛用している。特にネクタイはお気に入りだ。そして今回届いたのがアートハンカチである。ただの、いちファンにここまでしてくれた理由は私にはわからないが、唯々感謝である。このハンカチに顕されているのは、長男慧正の息吹であり、指先の繊細な動きであり、腕の振りであり、生きた証であった。
このように作者の息遣いまでをプロダクトに落とし込むヘラルボニーさんの松田社長、松田副社長、大田さんや他のスタッフの方々の寄添い力には改めて感嘆をした。感謝してもしきれない感情と作者を感じとるその視線や作者本人に馳せる想いに対して、心よりリスペクトして止まない。
自然から流れ込んできたもの
この作品に顕されているのは、自然との対話から生まれたアキマサのこころそのものであり、自然から流れ込んできたものと彼のあいだ(あわい)にあるものを顕したものであると感じる。自然が彼に表現せよと求めたものであると。そして、それは鈴木さん達との出会いという関係性の中で育まれた。
あるアーティストさんが、アキマサの作品を見てこう言った「人間と春の間みたいな作品ですね」と。そうだな。と気づきをもらった。彼の表現であるとか、彼の気持ちであるとかに囚われ、迷っていたのは自分自身なのだと。人は一人だけでは何も生み出せない。他者や自然、大いなるものとの関係性の中でこそ表現できるのだ。誰に帰属しているのか、ということにこだわりすぎていたのは私であった。「あわい」の中にこそ、その人本来の “こころ”の模様があるのではないだろうかと感じている。
そして、私は勝手に「人と春のあわい」とこの作品を呼ぶことにした。長男慧正が大自然に抱かれていることに思いを馳せながら。
春の終わり、初夏に感じた出来事であり、始まりでもある。来年も再来年も、その先もずっと、春の訪れ、芽吹きの時期とともに慧正の息吹を感じ、夏の始まりには空を見上げて寂しさを纏うのであろう。
MASA:若者をはじめ、障がい者も一緒になって、ごちゃまぜイノベーションを目指している。知的障がいのある息子は享年24歳で2021年2月27日に旅立った。関市在住。
vol.208 niramekko Gallery 「紙ねん土でレリーフ作品」
vol.208 人生これから!やってみたシリーズ第11弾
朗読と現代舞踊にチャレンジ
朗読は前からやってみたいと思っていました。単発の講座を受けたことはあったのですが、今回は一年間のワークショップ。得るものがたくさんあるのではと思い即申し込んだんです。プロの指導を受けられるとワクワクしました。
開講式の時に現代舞踊の無料体験会があったので「これも面白そう!」と思って受けてみることに。講師は91歳の関山先生。結局わたしは「狸:演劇朗読(ほりみかグループ)」と「狸:現代舞踏(関山三喜夫グループ)」その二つに挑戦しました。
半年間は基礎をみっちり。掛け持ちはちょっとしんどかったけど、ダンスも受講できてすごく楽しかった。第2、第4火曜日が朗読、第1第3火曜日がダンスのレッスンでした。
朗読は台本を持って読むのですが、演劇朗読はそこに動作が入るのでとても難しいんです。
拍を知らないことに、びっくりされて・・・私もびっくり!
ダンスの基本は立ち位置と歩き、これが基本のキですね。レッスンでは一つ終わると「動作が止まってるよ」とよく指摘されました。簡単な動作でも覚えられないんです。だから、動作を紙に書いて…そしたら先生に「そりゃ、あなた、拍数を数えなきゃ」って言われた。「拍?」、レッスンで「拍」を知らないこと自体にびっくりされました。それくらい何も知らないところからのスタートでした。メンバーの中にはバレエをやっている人もいたのですが、先生が振り付けは簡単にしてくれました。
体を動かすことは好きだけど、私はダンスが超苦手なんだと思い知らされました。教員時代に子どもたちに教えるのが苦手だったのも今さらながら理由がわかった感じです。拍をちゃんと教えて、その拍とおりに体を動かせばみんなとぴったし動きが合うんですよね。当たり前なんだろうけど、それができない。音楽に合っていなければ踊れないんですよね。でも、その音楽が「箏曲」だったからまた難しくて。琴では拍が取れないんですよね。
ゲネプロ(通し稽古)が4月15日、そして16日と17日の本番。結局3日間連続で舞台にたちました。公演初日に先生からダメ出しが出て、17日の公演の前にさらに全体練習で修正。より良いものにしようとする先生の姿勢に感動しました。舞台の最後には全員で「また遭う日まで」を合唱。これがすごくよかった。
これから
公演が終わって打ち上げと称した反省会。もう一回やりたいという人が何人か見えましたけど、私は、まっいいかなって。初めてだから頑張れたけど、燃え尽き症候群というか、それくらい入り込んで、すごく集中してたんだと思います。一年で完璧を目指せる訳もないし、動画を見て反省点も見つかりましたが、滅多にない経験をさせていただき、感謝あるのみです。
これからの目標は「歌」かな、7年続けてきているし。発声はインナーマッスルを鍛えられることにも魅力を感じています。ただ、自分が好きな歌を声を張り上げて歌うと気持ちいいけど、聞いている人の心には響かないよね。自己満足で歌うのはご法度ですね。最初の発表曲は松田聖子さんの「瑠璃色の地球」でした。今年は「いつも なんどでも」(千と千尋の神隠し 主題曲)をチョイス。ケルティック・ウーマンの「You Raise Me Up」とミッシェル・ポルナレフの「Holidays」(愛の休日)では原曲で歌うことに挑戦。特にHolidaysは日本語訳を知ってびっくり!反戦歌だったんです。
他にも、太極拳、生け花、体操、書道も。次の目標は太極拳の試験を受ける事かな。
興味関心・好奇心・探究心が旺盛な長崎さんに圧倒されたインタビューとなりました。
vol.208 人生これから!シニアポートレート撮影会
ヘアメイク:鈴木美沙さん
メイクとヘアセットで元気になる方を見てとても嬉しくなります。皆様若々しくてこちらが元気をいただいてます。ありがとうございます。
フォトグラファー:田中千穂さん
今回は「お友達から勧めてもらって」「息子に連れてこられて」という方が見えました。きっかけはなんでもいいんです。ヘアメイクをしてもらい写真を撮られるという体験を通じて新しい自分に出会うことができます。自分を客観的に見ることも!みなさんの自然に生まれる笑顔が最高でした。ありがとうございました。
◉ 今まで経験したことないような時間で、楽しかったです。初めてのことで戸惑ったり、自分がどんな風に写ってるのか、と思いましたが、出来上がりの写真を見て、新しい自分を発見できた!と思いました。ありがとうございました。 (Taka)
◉ ヘアメイクをしてもらった自分を鏡で見て、違う人かと思っちゃった!(笑)みなさん初対面なのにいい人に囲まれて。楽しく過ごさせてもらいました。 (Naka)
◉ 自然な感じに撮ってもらえてよかったです。初めてなのにリラックスできて良かったです。 (Kuri)
◉ いつもショートですが髪を伸ばし始めたところ。その記念にもなる撮影となりました。今日が一番若い!を意識して。好きなものと一緒に撮ると自然に笑顔になれますね。 (Miki)
vol.208 7月えんぴつカフェの案内
vol.208 熱中人 看取り士 矢嶋 洋子さん
逝く人から見送る人へ…
「命のバトン」を渡す架け橋を目指して
「以前の私は、死とか葬儀とかは何だか怖くて冷たくて嫌なものだったんです。だけど父と母を自宅で看取ったことで大きく変わりました」。
特にお母様を看取ったことが大きかったそう。
「2年前の春、母の様子を見に行くと、呼びかけても返事がなく、何も飲まない食べない。お医者さまに診てもらうと、脳梗塞を起こしてるから入院と手術をと言われました。でも97歳の高齢だし、入院したらコロナ禍で会いにも行けない。それで家で看取ると決めて、お医者さんと訪問看護師さんに毎日来てもらいながら、水一滴も飲めない状態で8日間自宅で過ごしました。最後は、私の娘や孫、総勢12名ほどが母を囲んで、手を握ったり話しかけたり、そばにあるテレビのコントを観て笑ったり。本当に穏やかでいい最期の時間を過ごせました」。
それから数ヶ月が過ぎ、母親を看取ったあの感覚をまた味わいたい、と思った。
看取りについていろいろ調べ、看取り士会の存在を知った。さっそく講座を受講し、看取り士の認定を修得。看取り学では、[誰もが、生まれて旅立つまでに膨大なエネルギー(25メートルプール529杯の水を瞬時に沸騰させるだけのエネルギー)を蓄えている。亡くなる方は最期の時に見送る人と触れ合うことで、次の世代にそのエネルギーを蓄えた「命のバトン」を渡していく]と学んだ。
「私たちは母の周りにいて母に触れたりして、母からのバトンを受け取ったんだと思うの。だから肉体はなくなったけど、いつも一緒にいるような、すごく温かいものが今でもあります。母が亡くなって寂しいけど、なんか本当に尊い場面にいて看取った、そんな気がしています。」
この感覚、この感情をみんなに味わって欲しくて、岐阜県で初の看取りステーション「わたしんち」を仲間の協力を得て開設した。下呂市の福祉関係の機関の方にも、「それは絶対必要ですね」と理解と共感をもらった。
「ある時、隣家の方の看取りをお手伝いをさせてもらったのね。最初は、家で看取るなんて自信がないとおっしゃっていたけど、できるよ、お手伝いするからと。病院から自宅に引き取って2日間。意識はないんだけど、ご家族に囲まれて抱いてもらったり、好きなアイスを一口囓ったりして過ごせたの。とてもいいお別れができて、ご家族から本当にありがとう!と言ってもらえました」。
しかし、看取り士の要請へとは結びつかないというのが現状。
「看取り士と名乗っても名乗らなくてもいい、訪看さんや介護士さん、病院や施設の関係者など、みんなに看取りを学んでもらい、プラスの死生観を伝えたい。今の自分がやるべきことはそこかなと思っています。『カフェ看取りーと』という場をつくり、こんな風に最後を迎えたいとか、誰に看取って欲しいとか、明るくざっくばらんに話ができる会も開きたいな」と、自らの方向にあれこれ思う矢嶋さんは、動かなければ始まらないと、行動も起こしている。
「月2回『古民家カフェ民泊つむぎ』さんをお借りして『たんぽぽ』というサロンを開設しました。先日は10数名でワイワイと朴葉寿司を作り、いただきました。年代は2歳から90歳近い方まで。おしゃべりしたり、子どもと遊んだりして、みなさん口々に楽しかったと喜んでくださいました。今度、『みとりし』という映画の鑑賞会も開きます。こんな風にちょっと足を運んでもらって、おしゃべりしたりして、そんなささいなことでも皆さんの元気に繋がって、人生が豊かになるといいな。そして「私の時はあんたに最期を頼もうかねー」って言ってもらえるような信頼関係を作りたいです。」
充実した人生の最期を豊かに終わらせることは、逝く人、見送る人、双方の幸せにつながると確信する矢嶋さん。
「岐阜県には現在16名の見取り士がいます。それぞれが点で頑張っているだけではもったいないので、いろんな方と繋がって活動できたらいいよね。どの人も尊厳が守られて、命のバトンを渡していけるようあたたかな最期を迎えられる、そんな社会になったらいいなぁ」。
「看取り士」とは、ご本人やご家族が、旅立ちを意識され余命宣告から49日法要までを支えます。 尊厳が守られ自然で幸せな最期を迎えるために、旅立つ方の「心」「魂」に寄り添い、看取りの作法をご家族に伝授します。日本には1,050人の看取り氏が活躍中。(日本看取り士会調べ)
やさしく、豊かな時間が流れる岡山県高梁市を舞台に最期を見守る看取り士の姿から“生きる希望”を共感できる。本編110分。
vol.208 ボーダーレス社会をめざして
生きる
NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子
胃癌の手術を受けてから10年が経ちました。人によって違うようですが胃癌の手術の後遺症で、ここ2,3年血糖値が下がるという症状に悩まされています。少しのごはんを食べるだけで血糖値が上昇します。その後、正常な膵臓からインスリン(血糖を低下させるホルモン)が出ることから、血糖値は2~3時間で低下します。しかし、食べる量が少ないため、分泌されたインスリンは余分となり、血糖値が下がり続けるというものです。低血糖の症状が現れます。一つでも臓器が正常でなくなれば体自体に影響が出ても仕方ないのです。命があればOKと考えれば、些細なことなのですが…。
癌になり、何が変わったかというと、命には限りがあるということを体で知ったことです。そんなこと誰でも知っていると言われるでしょうが、漠然としたことではなく、一晩寝て息をして朝を迎えられる喜びを知りました。癌になる前は当たり前のことでしたが、そうではないのです。生きているという事は凄いことなのです。
医療で、癌になったすべての人が助かるわけではありません。医療に頼らなくても治る人もいます。癌を持ったまま悠々と生きている人もいます。
癌をどう捉えるのか?その人の人生の岐路かもしれません。私の場合は、勉強不足で癌になってからいろいろ考えました。人生を振り返りなさいと言われたようなものでした。今でこそ、明るく話せますが当時は、お先真っ暗で明かりが全く見えずトンネルの中にいる状態でした。どのように心が安定していったのか。抗がん剤を止めると決めた時点で、命の長さを自分で決めたのが大きかったかもしれません。限りがある命を楽しく生きたいと思いました。悟りの境地かもしれませんが、もうこれからはおまけの人生という感じでしょうか。するといろいろな情報が得られ、自分に納得できる治療法?対処法を決められました。何より元気になれたのは食事に滅茶苦茶、力を入れたことです。
何故、癌になったのか?今までの食生活がいけなかったのだと反省し、一から出直しました。10年経った今も酵素玄米(寝かせ玄米)を食べ、野菜を多く取り、発酵食品を食べています。ぬか漬け、味噌作りも始めました。出汁は、昆布・干し椎茸・かつをぶしで取ります。日本人が昔からやってきたことです。基本的には、食事は自分で作り、本物の調味料を使う。無農薬ということはあまり考えず、和食中心の食生活をすれば健康間違いなしです。あと、楽しく食べるというのも大切かもしれません。癌は私を変えてくれました。
vol.208 夢か悪夢かリニアが通る!vol.37
JR東海名誉会長の葛西敬之氏が5月25日、死去しました。81歳でした。葛西氏は「国鉄改革3人組」として知られ、リニア中央新幹線建設にまい進してきました。政府がリニアへの3兆円もの財政投融資を決めたときには、「森友・加計問題」と同様、葛西氏が当時の安倍晋三首相の「お友達」であることが背景にあると指摘されたものです。読売新聞は5月28日付「評伝」で「『日本経済のためになる』と信じたリニアの開業を見届けられず、さぞ無念だったろう」と書きましたが、大井川など沿線各地で難題が噴出し、2027年開業が絶望的になった今、「リニアの行く末を見届ける責任があった」と亡き葛西氏に伝えたいと思います。 ジャーナリスト・井澤 宏明
有害残土、受け入れか否か
環境省の「重要湿地」
「あんな出たらめを置くわけにはいかん」と町長が批判した本を町図書館が倉庫にしまい込んでいた岐阜県御嵩町で5月28日、リニア建設工事から出る残土処分場について話し合う1回目の「フォーラム」が開かれました。
連載33回(2021.11&12号)でも触れましたが、JR東海は町内の掘削口から掘り進む2本のトンネルから発生する残土計約90万立方メートルのうち、カドミウムやヒ素などの重金属が基準値以上の「有害残土」を含んだ約50万立方メートルを町有地約7ヘクタールに、残り約40万立方メートルを民有地など約6ヘクタールに埋める計画です。いずれも掘削口に近い山の中です。
今回のフォーラムは、町有地への有害残土受け入れを拒否する意向を示していた渡邊公夫町長が昨年の9月議会で一転、「受け入れを前提として協議に入りたい」と表明したことがきっかけで企画されました。町長は容認に至った理由の一つに「専門家の話を聞き、一定の理解、納得ができた」ことを挙げました。これに対し、専門家の話を聞きたいという声が町民から上がっていました。それに応える形で、専門家を交え、公開の場でJR東海と町民が協議するリニア沿線では初めてのフォーラムの場が設けられました。約550万円の予算で来年1月末までに6回行う予定です。
ところが、当初公表された5人の専門家の中には、地盤工学や地下水学、ウラン鉱床などの専門家はいるものの、植物の専門家はいませんでした。残土処分場が計画されている山林には、「氷河時代の生き残り」と呼ばれるハナノキなどの希少植物が生息し、環境省の「重要湿地」にも選定されている「美佐野ハナノキ湿地群」があります。町は開催直前になって、森林生態学の専門家を6人目に加えました。
メリットは引き取り料?
町民約60人が出席したフォーラムは最初からつまずきました。説明したJR東海の担当者が有害残土について「最終処分を決めたものを『対策土』、まだ決まっていないものを『要対策土』。御嵩町は最終処分するので『対策土』と(呼ぶと)決めた」と説明したことに対し、「対策が済んだ土だと勘違いしてしまう。町民を少しでも安心させようという魂胆が見え見えだ」と反発の声が上がったからです。担当者は「それでは御嵩町については『要対策土』にします」と前言を撤回しました。
せっかく出席した専門家でしたが、ファシリテーター(進行)役を除いてほとんど出番がありませんでした。なぜなら、町長が一転して受け入れを前提として協議すると表明したことに、町民の抗議が集中したからです。
フォーラム後、町長を直撃しました。ジャーナリストの樫田秀樹さんが「町のメリットがないという話があったが、残土を受け入れるときには、残土引き取り料が入ります。仮に1立方メートル4000円とすれば36億円入ってくる」と迫りました。これに対し町長は苦笑しながら、「それはメリットとは思えないですね。私、1回もお金の話はしてないですよ」。
続いて私も尋ねました。「さきほど『アリバイ作りではない』とおっしゃったが、フォーラムを重ねた結果、町が受け入れを拒否することはありえますか」。町長は「受け入れを前提にして話し合っていく中で、『ノー』というものが出れば、それはダメでしょって話でしょ」。私「じゃあノーがありうるということですか」、町長「ありうると思いますよ」。
本当にアリバイ作りではないのか、フォーラムの行方に注目です。